JP3393183B2 - ドップラ速度検出装置及び検出方法 - Google Patents

ドップラ速度検出装置及び検出方法

Info

Publication number
JP3393183B2
JP3393183B2 JP03384599A JP3384599A JP3393183B2 JP 3393183 B2 JP3393183 B2 JP 3393183B2 JP 03384599 A JP03384599 A JP 03384599A JP 3384599 A JP3384599 A JP 3384599A JP 3393183 B2 JP3393183 B2 JP 3393183B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
doppler
doppler velocity
data
curve
velocity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP03384599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000230976A (ja
Inventor
昌一郎 深尾
浩之 橋口
俊夫 若山
清之 畑
伸一郎 渡邉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP03384599A priority Critical patent/JP3393183B2/ja
Publication of JP2000230976A publication Critical patent/JP2000230976A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3393183B2 publication Critical patent/JP3393183B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A90/00Technologies having an indirect contribution to adaptation to climate change
    • Y02A90/10Information and communication technologies [ICT] supporting adaptation to climate change, e.g. for weather forecasting or climate simulation

Landscapes

  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば気象現象
の観測に使用される気象ドップラレーダ等において、ド
ップラ速度の折返しを補正することにより、正確なドッ
プラ速度計測を実現するドップラ速度検出装置及び検出
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】気象観測用のドップラレーダ装置(以
下、気象ドップラレーダという。)は、観測対象である
雨などの目標物に対して電波を放射し、目標物から反射
され返ってきた電波を受信し、信号処理を施すことによ
り、降水現象の観測を行う。受信された電波の強度から
は目標物の降水強度が算出され、受信された電波の位相
からは目標物のドップラ速度が算出される。
【0003】一般に気象ドップラレーダでは、目標物の
距離を求めるために、パルス波を送信するパルスドップ
ラレーダ方式が用いられる。この方式では、パルス波の
送信と受信との時間差により目標物までの距離を求める
ことができる。
【0004】パルスドップラレーダのドップラ速度計測
範囲は、パルス繰返し周波数に比例する。ドップラ速度
計測範囲を超えるドップラ速度を目標物が持つ場合、ド
ップラ速度の折返しにより正しくドップラ速度を計測す
ることができない。大きなドップラ速度を計測するため
には、パルス繰返し周波数を高くする必要がある。
【0005】一方、パルスドップラレーダの観測距離は
パルス繰返し周波数に反比例する。一般にパルスレーダ
では、パルス送信時刻と目標物からの反射信号が戻って
くる時刻の時間差から、目標物の距離を計測する。とこ
ろが、パルス繰返し周波数が高いと、遠距離にある目標
物から反射信号が戻ってくる前に、次のパルスをレーダ
が送信することになるため、距離計測を正しく行うこと
ができない。
【0006】このように、パルスドップラレーダでは、
パルス繰返し周波数を低くすると、ドップラ速度の折返
しにより、ドップラ速度が正しく測定できなくなり、パ
ルス繰返し周波数を高くすると、距離の折返しにより、
距離が正しく測定できなくなる。
【0007】このような問題点を解決するために、ドッ
プラ速度の折返し補正の方法が提案されている。特に降
雨観測などを目的とした気象ドップラレーダでは、目標
物が一定領域に広がって存在しているため、ドップラ速
度の空間変化が連続的であることを利用したドップラ速
度折返し補正を行うことが可能である。そのような方法
については、例えば、坪木和久、若浜五郎、「1台のド
ップラレーダーを用いた風速場の測定法」(低温科学
物理篇 第47講 昭和63年)のIII 「実測値の平滑
化及び自動折返し補正」の項に紹介されている。
【0008】図22は従来方法である、ドップラ速度の
空間分布が連続的に変化することを利用したドップラ速
度折返し補正方法の概要を説明したものである。図22
では、横軸にレーダからの距離を、縦軸にドップラ速度
を取り、計測されたドップラ速度の値を●でプロットし
ている。パルス繰返し周波数から決まるドップラ速度計
測範囲が−Va〜+Vaであることから、この範囲を超
えるドップラ速度に対しては、正しいドップラ速度を算
出することができていない。例えば、図に示したデータ
の場合、左から5点目以降の領域において、実際の速度
が○で示した値であるのに対し、測定結果は●で示した
ように折返されてしまう。
【0009】ところが、ドップラ速度が折返された点で
は、測定結果が不連続に変化する。そこで、従来手法で
は、ドップラ速度の不連続点においてドップラ速度の折
返しが発生していると判断する。折返しにより発生する
ドップラ速度計測誤差は2・Vaの単位で離散的に生じ
る。そこで、折返しが発生していると判断された速度に
対して2・Vaの整数倍を加算したもののうち、隣接点
のドップラ速度と最も近い値を折返し補正されたドップ
ラ速度として採用する。なお、上記説明では、図22の
横軸にレーダからの距離を取り、距離方向の連続性を仮
定した補正方法を述べたが、距離方向の代わりにレーダ
を中心とする走査円上の方位を横軸に取り、方位角方向
の連続性を仮定することでも、同様の補正が可能であ
る。
【0010】このように、従来方法では、目標物の速度
が空間的に連続に変化すると仮定して折返し補正を行
う。このとき、目標物が全ての領域に存在する場合に
は、ドップラ速度が全ての領域で得られるため、従来方
法でも折返し補正を行うことができる。ところが実際に
は、降雨などの目標物が全ての領域に存在するとは限ら
ない。目標物が存在しない領域が多くなると、ドップラ
速度を求めることができる領域が不連続に存在すること
になるため、従来方法では正しく折返し補正を行うこと
ができないという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記問題
点を解決するためになされたもので、目標物が不連続に
存在する場合のように、従来方法で正しく折返し補正を
行うことができない状況でも、ドップラ速度の折返し補
正を正しく行うことができるドップラ速度検出装置及び
検出方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るド
ップラ速度検出装置は、パルスドップラレーダにより観
測される、空間的に広がりをもつ目標物の各部分からの
複数個のドップラ速度データVdを用いて前記目標物の
移動速度を検出するに際し、前記複数のドップラ速度デ
ータVdを用い、ドップラ速度近似曲線を算出する速度
近似曲線算出手段と、前記パルスドップラレーダのパル
ス繰り返し周期により決まるドップラ折返し速度Vaを
用い、前記ドップラ速度近似曲線に近接するように、前
記ドップラ速度データVdを補正する近似曲線利用折返
し補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】請求項2の発明に係るドップラ速度検出装
置は、パルスドップラレーダを中心とし、前記パルスド
ップラレーダからの仰角および距離が一定である走査円
上の各方位から得られた複数個のドップラ速度データV
dを用い、ドップラ速度近似曲線としてVAD曲線を算
出する速度近似曲線算出手段と、前記ドップラ速度デー
タVdに2・Vaの整数倍の値を加算し修正した速度デ
ータのうち、前記ドップラ速度近似曲線に最も近いデー
タを、補正ドップラ速度データとして算出する近似曲線
利用折返し補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】請求項3の発明に係るドップラ速度検出装
置は、観測された複数個のドップラ速度データVdに、
走査円上の方位またはパルスドップラレーダからの距離
方向のドップラ速度の空間的連続性が維持されるよう
に、2・Vaの整数倍の値を加算し修正したドップラ速
度データを算出する連続性利用折返し補正手段を備え、
この修正されたドップラ速度データを用いドップラ速度
近似曲線を算出し、前記修正されたドップラ速度データ
を、前記ドップラ速度近似曲線に最も近接するように補
正するようにしたことを特徴とする。
【0015】請求項4の発明に係るドップラ速度検出装
置は、ドップラ速度近似曲線よりドップラ速度バイアス
値を算出し、前記バイアス値が−Vaより小さい場合に
は、補正ドップラ速度データに2・Vaを加算し、前記
バイアス値が+Vaより大きい場合には、補正ドップラ
速度データから2・Vaを減算する近似曲線オフセット
補正手段を備えたことを特徴とする。
【0016】請求項5の発明に係るドップラ速度検出装
置は、近似曲線利用折返し補正を行う距離で得られたド
ップラ速度データ1が所定数以下の場合に、前記折返し
補正を行う距離とは異なる距離で前記所定数以上得られ
たドップラ速度データ2を用い、前記折返し補正を行う
距離でのドップラ速度近似曲線を算出し、前記ドップラ
速度データ1を、前記ドップラ速度近似曲線に最も近接
するように補正するようにしたことを特徴とする。
【0017】請求項6の発明に係るドップラ速度検出装
置は、近似曲線利用折返し補正を行う距離で得られたド
ップラ速度データ1が所定数以下の場合に、前記折返し
補正を行う距離とは異なる2つの距離で前記所定数以上
得られたドップラ速度データ2、3を用い、ドップラ速
度近似曲線2、3を算出し、このドップラ速度近似曲線
2、3より前記折返し補正を行う距離でのドップラ速度
近似曲線1を算出し、前記ドップラ速度データ1を、前
記ドップラ速度近似曲線1に最も近接するように補正す
るようにしたことを特徴とする。
【0018】請求項7の発明に係るドップラ速度検出装
置は、パルスドップラレーダにより観測される、空間的
に広がりをもつ目標物の各部分からの複数個のドップラ
速度データVdを用いて前記目標物の移動速度を検出す
るドップラ速度検出装置において、パルスドップラレー
ダを中心とし、前記パルスドップラレーダからの仰角お
よび距離が一定である走査円上の各方位から得られた複
数個のドップラ速度データVdの不連続性により、速度
分布の不連続変化部であるシアラインを検出するウイン
ドシア検出手段と、前記シアラインを跨がない複数の方
位領域を設定し、それぞれの方位領域における複数個の
局所的なドップラ速度データVdを用い、局所的なドッ
プラ速度近似曲線として複数のVAD曲線を算出する局
所速度近似曲線算出手段と、前記局所的なドップラ速度
データVdに2・Vaの整数倍の値を加算し修正した速
度データのうち、対応する前記局所的なドップラ速度近
似曲線に最も近いデータを、補正ドップラ速度データと
して算出する近似曲線利用折返し補正手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0019】請求項8の発明に係るドップラ速度検出装
置は、観測された複数個のドップラ速度データVdに、
ドップラ速度の走査円上の方位またはパルスドップラレ
ーダからの距離方向の空間的連続性が維持されるよう
に、2・Vaの整数倍の値を加算し修正したドップラ速
度データを算出する連続性利用折返し補正手段を備え、
この修正されたドップラ速度データを用いシアラインを
検出し、このシアラインを跨がない複数の領域で、修正
された局所的なドップラ速度データVdを用い、局所的
なドップラ速度近似曲線を算出し、前記修正された局所
的なドップラ速度データを、対応する前記局所的なドッ
プラ速度近似曲線に最も近接するように補正するように
したことを特徴とする。
【0020】請求項9の発明に係るドップラ速度検出装
置は、パルスドップラレーダを中心とし、前記パルスド
ップラレーダからの仰角および距離が一定である走査円
上の各方位から得られた複数個のドップラ速度データV
dを用い、ドップラ速度近似曲線としてVAD曲線を算
出し、前記ドップラ速度データVdに2・Vaの整数倍
の値を加算し修正した速度データのうち、前記ドップラ
速度近似曲線に最も近いデータを、補正ドップラ速度デ
ータとして算出する近似曲線利用折返し補正により、修
正されたドップラ速度データを求め、この修正されたド
ップラ速度データを用いシアラインを検出し、このシア
ラインを跨がない複数の領域で、修正された局所的なド
ップラ速度データVdを用い、局所的なドップラ速度近
似曲線を算出し、前記修正された局所的なドップラ速度
データを、対応する前記局所的なドップラ速度近似曲線
に最も近接するように補正するようにしたことを特徴と
する。
【0021】請求項10の発明に係るドップラ速度検出
方法は、パルスドップラレーダにより観測される、空間
的に広がりをもつ目標物の各部分からの複数個のドップ
ラ速度データVdを用いて前記目標物の移動速度を検出
するに際し、パルスドップラレーダを中心とし、前記パ
ルスドップラレーダからの仰角および距離が一定である
走査円上の各方位から得られた複数個のドップラ速度デ
ータVdを用い、ドップラ速度近似曲線としてVAD曲
線を算出する速度近似曲線算出ステップと、前記ドップ
ラ速度データVdに2・Vaの整数倍の値を加算し修正
した速度データのうち、前記ドップラ速度近似曲線に最
も近いデータを、補正ドップラ速度データとして算出す
る近似曲線利用折返し補正ステップとを備えたことを特
徴とする。
【0022】請求項11の発明に係るドップラ速度検出
方法は、パルスドップラレーダにより観測される、空間
的に広がりをもつ目標物の各部分からの複数個のドップ
ラ速度データVdを用いて前記目標物の移動速度を検出
するドップラ速度検出方法において、パルスドップラレ
ーダを中心とし、前記パルスドップラレーダからの仰角
および距離が一定である走査円上の各方位から得られた
複数個のドップラ速度データVdの不連続性により、速
度分布の不連続変化部であるシアラインを検出するウイ
ンドシア検出ステップと、前記シアラインを跨がない複
数の方位領域を設定し、それぞれの方位領域における複
数個の局所的なドップラ速度データVdを用い、局所的
なドップラ速度近似曲線として複数のVAD曲線を算出
する局所速度近似曲線算出ステップと、前記局所的なド
ップラ速度データVdに2・Vaの整数倍の値を加算し
修正した速度データのうち、対応する前記局所的なドッ
プラ速度近似曲線に最も近いデータを、補正ドップラ速
度データとして算出する近似曲線利用折返し補正ステッ
プとを備えたことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1 以下、この発明の一実施形態について説明する。図1は
パルスドップラレーダのシステム構成概念図である。図
において、信号処理装置1で生成されたベースバンドの
パルス信号は、送信装置2で高周波のパルス信号に変換
され、サーキュレータ3を経て送受信アンテナ4より空
間へ放射される。放射されたパルス信号は目標物(例え
ば、雲、霧、雨等)で反射され、その一部は再びレーダ
側に戻り、送受信アンテナ4で受信される。この時、目
標物がレーダに対し移動していると、ドップラ効果によ
り、パルス信号中の高周波信号は目標物の速度に対応し
たドップラ周波数分の周波数変移を受けることになる。
受信された高周波のパルス信号はサーキュレータ3を経
て受信装置5に入力され、ベースバンドのパルス信号に
変換され、信号処理装置1に送られる。信号処理装置1
ではベースバンド信号から目標物の各種のパラメータ
(補正処理前のデータ)を算出する。このパラメータの
一つにベースバンド信号の周波数変移より算出されるド
ップラ速度データがある。情報処理装置6では前記パラ
メータに対し各種の補正処理が施され、目標物の各種目
標諸元が算出される。例えば前記ドップラ速度データに
対しては後述する折返し補正等の処理が施され、最終的
なドップラ速度が算出される。
【0024】図2は、情報処理装置6の機能ブロック図
である。情報処理装置では信号処理装置5で算出された
各種のパラメータを用いて目標物の情報(目標諸元)を
抽出する処理が行われる。図に示すように情報処理装置
内には、ドップラ速度検出装置61、速度ベクトル算出
装置62、ウィンドシア検出装置63が存在する。速度
ベクトル算出装置62では、VVP(Volume Velocity Proc
essing)処理により速度ベクトルを求める。ウィンドシ
ア検出装置63では、ドップラ速度データの空間微分を
求めることなどによりウィンドシアを検出する。ドップ
ラ速度検出装置61では、ドップラ速度データに対し後
述する折返し補正等の各種の補正処理を施しドップラ速
度を算出する。
【0025】次に、パルスドップラレーダにおける距離
およびドップラ速度の折返しについて説明する。図3は
距離の折返しの説明図である。図において、横軸は時
間、縦軸は距離を表す。パルスドップラレーダのパルス
の繰り返し周期(=T)は、パルス繰り返し周波数(=
PRF)を用いて、T=1/(PRF)と表される。パ
ルスドップラレーダでは、一つのパルスPが送信されて
から次のパルスPが送信されるまでの時間(上記T)が
受信期間となる。従って、パルスドップラレーダの最大
探知距離(=Rmax)は、Rmax=C・T/2(ここで、
C:光速である。)となる。このRmaxより遠い距離か
らの反射信号は、すべて0〜Rmaxの距離に折り返され
てしまう。つまり、図3に示すように時刻t1で送信さ
れ、距離R1で反射し、時刻t3で受信される信号は、
時刻t2で送信され、距離R2で反射し、時刻t3で受
信される信号と区別がつかないという現象が生じる。こ
れを距離の折返しといい、Rmaxを距離折返し周期とい
う。
【0026】次にドップラ速度の折返しについて説明す
る。まず、ドップラ周波数fdとドップラ速度Vdとの関
係はfd=2・Vd/λとなる。ドップラ速度の折返し
は、受信装置でパルス繰り返し周期(=T)単位で受信
パルスがサンプリングされることに基づき(いわゆるサ
ンプリング定理に基づき)発生するものである。パルス
ドップラレーダの場合、サンプリング周波数がパルス繰
り返し周波数(=PRF)となることから、fdmax=
(PRF)/2となる。従って、fdmax=2・Vdmax/
λとすると、Vdmax=λ・(PRF)/4となり、この
Vdmaxがドップラ速度折返し周期となる。
【0027】ここで、本発明の補正処理の近似曲線とし
て使用するVAD曲線について簡単に説明する。VAD
曲線とは、気象ドップラレーダで水平風を求める手法の
一つであるVAD(Velocity Azimuth Display)法にお
いて使用される曲線である。VAD法では、図4に示す
ようにレーダ空中線の仰角φを一定にして、方位角方向
(図の走査円の円周方向)に空中線を走査し、レーダ観
測データを得る。この空中線走査により、レーダ位置
(図中の点A)を頂点とする円錐の側面上の観測データ
が得られる。ここで、円錐側面上の距離一定(図中のR
一定)の円を走査円と呼ぶことにする。図5(a)に示す
ように走査円周上(この走査円は図4のBの方向から見
たものである)で風速場が一様であるとすると、方位θ
(基準方向Cからの角度)でのドップラ速度Vdは、Vd
=V・cos(θ−α)となる(ここで、水平風の風速
をV、基準方向Cからの風が吹く方向の角度をαとす
る。)。従って、図5(b)に示すように横軸を方位角と
して縦軸に走査円上で得られるドップラ速度をプロット
すると、ドップラ速度は周期360度の正弦波となる。
この正弦波の振幅が水平風の大きさに、位相が水平風の
方向にそれぞれ対応する。この正弦波をVAD曲線と呼
んでいる。このようなVAD曲線を各距離毎に求めるこ
とにより、各距離毎、すなわち各高度毎の水平風の大き
さと方向を求めることができる。
【0028】以下、この発明の一実施形態について図
6、図7および図8を用いて説明する。図6は本発明の
ドップラ速度速度検出装置の主要機能の機能ブロック図
であり、速度近似曲線算出手段611と近似曲線利用折
返し補正手段612とで構成される。図7は本発明のド
ップラ速度折返し補正方法の処理フローを示したもので
ある。また、図8は本発明の原理を説明するものであ
る。図7において、ステップ1では折返し補正を行う距
離R1の初期値の設定を行い、ステップ2では距離R1
におけるVAD曲線の算出を行い、ステップ3ではVA
D曲線を用いたドップラ速度折返し補正を行い、ステッ
プ4では距離R1の更新を行い、ステップ5では距離R
1と最大観測距離Rmaxとを比較し、R1がRmaxよりも
小さければステップ2に戻り、R1がRmaxとなれば処
理を終了する。図6の速度近似曲線算出手段611の主
要動作がステップ2の処理、近似曲線利用折返し補正手
段612の主要動作がステップ3の処理に対応する。
【0029】以上の処理によりドップラ速度の折返しが
補正されることの原理を図8を用いて詳細に説明する。
図8のグラフの横軸はレーダから見た方位角を、縦軸は
ドップラ速度を表している。グラフ中で、●はレーダ観
測で得られたドップラ速度、実線の正弦波はVAD曲線
算出ステップ2で算出されたVAD曲線である。折返し
補正を全く行わない場合、ドップラ速度の計測範囲は−
Va〜+Vaに限られる。図8の例の場合、ドップラ速度
が−Vaよりも小さい領域において、ドップラ速度の折
返しが生じている。このようなドップラ速度の折返しが
生じた場合、ドップラ速度の空間分布の連続性を仮定し
た従来方法では、折返しにより発生するドップラ速度の
空間変化の不連続性を検出し、その不連続点でのドップ
ラ速度の変化が連続的になるように折返し補正を行う。
ところが図8の場合、折返し点がデータの欠損区間に含
まれているため、ドップラ速度の空間変化の不連続点、
即ち折返し点を検出することが困難となっている。デー
タに欠損が生じる主な原因は、その領域に降雨が存在し
ていないため、反射信号を受信することができず、ドッ
プラ速度の計測ができないためである。
【0030】そこで、本実施形態1に係るドップラ速度
折返し補正方法では、レーダ観測データから算出される
VAD曲線を用いることにより、欠損区間が存在する場
合のドップラ速度折返し補正を行う。
【0031】ステップ2のVAD曲線算出ステップで
は、●の観測データに正弦波をフィッティングすること
によりVAD曲線を求める。レーダ観測範囲内におい
て、風速の空間分布が大きく変化しないと仮定すれば、
ドップラ速度の折返しが生じていない領域では、計測さ
れたドップラ速度はVAD曲線の近傍に分布することに
なる。
【0032】図8の例では、ドップラ速度が−Vaより
も小さいために、ドップラ速度の折返しが生じているグ
ラフ右側の区間のドップラ速度データがVAD曲線から
大きく外れることになる。ステップ3のVAD曲線利用
折返し補正ステップでは、この区間のデータが最もVA
D曲線に近くなるように、この区間のデータに折返し補
正を施す。具体的には、全方位角において、それぞれの
ドップラ速度に2・Vaの整数倍2・n・Va(n=0,
+−1,+−2,...)を加算したもののうち、VAD曲
線に最も近くなる値を採用する。ドップラ速度が折返さ
れていない領域では、n=0、すなわち実質折返し補正
を行わないドップラ速度値が採用される。また、図8の
グラフの右側の折返し発生区間では、n=−1のドップ
ラ速度補正値が採用されることにより、−Vaよりも小
さいドップラ速度へと折返し補正される。
【0033】以上のデータ処理により、データに欠損区
間が存在する場合にも、正しく折返し補正を行うことが
可能となる。
【0034】本補正手法はドップラ速度データの算出方
式を問わず適用できる。つまり、二つのパルスの位相変
化に基づいて受信パルス信号の平均位相差を求めるパル
スペア方式(このとき、単一のPRFで観測するか、複
数のPRFで観測するかは問わない。)、パルス毎に反
射された受信パルス信号をサンプリングし、その時系列
をFFT変換して周波数分布を求める方式にも適用でき
る。
【0035】実施の形態2 なお、本手法は従来の折返し補正手段と併用することも
可能である。即ち、隣接点とのデータの連続性を仮定す
ることによる折返し補正を行い、その後にVAD曲線を
利用したドップラ速度折返し補正を行う方法である。予
め速度分布の連続性を仮定した折返し補正を実施するこ
とにより、VAD曲線算出の精度が向上するために、折
返し補正方法全体の性能を向上させることができる。ま
た、VAD曲線を用いた折返し補正は、方位角方向のみ
の風速一様性を利用する手法であるが、隣接点とのデー
タの連続性を仮定することによる折返し補正では、距離
方向と方位角方向の両方の連続性を利用するため、速度
折返し補正の精度が向上する。
【0036】図9は本発明のドップラ速度速度検出装置
の主要機能の機能ブロック図であり、連続性利用折返し
補正手段613、速度近似曲線算出手段611と近似曲
線利用折返し補正手段612とで構成される。図10は
本発明の実施の形態に係る折返し補正の処理フローを示
したものである。図10において、ステップ101では
従来手法である、風速分布の連続性を利用したドップラ
速度折返し補正方法によるドップラ速度折返し補正を行
う。図10の他のステップは、図7に示した実施の形態
1の処理フローと同一のものであり、ステップ101の
処理後に、更にVAD曲線を利用したドップラ速度折返
し補正が行われる。図9の連続性利用折返し補正手段6
13の主要動作がステップ101、処理速度近似曲線算
出手段611の主要動作がステップ2の処理、近似曲線
利用折返し補正手段612の主要動作がステップ3の処
理に対応する。
【0037】実施の形態3 本発明の他の実施形態について図11、図12を用いて
説明する。実施の形態2では、風速の空間的連続性を利
用したドップラ速度折返し補正とVAD曲線を利用した
ドップラ速度折返し補正を併用した。
【0038】一般に、高度の低い領域は、地面との摩擦
の影響のため、水平風は小さい値となる。地上設置レー
ダでは、観測距離の短い領域は低高度領域であるため、
短距離領域で観測されるドップラ速度は小さい。また、
レーダ空中線の仰角が大きい場合には、水平風以外に降
雨の落下速度成分もドップラ速度として観測されるが、
この落下速度も10m/sを超えることはない。以上のこと
から、短距離領域で観測されるドップラ速度は比較的小
さいため、ドップラ速度が折返されることはあまりな
い。
【0039】従って、風速の空間的連続性を利用したド
ップラ速度折返し補正では、短距離領域でのドップラ速
度は折返されていないとして、短距離領域のドップラ速
度を基準として、連続的にドップラ速度が接続されるよ
うに、ドップラ速度折返し補正を行えばよい。
【0040】しかし、台風時等のような強風時には、基
準となる短距離領域のドップラ速度も折返されてしまう
場合がある。この場合、全観測領域でドップラ速度にバ
イアス誤差が生じてしまう。このバイアス誤差は、VA
D曲線のオフセットにより求めることができるため、V
AD曲線のオフセット値を用いて、このバイアス誤差を
補正することができる。
【0041】図11は本発明のドップラ速度検出装置の
主要機能の機能ブロック図であり、速度近似曲線算出手
段611、近似曲線利用折返し補正手段612と近似曲
線オフセット補正手段614とで構成される。図12は
オフセット値の補正を考慮してVAD曲線を用いた折返
し補正方法の処理フローを示したものである。図12に
おいて、ステップ206はVAD曲線のオフセット値が
−Vaよりも小さいかどうかを判定し、ステップ207
は、ステップ206でオフセット値が−Vaより小さい
と判定された場合に、ステップ3で得られる全てのドッ
プラ速度に2・Vaを加算し、ステップ208はVAD曲
線のオフセット値が+Vaよりも大きいかどうかを判定
し、ステップ209は、ステップ206でオフセット値
が+Vaより大きいと判定された場合に、ステップ3で
得られる全てのドップラ速度から2・Vaを差し引く。図
11の速度近似曲線算出手段611の主要動作がステッ
プ2の処理、近似曲線利用折返し補正手段612の主要
動作がステップ3の処理、近似曲線オフセット補正手段
614の主要動作がステップ206からステップ209
の処理に対応する。
【0042】実施の形態4 VAD曲線を用いた折返し補正では、折返し補正を行う
距離においてVAD曲線を求める必要がある。VAD曲
線は測定データに正弦波波形をフィッティングすること
により求められるため、風速の空間的な連続性を利用す
る従来の折返し補正方法よりは、データ欠損が多い場合
にも適用できることが多い。ただし、データ欠損が多く
なると、VAD曲線算出の精度が劣化する可能性があ
る。そこで本発明の実施の形態では、折返し補正を行う
距離においてデータ欠損が多い場合に、VAD曲線の算
出を、折返し補正を行う距離とは別に、データ欠損数の
少ない距離において行う。これにより、データ欠損の多
い距離においても、正しくドップラ速度折返し補正を行
うことが可能となる。
【0043】図13は本実施の形態によるドップラ速度
折返し補正方法の処理フローを示したものである。図1
3において、R1はドップラ速度折返し補正を行う距
離、R2はVAD曲線の算出を行う距離である。上記実
施の形態1では、R1とR2が等しいとして折返し補正
を行っているが、本実施の形態では、R1とR2を場合
によって異なる距離とすることにより、ドップラ速度折
返し補正の性能を改善する。
【0044】ステップ310では、距離R1において、
欠損でないドップラ速度データの数が予め設定されたし
きい値N1よりも大きいかどうかを判定する。もし欠損
でないドップラ速度データの数がN1より大きければ、
距離R1のドップラ速度データでVAD曲線を精度良く
算出することが可能であると判定し、ステップ311で
R2にR1を代入し、ステップ312で距離R2=R1
におけるVAD曲線を算出する。もし、ステップ310
において、距離R1の欠損でないドップラ速度データの
数がしきい値N1よりも小さければ、距離R1では精度
良くVAD曲線を算出することが不可能であると判定
し、以降の処理により、VAD曲線の算出に適した別の
距離をR2に設定する。
【0045】まずステップ313ではR1とR2の距離
差を表す整数nに初期値1を設定する。次に、ステップ
314では距離R1−nΔRと距離R1+nΔRのドッ
プラ速度データ数を比較し、ドップラ速度データ数の多
い方をR2とする。ここでΔRはレーダの距離分解能で
ある。次にステップ315では、ステップ314で設定
した距離R2における欠損でないドップラ速度データ数
がしきい値N1よりも大きいかどうかを判定する。も
し、ドップラ速度データ数がN1よりも大きければ、ス
テップ312によるVAD曲線算出を行う。もし、ドッ
プラ速度データ数がN1よりも小さければ、ステップ3
18によりnを1増加させてステップ314に戻ること
により、R2の探索を継続する。但し、ステップ316
において、nを上限N2と比較し、nがN2以上となる
場合には、R2の探索を終了する。ステップ316にお
いて、n>=N2と判定された場合には、距離R1では
VAD曲線による算出が実行できないと判断したことに
なるため、ステップ317によりR1のデータにVAD
曲線利用折返し補正が不可能であったことを示す印をつ
ける。
【0046】nの上限N2はレーダサイト、あるいは気
象状況に応じて適当な値を設定すればよい。例えば、距
離が変わるに従ってVAD曲線が大きく変化する状況で
は、N2の値を小さくする必要がある。また、距離によ
ってVAD曲線があまり変化しない場合には、N2を大
きくしても良い。さらに、全観測距離を使ってR2を探
索することも考えられる。この場合、距離R1−nΔR
と距離R2+nΔRのいずれかが観測距離範囲を超える
場合には、観測距離範囲内に含まれる距離のみを用いて
ステップ315の判定を実行すれば良い。
【0047】なお、本実施の形態では、ブロック図は図
6と同じであるが、図6における速度近似曲線算出手段
611の主要動作の中に、ステップ310からステップ
318までの処理が含まれていると考えることができ
る。
【0048】実施の形態5 ドップラ速度折返し補正を行う距離における欠損でない
データ数が少ない場合の対処として、前述の実施の形態
4では、前後の距離のうちの欠損でないデータ数の多い
距離においてVAD曲線を求め、そのVAD曲線を利用
して折返し補正を行っていた。しかし、水平風が距離、
即ち高度により大きく変化する場合には、異なる距離で
求めたVAD曲線の利用が妥当でなくなることがある。
この場合に、前後の距離で算出されるVAD曲線を内
挿、あるいは外挿することにより折返し補正を行う距離
でのVAD曲線を推定すれば、VAD曲線算出の精度を
改善することができる。図14にその原理を示す。折返
し補正を行う距離R1に対し、R1よりも遠方の距離R
1+ a の距離とR1よりも近い距離R1+ b の距離の2
つの距離において、欠損でないデータ数がN1よりも多
く得られるとする。距離R1+ a と距離R1+ b それぞ
れにおいて、VAD曲線を算出する。そして、得られた
2つのVAD曲線を内挿することにより、距離R1にお
けるVAD曲線を求めることができる。
【0049】内挿を用いて距離R1のVAD曲線を求め
ることにより、高度方向に風速変化が大きい場合にも、
より正確なVAD曲線を推定することができるため、ド
ップラ速度折返し補正の精度も向上させることができ
る。
【0050】実施の形態6 上述の各実施の形態のドップラ速度折返し補正方法で
は、観測範囲内において風速分布が大きく変化しないと
仮定することにより、欠損区間を除く全方位角のデータ
を用いてVAD曲線の算出を行っていた。しかし、実際
には、風速分布が不連続に変化する場合が存在すること
が知られている。このような不連続が存在する線はシア
ラインと呼ばれている。シアラインは例えば前線上など
に現れることが知られている。VAD曲線の算出を行う
距離にシアラインが存在する場合、全方位角のデータを
用いてVAD曲線を求めることは適切でない。この場
合、シアラインをまたがない方位角区間において局所的
にVAD曲線(以後、局所VAD曲線と呼ぶ。)を求め
ることにより、シアラインの悪影響を避けることが可能
である。
【0051】図15は局所VAD曲線を用いたドップラ
速度折返し補正方法の原理を示すものである。図15
(a)は、シアラインが存在する状況を模式的に示したも
のである。この図において、中心の●がレーダ位置、レ
ーダ位置を中心とする円がこの図において注目している
距離における走査円、陰をつけた領域が降雨存在領域、
即ちデータ取得領域である。データ取得領域には、シア
ラインが存在しており、風速はこのシアライン上で不連
続に変化している。このシアラインをまたぐ区間でVA
D曲線を算出すると、適切なVAD曲線が得られない可
能性がある。そこで、シアラインを境として複数の局所
VAD区間を設け、それぞれの局所VAD区間において
局所的にVAD曲線を求める。図15(a)の例では、局
所VAD区間1と局所VAD区間2に分けて局所VAD
曲線を求めることになる。図15(b)は算出される局所
VAD曲線を模式的に示したものである。図15(b)の
グラフでは、図2と同様に、横軸は方位角、縦軸はドッ
プラ速度を表している。また、●は折返し補正前のドッ
プラ速度データ、○は折返し補正後のドップラ速度であ
る。図15(b)から分かるように、シアラインの左右で
はドップラ速度が不連続に変化している。このような場
合にも、シアラインを境に区間を分け、それぞれの区間
内で局所的にVAD曲線を算出すると、それぞれの区間
で正しく正弦波を当てはめることが可能となる。局所V
AD区間1と局所VAD区間2とでは異なる風速分布を
持つため、両区間のドップラ速度データから得られる局
所VAD曲線は異なる振幅と位相を持つことが分かる。
図15(b)の場合、局所VAD区間1では折返しが発生
していないが、局所VAD区間2では折返しが発生して
いる。そこで、実施の形態1の手法と同様にして、ドッ
プラ速度が局所VAD曲線に近い値となるように、2・
Vaの単位でドップラ速度の折返し補正を行う。
【0052】図16は本発明のドップラ速度速度検出装
置の主要機能の機能ブロック図であり、ウインドシア検
出手段615、局所速度近似曲線算出手段616と近似
曲線利用折返し補正手段612とで構成される。図17
に局所VAD曲線を用いたドップラ速度折返し補正方法
の処理フローを示す。図17に示すように、ステップ5
20でドップラ速度データからシアラインの検出を行
い、ステップ1で折返し補正を行う距離R1の初期値を
設定し、ステップ521で局所VAD区間の設定を行
い、ステップ502では、ステップ521で設定された
局所VAD区間毎に局所VAD曲線を算出し、ステップ
503では、ドップラ速度が局所VAD曲線に最も近く
なるように、2・Vaの単位で折返し補正を行い、ステ
ップ4で距離R1の更新を行い、ステップ5で距離R1
がRmaxより小さいかどうかを判定し、R1がRmaxより
も小さければ、ステップ521に戻って処理を繰返し、
R1がRmaxよりも大きくなれば、処理を終了する。図
16のシアライン検出手段615の主要動作がステップ
520の処理、局所速度近似曲線算出手段616の主要
動作がステップ521,502の処理、近似曲線利用折
返し補正手段612の主要動作がステップ503の処理
に対応する。
【0053】本発明の実施の形態によれば、シアライン
が存在する場合にも正しく折返し補正を行うことが可能
となる。
【0054】実施の形態7 実施の形態6では、局所VAD法を利用したドップラ速
度折返し補正について述べた。この手法では、ドップラ
速度折返し補正の前処理として、シアラインの検出を行
う。しかし、折返し補正前のドップラ速度データを用い
てシアラインの検出を行う場合、ドップラ速度の折返し
が多発している状況では、ドップラ速度の折返しによっ
てドップラ速度の不連続が発生しているのか、あるいは
シアラインの存在によりドップラ速度の不連続が発生し
ているのかの識別が難しくなる場合がある。そこで、本
実施の形態では、風速の空間的連続性を利用したドップ
ラ速度折返し補正を行った後に、局所VAD法によるド
ップラ速度折返し補正を実施する。
【0055】図18は本発明のドップラ速度速度検出装
置の主要機能の機能ブロック図であり、連続性利用折返
し補正手段613、ウインドシア検出手段615、局所
速度近似曲線算出手段616と近似曲線利用折返し補正
手段612とで構成される。図19は本実施の形態の処
理フローを示したものである。図19において、ステッ
プ101では、風速の空間的連続性を利用したドップラ
速度折返し補正を行い、ステップ602では、局所VA
D曲線を利用したドップラ速度折返し補正を行う。この
ステップ602は図17のフローに相当するステップで
ある。図18の連続性利用折返し補正手段613の主要
動作がステップ101の処理、シアライン検出手段61
5、局所速度近似曲線算出手段616、近似曲線利用折
返し補正手段612の主要動作がステップ602の処理
に対応する。
【0056】本手法により、ドップラ速度の折返しが多
発し、かつシアラインが存在する場合にも適切なドップ
ラ速度折返し補正を行うことが可能となる。
【0057】実施の形態8 前述の実施の形態7では、風速の空間的連続性を利用し
たドップラ速度折返し補正を前処理として行うことによ
り、局所VADを利用したドップラ速度折返し補正の精
度を向上させていたが、局所VADを用いたドップラ速
度折返し補正の前処理として、全方位角のデータを用い
るVAD曲線を利用したドップラ速度折返し補正を行っ
ても良い。
【0058】図20は本発明のドップラ速度速度検出装
置の主要機能の機能ブロック図であり、速度近似線算出
手段611、近似曲線利用折返し補正手段612、ウイ
ンドシア検出手段615、局所速度近似曲線算出手段6
16と近似曲線利用折返し補正手段612とで構成され
る。図21は、VAD曲線を利用したドップラ速度折返
し補正と局所VAD曲線を利用したドップラ速度折返し
補正を併用したときの処理フローである。図21におい
て、ステップ701では、VAD曲線を利用したドップ
