JP3392395B2 - 靴 底 - Google Patents

靴 底

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JP3392395B2
JP3392395B2 JP2000217762A JP2000217762A JP3392395B2 JP 3392395 B2 JP3392395 B2 JP 3392395B2 JP 2000217762 A JP2000217762 A JP 2000217762A JP 2000217762 A JP2000217762 A JP 2000217762A JP 3392395 B2 JP3392395 B2 JP 3392395B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は靴底に関する発明で
あり、詳しくは、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラス
トマーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部
が熱硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底に
関するものであり、本発明は、そのような靴底の接着力
向上、品質安定、外観改善、コストダウン、機能性向上
などを目的とする。
【0002】
【従来の技術】靴底の成形用素材としては、各種のもの
が公知である。たとえば、特開平8−294933号公
報には、ゴムの表面をハロゲン化した後、このハロゲン
化したゴムの表面にポリウレタンエラストマーやポリア
ミドエラストマーなどの熱可塑性プラスチックを圧縮成
形または射出成形で多色成形する運動靴のソールの製造
方法が開示されている。
【0003】特開平7−195622号公報には、熱可
塑性マトリックスの中に微粒子状態で分散したゴムを動
的加硫して得られる熱可塑性エラストマー(TPV)
に、熱可塑性プラスチック材料が接着した複合製品、す
なわち、熱可塑性プラスチックとTPVとからなる物品
に関する発明が開示されている。さらに、インサート成
形または2色射出成形による靴として、耐疲労性が高
く、変形ヒステリシスが低く、低温特性に優れたポリエ
ーテルエステルアミド製のソール(靴底)の上に、TP
Vアロイ(熱可塑性プラスチック/ゴムアロイ)を射出
するインサート成形による、靴底の成形が開示されてい
る。
【0004】特表平8−505333号公報では、ポリ
エーテルアミド、ポリエーテルエステル、ポリウレタン
よりなる群の中から選択される軽量化されていない熱可
塑性プラスチックから成る密な材料上に接着される軽量
化された熱可塑性エラストマーを含む組成物の2層物品
からなる靴底が開示されている。
【0005】特表平8−511741号公報では、カル
ボン酸基を含む加硫したエラストマーを、ブロックを含
む熱可塑性ポリマーと組み合わせて得られる複合構造物
と、熱可塑性ポリマー上でエラストマーを加硫する運動
靴の靴底の製造方法が開示されている。
【0006】また、特開平8−294933号公報に開
示されているものに類似するもので、加硫成形したゴム
の表面にプライマーやハロゲン化などの前処理をした
後、射出成形型にインサートし、靴底本体の素材を射出
成形した運動靴のソールは既に製品化されている。
【0007】また、特開2000−41702号公報に
は、熱硬化性弾性体で形成されたラバーと熱可塑性エラ
ストマーで形成された接着層とを同時一体成形した後、
熱可塑性エラストマーで形成された靴底本体である基部
を射出成形することにより、接着層と同時一体成形した
三層構造の靴底、および、その三層構造の靴底の製造方
法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述した特開平8−2
94933号公報に開示されている方法では、加硫成形
したゴムの表面にプライマーあるいはハロゲン化などの
前処理という二次的な表面活性化処理が必要であり、そ
のため工程数が煩雑となる。また、この製造方法におい
ては、ポリウレタンエラストマーやポリアミドエラスト
マーなどの熱可塑性プラスチックを射出成形した場合
に、加硫ゴムが射出圧力により変形し、ゴム部の意匠表
面部に熱可塑性プラスチックが回り込み外観不良の原因
となる場合がある。
【0009】そのため、この不良を防止するために、ゴ
ム硬度をショアーで75〜85Aの範囲に設定してゴム
部の硬度を高くし、かつ、ゴム部の肉厚を厚くして射出
圧力に対応させる必要があった。そのため、靴底素材と
しては、剛性が高くかつ硬くなり過ぎて、不適当な靴底
しか提供できなかった。
【0010】特表平8−505333号公報に開示され
るように、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステ
ル、ポリウレタンよりなる群の中から選択される軽量化
されていない熱可塑性プラスチックから成る密な材料上
に接着される、軽量化された熱可塑性エラストマーを含
む組成物の2層物品からなる靴底では、軽量化された熱
可塑性エラストマー自体の耐久性が低いため、製品の靴
底自体の耐久性能が低下する可能性がある。
【0011】特表平8−511741号公報では、カル
ボン酸基を含む加硫したエラストマーと、ブロックを含
む熱可塑性ポリマーとを組み合わせて得られる複合構造
物が開示されている。熱可塑性ポリマー上でエラストマ
ーを加硫する運動靴の靴底を製造方法が開示されている
ものの、具体的に靴底の製造方法については詳細に記載
されていない。しかしながら、たとえばプレス成形を採
用した場合には、熱可塑性ポリマー上にゴムのバリ(被
膜)が形成され、外観上からも製品化できないなどの問
題点を有する。
【0012】さらに、これら前述の靴底の製造方法で
は、熱可塑性エラストマーシートに、熱変形温度以上の
成型温度がかかるため、脱型後、熱変形と冷却時の変形
が残ることになる。これらを防ぐには、本底用射出成形
金型に冷却装置が必要となるため、非常に高価で複雑な
設備を設置する必要があり、製造コストの点からも割高
になる問題点を有していた。そのため、耐久性が良好で
靴底の素材として適度な硬度と可撓性、クッション性や
トラクション性を有し、しかも生産性の良好な製造コス
トの安価な靴底や靴底の製造方法が望まれていた。
【0013】また、特開2000−41702号公報に
開示された三層構造の靴底は、ラバーと基部との間に接
着層を介在するため、ラバーと基部との接着性は充分に
向上され、しかも接着力のばらつきも大幅に減少したも
のであるが、さらなる接着性の向上および接着力のばら
つき低下が望まれている。さらに、特開2000−41
702号公報に開示された発明には、三層構造の靴底の
特徴を生かした靴底形状に関する記載が乏しい。
【0014】本発明は上述した従来技術の問題点を克服
し、ラバーと基部との接着性を向上させ、品質を安定さ
せ、外観性をさらに改善させ、コストダウンをさらに達
成させ、機能性をより向上させた靴底を提供することを
目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る靴底は、請
求項1に記載のように、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性
エラストマーで形成された基部と、接地部分の少なくと
も一部が熱硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する
靴底であって、前記ラバーは、不飽和酸または酸誘導体
で変性されたラバー接着界面を有し、熱可塑性樹脂もし
くは熱可塑性エラストマーで形成され、前記ラバー接着
界面で前記ラバーと溶融一体化して接合した接着層を有
するとともに、前記基部は前記接着層と融着一体化した
靴底である。
【0016】また、本発明に係る靴底は、請求項2に記
載のように、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマ
ーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が熱
硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であっ
て、前記ラバーは、不飽和酸または酸誘導体を含有し、
熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成さ
れ、前記ラバーと溶融一体化して接合した接着層を有す
るとともに、前記基部は前記接着層と融着一体化した靴
底である。
【0017】また、本発明に係る靴底は、請求項3に記
載のように、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマ
ーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が熱
硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であっ
て、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成
され、不飽和酸または酸誘導体で変性された接着層接着
界面を有し、前記接着層接着界面で前記ラバーと溶融一
体化して接合した接着層を有するとともに、前記基部は
前記接着層と融着一体化した靴底である。
【0018】また、本発明に係る靴底は、請求項4に記
載のように、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマ
ーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が熱
硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であっ
て、不飽和酸または酸誘導体を含有し変性した熱可塑性
樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成され、前記ラ
バーと溶融一体化して接合した接着層を有するととも
に、前記基部は前記接着層と融着一体化した靴底であ
る。
【0019】また、本発明に係る靴底は、請求項5に記
載のように、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマ
ーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が熱
硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であっ
て、不飽和酸または酸誘導体をドライブレンドした熱可
塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーのパウダーを溶
融させ、前記ラバーと一体化して接合した接着層を有す
るとともに、前記基部は前記接着層と融着一体化した靴
底である。
【0020】また、本発明に係る靴底は、請求項6に記
載のように、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマ
ーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が熱
硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であっ
て、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成
され、前記ラバーと溶融一体化して接合する接着層を有
するとともに、前記ラバーは、前記接着層の材料と相溶
性が高い熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーを
含有し、前記基部は前記接着層と融着一体化した靴底で
ある。
【0021】また、本発明に係る靴底は、請求項7に記
載のように、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマ
ーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が熱
硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であっ
て、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成
され、前記ラバーと溶融一体化して接合する接着層を有
し、前記基部は前記接着層と融着一体化するとともに、
前記ラバーの接地部分における凸形状ラバー部において
は、前記基部が凸形状部または凹形状部を有する靴底で
ある。
【0022】また、本発明に係る靴底は、請求項8に記
載のように、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明
において、前記ラバーの接地部分における凸形状ラバー
部においては、前記基部が凸形状部または凹形状部を有
する靴底である。
【0023】また、本発明に係る靴底は、請求項9に記
載のように、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマ
ーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が熱
硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であっ
て、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成
され、前記ラバーと溶融一体化して接合する接着層を有
し、前記基部は前記接着層と融着一体化するとともに、
前記ラバーにおける前記接着層との接着面が、三次元立
体曲面を有する靴底である。
【0024】また、本発明に係る靴底は、請求項10に
記載のように、請求項1〜8のいずれか1項に記載の発
明において、前記ラバーにおける前記接着層との接着面
が、三次元立体曲面を有する靴底である。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に係る靴底は、接地部分の
少なくとも一部が熱硬化性弾性体で形成されたラバーに
対して、不飽和酸または酸誘導体で変性されたラバー接
着界面を設け、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラスト
マーで形成された接着層を、ラバー接着界面でラバーと
溶融一体化して接合させ、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑
性エラストマーで形成された基部を、接着層と融着一体
化することで得られる靴底である。
【0026】不飽和酸または酸誘導体でのラバー表面に
おける変性は、混練りされた未架橋のラバーの表面への
不飽和酸または酸誘導体の散布、または、予備架橋され
たラバーの表面への不飽和酸または酸誘導体の散布で行
われる。
【0027】ラバー接着界面に対する接着層の溶融一体
化は、前記ラバーと接着層とを積層するなどの手段によ
り重ね合わせた後、プレス成形金型内での加熱加圧によ
り行われる。
【0028】ラバーと接着層とが接着することで形成さ
れたラバー部材は、たとえば射出成形用金型などにイン
サートされ、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー
を射出成形する事により、基部と融着一体化される。
【0029】また、本発明に係る靴底は、接地部分の少
なくとも一部が熱硬化性弾性体で形成されたラバーに対
して不飽和酸または酸誘導体を含有させ、熱可塑性樹脂
もしくは熱可塑性エラストマーで形成された接着層を前
記ラバーと溶融一体化して接合させ、熱可塑性樹脂もし
くは熱可塑性エラストマーで形成された基部を、接着層
と融着一体化することで得られる靴底である。
【0030】ラバーへの不飽和酸または酸誘導体の添加
