JP3393059B2 - 複数の送信器から単一の受信器への単方向通信方法 - Google Patents

複数の送信器から単一の受信器への単方向通信方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、配電線のような交
流電力を供給する交流電力線を通信路として使用し、複
数の送信器から単一の受信器へ単方向に信号を送信する
単方向通信方法の改良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種の単方向通信は、図4に示
されるように、ランダムな送信時間TA あるいは一定時
間毎の送信時間TB を単独あるいは組み合わせて実施し
ていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】図4に示されるような
従来の単方向通信では、ランダム送信の場合には複数の
送信器の送信時間が一致する可能性があり、それにより
信号の衝突が発生し、一定時間毎の送信の場合には一定
時間を計時するタイマの精度が悪いと、送信器相互間の
送信時間の間隔を長く定めなければならなくなり、単一
の受信器に対して多数の送信器を設置することが困難で
あった。また、タイマの精度が悪化した場合などには、
不具合な送信器だけの問題にとどまらず、システム全体
の問題となり、1台の送信器の不具合がシステム機能の
停止につながる場合もあった。(発明の目的)本発明の
目的は、複数の送信器の単方向通信を安定して、かつ、
確実に行うことのできる、複数の送信器から単一の受信
器への単方向通信方法を提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
めに、本発明は、交流電力線を通信路として使用し、複
数の送信器から単一の受信器へ単方向に信号を送信する
単方向通信方法において、前記複数の送信器のそれぞれ
が、通常、前記交流電力線の電圧に同期して発生する電
源同期パルスによりタイマを駆動し、タイマ現在時刻を
計時させ、前記タイマにより定期的に信号を前記受信器
へ送信し、前記交流電力線の停電時には前記タイマを内
部発振回路による動作へ切り換え、かつ、前記信号を送
信する際に、前記タイマの状態を前記信号に付加して送
信するようにしたことを特徴とするものである。 【0005】 【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態に
おけるシステムの一例を示す図である。多数の送信器1
a,1b……1nは通信路として使用される交流配電線
などの交流電力線2に接続され、同じく交流電力線2に
接続された単一の受信器3に対して単方向通信を行う。
このようなシステムは、例えば、送信器として各需要家
に設置された端末器と、受信器としての電力会社の中継
器とから成る自動検針システムなどが想定される。 【0006】図2は送信器1a,1b……1nの一例の
概要を示すブロック図である。4は電力線接続端子、5
は送信すべきデータが外部の機器から入力するデータ入
力端子である。演算回路6は、データ入力端子5からデ
ータが入力されると一旦メモリ6aの記憶させておき、
タイマ7のタイマ現在時刻が送信時間に一致すると、デ
ータを送信回路8により電力線搬送信号に変換させて、
交流電力線2に注入させ、受信器3へ送信させる。電源
同期パルス回路9は交流電力線2の電源電圧に同期した
電源同期パルスを発生し、通常、演算回路6により電源
同期パルス回路8側に閉じている切換回路10を経てタ
イマ7に供給している。タイマ7は電源同期パルスによ
り駆動され、タイマ現在時刻を計時し、このタイマ現在
時刻を演算回路6に入力する。停電検出回路8は交流電
力線2の停電を検出し、演算回路6に検出結果を伝え
る。停電検出時には、演算回路6は切換回路10を発振
回路12側に切り換える。発振回路12は水晶発振など
による内部発振回路で、停電時には電池やコンデンサな
どの停電用電源により動作して、発振パルスを出力す
る。 【0007】図2に示される送信器の動作を図3のフロ
ーチャートにより説明する。ステップ1では、演算回路
6は停電検出回路11の検出結果により停電か否かを判
断し、停電していない時には、切換回路10を電源同期
パルス回路9側に切り換え、電源同期パルスをタイマ7
に供給させる。これによりタイマ7は電源同期パルスに
より駆動されて、タイマ現在時刻を計時する。停電の場
合には、ステップ3にて、演算回路6は切換回路10を
発振回路12側に切り換え、タイマ7を発振回路12か
らの発振パルスにより駆動させる。ステップ4にて、予
め送信器毎に異なって定められた送信時間になったこと
を判断すると、ステップ5にて、演算回路6はメモリ6
aに記憶されていたデータを読み出し、送信回路8はこ
のデータを電力線搬送信号に変換して、交流電力線2に
注入し、受信器3へ送信する。送信の際に、ステップ6
にて、タイマ7のタイマ現在時刻、即ちタイマデータを
ステップ5のデータに付加して送信する。なお、停電の
時には、データ及びタイマデータは送らない。 【0008】多数の送信器1a,1b……1nは、停電
していない通常時には、すべて交流電力線2の電源電圧
に同期したタイマ7により送信時間が決定されるので、
送信器間の相対タイマ誤差は発生せず、予め定められた
送信器相互間の時間間隔で送信を行う。そのため、送信
器を多数設置しても、信号の衝突を起こすことなく、単
方向通信を行うことができる。また、停電時において
も、内蔵の発振回路12によりタイマ7を駆動するた
め、タイマ7を改めて設定し直す必要がない。さらに、
データ送信時に、タイマ7の状態、即ち、タイマ現在時
刻を付加して送信するようにしたから、タイマ誤差の大
きい送信器を受信器3において事前に発見することがで
き、安定したシステム運用が可能となる。 【0009】 【発明の効果】 以上説明したように、本発明によれ
ば、複数の送信器が、通常、交流電力線の電圧に同期し
て発生する電源同期パルスによって駆動されてタイマ現
在時刻を計時するタイマにより送信動作を行うので、送
信器間の相対タイマ誤差が発生せず、信号の衝突をなく
すことができる。また、停電時においても、内部発振回
路によりタイマを駆動するため、タイマを改めて設定し
直す必要がない。さらに、送信時に、タイマの状態を付
加して送信するようにしたから、タイマ誤差の大きい送
信器を受信器において事前に発見するすることができ、
安定したシステム運用が可能となる。したがって、複数
の送信器の単方向通信を安定して、かつ、確実に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の一形態におけるシステムの一例
を示す図である。 【図2】図1の送信器の一例の概要を示すブロック図で
ある。 【図3】図2の送信器の動作を示すフローチャートであ
る。 【図4】従来の単方向通信を示す図である。 【符号の説明】 1a,1b……1n 送信器 2 交流電力線 3 受信器 4 電力線接続端子 5 データ入力端子 6 演算回路 6a メモリ 7 タイマ 8 送信回路 9 電源同期パルス回路 10 切換回路 11 停電検出回路 12 発振回路

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 交流電力線を通信路として使用し、複数
    の送信器から単一の受信器へ単方向に信号を送信する単
    方向通信方法において、前記複数の送信器のそれぞれ
    は、通常、前記交流電力線の電圧に同期して発生する電
    源同期パルスによりタイマを駆動し、タイマ現在時刻を
    計時させ、前記タイマにより定期的に信号を前記受信器
    へ送信し、前記交流電力線の停電時には前記タイマを内
    部発振回路による動作へ切り換え、かつ、前記信号を送
    信する際に、前記タイマの状態を前記信号に付加して送
    信するようにしたことを特徴とする複数の送信器から単
    一の受信器への単方向通信方法。
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