ラ速度折返し補正を行い、ステップ702では、ステッ
プ701の処理結果を入力として、局所VAD曲線を利
用したドップラ速度折返し補正を行う。このステップ7
02は図17のフローに相当するステップである。図2
0の速度近似曲線算出手段611、近似曲線利用折返し
補正手段612の主要動作がステップ701の処理、シ
アライン検出手段615、局所速度近似曲線算出手段6
16、近似曲線利用折返し補正手段612の主要動作が
ステップ702の処理に対応する。
【0059】本手法により、ドップラ速度の折返しが多
発し、かつシアラインが存在し、さらにレーダデータが
連続する領域で得られない場合にも適切なドップラ速度
折返し補正を行うことが可能となる。
【0060】
【発明の効果】以上のように、請求項1項の発明によれ
ば、データに欠損領域がある場合にも正しくドップラ速
度折返し補正を行うことが可能となる。
【0061】また、請求項2項の発明によれば、データ
に欠損領域がある場合にも正しくドップラ速度折返し補
正を行うことが可能となる。また、パルス繰返し周波数
を変更することなくドップラ速度折返し補正を行うこと
ができる。さらに、FFT処理を必要としないため、パ
ルスペア処理によりドップラ信号処理を行うドップラレ
ーダ装置にも適用できる。
【0062】また、請求項3項の発明によれば、ドップ
ラ速度の空間連続性を利用したドップラ速度折返し補正
とVAD曲線を利用したドップラ速度折返し補正を共用
することにより、ドップラ速度折返し補正の精度を向上
させることができる。
【0063】また、請求項4項の発明によれば、VAD
曲線のオフセット値を補正することにより、ドップラ速
度折返し補正の開始距離において既にドップラ速度が折
返されていることにより生じる折返し補正の誤差を補正
することが可能となるため、ドップラ速度折返し補正の
精度を向上させることができる。
【0064】また、請求項5項の発明によれば、ドップ
ラ速度データの欠損量に応じて、ドップラ速度折返し補
正を行う距離と異なる距離でVAD曲線を算出すること
により、VAD曲線算出の精度が向上するため、ドップ
ラ折返し補正の精度を向上させることができる。
【0065】また、請求項6項の発明によれば、内挿を
用いて距離R1のVAD曲線を求めることにより、高度
方向に風速変化が大きい場合にも、より正確なVAD曲
線を推定することができるため、ドップラ速度折返し補
正の精度も向上させることができる。
【0066】また、請求項7項の発明によれば、観測領
域内に存在するシアラインを検出し、シアラインの存在
に応じて局所的にVAD曲線を算出するため、シアライ
ンが存在する場合にも精度良くVAD曲線を算出するこ
とができるため、ドップラ速度折返し補正の精度を向上
させることが可能である。
【0067】また、請求項8項の発明によれば、ドップ
ラ速度の折返しが多発し、かつシアラインが存在する場
合にも適切なドップラ速度折返し補正を行うことが可能
である。
【0068】また、請求項9項の発明によれば、ドップ
ラ速度の折返しが多発し、かつシアラインが存在し、さ
らにレーダデータが連続する領域で得られない場合にも
適切なドップラ速度折返し補正を行うことが可能であ
る。
【0069】また、請求項10項の発明によれば、デー
タに欠損領域がある場合にも正しくドップラ速度折返し
補正を行うことが可能となる。また、パルス繰返し周波
数を変更することなくドップラ速度折返し補正を行うこ
とができる。さらに、FFT処理を必要としないため、
パルスペア処理によりドップラ信号処理を行うドップラ
レーダ装置にも適用できる。
【0070】また、請求項11項の発明によれば、観測
領域内に存在するシアラインを検出し、シアラインの存
在に応じて局所的にVAD曲線を算出するため、シアラ
インが存在する場合にも精度良くVAD曲線を算出する
ことができるため、ドップラ速度折返し補正の精度を向
上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるパルスドップ
ラレーダのシステム構成概念図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による情報処理装置
の主要機能ブロック図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による距離の折返し
の説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による走査円の説明
図である。
【図5】 この発明の実施の形態1によるVAD曲線の
説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1によるドップラ速度
検出装置の機能ブロック図である。
【図7】 この発明の実施の形態1によるドップラ速度
折返し補正方法の処理フローを示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態1によるVAD曲線を
用いた折返し補正の原理の説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態2によるドップラ速度
検出装置の機能ブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態2によるドップラ速
度折返し補正方法の処理フローを示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態3によるドップラ速
度検出装置の機能ブロック図である。
【図12】 この発明の実施の形態3によるドップラ速
度折返し補正方法の処理フローを示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態4によるドップラ速
度折返し補正方法の処理フローを示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態5によるドップラ速
度折返し補正方法の原理を示す図である。
【図15】 この発明の実施の形態6によるドップラ速
度折返し補正方法の原理を示す図である。
【図16】 この発明の実施の形態6によるドップラ速
度検出装置の機能ブロック図である。
【図17】 この発明の実施の形態6によるドップラ速
度折返し補正方法の処理フローを示す図である。
【図18】 この発明の実施の形態7によるドップラ速
度検出装置の機能ブロック図である。
【図19】 この発明の実施の形態7によるドップラ速
度折返し補正方法の処理フローを示す図である。
【図20】 この発明の実施の形態8によるドップラ速
度検出装置の機能ブロック図である。
【図21】 この発明の実施の形態8によるドップラ速
度折返し補正方法の処理フローを示す図である。
【図22】 従来のドップラ速度折返し補正方法の原理
を示す図である。
【符号の説明】
1 信号処理装置、2 送信装置、3 アイソレータ、
4 送受信アンテナ、5 受信装置、6 情報処理装
置、61 ドップラ速度検出装置、62 速度ベクトル
算出装置、63 ウィンドシア検出装置、611 速度
近似曲線算出手段、612 近似曲線利用折返し補正手
段、613 連続性利用折返し補正手段、614 近似
曲線オフセット補正手段、615 ウインドシア検出手
段、616 局所速度近似曲線算出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若山 俊夫 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 畑 清之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 渡邉 伸一郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−294864(JP,A) 特開 平5−223918(JP,A) 特開 平6−51055(JP,A) 特開 昭61−265591(JP,A) 特開 昭61−178680(JP,A) 特開 平11−94932(JP,A) 実開 平5−64788(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95 G01W 1/00 - 1/18