は、ラバーの混練り時にコンパウンドに混入され分散さ
れることにより添加される。
【0031】ラバーに対する接着層の溶融一体化は、前
記ラバーと接着層とを積層するなどの手段により重ね合
わせた後、プレス成形金型内での加熱加圧により行われ
る。
【0032】ラバーと接着層とが接着することで形成さ
れたラバー部材は、たとえば射出成形用金型にインサー
トされ、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーを射
出成形する事により、基部と融着一体化される。
【0033】また、本発明に係る靴底は、接地部分の少
なくとも一部が熱硬化性弾性体で形成されたラバーに対
して、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形
成され、不飽和酸または酸誘導体で変性された接着層接
着界面を有する接着層を、前記接着層接着界面を介して
前記ラバーと溶融一体化して接合し、さらに、熱可塑性
樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成された基部
を、接着層と融着一体化することで得られる靴底であ
る。
【0034】接着層に対する接着層接着界面の形成は、
前記接着層に対して不飽和酸または酸誘導体を塗布し、
接着層の表面の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマ
ーを変性させることにより行なわれる。
【0035】ラバーに対する接着層の溶融一体化は、前
記ラバーと前記接着層の接着層接着界面とを重ね合わせ
た後、プレス成形金型内での加熱加圧により行われる。
【0036】ラバーと接着層とが接着することで形成さ
れたラバー部材は、たとえば射出成形用金型にインサー
トされ、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーを射
出成形する事により、基部と融着一体化される。
【0037】また、本発明に係る靴底は、接地部分の少
なくとも一部が熱硬化性弾性体で形成されたラバーに対
して、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーに不
飽和酸または酸誘導体を含有し、変性した熱可塑性樹脂
もしくは熱可塑性エラストマーで形成された接着層を前
記ラバーと溶融一体化して接合し、さらに、熱可塑性樹
脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成された基部を、
接着層と融着一体化することで得られる靴底である。
【0038】熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー
で形成された接着層への不飽和酸または酸誘導体の添加
は、接着層を作製する際に、押し出し成形などにより、
熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーに対して練り
込み一体化される。
【0039】ラバーに対する接着層の溶融一体化は、前
記ラバーと接着層とを積層するなどの手段により重ね合
わせた後、プレス成形金型内での加熱加圧により行われ
る。
【0040】ラバーと接着層とが接着することで形成さ
れたラバー部材は、たとえば射出成形用金型にインサー
トされ、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーを射
出成形する事により、基部と融着一体化される。
【0041】また、本発明に係る靴底は、接地部分の少
なくとも一部が熱硬化性弾性体で形成されたラバーに対
して、不飽和酸または酸誘導体をドライブレンドした熱
可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーのパウダーを
散布して、その後パウダーを溶融させ、前記ラバーと一
体化した接着層を設け、さらに、熱可塑性樹脂もしくは
熱可塑性エラストマーで形成された基部を、接着層と融
着一体化することで得られる靴底である。
【0042】熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマ
ーパウダー(ペレット)への不飽和酸または酸誘導体の
添加は、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーパ
ウダー(ペレット)と不飽和酸または酸誘導体とのドラ
イブレンドにより行うことが可能である。
【0043】ラバーに対する接着層の溶融一体化は、前
記ラバーに対して熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラス
トマーパウダー(ペレット)を散布してから、前記ラバ
ーと接着層とを積層するなどの手段により重ね合わせた
後、プレス成形金型内での加熱加圧により行われる。
【0044】ラバーと接着層とが接着することで形成さ
れたラバー部材は、たとえば射出成形用金型にインサー
トされ、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーを射
出成形する事により、基部と融着一体化される。
【0045】また、本発明に係る靴底は、接地部分の少
なくとも一部が熱硬化性弾性体で形成されたラバーに対
して、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形
成された接着層を前記ラバーと溶融一体化して接合する
とともに、前記ラバーは、前記接着層の材料と相溶性が
高い熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーを含有
するものであり、さらに、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑
性エラストマーで形成された基部を、接着層と融着一体
化することで得られる靴底である。
【0046】前記ラバーの含有する熱可塑性樹脂もしく
は熱可塑性エラストマーは、前記接着層の材料と相溶性
が高いものである。すなわち、前記ラバーの含有する熱
可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーは、前記接着
層の材料と同じ材料であるか、もしくは、SP値(溶解
度パラメータ:溶解度因子:solubility parameter)の
差が小さく相溶性の高いものである。
【0047】ラバーへの、前記接着層と同一材料もしく
は前記接着層の材料と相溶性が高い材料の添加は、ラバ
ーの混練り時にコンパウンドに混入されることにより添
加される。ラバーへ添加される材料はパウダー状の形態
が望ましい。
【0048】ラバーに対する接着層の溶融一体化は、前
記ラバーと接着層とを積層する、あるいは、ラバーへ
の、接着層と同一材料もしくは接着層の材料と相溶性が
高い材料のパウダーの添加を経て、プレス成形金型内で
の加熱加圧により行われる。
【0049】ラバーと接着層とが接着することで形成さ
れたラバー部材は、たとえば射出成形用金型にインサー
トされ、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーを射
出成形する事により、基部と融着一体化される。
【0050】また、本発明に係る靴底は、接地部分の少
なくとも一部が熱硬化性弾性体で形成されたラバーに対
して、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形
成された接着層を前記ラバーと溶融一体化して接合し、
熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成され
た基部を、接着層と融着一体化するとともに、前記ラバ
ーの接地部分における凸形状ラバー部においては、前記
基部が凸形状部または凹形状部を有する靴底である。
【0051】接地部分に凸形状ラバー部を有するラバー
は、接着面側の金型形状を凸形状あるいは凹形状にし、
プレス成形金型内での加熱加圧により作製される。
【0052】このラバーをたとえば射出成形用金型にイ
ンサートし、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー
を射出成形する事により、基部と融着一体化し、基部を
形成する熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーが凸
形状または凹形状に形成される。
【0053】また、本発明に係る靴底は、接地部分の少
なくとも一部が熱硬化性弾性体で形成されたラバーに対
して、熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形
成された接着層を前記ラバーと溶融一体化して接合し、
熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成され
た基部を、接着層と融着一体化するとともに、前記ラバ
ーにおける前記接着層との接着面が、三次元立体曲面を
有する靴底である。
【0054】接着層との接着面が三次元立体曲面を有す
るラバーは、接着面側の金型を三次元立体曲面形状に
し、プレス成形金型内での加熱加圧により作製すること
ができる。
【0055】このラバーをたとえば射出成形用金型にイ
ンサートし、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマー
を射出成形することにより、靴底基部と融着一体化し、
基部を形成する熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマ
ーが三次元立体曲面形状に形成される。
【0056】本発明に係る靴底に使用される不飽和酸と
しては、無水マレイン酸、無水フタル酸、フマル酸、マ
レイン酸、フタル酸、コハク酸、リンゴ酸などを使用す
ることができ、本発明に係る靴底に使用される酸誘導体
としては、これらの酸の誘導体を使用することができ
る。
【0057】接着層を構成する熱可塑性樹脂としては、
ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエス
テル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂などを使用すること
が可能である。また、接着層を構成する熱可塑性エラス
トマーとしては、ポリアミドエラストマー、ポリウレタ
ンエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、EVA
系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリ塩
化ビニル系エラストマー、ポリエステルエラストマー、
塩素化ポリエチレン系エラストマー、1,2−ポリブタ
ジエン系エラストマーなどを使用することが可能であ
る。
【0058】基部を構成する熱可塑性樹脂としては、ポ
リアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエス
テル樹脂、塩素化ポリエチレン樹脂などを使用すること
ができ、しかもこれらの樹脂の発泡体を使用することも
可能である。これらの樹脂の発泡は揮発性発泡剤や分解
性発泡剤などの発泡剤を利用する方法やマイクロバルー
ンを利用する方法などにより行われる。また、基部を構
成する熱可塑性エラストマーとしては、ポリアミドエラ
ストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリオレフィン
エラストマー、EVA系エラストマー、ポリスチレン系
エラストマー、ポリ塩化ビニル系エラストマー、ポリエ
ステルエラストマー、塩素化ポリエチレン系エラストマ
ー、1,2−ポリブタジェン系エラストマーなどを使用
することが可能である。
【0059】接着層および基部に使用できる熱可塑性エ
ラストマーの一例をあげれば、ポリアミドエラストマー
としては、ATOFINA社のPEBAX、Daice
l−Huels社のVESTAMIDなどを使用するこ
とができ、ポリウレタンエラストマーとしては、ポリエ
ステルタイプとポリエーテルタイプがあり、BASF社
のELASTOLLAN、武田バーディシェウレタン工
業社のタケラック、エラストラン、DIC Bayer
Polymer社のDESMOPANなどを使用する
ことができ、ポリオレフィンエラストマーとしては、三
井石油化学社のミラストマー、日本油脂社のモディバー
などを使用することができる。
【0060】ラバーの接地部分の少なくとも一部は、熱
硬化性弾性体で形成されているが、熱硬化性弾性体とし
ては、たとえば、NBR(アクリトニトリル−ブタジエ
ンゴム)、X−NBR(カルボキシル化アクリトニトリ
ル−ブタジエンゴム)、SBR(スチレン−ブタジエン
ゴム)、X−SBR(カルボキシル化スチレン−ブタジ
エンゴム)、BR(ブタジエンゴム)、IR(イソプレ
ンゴム)、NR(天然ゴム)、EVA、EPDM(エチ
レン−プロピレン−ジエン)、EU、AUなどがある。
【0061】NBRとしては、JSR社のJSR N、
日本ゼオン社のNIPOL、Goodyear社のCH
EMIGUMなどを使用することができる。また、X−
NBRとしては、JSR社のJSR N64OH、日本
ゼオン社のNIPOL、大日本インキ社のLACSER
などを使用することができる。また、SBRとしては、
日本ゼオン社のNIPOL、JSR社のJSRなどを使
用することができる。
【0062】上述の熱硬化性弾性体には、軟化剤、白色
充填剤、可塑剤、加硫活性剤、老化防止剤、粘着付与
剤、顔料、スコーチ防止剤、促進剤などを含有させるこ
とが可能である。
【0063】軟化剤は、所望により練り加工性を一層向
上させるために併用するものであり、たとえば、プロセ
スオイル、潤滑油、パラフィン、流動パラフィン、石油
アスファルト、ワセリンなどの石油系軟化剤;ヒマシ
油、アマニ油、ナタネ油、ヤシ油などの脂肪油系軟化
剤;トール油;サブ;蜜ロウ、カルナバロウ、ラノリン
などのワックス類;リノール酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、ラウリン酸などを使用することができる。
【0064】白色充填剤としては、たとえば、シリカ、
クレー、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
酸化マグネシウム、酸化チタンなどを使用することがで
き、これらは単独あるいは2種以上混合して用いること
ができる。特に好ましい白色充填剤としてはシリカ、ク
レー、水酸化アルミニウム、アルミナである。
【0065】可塑剤としては、たとえば、DMP(フタ
ル酸ジメチル)、DEP(フタル酸ジエチル)、DBP
(フタル酸ジブチル)、DHP(フタル酸ジヘプチ
ル)、DOP(フタル酸ジオクチル)、DINP(フタ
ル酸ジイソノニル)、DIDP(フタル酸ジイソデシ
ル)、BBP(フタル酸ブチルベンジル)、DLP(フ
タル酸ジラウリル)、DCHP(フタル酸ジシクロヘキ
シル)、無水ヒドロフタル酸エステル、TCP(リン酸
トリクレジル)、TEP(トリエチルホスフェート)、
TBP(トリブチルホスフェート)、TOP(トリオク
チルホスフェート)、TCEP(リン酸トリ(クロロエ
チル))、TDCPP(トリスジクロロプロピルホスフ
ェート)、TBXP(リン酸トシブトキシエチル)、T
CPP(トリス(β−クロロプロピル)ホスフェー
ト)、TPP(トリフェニルホスフェート)、オクチル
ジフェニルホスフェート、リン酸(トリスイソプロピル
フェニル)、DOA(ジオクチルアジペート)、DIN
A(アジピン酸ジイソノニル)、DIDA(アジピン酸
ジイソデシル)、D610A(アジピン酸ジアルキル6
10)、BXA(ジブチルジグリコールアジペート)、
DOZ(アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル)、DB
S(セバシン酸ジブチル)、DOS(セバシン酸ジオク
