JP3393537B2 - 化粧板の製造法 - Google Patents

化粧板の製造法

Info

Publication number
JP3393537B2
JP3393537B2 JP12036893A JP12036893A JP3393537B2 JP 3393537 B2 JP3393537 B2 JP 3393537B2 JP 12036893 A JP12036893 A JP 12036893A JP 12036893 A JP12036893 A JP 12036893A JP 3393537 B2 JP3393537 B2 JP 3393537B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
decorative
decorative paper
paper
impregnated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP12036893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06304946A (ja
Inventor
裕昭 田熊
千春 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chiyoda Grabure Corp
Original Assignee
Chiyoda Grabure Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chiyoda Grabure Corp filed Critical Chiyoda Grabure Corp
Priority to JP12036893A priority Critical patent/JP3393537B2/ja
Publication of JPH06304946A publication Critical patent/JPH06304946A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3393537B2 publication Critical patent/JP3393537B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱圧成型により耐摩耗
性のよい熱硬化性樹脂化粧板、特にショートサイクルメ
ラミン化粧板を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、メラミン化粧板の製造法として
は、浸透性良好な原紙に着色や図柄印刷を施して得られ
た化粧紙に熱硬化性樹脂を含浸処理してなるいわゆる含
浸紙を、クラフト含浸紙(熱硬化性樹脂を含浸させたク
ラフト紙)上に重ね合わせて熱圧成型することにより積
層体とし、最後にこの積層体を接着剤で基材表面に接着
する方法が一般的であり、製品は高圧メラミン化粧板と
呼ばれている。
【0003】しかしながら、この製造法は、高品質の製
品が得られるものの、含浸紙とクラフト含浸紙を積層す
るのに長時間のプレス処理を必要とし、さらに接着面を
サンディングする必要があるなど、工程数が多いという
欠点がある。そのため、近年はクラフト含浸紙との積層
を行うことなしに、未硬化の含浸化粧紙を直接基材に接
合すると同時に成型する方法が採用されるようになっ
た。その一例がいわゆるショートサイクルメラミン化粧
板であって、専用の急速硬化メラミン樹脂が使われる。
【0004】メラミン化粧板はその優れた表面硬度を生
かしてテーブルやカウンターの天板に使われることが多
いが、メラミン化粧板といえども使用条件が苛酷な場合
は表面の摩耗が避けられない。ショートサイクルメラミ
ン化粧板はふつうオーバーレイ含浸紙を使用しないため
特に耐摩耗性が十分でなく、摩耗による表面模様の消失
や表面性状の劣化を起こし易い。
【0005】熱硬化性樹脂化粧板の耐摩耗性を向上させ
る手段として、特公昭62−40191号公報には、粒
径が9μ以上の微細な鉱物粒子を結合剤により化粧紙表
面に固定し、その後、樹脂含浸と熱圧成型を行う方法が
記載されている。この方法で製造された化粧板は、化粧
板表面に硬い鉱物粒子があるため、優れた耐摩耗性を示
す。しかしながら、鉱物粒子を耐摩耗性向上材に用いる
この製造法には、化粧紙表面に固定された鉱物粒子が熱
圧成型に用いる高価な鏡面板を傷つけるという問題点が
ある。すなわち、化粧紙に固定された鉱物粒子はその後
含浸された樹脂によって一旦は覆われるものの、熱圧成
型工程においてその樹脂が化粧紙に吸収されると共に横
方向に流動して一部が化粧紙表面からはみ出すので表面
樹脂量は減少し、鏡面板が化粧紙表面の硬い鉱物粒子を
直接押圧するようになって傷つくのである。また、建
材、家具製造等に使われる化粧板のための化粧紙の柄印
刷はグラビヤ印刷によるのが普通であるが、鉱物粒子を
固定する工程をグラビヤ印刷における一つの工程として
グラビヤ印刷機を用いて行うとドクターやグラビヤシリ
ンダーを激しく摩耗させるので、エアナイフコーターな
ど別の装置を用いて行わなければならないという問題点
もあった。
【0006】鉱物粒子を耐摩耗性向上のために用いる場
合における上記問題点を解決するため、特公昭63−1
9342号の発明では、耐摩耗性向上材を厚さ方向に偏
在させたオーバーレイ紙を化粧紙の上に、耐摩耗性向上
材が多い面を化粧紙側にして載せ、熱圧成型する方法が
採用されている。この方法によれば、オーバーレイ紙の
表面層繊維に遮られて、鏡面板が耐摩耗性向上材に直接
接触する事態は生じなくなり、鏡面板の損傷は回避でき
る。しかしながら、オーバーレイ紙は、いかに透明性の
よいオーバーレイ紙といえども化粧紙上の印刷模様を不
明瞭化したりパール顔料による印刷柄の輝度やパール感
を弱めてしまう欠点がある。また、化粧紙の上にオーバ
ーレイ紙を載せて行う熱圧成型は樹脂含浸オーバーレイ
紙の取り扱いに細心の注意を必要とし、能率や歩留まり
が悪い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、鉱物
粒子等の耐摩耗性向上材を用いる従来の耐摩耗性化粧板
製造法を改良し、オーバーレイ紙を使用せずに、また熱
圧成型用鏡面板を損傷するおそれなしに、さらにはグラ
ビヤ印刷で柄印刷と同時に耐摩耗性向上材を化粧紙に固
定してもグラビヤ印刷機部材を短期間に摩耗させること
なしに、耐摩耗性のよい化粧板を製造する方法を提供し
ようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、化粧紙に熱硬
化性樹脂含浸処理を施し、得られた樹脂含浸化粧紙を基
材に重ね合わせ加熱下に強圧を加えて熱硬化性樹脂を硬
化させると共に化粧紙を基材に接着する化粧板の製造法
において、熱硬化性樹脂含浸処理前の化粧紙の表面に、
耐摩耗性向上材として 粒径が50μm以下の透明な合成樹脂の微粒子 または 上記合成樹脂微粒子および粒径9μm以下の硬い無
機質微粒子 を均一に付着させることを特徴とするものである。
【0009】本発明はまた、上記耐摩耗性向上材と共に
熱硬化性樹脂の硬化促進剤を化粧紙表面に付着させるこ
とを特徴とする、より確実に目的達成が可能な化粧板の
製造法を提供するものである。
【0010】本発明の製造法において耐摩耗性向上材と
して使用するもののうち、合成樹脂微粒子は鉱物微粒子
のように硬いものではなく、化粧紙に含浸させる熱硬化
性樹脂の硬化物と比べても特に高い硬度を有するわけで
はないが、それを化粧紙表面に付着させておくことによ
り、製品の耐摩耗性は確実に向上する。これは、化粧紙
表面の熱硬化性樹脂が熱圧成型工程において化粧紙芯部
に浸透したり横方向へ移動してはみ出したりするのが合
成樹脂微粒子による濡れおよび隠蔽作用によって抑制さ
れて、樹脂微粒子を付着させなかった場合よりも厚い硬
化樹脂層が化粧紙上に形成されるためと考えられる。
【0011】合成樹脂微粒子と無機質微粒子の混合物を
用いる場合においては、同様にして十分厚い樹脂層が化
粧紙表面に形成されると共に無機質微粒子が固定される
ことにより、一層高度の耐摩耗性が付与される。一方、
無機質微粒子は厚い表面樹脂層によって覆われ、特に無
機質微粒子よりも粒径の大きい樹脂粒子を用いた場合は
熱圧成型工程において樹脂粒子がスペーサーの役割をし
て無機質微粒子を鏡面板に接触させないから、鏡面板の
損傷が完全に防止される。
【0012】化粧紙表面に耐摩耗性向上材と共に熱硬化
性樹脂の硬化促進剤を付着させた場合は、化粧紙に含浸
された熱硬化性樹脂のうち化粧紙表面付近にあるものが
硬化促進剤によって熱圧成型前にすでに軽く硬化して流
動性を減じており、且つ熱圧成型工程においては他の部
分の樹脂よりも速く硬化する。その結果、化粧紙表面上
にある熱硬化性樹脂の化粧紙芯部に向かう浸透および横
