JP3393852B2 - 空気入りタイヤ及びそれに用いるプライ - Google Patents
空気入りタイヤ及びそれに用いるプライInfo
- Publication number
- JP3393852B2 JP3393852B2 JP2000303909A JP2000303909A JP3393852B2 JP 3393852 B2 JP3393852 B2 JP 3393852B2 JP 2000303909 A JP2000303909 A JP 2000303909A JP 2000303909 A JP2000303909 A JP 2000303909A JP 3393852 B2 JP3393852 B2 JP 3393852B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rubber
- tire
- ply
- sheet
- carcass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Tires In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気圧保持力を最
内側のカーカスプライに持たせることにより従来的なイ
ンナーライナを実質的に排除し、耐久性を維持しつつ軽
量化を達成した空気入りタイヤに関する。
内側のカーカスプライに持たせることにより従来的なイ
ンナーライナを実質的に排除し、耐久性を維持しつつ軽
量化を達成した空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】チューブレスの空気入りタイヤでは、通
常、内圧空気を気密に保持するために、カーカスの内側
に低空気透過性ゴム組成物からなるインナーライナが内
貼りされている。しかし、このようなタイヤにあって
も、近年の強い低燃費化等の要望に伴って、さらなる軽
量化が望まれている。
常、内圧空気を気密に保持するために、カーカスの内側
に低空気透過性ゴム組成物からなるインナーライナが内
貼りされている。しかし、このようなタイヤにあって
も、近年の強い低燃費化等の要望に伴って、さらなる軽
量化が望まれている。
【0003】そのために、例えば特開平6−15600
7号公報、及び特開平8−113007号公報等に示す
如く、最内側のカーカスプライのトッピングゴムを前記
低空気透過性ゴム組成物で形成し、このカーカスプライ
に空気保持力を持たせることにより前記インナーライナ
を排除したインナーライナレス構造のタイヤが提案され
ている。
7号公報、及び特開平8−113007号公報等に示す
如く、最内側のカーカスプライのトッピングゴムを前記
低空気透過性ゴム組成物で形成し、このカーカスプライ
に空気保持力を持たせることにより前記インナーライナ
を排除したインナーライナレス構造のタイヤが提案され
ている。
【0004】他方、カーカスプライaは、従来、図8
(A)に示すように、カーカスコードが長手方向に平行
に引き揃えられたコード配列体bをトッピングゴムcに
より被覆してなる長尺の1次プライdを原反として形成
される。詳しくは、この1次プライdを、長さ方向に対
して所望の角度α(例えばラジアルタイヤでは75〜9
0゜程度)でかつカーカスプライaの巾相当の長さLa
で切断片d1・・・ に切断する一方、各切断片d1の非切
断側の端部de、de間を順次連結(1次継ぎj1)す
ることにより、カーカスコードが長手方向に対して前記
角度αで配列する長尺な継ぎシートhを2次プライfと
して形成する。そして、図8(B)に示すように、この
2次プライfを1周長さで切断しその周方向の両端部f
e、fe間を連結(2次継ぎj2)することによって、
前記カーカスプライaを形成している。
(A)に示すように、カーカスコードが長手方向に平行
に引き揃えられたコード配列体bをトッピングゴムcに
より被覆してなる長尺の1次プライdを原反として形成
される。詳しくは、この1次プライdを、長さ方向に対
して所望の角度α(例えばラジアルタイヤでは75〜9
0゜程度)でかつカーカスプライaの巾相当の長さLa
で切断片d1・・・ に切断する一方、各切断片d1の非切
断側の端部de、de間を順次連結(1次継ぎj1)す
ることにより、カーカスコードが長手方向に対して前記
角度αで配列する長尺な継ぎシートhを2次プライfと
して形成する。そして、図8(B)に示すように、この
2次プライfを1周長さで切断しその周方向の両端部f
e、fe間を連結(2次継ぎj2)することによって、
前記カーカスプライaを形成している。
【0005】このとき、前記1次継ぎj1、及び2次継
ぎj2には、通常、図9に示すように、端部de、de
間、及び端部fe、fe間を重ね合わせて圧着すること
により重ね継ぎ部gが形成される。
ぎj2には、通常、図9に示すように、端部de、de
間、及び端部fe、fe間を重ね合わせて圧着すること
により重ね継ぎ部gが形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、前述のインナ
ーライナレス構造のタイヤでは、この重ね継ぎ部gの接
合ラインg1がタイヤ内腔面で露出する。その結果、圧
着不足の場合や加硫時のゴム流れが悪い場合等には、こ
の接合ラインg1を起点としてクラックが発生し易くな
り、空気圧保持性や耐久性を著しく低下させるという問
題がある。
ーライナレス構造のタイヤでは、この重ね継ぎ部gの接
合ラインg1がタイヤ内腔面で露出する。その結果、圧
着不足の場合や加硫時のゴム流れが悪い場合等には、こ
の接合ラインg1を起点としてクラックが発生し易くな
り、空気圧保持性や耐久性を著しく低下させるという問
題がある。
【0007】そこで本発明は、前記継ぎシートにカバー
ゴムシートを貼設し、少なくとも1次継ぎによる重ね継
ぎ部を被覆保護することを基本として、接合ラインを起
点としたクラック等の発生を効果的に抑制でき、インナ
ーライナレス構造に匹敵する軽量化を達成しつつ、優れ
た耐久性や空気圧保持力を確保しうる空気入りタイヤ及
びそれに用いるプライの提供を目的としている。
ゴムシートを貼設し、少なくとも1次継ぎによる重ね継
ぎ部を被覆保護することを基本として、接合ラインを起
点としたクラック等の発生を効果的に抑制でき、インナ
ーライナレス構造に匹敵する軽量化を達成しつつ、優れ
た耐久性や空気圧保持力を確保しうる空気入りタイヤ及
びそれに用いるプライの提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願請求項1の空気入りタイヤの発明は、カーカス
コードが平行に引き揃えられたコード配列体をトッピン
グゴムにより被覆した1次プライを斜め切りしかつ1次
継ぎしてなる継ぎシートの1面にカバーゴムシートを貼
設することにより形成される2次プライを1周長さとし
しかも周方向の両端部で2次継ぎすることにより、又は
前記継ぎシートを1周長さとししかも成形ドラムに予め
巻回したカバーゴムシート上に貼設しつつ周方向の両端
部で2次継ぎすることにより、タイヤ内腔を囲んでビー
ドコア間に架け渡される1枚以上のカーカスプライを形
成し、しかも最内側のカーカスプライは、タイヤ内腔側
に向けた前記カバーゴムシートによりタイヤ内腔面を形
成するとともに、前記最内側のカーカスプライの前記ト
ッピングゴムの前記タイヤ内腔側の内側部分とその反対
の外側部分とのうちの少なくとも前記内側部分と、前記
カバーゴムシートとは、ジエン系ゴムの50〜90重量
%と、ハロゲン化ブチルゴム若しくはイソブチレン・パ
ラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物の10〜50
重量%とを含む低空気透過性ゴム組成物からなることを
特徴としている。
に、本願請求項1の空気入りタイヤの発明は、カーカス
コードが平行に引き揃えられたコード配列体をトッピン
グゴムにより被覆した1次プライを斜め切りしかつ1次
継ぎしてなる継ぎシートの1面にカバーゴムシートを貼
設することにより形成される2次プライを1周長さとし
しかも周方向の両端部で2次継ぎすることにより、又は
前記継ぎシートを1周長さとししかも成形ドラムに予め
巻回したカバーゴムシート上に貼設しつつ周方向の両端
部で2次継ぎすることにより、タイヤ内腔を囲んでビー
ドコア間に架け渡される1枚以上のカーカスプライを形
成し、しかも最内側のカーカスプライは、タイヤ内腔側
に向けた前記カバーゴムシートによりタイヤ内腔面を形
成するとともに、前記最内側のカーカスプライの前記ト
ッピングゴムの前記タイヤ内腔側の内側部分とその反対
の外側部分とのうちの少なくとも前記内側部分と、前記
カバーゴムシートとは、ジエン系ゴムの50〜90重量
%と、ハロゲン化ブチルゴム若しくはイソブチレン・パ
ラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物の10〜50
重量%とを含む低空気透過性ゴム組成物からなることを
特徴としている。
【0009】また請求項2の発明では、前記最内側のカ
ーカスプライは前記2次プライからなり、そのタイヤ内
腔面に、前記2次継ぎされることにより形成される重ね
継ぎ部を覆って、前記ビードコア間方向にのびる厚さ
0.1〜0.5mm、かつ巾5〜80mmの帯状のゴム
ストリップ層を配したことを特徴としている。
ーカスプライは前記2次プライからなり、そのタイヤ内
腔面に、前記2次継ぎされることにより形成される重ね
継ぎ部を覆って、前記ビードコア間方向にのびる厚さ
0.1〜0.5mm、かつ巾5〜80mmの帯状のゴム
ストリップ層を配したことを特徴としている。
【0010】また請求項3の発明では、前記最内側のカ
ーカスプライは、前記外側部分が前記内側部分と同じ、
若しくは同種組成の低空気透過性ゴム組成物、又はジエ
ン系ゴムを含む前記内側部分と異なるゴム組成物により
形成されることを特徴としている。
ーカスプライは、前記外側部分が前記内側部分と同じ、
若しくは同種組成の低空気透過性ゴム組成物、又はジエ
ン系ゴムを含む前記内側部分と異なるゴム組成物により
形成されることを特徴としている。
【0011】また請求項4の発明では、前記最内側のカ
ーカスプライは、カーカスコードの内縁からタイヤ内腔
面までのゴム厚さが0.2〜0.7mmであることを特
徴としている。
ーカスプライは、カーカスコードの内縁からタイヤ内腔
面までのゴム厚さが0.2〜0.7mmであることを特
徴としている。
【0012】また請求項5は、タイヤのカーカスプライ
を形成するプライの発明であって、カーカスコードが平
行に引き揃えられたコード配列体をトッピングゴムによ
り被覆した1次プライを斜め切りしかつ1次継ぎするこ
とにより形成した継ぎシートの1面にカバーゴムシート
が貼設されるとともに、前記カバーゴムシートが貼設さ
れる側である前記トッピングゴムの内側部分とその反対
の外側部分とのうちの少なくとも前記内側部分と、前記
カバーゴムシートとを、ジエン系ゴムの50〜90重量
%と、ハロゲン化ブチルゴム若しくはイソブチレン・パ
ラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物の10〜50
重量%とを含む低空気透過性ゴム組成物により形成した
ことを特徴としている。
を形成するプライの発明であって、カーカスコードが平
行に引き揃えられたコード配列体をトッピングゴムによ
り被覆した1次プライを斜め切りしかつ1次継ぎするこ
とにより形成した継ぎシートの1面にカバーゴムシート
が貼設されるとともに、前記カバーゴムシートが貼設さ
れる側である前記トッピングゴムの内側部分とその反対
の外側部分とのうちの少なくとも前記内側部分と、前記
カバーゴムシートとを、ジエン系ゴムの50〜90重量
%と、ハロゲン化ブチルゴム若しくはイソブチレン・パ
ラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物の10〜50
重量%とを含む低空気透過性ゴム組成物により形成した
ことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を、
図示例とともに説明する。図1は本発明の空気入りタイ
ヤが乗用車用タイヤである場合の子午断面を示してい
る。
図示例とともに説明する。図1は本発明の空気入りタイ
ヤが乗用車用タイヤである場合の子午断面を示してい
る。
【0014】図において、空気入りタイヤ1は、トレッ
ド部2と、その両端からタイヤ半径方向内方にのびるサ
イドウォール部3と、各サイドウォール部3の内方端に
位置しかつビードコア5を埋設したビード部4とを具え
る。又タイヤ1には、前記ビードコア5、5間にカーカ
ス6が架け渡されるとともに、このカーカス6の半径方
向外側かつトレッド部2の内方には強靱なベルト層7が
配される。
ド部2と、その両端からタイヤ半径方向内方にのびるサ
イドウォール部3と、各サイドウォール部3の内方端に
位置しかつビードコア5を埋設したビード部4とを具え
る。又タイヤ1には、前記ビードコア5、5間にカーカ
ス6が架け渡されるとともに、このカーカス6の半径方
向外側かつトレッド部2の内方には強靱なベルト層7が
配される。
【0015】前記ベルト層7は、高弾性のベルトコード
をタイヤ周方向に対して例えば10゜〜35゜の角度で
傾斜配列した2枚以上、本例では2枚のベルトプライ7
A、7Bから形成される場合を例示する。このベルトプ
ライ7A、7Bは、ベルトコードがプライ間相互で交差
するように向きを違えて配され、これによるコードのト
ライアングル構造によってベルト剛性を高め、トレッド
部2の略全巾をタガ効果を有して補強する。
をタイヤ周方向に対して例えば10゜〜35゜の角度で
傾斜配列した2枚以上、本例では2枚のベルトプライ7
A、7Bから形成される場合を例示する。このベルトプ
ライ7A、7Bは、ベルトコードがプライ間相互で交差
するように向きを違えて配され、これによるコードのト
ライアングル構造によってベルト剛性を高め、トレッド
部2の略全巾をタガ効果を有して補強する。
【0016】又前記カーカス6は、図2に示すように、
カーカスコード10をタイヤ周方向に対して例えば75
〜90度の角度αで配列した1枚以上、本例では1枚の
カーカスプライ9から形成される。このカーカスプライ
9は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビー
ド部4のビードコア5に至るプライ本体部6Aと、本例
では、このプライ本体部6Aに連なりかつ前記ビードコ
ア5の廻りをタイヤ軸方向外側から内側に折返されるプ
ライ折返し部6Bとを有する、所謂1−0構造を具えて
いる。なお要求により、2枚のカーカスプライ9、9を
用いた所謂2−0構造、或いは所謂1−1構造のものも
好適に採用しうる。
カーカスコード10をタイヤ周方向に対して例えば75
〜90度の角度αで配列した1枚以上、本例では1枚の
カーカスプライ9から形成される。このカーカスプライ
9は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビー
ド部4のビードコア5に至るプライ本体部6Aと、本例
では、このプライ本体部6Aに連なりかつ前記ビードコ
ア5の廻りをタイヤ軸方向外側から内側に折返されるプ
ライ折返し部6Bとを有する、所謂1−0構造を具えて
いる。なお要求により、2枚のカーカスプライ9、9を
用いた所謂2−0構造、或いは所謂1−1構造のものも
好適に採用しうる。
【0017】ここで、前記カーカスプライ9は、図3の
如く、カーカスコード10が長手方向に沿って平行に引
き揃えられたコード配列体11をトッピングゴム12に
より被覆してなる長尺の1次プライDを原反として形成
される。この1次プライDは、長さ方向に対して前記角
度αでかつカーカスプライ9の巾相当の長さLaで切断
片D1・・・ に切断され、しかる後、各切断片D1の非切
断側の端部De、De間を順次連結(1次継ぎJ1)す
ることによって切断片D1の継ぎシート16を形成す
る。
如く、カーカスコード10が長手方向に沿って平行に引
き揃えられたコード配列体11をトッピングゴム12に
より被覆してなる長尺の1次プライDを原反として形成
される。この1次プライDは、長さ方向に対して前記角
度αでかつカーカスプライ9の巾相当の長さLaで切断
片D1・・・ に切断され、しかる後、各切断片D1の非切
断側の端部De、De間を順次連結(1次継ぎJ1)す
ることによって切断片D1の継ぎシート16を形成す
る。
【0018】そして、前記最内側のカーカスプライ9A
では、本実施例においては、図4(A)、(B)に示す
ように、前記継ぎシート16と、その一面に貼設される
薄いカバーゴムシート17とによって予め2次プライF
を形成し、この2次プライFを1周長さで切断した後、
その周方向の両端部Fe、Fe間を連結(2次継ぎJ
2)することによって、前記最内側のカーカスプライ9
Aを形成している。
では、本実施例においては、図4(A)、(B)に示す
ように、前記継ぎシート16と、その一面に貼設される
薄いカバーゴムシート17とによって予め2次プライF
を形成し、この2次プライFを1周長さで切断した後、
その周方向の両端部Fe、Fe間を連結(2次継ぎJ
2)することによって、前記最内側のカーカスプライ9
Aを形成している。
【0019】なお最内側以外のカーカスプライ9では、
従来と同様、前記継ぎシート16を直接2次プライとし
て使用し、この2次プライの周方向の両端部間を連結し
ている。
従来と同様、前記継ぎシート16を直接2次プライとし
て使用し、この2次プライの周方向の両端部間を連結し
ている。
【0020】又本発明のタイヤ1では、図5(A)、
(B)に示すように、前記最内側のカーカスプライ9A
に空気圧保持力を付与することにより、従来的なインナ
ーライナを実質的に排除している。即ち、最内側のカー
カスプライ9Aは、タイヤ内腔H側に向けた前記カバー
ゴムシート17によりタイヤ内腔面HSを形成してい
る。
(B)に示すように、前記最内側のカーカスプライ9A
に空気圧保持力を付与することにより、従来的なインナ
ーライナを実質的に排除している。即ち、最内側のカー
カスプライ9Aは、タイヤ内腔H側に向けた前記カバー
ゴムシート17によりタイヤ内腔面HSを形成してい
る。
【0021】又前記空気圧保持力を付与するために、そ
のトッピングゴム12の前記内側部分12iと、その反
対の外側部分12oとのうちの少なくとも前記内側部分
12iを、低空気透過性ゴム組成物13で形成してい
る。
のトッピングゴム12の前記内側部分12iと、その反
対の外側部分12oとのうちの少なくとも前記内側部分
12iを、低空気透過性ゴム組成物13で形成してい
る。
【0022】なお本例では、前記外側部分12oに、ゴ
ム基材としてジエン系ゴムを90重量%より多く使用し
た非低空気透過性ゴム組成物14を用いた場合を例示し
ており、このジエン系ゴムとして、天然ゴム、ブタジエ
ンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、
クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムな
どを、単独或いは組み合わせて使用できる。
ム基材としてジエン系ゴムを90重量%より多く使用し
た非低空気透過性ゴム組成物14を用いた場合を例示し
ており、このジエン系ゴムとして、天然ゴム、ブタジエ
ンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、
クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムな
どを、単独或いは組み合わせて使用できる。
【0023】又前記低空気透過性ゴム組成物13は、ゴ
ム基材として、前記ジエン系ゴムの50〜90重量%
と、ハロゲン化ブチルゴム若しくはイソブチレン・パラ
メチルスチレン共重合体のハロゲン化物の10〜50重
量%とを含んだものを使用している。これによって、低
空気透過性と、他のゴム部材やカーカスコード10との
接着性との両立を図っている。(以下に、ハロゲン化ブ
チルゴム及びイソブチレン・パラメチルスチレン共重合
体のハロゲン化物を、低空気透過性ゴムという場合があ
る。)なお接着性の観点から、前記範囲内において、前
記ジエン系ゴムの含有量を65重量%以上とし、又低空
気透過性ゴムの含有量を35重量%以下とするのが好ま
しい。
ム基材として、前記ジエン系ゴムの50〜90重量%
と、ハロゲン化ブチルゴム若しくはイソブチレン・パラ
メチルスチレン共重合体のハロゲン化物の10〜50重
量%とを含んだものを使用している。これによって、低
空気透過性と、他のゴム部材やカーカスコード10との
接着性との両立を図っている。(以下に、ハロゲン化ブ
チルゴム及びイソブチレン・パラメチルスチレン共重合
体のハロゲン化物を、低空気透過性ゴムという場合があ
る。)なお接着性の観点から、前記範囲内において、前
記ジエン系ゴムの含有量を65重量%以上とし、又低空
気透過性ゴムの含有量を35重量%以下とするのが好ま
しい。
【0024】前記ハロゲン化ブチルゴムとしては、塩素
化ブチルゴム、及び臭素化ブチルゴムが使用できる。
化ブチルゴム、及び臭素化ブチルゴムが使用できる。
【0025】又前記イソブチレン・パラメチルスチレン
共重合体のハロゲン化物としては、特に制限はないが、
接着性の観点から、イソブチレン含有量が、89〜97
重量%、好ましくは89〜95重量%、とくに好ましく
は89〜93重量%であるのがよい。なお市販のイソブ
チレン・パラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物と
しては、例えばエクソン化学社製のEXXPRO90−
10、EXXPRO89−4、EXXPRO93−5な
どがある。
共重合体のハロゲン化物としては、特に制限はないが、
接着性の観点から、イソブチレン含有量が、89〜97
重量%、好ましくは89〜95重量%、とくに好ましく
は89〜93重量%であるのがよい。なお市販のイソブ
チレン・パラメチルスチレン共重合体のハロゲン化物と
しては、例えばエクソン化学社製のEXXPRO90−
10、EXXPRO89−4、EXXPRO93−5な
どがある。
【0026】なお本例では、前記低空気透過性ゴム組成
物13における接着性をより高く確保するために、粘着
付与剤を添加するとともに、可塑剤の使用を排除してい
る。この粘着付与剤として、例えばクマロン樹脂、フェ
ノール樹脂、テルペン樹脂、石油系炭化水素樹脂、ロジ
ン誘導体などがあり、ゴム基材100重量%に対して、
1〜10重量部、さらには3〜10重量%、さらには3
〜8重量%を配合することが接着性の観点から好まし
い。又前記可塑剤としては、ミネラルオイル、アロマオ
イルなどの鉱物油系軟化剤、植物系軟化剤、フタル酸誘
導体などが知られており、通常、ゴムの加工性や柔軟性
の向上のために添加させるが、本例では、接着性を減じ
る傾向があるため使用していない。
物13における接着性をより高く確保するために、粘着
付与剤を添加するとともに、可塑剤の使用を排除してい
る。この粘着付与剤として、例えばクマロン樹脂、フェ
ノール樹脂、テルペン樹脂、石油系炭化水素樹脂、ロジ
ン誘導体などがあり、ゴム基材100重量%に対して、
1〜10重量部、さらには3〜10重量%、さらには3
〜8重量%を配合することが接着性の観点から好まし
い。又前記可塑剤としては、ミネラルオイル、アロマオ
イルなどの鉱物油系軟化剤、植物系軟化剤、フタル酸誘
導体などが知られており、通常、ゴムの加工性や柔軟性
の向上のために添加させるが、本例では、接着性を減じ
る傾向があるため使用していない。
【0027】次に、前記1次継ぎJ1、及び2次継ぎJ
2は、前記図5(A)、(B)に示すように、端部D
e、De間、及び端部Fe、Fe間を互いに重ね合わせ
て圧着することにより行われ、これによって重ね継ぎ部
20、21が形成される。
2は、前記図5(A)、(B)に示すように、端部D
e、De間、及び端部Fe、Fe間を互いに重ね合わせ
て圧着することにより行われ、これによって重ね継ぎ部
20、21が形成される。
【0028】この重ね継ぎ部20、21では、従来的な
インナーライナレス構造の場合には、その接合ライン2
0A、21Aがタイヤ内腔面HSで露出してしまい、圧
着不足や加硫時のゴム流れ不足、或いは離形剤の浸入な
どが原因して、この接合ライン20A、21Aを起点と
してクラックが発生し易くなる。
インナーライナレス構造の場合には、その接合ライン2
0A、21Aがタイヤ内腔面HSで露出してしまい、圧
着不足や加硫時のゴム流れ不足、或いは離形剤の浸入な
どが原因して、この接合ライン20A、21Aを起点と
してクラックが発生し易くなる。
【0029】しかしながら本例では、前述の如く、カー
カスプライ9A形成用の2次プライFを、前記継ぎシー
ト16と、その一面に貼設される薄いカバーゴムシート
17とで構成しているため、図5(A)の如く、前記継
ぎシート16に生じる接合ライン20Aの露出部分を、
カバーゴムシート17によって被覆、保護でき、1次継
ぎに起因するクラックの発生を効果的に抑制しうる。
カスプライ9A形成用の2次プライFを、前記継ぎシー
ト16と、その一面に貼設される薄いカバーゴムシート
17とで構成しているため、図5(A)の如く、前記継
ぎシート16に生じる接合ライン20Aの露出部分を、
カバーゴムシート17によって被覆、保護でき、1次継
ぎに起因するクラックの発生を効果的に抑制しうる。
【0030】ここで、前記カバーゴムシート17は、前
記内側部分12iと同一組成の低空気透過性ゴム組成物
13によって形成され、これによって、カバーゴムシー
ト17と内側部分12iとは、境界線Pが実質的に生じ
ることなく完全に一体化され、クラックの発生を一層効
果的に抑制できる。このことは、逆にカバーゴムシート
17が貼着されているかどうかを不明瞭なものとする
が、前記重ね継ぎ部20、21の各厚さTA、TBを比
較することによりカバーゴムシート17の有無は判断で
きる。
記内側部分12iと同一組成の低空気透過性ゴム組成物
13によって形成され、これによって、カバーゴムシー
ト17と内側部分12iとは、境界線Pが実質的に生じ
ることなく完全に一体化され、クラックの発生を一層効
果的に抑制できる。このことは、逆にカバーゴムシート
17が貼着されているかどうかを不明瞭なものとする
が、前記重ね継ぎ部20、21の各厚さTA、TBを比
較することによりカバーゴムシート17の有無は判断で
きる。
【0031】又このカバーゴムシート17の厚さ自体は
特に規制されないが、前記カバーゴムシート17による
重量増加を抑えるために、その厚さ相当分だけ、前記内
側部分12iを薄く形成することが好ましい。そのため
に、本例では、カーカスコード10の内縁から前記内側
部分12iの内面までのゴム厚さを従来より減じ、カー
カスコード10の内縁からタイヤ内腔面HSまでのゴム
厚さT2を、従来的なインナーライナレス構造のタイヤ
と同レベルの0.2〜0.7mmの範囲に維持した好ま
しい場合を例示している。
特に規制されないが、前記カバーゴムシート17による
重量増加を抑えるために、その厚さ相当分だけ、前記内
側部分12iを薄く形成することが好ましい。そのため
に、本例では、カーカスコード10の内縁から前記内側
部分12iの内面までのゴム厚さを従来より減じ、カー
カスコード10の内縁からタイヤ内腔面HSまでのゴム
厚さT2を、従来的なインナーライナレス構造のタイヤ
と同レベルの0.2〜0.7mmの範囲に維持した好ま
しい場合を例示している。
【0032】なお前記ゴム厚さT2が0.2mm未満で
は、耐エアリーク性能の低下が大きく空気圧保持力を充
分に確保することが難しく、又0.7mmをこえると、
重量が不必要に増加し、インナーライナレス構造による
軽量化のメリットが損なわれる。
は、耐エアリーク性能の低下が大きく空気圧保持力を充
分に確保することが難しく、又0.7mmをこえると、
重量が不必要に増加し、インナーライナレス構造による
軽量化のメリットが損なわれる。
【0033】又前記カバーゴムシート17は、重ね継ぎ
部21にあっては、図5(B)の如く、この重ね継ぎ部
21におけるゴムボリュームを増加せしめ、加硫時のゴ
ム流れを促す。その結果、接合ライン21Aにおける接
合強度が高まり、2次継ぎに起因するクラックの発生
を、同様に抑制しうる。しかし、このクラックの発生抑
制をより確実とするために、前記タイヤ内腔面HSに、
前記接合ライン21Aを覆って、前記ビードコア5、5
間方向にのびるゴムストリップ層22を添設するのが好
ましい。
部21にあっては、図5(B)の如く、この重ね継ぎ部
21におけるゴムボリュームを増加せしめ、加硫時のゴ
ム流れを促す。その結果、接合ライン21Aにおける接
合強度が高まり、2次継ぎに起因するクラックの発生
を、同様に抑制しうる。しかし、このクラックの発生抑
制をより確実とするために、前記タイヤ内腔面HSに、
前記接合ライン21Aを覆って、前記ビードコア5、5
間方向にのびるゴムストリップ層22を添設するのが好
ましい。
【0034】このゴムストリップ層22は、本例では、
厚さT1が0.1〜0.5mm、かつ巾W1が5〜80
mmの薄い帯状をなし、前記接合ライン21Aの露出部
分を被覆、保護することにより、クラックの発生を効果
的に抑制する。なお厚さT1が0.1mm未満、及び巾
W1が5mm未満では、抑制効果が低下し、逆に厚さT
1が0.5mmより大、及び巾W1が80mmより大で
は、重量が不必要に増加し、インナーライナレス構造に
よる軽量化のメリットが損なわれるだけでなく、タイヤ
のユニフォミティーにも悪影響を及ぼす。このために、
前記巾W1は、25〜50mm程度がより好まし。
厚さT1が0.1〜0.5mm、かつ巾W1が5〜80
mmの薄い帯状をなし、前記接合ライン21Aの露出部
分を被覆、保護することにより、クラックの発生を効果
的に抑制する。なお厚さT1が0.1mm未満、及び巾
W1が5mm未満では、抑制効果が低下し、逆に厚さT
1が0.5mmより大、及び巾W1が80mmより大で
は、重量が不必要に増加し、インナーライナレス構造に
よる軽量化のメリットが損なわれるだけでなく、タイヤ
のユニフォミティーにも悪影響を及ぼす。このために、
前記巾W1は、25〜50mm程度がより好まし。
【0035】このゴムストリップ層22は、耐エアリー
ク性能の観点から低空気透過性ゴム組成物で形成するの
が好ましく、このとき、前記内側部分12iと同じ、若
しくは同種組成の低空気透過性ゴム組成物、或いは異種
組成の低空気透過性ゴム組成物とすることができる。こ
こで、前記「同種組成」とは、ゴム基材を構成するゴム
の種類が同じでその配合割合が異なるものを意味し、又
「異種組成」とは、ゴム基材を構成するゴムの種類自体
が相違するものを意味する。なお前記ゴムストリップ層
22を、非低空気透過性ゴム組成物で形成することもで
きる。
ク性能の観点から低空気透過性ゴム組成物で形成するの
が好ましく、このとき、前記内側部分12iと同じ、若
しくは同種組成の低空気透過性ゴム組成物、或いは異種
組成の低空気透過性ゴム組成物とすることができる。こ
こで、前記「同種組成」とは、ゴム基材を構成するゴム
の種類が同じでその配合割合が異なるものを意味し、又
「異種組成」とは、ゴム基材を構成するゴムの種類自体
が相違するものを意味する。なお前記ゴムストリップ層
22を、非低空気透過性ゴム組成物で形成することもで
きる。
【0036】又本例では、前述の如く、前記外側部分1
2oに、非低空気透過性ゴム組成物14を用いた場合を
例示したが、前記内側部分12iと同じ、若しくは同種
組成の低空気透過性ゴム組成物、或いは異種組成の低空
気透過性ゴム組成物により形成するのも良い。
2oに、非低空気透過性ゴム組成物14を用いた場合を
例示したが、前記内側部分12iと同じ、若しくは同種
組成の低空気透過性ゴム組成物、或いは異種組成の低空
気透過性ゴム組成物により形成するのも良い。
【0037】なお前記外側部分12oが非低空気透過性
ゴム組成物14で形成される場合には、前記内側部分1
2iと外側部分12oとの境界線Kは、本例の如くカー
カスコード10の内縁よりも外側に位置させることが、
軽量化と耐エアリーク性能との観点から好ましいが、前
記外側部分12oが低空気透過性ゴム組成物で形成され
る場合には、境界線Kはカーカスコード10の内縁より
も内側に位置させてもよい。
ゴム組成物14で形成される場合には、前記内側部分1
2iと外側部分12oとの境界線Kは、本例の如くカー
カスコード10の内縁よりも外側に位置させることが、
軽量化と耐エアリーク性能との観点から好ましいが、前
記外側部分12oが低空気透過性ゴム組成物で形成され
る場合には、境界線Kはカーカスコード10の内縁より
も内側に位置させてもよい。
【0038】又前記1次継ぎJ1では、例えば図6に示
すように、端部De、De間を端面を付き合わせてジッ
パー状に接合する場合もあるが、係る場合にも、継ぎシ
ート16の1面にカバーゴムシート17を貼設し、この
継ぎ部24を被覆するのが好ましい。
すように、端部De、De間を端面を付き合わせてジッ
パー状に接合する場合もあるが、係る場合にも、継ぎシ
ート16の1面にカバーゴムシート17を貼設し、この
継ぎ部24を被覆するのが好ましい。
【0039】次に、最内側のカーカスプライ9Aの他の
例を図7に示す。本例では、先に前記カバーゴムシート
17を成形ドラムに巻回し、その外周面上に1周長さ分
の前記継ぎシート16を貼設しつつその両端部を2次継
ぎし、これによってカーカスプライ9Aを形成してい
る。
例を図7に示す。本例では、先に前記カバーゴムシート
17を成形ドラムに巻回し、その外周面上に1周長さ分
の前記継ぎシート16を貼設しつつその両端部を2次継
ぎし、これによってカーカスプライ9Aを形成してい
る。
【0040】この構造では、前記カバーゴムシート17
により、1次継ぎJ1及び2次継ぎJ2の接合ライン2
0A、21Aの双方が被覆、保護される。
により、1次継ぎJ1及び2次継ぎJ2の接合ライン2
0A、21Aの双方が被覆、保護される。
【0041】以上、本発明の特に好ましい実施形態につ
いて詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定される
ことなく、種々の態様に変形して実施しうる。
いて詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定される
ことなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0042】
【実施例】図1に示す構造をなすタイヤサイズが195
/65R15のタイヤを、表1の仕様に基づき試作する
とともに、各試供タイヤのタイヤ重量、耐エアリーク性
能(空気圧保持性)、耐久性をそれぞれ測定するととも
に、従来タイヤと比較しその結果を表1に記載する。な
お表1に用いたゴム組成部の組成を表2に記載する。
/65R15のタイヤを、表1の仕様に基づき試作する
とともに、各試供タイヤのタイヤ重量、耐エアリーク性
能(空気圧保持性)、耐久性をそれぞれ測定するととも
に、従来タイヤと比較しその結果を表1に記載する。な
お表1に用いたゴム組成部の組成を表2に記載する。
【0043】(1)タイヤ重量:タイヤ1本当たりの重
量を測定し、従来タイヤを100とする指数で表示して
いる。値が小さい方が軽量である。
量を測定し、従来タイヤを100とする指数で表示して
いる。値が小さい方が軽量である。
【0044】(2)耐エアリーク性能(空気圧保持
性):試供タイヤを、リム(15×6JJ)に装着し、
かつ内圧(300kPa)を充填した後、90日間自然
放置したときの内圧低下率を従来タイヤを100とする
指数で表示している。値が小さい方が良好である。
性):試供タイヤを、リム(15×6JJ)に装着し、
かつ内圧(300kPa)を充填した後、90日間自然
放置したときの内圧低下率を従来タイヤを100とする
指数で表示している。値が小さい方が良好である。
【0045】(3)耐久性
試供タイヤを、リム(15×6JJ)に装着し、かつ内
圧(190kPa)を充填して、ドラム上で荷重(6.
96kN)、速度(70km/h)で走行させ、タイヤ
外表面に損傷が発生するまでの走行距離を、従来タイヤ
を100とした時の指数で表示した。指数は大きい方が
良好である。
圧(190kPa)を充填して、ドラム上で荷重(6.
96kN)、速度(70km/h)で走行させ、タイヤ
外表面に損傷が発生するまでの走行距離を、従来タイヤ
を100とした時の指数で表示した。指数は大きい方が
良好である。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】表1に示すように、実施例のタイヤでは、
インナーライナレス構造において、そのメリットを生か
しながら、耐久性を大巾に向上できるのが確認できる。
インナーライナレス構造において、そのメリットを生か
しながら、耐久性を大巾に向上できるのが確認できる。
【0049】
【発明の効果】叙上の如く本発明は構成しているため、
インナーライナレス構造のタイヤにおける、カーカスプ
ライの重ね継ぎ部からのクラック等の発生を効果的に抑
制でき、優れた耐久性や空気圧保持力を確保しつつ軽量
化を達成しうる。
インナーライナレス構造のタイヤにおける、カーカスプ
ライの重ね継ぎ部からのクラック等の発生を効果的に抑
制でき、優れた耐久性や空気圧保持力を確保しつつ軽量
化を達成しうる。
【図1】本発明の一実施例のタイヤの断面図である。
【図2】そのカーカスプライの2次継ぎを示す斜視図で
ある。
ある。
【図3】1次プライと継ぎシートとを説明する線図であ
る。
る。
【図4】(A)、(B)は2次プライ及びそれによって
形成されるカーカスプライとを説明する線図である。
形成されるカーカスプライとを説明する線図である。
【図5】(A)、(B)は、1次継ぎ及び2次継ぎを拡
大して示す断面図である。
大して示す断面図である。
【図6】1次継ぎの他の例を示す断面図である。
【図7】カーカスプライの他の例を示す線図である。
【図8】(A)、(B)は、カーカスプライの形成過程
を説明する線図である。
を説明する線図である。
【図9】従来の問題点を説明するカーカスプライの重ね
継ぎ部の断面図である。
継ぎ部の断面図である。
5 ビードコア
9 カーカスプライ
9A 最内側のカーカスプライ
10 カーカスコード
11 コード配列体
12 トッピングゴム
12i 内側部分
12o 外側部分
13 低空気透過性ゴム組成物
16 継ぎシート
17 カバーゴムシート
20、21 重ね継ぎ部
22 ゴムストリップ層
D 1次プライ
F 2次プライ
J1 1次継ぎ
J2 2次継ぎ
H タイヤ内腔
HS タイヤ内腔面
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
C08L 23/28 C08L 23/28
(72)発明者 山蔭 篤
兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9
号 住友ゴム工業株式会社内
(56)参考文献 特開2000−94903(JP,A)
特開2000−272023(JP,A)
特開 平7−9807(JP,A)
特開 平10−244602(JP,A)
特開 平10−193926(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B60C 1/00
B60C 5/14
B60C 9/04
Claims (5)
- 【請求項1】カーカスコードが平行に引き揃えられたコ
ード配列体をトッピングゴムにより被覆した1次プライ
を斜め切りしかつ1次継ぎしてなる継ぎシートの1面に
カバーゴムシートを貼設することにより形成される2次
プライを1周長さとししかも周方向の両端部で2次継ぎ
することにより、 又は前記継ぎシートを1周長さとししかも成形ドラムに
予め巻回したカバーゴムシート上に貼設しつつ周方向の
両端部で2次継ぎすることにより、 タイヤ内腔を囲んでビードコア間に架け渡される1枚以
上のカーカスプライを形成し、 しかも最内側のカーカスプライは、タイヤ内腔側に向け
た前記カバーゴムシートによりタイヤ内腔面を形成する
とともに、 前記最内側のカーカスプライの前記トッピングゴムの前
記タイヤ内腔側の内側部分とその反対の外側部分とのう
ちの少なくとも前記内側部分と、前記カバーゴムシート
とは、ジエン系ゴムの50〜90重量%と、ハロゲン化
ブチルゴム若しくはイソブチレン・パラメチルスチレン
共重合体のハロゲン化物の10〜50重量%とを含む低
空気透過性ゴム組成物からなることを特徴とする空気入
りタイヤ。 - 【請求項2】前記最内側のカーカスプライは、前記2次
プライからなり、そのタイヤ内腔面に、前記2次継ぎさ
れることにより形成される重ね継ぎ部を覆って、前記ビ
ードコア間方向にのびる厚さ0.1〜0.5mm、かつ
巾5〜80mmの帯状のゴムストリップ層を配したこと
を特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】前記最内側のカーカスプライは、前記外側
部分が前記内側部分と同じ、若しくは同種組成の低空気
透過性ゴム組成物、又はジエン系ゴムを含む前記内側部
分と異なるゴム組成物により形成されることを特徴とす
る請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項4】前記最内側のカーカスプライは、カーカス
コードの内縁からタイヤ内腔面までのゴム厚さが0.2
〜0.7mmであることを特徴とする請求項1〜4のい
ずれかに記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項5】タイヤのカーカスプライを形成するプライ
であって、 カーカスコードが平行に引き揃えられたコード配列体を
トッピングゴムにより被覆した1次プライを斜め切りし
かつ1次継ぎすることにより形成した継ぎシートの1面
にカバーゴムシートが貼設されるとともに、 前記カバーゴムシートが貼設される側である前記トッピ
ングゴムの内側部分とその反対の外側部分とのうちの少
なくとも前記内側部分と、前記カバーゴムシートとを、
ジエン系ゴムの50〜90重量%と、ハロゲン化ブチル
ゴム若しくはイソブチレン・パラメチルスチレン共重合
体のハロゲン化物の10〜50重量%とを含む低空気透
過性ゴム組成物により形成したことを特徴とするタイヤ
のカーカスプライを形成するプライ。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000303909A JP3393852B2 (ja) | 2000-10-03 | 2000-10-03 | 空気入りタイヤ及びそれに用いるプライ |
EP01308434A EP1195270A3 (en) | 2000-10-03 | 2001-10-02 | Pneumatic tyre |
US09/968,542 US6814118B2 (en) | 2000-10-03 | 2001-10-02 | Pneumatic tire with specified airtight layer on inner surface |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000303909A JP3393852B2 (ja) | 2000-10-03 | 2000-10-03 | 空気入りタイヤ及びそれに用いるプライ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002103909A JP2002103909A (ja) | 2002-04-09 |
JP3393852B2 true JP3393852B2 (ja) | 2003-04-07 |
Family
ID=18785038
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000303909A Expired - Fee Related JP3393852B2 (ja) | 2000-10-03 | 2000-10-03 | 空気入りタイヤ及びそれに用いるプライ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3393852B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5169350B2 (ja) * | 2008-03-17 | 2013-03-27 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
-
2000
- 2000-10-03 JP JP2000303909A patent/JP3393852B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002103909A (ja) | 2002-04-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2962658B2 (ja) | 空気入りチューブレスタイヤ | |
JP2008279997A (ja) | 重荷重用タイヤ | |
JP2009083537A (ja) | タイヤ用のカーカスプライ材料、及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
JP2005238759A (ja) | 空気入りタイヤ及びその製造方法 | |
JPH115261A (ja) | 空気入りタイヤの製造方法 | |
JP3165645B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
JP2002166710A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP3568334B2 (ja) | 空気入りタイヤ及びその製造方法 | |
JP2002178714A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP3058624B2 (ja) | チューブレスタイヤ | |
JP3441720B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4477755B2 (ja) | 重荷重用ラジアルタイヤ | |
JP3393852B2 (ja) | 空気入りタイヤ及びそれに用いるプライ | |
JP3588319B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP3393853B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP3667017B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2002211208A (ja) | 航空機用空気入りラジアルタイヤ | |
JP3681246B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
US20210283954A1 (en) | Pneumatic tire | |
JP6607046B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4138223B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2004359196A (ja) | 乗用車用空気入りタイヤ | |
JP2002103907A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2004066980A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP3252098B2 (ja) | 空気入りタイヤ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090131 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |