JP3395305B2 - 排ガス浄化触媒及びそれを用いた排ガスフィルタ及び排ガス浄化装置 - Google Patents

排ガス浄化触媒及びそれを用いた排ガスフィルタ及び排ガス浄化装置

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JP3395305B2 JP31821793A JP31821793A JP3395305B2 JP 3395305 B2 JP3395305 B2 JP 3395305B2 JP 31821793 A JP31821793 A JP 31821793A JP 31821793 A JP31821793 A JP 31821793A JP 3395305 B2 JP3395305 B2 JP 3395305B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディーゼルエンジン排ガ
ス浄化触媒、あるいは炭化水素、可燃性炭素微粒子を含
有する産業排ガス等を浄化する装置等に用いられる排ガ
ス浄化触媒及びそれを用いた排ガスフィルタ及び排ガス
浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンの排ガス中の微粒子
状物質(固体状炭素微粒子、液体あるいは固体状の高分
子量炭化水素微粒子)はその粒子径のほとんどが1ミク
ロン以下であり、大気中に浮遊しやすく呼吸により人体
に取り込まれやすい。しかも発ガン性物質を含んでいる
ことから、排出の規制は今後さらに強化される。
【0003】従来これらの微粒子状物質の除去方法とし
ては耐熱性のセラミックフィルタを用いて、排ガス中の
微粒子状物質を捕捉した後、バーナーあるいはヒーター
などで微粒子を燃焼させる方法、あるいは燃料中に微粒
子の燃焼を促進する物質を添加する方法(フュエル ア
ディティブ法)、等が提案され、実用化の検討がなされ
ているが何れの方法も一長一短があり、さらに優れたシ
ステムの開発が望まれている。
【0004】触媒を用いて排ガス中の微粒子を排ガス温
度にて燃焼除去できれば特殊な装置を必要とせず、排ガ
スの浄化方法として最も有効であるがこれまでのところ
低温度で燃焼活性を有し、耐久性を有する触媒は提案さ
れていない。
【0005】これまでに白金(Pt)、パラジウム(P
d)、ロジウム(Rh)など貴金属を用いたもの、ある
いは卑金属としてコバルト(Co)、マンガン(Mn)
などの遷移金属からなる酸化物やアルカリ金属の酸化
物、あるいはランタン(La)などの希土類とCo,M
nなど遷移金属酸化物からなるペロブスカイト型複合酸
化物などが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】Pt,Pd,Rh等の
貴金属の触媒は低温度域での活性は非常に高いものの高
温で長時間使用するとシンタリングを起こし活性低下を
まねく。また高価でありコスト的にも問題がある。一方
卑金属であるMn、Co、アルカリ金属等の酸化物は高
温で成分が飛散したり、活性度の低い酸化物に変化した
りする。Laなどの希土類とCo,Mnなど遷移金属酸
化物からなるペロブスカイト型酸化物は上記触媒に対し
て比較的耐熱性に優れるが、低温度での活性は十分とは
言えない。
【0007】本発明は前記従来の課題を解決するもの
で、高温域での耐熱性に優れ、低温での活性も高い排ガ
ス浄化触媒及びそれを用いた排ガスフィルタを提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の触媒は熱的安定性の高いペロブスカイト型酸
化物LaCrO 3 のCrの一部をLiと少なくとも一種
の貴金属と置換した組成の複合酸化物とし、さらにガス
フィルタ機能を有する三次元構造体上に上記触媒を担持
する。
【0009】
【作用】上記手段により作製された触媒は高温度での耐
熱性に加えて、低温度での活性が高められる。これによ
り排ガス中に含まれる微粒子状物質(固体炭素微粒子、
液体あるいは固体状の高分子量炭化水素微粒子)の浄化
に対して有効な触媒が提供できる。
【0010】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例1〜5における触媒の組成は参考例で
ある。
【0011】(実施例1:参考例) 排ガス浄化触媒の製造方法を図1を参照しながら以下に
詳述する。
【0012】まず、酢酸ランタンと硝酸クロム及び酢酸
リチウムを用いて、各金属の所定のモル比に応じて各原
料を秤量する。
【0013】次に秤量された各原料(原料1として酢酸
ランタン、原料2として硝酸クロム、原料3として酢酸
リチウム)を約60℃の温水に溶解させ水溶液を作製し
(S1,S2,S3)、さらにそれらの水溶液を互いに
混合する(S4)。次にこの水溶液の水分をロータリー
エバポレーターで蒸発させ金属塩を濃縮した(S5)
後、ホットプレートの上で乾燥固化させ排ガス浄化触媒
の前駆体を作製する。さらにこれを400℃〜500℃
で2時間仮焼し(S6)、ボールミルにて乾式で4時間
回転させることにより凝集体を粉砕、混合した(S7)
後に900℃で5時間空気中で焼成し(S8)、目的と
する複合酸化物微粉末を作製した。
【0014】なお、本参考例では出発材料としてランタ
ン、リチウムについては酢酸塩をクロムについては硝酸
塩を用いたが水に可溶であれば硫酸塩等の酢酸塩や硝酸
塩以外のものでも可能である。又、これら金属イオンを
安定化するために、クエン酸などの有機ヒドロキシカル
ボン酸等を加えても良い。
【0015】以上のように示した作製方法で、モル比の
異なる5つのサンプルを作製し、しかも各サンプルは
(表1)に示すようなモル比になるように原料を秤量し
た。
【0016】
【表1】
【0017】(実施例2:参考例) (実施例1:参考例)において酢酸リチウムの代わりに
酢酸亜鉛(サンプル2−1)または酢酸銅(サンプル2
−2)または酢酸マグネシウム(サンプル2−3)を用
いた他は(実施例1:参考例)と同一の方法にて目的と
する複合酸化物を調製した。組成比はランタン:クロ
ム:亜鉛(または銅、またはマグネシウム)=1.0:
0.8:0.2となるようにした。
【0018】(実施例3:参考例) 水酸化ランタンと炭酸クロムと酸化バナジウムを用いて
各金属のモル比が1.0:0.8:0.2になるように
秤量し、全体の重量に対して0.5wt%になるように
ポリカルボン酸塩を溶解した水溶液に投入する。これを
ボールミルにて粉砕・混合を18時間行い、触媒原料の
スラリーを調製する。次にこのスラリーをスプレイドラ
イヤーを用いて、入り口温度250℃、送液速度50m
l/minにて溶媒の乾燥を行った後にこれを1000
℃で3時間空気中で焼成し目的とする複合酸化物を調製
した。このように構成されたサンプルをサンプル3−1
とする。
【0019】(実施例4:参考例) 酢酸ランタンと硝酸クロム及び塩化白金酸塩を用いて各
金属のモル比が1.0:0.95:0.05(サンプル
4−1)及び1.0:0.9:0.1(サンプル4−
2)になるように秤量し、約60℃の温水に各々を溶解
させ水溶液を調製した。次にこの水溶液の水分をロータ
リーエバポレーターで蒸発させ金属塩を濃縮した後、ホ
ットプレートの上で乾燥固化させ触媒の前駆体を作製し
た。さらにこれを400℃〜500℃で2時間仮焼し、
ボールミルにて乾式で4時間回転させることにより凝集
体を粉砕、混合した後に900℃で5時間空気中で焼成
し、目的とする複合酸化物微粉末を調製した。
【0020】(実施例5:参考例) 原料1として酢酸ランタン、原料2として酢酸カリウ
ム、原料3として硝酸クロムを用いた以外は(実施例
1:参考例)と同様の製造方法(図1)で作製する。
【0021】なお、本参考例では出発材料としてランタ
ン、カリウムについては酢酸塩をクロムについては硝酸
塩を用いたが水に可溶であれば硫酸塩等の酢酸塩や硝酸
塩以外のものでも可能である。
【0022】以上のように示した作製方法で、組成比の
異なる5つのサンプルを作製し、しかも各サンプルは
(表2)に示すようなモル比になるように原料を秤量し
た。
【0023】
【表2】
【0024】(実施例6)原料として酢酸ランタンと酢
酸ストロンチウムと硝酸クロムと酢酸リチウムと塩化白
金酸塩を用いて、所定のモル比になるように各原料を秤
量し、約60℃の温水に各々を溶解させ水溶液を調製し
た。次にこの水溶液の水分をロータリーエバポレーター
で蒸発させ金属塩を濃縮した後、ホットプレートの上で
乾燥固化させ触媒の前駆体を作製した。さらにこれを4
00℃〜500℃で2時間仮焼し、ボールミルにて乾式
で4時間回転させることにより凝集体を粉砕、混合した
後に900℃で5時間空気中で焼成し、目的とする複合
酸化物微粉末を調製した。
【0025】なお、本実施例では出発材料としてランタ
ン、ストロンチウム、リチウムについては酢酸塩をクロ
ムについては硝酸塩を白金については塩化物を用いたが
水に可溶であれば硫酸塩等の酢酸塩や硝酸塩以外のもの
でも可能である。
【0026】以上のように示した作製方法で、組成比の
異なる12個のサンプルを作製し、しかも各サンプルは
(表3)に示すようなモル比になるように原料を秤量し
た。
【0027】
【表3】
【0028】(実施例7)酢酸ランタンと酢酸カリウム
と硝酸クロムと酢酸リチウムと塩化白金酸塩を用いて、
各金属のモル比が0.8:0.2:0.5:0.4:
0.1になるように秤量し、約60℃の温水に各々を溶
解させ水溶液を調製した。次にこの水溶液の水分をロー
タリーエバポレーターで蒸発させ金属塩を濃縮した後、
ホットプレートの上で乾燥固化させ触媒の前駆体を作製
した。さらにこれを400℃〜500℃で2時間仮焼
し、ボールミルにて乾式で4時間回転させることにより
凝集体を粉砕、混合した後に900℃で5時間空気中で
焼成し、目的とする複合酸化物微粉末を調製した。
【0029】なお、本実施例では出発材料としてランタ
ン、カリウム、リチウムについては酢酸塩をクロムにつ
いては硝酸塩を白金については塩化物を用いたが水に可
溶であれば硫酸塩等の酢酸塩や硝酸塩以外のものでも可
能である。このように構成されたサンプルをサンプル7
−1とする。
【0030】(実施例8)酢酸ランタンと酢酸カリウム
と酢酸ナトリウムと硝酸クロムと酢酸リチウムと塩化白
金酸塩を用いて、各金属のモル比が0.8:0.1:
0.1:0.5:0.4:0.1になるように秤量し、
約60℃の温水に各々を溶解させ水溶液を調製した。次
にこの水溶液の水分をロータリーエバポレーターで蒸発
させ金属塩を濃縮した後、ホットプレートの上で乾燥固
化させ触媒の前駆体を作製した。さらにこれを400℃
〜500℃で2時間仮焼し、ボールミルにて乾式で4時
間回転させることにより凝集体を粉砕、混合した後に9
00℃で5時間空気中で焼成し、目的とする複合酸化物
微粉末を調製した。
【0031】なお、本実施例では出発材料としてランタ
ン、カリウム、ナトリウム、リチウムについては酢酸塩
をクロムについては硝酸塩を白金については塩化物を用
いたが水に可溶であれば硫酸塩等の酢酸塩や硝酸塩以外
のものでも可能である。このように構成されたサンプル
をサンプル8−1とする。
【0032】(実施例9)酢酸ランタンと酢酸ストロン
チウムと硝酸クロムと酢酸リチウムと塩化白金酸塩を各
々の金属の組成比が0.8:0.2:0.5:0.4:
0.1になるように秤量した後、(実施例6)と同一の
方法で目的の複合酸化物を調製した(サンプル9−
1)。
【0033】次に、担体はアルミナ−シリカ系セラミッ
ク繊維(Al23 /SiO2 =47.3/52.3)
とセリサイト系粘土(K2 O/Al23 /SiO2
1/5/18)を原料として抄紙法にてシート体を成形
した後、前記シート体を例えば図2に示すように平板シ
ート1と波型シート2を積層して、コルゲートハニカム
構造になるように形成積層し1250℃で2時間空気中
で焼成して、多孔質担体とした。
【0034】次に、ポリカルボン酸アンモニウム塩を分
散剤として複合酸化物に対して0.4wt%を溶解した
水溶液に、合成した複合酸化物に対して30wt%加
え、ボールミルにて15時間混合分散を行い、複合酸化
物微粉末スラリーを調製した。
【0035】このスラリーと同じ濃度になるようにポリ
カルボン酸アンモニウム塩を別に溶解した水溶液を調製
し、この水溶液を用いてスラリーを希釈した。この中に
多孔質担体を含浸させた後、120℃で一昼夜乾燥し、
さらに800℃で20分間空気中で焼成することにより
排ガスフィルタを得た。
【0036】(比較例1)γ−Al23 に対して0.
6wt%になるように六塩化白金酸塩を蒸留水中に溶解
し、この溶液にγ−Al23 を超音波発振子を用いて
懸濁させる。この懸濁液を200℃に加熱したホットプ
レート上に滴下し、溶媒を乾燥させた。次に550℃で
1時間水素中で焼成して白金担持γ−Al23 を調製
した(サンプル20−1)。
【0037】(比較例2)酢酸ランタンと酢酸ストロン
チウム及び酢酸コバルトを各金属のモル比が0.8:
0.2:1.0になるように秤量し、約60℃の温水に
各々を溶解させ水溶液を調製した。次にこの水溶液の水
分をロータリーエバポレーターで蒸発させ金属塩を濃縮
した後、ホットプレートの上で乾燥固化させ触媒の前駆
体を作製した。さらにこれを400℃〜500℃で2時
間仮焼し、ボールミルにて乾式で4時間回転させること
により凝集体を粉砕、混合した後に850℃で5時間空
気中で焼成し、La0.8 Sr0.2 CrO3 で表されるペ
ロブスカイト型複合酸化物を調製した(サンプル20−
2)。
【0038】(比較例3)酢酸ランタンと酢酸クロムを
各金属のモル比が1.0:1.0になるように秤量し、
約60℃の温水に各々を溶解させ水溶液を調製した。次
にこの水溶液の水分をロータリーエバポレーターで蒸発
させ金属塩を濃縮した後、ホットプレートの上で乾燥固
化させ触媒の前駆体を作製した。さらにこれを400℃
〜500℃で2時間仮焼し、ボールミルにて乾式で4時
間回転させることにより凝集体を粉砕、混合した後に9
50℃で5時間空気中で焼成し、LaCrO3 で表され
るペロブスカイト型複合酸化物を調製した(サンプル2
0−3)。
【0039】(比較例4) (実施例9)で使用したものと同一のフィルタを用いて
これを蒸留水に溶解した六塩化白金酸塩水溶液を含浸さ
せ、120℃で10時間乾燥した後、550℃で1時間
水素中で焼成して500mg/lのPtを担持した(サ
ンプル20−4)。
【0040】(比較例5)酢酸ランタンと酢酸ストロン
チウムと硝酸クロムと酢酸リチウムと塩化白金酸塩を各
々の金属の組成比が0.8:0.2:0.5:0.4:
0.1になるように秤量した後、(実施例6)と同一の
方法で目的の複合酸化物を調製した。次に、担体は平均
粒径8μmのコージェライト粉末に結合剤としてポリウ
レタン樹脂をコージェライトの50%混合し、成形した
後500℃〜600℃で10時間空気中で焼成して結合
剤を分解除去し、次に1200℃で1時間空気中で焼成
して、多孔質担体とした。
【0041】次に、ポリカルボン酸アンモニウム塩を分
散剤として複合酸化物に対して0.4wt%を溶解した
水溶液に、合成した複合酸化物に対して30wt%加
え、ボールミルにて15時間混合分散を行い、複合酸化
物微粉末スラリーを調製した。
【0042】このスラリーと同じ濃度になるようにポリ
カルボン酸アンモニウム塩を別に溶解した水溶液を調製
し、この水溶液を用いてスラリーを希釈した。この中に
コージェライト担体を含浸させた後、120℃で一昼夜
乾燥し、さらに800℃で20分間空気中で焼成するこ
とにより触媒を得た(サンプル20−5)。
【0043】(実施例10)ディーゼルエンジンの排ガ
スパティキュレートを触媒に対して15wt%になるよ
うに物理混合した試料を石英ガラス製の反応管に充填
し、100ml/minで10%の酸素−ヘリウム混合
ガスを流通させながら反応管の温度を室温から800℃
まで5℃/minの速度で昇温した。反応後のガスは、
パティキュレートが燃焼するときに発生する二酸化炭素
や水をモレキュラーシーブで吸着トラップした後に消費
した酸素量をガスクロマトグラフ(TCD)で検出し、
その時の酸素の消費量のピークから燃焼温度を測定し
た。
【0044】実施例(参考例)1〜5、実施例6〜8
び比較例1〜3の各触媒結果を(表4)に示す。
【0045】
【表4】
【0046】(実施例11) (実施例9)及び(比較例4,5)、さらに(実施例
9)の触媒を担持する前のフィルタに排気量2000C
C、4気筒のディーゼルエンジンの排ガスを導入して回
転数2500rpmで微粒子の捕捉性(捕捉性はフィル
タ入り口と出口の微粒子の量から算出した)及び昇温し
た後に(実施例1:参考例)と同じ方法でパティキュレ
ートが着火する温度を調べた。
【0047】結果を(表5)に示す。
【0048】
【表5】
【0049】このように本実施例の排ガス浄化触媒及び
それを用いた排ガスフィルタは、高温域での耐熱性に優
れ、低温での活性も高く、非常に有用なものである。
【0050】(実施例12) 図3は本発明の一実施例における排ガス浄化装置を示す
側断面図である。図3において、11はガス成分と固体
成分を分離可能な三次元構造体で、三次元構造体11は
シート体を例えば図2に示すように平板シート1と波型
シート2を積層して、コルゲートハニカム構造になるよ
うに形成積層し1250℃で2時間空気中で焼成して、
多孔質担体としたもの等が用いられる。また三次元構造
体11には低温触媒が担持されており、この低温触媒と
しては(実施例)〜(実施例8)に示される触媒が用
いられる。
【0051】12は三次元構造体11の周りに巻回さ
れ、三次元構造体11を加熱するヒーターである。本実
施例では、ヒーター12を三次元構造体の周りに設けた
が、三次元構造体11の近傍であればどの様に配置して
もよい。さらに本実施例ではヒーター12を用いたが、
バーナーを用いたり、又可燃性ガスを導入する事によっ
て三次元構造体11を加熱する等の他の加熱手段を用い
てもよい。
【0052】13は三次元構造体11及びヒーター12
を収納するケースで、ケース13にはディーゼルエンジ
ン等から排出される排ガスが流入する流入口14と、ケ
ース内で浄化されたガスが流出する流出口15が設けら
れている。
【0053】以上の様に構成された排ガス浄化装置につ
いて、以下その動作について説明する。
【0054】まず、流入口14から排ガス(温度は約2
50℃)をケース13内に流入させ、ヒーター12によ
り三次元構造体11を加熱し、三次元構造体11の温度
を310℃に保持した。
【0055】この動作を行なった後、三次元構造体11
を観察したところ、微粒子状物質は残存しておらず、更
に流出口15から出て来るガスの中に微粒子状物質の排
出は認められなかった。
【0056】この様に本実施例の排ガス浄化装置は、排
ガス温度が触媒化成温度に達しない場合、ヒーター12
等の加熱手段によって三次元構成体11を加熱して活性
温度まで昇温させる事によって、例えばアイドリング時
の様に排気ガスの温度が低い場合でも、十分に排気ガス
中の微粒子状物質を捕獲し、しかも随時燃焼させる事が
できる。
【0057】
【発明の効果】本発明の効果として以下のことが挙げら
れる。
【0058】(1)ペロブスカイト型酸化物LaCrO
3 のCrの一部をLiと少なくとも一種の貴金属と置換
することにより排ガス中に含まれる微粒子状物質(固体
状炭素微粒子、液体あるいは固体状の高分子量炭化水素
微粒子)の燃焼温度を低減することができる。高活性の
本発明の使用により、特殊な装置を要せずに排ガス温度
で排ガス中の微粒子状物質の燃焼が可能となる。
【0059】(2)ガスフィルタ機能を有する三次元構
造体上に上記触媒を担持することにより、排ガス温度が
低いアイドリング時の運転条件下でも排ガス中の微粒子
が捕捉されており、捕捉された微粒子は負荷運転時の排
ガスの上昇と共にフィルタ中の触媒による燃焼除去が可
能となる。
【0060】(3)低温触媒を担持した三次元構造体
と、その三次元構造体を加熱する加熱手段を設ける事に
よって、排ガス温度が低温である場合においても十分に
微粒子状物質を燃焼させる事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における排ガス浄化触媒の製
造方法を示すフローチャート
【図2】本発明の一実施例における排ガスフィルタとな
る多孔質担持体を示す部分拡大図
【図3】本発明の一実施例における排ガス浄化装置を示
す側断面図
【符号の説明】
1 平板シート 2 波型シート 11 三次元構造体 12 ヒーター(加熱手段) 13 ケース 14 流入口 15 流出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C01G 37/00 B01D 53/36 104B (56)参考文献 特開 平5−184929(JP,A) 特開 平5−155626(JP,A) 特開 昭50−148288(JP,A) 特開 平6−288224(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 B01D 53/86 B01D 53/94 F01N 3/00 - 3/02 F01N 3/04 - 3/48 F01N 9/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペロブスカイト型酸化物LaCrO3
    Crの一部をLiと少なくとも一種の貴金属と置換した
    組成の複合酸化物からなることを特徴とする排ガス浄化
    触媒。
  2. 【請求項2】 Laの一部をアルカリ土類、及びアルカ
    リ金属の少なくとも1種と置換したことを特徴とする請
    求項1記載の排ガス浄化触媒。
  3. 【請求項3】 Laとの置換体がSr、またはK、また
    はNaとKの複合体からなることを特徴とする請求項2
    記載の排ガス浄化触媒。
  4. 【請求項4】 Laとの置換体の置換量が40mol%
    以下でCrとの置換体の置換量が5〜60mol%であ
    ることを特徴とする請求項2,3いずれか1項に記載の
    排ガス浄化触媒。
  5. 【請求項5】 触媒の構成金属元素がLa、Sr、C
    r、Li、Ptからなるペロブスカイト型酸化物でその
    比が1−x:x:1−y−z:y:z(0.1≦x≦
    0.4、0.2≦y≦0.4、0.05≦z≦0.2、
    y+z≦0.5)となることを特徴とする排ガス浄化触
    媒。
  6. 【請求項6】ガス成分と固体成分を分離可能な三次元構
    造体上に請求項1〜5いずれか1項に記載の排ガス浄化
    触媒を担持させたことを特徴とする排ガスフィルタ。
  7. 【請求項7】ガス成分と固体成分を分離可能な三次元構
    造体と、前記三次元構造体に担持された排ガス浄化触媒
    と、前記三次元構造体の近傍に設けられた加熱手段とを
    備え、前記排ガス浄化触媒が請求項1〜5いずれか1項
    に記載の排ガス浄化触媒からなることを特徴とする排ガ
    ス浄化装置。
  8. 【請求項8】三次元構造体と加熱手段がケース内に収納
    され、しかも前記ケースには排ガスが流入してくる流入
    口と、浄化されたガスが流出する流出口を備えた事を特
    徴とする請求項7記載の排ガス浄化装置。
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