JP3396309B2 - 半導体製造装置 - Google Patents
半導体製造装置Info
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Description
等の半導体基板の表面に成膜を形成する半導体製造装置
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の半導体製造装置として
は、半導体基板を1枚づつチャンバで形成された反応室
に収納し、種々の原料ガスを反応室内に導入して加熱す
ることにより薄膜を堆積する装置が使用されている。図
5は従来の半導体製造装置の構成を示す断面図である。
図において、1は成膜処理される例えばシリコン基板等
の半導体基板、2は反応室を形成するチャンバでチャン
バ上部2aとチャンバ下部2bよりなっている。3は半
導体基板1を載置し支持するサセプタ、4はサセプタ3
を支持するステージ、5はチャンバ2に設けられ例えば
SiH2Cl2,NH3等の原料ガスを導入するガス導入
口、6はチャンバ2に設けられ反応室内部のガスを排気
するガス排気口、7は半導体基板1およびサセプタ3を
加熱するランプヒータである。 【0003】このように構成された従来の半導体製造装
置においては、以下の手順で薄膜を堆積する。ここでは
熱CVD法によるSiH2Cl2(ジクロルシラン)ガス
とNH3(アンモニア)ガスによるSi3N4膜(シリコ
ン窒化膜)の堆積を例にとって説明する。まず、チャン
バ上部2aをあけ反応室内のサセプタ3上に半導体基板
1を載置する。チャンバ上部2aを閉めた後、ガス導入
口5から窒素ガスを導入し、ガス排気口6から窒素ガス
を排気することで反応室内部を窒素ガスで置換する。反
応室内部を窒素ガスで置換した後、原料ガス例えばSi
H2Cl2ガスとNH3ガスをガス導入口5から反応室に
導入する。反応室内のガスをガス排気口6から排気する
ことにより、SiH2Cl2ガスとNH3ガスの流れを反
応室に形成する。その後、ランプヒータ7により半導体
基板1およびサセプタ3を例えば700℃に加熱する。
700℃に加熱された半導体基板1の表面にSiH2C
l2の一部が第1の成膜種として付着する。また、70
0℃に加熱された半導体基板1,サセプタ3の表面近傍
でSiH2Cl2ガスの一部が付着確率の高い第2の成膜
種SiH2(NH2)Clに変換された後、第2の成膜種
SiH2(NH2)Clの一部が半導体基板1表面に付着
する。付着した成膜種分子とNH3によりSiN4膜(シ
リコン窒化膜)が形成される。次にガス導入口5から窒
素ガスを導入すると同時にガス排気口6から窒素ガスを
排気し再び反応室内部を窒素ガスで置換する。チャンバ
上部をあけて処理された半導体基板1を取り出し、次に
処理する半導体基板1をサセプタ上に載置し上記処理工
程を繰り返す。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来の半導体製造装置
においては、上記のように半導体基板1表面に対しSi
H2Cl2(第1の成膜種)を付着させ且つ、加熱された
半導体基板1,サセプタ3の表面近傍で原料ガス(Si
H2Cl2)を第2の成膜種例えばSiH2(NH2)Cl
に変換し、付着させていた。このとき、加熱された半導
体基板1,サセプタ3の表面近傍を通過しない原料ガス
は、第2の成膜種に変換されることなしに半導体基板1
表面に対し付着するかまたは、反応室内部から排出され
ていた。SiH2Cl2とNH3の熱CVD法によるSi3
N4の成膜においては、第2の成膜種の付着確率が約1
桁大きい。即ち、同一量の原料ガスを流すとき、気相中
で生成する第2の成膜種の濃度が高いほど原料ガスは有
効にSi3N4膜に変換される。従来の装置では、第2の
成膜種になることなしに反応室内部から排出されるSi
H2Cl2が大きな割合を占めていた。このため膜形成の
ための多量の原料ガスを必要とする。また、例えばSi
3N4膜の成長速度が小さいという問題点があった。 【0005】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、膜形成のため必要となる原料ガ
スの量を減少できかつ、成膜の成長速度の大きな半導体
製造装置を得ることを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
における半導体製造装置は、半導体基板を収納し原料ガ
スの導入口,排気口を有する反応室に、原料ガスを導入
し原料ガスの流れを形成させかつ、加熱によって原料ガ
スから成膜種を生成し半導体基板に成膜種を付着させる
半導体製造装置において、導入口側に位置し原料ガスの
流れに高温の不活性ガスを導入し、原料ガスの一部を熱
エネルギで付着確率の高い成膜種に変換させるガス導入
装置と、該ガス導入装置から導入される不活性ガスを半
導体基板より高温に加熱する加熱手段を設けたものであ
る。 【0007】 【0008】 【0009】 【0010】 【作用】この発明における請求項1の半導体製造装置
は、ガス導入装置が、導入口側で原料ガスの一部を、加
熱手段で加熱された高温の不活性ガスの熱エネルギによ
って、半導体基板表面の付着確率の高い第2の成膜種に
変換させる。 【0011】 【0012】 【0013】 【0014】 【実施例】 実施例1.以下、この発明の実施例1を図に基づいて説
明する。図1はこの発明の実施例1における半導体製造
装置の構成を示す断面図である。図において、1〜7は
従来と同様でありその説明は省略する。8は例えばSi
