JP3396531B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP3396531B2 JP02862594A JP2862594A JP3396531B2 JP 3396531 B2 JP3396531 B2 JP 3396531B2 JP 02862594 A JP02862594 A JP 02862594A JP 2862594 A JP2862594 A JP 2862594A JP 3396531 B2 JP3396531 B2 JP 3396531B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は電子写真用感光体の感
光層に用いられる添加剤に係り、特にオゾン暴露や強い
光照射に対して感光体の信頼性を高める添加剤に関す
る。 【0002】 【従来の技術】電子写真用感光体は導電性基体上に光導
電機能を有する感光層を積層した構造を有する。電荷の
発生や輸送を担う機能成分として有機化合物を含有する
有機電子写真用感光体(以下電子写真用感光体という)
とりわけ電荷発生層、正孔輸送層などの機能層を積層し
た積層型の電子写真用感光体は材料の選択性が高く機能
設計が容易であり、塗工法による生産性が高く、安全性
に優れるなどの利点から複写機をはじめとして各種プリ
ンターへの応用が近年活発になされている。特にトリフ
ェニルアミン骨格を有するアミン系化合物を正孔輸送物
質として、ポリカーボネートを正孔輸送層バインダとし
て用いた系では、その高い正孔移動度から、感度に優れ
た感光体が期待できる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来製品
化されている積層型電子写真用感光体を実用的条件で長
時間使用すると、帯電電位の低下、残留電位の上昇、感
度の低下等の問題が発生する。これら諸問題の原因と発
生のメカニズムは未だ完全には解明されていないが幾つ
かの外的要因を挙げることができる。即ち放電帯電プロ
セスで発生するオゾンに曝されること、そしてメンテナ
ンス時に強力な外光に曝されることなどである。これら
外的要因が上述諸特性へ与える影響は、該感光体をオゾ
ン雰囲気中に放置する或いは所定光量を照射するといっ
た実験的方法で確認される。 【0004】上述した問題を解決するために酸化防止剤
や紫外線吸収剤として知られている所謂添加剤を感光層
に含有させるといった試みが種々なされている。その中
でも所謂フェノール構造を有する酸化防止剤が有効であ
ることが特開昭62―105151号公報や特開昭63―18366 号
公報に報告されているが、未だ全ての要求性能を満足す
ることができないという問題があった。 【0005】この発明は上述の点に鑑みてなされその目
的はフェノール構造を有するが従来にない新規な化学構
造を有する化合物を感光層に添加することにより長期に
わたる特性の安定した電子写真用感光体を提供すること
にある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上述の目的はこの発明に
よれば導電性基体上に電荷発生層と正孔輸送層を有する
積層型電子写真感光体において、該正孔輸送層が下記
一般式(IIIA)または(IIIB)に示されるヒドロキシシン
ナマミド誘導体を含有するとともにバインダとしてポリ
カーボネート樹脂、正孔輸送物質として下記一般式(II
−3)ないし(II−9)で示される化合物を含有する
することにより達成される。 【0007】 【化5】 【0008】(式においてR1 ,R2 はそれぞれ水素,
飽和あるいは不飽和の鎖状炭化水素基、Aは2価または
3価の飽和あるいは不飽和の鎖状炭化水素,置換されて
もよい芳香族化合物,置換されてもよい複素環化合物を
示す。)【0009】 【化6】 【0010】 【化7】 【0011】 【化8】 【0012】 【作用】感光層に本発明のヒドロキシシンナマミド誘導
体を用いると感光層を形成する有機材料が帯電プロセス
で発生するオゾンにより酸化劣化したりメンテナンス時
の強力な外光により光反応劣化することなどが防止され
る。即ち旧来よりその効果が報告されている所謂フェノ
ール構造に、アミド結合構造を配置したヒドロキシシン
ナマミド基を有しさらに汎用有機溶剤に対する溶解性
と、耐熱性と、汎用高分子との相溶性を付与した化合物
は、感光層に含有せしめたときに感光体特性に卓越した
安定化作用をもたらす。 【0013】 【実施例】つぎにこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本発明の実施例に係る負帯電積層型電子
写真用感光体を示す断面図である。負帯電積層型電子写
真用感光体は基体1、電荷発生層4、電荷輸送層6より
構成される。電荷発生層4、電荷輸送層6は感光層21
を構成する。 【0014】図2は本発明の実施例に係る正帯電積層型
電子写真用感光体を示す断面図である。正帯電積層型電
子写真用感光体は基体1、電荷輸送層6、電荷発生層
4、被覆層7より構成される。電荷輸送層6、電荷発生
層4は感光層22を構成する。図3は本発明の実施例に
係る正帯電単層型電子写真用感光体を示す断面図であ
る。正帯電単層型電子写真用感光体は基体1、感光層2
0より構成される。 【0015】以下負帯電積層型電子写真用感光体につい
て述べる。正帯電積層型電子写真用感光体や正帯電単層
型電子写真用感光体についても同様に適用できる。基体
としては、アルミニウム製円筒やアルミニウム蒸着のフ
ィルム等の導電性基体、あるいは該導電性基体の表面を
アルマイト化したもの、あるいは樹脂皮膜等による表面
修飾を施したものが用いられる。本実施例では該導電性
基体としてアルミニウム製の肉厚1mm、長さ310mm、
外径60mmの円筒基体を洗浄、乾燥したものを用いた。
表面修飾に用いられる高分子分散皮膜の材料としてはカ
ゼイン,ポリビニルアルコール,ナイロン,ポリアミ
ド,メラミン,セルロースなどの絶縁性高分子あるいは
ポリチオフェン,ポリピロール,ポリアニリンなどの導
電性高分子、あるいはこれら高分子に金属酸化物粉末,
低分子化合物を含有せしめたものが用いられる。 【0016】電荷発生層は、電荷発生物質と樹脂バイン
ダーより構成される。電荷発生物質の具体例が化学式
(I―1)ないし化学式(I―35)に示される。各種
フタロシアニン化合物、アゾ化合物、多環キノン化合
物、スクエアリウム化合物およびこれらの誘導体が含ま
れる。 【0017】 【化9】 【0018】 【化10】 【0019】 【化11】【0020】 【化12】【0021】 【化13】【0022】 【化14】【0023】 【化15】【0024】 【化16】【0025】 【化17】 【0026】 【化18】 【0027】電荷発生層用のバインダーとしては、ポリ
カーボネート,ポリエステル,ポリアミド,ポリウレタ
ン,エポキシ,ポリビニルブチラール,ポリビニルアセ
タール,フェノキシ樹脂,シリコーン樹脂,アクリル樹
脂,塩化ビニル樹脂,塩化ビニリデン樹脂,酢酸ビニル
樹脂,ホマール樹脂,セルロース樹脂,またはこれらの
共重合体,およびこれらのハロゲン化物,シアノエチル
化物が用いられる。 【0028】電荷輸送層は、電荷輸送物質と樹脂バイン
ダーより構成される。電荷輸送物質としては化学式(II
)ないし化学式(II―9)に示される各種ジアミ
ン化合物,スチルベン化合物およびこれらの誘導体を用
いることができる。 【0029】電荷輸送層用の樹脂バインダーとしては、
ポリカーボネート,ポリスチレン,ポリフェニルエーテ
ルアクリル樹脂などを用いることができる。 実施例1 数平均分子量10万のポリアミド(商品名:T171,
(株) ダイセル―ヒュルス社製)4重量部とスチレン―
マレイン酸樹脂(商品名:スプラパールAP,BASF
Japan Ltd.製)1重量部をメタノール20
0重量部と1―ブタノール100重量部との混合溶媒に
溶解して調製した樹脂皮膜塗布液を用いて上述円筒基体
上に樹脂皮膜0.1 μmをディップ法にて形成し、基体を
作製した。 【0030】電荷発生物質として化学式(I―25)に
示した化合物5重量部、バインダーとしてポリビニルア
セタール(商品名:エスレックKS―1,積水化学工業
製)5重量部とを、ジクロロメタン700重量部と混合
し、3時間混合機により混練を行い、電荷発生層塗布液
を調製した。電荷輸送物質として化学式(II―5)に示
した化合物1000重量部、バインダーとしてビスフェ
ノールA型―ビフェニル共重合ポリカーボネート(商品
名:BP―PC,出光興産製)1000重量部、下記化
学式(IIIA―1)に示すヒドロキシシンナマミド化合物
15重量部を、ジクロロメタン7000重量部に溶解し
電荷輸送層塗布液を調製した。この化学式(IIIA―1)
に示すヒドロキシシンナマミド化合物は、CAS‐N
o.:23128‐74‐7に登録されている化学物質
である。 【0031】 【化19】 【0032】以上の塗布液を用いて上述基体上に電荷発
生層、電荷輸送層を順次ディップ法にて形成し、電子写
真用感光体を作製した。 実施例2 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物の配合量を40重量部とす
る他は、実施例1と同様にして感光体を作製した。 実施例3 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物の配合量を20重量部とす
る他は、実施例1と同様にして感光体を作製した。 実施例4 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物の配合量を10重量部とす
る他は、実施例1と同様にして感光体を作製した。 実施例5 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物の配合量を5重量部とする
他は、実施例1と同様にして感光体を作製した。 比較例1 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物を配合しない他は、実施例
1と同様にして感光体を作製した。 比較例2 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物に替えて、下記化学式(I