チル)、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチ
ルトリブチル、DBM(マレイン酸ジブチル)、DOM
(マレイン酸−2−エチルヘキシル)、DBF(フマル
酸ジブチル)などを使用することができる。
【0066】老化防止剤としては、アミン系のもの、フ
ェノール系のもの、イミダゾール系のもの、カルバミン
酸金属塩、ワックスなどを使用することができる。
【0067】粘着付与剤としては、ロジン系のもの、テ
ルペン系のもの、テルペンフェノール系のもの、フェノ
ール系のもの、クマロンインデン系樹脂、石油樹脂など
を使用することができ、具体的には、タキロール10
1、ヒタノール1501、タキロール130−G、ヒタ
ノール5501などを使用することができる。
【0068】顔料としては、無機系顔料もしくは有機系
顔料のいずれであっても使用することができ、無機系顔
料としては、たとえば、雲母状酸化鉄、鉛白、鉛丹、黄
鉛、銀朱、群青、紺青、酸化コバルト、二酸化チタン、
二酸化チタン被覆雲母、ストロンチウムクロメート、チ
タニウム・イエロー、チタン・ブラック、ジンククロメ
ート、鉄黒、モリブデン赤、モリブデンホワイト、リサ
ージ、リトポン、エメラルド・グリーン、ギネー緑、カ
ドミウム黄、カドミウム赤、コバルト青などを使用する
ことができ、有機系顔料としては、たとえば、不溶性ア
ゾ顔料、溶性アゾ顔料、フタロシアニンブルー、染色レ
ーキ、イソインドリノン、キナクリドン、ジオキサジン
バイオレット、ペリノン・ペリレンなどを使用すること
ができる。
【0069】スコーチ防止剤としては、たとえば、サリ
チル酸、安息香酸などの有機酸、N−ニトロソジフェニ
ルアミンなどのニトロソ化合物、N−シクロヘキシルチ
オフタルイミドなどを使用することができる。
【0070】促進剤としては、スルフェンアミド系、チ
アゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン
系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド−アミン系また
はアルデヒド−アンモニア系、イミダゾリン系、もしく
は、キサンテート系加硫促進剤のうち少なくとも一つを
含有するものを使用することが可能である。
【0071】スルフェンアミド系としては、たとえばC
BS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフ
ェンアミド)、TBBS(N−tert−ブチル−2−ベン
ゾチアジルスルフェンアミド)、N,N−ジシクロヘキ
シル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキ
シジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、
N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミドなどのスルフェンアミド系化合物などを使用
することができる。
【0072】チアゾール系としては、たとえばMBT
(2−メルカプトベンゾチアゾール)、MBTS(ジベ
ンゾチアジルジスルフィド)、2−メルカプトベンゾチ
アゾールのナトリウム塩、亜鉛塩、銅塩、シクロヘキシ
ルアミン塩、2−(2,4−ジニトロフェニル)メルカ
プトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−
モルホリノチオ)ベンゾチアゾールなどのチアゾール系
化合物などを使用することができる。
【0073】チウラム系としては、たとえばTMTD
(テトラメチルチウラムジスルフィド)、テトラエチル
チウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスル
フィド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペ
ンタメチレンチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレ
ンチウラムテトラスルフィド、ジペンタメチレンチウラ
ムヘキサスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィ
ド、ペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどのチ
ウラム系化合物を使用することができる。
【0074】チオウレア系としては、たとえばチアカル
バミド、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、トリメ
チルチオ尿素、ジオルトトリルチオ尿素などのチオ尿素
化合物などを使用することができる。
【0075】グアニジン系としては、たとえばジフェニ
ルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、トリフェニ
ルグアニジン、オルトトリルビグアニド、ジフェニルグ
アニジンフタレートなどのグアニジン系化合物を使用す
ることができる。
【0076】ジチオカルバミン酸系としては、たとえば
エチルフェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ブチルフェニ
ルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン
酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエ
チルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミ
ン酸亜鉛、ジアミルジチオカルバミン酸亜鉛、ジプロピ
ルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタメチレンジチオカル
バミン酸亜鉛とピペリジンの錯塩、ヘキサデシル(また
はオクタデシル)イソプロピルジチオカルバミン酸亜
鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチ
オカルバミン酸ナトリウム、ペンタメチレンジチオカル
バミン酸ピペリジン、ジメチルジチオカルバミン酸セレ
ン、ジエチルジチオカルバミン酸テルル、ジアミルジチ
オカルバミン酸カドミウムなどのジチオカルバミン酸系
化合物などを使用することができる。
【0077】アルデヒド−アミン系またはアルデヒド−
アンモニア系としては、たとえばアセトアルデヒド−ア
ニリン反応物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、ヘ
キサメチレンテトラミン、アセトアルデヒド−アンモニ
ア反応物などのアルデヒド−アミン系またはアルデヒド
−アンモニア系化合物などを使用することができる。
【0078】イミダゾリン系としては、たとえば2−メ
ルカプトイミダゾリンなどのイミダゾリン系化合物など
を使用することができる。
【0079】キサンテート系としては、たとえばジブチ
ルキサントゲン酸亜鉛などのキサンテート系化合物など
を使用することができる。
【0080】
【実施例】(実施例1)ラバーとして、NBRとカルボ
キシル基で変性されたX−NBRとの混練り品を使用す
る。NBRとX−NBRとの混練りの配合比は重量比で
50:50とした。表1に示すように、X−NBRのカ
ルボキシル基濃度は0.01〜0.1EPHRとした。
X−NBRのカルボキシル基濃度が0.01EPHR未
満であると不飽和酸または酸誘導体での変性による接着
性向上の効果が顕著ではなくなるからであり、一方、カ
ルボキシル基濃度が0.1EPHRを越えるとコンパウ
ンドの混練り作業性が悪くなる場合があるからである。
なお、X−NBRのカルボキシル基濃度としては0.0
6〜0.08EPHRであることが好ましい。
【0081】また、表3に示すように、NBR50重量
部、X−NBR50重量部のほか、ステアリン酸1重量
部、シリカ40重量部、可塑剤10重量部、PEG2重
量部、老化防止剤1重量部、粘着付与剤5重量部、酸化
チタン5重量部、群青0.05重量部、架橋剤DCP−
40を5重量部、それぞれ含有させた。
【0082】混練りされたラバーをプレス成形用金型の
キャビティー部分に配置し、温度160〜170℃、圧
力8〜10MPaにて、30秒〜1分間、加熱した。
【0083】次に、プレス成形用金型を開き、予備架橋
されたラバーにおける接着層との接着面に、無水マレイ
ン酸を散布することでラバー接着界面を形成する。無水
マレイン酸の散布量は表1に示すように0.1〜10m
g/cm2散布する。散布量が0.1mg/cm2未満で
あると変性による官能基濃度の増加が不十分となる場合
があり、十分な接着性の改善が見られない。一方、散布
量が10mg/cm 2を越えると外観不良の原因となり
作業性も悪くなる。なお、無水マレイン酸の散布量は
0.2〜2mg/cm2であることが好適である。
【0084】次に、ラバー接着界面に、接着層として、
ポリアミドエラストマーフィルム(たとえばATOFI
NA社製PEBAX5533、厚み0.3mm)を設置
した後、再び、プレス成形用金型を締め、温度160〜
170℃、圧力8〜10MPaにて、11〜13分間加
熱した。
【0085】無水マレイン酸により、ポリアミドエラス
トマーフィルムとの接着面は変性され、反応性に富む官
能基の濃度が高くなっているので、ラバー接着界面とポ
リアミドエラストマーフィルムとは強固に接着され、そ
の結果、ラバーの表面にポリアミドエラストマーの接着
層が形成され、ラバーとポリアミドエラストマーフィル
ムとが一体的に接合したラバー部材が形成される。
【0086】次に、ラバー部材を射出成形金型にインサ
ートし、基部をポリアミドエラストマー(たとえばAT
OFINA社製PEBAX6333)で成形する。
【0087】これにより、ラバーの表面に設けられたポ
リアミドエラストマーフィルムと、基部とは溶融接着
し、強固に一体化させることが可能となるのである。
【0088】得られた靴底に対して接着試験を行なった
ところ、表1に示すように16N/mm2以上にてラバ
ー材料の破壊が確認された。したがって、ラバーと基部
との接着は極めて良好であることが理解される。
【0089】(実施例2)ラバーとして、SBRとカル
ボキシル基で変性されたX−NBRとの混練り品を使用
する。SBRとX−NBRとの混練りの配合比は重量比
で75:25とした。表1に示すように、X−NBRの
カルボキシル基濃度は0.01〜0.1EPHRとし
た。
【0090】また、表3に示すように、NBR75重量
部、X−NBR25重量部のほか、ステアリン酸1重量
部、シリカ40重量部、可塑剤10重量部、PEG2重
量部、加硫活性剤0.3重量部、老化防止剤1重量部、
粘着付与剤5重量部、酸化チタン5重量部、群青0.0
5重量部、スコーチ防止剤0.3重量部、酸化亜鉛3重
量部、粉末硫黄1.7重量部、促進剤としてCBSを2
重量部、DOTGを0.3重量部、TMTMを0.3重
量部、それぞれ含有させた。
【0091】ラバーの混練り時、コンパウンドにフマル
酸を0.5〜1.5PHR混入する。混入量が0.5P
HR未満であると変性による官能基濃度の増加が不十分
となり、十分な接着性の改善が見られないからであり、
一方、混入量が1.5PHRを越えると加硫速度が速く
なり過ぎて、接着性に悪影響を及ぼす可能性があるから
である。なお、フマル酸の混入量は、0.8〜1.2P
HRであることが好適である。
【0092】次に、混練りされたラバーをプレス成形用
金型のキャビティー部分に配置し、温度160〜170
℃、圧力8〜10MPaにて、30秒〜1分間加熱す
る。
【0093】次に、プレス成形用金型を開き、予備加熱
されたラバー接着表面に、接着層として、ポリウレタン
エラストマーフィルム(たとえばBASF社製ET11
90、厚み0.3mm)を設置した後、再びプレス成形
用金型を締め、温度160〜170℃、圧力8〜10M
Paにて、11〜13分間加熱する。
【0094】フマル酸によりラバーは変性され、反応性
に富む官能基の濃度が高くなっているので、ラバーのポ
リウレタンエラストマーフィルムとの接着面と、ポリウ
レタンエラストマーフィルムとは強固に接着され、ラバ
ーの表面にポリウレタンエラストマーの接着層が形成さ
れ、ラバーとポリウレタンエラストマーフィルムとが一
体的に接合したラバー部材が形成される。
【0095】次に、ラバー部材を射出成形金型にインサ
ートし、基部をポリウレタンエラストマー発泡体(たと
えばBASF社製ET1190、比重0.9〜1.2)
で成形する。発泡剤には射出成形時のせん断熱を利用し
た吸熱発泡剤などを使用する。
【0096】これにより、ラバーの表面に設けられたポ
リウレタンエラストマーフィルムと、基部とは溶融接着
し、強固に一体化させることが可能となるのである。
【0097】得られた靴底に対して接着試験を行なった
ところ、表1に示すように10N/mm2以上にてラバ
ー材料の破壊が確認された。したがって、ラバーと基部
との接着は極めて良好であることが理解される。
【0098】(実施例3)ラバーとしてNBRを使用し
た。表3に示すように、NBR100重量部のほか、ス
テアリン酸1重量部、シリカ40重量部、可塑剤10重
量部、PEG2重量部、老化防止剤1重量部、粘着付与
剤5重量部、酸化チタン5重量部、群青0.05重量
部、架橋剤DCP−40を5重量部、それぞれ含有させ
た。
【0099】接着層としてのポリアミドエラストマーフ
ィルム(たとえばATOFINA社製PEBAX553
3、厚み0.3mm)の表面に無水マレイン酸を0.1
〜10mg/cm2好ましくは0.2〜2mg/cm2
布しておく。無水マレイン酸の塗布量が0.1mg/c
2未満であると変性による官能基濃度の増加が不十分
で十分な接着性の改善が見られない場合があり、一方、
無水マレイン酸の塗布量が10mg/cm2を越えると
外観不良の原因となり作業性も悪くなることがあるから
である。
【0100】次に、混練りされたラバーをプレス成形用
金型のキャビティー部分に配置し、温度160〜170
℃、圧力8〜10MPaにて、30秒〜1分間加熱し
た。
【0101】次に、プレス成形用金型を開き、無水マレ
イン酸が塗布された面がラバーとの接着面になるよう
に、ポリアミドエラストマーフィルムをラバーの上に設
置した後、再びプレス成形用金型を締め、温度160〜
170℃、圧力8〜10MPaにて、11〜13分間加
熱した。
【0102】無水マレイン酸により、ラバーとの接着面
において、反応性に富む官能基の濃度が高くなるので、
ラバーとポリアミドエラストマーフィルムの接着層接着
界面とは強固に接着され、その結果、ラバーの表面にポ
リアミドエラストマー接着層が形成され、ラバーとポリ
アミドエラストマーフィルムとが一体的に接合したラバ
ー部材が形成される。
【0103】次に、ラバー部材を射出成形金型にインサ
ートし、基部をポリアミドエラストマー発泡体(たとえ
ばATOFINA社製PEBAX5533、比重0.8
〜1.0)で成形する。発泡剤には揮発性発泡剤を用い
る。
【0104】これにより、ラバーの表面に設けられたポ
リアミドエラストマーフィルムと、基部とは溶融接着
し、強固に一体化させることが可能となるのである。
【0105】得られた靴底に対して接着試験を行なった
ところ、表1に示すように、一部、界面剥離が観察され
たものの、11〜15N/mm2にてラバー材料の破壊
が確認された。したがって、ラバーと基部との接着は極
めて良好であることが理解される。
【0106】(実施例4)ラバーとして、NBRとカル
ボキシル基で変性されたX−NBRとの混練り品を使用
する。NBRとX−NBRとの混練りの配合比は重量比
で25:75とした。表1に示すように、X−NBRの
カルボキシル基濃度は0.01〜0.1EPHRとし
た。表3に示すように、NBR25重量部、X−NBR
75重量部のほか、ステアリン酸1重量部、シリカ40
重量部、可塑剤10重量部、PEG2重量部、老化防止
剤1重量部、粘着付与剤5重量部、酸化チタン5重量