方向への移動が著しく少なくなり、硬化促進剤を付着さ
せなかった場合よりも厚い硬化樹脂の皮膜を化粧紙上に
形成させることができる。この作用が前述の樹脂微粒子
の作用に付加されることにより、耐摩耗性向上と鏡面板
保護の目的がより確実に達成されることになる。
【0013】以下、本発明の製造法について詳述する。
化粧紙は、基本的には通常の化粧紙製造に使用されるも
のと同様の原紙に任意のインキによる着色または図柄印
刷を施したものでよく、特殊なものを必要とするわけで
はないが、後述するように、印刷工程において特に本発
明実施のための処理を施して作られた化粧紙を用いるこ
ともできる。
【0014】化粧紙表面に固定する合成樹脂微粒子とし
ては、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ベンゾグアナ
ミン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ゴム系樹脂
等からなるものであって顔料により不透明化されていな
いものを用いる。不透明なものは、化粧紙に印刷された
柄を隠蔽し不鮮明にするので適当でない。また、あまり
大径のものは製品の表面の平滑性を悪くするので、粒径
は50μm以下でなければならない。望ましい粒径は約
2〜15μmである。ビーズと称して市販されている球
状のものは、分散性がよく、印刷方式で化粧紙に固定す
るさいの作業性がよいので好ましい。
【0015】また、合成樹脂微粒子と共に用いる硬度の
高い無機質微粒子としては、たとえばアルミナ、炭化ケ
イ素、ジルコニア、タングステンカーバイド、チタニウ
ムカーバイド、ガラス等からなるものを用いることがで
きる。無機質微粒子は粒径が9μm以下のものであるこ
とが必要で、これよりも粗大なものは、合成樹脂微粒子
や硬化促進剤の作用によって厚い表面樹脂層を形成させ
る本発明の方法によっても樹脂層表面から突出して鏡面
板を傷つけることがあり、好ましくない。特に好ましい
粒径は、約2〜5μmである。
【0016】無機質微粒子は、単なる微粉砕によって作
られた角のあるものよりも球形化処理を施されたものの
ほうが、グラビヤ印刷機部材や鏡面板を摩耗させる可能
性が特に少なく、好ましい。耐摩耗性向上材は、2種以
上を併用してもよい。
【0017】化粧紙表面に耐摩耗性向上材を均一に固定
する方法としては、たとえば次のような方法がある。 耐摩耗性向上材を分散させたバインダー溶液(印刷
インキに通常使用される酢酸セルロース系のものなどを
用いることができる)をグラビヤコート、バーコート、
ロールコート、エアナイフコート等の方法で化粧紙表面
にコーティングし、乾燥する。
【0018】 耐摩耗性向上材を分散させたバインダ
ー溶液を印刷前の化粧紙原紙にコーティングし、乾燥す
る。コーティングは、印刷の中間段階で(たとえばベタ
着色印刷と図柄印刷との間で)行なってもよい。含浸加
工用の原紙は印刷インキの浸透性がよいので、耐摩耗性
向上材を固定した後に印刷を行なってもインキはほとん
どのものが原紙層まで浸透する。
【0019】 熱硬化性樹脂の硬化促進剤を併用する
場合は、上記,の方法において耐摩耗性向上材を分
散させるバインダー溶液に硬化促進剤も添加する。ある
いは、耐摩耗性向上材のコーティング液と硬化促進剤の
コーティング液を別々に調製し、上記またはと同様
にして硬化促進剤と耐摩耗性向上材の一方を化粧紙に固
定し、他方をその後に固定する。
【0020】微粒子状の耐摩耗性向上材はバインダーに
よって化粧紙表面に固定されるが、固定に使われたバイ
ンダーが厚く化粧紙表面を覆ってしまうと樹脂含浸の妨
げになるので、バインダーは必要最小限度使用すること
が望ましい。化粧紙に対する耐摩耗性向上材の固定密度
(樹脂粒子と無機質微粒子を併用する場合はそれらの合
計量)は、約3〜10g/m2が適当である。樹脂粒子と無
機質微粒子を併用する場合、両者は1:1〜1:3の重
量比で使用することが望ましい。
【0021】硬化促進剤は、化粧紙に含浸させる熱硬化
性樹脂の種類に応じて選ぶ。メラミン樹脂、ベンゾグア
ナミン樹脂など縮合反応により硬化する樹脂を用いるの
場合は酢酸、ギ酸等の有機酸、塩酸、硝酸等の無機酸、
塩化アンモニウムその他の潜在性硬化促進剤を使用する
ことができる。また、ジアリルフタレート系、ポリエス
テル系など、ラジカル重合により硬化する樹脂を用いる
場合は、有機過酸化物等、ラジカル反応を促進する作用
を有する化合物を用いる。硬化促進剤は、化粧紙表面に
付着した樹脂に作用させるためのものであるから、印刷
インクのように化粧紙の表面に固定すればよく、芯部ま
で深く浸透させてはならない。
【0022】耐摩耗性向上材(または耐摩耗性向上材お
よび硬化促進剤)の固定を終わった化粧紙に対し、次い
で含浸紙製造の常法に従い樹脂含浸を行う。含浸させる
樹脂は特に制限されるものではなく、化粧板を製造する
に当たり通常使用されるメラミン系樹脂、ジアリルフタ
レート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ベンゾグアナミン
系樹脂、フェノール系樹脂、尿素系樹脂等からなるもの
をいずれも用いることができる。
【0023】熱硬化性樹脂含浸処理は、樹脂溶液が化粧
紙全体に十分浸透するまで行う。その後、熱風で乾燥し
て樹脂をセミキュアー状態に仕上げると、外観上は通常
の含浸紙と変わりのない含浸紙が得られる。上述のよう
にして調製された含浸紙と積層する基材としては、パー
チクルボード、合板、ファイバーボード、積層コア用ク
ラフト含浸紙、その他スレートのような無機質板材な
ど、任意の板材を用いることができる。
【0024】これらの材料を用いて行う熱圧成型は、通
常の化粧板を製造する場合と全く同様にして行うことが
できる。すなわち、基材の上に含浸紙を置き、鏡面板に
よるプレスを、温度約100〜200℃、圧力約10〜
100kgf/cm2で、樹脂の硬化特性に応じて適当時間行
う。
【0025】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を説明する。な
お、各実施例における摩耗試験はJIS K-6902の
熱硬化性樹脂化粧板試験法に従って行ったものである。 実施例1 耐摩耗性向上材として平均粒子径2μmのメラミン樹脂
ビーズを用い、これを酢酸セルロース系バインダー溶液
に分散させた(樹脂ビーズ/酢酸セルロース=16/
1)。得られた化粧紙処理液を、通常のメラミン化粧板
製造に用いられる木目柄刷り化粧紙(坪量80g/m2)の
印刷表面にグラビヤ印刷方式で、固形分として7g/m2
布した。
【0026】処理後の化粧紙にはショートサイクルメラ
ミン樹脂を、樹脂付着量60重量%、揮発分6%になる
よう含浸処理し、乾燥して、含浸紙とした。基材として
は厚さ15mmのパーチクルボードを用い、その上に上記
含浸紙を置き、ステンレス製半ツヤ鏡面板をセットした
熱圧プレス機により、180℃、25kgf/cm2の条件で
60秒間、熱圧成型を行なった。比較のため、メラミン
樹脂ビーズコーティングを行わないほかは上記と同様に
して化粧板を製造した。
【0027】得られた2種類の化粧板について摩耗試験
を行なったところ、比較例品は65回で柄の1/2が摩
耗したのに対し、実施例品は柄の1/2が摩耗するに至
る回転数は350回であって、5倍以上の耐摩耗性を示
した。なお、実施例品の外観は、樹脂ビーズによる印刷
柄の不鮮明化もなく、比較例品とほとんど差のない美麗
なものであった。
【0028】実施例2 耐摩耗性向上材として平均粒子径15μmのポリウレタ
ン樹脂ビーズ(カネボーNCS製品)および平均粒子径
8μmのアルミナ微粒子を用い、これを酢酸セルロース
系バインダー溶液に分散させて化粧紙処理液を調製した
(ポリウレタンビーズ/アルミナ/酢酸セルロース=7
/13/1)。化粧紙としては実施例1で用いたものと
同じ木目柄刷り化粧紙を用い、その印刷面に上記化粧紙
処理液をグラビヤ印刷方式で、固形分として6g/m2塗布
した。処理後の化粧紙にはショートサイクルメラミン樹
脂を、樹脂付着量60重量%、揮発分6%になるよう含
浸処理し、乾燥して含浸紙とした。基材としては厚さ1
5mmのパーチクルボードを用い、その上に上記含浸紙を
置き、半ツヤ鏡面板をセットした熱圧プレス機により、
180℃、25kgf/cm2の条件で60秒間、熱圧成型を
行なった。
【0029】得られた化粧板について摩耗試験を行なっ
たところ、柄の1/2が摩耗するに至る回転数は600
回で、優れた耐摩耗性を示した。また外観は、化粧紙処
理液を塗布しないほかは同様にして製造した化粧板のそ
れと比べても遜色の無いものであった。上記熱圧成型を
同一鏡面板を用いて100回繰り返したが、得られる化
粧板の表面性状に変化はなく、鏡面板表面にも損傷は全
く認められなかった。
【0030】実施例3 実施例2で調製した化粧紙処理液にさらに硬化促進剤と
