JP3396822B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP3396822B2
JP3396822B2 JP30006293A JP30006293A JP3396822B2 JP 3396822 B2 JP3396822 B2 JP 3396822B2 JP 30006293 A JP30006293 A JP 30006293A JP 30006293 A JP30006293 A JP 30006293A JP 3396822 B2 JP3396822 B2 JP 3396822B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定の有機感光体を用い
高速で像形成を行う画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カールソン法の電子写真複写機において
は、感光体に一様な帯電を付与した後、露光により像様
に電荷を消去して静電潜像を形成し、該静電潜像をトナ
ーにより現像してトナー像を形成し、得られたトナー像
を紙等の転写材に転写・定着して画像形成が行われる。
【0003】一方、転写後の感光体は残留トナーの除去
や、除電等の表面清浄化が施され、長期に亘って繰り返
し使用される。従って電子写真用の感光体としては、帯
電特性及び感度が良好で更に暗減衰が小さい等の電子写
真特性は勿論、加えて繰り返し使用での耐刷性、耐摩耗
性、耐傷性等の物理的性質やコロナ放電時に発生するオ
ゾン、露光時の紫外線等への耐性においても良好である
ことが要請される。
【0004】さらに近年複写機等の普及に伴い、大量コ
ピーを迅速に処理する高速複写タイプの複写機、その他
オフィスの省スペース化及びファミリーユースに対応す
るコンパクト型設計タイプの複写機等がユーザーにより
要望されている。
【0005】このようなユーザーの要望に対応するには
高感度、高耐久性の感光体の開発が必要不可欠である。
【0006】従来高感度で耐久性にも優れた感光体の例
として、セレン系無機光導電性物質を主成分として感光
層中に含有する無機感光体が知られているが、前記セレ
ン系光導電性物質は人体に有害であって環境衛生上好ま
しくなく、又加工技術が難しく生産性に劣り、さらには
耐湿性が悪いなどの欠点も有している。
【0007】そこで、近年無公害で加工性にも優れてお
り、かつ耐湿性にも優れた有機感光体の研究、開発が活
発であり、なかでも電荷発生機能と電荷輸送機能とを異
なる物質に分担させ、希望する特性に照らして各機能を
発揮する物質を広い範囲から選択できる機能分離型感体
が注目されている。
【0008】前記研究、開発の過程で電荷発生機能を有
する電荷発生物質及び電荷輸送機能を有する電荷輸送物
質に関する研究成果が多数提案されている。
【0009】例えば特開昭58-222152号公報等には電荷
発生物質として有用なアゾ系顔料が提案され、特開昭63
-149652号公報には電荷輸送物質として有用なスチリル
系化合物が提案されている。
【0010】かくして感度及び耐久性において前記セレ
ン系感光体に匹敵する又はそれを上廻る有機感光体が開
発され、実用化の動向にある。
【0011】このように有機感光体の高感度、高耐久性
化に伴い従来前記有機感光体の使用分野であったA4サ
イズ60枚/分以下の低速機または中速機からA4サイズ
70枚/分以上の高速機への用途拡大が要請されるように
なった。前記高速機としては装置のコンパクト化の要請
に基づき小径の感光体ドラムを用いたスリット露光方式
の高速複写機及びベルト感光体を用いたフラッシュ露光
方式の高速複写機が含まれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記高速
機では前記低、中速機に比して厳しい像形成条件が要請
され、特に下記のような画像露光に係る問題点を克服す
る必要があり、前記高感度とされた有機感光体をもって
しても十分とは言えないのが現状である。
【0013】即ち高速複写では感光体表面を強い光で短
時間露光を行うようになるため、相反則不軌により感度
低下、残留電位の増大及び潜像形成不良等を生じ、形成
される画像がカブリが多く不鮮明となるなどの問題があ
る。
【0014】特にA4サイズ100枚/分以上の高速複写
が可能なフラッシュ露光方式の複写機では前記問題が大
きい。またスリット露光方式の複写機において高速化を
行った場合、感光体の移動速度を速くする必要があるた
め、感光体をスリットで露光する時間が短くなり、フラ
ッシュ露光のときと同様の問題が生ずる。さらに装置の
コンパクト化に関連しては、感光体ドラムの小径化に伴
い、所望の解像力の画像を得るため露光スリット幅を狭
くすることが必要とされる。このためより強い光で短時
間露光とすることが要請され、フラッシュ露光の場合と
同様、前記相反則不規の影響をさらに受けるようにな
る。
【0015】本発明は前記実情に鑑みて提案されたもの
であり、その目的とするところは、フラッシュ露光方式
の高速複写機、スリット露光方式の高速複写機等に適用
して感度不足による画像不良を生ずることがなく、さら
に前記高速複写機の繰り返し使用においても感度低下、
残留電位上昇による画像不良を生ずることのない画像形
成方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の目的は、感光体上
に帯電、露光、現像及び転写を行う工程を繰り返して像
形成を行う画像形成方法において、前記感光体として導
電性支持体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層を
積層してり、前記電荷発生層中に下記一般式〔1〕及
び/又は〔2〕の電荷発生物質(CGM)を含有し、か
つ前記電荷輸送層中に下記一般式〔3〕及び/又は
〔4〕の電荷輸送物質を含有する感光体を用い、前記露
光を行う工程における前記感光体上への露光時間tを5
×10-5秒以上、3×10-2秒以下とすることを特徴と
する画像形成方法(但し、前記一般式〔1〕及び/又は
〔2〕の電荷発生物質を含有する電荷発生層形成用塗布
液で、水、アルコール系溶剤、酢酸エステル系溶剤を用
いたものを除く。)により達成される。
【0017】
【化5】 (一般式〔3〕中、R1は水素原子、アルキル基または
アルコキシ基を表し、R2及びR3は、それぞれ水素原
子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコ
キシカルボニル基または置換アミノ基を表す。但し、以
下に示す構造を有する一般式〔III〕のものを除く。
【化6】 (一般式〔III〕中、Rはアルキル基又はアルコキシ
基を表し、R及びRはそれぞれ水素原子、アルキル基、
アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基
又は置換アミノ基を表す。)
【0018】(一般式〔1〕、〔2〕中、Zは置換また
は無置換の芳香環を形成するのに必要な原子群を表
す。)
【0019】
【化4】
【0020】さらに本発明の実施態様として前記露光を
行う工程がフラッシュランプで瞬時露光を行う工程とさ
れ、また別の実施態様では前記露光を行う工程がスリッ
トによる走査露光を行う工程とされる。
【0021】また前記本発明に係る感光体において、前
記特定構造のペリレン顔料を表す一般式〔1〕及び
〔2〕のZで表される芳香族環の好ましい例としては、
例えばベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フ
ェナンスレン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラゾー
ル環、アントラキノン環等が挙げられ、特にベンゼン環
又はナフタレン環であることが好ましい。またZで表さ
れる前記芳香族環は置換されていてもよく、置換基とし
てはアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリール
オキシ基、アシール基、アシロキシ基、アミノ基、カル
バモイル基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基などを
挙げることができる。
【0022】なお本発明において前記一般式〔1〕また
は一般式〔2〕で表されるペリレン系化合物は、Cu−
Kα線に対するX線回析スペクトルにおいて、ブラッグ
角2θの6.3°±0.2°、12.5°±0.2°、25.4°±0.2
°、27.0°±0.2°にピークを有するものであることが
好ましい。
【0023】前記一般式〔1〕及び〔2〕で表される具
体的例示化合物を以下に示すが本発明はこれらにより限
定されるものではない。なおこれらの例示化合物は、例
えば特開昭49-128734号及び特開昭59-59686号の各号公
報に記載の方法により合成することができる。
【0024】
【化5】
【0025】次に本発明に係る感光体において、前記特
定構造の電荷輸送物質(CTM)を表す一般式〔3〕の
具体的化合物例を以下に示すが、これらにより本発明が
限定されるものではない。
【0026】
【化6】
【0027】
【化7】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】次に本発明に係る感光体において、前記特
定構造のCTMを表す一般式〔4〕の好ましい具体的化
合物例を以下に示すが、これらにより本発明が限定され
るものではない。
【0032】
【化11】
【0033】
【化12】
【0034】
【化13】
【0035】
【化14】
【0036】なお本発明に係る感光体では、前記一般式
〔3〕及び/又は〔4〕で表されるCTMと共に他のC
TMを併用してもよく、併用可能なCTMとしては特に
制限はないが、例えばオキサゾール誘導体、オキサジア
ゾール誘導体、チアゾール誘導体、チアジアゾール誘導
体、トリアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、イミダ
ゾロン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリ
ジン誘導体、スチリル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラ
ゾリン誘導体、アミン誘導体、オキサゾロン誘導体、ベ
ンゾチアゾール誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キ
ナゾリン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導
体、フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、ポリ
-N-ビニルカルバゾール、ポリ-1-ビニルピレン、ポリ-9
-ビニルアントラセン等である。
【0037】前記本発明に係る一般式〔1〕、〔2〕、
〔3〕及び一般式〔4〕で表される化合物はそれ自体で
は皮膜形成能が乏しいので各種のバインダを用いて感光
層を形成してもよい。
【0038】感光層の形成に用いられるバインダ樹脂に
は任意のものを用いることができるが、疎水性で、かつ
誘電率が高く、電気絶縁性のフィルム形成性高分子重合
体を用いるのが好ましい。このような高分子重合体とし
ては、例えばポリカーボネート、ポリエステル、メタク
リル酸樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ス
チレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリ
ロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合
体、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フ
ェノールホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド
樹脂、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリビニルアセタ
ール(例えばポリビニルブチラール)等が挙げられる。
これらのバインダ樹脂は単独であるいは2種以上の混合
物として用いることができる。
【0039】本発明に係る感光層には、オゾン劣化防止
の目的で酸化防止剤を添加することができる。酸化防止
剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミ
ン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイ
ドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそ
れらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等が挙げ
られる。
【0040】これらの具体的化合物としては、特開昭63
-14154号、同63-18355号、同63-44662号、同63-50848
号、同63-50849号、同63-58455号、同63-71856号、同63
-71857号及び同63-146046号に記載がある。
【0041】酸化防止剤の添加量はCTM100重量部に
対して0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部、特に
好ましくは5〜25重量部である。
【0042】本発明において感光層には感度の向上、残
留電位及び反復使用時の疲労低減等を目的として、一種
または二種以上の公知の電子受容性物質を含有せしめる
ことができる。
【0043】電子受容性物質の添加量は、電荷発生物質
(CGM)100重量部に対して0.01〜200重量部、好まし
くは0.1〜100重量部である。
【0044】電子受容性物質はCTLに添加してもよ
い。かかる層への電子受容性物質の添加量は、CTM10
0重量部に対して0.01〜100重量部、好ましくは0.1〜50
重量部である。ここで用いることのできる電子受容性物
質としては、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、
テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、ク
ロラニル、2,4,7-トリニトロフルオレノン、その他の電
子親和力の大きい化合物を挙げることができる。
【0045】また、前記感光層中にはCGMの電荷発生
機能を改善する目的で有機アミン類を添加することがで
き、特に2級アミンを添加するのが好ましい。
【0046】これらの化合物は特開昭59-218447号、同6
2-8160号に記載されている。
【0047】また、前記感光体には、その他、必要によ
り感光層を保護する目的で紫外線吸収剤等を含有しても
よく、また感色性補正の染料を含有してもよい。
【0048】次に本発明に係る感光体の構成に用いられ
る導電性支持体としては、主として下記のものが用いら
れるが、これらにより限定されるものではない。
【0049】1)アルミニウム板、ステンレス板等の金
属板。
【0050】2)紙あるいはプラスチック等の支持体上
に、アルミニウム、パラジウム、金等の金属薄膜をラミ
ネートもしくは蒸着によって設けたもの。
【0051】3)紙あるいはプラスチックフィルム等の
支持体上に、導電性ポリマ、酸化インジウム、酸化錫等
の導電性化合物の層を塗布もしくは蒸着によって設けた
もの。
【0052】本発明の感光体は支持体上に、電荷発生層
(CGL)、電荷輸送層(CTL)の他、更に必要に応
じ、保護層、中間層、バリア層、接着層等の補助層が積
層されてもよい。
【0053】また本発明に係る保護層中には加工性及び
物性の改良(亀裂防止、柔軟性付与等)を目的として必
要により熱可塑性樹脂を50wt%未満含有せしめることが
できる。
【0054】また前記中間層は接着層またはブロッキン
グ層として機能するもので、上記バインダ樹脂の外に、
例えばポリビニルアルコール、エチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、カゼイン、共重合ナイロン、
N-アルコキシメチル化ナイロン、澱粉等が用いられる。
【0055】電荷発生層、及び電荷輸送層の形成に使用
される溶媒あるいは分散媒としては、ブチルアミン、ジ
エチルアミン、エチレンジアミン、イソプロパノールア
ミン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、
N,N-ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロホルム、1,2-ジクロルエタン、1,2-ジクロル
プロパン、1,1,2-トリクロルエタン、1,1,1-トリクロル
エタン、トリクロルエチレン、テトラクロルエタン、ジ
クロルメタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、
酢酸ブチル、ジメチルスルホキシド、メチルセルソルブ
等が挙げられる。
【0056】本発明に係る電子写真感光体は図1(1)
〜(6)に例示する形態を与えることができる。
【0057】本発明の感光体は、図1(1)及び(2)
に示すように導電性支持体1上に本発明に係るCGMを
主成分として含有するCGL2とCTMを主成分として
含有するCTL3との積層体より成る感光層4を設け
る。
【0058】同図(3)及び(4)に示すようにこの感
光層4は導電性支持体1上に設けた中間層5を介して設
けてもよい。
【0059】このように感光層4を二層構成としたとき
に優れた電子写真特性を有する電子写真感光体が得られ
る。
【0060】また、本発明においては、同図(5)及び
(6)に示すように前記CTMを主成分とする層6中に
微粒子状のCGM7を分散して成る感光層4を導電性支
持体1上に直接あるいは、中間層5を介して設けてもよ
い。
【0061】更に前記感光層4の上には、必要に応じて
保護層8を設けてもよい。
【0062】ここで感光層4を図1(1)のように二層
構成としたときCGL2は、導電性支持体1もしくはC
TL3に直接あるいは必要に応じて接着層もしくはブロ
ッキング層等の中間層を設けた上に、次の方法によって
形成することができる。
【0063】(1)真空蒸着法。
【0064】(2)CGMを適当な溶剤に溶解した溶液
を塗布する方法。
【0065】(3)CGMをボールミル、サンドグライ
ンダ等によって分散媒中で微細粒子状とし必要に応じ
て、バインダと混合分散して得られる分散液を塗布する
方法。
【0066】即ち具体的には、真空蒸着、スパッタリン
グ、CVD等の気相堆積法あるいはディッピング、スプ
レー、ブレード、ロール法等の塗布方法が任意に用いら
れる。
【0067】このようにして形成されるCGLの厚さは
0.01〜5μmであることが好ましく、更に好ましくは0.