V)に示すヒンダードフェノール化合物を40重量部配
合する他は、実施例1と同様にして感光体を作製した。 【0033】 【化20】 【0034】比較例3 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物に替えて、化学式(IV)に
示すヒンダードフェノール化合物を20重量部配合する
他は、実施例1と同様にして感光体を作製した。 比較例4 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物に替えて、化学式(IV)に
示すヒンダードフェノール化合物15重量部を配合する
他は、実施例1と同様にして感光体を作製した。 比較例5 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物に替えて、化学式(IV)に
示すヒンダードフェノール化合物を10重量部配合する
他は、実施例1と同様にして感光体を作製した。 実施例6 電荷発生物質を化学式(I―25)に示した化合物に替
えて、化学式(I―1)に示した化合物とする他は、実
施例1と同様にして感光体を作製した。 比較例6 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物を配合しない他は、実施例
6と同様にして感光体を作製した。 実施例7 電荷発生物質を化学式(I―25)に示した化合物に替
えて、化学式(I―2)に示した化合物とする他は、実
施例1と同様にして感光体を作製した。 比較例7 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物を配合しない他は、実施例
7と同様にして感光体を作製した。 実施例8 電荷発生物質を化学式(I―25)に示した化合物に替
えて、化学式(I―15)に示した化合物とする他は、
実施例1と同様にして感光体を作製した。 比較例8 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物を配合しない他は、実施例
8と同様にして感光体を作製した。 実施例9 電荷輸送層塗布液中の電荷輸送物質として化学式(II―
5)に示した化合物1000重量部に替えて、化学式
(II―5)に示した化合物800重量部と化学式(II―
3)に示した化合物200重量部とを配合する他は、実
施例1と同様にして感光体を作製した。 比較例9 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物を配合しない他は、実施例
9と同様にして感光体を作製した。 実施例10 電荷輸送層塗布液中の電荷輸送物質として化学式(II―
5) に示した化合物1000重量部に替えて、化学式
(II―5)に示した化合物600重量部と化学式(II―
4)に示した化合物400重量部とを配合する他は、実
施例1と同様にして感光体を作製した。 比較例10 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物を配合しない他は、実施例
10と同様にして感光体を作製した。 実施例11 電荷輸送層塗布液中の電荷輸送物質として化学式(II―
5)に示した化合物1000重量部に替えて、化学式
(II―5)に示した化合物500重量部と化学式(II―
3)に示した化合物200重量部と化学式(II―4)に
示した化合物300重量部とを配合する他は、実施例1
と同様にして感光体を作製した。 比較例11 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物を配合しない他は、実施例
11と同様にして感光体を作製した。 実施例12 電荷輸送層塗布液中のバインダーとしてビスフェノール
A型―ビフェニル共重合ポリカーボネート(商品名BP
―PC:出光興産製)1000重量部に替えて、ビスフ
ェノールZ型ポリカーボネート(商品名PCZ300:
三菱瓦斯化学製)1000重量部を配合する他は、実施
例1と同様にして感光体を作製した。 比較例12 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物を配合しない他は、実施例
12と同様にして感光体を作製した。 実施例13 電荷輸送層塗布液中のバインダーとしてビスフェノール
A型―ビフェニル共重合ポリカーボネート(商品名BP
―PC:出光興産製)1000重量部に替えて、ビスフ
ェノールA型ポリカーボネート(商品名パーンライトL
―1225:帝人化成製)1000重量部を配合する他
は、実施例1と同様にして感光体を作製した。 比較例13 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物を配合しない他は、実施例
13と同様にして感光体を作製した。 実施例14 樹脂皮膜塗布液中に超微粒子酸化チタン(商品名チタン
ジオキサイドP25:日本アエロジル製)を6重量部添
加し、実施例1で用いた円筒基体上に樹脂皮膜0.5 μm
をディップ法にて形成して基体を作製する他は、実施例
1と同様にして感光体を作製した。 比較例14 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物を配合しない他は、実施例
14と同様にして感光体を作製した。 実施例15 実施例1で用いた円筒基体上に陽極酸化法によりアルマ
イト層を0.8 μm形成して基体を作製する他は、実施例
1と同様にして感光体を作製した。 比較例15 電荷輸送層塗布液中の下記化学式(IIIA―1)に示すヒ
ドロキシシンナマミド化合物を配合しない他は、実施例
15と同様にして感光体を作製した。上述実施例と比較
例で作製した感光体の電子写真特性を評価した。連続使
用時における電位変動を評価する目的で、帯電機構と露
光機構と除電機構の出力を固定した複写機(実施例6,
7および比較例6,7を除いた例に適用)あるいはレー
ザープリンタ(実施例6,7および比較例6,7に適
用)に各感光体を搭載し、常温常湿(20℃,60%R
H)の雰囲気下でA3用紙5万枚のランニング試験を行
い、ランニング開始時の白紙電位(Vw)と黒紙電位
(Vb)を測定、ランニング終了時の各電位変化量(Δ
Vw,ΔVb)を得た。 【0035】また耐オゾン性を評価する目的で各感光体
をオゾン濃度100ppmの環境下に4時間暴露し、暴
露前後の半減露光量を測定、比較した。さらに耐強光疲
労性を評価する目的で各感光体に1000ルクスの光を
1時間照射し、一定帯電条件下での照射前の初期帯電電
位(Vs)を測定、照射終了後の帯電電位変化量(ΔV
s)を得た。 【0036】これらの測定結果を表1ないし表3に示
す。 【0037】 【表1】 【0038】 【表2】【0039】 【表3】【0040】表1の結果(実施例1〜5,比較例1)か
ら明らかなように、化学式(IIIA―1)に示したヒドロ
キシシンナマミド化合物を全く含んでいないかまたは含
有度の低い感光体は、オゾン暴露或いは強光照射によっ
て著しく感光体特性が低下し、実機でのランニング試験
による電位変動は実用上の許容範囲を逸脱することがわ
かる。 【0041】また実施例1〜実施例5と比較例2〜比較
例6の結果から明らかなように、化学式(IIIA―1)に
示したヒドロキシシンナマミド化合物と、同等の分子量
と分子長を有し同位置に等しいヒンダードフェノール基
を同数持つ化学式(IV)に示した所謂ヒンダードフェノ
ール化合物とを比較した結果、該ヒドロキシシンナマミ
ド基は感度ならびに帯電能の安定性に関して卓越した優
位性を示すことがわかる。 【0042】表2,表3の結果から、本発明に係るヒド
ロキシシンナマミド化合物が、広範な用途,構造,材料
組成の有機電子写真用感光体においてその効果を発揮し
得ることがわかる。 【0043】 【発明の効果】この発明によれば積層型電子写真用感光
体において、電荷輸送物質として特定の化合物を、樹脂
バインダーとしてポリカーボネートを用いる電荷輸送
にヒドロキシシンナマミド誘導体を含むので、オゾン雰
囲気下あるいは強光照射下での特性変化がなく、また、
該誘導体が汎用有機溶剤に対する溶解性と、耐熱性と、
汎用高分子との相溶性を有するので、広範な用途と様々
な構造,材料組成を有する、連続使用において特性の安
定した電子写真用感光体が得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例に係る負帯電積層型電子写真用
感光体を示す断面図 【図2】本発明の実施例に係る正帯電積層型電子写真用
感光体を示す断面図 【図3】本発明の実施例に係る正帯電単層型電子写真用
感光体を示す断面図 【符号の説明】 1 基体 4 電荷発生層 6 電荷輸送層 7 被覆層 20 感光層 21 感光層 22 感光層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鍋田 修 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−106066(JP,A) 特開 平3−41463(JP,A) 特開 平2−85862(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/05 104 G03G 5/05 101 G03G 5/06 312

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】導電性基体上に電荷発生層と正孔輸送層を
    有する積層型電子写真用感光体において、該正孔輸送層
    下記一般式(IIIA)または(IIIB)に示されるヒドロキ
    シシンナマミド誘導体を含有するとともにバインダとし
    てポリカーボネート樹脂、正孔輸送物質として下記一般
    式(II−3)ないし(II−9)で示される化合物を含有
    することを特徴とする積層型電子写真用感光体。 【化1】(式においてR1 ,R2 はそれぞれ水素,飽和あるいは
    不飽和の鎖状炭化水素基、Aは2価または3価の飽和あ
    るいは不飽和の鎖状炭化水素,置換されてもよい芳香族
    化合物,置換されてもよい複素環化合物を示す。)【化2】 【化3】 【化4】
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