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルスドップラレーダにより観測され
    る、空間的に広がりをもつ目標物の各部分からの複数個
    のドップラ速度データVdを用いて前記目標物の移動速
    度を検出するドップラ速度検出装置において、前記複数
    のドップラ速度データVdを用い、ドップラ速度近似曲
    線を算出する速度近似曲線算出手段と、前記パルスドッ
    プラレーダのパルス繰り返し周期により決まるドップラ
    折返し速度Vaを用い、前記ドップラ速度近似曲線に近
    接するように、前記ドップラ速度データVdを補正する
    近似曲線利用折返し補正手段とを備えたことを特徴とす
    るドップラ速度検出装置。
  2. 【請求項2】 パルスドップラレーダを中心とし、前記
    パルスドップラレーダからの仰角および距離が一定であ
    る走査円上の各方位から得られた複数個のドップラ速度
    データVdを用い、ドップラ速度近似曲線としてVAD
    曲線を算出する速度近似曲線算出手段と、前記ドップラ
    速度データVdに2・Vaの整数倍の値を加算し修正し
    た速度データのうち、前記ドップラ速度近似曲線に最も
    近いデータを、補正ドップラ速度データとして算出する
    近似曲線利用折返し補正手段とを備えたことを特徴とす
    る請求項1に記載のドップラ速度検出装置。
  3. 【請求項3】 観測された複数個のドップラ速度データ
    Vdに、走査円上の方位またはパルスドップラレーダか
    らの距離方向のドップラ速度の空間的連続性が維持され
    るように、2・Vaの整数倍の値を加算し修正したドッ
    プラ速度データを算出する連続性利用折返し補正手段を
    備え、この修正されたドップラ速度データを用いドップ
    ラ速度近似曲線を算出し、前記修正されたドップラ速度
    データを、前記ドップラ速度近似曲線に最も近接するよ
    うに補正するようにしたことを特徴とする請求項2に記
    載のドップラ速度検出装置。
  4. 【請求項4】 ドップラ速度近似曲線よりドップラ速度
    バイアス値を算出し、前記バイアス値が−Vaより小さ
    い場合には、補正ドップラ速度データに2・Vaを加算
    し、前記バイアス値が+Vaより大きい場合には、補正
    ドップラ速度データから2・Vaを減算する近似曲線オ
    フセット補正手段を備えたことを特徴とする請求項2に
    記載のドップラ速度検出装置。
  5. 【請求項5】 近似曲線利用折返し補正を行う距離で得
    られたドップラ速度データ1が所定数以下の場合に、前
    記折返し補正を行う距離とは異なる距離で前記所定数以
    上得られたドップラ速度データ2を用い、前記折返し補
    正を行う距離でのドップラ速度近似曲線を算出し、前記
    ドップラ速度データ1を、前記ドップラ速度近似曲線に
    最も近接するように補正するようにしたことを特徴とす
    る請求項2に記載のドップラ速度検出装置。
  6. 【請求項6】 近似曲線利用折返し補正を行う距離で得
    られたドップラ速度データ1が所定数以下の場合に、前
    記折返し補正を行う距離とは異なる2つの距離で前記所
    定数以上得られたドップラ速度データ2、3を用い、ド
    ップラ速度近似曲線2、3を算出し、このドップラ速度
    近似曲線2、3より前記折返し補正を行う距離でのドッ
    プラ速度近似曲線1を算出し、前記ドップラ速度データ
    1を、前記ドップラ速度近似曲線1に最も近接するよう
    に補正するようにしたことを特徴とする請求項2に記載
    のドップラ速度検出装置。
  7. 【請求項7】 パルスドップラレーダにより観測され
    る、空間的に広がりをもつ目標物の各部分からの複数個
    のドップラ速度データVdを用いて前記目標物の移動速
    度を検出するドップラ速度検出装置において、パルスド
    ップラレーダを中心とし、前記パルスドップラレーダか
    らの仰角および距離が一定である走査円上の各方位から
    得られた複数個のドップラ速度データVdの不連続性に
    より、速度分布の不連続変化部であるシアラインを検出
    するウインドシア検出手段と、前記シアラインを跨がな
    い複数の方位領域を設定し、それぞれの方位領域におけ
    る複数個の局所的なドップラ速度データVdを用い、局
    所的なドップラ速度近似曲線として複数のVAD曲線を
    算出する局所速度近似曲線算出手段と、前記局所的なド
    ップラ速度データVdに2・Vaの整数倍の値を加算し
    修正した速度データのうち、対応する前記局所的なドッ
    プラ速度近似曲線に最も近いデータを、補正ドップラ速
    度データとして算出する近似曲線利用折返し補正手段と
    を備えたことを特徴とするドップラ速度検出装置。
  8. 【請求項8】 観測された複数個のドップラ速度データ
    Vdに、ドップラ速度の走査円上の方位またはパルスド
    ップラレーダからの距離方向の空間的連続性が維持され
    るように、2・Vaの整数倍の値を加算し修正したドッ
    プラ速度データを算出する連続性利用折返し補正手段を
    備え、この修正されたドップラ速度データを用いシアラ
    インを検出し、このシアラインを跨がない複数の領域
    で、修正された局所的なドップラ速度データVdを用
    い、局所的なドップラ速度近似曲線を算出し、前記修正
    された局所的なドップラ速度データを、対応する前記局
    所的なドップラ速度近似曲線に最も近接するように補正
    するようにしたことを特徴とする請求項7に記載のドッ
    プラ速度検出装置。
  9. 【請求項9】パルスドップラレーダを中心とし、前記パ
    ルスドップラレーダからの仰角および距離が一定である
    走査円上の各方位から得られた複数個のドップラ速度デ
    ータVdを用い、ドップラ速度近似曲線としてVAD曲
    線を算出し、前記ドップラ速度データVdに2・Vaの
    整数倍の値を加算し修正した速度データのうち、前記ド
    ップラ速度近似曲線に最も近いデータを、補正ドップラ
    速度データとして算出する近似曲線利用折返し補正によ
    り、修正されたドップラ速度データを求め、この修正さ
    れたドップラ速度データを用いシアラインを検出し、こ
    のシアラインを跨がない複数の領域で、修正された局所
    的なドップラ速度データVdを用い、局所的なドップラ
    速度近似曲線を算出し、前記修正された局所的なドップ
    ラ速度データを、対応する前記局所的なドップラ速度近
    似曲線に最も近接するように補正するようにしたことを
    特徴とする請求項7に記載のドップラ速度検出装置。
  10. 【請求項10】 パルスドップラレーダにより観測され
    る、空間的に広がりをもつ目標物の各部分からの複数個
    のドップラ速度データVdを用いて前記目標物の移動速
    度を検出するドップラ速度検出方法において、パルスド
    ップラレーダを中心とし、前記パルスドップラレーダか
    らの仰角および距離が一定である走査円上の各方位から
    得られた複数個のドップラ速度データVdを用い、ドッ
    プラ速度近似曲線としてVAD曲線を算出する速度近似
    曲線算出ステップと、前記ドップラ速度データVdに2
    ・Vaの整数倍の値を加算し修正した速度データのう
    ち、前記ドップラ速度近似曲線に最も近いデータを、補
    正ドップラ速度データとして算出する近似曲線利用折返
    し補正ステップとを備えたことを特徴とするドップラ速
    度検出方法。
  11. 【請求項11】 パルスドップラレーダにより観測され
    る、空間的に広がりをもつ目標物の各部分からの複数個
    のドップラ速度データVdを用いて前記目標物の移動速
    度を検出するドップラ速度検出方法において、パルスド
    ップラレーダを中心とし、前記パルスドップラレーダか
    らの仰角および距離が一定である走査円上の各方位から
    得られた複数個のドップラ速度データVdの不連続性に
    より、速度分布の不連続変化部であるシアラインを検出
    するウインドシア検出ステップと、前記シアラインを跨
    がない複数の方位領域を設定し、それぞれの方位領域に
    おける複数個の局所的なドップラ速度データVdを用
    い、局所的なドップラ速度近似曲線として複数のVAD
    曲線を算出する局所速度近似曲線算出ステップと、前記
    局所的なドップラ速度データVdに2・Vaの整数倍の
    値を加算し修正した速度データのうち、対応する前記局
    所的なドップラ速度近似曲線に最も近いデータを、補正
    ドップラ速度データとして算出する近似曲線利用折返し
    補正ステップとを備えたことを特徴とするドップラ速度
    検出方法。
JP03384599A 1999-02-12 1999-02-12 ドップラ速度検出装置及び検出方法 Expired - Fee Related JP3393183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03384599A JP3393183B2 (ja) 1999-02-12 1999-02-12 ドップラ速度検出装置及び検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03384599A JP3393183B2 (ja) 1999-02-12 1999-02-12 ドップラ速度検出装置及び検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000230976A JP2000230976A (ja) 2000-08-22
JP3393183B2 true JP3393183B2 (ja) 2003-04-07

Family

ID=12397846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03384599A Expired - Fee Related JP3393183B2 (ja) 1999-02-12 1999-02-12 ドップラ速度検出装置及び検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3393183B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3508631B2 (ja) 1999-07-07 2004-03-22 三菱電機株式会社 ドップラ観測装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3724379B2 (ja) * 2001-03-14 2005-12-07 三菱電機株式会社 ウインドシア検出装置
JP5000082B2 (ja) * 2004-06-14 2012-08-15 三菱電機株式会社 光波レーダ装置
JP2007322331A (ja) * 2006-06-02 2007-12-13 Mitsubishi Electric Corp レーダ装置
JP5196959B2 (ja) * 2007-11-01 2013-05-15 三菱電機株式会社 レーダ装置
CN105988114A (zh) * 2015-02-02 2016-10-05 福建省气象台 多普勒雷达风速资料的填补方法
WO2019216086A1 (ja) * 2018-05-09 2019-11-14 古野電気株式会社 気象レーダ装置、気象観測方法、および、気象観測プログラム

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61178680A (ja) * 1985-02-04 1986-08-11 Aloka Co Ltd ドプラ信号の周波数変換装置
JPS61265591A (ja) * 1985-05-20 1986-11-25 Aloka Co Ltd ドプラ信号の周波数変換装置
JPH05223918A (ja) * 1991-12-17 1993-09-03 Mitsubishi Electric Corp 信号処理装置
JPH0564788U (ja) * 1992-02-05 1993-08-27 三菱電機株式会社 追尾レーダ装置
JP3100467B2 (ja) * 1992-07-28 2000-10-16 富士通テン株式会社 ミリ波レーダ装置
JPH06294864A (ja) * 1993-04-08 1994-10-21 Mitsubishi Electric Corp レーダ装置
JP3874502B2 (ja) * 1997-09-19 2007-01-31 株式会社日立製作所 パルスドプラ計測装置および位相差検出方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3508631B2 (ja) 1999-07-07 2004-03-22 三菱電機株式会社 ドップラ観測装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000230976A (ja) 2000-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107861117B (zh) 一种适用于连续波周界监视雷达的多目标参数测量方法
WO2021169085A1 (zh) 一种毫米波mimo交通雷达求熵解速度模糊的方法
US9286796B2 (en) Traffic flow measuring apparatus and method, and computer-readable storage medium for judging size of vehicle depending on number of times reflected wave from vehicle is detected within detection time
JP5658871B2 (ja) 信号処理装置、レーダ装置、信号処理プログラム及び信号処理方法
US5587929A (en) System and method for tracking objects using a detection system
CN109633642B (zh) 一种太赫兹高速目标雷达成像方法
JPWO2007015288A1 (ja) 軸ずれ量推定方法及び軸ずれ量推定装置
EP3494404A1 (en) System and method for detecting heading and velocity of a target object
JP6192151B2 (ja) 信号選別装置、信号選別方法、及びレーダ装置。
CN109946659B (zh) 一种车载毫米波雷达线性调频连续波运动频率扩展校正方法
JP6008640B2 (ja) 探知画像生成装置、レーダ装置、探知画像生成方法、および探知画像生成プログラム、
CN111929685A (zh) 基于线性调频连续波的雷达检测方法及装置、雷达装置和机动车
JP3393183B2 (ja) ドップラ速度検出装置及び検出方法
JP6095899B2 (ja) 物標運動推定装置、物標運動推定方法、およびレーダ装置
US20230305106A1 (en) Radar signal processing method, radar signal processing device, radio signal processing method, integrated circuit, radio device, and device
CN112698319A (zh) 一种雷达测量目标角度的实验方法
CN111190178A (zh) 一种相频扫三坐标雷达的多波束顺序比幅测高方法
WO2012114816A1 (ja) 信号識別装置、信号識別方法、およびレーダ装置
CN115436929A (zh) 一种基于比幅测角模式的锯齿波雷达测速扩展方法
CN114184256A (zh) 一种多目标背景下的水位测量方法
US11372097B2 (en) Method and apparatus for phase unwrapping radar detections using optical flow
CN109343047B (zh) 一种脉冲体制测量系统提高目标角度探测精确的测量方法
CN110361722B (zh) 一种多雷达信号融合方法及系统
CN115291213B (zh) 一种基于双波束sar的动目标方位速度估计方法
CN114236550B (zh) 单波段雷达观测平台及其正交综合退径向速度模糊方法

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080124

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090124

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090124

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100124

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100124

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110124

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110124

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120124

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees