JP3394171B2 - 成形ポンチ装置 - Google Patents

成形ポンチ装置

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JP3394171B2 JP33591297A JP33591297A JP3394171B2 JP 3394171 B2 JP3394171 B2 JP 3394171B2 JP 33591297 A JP33591297 A JP 33591297A JP 33591297 A JP33591297 A JP 33591297A JP 3394171 B2 JP3394171 B2 JP 3394171B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、型部材のキャビテ
ィに配設された素材に対して加圧力を付与することによ
り、前記素材を所望の形状に塑性変形させることが可能
な成形ポンチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、互いに接合された上部ダイス
および下部ダイスに形成される鍛造用キャビティに鍛造
用素材を挿入し、ポンチを介して前記鍛造用素材に加圧
力を付与することにより該鍛造用素材を所定形状に鍛造
成形する金型装置が知られている。
【0003】本出願人は、この種の金型装置に関し、冷
却効果を大きく高め、しかも金型寿命(型ライフ)を向
上させることが可能な金型冷却方法を提案している(特
開昭61−255737号公報参照)。
【0004】すなわち、図12A並びに図12Bに示さ
れるように、キャビティ1内に所定量の潤滑剤を上部か
ら流入させ、前記潤滑剤をノックアウトピン2に形成さ
れた流出溝3を介してキャビティ1内から排出した後、
前記流出溝3に連通する通路4を介してキャビティ1内
にエアーを吹き込むことにより、上部ダイス5および下
部ダイス6からなる金型を冷却する方法が採用されてい
る。
【0005】なお、参照数字7は、ポンチ8によって加
圧力が付与された成形後のビレットを示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記提案に
関連してなされたものであり、ポンチ本体に対する冷却
作用下に、加圧力が付与される素材の成形熱による前記
ポンチ本体の熱膨張を抑制することにより、該ポンチ本
体並びにスリーブ部材の耐久性を向上させることが可能
な成形ポンチ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、型部材のキャビティに配設された素材
に対して加圧力を付与するポンチ本体と、前記ポンチ本
体の外周部の一部を囲繞するように装着され、該ポンチ
本体と一体的に変位することにより前記型部材に設けら
れたリング体の孔部内に圧入されるスリーブ部材と、
記ポンチ本体と前記スリーブ部材との間に介装される筒
状の中間部材と、 前記スリーブ部材と前記中間部材との
間および前記ポンチ本体と前記中間部材との間にそれぞ
れ設けられ、前記ポンチ本体およびスリーブ部材に対し
て冷却作用を営む冷却手段と、を備え、前記冷却手段
は、前記スリーブ部材と前記中間部材との間に形成され
た第1連通路と、前記ポンチ本体と前記中間部材との間
に形成された第2連通路とを有し、前記第1連通路およ
び第2連通路に沿ってそれぞれ流通する冷却媒体の作用
下に、前記ポンチ本体およびスリーブ部材がそれぞれ冷
却されることを特徴とする。
【0008】
【0009】
【0010】さらに、スリーブ部材の外周側の直径を、
型部材に設けられたリング体の孔部の内周側の直径より
も大きく設定し、ポンチ本体が素材に対して加圧力を付
与する際に前記スリーブ部材がリング体の孔部内に圧入
することにより、得られる成形品の同軸度を高精度に保
持することができる。
【0011】さらにまた、スリーブ部材の外周部に複数
の孔部を形成し、前記複数の孔部内にグラファイトを設
けることにより、良好な潤滑特性が得られカジリの発生
を抑制することができる。この場合、スリーブ部材とリ
ング体とをそれぞれ異種の金属製材料によって形成し、
しかも、リング体をスリーブ部材よりも硬質な金属製材
料によって形成すると好適である。
【0012】なお、スリーブ部材を、ポンチ本体に対し
て着脱自在に装着することにより、他の新たなスリーブ
部材と簡便に交換することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る成形ポンチ装置につ
いて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しなが
ら以下詳細に説明する。
【0014】図1において、参照数字10は、本実施の
形態に係る成形ポンチ装置11が組み込まれた鍛造用金
型を示す。
【0015】この鍛造用金型10は、四隅角部に近接し
て複数のガイド手段12a〜12dが立設された第1ダ
イホルダ14と、前記第1ダイホルダ14の中心部に積
層して設けられた第2ダイホルダ16および第3ダイホ
ルダ18とを有する。
【0016】前記第2ダイホルダ16上には、一体的に
形成された厚肉の圧入リング20が締結手段22を介し
て固定され、前記圧入リング20の孔部内には、薄肉に
形成されたスリーブ24を介して上部ダイス26および
下部ダイス28が一体的に接合される。前記締結手段2
2は、圧入リング20の段部に係合する固定プレート2
7と、前記固定プレート27を第1ダイホルダ14に保
持する複数のボルト29とを含む。
【0017】前記上部ダイス26の上面には、後述する
ポンチ本体30が圧入される孔部32が形成された第1
リング体34が一体的に接合され、またスリーブ24の
上面には前記第1リング体34に外嵌される第2リング
体36が一体的に接合される。この場合、第1リング体
34および第2リング体36をそれぞれ別体で構成する
ことなく、一つのリング体として一体的に形成してもよ
い。
【0018】なお、前記第1リング体34の孔部32に
圧入されるポンチ本体30の一端部は、鍛造成形される
製品の凹凸形状に対応して所望の凸凹形状が形成されて
いる。
【0019】第1リング体34は、例えば、超硬材料に
よって形成され、焼ばめ処理が施された第2リング体3
6によって中心に向かって強く締め付けられた状態にあ
る。また、前記第1リング体34および第2リング体3
6は、圧入リング20のねじ孔に螺入される締結リング
40のテーパ部によって緊締されることにより、上部ダ
イス26、下部ダイス28およびスリーブ24と一体的
に接合されている。
【0020】この場合、第1リング体34、上部ダイス
26および下部ダイス28によってキャビティ42が形
成され、前記キャビティ42の下部側には、鍛造品を押
し出すためのノックアウトピン44が第2ダイホルダ1
6および第3ダイホルダ18に形成された孔部46に沿
って進退自在に配設される。このキャビティ42には、
鍛造用素材として図8Dに示されるような第2次成形品
48が装填される。
【0021】圧入リング20から所定距離離間する上方
には、図示しない機械プレスのラム(図示せず)に連結
され、前記機械プレスの駆動作用下にラムと一体的に上
下方向に沿って変位する昇降部材50が設けられる。
【0022】前記昇降部材50の底面部には、ホルダ5
2を介して成形ポンチ装置11が固設され、前記成形ポ
ンチ装置11は、第1ダイホルダ14に立設された複数
のガイド手段12a〜12dの案内作用下に昇降部材5
0と一体的に上下方向に沿って変位自在に設けられる。
【0023】この成形ポンチ装置11は、図3に示され
るように、ホルダ52を介して昇降部材50の底面部に
固定されたポンチ本体30と、前記ポンチ本体30を所
定温度に冷却する冷却手段53と、前記ポンチ本体30
の外周部の所定部分に外嵌され、円筒状の金属製材料で
形成されたガイドスリーブ(スリーブ部材)54とを含
む。
【0024】前記ガイドスリーブ54は、該ガイドスリ
ーブ54の段部に係合し且つポンチ本体30のねじ部に
螺合するロックリング55を介して着脱自在に保持され
る。なお、図5に示されるように、前記ガイドスリーブ
54の外周面に形成された複数の孔部にグラファイト5
6を埋設することにより、第1リング体34の孔部32
に対して圧入される際の潤滑特性を良好に保持すること
ができる。この場合、ポンチ本体30に外嵌されたガイ
ドスリーブ54の外周側の直径は、第1リング体34の
孔部32の内周側の直径よりも若干大きく設定されてい
る。
【0025】なお、ガイドスリーブ54は、例えば、S
KD11、FC25またはFC30等の金属製材料によ
って形成され、また、第1リング体34は、ガイドスリ
ーブ54よりも硬質な材料によって形成されると好適で
ある。
【0026】冷却手段53は、ガイドスリーブ54とポ
ンチ本体30との間に形成され、冷却媒体が流通する連
通路57を有し、前記連通路57は、ポンチ本体30に
形成された冷却媒体供給ポート58aおよび冷却媒体排
出ポート58bと連通するように形成されている。な
お、前記冷却媒体としては、冷却液、水、エアーまたは
ガス等が用いられる。
【0027】前記冷却媒体供給ポート58aおよび冷却
媒体排出ポート58bは、図1に示されるように、ホル
ダ52に配設された管継手60a、60bにそれぞれ連
結され、前記管継手60a、60bに接続されるチュー
ブ(図示せず)を介して図示しない冷却媒体供給源から
冷却媒体が供給される。
【0028】連通路57は、図3並びに図4に示される
ように、ガイドスリーブ54とポンチ本体30との間に
形成され、冷却媒体供給ポート58aに連通しポンチ本
体30の軸線方向に沿って下降する第1通路62aと、
前記第1通路62aから屈曲しポンチ本体30の外周部
に沿って周回する第2通路62bと、前記第2通路62
bから上方に向かって屈曲し前記第2通路62bと略平
行に周回する第3通路62cと、前記第3通路62cか
ら上方に向かって屈曲し前記第3通路62cと略平行に
周回する第4通路62dと、前記第4通路62dから上
方に向かって屈曲し前記第4通路62dと略平行に周回
する第5通路62eと、前記第5通路62eから上方に
向かって屈曲し前記第5通路62eと略平行に周回する
第6通路62fと、前記第6通路62fから上方に向か
って屈曲し冷却媒体排出ポート58bに連通する第7通
路62gとから構成される。
【0029】この場合、前記第1通路〜第7通路62a
〜62gは、実質的に、ポンチ本体30の外周面に形成
された断面円弧状の溝部からなり、第1通路〜第7通路
62a〜62gがそれぞれ連通するように形成される。
なお、参照数字64a、64bは、連通路57を気密ま
たは液密に保持するシールリングを示し、また参照数字
66は、第1通路62aおよび第7通路62gの一端部
を閉塞する盲栓を示す。
【0030】本発明の実施の形態に係る成形ポンチ装置
11が組み込まれた鍛造用金型10は、基本的には以上
のように構成されるものであり、次にその動作並びに作
用効果について説明する。なお、鍛造品として等速ジョ
イントを構成するアウタカップを鍛造成形する場合を例
にして以下説明する。
【0031】図8Aに示されるような円柱状のビレット
68に対し図示しない金型装置によって第1次鍛造成形
を施すことにより、図8Bに示されるように中間部の段
部を介して直径がそれぞれ異なる第1次成形品70が得
られる。続いて、前記第1次成形品70に対して予備成
形を施した後(図8C参照)、さらに、図示しない他の
金型装置によって第2次鍛造成形を行うことにより、図
8Dに示されるようなカップ部72と軸部74とを有す
る第2次成形品48が得られる。
【0032】本実施の形態に係る成形ポンチ装置11が
組み込まれた鍛造用金型10は、この第2次成形品48
を鍛造用素材としてさらに第3次鍛造成形を施すもので
ある。
【0033】まず、準備作業として、上部ダイス26お
よび下部ダイス28によって形成されるキャビティ42
と同軸に加工された第1リング体34の孔部32内に、
ガイドスリーブ54が外嵌されたポンチ本体30を挿入
した状態においてポンチ本体30を固定することによ
り、前記キャビティ42に対してポンチ本体30が同心
度よく位置決めされる。
【0034】この場合、予め、冷却媒体供給源(図示せ
ず)を付勢し、図示しないチューブを介してガイドスリ
ーブ54とポンチ本体30との間に形成された連通路5
7に冷却媒体を供給しておく。
【0035】ポンチ本体30が図示しない上昇位置に配
置された状態において、キャビティ42に鍛造用素材で
ある第2次成形品48を装填する。そして、図示しない
機械プレスの駆動作用下にラム(図示せず)に連結され
た昇降部材50と一体的にポンチ本体30が下降し、図
1に示す状態となることにより鍛造成形が開始される。
【0036】なお、ポンチ本体30が昇降部材50と一
体的に下降する際、前記昇降部材50と第1ダイホルダ
14との間に設けられた複数(例えば、4本)のガイド
手段12a〜12dによって横方向の偏荷重が好適に吸
収され、前記ポンチ本体30はガイドスリーブ54を介
して第1リング体34の中心に円滑に圧入される。
【0037】鍛造成形を開始する際、ポンチ本体30の
外周面の一部に外嵌されたガイドスリーブ54は、第1
リング体34の孔部32の上端部に形成された図示しな
い環状の溝部の案内作用下に進入し、さらに、ポンチ本
体30が下降することにより、ポンチ本体30およびガ
イドスリーブ54は、第1リング体34の孔部32内に
圧入された状態で一体的に変位する。
【0038】このようにしてポンチ本体30が下降し、
図1に示される成形開始位置から図2に示される成形終
了位置に到達することにより、このポンチ本体30と下
部ダイス28および上部ダイス26を介して鍛造用素材
である第2次成形品48に対して鍛造成形が施され、前
記鍛造用素材がキャビティ42の形状に沿って塑性流動
する。
【0039】この場合、ガイドスリーブ54とポンチ本
体30との間に形成された第1通路〜第7通路62a〜
62gに沿って冷却媒体が流通することによりポンチ本
体30が直接的に冷却され、前記ポンチ本体30に対す
る冷却作用によって鍛造用素材を成形する際に発生する
摩擦熱を好適に吸収することが可能となる。従って、前
記摩擦熱によってポンチ本体30が熱膨張することを抑
制し、該ポンチ本体30の耐久性をより一層向上させる
ことができる。
【0040】なお、前記冷却作用下に、第1リング体3
4の孔部32内に圧入されるガイドスリーブ54の圧入
面に発生する摩擦熱も好適に吸収されることから、前記
ガイドスリーブ54の耐久性を向上させることができ
る。
【0041】このようにして鍛造成形が終了した後、図
示しない機械プレスの駆動作用下にラム(図示せず)に
連結された昇降部材50と一体的にポンチ本体30が所
定位置まで上昇することにより、該ポンチ本体30およ
びガイドスリーブ54が第1リング体34の孔部32か
ら離間し、次なる工程の待機状態となる。そして、ノッ
クアウトピン44の変位作用下に鍛造製品76(図9参
照)が取り出される。
【0042】ここで、冷却手段53が設けられたポンチ
本体30およびガイドスリーブ54と、冷却手段53を
備えていない比較例に係るポンチ本体77とをそれぞれ
用いて、鍛造成形した場合の成形熱による温度分布を図
6に示す。なお、冷却手段53における冷却媒体として
は、常温の水を用いた。また、前記成形熱には、摩擦熱
を含まないものとする。
【0043】図6から諒解されるように、冷却手段53
が設けられたポンチ本体30およびガイドスリーブ54
は、冷却手段53を備えていないポンチ本体77と比較
して低温となっている部分が多いことがわかった。
【0044】例えば、冷却手段53が設けられたポンチ
本体30およびガイドスリーブ54では、冷却媒体が流
通する第1通路〜第7通路62a〜62gが設けられた
部分が約20度以下に冷却されているのに対し、前記部
分に対応するポンチ本体77では、120度以下と比較
的高温となっている。
【0045】また、ガイドスリーブ54の温度と成形シ
ョット数との関係を図7に示す。図7において、特性曲
線LおよびMは、冷却手段53を備えていないガイドス
リーブ54を用いた場合をそれぞれ示し、特性曲線N
は、冷却手段53が設けられたガイドスリーブ54を用
いた場合を示す。
【0046】なお、特性曲線Lに係るガイドスリーブ5
4では、第1リング体34に対する圧入代を約0.03
mm、特性曲線Mに係るガイドスリーブ54では、前記
圧入代を約0.01mm、特性曲線Nに係るガイドスリ
ーブ54では、前記圧入代を約0.01mmにそれぞれ
設定した。
【0047】冷却手段53を設けたガイドスリーブ54
は、成形ショット回数が増大しても温度の上昇が抑制さ
れ且つ低温(約20度)で略一定に保持されているた
め、第1リング体34に対する焼き付けが発生しなかっ
た。これに対して、冷却手段53を備えていない特性曲
線LおよびMに係るガイドスリーブ54では、成形ショ
ット回数が増大するとともに温度が上昇し、ガイドスリ
ーブ54に焼き付けが発生した。
【0048】このように、本実施の形態では、鍛造用素
材とポンチ本体30との摩擦熱を、冷却手段53を介し
て好適に吸収することにより、熱膨張を抑制して該ポン
チ本体30の耐久性をより一層向上させることができ
る。
【0049】また、前記冷却手段53は、簡素な機構に
よって構成されるため、大量生産に対応することができ
る。
【0050】さらに、本実施の形態では、第1リング体
34の孔部32にガイドスリーブ54を介してポンチ本
体30が圧入された状態で鍛造用素材に対して加圧力が
付与され、該ポンチ本体30が横方向に芯ずれを起こす
ことがないため、図9に示されるように、鍛造製品76
として得られるアウタカップのカップ部78の軸線Eと
軸部79の軸線Fとの同軸精度を高精度に保持すること
が可能となる。
【0051】さらにまた、ガイドスリーブ54と第1リ
ング体34とをそれぞれ異種金属製材料によって形成
し、しかも、ガイドスリーブ54に埋設されたグラファ
イト56によって潤滑特性を良好に保持することによ
り、該ガイドスリーブ54および第1リング体34の摺
動面にカジリが発生することを抑制することが可能とな
る。
【0052】さらにまた、ロックリング55を介してガ
イドスリーブ54をポンチ本体30に対して着脱自在に
設けることにより、前記ガイドスリーブ54を他の新た
なガイドスリーブ54と簡便に交換することができると
いう利点がある。
【0053】なお、本実施の形態では、等速ジョイント
を構成するアウタカップを鍛造用素材として用いている
がこれに限定されるものではなく、例えば、図示しない
段付き部品、段付き歯車等のように部品のある部分と他
の部分との間で同軸精度が必要とされる種々の鍛造成形
品に適用することができることは、勿論である。
【0054】次に、本発明の他の実施の形態に係る成形
ポンチ装置80を図10並びに図11に示す。なお、図
3に示す成形ポンチ装置11と同一の構成要素には同一
の参照数字を付し、その詳細な説明を省略する。
【0055】本実施の形態に係る成形ポンチ装置80
は、ガイドスリーブ82とポンチ本体84との間に略円
筒状の中間部材86を介装し、ガイドスリーブ82と中
間部材86との間並びにポンチ本体84と中間部材86
との間にそれぞれ第1連通路88並びに第2連通路90
を形成している点で前記実施の形態に係る成形ポンチ装
置11と異なる。
【0056】すなわち、中間部材86の上部側に相互に
対向して冷却媒体供給ポート58aおよび冷却媒体排出
ポート58bを形成し、前記冷却媒体供給ポート58a
に連通する第1連通路88をガイドスリーブ82と中間
部材86との間で螺旋状に周回するように形成し、さら
に、前記冷却媒体排出ポート58bに連通する第2連通
路90をポンチ本体84と中間部材86との間で螺旋状
に周回するように形成している。
【0057】この場合、図11に示されるように、前記
第1連通路88および第2連通路90は、実質的に、中
間部材86の外周面および内周面にそれぞれ形成された
断面円弧状の溝部からなり、第1連通路88と第2連通
路90とは、中間部材86の下端側に閉塞された空間部
92(図10参照)を介して連通するように形成されて
いる。
【0058】なお、本実施の形態に係るその他の構成並
びに作用効果は、前記実施の形態と同様であるため、そ
の詳細な説明を省略する。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果が得られ
る。
【0060】すなわち、冷却手段を介してポンチ本体お
よびスリーブ部材を冷却することにより、加圧力が付与
される素材と前記ポンチ本体との摩擦熱を抑制し、該ポ
ンチ本体の耐久性を向上させることができる。
【0061】また、ポンチ本体が横方向に芯ずれを起こ
すことがないため、得られる鍛造製品の同軸度を高精度
に保持することが可能となる。
【0062】さらに、スリーブ部材の摺動面にカジリが
発生することを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る成形ポンチ装置が組
み込まれた鍛造用金型の縦断面図である。
【図2】図1に示す鍛造成形開始位置からポンチ本体が
下降して鍛造成形が終了した状態を示す動作説明図であ
る。
【図3】図1に示す成形ポンチ装置の縦断面図である。
【図4】前記ポンチ本体に形成された通路を説明するた
めにポンチ本体の外周面を平面的に表した図である。
【図5】ポンチ本体に外嵌されるガイドスリーブの斜視
図である。
【図6】図3に示すポンチ本体と比較例に係るポンチ本
体の温度分布を示す説明図である。
【図7】ガイドスリーブのショット回数と温度の関係を
示す説明図である。
【図8】図8A〜図8Dは、それぞれ、等速ジョイント
を構成するアウタカップの製造工程を示す説明図であ
る。
【図9】図1に示す鍛造用金型によって鍛造成形された
鍛造品の縦断面図である。
【図10】本発明の他の実施の形態に係る成形ポンチ装
置の縦断面図である。
【図11】図10に示す成形ポンチ装置を構成する中間
部材に形成された連通路の説明図である。
【図12】図12Aは、本出願人が案出した従来技術に
係る鍛造用金型装置の縦断面図、図12Bは、B−B線
に沿った断面図である。
【符号の説明】
10…鍛造用金型 11、80…成
形ポンチ装置 12a〜12d…ガイド手段 14、16、1
8…ダイホルダ 20…圧入リング 26、28…ダ
イス 30、84…ポンチ本体 32、46…孔
部 34、36…リング体 42…キャビテ
ィ 44…ノックアウトピン 50…昇降部材 52…ホルダ 53…冷却手段 54、82…ガイドスリーブ 55…ロックリ
ング 57、88、90…連通路 58a…冷却媒
体供給ポート 58b…冷却媒体排出ポート 60a、60b
…管継手 62a〜62g…通路 86…中間部材
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B21J 3/00 B21J 3/00 5/02 5/02 A // B21K 1/14 B21K 1/14 A (56)参考文献 実開 昭55−160235(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21J 1/00 - 13/14 B21J 17/00 - 19/04 B21K 1/00 - 31/00 B21D 37/10 B21D 37/16 B21D 37/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】型部材のキャビティに配設された素材に対
    して加圧力を付与するポンチ本体と、 前記ポンチ本体の外周部の一部を囲繞するように装着さ
    れ、該ポンチ本体と一体的に変位することにより前記型
    部材に設けられたリング体の孔部内に圧入されるスリー
    ブ部材と、前記ポンチ本体と前記スリーブ部材との間に介装される
    筒状の中間部材と、 前記スリーブ部材と前記中間部材との間および前記ポン
    チ本体と前記中間部材との間にそれぞれ設けられ、 前記
    ポンチ本体およびスリーブ部材に対して冷却作用を営む
    冷却手段と、 を備え、前記冷却手段は、前記スリーブ部材と前記中間
    部材との間に形成された第1連通路と、前記ポンチ本体
    と前記中間部材との間に形成された第2連通路とを有
    し、前記第1連通路および第2連通路に沿ってそれぞれ
    流通する冷却媒体の作用下に、前記ポンチ本体およびス
    リーブ部材がそれぞれ冷却されることを特徴とする成形
    ポンチ装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の装置において、 スリーブ部材の外周側の直径は、型部材に設けられたリ
    ング体の孔部の内周側の直径よりも大きく設定され、ポ
    ンチ本体が素材に対して加圧力を付与する際に前記スリ
    ーブ部材がリング体の孔部内に圧入されることを特徴と
    する成形ポンチ装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の装置において、 スリーブ部材の外周部に複数の孔部が形成され、前記複
    数の孔部内にグラファイトが設けられることを特徴とす
    る成形ポンチ装置。
  4. 【請求項4】請求項記載の装置において、 スリーブ部材とリング体とは、それぞれ異種の金属製材
    からなり、前記リン グ体は、前記スリーブ部材よりも
    硬質な金属製材料によって形成されることを特徴とする
    成形ポンチ装置。
  5. 【請求項5】請求項1記載の装置において、 スリーブ部材は、ポンチ本体に対して着脱自在に装着さ
    れることを特徴とする成形ポンチ装置。
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