C(シリコンカーバイト)等でなる加熱板で、ここでは
高温に加熱されて原料ガスを第2の成膜種に変換する加
熱部をなしている。9は加熱板8を反応室外から所定温
度に加熱する例えば赤外線加熱のランプヒータ、10は
ランプヒータ9の赤外線を加熱板8に導く案内板で、こ
れら9,10で加熱装置11が構成される。 【0015】次に動作について説明する。なお、ここで
は熱CVD法によるSiH2Cl2ガスとNH3ガスによ
るSi3N4膜の堆積を例にとって説明する。反応室内に
半導体基板1が収納され、反応室内を窒素ガスで置換
後、原料ガス例えばSiH2Cl2ガスとNH3ガスを導
入反応室内に原料ガスの流れを形成させ、ランプヒータ
7により半導体基板1およびサセプタ3を例えば700
℃に加熱する動作は従来と同様であるが、この構成で
は、同時に加熱手段11のランプヒータ9により変換装
置である加熱板8を例えば800℃に加熱する。800
℃に加熱された加熱板8の表面近傍でSiH2Cl2ガス
とNH3ガスの一部が、付着確率の高い第2の成膜種S
iH2(NH2)Clに変換された後、第2の成膜種Si
H2(NH2)Clの一部がガス流れの下流にある半導体
基板1表面に付着する。また、加熱板8によって第2の
成膜種SiH2(NH2)Clに変換されなかったSiH
2Cl2ガスの一部が、700℃に加熱された半導体基板
1,サセプタ3の表面近傍で第2の成膜種SiH2(N
H2)Clに変換された後、第2の成膜種SiH2(NH
2)Clの一部が半導体基板1表面に付着する過程も同
時に進行する。付着した成膜種分子とNH3によりSi3
H4膜が形成される。以後再び反応室内部を窒素ガスで
置換し成膜された半導体基板が完成するもので、この処
理が繰り返されて順次半導体基板1の成膜がなされる。
このように、この装置では半導体基板1の温度より高温
に加熱された加熱板8の表面近傍で、原料ガス例えばS
iH2Cl2ガスが付着確率の高い第2の成膜種例えばS
iH2(NH2)Clに高効率で変換された後下流にある
半導体基板1表面に第2の成膜種が付着する。この結
果、膜になる原料ガスの効率を高め、膜形成のため必要
となる原料ガスの量も従来に比較して減少でき薄膜形成
のランニングコストを安くできる。また、加熱装置を反
応室外に配置したのでチャンバ2が小型化できる。 【0016】実施例2.以下、この発明の実施例2を図
に基づいて説明する。図2はこの発明の実施例2におけ
る半導体製造装置の構成を示す断面図である。図におい
て、1〜7は従来と同様でありその説明は省略する。1
2は加熱部をなす加熱板であり、それ自体が発熱体で例
えば内部にヒータを内蔵しかつ、表面には多数のフィン
12aを有して表面積を大きくしている。 【0017】この構成で実施例1と異なる加熱板12の
動作について以下説明する。加熱板12はこの場合内設
されたヒータ(図示してない)によって例えば800℃
に加熱する。800℃に加熱された加熱板12の表面近
傍でSiH2Cl2ガスの一部が、加熱板12表面からの
熱エネルギによって付着確率の高い第2の成膜種SiH
2(NH2)Clに変換された後、第2の成膜種SiH2
(NH2)Clの一部がガス流れの下流にある半導体基
板1表面に付着する。なお、加熱板12表面からの熱エ
ネルギは加熱板12が有するフィン12aによって伝達
表面積が大きくなっているので、原料ガスを第2の成膜
種SiH2(NH2)Clに変換する効率は実施例1で示
した加熱板8に比較して高くなるので、その結果、膜に
なる原料ガスの効率を高め、膜形成のため必要となる原
料ガスの量をさらに減少させることができる。 【0018】なお、実施例2では加熱手段となるヒータ
が加熱板12に内蔵したものを示したが、実施例1のよ
うにランプヒータ9を用いて反応室2の外部から加熱板
を赤外線加熱するようにしてもよい。 【0019】実施例3.また、実施例1,2では原料ガ
スの一部を半導体基板1の上流側で第2の成膜種SiH
2(NH2)Clに変換する装置として上流側に加熱板8
または12を設けたものを示したが、実施例3として図
3に示すように反応室2の原料ガス導入口5側に位置
し、高温(例えば800℃)の窒素ガス等の不活性ガス
を導入するガス導入装置13を設けるとともに、導入す
る不活性ガスを半導体基板1より高い温度に加熱する加
熱手段の加熱ヒータ14を備えた構成としてもよい。こ
の構成によれば、半導体基板1より高温に加熱された例
えば800℃の窒素ガスが導入された原料ガスの流れに
混入しその熱エネルギによって原料ガス例えばSiH2
Cl2ガスの一部を付着確率の高い第2の成膜種SiH2
(NH2)Clに変換させ、その結果、膜になる原料ガ
スの効率を高め、膜形成のため必要となる原料ガスの量
を従来に比べて減少させることができる。 【0020】実施例4.以下、この発明の実施例4を図
に基づいて説明する。図4はこの発明の実施例4におけ
る半導体製造装置の構成を示す断面図である。図におい
て1,3〜7は実施例2と同様でありその説明は省略す
る。15はチャンバ上部15aとチャンバ下部15bと
で反応室を形成するチャンバで、ここでは原料ガスの流
れる方向の断面で後述する加熱板18付近の断面部16
aが他の断面部16b+16cより断面積が大きく形成
されている。17はチャンバ15の断面部16aに配置
された加熱部をなす加熱板であり、それ自体が発熱体で
例えば内部にヒータ(図示してない)を内蔵しかつ、表
面には多数のフィン17aを有し表面積を大きくしてい
る。18はチャンバ下部16bとステージ4の隙間を仕
切る仕切板、19は仕切板18とステージ4の隙間を塞
ぐシール材である。 【0021】この構成によれば、加熱板17付近におけ
る反応室の断面部16aの断面積は反応室の他の部分の
断面部、例えば16b+16cよりも大きいために、反
応室内のガスの流速は加熱板17付近の断面部16aで
最も遅くなる。即ち、原料ガスが加熱板17近傍を通過
するのに要する時間を長くすることが実現でき、原料ガ
スが加熱板17からより多くの熱エネルギを得ることが
可能となる。これによって原料ガス例えばSiH2Cl2
ガスとNH3ガスの一部が、第2の成膜種SiH2(NH
2)Clに変換される効率を大きくすることができ、こ
の結果、膜になる原料ガスの効率を高め、膜形成のため
必要となる原料ガスの量を減少させることができる。 【0022】なお、実施例4では加熱手段となるヒータ
が加熱板17に内蔵したものとし説明したが、実施例1
のようにランプヒータ9を用いて反応室外から加熱板を
赤外線加熱する構成でも適用可能である。 【0023】 【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、半導体基板を収納し原料ガスの導入口,排気口を
有する反応室に、原料ガスを導入し原料ガスの流れを形
成させかつ、加熱によって原料ガスから成膜種を生成し
半導体基板に成膜種を付着させる半導体製造装置におい
て、導入口側に位置し原料ガスの流れに高温の不活性ガ
スを導入し、原料ガスの一部を熱エネルギで付着確率の
高い成膜種に変換させるガス導入装置と、該ガス導入装
置から導入される不活性ガスを半導体基板より高温に加
熱する加熱手段を設けたので、原料ガスより付着確率の
大きな成膜種への変換を促進でき、膜形成のため必要と
なる原料ガスの量を減少できることにより薄膜形成のラ
ンニングコストを安くできる半導体製造装置が得られる
効果がある。 【0024】 【0025】 【0026】
の構成を示す断面図である。 【図2】 この発明の実施例2における半導体製造装置
の構成を示す断面図である。 【図3】 この発明の実施例3における半導体製造装置
の構成を示す断面図である。 【図4】 この発明の実施例4における半導体製造装置
の構成を示す断面図である。 【図5】 従来の半導体製造装置の構成を示す断面図で
ある。 【符号の説明】 1 半導体基板、2 チャンバ(反応室)、5 ガス導
入口、6 ガス排気口、8 加熱板(加熱部)、9 ラ
ンプヒータ、10 案内板、11 加熱装置、12 加
熱板(加熱部)、12a フィン、13 ガス導入装
置、14 加熱ヒータ(加熱手段)、15 チャンバ
(反応室)、16a 加熱部付近の断面部、17 加熱
板(加熱部)。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 半導体基板を収納し原料ガスの導入口,
排気口を有する反応室に、上記原料ガスを導入し上記原
料ガスの流れを形成させかつ、加熱によって上記原料ガ
スから成膜種を生成し上記半導体基板に上記成膜種を付
着させる半導体製造装置において、上記導入口側に位置
し上記原料ガスの流れに高温の不活性ガスを導入し、上
記原料ガスの一部を熱エネルギで付着確率の高い成膜種
に変換させるガス導入装置と、該ガス導入装置から導入
される上記不活性ガスを上記半導体基板より高温に加熱
する加熱手段を備えたことを特徴とする半導体製造装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25222694A JP3396309B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 半導体製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25222694A JP3396309B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 半導体製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08120452A JPH08120452A (ja) | 1996-05-14 |
JP3396309B2 true JP3396309B2 (ja) | 2003-04-14 |
Family
ID=17234275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25222694A Expired - Fee Related JP3396309B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 半導体製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3396309B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
CN101184669B (zh) * | 2005-05-27 | 2012-06-06 | 麒麟麦酒株式会社 | 阻气性塑料容器的制造装置、该容器的制造方法及该容器 |
-
1994
- 1994-10-18 JP JP25222694A patent/JP3396309B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH08120452A (ja) | 1996-05-14 |
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