してパラトルエンスルホン酸を濃度が0.1重量%にな
るように溶解させて、化粧紙処理液を調製した。この処
理液を用いたほかは実施例2と同様にして、化粧板を製
造した。得られた化粧板について摩耗試験を行なったと
ころ、柄の1/2が摩耗するに至る回転数は900回で
あった。上記熱圧成型を同一鏡面板を用いて100回繰
り返したが、得られる化粧板の表面性状に変化はなく、
鏡面板表面にも損傷は全く認められなかった。
【0031】比較例1 実施例2と同様の製造法において、耐摩耗性向上材とし
て平均粒子径15μmのアルミナ微粒子のみを用い(樹
脂ビーズを使用せず)、アルミナ/酢酸セルロース=2
0/1の化粧紙処理液を調製してこれをバーコーターで
化粧紙に塗布した(固形分として6g/m2)。処理後の化
粧紙は実施例1と同様に含浸処理してパーチクルボード
に熱圧成型し、化粧板を製造した。得られた化粧板につ
いて摩耗試験を行なったところ、柄の1/2を摩耗させ
るのに要した回転数は900回で、優れた耐摩耗性を示
した。しかしながら、上記熱圧成型を同一鏡面板により
10回繰り返したのち鏡面板を検査したところ、成型中
化粧紙表面が当たる箇所に細かいスクラッチ傷が付いて
いた。
【0032】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば鏡面板を
短期間に損耗させることなしに美麗かつ耐摩耗性のすぐ
れた化粧板を製造することが可能になる。また、耐摩耗
性向上材や熱硬化性樹脂の硬化促進剤をグラビヤ印刷機
を用いてコーティングすることができ、化粧紙原紙への
柄印刷と同時に耐摩耗性向上のための処理を行う能率的
な耐摩耗性化粧紙の製造が可能になる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 31:44 B29L 31:44 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 43/18 - 43/20 B29C 43/20 - 43/34 B32B 21/08,33/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化粧紙に熱硬化性樹脂含浸処理を施し、
    得られた樹脂含浸化粧紙を基材に重ね合わせ加熱下に強
    圧を加えて熱硬化性樹脂を硬化させると共に化粧紙を基
    材に接着する化粧板の製造法において、熱硬化性樹脂含
    浸処理前の化粧紙の表面に、粒径が50μm以下の透明
    合成樹脂微粒子を均一に付着させることを特徴とする化
    粧板の製造法。
  2. 【請求項2】 化粧紙に熱硬化性樹脂含浸処理を施し、
    得られた樹脂含浸化粧紙を基材に重ね合わせ加熱下に強
    圧を加えて熱硬化性樹脂を硬化させると共に化粧紙を基
    材に接着する化粧板の製造法において、熱硬化性樹脂含
    浸処理前の化粧紙の表面に、粒径が50μm以下の透明
    合成樹脂微粒子および粒径が9μm以下の硬い無機質微
    粒子を均一に付着させることを特徴とする化粧板の製造
    法。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂含浸処理前の化粧紙の表面
    にさらに熱硬化性樹脂の硬化促進剤を均一に付着させる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化粧
    板の製造法。
JP12036893A 1993-04-26 1993-04-26 化粧板の製造法 Expired - Fee Related JP3393537B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12036893A JP3393537B2 (ja) 1993-04-26 1993-04-26 化粧板の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12036893A JP3393537B2 (ja) 1993-04-26 1993-04-26 化粧板の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06304946A JPH06304946A (ja) 1994-11-01
JP3393537B2 true JP3393537B2 (ja) 2003-04-07

Family

ID=14784476

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12036893A Expired - Fee Related JP3393537B2 (ja) 1993-04-26 1993-04-26 化粧板の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3393537B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL1014079C2 (nl) * 2000-01-13 2001-07-16 Abet B V Werkwijze voor het vervaardigen van laminaten.

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06304946A (ja) 1994-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4408433B2 (ja) 化粧材
KR100424875B1 (ko) 장식용열경화성플라스틱적층판의제조방법
US7981242B2 (en) Printed vulcanized fibre-based product and process for making the same
JP4090731B2 (ja) 化粧紙
KR20010067366A (ko) 무지향성 마감을 위한 스테인레스강 라미네이트프레스판의 연마 방법
NZ238616A (en) Wood fibre laminated to woody substrate
JP3393537B2 (ja) 化粧板の製造法
JP2002001748A (ja) 化粧ボードの製造方法
JP2001260301A (ja) 化粧シート及びそれを用いた化粧材
JP3404707B2 (ja) 化粧板の製造法
KR100361893B1 (ko) 유리섬유층으로 보강된 고압 멜라민 적층판이 적층된 내수합판 강화마루판 및 그 제조방법
JP3002754B2 (ja) 化粧紙、含浸紙および化粧板の製造法
JP3244612B2 (ja) 両面化粧板の製造方法及び化粧板
JP2001030452A (ja) 化粧板及び製造方法
JP3029558B2 (ja) 高光沢仕上げ化粧ボードの製造方法
JPH10506335A (ja) 天然または合成木質表面材を含む床張り材の製法およびそれによって得られる製品
JP2002103528A (ja) 化粧シート
JPH04353446A (ja) 化粧板の製造方法
JPH05318694A (ja) 化粧板の製造法
JPH05116103A (ja) 建築板の製造方法
JPH05318669A (ja) 光沢感を有する化粧板の製造方法
JPS59209862A (ja) 化粧板の製法
JPH06272192A (ja) 化粧紙の製造方法
JP2625777B2 (ja) 木質材の製法
JPH07214741A (ja) プレス化粧板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090131

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120131

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120131

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120131

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees