JP3395039B2 - 銀イオンまたはナトリウムイオン吸着剤および吸着処理方法 - Google Patents

銀イオンまたはナトリウムイオン吸着剤および吸着処理方法

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JP3395039B2
JP3395039B2 JP2000018361A JP2000018361A JP3395039B2 JP 3395039 B2 JP3395039 B2 JP 3395039B2 JP 2000018361 A JP2000018361 A JP 2000018361A JP 2000018361 A JP2000018361 A JP 2000018361A JP 3395039 B2 JP3395039 B2 JP 3395039B2
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晃成 苑田
彰 大久保
昇一 大西
美喜子 三原
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Tomita Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀イオンまたはナ
トリウムイオンに対して高い選択性を有する吸着剤、当
該吸着剤に吸着した銀イオンおよびナトリウムイオンを
回収する方法並びに当該吸着剤を再生する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、水環境保全の面から、銀の排出規
制が年々厳しくなってきており、都市の下水道法の銀排
出基準値としては、0.001〜20ppmの値が提示
され、欧州ではさらに厳しく銀排出基準値を0.1pp
mとして設けている。このように銀の排出規制が世界的
に高まってきている現状において、写真工業およびメッ
キ工業をはじめとする工業分野から排出される廃液から
の銀回収に関する技術開発は急務である。
【0003】写真工業において、感光材料を処理する定
着液、水洗水、安定化液等の廃液、または写真材料の製
造に用いるハロゲン化銀乳剤やコロイド銀乳剤等の写真
乳剤の廃液中には、銀微粒子、銀錯塩といった銀化合物
が多量に含まれている。これらの銀回収方法としては、
銀と選択吸着を起こす官能基を有する有機物を担体に担
持させた銀捕集剤を用いる方法(特開平6−12394
2号)、銀に配位可能なイオウ原子を有するポリマーを
用いて銀を捕集する方法(特開平7−60243号)、
銀含有廃液を電解処理して銀回収を行う方法(特開平7
−97696号)、写真フィルムを基盤として、表面に
塗布される乳剤中に含まれる銀を銀酸化剤および銀溶解
剤の混合溶液で処理した後、電解処理を行うことで銀を
回収する方法(特開平11−181533号)および高
分子凝集剤を用いて脱銀処理を行う方法(特開平6−1
90388号)等が用いられている。さらに、写真工業
分野とは別に特殊分野として、使用済核燃料の硝酸溶解
液中に含まれる銀を電解法によって有価金属として回収
する試みも検討されている(特開平5−188187
号)。
【0004】また、原子力発電所や核燃料再処理施設等
の放射性物質取り扱い施設から発生する硝酸ナトリウム
を含有する放射性廃液は、通常、セメント、プラスチッ
ク等の固化材を用いて固化された後、貯蔵される。しか
し、固化体中に含まれる硝酸ナトリウムが酸性物質であ
るため、長期保存に際して安全性の点で問題となってお
り、放射性廃液中の硝酸ナトリウム回収技術の開発が強
く望まれている。従来、回収方法としては、硝酸ナトリ
ウム含有廃液を直接電気分解し、水酸化ナトリウムおよ
び硝酸として回収する方法(特開平4−283700
号)、廃液に硫酸を作用させて硝酸を回収後、反応生成
物である硫酸ナトリウムを電気分解し、水酸化ナトリウ
ムおよび硫酸として回収する方法(特開平3−3969
8号)、および廃液に硫酸を作用させ、硝酸を回収後、
反応生成物である硫酸水素ナトリウムを晶析した後、電
気分解し、水酸化ナトリウムおよび硫酸として回収する
方法(特開平6−242294号、特開平6−3176
97号)等が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
既存の銀イオンおよびナトリウムイオンの捕集法は各々
の特徴を生かした方法ではあるが、電解法を用いる場
合、効率的かつ安定した運転の維持管理ならびにコスト
面での問題点が挙げられ、ポリマーあるいは高分子凝集
剤を使用する際には、処理後のスラッジの廃棄に関わる
コストおよび廃棄場所に関する問題点が挙げられる。こ
れら既存法に代わる方法として、かつてイオン交換樹脂
を用いる吸着法による除去方法が検討されたが、吸着法
は安価な方法である反面、イオン交換樹脂の再生が困難
であること、銀イオンまたはナトリウムイオンに対する
選択性が低く、厳しい排出基準を満たすような銀除去レ
ベルを達成するには限界がある等の問題が指摘されてい
る。したがって、種々の廃水処理施設では、効率よく廃
水から銀イオンおよびナトリウムイオンの回収・除去が
でき、かつ資源の有効利用および吸着剤の後処理の観点
から、容易に再利用できる吸着剤が求められている。ま
た、特に銀を資源的観点から見ると、貴金属であり有価
物であることから、水系からの銀の回収・再利用システ
ムの構築が重要な問題となる。さらに、この回収・再利
用システムに供される方法は、廃棄物をできるだけ出さ
ない環境低負荷型の方法であるとともに、吸着剤自身あ
らゆる環境における使用を考慮して、銀イオンおよびナ
トリウムイオンに対して吸着用量が大きく、かつ耐薬品
性・耐熱性に優れた吸着剤であることが要求される。
【0006】本発明は、これらの要望を満足し得る、耐
薬品性、耐熱性に優れ、銀イオンおよびナトリウムイオ
ンの吸着容量が大きく、選択性にも優れ、しかも再生可
能な吸着剤を用いた再生処理方法を含む、合理的な銀イ
オンおよびナトリウムイオン吸着剤および回収方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に着目して鋭意研究を重ねた結果、リン酸塩化合物に結
晶格子構成元素として必要に応じてケイ素(Si)を導入
させ、銀イオンの対イオンとして、アルカリ金属元素、
水素イオンおよびアンモニウムイオンから選択される少
なくとも1種を、またナトリウムイオンの対イオンとし
て、ナトリウム以外のアルカリ金属元素、水素イオンお
よびアンモニウムイオンから選択される少なくとも1種
を含有させることにより、吸着容量を大幅に増加させる
ことが可能となるとともに、得られる吸着剤は非常に優
れた化学的および物理的安定性を有することを見い出し
た。
【0008】また本発明者らは、吸着処理後の吸着剤
を、適切な酸性溶液を用いて脱着処理を行なうことによ
り、銀イオンおよびナトリウムイオンの回収および吸着
剤自身の再生が可能になることを見い出した。
【0009】すなわち本発明は、以下の吸着剤および吸
着処理方法を提供するものである。 項1.下記一般式〔1〕で示される化合物を有効成分と
する銀イオンおよびナトリウムイオンの少なくとも1種
を吸着する吸着剤。
【0010】AbdfSighi 〔1〕 〔Aは、アルカリ金属元素、水素およびアンモニウムか
ら選択される少なくとも1種であり、Cは、アルカリ土
類金属元素および2価の金属イオンになりうる遷移金属
元素から選択される少なくとも1種である。Eは、3〜
5価の金属イオンになりうる金属元素から選択される少
なくとも1種である。また式中の添字は、0<b、0≦
d、0<b+d≦4、1≦f≦2、0≦g≦3、0.5
≦h≦2、10≦i≦15を満たす数である。〕 項2.99〜50重量%の上記一般式〔1〕で示される
化合物および1〜50重量%のバインダーを含有する項
1記載の吸着剤。 項3.上記バインダーがポリアクリル系樹脂、ポリビニ
ル化合物、セルロース類および多糖類から選択される少
なくとも1種を含むことを特徴とする項2記載の吸着
剤。 項4.上記バインダーが、ポリアミド・エピクロロヒド
リン樹脂、酢酸ビニル・バーサチック酸ビニル共重合体
およびスチレン・アクリル樹脂から選択される少なくと
も1種の1〜40重量%とポリアクリル系樹脂の99〜
60重量%との混合物である項2または3記載の吸着
剤。 項5.上記バインダーが、アルミナゾル、シリカゾルお
よびセメントから選択される少なくとも1種を含むこと
を特徴とする項2記載の吸着剤。 項6.項1〜5のいずれかに記載の吸着剤を用いて銀イ
オンおよびナトリウムイオンの少なくとも1種の吸着処
理を行った後、酸性溶液にて吸着剤に吸着した銀イオン
およびナトリウムイオンの脱着処理を行い、銀イオンお
よびナトリウムイオンを回収する方法。 項7.項1〜5のいずれかに記載の吸着剤を用いて銀イ
オンおよびナトリウムイオンの少なくとも1種の吸着処
理を行った後、酸性溶液にて吸着剤に吸着した銀イオン
およびナトリウムイオンの脱着処理を行い、吸着剤を再
生する方法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の吸着剤は、特に限定され
ないが、NASICON型構造中にケイ素元素を有する
ものが好ましい。
【0012】本発明の吸着剤は、上記一般式〔1〕の水
和物を包含する。
【0013】上記一般式〔1〕におけるAは、アルカリ
金属元素、水素およびアンモニウムから選択される少な
くとも1種である。特にナトリウムイオンを吸着させる
場合、Aとしてはナトリウム以外のアルカリ金属元素、
水素およびアンモニウムから選択される少なくとも1種
が好ましい。より好ましくは、安価に入手でき、しかも
銀イオンおよびナトリウムイオンに対する吸着容量が大
きな水素であり、これはナトリウムイオンを吸着させる
場合に限らない。
【0014】上記一般式〔1〕におけるCは、アルカリ
土類金属元素および2価の金属イオンになりうる遷移金
属元素から選択される少なくとも1種であり、好ましい
アルカリ土類金属元素としては、カルシウム、マグネシ
ウム等が挙げられ、好ましい2価の金属イオンになりう
る遷移金属元素としては、銅、亜鉛等が挙げられる。
【0015】上記一般式〔1〕におけるEは、3〜5価
の金属イオンになりうる金属元素から選択される少なく
とも1種であり、3価の金属イオンになりうる金属元素
としてはクロム、アルミニウム、鉄等が例示され、4価
の金属イオンになりうる金属元素としてはチタン、ジル
コニウム、ゲルマニウム、錫、ハフニウム等が例示さ
れ、5価の金属イオンになりうる金属元素としてはニオ
ブ、タンタル等が例示される。好ましい金属元素として
は、ジルコニウム、チタンおよび錫が挙げられ、化合物
の安全性の観点から、ジルコニウムおよびチタンが特に
好ましい。
【0016】上式一般式〔1〕において、0<b+d≦
4であるが、好ましくは1.5≦b+d≦4であり、よ
り好ましくは1.75≦b+d≦4である。
【0017】上式一般式〔1〕において、1≦f≦2で
あるが、好ましくはf=2である。
【0018】上式一般式〔1〕において、0≦g≦3で
あるが、好ましくは0<g≦3であり、より好ましくは
0.5≦g≦3であり、さらに好ましくは1≦g≦2.
5である。
【0019】上式一般式〔1〕において、0.5≦h≦
2である。
【0020】上式一般式〔1〕において、iは、他の
A、C、E、Si、およびPの量に応じて適宜決まる。
好ましくは10≦i≦15であり、より好ましくは10
≦i≦13である。
【0021】本発明の吸着剤を合成する方法としては、
特に限定されないが、例えば固相法、水熱法および湿式
法等がある。一般に、湿式法で合成した際に、合成物の
結晶性が低く、十分な銀イオンおよびナトリウムイオン
に対する選択性ならびに吸着容量が得られない場合など
は、固相法または水熱法で合成することが望ましい。
【0022】本発明の吸着剤を合成する場合、アルカリ
金属元素を含有する化合物、アンモニウムを含有する化
合物、アルカリ土類金属元素若しくは2価の金属イオン
になりうる遷移金属元素を含有する化合物、ケイ素を含
有する化合物、3〜5価の金属イオンになりうる金属元
素を含有する化合物またはリン酸を含有する化合物を原
料とする。これら原料は所望の吸着剤に応じて適宜組み
合わせ、適当な混合比で混合して使用することができ
る。
【0023】固相法により合成する場合、上記原料を適
宜組み合わせ、適当な混合比で混合し、好ましくは80
0〜1300℃で焼成することにより、上記一般式
〔1〕で示される化合物を製造できる。
【0024】水熱法により合成する場合、上記原料を適
宜組み合わせ、適当な混合比で混合し、混合物と水を耐
圧容器に封入し、好ましくは300〜400℃にて10
〜60時間、より好ましくは330〜380℃にて20
〜50時間水熱条件下で反応させることにより、上記一
般式〔1〕で示される化合物を得ることができる。
【0025】原料として使用されるアルカリ金属元素を
含有する化合物としては、アルカリ金属元素を含有する
限り特に制限されないが、アルカリ金属炭酸塩、炭酸水
素塩、硝酸塩、窒化物、水酸化物、酸化物、過酸化物、
蓚酸塩等が例示され、これらのうちの少なくとも1種を
使用できる。好ましくは炭酸塩、炭酸水素塩および硝酸
塩であり、より好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ムおよび硝酸ナトリウムである。
【0026】原料として使用されるアンモニウムを含有
する化合物としては、アンモニウムを含有する限り特に
限定されないが、リン酸塩、炭酸水素塩、炭酸塩、硝酸
塩、水酸化物、酸化物、蓚酸塩等が例示され、これらの
うちの少なくとも1種を使用できる。好ましくはリン酸
塩、炭酸水素塩、炭酸塩であり、より好ましくはリン酸
水素二アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アン
モニウムである。
【0027】原料として使用されるアルカリ土類金属元
素または2価の金属イオンになりうる遷移金属元素を含
有する化合物としては、アルカリ土類金属元素または2
価の金属イオンになりうる遷移金属元素を含有する限り
特に制限されないが、アルカリ土類金属または2価の金
属イオンになりうる遷移金属元素の炭酸塩、炭酸水素
塩、水酸化物、酸化物、硝酸塩、窒化物等が例示され、
これらのうちの少なくとも1種を使用できる。好ましく
はアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素塩、硝酸塩およ
び酸化物、並びに遷移金属の水酸化物、硝酸塩および酸
化物であり、より好ましくは炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸亜
鉛、硝酸銅、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化
銅、酸化亜鉛である。
【0028】原料として使用されるケイ素を含有する化
合物としては、ケイ素を含有する限り特に限定されない
が、二酸化ケイ素、ケイ酸塩等が例示され、これらのう
ちの少なくとも1種を使用できる。好ましくは二酸化ケ
イ素、ケイ酸ナトリウム、コロイダルシリカであり、よ
り好ましくは、二酸化ケイ素である。
【0029】原料として使用される3〜5価の金属イオ
ンになりうる金属元素を含有する化合物としては、3〜
5価の金属イオンになりうる金属元素を含有する限り特
に限定されないが、3〜5価の金属酸化物、水酸化物、
炭酸塩、塩化物、硝酸塩等が例示され、これらのうちの
少なくとも1種を使用できる。好ましくは酸化ジルコニ
ウム、酸化チタン、酸化錫、含水酸化ジルコニウム、含
水酸化チタン、酸化ニオブ、酸化クロム、硝酸クロム、
硝酸アルミニウム、酸化アルミニウム、オキシ塩化ジル
コニウム、塩化チタン、塩化アルミニウム、塩化タンタ
ル等であり、より好ましくは酸化ジルコニウム、酸化チ
タン、オキシ塩化ジルコニウム、塩化チタンである。
【0030】原料として使用されるリン酸を含有する化
合物としては、リン酸を含有する限り特に制限されない
が、リン酸塩、リン酸水素塩等が例示され、これらのう
ちの少なくとも1種を使用できる。好ましくはリン酸ナ
トリウム、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸
カリウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素ナトリウ
ム、リン酸水素カリウム、リン酸水素アンモニウム等で
あり、より好ましくはリン酸ナトリウム、リン酸ジルコ
ニウム、リン酸チタン、リン酸アンモニウム、リン酸水
素アンモニウムである。
【0031】固相法により合成する場合、炭酸ナトリウ
ム(Na2CO3)等のアルカリ金属を含有する化合物、二酸
化ケイ素 (SiO2) 等のケイ素を含有する化合物、酸化
ジルコニウム(ZrO2)等のジルコニウムを含有する化合
物およびα型−リン酸ジルコニウム(Zr(HPO4)2・H2O)
等のリン酸基を含有する化合物を、モル比で1.25:
1.5:1.25:0.75 となるように混合し、こ
れを1000〜1300℃で焼成することにより、下記
一般式〔2〕で示される化合物を得ることができる。
【0032】Na2.5Zr2.0Si1.51.512 〔2〕 水熱法により合成する場合は、原料としてα型−リン酸
ジルコニウム(Zr(HPO 4)2・H2O)とケイ酸ナトリウム
(Na4SiO4)を所定の組成比となるように混合した後、
混合物と水を耐圧容器に封入し、300℃にて20時間
水熱条件下で反応させることにより一般式〔2〕で示さ
れる吸着剤を得ることができる。
【0033】固相法または水熱法により得られた一般式
〔2〕で示される化合物を、室温〜100℃の温度条件
下、所定の酸濃度に調整した酸性溶液で処理し、プロト
ン型化合物とすることにより、一般式〔1〕で示される
吸着剤を得ることができる。この際用いる酸性溶液とし
ては、塩酸、硝酸等が挙げられ、より望ましくは塩酸が
挙げられる。
【0034】またアンモニウム型化合物を合成する際に
は、上記水熱法のなかで、ケイ酸ナトリウムの代わりに
炭酸アンモニウム((NH4)2CO3)または炭酸水素アンモ
ニウム(NH4HCO3)等のアンモニウム塩類とコロイダル
シリカ等の二酸化ケイ素を含む化合物とを用いることで
合成できる。
【0035】本発明の吸着剤は、上記一般式〔1〕で示
される化合物の少なくとも1種を含む。
【0036】本発明の吸着剤の形状としては、特に制限
されないが、粉末、造粒物(顆粒状、タブレット等)、
繊維状、シート状等が例示される。当該吸着剤を溶液中
で用いる際などには、造粒物として用いることが望まし
い。造粒は常法により行われる。
【0037】造粒の際に用いるバインダーとしては、特
に制限されないが、ポリアクリル酸ヒドラジド、スチレ
ン・アクリル樹脂をはじめとするポリアクリルアミドの
アミノ化物等のポリアクリル系樹脂、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、酢酸セルロース等の
セルロース類、カラギーナン等の多糖類、ポリアミド・
エピクロロヒドリン樹脂、酢酸ビニル・バーサチック酸
ビニル共重合体、無機系バインダー等が挙げられ、好ま
しくはポリアクリルアミドのアミノ化物が挙げられる。
バインダーの配合量は吸着剤全量に対し、1〜50重量
%程度、好ましくは5〜30重量%程度、より好ましく
は10〜25重量%程度である。
【0038】またバインダーは、ポリアクリルアミドの
アミノ化物と他のバインダーとを混合して用いてもよ
い。特に造粒物の機械的強度、作業性の優れた造粒物を
得るためには、ポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂、
酢酸ビニル・バーサチック酸ビニル共重合体およびスチ
レン・アクリル樹脂から選択される少なくとも1種を、
バインダー全量に対して1〜40重量%程度、好ましく
は1〜20重量%程度、より好ましくは1〜10重量%
程度の割合でポリアクリルアミドのアミノ化物に配合し
た混合物をバインダーとすることができる。混合バイン
ダーを吸着剤全重量に対して、好ましくは1〜50重量
%となるように配合し、必要量の水を添加し、ニーダー
にかけよく混練りした後、造粒機にて成形体とする。
【0039】ニーダーおよび造粒機は、特に制限されな
いが、好ましくは、ニーダーとしては回転軸が2軸以上
の混練り用ニーダー、造粒機としては上押し式の押し出
し造粒機タイプのものが好適である。得られた成形体
は、乾燥、硬化後、造粒物とする。乾燥はバインダーの
最低造膜温度以上で行うことが望ましいが、最低造膜温
度以下で乾燥する際には、乾燥時間を長くすることで対
応できる。
【0040】さらに、上記一般式〔1〕で示される化合
物の物理化学的安定性を利用して、バインダーとして無
機系バインダーを使用し、上記ニーダーおよび造粒機を
用いて機械的強度に優れた造粒物を調製することができ
る。この際用いられるバインダーとして、アルミナゾ
ル、シリカゾル、セメント等が挙げられ、好ましくはセ
メントが挙げられる。
【0041】次に銀イオンまたはナトリウムイオン吸着
後の吸着剤を、脱着液としての酸性溶液で処理すること
により、吸着処理後の吸着剤から銀イオンまたはナトリ
ウムイオンを脱離させ、銀イオンおよびナトリウムイオ
ンを回収するとともに、吸着剤を再生利用することがで
きる。当該脱着液として、銀イオンの脱着には、硝酸、
亜硝酸、酢酸、チオ硫酸塩等の水溶液を用いることがで
きる。好ましいのは硝酸であり、硝酸を用いた場合、硝
酸銀として銀イオンを回収できる。またナトリウムイオ
ンの脱着には、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、酢酸等の水
溶液を用いることができる。好ましいのは塩酸、硫酸、
硝酸であり、より好ましいのは塩酸、硫酸である。
【0042】吸着剤の再生は、次の方法にて容易に行う
ことができる。すなわち、吸着処理後の吸着剤を室温〜
100℃の温度条件下、所定の酸濃度、例えば0.01
〜5N、好ましくは0.1〜3Nに調整した酸性溶液
で、1〜10日間程度、好ましくは2〜7日間程度処理
することにより、吸着剤をプロトン型化合物として再生
する。
【0043】
【発明の効果】本発明の吸着剤は、銀イオンおよびナト
リウムイオン吸着容量が大きく、銀イオンおよびナトリ
ウムイオン選択性を有しているため、環境水、工業排水
等の水溶液、無機廃棄物および土壌等に他のイオンと混
在している銀イオンまたはナトリウムイオンを効率よく
吸着し、吸着した銀イオンおよびナトリウムイオンを有
価資源である硝酸銀等の形態で回収できるため、経済的
で効率が良い。さらに、銀およびナトリウムの回収に伴
って吸着剤を再生できるため、使用した吸着剤を再利用
できる。特に、吸着剤自身を再利用できることは、従来
問題となっている吸着剤の廃棄にともなう二次公害を生
じることがなく、銀およびナトリウムを有価資源として
回収、再利用できる環境低負荷型のリサイクルシステム
の構築を可能にするため、資源環境学的観点からも非常
に効果的である。
【0044】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0045】
【実施例】実施例1 前処理として、α型−リン酸ジルコニウム(Zr(HPO4)2
・H2O)をあらかじめ250℃にて4時間加熱処理し無
水物とした後、α型−リン酸ジルコニウム無水物(Zr(H
PO4)2)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)、二酸化ケイ素
(SiO2)、酸化ジルコニウム(ZrO2)を、モル比で0.
75:1.25:1.5:1.25となるように混合
し、これを室温から700℃まで6時間、700℃から
1200℃まで10時間、1200℃で20時間保持す
ることにより、ナトリウム型吸着剤を得た。当該吸着剤
の組成を原子吸光分光光度法およびICP発光分析によ
り分析した結果、Na2.5Zr2.0Si1.51.512であ
った。
【0046】得られた化合物1.0gを、1N−HCl
(100cm3)に添加し、室温下、1週間振とうした
後、ろ過(0.3μm−メンブランフィルター使用)、
水洗、乾燥(80℃、24時間)することにより、プロ
トン型吸着剤(H2.5Zr2.0Si1.51.512)を得
た。 実施例2 実施例1で用いたα型−リン酸ジルコニウム無水物(Zr
(HPO4)2)とケイ酸ナトリウム(Na4SiO4)を1:1.5
のモル比で混合した混合物4.0gと120mlの水を
耐圧容器に封入した。次に、330℃で20時間、水熱
条件下で反応させることにより、ナトリウム型吸着剤
(Na2.5Zr1.0Si1.51.510)を合成した。得ら
れた化合物を実施例1と同様に酸処理することにより、
プロトン型吸着剤(H2.5Zr1.0Si1.51.510)を
得た。 実施例3 原料の前処理として、α型−リン酸チタン(Ti(HPO4)2
・H2O)をあらかじめ250℃で4時間加熱処理し、無
水物とした後、α型−リン酸チタン(Ti(HPO4)2)とケ
イ酸ナトリウム(Na4SiO4)を1:1.5のモル比で混
合した混合物4.0gと120mlの水を耐圧容器に封
入した。続いて、330℃で20時間、水熱条件下で反
応させることにより、ナトリウム型吸着剤(Na2.5
1.0Si1. 51.510)を合成した。得られた化合物
を実施例1と同様に酸処理することにより、プロトン型
吸着剤(H2.5Ti1.0Si1.51.510)を得た。 実施例4 前処理として、オキシ塩化ジルコニウム(ZrOCl2・8H2O)
を0.15mol/dm3となるように調整し、リン酸
水素二アンモニウム((NH4)2HPO4)を0.1mol/d
3となるように調整した。オキシ塩化ジルコニウム溶
液、リン酸水素二アンモニウム溶液およびコロイダルシ
リカ(SiO2)をモル混合比2:2:1.5で混合し、撹
拌した。撹拌後、生成した沈殿物をろ過し、45℃で乾
燥した後、粉砕した。続いて粉砕品0.5gと0.1m
lの水を耐圧容器に封入し、350℃にて48時間、水
熱条件下で反応させ、アンモニウム型吸着剤((NH4)
2.5Zr2.0Si1.51.512)を得た。 実施例5 リン酸水素二アンモニウム((NH4)2HPO4)、炭酸ナトリ
ウム(Na2CO3)、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニ
ウム(Al2O3)、酸化ニオブ(Nb2O5)をモル混合比1.
5:1.25:1.5:0.5:0.5で混合した。得
られた混合物を白金ルツボに入れ、800℃で24時間
焼成した。続いて焼成物0.5gを、1N−塩酸溶液5
00cm3に添加し、7日間振とうすることで酸処理を
行い、プロトン型吸着剤(H2.5Al1.0Nb1.0Si1.5
1.512)を合成した。 実施例6 実施例1で用いたα型−リン酸ジルコニウム無水物(Zr
(HPO4)2)、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化ケイ素
(SiO2)、炭酸ナトリウム(Na2CO3)および酸化ジルコ
ニウム(ZrO2)を混合比、0.75:0.75:1.
5:0.5:1.25となるように混合し、混合物を室
温から700℃まで6時間、700℃から1200℃ま
で10時間、1200℃で20時間保持した後、得られ
た焼成物を実施例1と同様に酸処理することにより、プ
ロトン型吸着剤(H1.0Mg0.75Zr2.0Si1.51.5
12)を合成した。 実施例7 実施例1で用いたα型−リン酸ジルコニウム無水物(Zr
(HPO4)2)、酸化銅(CuO)、二酸化ケイ素(SiO2)、炭酸ナ
トリウム(Na2CO3)および酸化ジルコニウム(ZrO2)を
混合比、0.75:0.75:1.5:0.5:1.2
5となるように混合し、混合物を室温から700℃まで
6時間、700℃から1200℃まで10時間、120
0℃で20時間保持した後、得られた焼成物を実施例1
と同様に酸処理することにより、プロトン型吸着剤(H
1.0Cu0.75Zr2.0Si1.51.5 12)を合成した。 実施例8 実施例1、2および3で得られたプロトン型吸着剤各
0.1gを、0.1N−硝酸銀水溶液(10ml)に添
加し、25℃にて150ストロ−ク/分で7日間振とう
した後、0.3μm−メンブランフィルターを用いてろ
別し、ろ液中の銀イオン濃度を原子吸光分光光度法にて
定量した。銀イオン吸着量は、銀イオンの初期濃度と吸
着平衡後の残存濃度との差から吸着剤1.0g当たりの
吸着量として算出した。その結果、吸着量として各々、
2.649mmol−Ag/g(実施例1)、3.24
9mmol−Ag/g(実施例2)、1.026mmo
l−Ag/g(実施例3)が得られた。 実施例9 実施例1で得られたナトリウム型吸着剤を用いて、実施
例5と同様に銀イオン吸着量を求めた結果、2.278
mmol−Ag/gの吸着量が得られた。 実施例10 本発明の吸着剤のナトリウムイオンに対する選択性を調
べることを目的とし、吸着剤の各アルカリ金属イオンに
対する分配係数(Kd)を求めた。
【0047】イオン濃度を1mmol/dm3に調整し
た塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化
ルビジウムおよび塩化セシウム水溶液の各々1cm3
混合し、5cm3の混合液を調製した。この混合液に実
施例1で得られたプロトン型吸着剤0.1gを添加し、
7日間振とうした。振とう後、0.3μm−メンブラン
フィルターを用いてろ別し、ろ液中の各イオン濃度を原
子吸光分光光度法にて定量した。各イオンの吸着量は、
各イオンの初期濃度と吸着平衡後の残存濃度との差から
吸着剤1.0g当たりの吸着量として算出した。
【0048】分配係数(Kd)は、下記式〔3〕から算
出した。
【0049】
【数1】
【0050】各アルカリ金属イオンに対する分配係数を
求めた結果、Kd=17.5(Li +)、Kd=107
2.9(Na+)、Kd=19.5(K+)、Kd=1.
77(Rb+)、Kd=4.76(Cs+)となった。ナ
トリウムイオンに対する分配係数は、他のイオンの分配
係数に対して50倍以上大きいことから、本発明の吸着
剤のナトリウムイオンに対する高い選択性が明らかに示
されている。 実施例11 実施例1で調製したプロトン型吸着剤に銀イオンの吸着
処理を行った後、吸着処理後の吸着剤0.5gを2N−
硝酸溶液500cm3に添加し、7日間振とうすること
により銀イオンを脱着させ、脱着した銀を硝酸銀として
回収した。 実施例12 ナトリウムイオンの脱着処理は、実施例1で調整したプ
ロトン型吸着剤にナトリウムイオンの吸着処理を行った
後、吸着処理後の吸着剤0.5gを1N−塩酸溶液50
0cm3に添加し、7日間振とうすることによりナトリ
ウムイオンを脱着させ、ナトリウムを塩化ナトリウムと
して回収した。 実施例13 吸着剤の造粒物は、例えば以下のように調製することが
できる。
【0051】実施例1で得られたプロトン型吸着剤4k
gに対して、バインダーとしてポリアクリル酸ヒドラジ
ドおよびポリアミド・エピクロロヒドリン樹脂を各々、
造粒物重量に対して1.0重量%および4.0重量%と
なるように添加し、出力1.5kw、全容量20L、2
軸回転数29.20rpmの2軸式ニーダーおよび出力
3.7kw、スクリーン3mm、回転数135rpmの
上押し式造粒機を用いて吸着剤とバインダーとを1分間
混合し、必要量の水を加えてから、混練を5分間行っ
た。得られた混練物を、直径3mm、長さ5〜10mm
の円柱形に成形し、80℃で15時間乾燥後、吸着剤造
粒物を得た。 実施例14 実施例1で得られたプロトン型吸着剤およびエチルセル
ロースを85重量%および15重量%の配合割合となる
ようによく混合する(全量4kg)。続いて、得られた
混合物に50%−エチルアルコールを混合物に湿り気が
得られる程度添加し、粘り気が出るまでよく混錬する。
混錬後、前押し式造粒機(スクリーン2.0mm)に投
入し、円柱形のペレットに造粒する。造粒の際、造粒機
電力に負荷のかかる場合は造粒機内のスクリュ−回転数
を少なくする。造粒後、ペレットを乾燥温度80〜10
0℃で15時間乾燥した後、乾燥物を5〜10Mで整粒
し、吸着剤造粒物とした。 実施例15 実施例1で得られたプロトン型吸着剤15gに、ポルト
ランドセメントを造粒物の重量当たり20重量%となる
ように添加し、混合した後、水を、全体に浸透しかつ水
垂れしない程度に添加し、よく混練する。この際、セメ
ントの硬化に際して収縮性を示し、ひび割れを起こす可
能性があるため、必要に応じ、砂等を混ぜてひび割れを
防止してもよい。混錬終了後、円形の型枠に流し込み成
型した後、室温で3〜15日程度水中に浸した状態で養
生させる。一般に養生温度が低いと硬化速度が遅くなる
ため、硬化速度を早める必要がある場合などは、養生温
度を50℃程度とするか、あるいは硬化速度が速いアル
ミナセメントを用いてもよい。養生終了後、硬化体を8
0℃にて24時間乾燥し、粉砕、整粒して10〜20M
品を吸着剤造粒物として得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C01B 33/113 C01B 33/113 Z C02F 1/28 C02F 1/28 B E (72)発明者 猪飼 修 香川県高松市林町2217番14号 工業技術 院四国工業技術研究所内 (72)発明者 大井 健太 香川県高松市林町2217番14号 工業技術 院四国工業技術研究所内 (72)発明者 苑田 晃成 香川県高松市林町2217番14号 工業技術 院四国工業技術研究所内 (72)発明者 大久保 彰 徳島県鳴門市瀬戸町明神字丸山85−1 富田製薬株式会社総合研究所内 (72)発明者 大西 昇一 徳島県鳴門市瀬戸町明神字丸山85−1 富田製薬株式会社総合研究所内 (72)発明者 三原 美喜子 徳島県鳴門市瀬戸町明神字丸山85−1 富田製薬株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平1−249138(JP,A) 特開 昭53−81489(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/00 - 20/34

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔1〕で示される化合物を有効
    成分とする銀イオンおよびナトリウムイオンの少なくと
    も1種を吸着する吸着剤。 AbdfSighi 〔1〕 〔Aは、アルカリ金属元素、水素およびアンモニウムか
    ら選択される少なくとも1種であり、Cは、アルカリ土
    類金属元素および2価の金属イオンになりうる遷移金属
    元素から選択される少なくとも1種である。Eは、3〜
    5価の金属イオンになりうる金属元素から選択される少
    なくとも1種である。また式中の添字は、0<b、0≦
    d、0<b+d≦4、1≦f≦2、0≦g≦3、0.5
    ≦h≦2、10≦i≦15を満たす数である。〕
  2. 【請求項2】 99〜50重量%の上記一般式〔1〕で
    示される化合物および1〜50重量%のバインダーを含
    有する請求項1記載の吸着剤。
  3. 【請求項3】 上記バインダーがポリアクリル系樹脂、
    ポリビニル化合物、セルロース類および多糖類から選択
    される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項2
    記載の吸着剤。
  4. 【請求項4】 上記バインダーが、ポリアミド・エピク
    ロロヒドリン樹脂、酢酸ビニル・バーサチック酸ビニル
    共重合体およびスチレン・アクリル樹脂から選択される
    少なくとも1種の1〜40重量%とポリアクリル系樹脂
    の99〜60重量%との混合物である請求項2または3
    記載の吸着剤。
  5. 【請求項5】 上記バインダーが、アルミナゾル、シリ
    カゾルおよびセメントから選択される少なくとも1種を
    含むことを特徴とする請求項2記載の吸着剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の吸着剤
    を用いて銀イオンおよびナトリウムイオンの少なくとも
    1種の吸着処理を行った後、酸性溶液にて吸着剤に吸着
    した銀イオンおよびナトリウムイオンの脱着処理を行
    い、銀イオンおよびナトリウムイオンを回収する方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の吸着剤
    を用いて銀イオンおよびナトリウムイオンの少なくとも
    1種の吸着処理を行った後、酸性溶液にて吸着剤に吸着
    した銀イオンおよびナトリウムイオンの脱着処理を行
    い、吸着剤を再生する方法。
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