部、群青0.05重量部、架橋剤DCP−40を5重量
部、それぞれ含有させた。
【0107】接着層として、マレイン酸を0.5〜5重
量%練り込んだポリアミドエラストマーフィルム(たと
えばATOFINA社製PEBAX5533、厚み0.
3mm)を使用することができる。マレイン酸の練り込
み量が0.5重量%未満であると反応性に富む官能基濃
度の増加が不十分となり、十分な接着性の改善が見られ
ない場合があるからであり、一方、マレイン酸の練り込
み量が5重量%を越えると外観不良の原因となり、作業
性も悪くなることがあるからである。なお、マレイン酸
の練り込み量は、1〜1.5重量%であることが好適で
ある。表1に示すように、ポリアミドエラストマーフィ
ルムには、マレイン酸を0.5〜1.5重量%の範囲で
練りこんだ。
【0108】まず、混練りされたラバーをプレス成形用
金型のキャビティー部分に配置し、温度160〜170
℃、圧力8〜10MPaにて、30秒〜1分間加熱し
た。
【0109】次に、プレス成形用金型を開き、予備加熱
されたラバーにおける接着層との接着面に、ポリアミド
エラストマーフィルムを設置した後、再びプレス成形用
金型を締め、温度160〜170℃、圧力8〜10MP
aにて、11〜13分間加熱した。
【0110】ポリアミドエラストマーフィルムに練り込
まれたマレイン酸により、反応性に富む官能基の濃度が
高くなっているので、ラバーと接着層とは強固に接着さ
れ、ラバーとポリアミドエラストマーフィルムとが一体
的に接合したラバー部材が形成される。
【0111】次に、ラバーを射出成形金型にインサート
し、基部をポリウレタンエラストマー(たとえば武田バ
ーディシェウレタン工業社製ET890)で成形する。
【0112】これにより、ラバーの表面に設けられたポ
リアミドエラストマーフィルムと、基部のポリウレタン
エラストマーとは溶融接着し、強固に一体化させること
が可能となるのである。
【0113】得られた靴底に対して接着試験を行なった
ところ、表1に示すように15N/mm2以上にてラバ
ー材料の破壊が確認された。したがって、ラバーと基部
との接着は極めて良好であることが理解される。
【0114】(実施例5)ラバーとして、SBRとカル
ボキシル基で変性されたX−NBRとの混練り品を使用
する。SBRとX−NBRとの混練りの配合比は重量比
で50:50とした。表1に示すようにX−NBRのカ
ルボキシル基濃度は0.01〜0.1EPHRとした。
【0115】パウダーは、フタル酸を0.5〜1.5重
量%ドライブレンドしたポリアミドエラストマーパウダ
ーを使用した。ポリアミドエラストマーパウダーとして
は、たとえば、Daicel−Huels社製のVES
TAMID55を使用することができる。表1に示すよ
うに、ポリアミドエラストマーパウダーの平均粒子径は
200〜800μmの範囲にあるものを使用した。ポリ
アミドエラストマーパウダーの粒子径が200μm未満
であると、散布時にポリアミドエラストマーパウダーが
飛散して作業性が悪くなる場合があるからであり、一
方、ポリアミドエラストマーパウダーの粒子径が800
μmを越えると、ポリアミドエラストマーパウダーを溶
融させて設ける熱可塑性樹脂接着層にガス溜まりが発生
する傾向があるからである。なお、ポリアミドエラスト
マーパウダーの平均粒子径は400〜600μmである
ことが好適である。
【0116】まず、混練りされたラバーをプレス成形用
金型のキャビテイー部分に配置し、温度160〜170
℃、圧力8〜10MPaにて、30秒〜1分間加熱す
る。
【0117】次に、プレス成形用金型を開き、予備架橋
されたラバーの表面に、フタル酸をドライブレンドした
ポリアミドエラストマーパウダーを、10〜100mg
/cm2、好ましくは、20〜40mg/cm2散布した
後、再びプレス成形用金型を締め、温度160〜170
℃、圧力8〜10MPaにて、11〜13分間加熱す
る。ポリアミドエラストマーパウダーの散布量が10m
g/cm2未満であると、十分な厚みの接着層を形成す
ることができず、基部の熱可塑性樹脂または熱可塑性エ
ラストマーとの接着不良の原因となる場合があり、一
方、ポリアミドエラストマーパウダーの散布量が100
mg/cm2を越えると、ポリアミドエラストマーパウ
ダーを溶融させることで形成される接着層に、ガス溜ま
りが発生し易くなる傾向がある。
【0118】フタル酸により、反応性に富む官能基の濃
度が高くなっているので、ラバーの接着界面には、強固
に溶融一体化されたポリアミドエラストマーの接着層が
形成され、ラバーと接着層とが一体的に接合したラバー
部材が形成される。
【0119】次に、ラバー部材を射出成形金型にインサ
ートし、基部をポリアミドエラストマー(たとえばDa
icel−Huels社製VESTAMID55)で成
形する。
【0120】これにより、ラバーの表面に設けられたポ
リアミドエラストマーの接着層と、ポリアミドエラスト
マーの基部とは溶融接着し、強固に一体化させることが
可能となるのである。
【0121】得られた靴底に対して接着試験を行なった
ところ、表1に示すように15N/mm2以上にてラバ
ー材料の破壊が確認された。したがって、ラバーと基部
との接着は極めて良好であることが理解される。
【0122】(実施例6)ラバーとして、SBRとカル
ボキシル基で変性されたX−NBRとの混練り品を使用
する。SBRとX−NBRとの混練りの配合比は重量比
で50:50とした。表1に示すようにX−NBRのカ
ルボキシル基濃度は0.01〜0.1EPHRとした。
【0123】表3に示すように、SBR50重量部、X
−NBR50重量部のほか、ステアリン酸1重量部、シ
リカ40重量部、可塑剤10重量部、PEG2重量部、
老化防止剤1重量部、粘着付与剤5重量部、酸化チタン
5重量部、群青0.05重量部、架橋剤DCP−40を
5重量部、それぞれ含有させた。
【0124】まず、ラバーの混練り時、コンパウンドに
ポリオレフィンエラストマーのパウダーを0.5〜1.
5PHR混入する。混入量が0.5PHR未満である
と、混入したエラストマーと熱可塑性樹脂または熱可塑
性エラストマー接着層の相溶性が高いことによる接着性
向上の効果が頼著ではなくなり、一方、混入量が1.5
PHRを越えると、架橋後のラバー表面外観不良の原因
となる。なお、ポリオレフィンエラストマーのパウダー
の混入は、0.8〜1.2PHRであることが好適であ
る。
【0125】ポリオレフィンエラストマーのパウダーと
しては、たとえば、日本油脂社製モディパーA8200
などを使用することができる。また、ポリオレフィンエ
ラストマーのパウダーの平均粒子径は200〜800μ
mとすることが可能であり、平均粒子径は300〜50
0μmであることが好適である。平均粒子径が200μ
m未満であると、混練り時にパウダーが飛散して作業性
が悪くなり、一方、800μmを越えると、ラバーコン
パウンド中への分散が悪くなり、物性低下や接着強度低
下の原因となる。
【0126】次に、混練りされたラバーをプレス成形用
金型のキャビティー部分に配置し、温度160〜170
℃、圧力8〜10MPaにて、30秒〜1分間加熱す
る。
【0127】次に、プレス成形用金型を開き、予備架橋
されたラバーの接着界面に、ポリオレフィン樹脂のパウ
ダーを10〜100mg/cm2、好ましくは20〜4
0mg/cm2散布した後、再び金型を締め、温度16
0〜170℃、圧力8〜10MPaにて11〜13分間
加熱する。なお、ポリオレフィン樹脂のパウダーとして
は、たとえば三井石油化学社製ミラストマー8032な
どを使用することが可能である。また、ポリオレフィン
樹脂のパウダーは、平均粒子径200〜800μmのも
のを使用することができ、平均粒子径は400〜600
μmであることが好適である。
【0128】ラバーコンパウンドに混入されたポリオレ
フィンエラストマーのパウダーとポリオレフィン樹脂で
形成された接着層との相溶性は高いので、ラバーの接着
界面には強固に溶融一体化されたポリオレフィン樹脂の
接着層が形成され、ラバーと接着層とが一体的に接合し
