JP4348757B2 - 半導体装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、SOI(Silicon on Insulator)構造の半導体装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
SOI構造を有するMOSFET(以下「SOI MOSFET」という。)においては、ゲート電極直下のSi活性層の厚さはしきい値電圧などの素子特性に影響するパラメータとして薄く、また、ソース領域およびドレイン領域の部分のSi活性層の厚さはそれらの寄生抵抗に影響するパラメータとして厚くすることが望ましい。
【0003】
このようにSOI MOSFETにおいて局所的にSi活性層の厚さを変化させた構造として溝ゲートと呼ばれるものがあり、その形成方法として、いわゆるLOCOS(Local Oxidation of Silicon)法を用いた次のようなプロセスが知られている(例えば、IEEE Electron Device Lett.,vol.15,pp.22-24)。すなわち、この方法では、まず、SOI基板上にゲート電極形成部位が開口した酸化マスクを形成した後、この酸化マスクを用いてSi活性層を熱酸化することによりゲート電極形成部位に選択的に酸化膜を形成する。次に、この酸化膜をエッチング除去する。これによって、ゲート電極形成部位のSi活性層が除去される。このようにして形成された溝の底部にゲート絶縁膜を介してゲート電極が形成される。
【0004】
この方法により形成されたSOI MOSFETの一例の構造を図13、図14および図15に示す。ここで、図13はこのSOI MOSFETのチャネル長方向に平行な断面図、図14はこのSOI MOSFETの平面図、図15は図14のXV−XV線に沿っての断面図である。図13は図14のXIII−XIII線に沿っての拡大断面図である。
【0005】
図13、図14および図15に示すように、この従来のSOI MOSFETにおいては、Si基板101上に、素子分離酸化膜102により囲まれてSi活性層103が形成されている。ゲート電極部位におけるこのSi活性層103の表面には、このSi活性層103をLOCOS法により選択的に酸化することにより形成された酸化膜を除去することにより溝103aが形成されている。そして、この溝103aの底部にゲート絶縁膜104を介してゲート電極105が形成されている。このゲート電極105の側壁にはサイドウォール106が形成されている。Si活性層103中には、ゲート電極105に対して自己整合的にソース領域107およびドレイン領域108が形成されている。これらのソース領域108およびドレイン領域109は、サイドウォール106の下側の部分に低不純物濃度部107a、108aを有し、いわゆるLDD(Lightly Doped Drain)構造となっている。さらに、これらのソース領域107およびドレイン領域108の上部には金属シリサイド膜109、110がそれぞれ形成されている。
【0006】
このSOI MOSFETによれば、図13に示すように、LOCOS法により形成された酸化膜を除去することによりSi活性層103に溝103aが形成されていることにより、ゲート電極105の直下の部分のみSi活性層103が薄くなっており、この意味では所望の構造が得られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のSOI MOSFETにおいては、LOCOS法により形成された酸化膜をエッチングにより除去する際に、Si活性層103や素子間分離酸化膜102の表面もオーバーエッチングによりエッチングされる。特に、図14において円で囲んだ部分はLOCOS法による酸化時に酸化膜が形成されやすく、さらに、まずオーバーエッチングが進む素子間分離酸化膜102の側面からもSi活性層103がエッチングされるため、図15に示すように、Si活性層103の端部の厚さが特に薄くなることになる。
【0008】
これにより、このSOI MOSFETを動作させた場合、図15において点線の円で示した部分に図中矢印で示す方向から過大に電界が集中し、この部分のしきい値電圧の低下やキンク現象などの素子特性にとって悪影響を引き起こす可能性が高い。
【0009】
この発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、特性の良好なSOI MOSFETなどのSOI構造による半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の第1の発明は、
SOI構造を有する半導体装置において、
SOI構造において、絶縁体が半導体層側に部分的に張り出しており、かつ、絶縁体が張り出した部分の半導体層の厚さがその周辺部分の半導体層の厚さよりも小さい
ことを特徴とするものである。
【0011】
ここでは、「SOI」という用語は、絶縁体上のSi層(Silicon on Insulator)を含む、絶縁体上の半導体層(Semiconductor on Insulator)を意味するものとする(以下同様)。
【0012】
第1の発明において、典型的には、SOI構造を構成する半導体層は絶縁体によって囲まれており、外部と電気的に絶縁されている。また、典型的には、このSOI構造を構成する半導体層が互いに分離して複数設けられており、これらの半導体層のうちの少なくとも一つの半導体層側に絶縁体が張り出している。
【0013】
第1の発明においては、典型的には、半導体層にMISトランジスタが設けられている。そして、このMISトランジスタのゲート電極の直下の部分の絶縁体が半導体層側に張り出しており、絶縁体が張り出した部分の半導体層の厚さがMISトランジスタのソース領域およびドレイン領域の部分の半導体層の厚さよりも小さい。
【0014】
第1の発明の一つの典型的な例では、絶縁体が張り出した半導体層にフルディプリーション(Full Depletion) 型MISトランジスタが設けられ、絶縁体が張り出していない半導体層にパーシャルディプリーション(Partial Depletion)型MISトランジスタが設けられる。ここで、フルディプリーション型MISトランジスタとは、動作時に空乏層が半導体層の下の絶縁体付近まで到達しているMISトランジスタを意味し、急峻なサブスレショルド特性を持つと言われている。また、パーシャルディプリーション型MISトランジスタとは、動作時に空乏層が半導体層の下の絶縁体付近まで到達していないMISトランジスタを意味し、活性層である半導体層の厚さのばらつきに比較的強いと言われている。
【0015】
第1の発明の他の一つの例では、絶縁体が張り出した部分の半導体層の厚さがMISトランジスタのチャネル幅方向に変化している。そして、MISトランジスタがフルディプリーション型MISトランジスタ部とパーシャルディプリーション型MISトランジスタ部とを有する。すなわち、半導体層の厚さがMISトランジスタのチャネル幅方向に変化していることにより、厚さが小さい部分をフルディプリーション型MISトランジスタ部とし、厚さが大きい部分をパーシャルディプリーション型MISトランジスタ部とすることができる。
【0016】
この発明の第2の発明は、
SOI構造を有し、このSOI構造において、絶縁体が半導体層側に部分的に張り出しており、かつ、絶縁体が張り出した部分の半導体層の厚さがその周辺部分の半導体層の厚さよりも小さい半導体装置の製造方法において、
SOI基板を形成する工程と、
SOI基板における絶縁体と半導体層との界面の近傍の半導体層を部分的に絶縁体化する工程とを有する
ことを特徴とするものである。
【0017】
第2の発明においては、典型的には、SOI基板における絶縁体と半導体層との界面の近傍の半導体層に部分的に酸素をイオン注入した後、熱処理を行うことにより酸素がイオン注入された部分の半導体層を酸化して半導体層を部分的に絶縁体化する。より具体的には、例えば、SOI基板上にゲート電極形成部位が開口したマスクを形成し、このマスクを用いて酸素をイオン注入し、マスクを除去した後、半導体層上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する。あるいは、SOI基板上にゲート電極形成部位が開口したマスクを形成し、このマスクを用いて酸素をイオン注入し、マスクの開口部にゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成した後、マスクを除去する。後者の方法では、半導体層のうち絶縁体化する部分、したがってSOI構造において絶縁体が半導体層側に張り出した部分とゲート電極とを自己整合的に形成することができる。
【0018】
上述のように構成されたこの発明の第1の発明によれば、絶縁体が半導体層側に部分的に張り出しており、かつ、絶縁体が張り出した部分の半導体層の厚さがその周辺部分の半導体層の厚さよりも小さいことにより、例えば、この半導体層にSOI MOSFETを形成する場合、良好なサブスレショルド特性の確保および電流駆動能力の向上を図ることができる。しかも、半導体層側への絶縁体の張り出しにより半導体層を局所的に薄くしていることにより、LOCOS法により半導体層に形成した酸化膜を除去することにより半導体層を局所的に薄くする従来の技術における問題、すなわち半導体層の端部が薄くなり、その部分で電界集中が生じることによる特性の劣化の問題を回避することができる。
【0019】
また、この発明の第2の発明によれば、SOI基板における絶縁体と半導体層との界面の近傍の半導体層を部分的に絶縁体化することにより、絶縁体が半導体層側に部分的に張り出しており、かつ、絶縁体が張り出した部分の半導体層の厚さがその周辺部分の半導体層の厚さよりも小さい構造を容易に形成することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、実施形態の全図において、同一または対応する部分には同一の符号を付す。
【0021】
図1〜図3はこの発明の一実施形態によるSOI MOSFETを示す。ここで、図1はこのSOI MOSFETのチャネル長方向に平行な断面図、図2はこのSOI MOSFETの平面図、図3は図2のIII−III線に沿っての断面図である。図1は図2のI−I線に沿っての拡大断面図である。
【0022】
図1、図2および図3に示すように、この一実施形態によるSOI MOSFETにおいては、Si基板1上に、例えばSiO2 膜からなる素子間分離酸化膜2により囲まれて、表面が平坦な島状のSi活性層3が形成されている。このSi活性層3上にはゲート絶縁膜4を介してゲート電極5が形成されている。ゲート絶縁膜4としては例えばSiO2 膜が用いられる。また、ゲート電極5は、不純物がドープされた多結晶Si膜や、その上に高融点金属シリサイド膜が積層されたポリサイド膜などからなる。このゲート電極5の側壁には例えばSiO2 のような絶縁体からなるサイドウォール6が設けられている。Si活性層3中には、ゲート電極5に対して自己整合的にソース領域7およびドレイン領域8が形成されている。これらのソース領域7およびドレイン領域8は、このSOI MOSFETがnチャネルの場合にはn型であり、このSOI MOSFETがpチャネルの場合にはp型である。これらのソース領域7およびドレイン領域8は、サイドウォール6の下側の部分に低不純物濃度部7a、8aを有し、LDD構造となっている。さらに、これらのソース領域7およびドレイン領域8の上部には例えばTiシリサイド膜やCoシリサイド膜などの金属シリサイド膜9、10がそれぞれ形成されている。
【0023】
この一実施形態においては、ゲート電極5の直下の部分における素子間分離酸化膜2にSi活性層3側に張り出した張り出し部2aが形成されており、これによってゲート電極5の直下の部分のSi活性層3の厚さがその他の部分のSi活性層3の厚さよりも小さくなっている。この場合、ゲート電極5の直下の部分のSi活性層3の厚さはしきい値電圧などの素子特性を考慮して、動作時の空乏層幅などのパラメータに対して、十分な薄さになるように設計されている。また、ソース領域7およびドレイン領域8の直下の部分のSi活性層3の厚さは、これらのソース領域7およびドレイン領域8の寄生抵抗が小さくなるように十分な厚さに設定されている。
【0024】
なお、図示は省略するが、実際にはこのSOI MOSFETを覆うように層間絶縁膜が形成され、この層間絶縁膜に所定のコンタクトホールが形成され、さらに上層の配線が形成される。
【0025】
次に、上述のように構成されたこの一実施形態によるSOI MOSFETの製造方法の第1の例について説明する。
【0026】
この第1の例においては、まず、図4に示すように、通常のSOI基板製造プロセスを用いて、Si基板1上に素子間分離酸化膜2により囲まれたSi活性層3を形成する。このSOI基板製造プロセスとしては様々なものが知られているが、その一例を挙げると、いわゆるSIMOX(Separation by Implanted Oxygen)法と呼ばれるものである。この方法では、Si基板1中に酸素をイオン注入し、この酸素注入層に酸化によって層状の酸化膜を形成することによって得られるSOI基板、すなわちSIMOX基板上に、LOCOS法により横方向の素子分離酸化膜を形成することにより、Si基板1上に素子間分離酸化膜2により囲まれたSi活性層3を形成する。
【0027】
次に、このSOI基板上にゲート電極形成部位が開口した例えばフォトレジストからなるマスク11をリソグラフィーにより形成した後、このマスク11を用いてSi活性層3中に酸素をイオン注入する。このイオン注入においては、加速エネルギーは注入された酸素がSi活性層3と素子分離酸化膜2との界面付近に到達するように設定し、ドーズ量は最終的に形成される素子分離酸化膜2の張り出し部2aの部分のSi活性層3の厚さが適切な値になるように設定される。この酸素のイオン注入により、Si活性層3の底部に酸素注入層12が形成される(図4において、注入された酸素を+で示す)。なお、この酸素のイオン注入によるSi活性層3の表面の荒れを防止する目的で、この酸素のイオン注入を行う前に、あらかじめSi活性層3の表面に酸化膜を形成しておき、この酸化膜を介して酸素のイオン注入を行うようにしてもよい。
【0028】
次に、プラズマアッシングなどによりマスク11を除去した後、熱処理を行うことにより、Si活性層3中に形成された酸素注入層12を酸化する。この熱処理の温度は、SIMOX基板作製時と同様に例えば1300℃程度である。これによって、図5に示すように、ゲート電極形成部位の直下の部分の素子間分離酸化膜2に張り出し部2aが形成される。
【0029】
次に、図6に示すように、Si活性層3の表面を例えば熱酸化法により酸化してゲート絶縁膜4を形成し、さらにこのゲート絶縁膜4上に例えばCVD法などによりゲート電極形成用の材料からなる膜を形成した後、これらの膜を例えば反応性イオンエッチング(RIE)法によりパターニングすることによりゲート電極5を形成する。なお、酸素のイオン注入を行う前にSi活性層3の表面に酸化膜を形成しておく場合には、ゲート絶縁膜4を形成する前にこの酸化膜を除去する。
【0030】
次に、このゲート電極5をマスクとして、チャネル導電型と同一導電型の不純物をSi活性層3中に低濃度にイオン注入する。次に、基板全面に例えばCVD法によりSiO2 膜を形成した後、このSiO2 膜をRIE法によりエッチバックすることにより、図1に示すように、ゲート電極5の側壁にサイドウォール6を形成する。次に、このサイドウォール6およびゲート電極5をマスクとして、チャネル導電型と同一導電型の不純物をSi活性層3中に高濃度にイオン注入する。この後、必要に応じて、注入不純物の電気的活性化のための熱処理を行う。これによって、Si活性層3中にソース領域7およびドレイン領域8が、ゲート電極5に対して自己整合的に形成される。
【0031】
次に、通常のシリサイド化法により、ソース領域7およびドレイン領域8の上部をシリサイド化して金属シリサイド膜9、10をそれぞれ形成する。
【0032】
この後、層間絶縁膜の形成、コンタクトホールの形成、上層配線の形成などの必要な工程を経て、目的とするSOI MOSFETを完成させる。
【0033】
次に、上述のように構成されたこの一実施形態によるSOI MOSFETの製造方法の第2の例について説明する。
【0034】
この第2の例においては、まず、図7に示すように、第1の例と同様な方法により、Si基板1上に素子間分離酸化膜2により囲まれたSi活性層3を形成する。
【0035】
次に、このSOI基板上にゲート電極形成部位が開口した例えば無機材料からなるマスク11を形成した後、このマスク11を用いてSi活性層3中に第1の例で述べたと同様な条件で酸素をイオン注入することにより、Si活性層3の底部に酸素注入層12を形成する。このマスク11の材料としては、具体的には、酸化膜、例えば窒素シリケートガラス(NSG)膜が用いられる。なお、第1の例の場合と同様に、この酸素のイオン注入を行う前に、あらかじめマスク11の開口部におけるSi活性層3の表面に酸化膜を形成しておき、この酸化膜を介して酸素のイオン注入を行うようにしてもよい。
【0036】
次に、Si活性層3中に形成された酸素注入層12を酸化する。この熱処理の温度は第1の例と同様に例えば1300℃程度である。これによって、図8に示すように、ゲート電極形成部位の直下の部分の素子間分離酸化膜2に張り出し部2aが形成される。
【0037】
次に、マスク11の開口部におけるSi活性層3の表面を例えば熱酸化法により酸化してゲート絶縁膜4を形成する。なお、このゲート絶縁膜4を形成するための熱処理により、酸素注入層12を酸化して素子間分離酸化膜2の張り出し部2aを形成するための熱処理を兼用してもよい。
【0038】
次に、例えばCVD法などにより基板全面にゲート電極形成用の膜を形成した後、この膜をマスク11が露出するまでRIE法によりエッチバックしたり、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法により研磨したりすることによって、マスク11の開口部以外の部分を除去する。これによって、図9に示すように、マスク11の開口部にゲート電極5が形成される。この場合、このゲート電極5はマスク11の開口部に対して自己整合的に形成され、また、素子間分離酸化膜2の張り出し部2aもマスク11の開口部に対して自己整合的に形成されることから、このゲート電極5は、素子間分離酸化膜2の張り出し部2aに対して自己整合的に形成される。
【0039】
次に、RIE法などによりマスク11をエッチング除去した後、第1の例と同様にしてサイドウォール6の形成以降の工程を進めて、図1に示すSOI MOSFETを完成させる。
【0040】
以上の第1の例および第2の例による製造方法によれば、ゲート電極5の直下の部分の素子間分離酸化膜2に張り出し部2aを容易に形成することができ、それによってゲート電極5の直下の部分のSi活性層3の厚さを局所的に薄くすることができる。また、特に、第2の例によれば、ゲート電極5を素子間分離酸化膜2の張り出し部2aに対して自己整合的に形成することができるので、FET特性の制御性の向上を図ることができるとともに、素子の微細化を図る上で有利である。
【0041】
以上のように、この一実施形態によれば、次のような種々の利点を得ることができる。すなわち、ゲート電極5の直下の部分の素子間分離酸化膜2がSi活性層3側に張り出していることにより、ゲート電極5の直下の部分のSi活性層3の厚さを局所的に十分に薄くすることができ、サブスレショルド特性などのFET特性の制御性の向上を図ることができる。また、ソース領域7およびドレイン領域8の部分のSi活性層3の厚さを局所的に十分に厚くすることができるため、ソース領域7およびドレイン領域8の寄生抵抗を十分に小さくすることができ、電流駆動能力などのFET特性の向上を図ることができる。すなわち、Si活性層3の厚さを一様に設計する場合にはトレードオフの関係にある両者の改善を、Si活性層3の局所的な膜厚制御技術により同時に達成することができる。
【0042】
また、この一実施形態においては、素子間分離酸化膜2に張り出し部2aを設けることによって、ゲート電極5の直下の部分のSi活性層3の厚さを小さくしていることにより、すでに述べた従来のSOI MOSFETにおけるように、Si活性層にLOCOS法により形成された酸化膜をエッチングすることによりゲート電極の直下の部分のSi活性層の厚さを小さくする場合に生じる問題、すなわちそのエッチング時にSi活性層の端部が薄くなってその部分で電界集中が生じ、特性の悪化を招く問題を回避することができる。
【0043】
さらに、例えば、SOI MOSLSIにおいて、その一部のSOI MOSFETに、ゲート電極5の直下の部分のSi活性層3の厚さを小さくしたこの一実施形態によるSOI MOSFETを用い、他のSOI MOSFETにSi活性層3の厚さが一様なSOI MOSFETを用いることにより、素子ごとにゲート電極5の直下の部分のSi活性層3の厚さを制御することができる。そして、例えば、この一実施形態によるSOI MOSFETをフルディプリーション型のSOI MOSFETとして用い、Si活性層3の厚さが一様なSOIMOSFETをパーシャルディプリーション型のSOI MOSFETとして用いることができることにより、これらのフルディプリーション型のSOI MOSFETおよびパーシャルディプリーション型のSOI MOSFETの特徴を活かした回路を構成することができ、LSIの設計の幅が広がる。
【0044】
より具体的には、例えば、サブスレショルド特性に優れたフルディプリーション型のSOI MOSFETを基本とし、高負荷を駆動する一部のSOI MOSFETをDTMOS(Dynamic Threshold MOSFET)とすることにより、高速化および低消費電力化を図ることができるLSI設計が可能となる。ここで、DTMOSとは、パーシャルディプリーション型のSOI MOSFETのボディ端子とゲート端子とを短絡結線したものである。図10にDTMOSの等価回路を示す。また、図11および図12にDTMOSの構造の一例を示す。ここで、図11は平面図、図12は図11のXII−XII線に沿っての断面図である。図11および図12において、符号13はSi活性層3にコンタクトした配線を示し、ゲート電極5と電気的に接続されている。
【0045】
さらにまた、この一実施形態によるSOI MOSFETにおいて、素子間分離酸化膜2の張り出し部2aの高さをチャネル幅方向に変化させて、ゲート電極5の直下の部分のSi活性層3の厚さをチャネル幅方向に変化させることにより、一つのSOI MOSFET内に部分的にフルディプリーション型のSOIMOSFETおよびパーシャルディプリーション型のSOI MOSFETを作り込むことができる。
【0046】
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
【0047】
例えば、上述の一実施形態において挙げた構造、材料、プロセスなどはあくまでも例にすぎず、必要に応じて、これらと異なる構造、材料、プロセスなどを用いてもよい。
【0048】
具体的には、上述の一実施形態においては、LDD構造を有するSOI MOSFETにこの発明を適用した場合について説明したが、この発明は、LDD構造を有しないSOI MOSFETに適用することができることは言うまでもない。この場合、サイドウォール6も、他の目的で使用する必要がない限り、形成する必要がない。
【0049】
また、上述の一実施形態においては、Si活性層3にSOI MOSFETを形成する場合について説明したが、場合によっては、Si活性層3にSOI MESFETを形成してもよい。さらには、Si活性層3の代わりにGaAsなどの化合物半導体からなる活性層を用い、この活性層にSOI GaAsMESFETなどを形成してもよい。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明による半導体装置によれば、絶縁体が半導体層側に部分的に張り出しており、かつ、絶縁体が張り出した部分の半導体層の厚さがその周辺部分の半導体層の厚さよりも小さいことにより、例えば、この半導体層にSOI MOSFETを形成する場合、良好なサブスレショルド特性の確保および電流駆動能力の向上を図ることができるとともに、半導体層の端部が薄くなることに起因する電界集中による特性劣化の問題を解消することができる。
【0051】
また、この発明による半導体装置の製造方法によれば、SOI基板における絶縁体と半導体層との界面の近傍の半導体層を部分的に絶縁体化することにより、絶縁体が半導体層側に部分的に張り出しており、かつ、絶縁体が張り出した部分の半導体層の厚さがその周辺部分の半導体層の厚さよりも小さい構造を容易に形成することができ、これによって上記の半導体装置を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態によるSOI MOSFETを示す断面図である。
【図2】この発明の一実施形態によるSOI MOSFETを示す平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿っての断面図である。
【図4】この発明の一実施形態によるSOI MOSFETの製造方法の第1の例を説明するための断面図である。
【図5】この発明の一実施形態によるSOI MOSFETの製造方法の第1の例を説明するための断面図である。
【図6】この発明の一実施形態によるSOI MOSFETの製造方法の第1の例を説明するための断面図である。
【図7】この発明の一実施形態によるSOI MOSFETの製造方法の第2の例を説明するための断面図である。
【図8】この発明の一実施形態によるSOI MOSFETの製造方法の第2の例を説明するための断面図である。
【図9】この発明の一実施形態によるSOI MOSFETの製造方法の第2の例を説明するための断面図である。
【図10】DTMOSの等価回路図である。
【図11】DTMOSの平面図である。
【図12】図11のXII−XII線に沿っての断面図である。
【図13】従来のSOI MOSFETを示す断面図である。
【図14】従来のSOI MOSFETを示す平面図である。
【図15】図14のXV−XV線に沿っての断面図である。
【符号の説明】
1・・・Si基板、2・・・素子分離酸化膜、2a・・・張り出し部、3・・・Si活性層、4・・・ゲート絶縁膜、5・・・ゲート電極、7・・・ソース領域、8・・・ドレイン領域、11・・・マスク、12・・・酸素注入層

Claims (4)

  1. SOI構造を有し、
    上記SOI構造において、半導体層にMISトランジスタが設けられており、上記MISトランジスタのゲート電極の直下の部分の絶縁体が上記半導体層側に張り出しており、上記絶縁体が張り出した部分の上記半導体層の厚さが上記MISトランジスタのソース領域およびドレイン領域の部分の上記半導体層の厚さよりも小さく、
    上記絶縁体が張り出した部分の上記半導体層の厚さが上記MISトランジスタのチャネル幅方向に変化している半導体装置。
  2. 上記MISトランジスタがフルディプリーション型MISトランジスタ部とパーシャルディプリーション型MISトランジスタ部とを有する請求項1記載の半導体装置。
  3. 上記半導体層はSi活性層である請求項1記載の半導体装置。
  4. 上記ソース領域および上記ドレイン領域の上部がシリサイド化されている請求項1記載の半導体装置。
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