05〜3μmである。
【0068】また、CTL3は上記CGL2と同様にし
て形成することができる。
【0069】このときの、CTL3の厚さは、必要に応
じて変更し得るが通常5〜30μmであることが好まし
い。このCTLにおける組成割合は、CTM1重量部に
対してバインダ0.1〜5重量部とするのが好ましいが、
微粒子状のCGMを分散せしめた感光層4を形成する場
合は、CGM1重量部に対してバインダを5重量部以下
の範囲で用いることが好ましい。
【0070】また、CGLをバインダ中分散型のものと
して構成する場合には、CGM1重量部に対してバイン
ダを5重量部以下の範囲で用いることが好ましい。
【0071】以上が本発明に係る感光体の説明であり、
以下該感光体を用いた像形成方法を図2及び図3により
説明する。
【0072】図2はフラッシュ露光方式の複写機であ
り、図中ローラ15,16及び17に張架されたベルト感光体2
0は400〜800mm/秒の搬送速度で矢印方向に搬送され、
帯電器により一様な帯電が付与され、次いでフラッシュ
露光装置10により感光体20にフラッシュ露光が施されて
静電潜像が形成される。この静電潜像は現像器19により
磁気ブラシ現像されてトナー像が形成され、このトナー
像はDCバイアスが印加された転写ローラ22により転写
紙給送手段25,26により給送された転写紙P上に転写さ
れ、搬送手段27により定着装置28へと搬送され、定着後
排出される。
【0073】前記フラッシュ露光装置10の露光ランプ13
としては、例えば水銀ランプ、キセノン放電管、セシウ
ムアーク燈、ストロボ放電管(冷陰極放電管)等が用い
られるが、一般に前記ストロボ放電管が用いられる。
【0074】前記ストロボ放電管は図3に示すように瞬
間的に強い光をパルス状に出力する光源であり、使用感
光体に適性露光を付与するには該感光体の感度特性、搬
送速度Vmm/秒、必要とする画像の解像度等との関連に
おいてストロボ放電管の駆動回路に印加される電圧、コ
ンデンサーの容量及び時定数(CR)等を制御して行わ
れる。
【0075】なお前記フラッシュ露光装置を含む複写機
では、例えば特開昭48-71225号公報等に記載されるよう
に一般に高速型の複写機とされ、露光時間が10-5〜10-4
秒台のものが多く、複写速度も100枚/分以上のものが
多い(前記公報記載の複写機では露光時間がほぼ8×10
-4秒、複写速度がA4紙縦送りで125枚/分程度)。
【0076】前記図3の横軸はストロボ発光時間
(秒)、縦軸は最大値を100としたときの光出力の相対
値を表し、有効発光時間t’は通常10-4秒のオーダーと
されている。なお前記ストロボ光は光強度が大きいた
め、さらに時定数(CR)等を調節して有効発光時間
t’を10-5秒台とすることができる。
【0077】結像レンズ14は原稿台11上の原稿12を露光
ランプ13により全面露光して得た反射光を感光体20の表
面に結像するためのレンズであり、図2では等倍露光と
したが、感光体20面に垂直移動して拡大、縮小露光とし
てもよく、又画像のより高い解像力を得るため感光体の
移動方向に1/2の速度(等倍露光の場合)で移動させ露
光を行ってもよい。
【0078】次に図4はスリット露光方式の複写機であ
り、40は本発明に係る感光体であり、矢印方向に400〜8
00mm/秒で回転するドラム状感光体である。該感光体40
には帯電器42により一様な帯電が付与されたあと、露光
装置30により原稿台31上の原稿32を光走査して得た光を
露光することにより静電潜像を形成し、該潜像を現像器
43の磁気ブラシ44により現像することにより、前記感光
体上にトナー像が形成される。このトナー像は給紙手段
45及び46によりタイミングを合わせ給送された転写紙P
上に転写極47により転写され、分離極48により分離さ
れ、搬送手段53により定着器54へと搬送され定着されて
画像形成が行われる。
【0079】一方転写後の感光体は除電器49により除電
された後クリーニング装置50のクリーニングブレード51
により清掃され、感光体上の残留電位を露光ランプ52で
除電して次の像形成に備えられる。
【0080】前記露光装置30では、ハロゲンランプまた
は蛍光灯等の光源33,33′の光により原稿32を光走査
し、その反射光を原稿台側スリット34、反射ミラー35、
Vミラー36,37、結像レンズ38、反射ミラー39、感光体
側スリット41を介して感光体40に像露光される。
【0081】前記スリット34及び41の幅は画像の解像力
の関係から制限を受け、特にスリット41は特に前記解像
力への影響が大きく、通常スリット41の幅dは5〜20mm
の範囲とされる。前記感光体40の移動速度をVpmm/秒と
したとき露光時間d/Vp=tが5×10-5秒以上、3×1
0-2秒以下とされる。
【0082】以上説明したように本発明の画像形成方法
では、フラッシュ露光方式及びスリット露光方式であっ
て、露光時間tが5×10-5秒以上、3×10-2秒以下と云
う特に制限された高速複写プロセスとされても、前記特
性に優れた感光体を組み合わせて用いることにより感度
不足をきたすことがなく、また繰り返し像形成の過程で
感度低下、残留電位上昇等による画像不良を生ずること
がない。
【0083】なお本発明において露光時間tが5×10-5
秒未満の場合は、現状では複写機自体の機構上現実性に
乏しく、又業界の要請もない。
【0084】又tが3×10-2秒を越えると高速複写プロ
セスが実現されない。
【0085】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明する
が本発明の実施の態様はこれにより限定されるものでは
ない。
【0086】実施例1 ポリアミド樹脂CM−8000(東レ社製)30gをメタ
ノール900ml、1-ブタノール100mlの混合溶媒中に投入し
50℃で加熱溶解した。この液をポリエチレンテレフタレ
ートフィルム表面上にアルミニウムの蒸着膜を設けた導
電性支持体上に塗布し、0.5μm厚の中間層を形成した。
【0087】次に、ポリビニルブチラール樹脂エスレッ
クBX−1(積水化学社製)2gをメチルエチルケトン
700ml、シクロヘキサノン300mlの混合溶媒に溶解し、こ
れにCGM(例示化合物A−1)3gを混入しサンドミ
ルを用いて10時間分散した。この液を用いて、前記中間
層上に塗布し、0.3μm厚の電荷発生層を形成した。
【0088】次に、CTM(例示化合物T1−3)150g
とポリカーボネート樹脂ユーピロンZ−200(三菱ガ
ス化学社製)200gを1,2-ジクロルエタン1000mlに溶解
した。この液を用いて、前記電荷発生層上に塗布を行っ
た後、100℃で1時間乾燥し、20μm厚の電荷輸送層を形
成した。
【0089】このようにして中間層、電荷発生層、電荷
輸送層からなる積層感光体試料1を得た。
【0090】この感光体をベルト状に加工し、ベルトを
回転駆動する装置を持つ露光時間1.2×10-4秒のフラッ
シュ露光方式搭載機に入れ、10万サイクルの帯電露光を
繰り返す試験を行った。
【0091】実施例2 実施例1の積層感光体試料1の作製において導電性基体
としてアルミニウムのドラム状基体を用いた以外は同様
にして積層感光体試料2を作製した。
【0092】この感光体を露光時間1.6×10-2秒のスリ
ット露光方式搭載機に入れ、実施例1と同様に試験を行
った。
【0093】参考例1 実施例2の感光体試料2の作製において、CGMを例示
化合物A−6に、CTMを例示化合物T 1 −12にした以
外は同様にして積層感光体試料3を作製した。
【0094】この感光体を露光時間2.4×10 -2 秒のスリ
ット露光方式搭載機に入れ、実施例1と同様に試験を行
った。
【0095】参考例2 感光体は参考例1と同じものを用いた。
【0096】この感光体を露光時間8.8×10 -3 秒のスリ
ット露光方式搭載機に入れ、実施例1と同様に試験を行
った。
【0097】実施例5 実施例1においてCTMを例示化合物T2−3にした以
外は同様にして感光体試料4を作製し、同様に評価を行
った。
【0098】実施例6 実施例2においてCTMを例示化合物T2−3にした以
外は同様にして感光体試料5を作製し、同様に評価を行
った。
【0099】実施例7参考例1 においてCTMを例示化合物T2−5にした以
外は同様にして感光体試料6を作製し、同様に評価を行
った。
【0100】実施例8 感光体は実施例7と同じものを用いて参考例2と同様
評価を行った。
【0101】比較例1 実施例1の感光体試料1の作製において、CGMを例示
化合物B−1に、CTMを例示化合物C−1にした以外
は同様にして積層感光体比較試料1を作製した。
【0102】この感光体を露光時間4.2×10-2秒のフラ
ッシュ露光方式搭載機に入れ、実施例1と同様に試験を
行った。
【0103】比較例2 実施例2の感光体試料2の作製において、CGMを例示
化合物B−1に、CTMを例示化合物C−1にした以外
は同様にして積層感光体比較試料2を作製した。
【0104】この感光体を露光時間4.8×10-2秒のスリ
ット露光方式搭載機に入れ、実施例1と同様に試験を行
った。
【0105】比較例3 感光体は比較例1と同じものを用いて、実施例1と同様
にして試験を行った。
【0106】比較例4 感光体は比較例2と同じものを用いて、実施例2と同様
にして試験を行った。
【0107】
【化15】
【0108】試験の結果を表1に示した。
【0109】実施例1、2、5〜8に示すように、試料
、2、4〜6は本発明の露光時間において、感度がよ
く、初期から10万サイクルにかけての電位変動も少なく
良好な特性を示す。
【0110】これに対し比較例1〜4に示すように、比
較試料1,2は、露光時間が本発明外の時は、比較的良
好な特性を示すが、本発明の露光時間においては、初期
の感度が悪く、繰り返し使用により電位が大きく変動し
安定性に劣ることがわかる。
【0111】
【表1】
【0112】Vb:濃度1.3の原稿に対する表面電位 Vw:濃度0.0の原稿に対する表面電位 Vr:除電後の電位(残留電位)
【0113】
【発明の効果】フラッシュ露光方式の高速複写機、スリ
ット露光方式の高速複写機等に適用して感度不足による
画像不良を生ずることがなく、さらに前記高速複写機の
繰り返し使用においても感度低下、残留電位上昇による
画像不良を生ずることのない画像形成方法を提供するこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子写真感光体の形態を示す断面
図。
【図2】本発明に係るフラッシュ露光方式の複写機の概
念図。
【図3】ストロボ発光時間と光出力を表示した図。
【図4】本発明に係るスリット露光方式の複写機の概念
図。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷発生層(CGL) 3 電荷輸送層(CTL) 4 感光層 5 中間層 6 CTMを主成分とする層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−281769(JP,A) 特開 昭63−180956(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体上に帯電、露光、現像及び転写を
    行う工程を繰り返して像形成を行う画像形成方法におい
    て、前記感光体として導電性支持体上に少なくとも電荷
    発生層及び電荷輸送層を積層してり、前記電荷発生層
    中に下記一般式〔1〕及び/又は〔2〕の電荷発生物質
    を含有し、かつ前記電荷輸送層中に下記一般式〔3〕及
    び/又は〔4〕の電荷輸送物質を含有する感光体を用
    い、前記露光を行う工程における前記感光体への露光時
    間tを5×10-5秒以上、3×10-2秒以下とすること
    を特徴とする画像形成方法。但し、前記一般式〔1〕及
    び/又は〔2〕の電荷発生物質を含有する電荷発生層形
    成用塗布液で、水、アルコール系溶剤、酢酸エステル系
    溶剤を用いたものを除く。 【化1】 (一般式〔1〕、〔2〕中、Zは置換または無置換の芳
    香環を形成するのに必要な原子群を表す。) 【化2】 (一般式〔3〕中、R1は水素原子、アルキル基または
    アルコキシ基を表し、R2及びR3はそれぞれ水素原子、
    アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ
    カルボニル基または置換アミノ基を表す。但し、以下に
    示す構造を有する一般式〔III〕のものを除く。) 【化3】 (一般式〔III〕中、R 1 はアルキル基又はアルコキ
    シ基を表し、R 2 及びR 3 はそれぞれ水素原子、アルキル
    基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニ
    ル基又は置換アミノ基を表す。) 【化4】 (一般式〔4〕中、R1は水素原子、アルキル基または
    アルコキシ基を表し、R2及びR3は、それぞれ水素原
    子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコ
    キシカルボニル基または置換アミノ基を表す。)
  2. 【請求項2】 前記露光を行う工程がフラッシュランプ
    で瞬時露光を行う工程である請求項1に記載の画像形成
    方法。
  3. 【請求項3】 前記露光を行う工程がスリットによる走
    査露光を行う工程である請求項1に記載の画像形成方
    法。
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