たラバー部材が形成される。
【0129】次に、ラバー部材を射出成形金型にインサ
ートし、基部をポリオレフィンエラストマー(たとえば
三井石油化学社製ミラストマー8032)で成形する。
【0130】これにより、ラバーの表面に設けられたポ
リオレフィン樹脂の接着層と、ポリオレフィンエラスト
マー樹脂の基部とは溶融接着し、強固に一体化させるこ
とが可能となるのである。
【0131】得られた靴底に対して接着試験を行なった
ところ、表1に示すように8.5N/mm2以上にてラ
バー材料の破壊が確認された。したがって、ラバーと基
部との接着は極めて良好であることが理解される。
【0132】下記に示す表1の結果によれば、実施例1
〜6に係る靴底においてはラバー材料の破壊現象が観察
され、ラバーと基部との接着が強固であることが理解さ
れる。
【0133】一方、比較例1は、接地部分の少なくとも
一部がNBRを主材料として形成されたラバーと、ポリ
アミドエラストマーで形成され、前記ラバーと溶融一体
化して接合する接着層と、前記接着層と融着一体化し、
ポリアミドエラストマーで形成された基部とで形成され
た靴底である。表3に示すように、ラバーは、NBR1
00重量部のほか、ステアリン酸1重量部、シリカ40
重量部、可塑剤10重量部、PEG2重量部、老化防止
剤1重量部、粘着付与剤5重量部、酸化チタン5重量
部、群青0.05重量部、架橋剤DCP−40を5重量
部、それぞれ含有する。比較例1の接着試験の結果は、
表2に示すように1〜2N/mm2にて界面剥離が生じ
た。
【0134】また、比較例2は、接地部分の少なくとも
一部がSBRとX−NBRとを主材料として形成された
ラバーと、ポリウレタンエラストマーで形成され、前記
ラバーと溶融一体化して接合する接着層と、前記接着層
と融着一体化し、ポリウレタンエラストマーで形成され
た基部とで形成された靴底である。表3に示すように、
ラバーは、SBR75重量部とX−NBR25重量部の
ほか、ステアリン酸1重量部、シリカ40重量部、可塑
剤10重量部、PEG2重量部、加硫活性剤0.3重量
部、老化防止剤1重量部、粘着付与剤5重量部、酸化チ
タン5重量部、群青0.05重量部、スコーチ防止剤
0.3重量部、酸化亜鉛3重量部、粉末硫黄1.7重量
部、促進剤としてCBSを2重量部、DOTGを0.3
重量部、TMTMを0.3重量部、それぞれ含有する。
比較例2の接着試験の結果は、表2に示すように5〜7
N/mm2にて界面剥離が生じた。
【0135】
【表1】
【0136】
【表2】
【0137】
【表3】
【0138】(実施例7)図1は、本発明に係る靴底
を、ラバーに形成された意匠部に対して横方向から説明
する図面である。本発明に係る靴底は、接地部分の少な
くとも一部が熱硬化性弾性体で形成されたラバー2と、
熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成さ
れ、ラバー2と溶融一体化して接合した接着層3と、熱
可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成された
基部6とで、構成された三層構造の靴底1である。ラバ
ー2と接着層3とは溶融一体的に接合しておりラバー部
材4を構成する。
【0139】図2は、本発明に係る靴底1を、ラバー2
に形成された意匠部に対して正面方向から説明する図面
であり、図2におけるA−A断面にて切断した切断面を
説明する図面が図3(A)である。ラバー2における接
着層3との接着界面には、熱可塑性樹脂または熱可塑性
エラストマーで形成された接着層3が溶融一体的に接合
されており、接着層3には、熱可塑性樹脂または熱可塑
性エラストマーで形成された基部6が融着されている。
【0140】ラバー2の接地部分には、凸形状ラバー部
14が設けられている。ラバー凸形状部14において
は、基部6は凸形状部15または凹形状部16をなして
いる。
【0141】図3(B)に示すように、凸形状ラバー部
14aの中には凸形状部15が芯として存在する。その
ため、基部6の材料として、ラバー2に使用される熱硬
化性弾性体よりも硬度や剛性が大きく、かつ、比重の小
さい熱可塑性エラストマーを使用した場合、凸形状ラバ
ー部14aの剛性は、凸形状部15により増加し、接地
面に対する靴底のグリップ性能を向上させることが可能
となるのである。すなわち、凸形状ラバー部14aは剛
性が増加することにより土や芝生などのやわらかい接地
面に対しては突き刺さりやすくなり、かつ変形しがたい
ので凸形状部15を持たない凸形状ラバー部14bに比
較してグリップ性能が向上する。また、熱硬化性弾性体
の硬度が小さいので、舗装路などのかたい接地面に対し
ては熱硬化性弾性体が変形し易く良好なグリップ性能を
発揮する。さらに、従来の凸形状ラバー部の熱硬化性弾
性体は硬度を小さくしすぎると、強度不足から欠けや割
れの問題が発生したが、凸形状ラバー部14aは凸形状
部15の芯が存在すると変形し難いのでこれらの問題が
発生しない。その結果、従来使用できなかった低硬度の
熱硬化性弾性体が使用できるので、かたい接地面に対し
ては良好なグリップ性を発揮し、クッション性も向上す
る。かたい接地面に遭遇する機会の多い場合の熱硬化性
弾性体の硬度はショアーA硬度で50〜75程度が好ま
しく、やわらかい接地面に遭遇する機会の多い場合はシ
ョアーA硬度で65〜90程度が好ましい。なお、ラバ
ー2に使用される熱硬化性弾性体よりも硬度や剛性が大
きく、かつ、比重の小さい熱可塑性エラストマーとして
は、たとえば無発泡のポリアミドエラストマーを使用す
ることが可能である。
【0142】また、凸形状ラバー部14の中には凸形状
部15が芯として存在するから、基部6と比較して比重
の大きいラバー2の体積が減り、靴底全体として軽量化
を図ることが可能となるのである。
【0143】また、ラバー凸形状部14において、基部
6は凸形状部15または凹形状部16をなしており、ラ
バー2と基部6との接着面積の増加を図ることができ、
ラバー2と基部6との接着力を向上させることが可能と
なるのである。
【0144】また、ラバー凸形状部14bにおいて、基
部6が凹形状部16をなしている場合にあっては、その
ラバー凸形状部14bの剛性を減少させることができ、
靴底のクッション性や屈曲性が向上するので、履き心地
を向上させることが可能となるのである。
【0145】なお、実施例7に例示された靴底は、サッ
カーシューズ、ラグビーシューズ、野球シューズなどの
靴底として使用することができる。
【0146】(実施例8)図4は、本発明に係る靴底1
を、ラバー2に形成された意匠部に対して横方向から説
明する図面である。ラバー接着界面には、複雑な三次立
体曲面が形成されている。靴底1は、ラバー2と、ラバ
ー2と溶融一体化して接合した接着層3と、基部6とで
構成された三層構造である。ラバー2と接着層3とは溶
融一体的に接合しておりラバー部材4を構成する。
【0147】図5は、図4に示された靴底1を、ラバー
2に形成された意匠部に対して正面方向から説明する図
面であり、図5におけるB−B断面にて切断した切断面
を説明する図面が図6(A)であり、図5におけるC−
C断面にて切断した切断面を説明する図面が図6(B)
である。ラバー2における接着層3との接着界面には、
熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーで形成された
接着層3が溶融一体的に接合されており、接着層3に
は、熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーで形成さ
れた基部6が融着されている。
【0148】ラバー2における接着層3との接着面が三
次元立体曲面を有するから、ラバーと接着層とが一体的
に接合したラバー部材を形成した後、ラバー部材を射出
成形金型にインサートし、射出成形などの手段により熱
可塑エラストマーを融着する際、基部とラバー部材との
接着性を向上させることができるのである。
【0149】また、従来の貼り合わせ加工で必要とされ
たラバーのバフ加工、プライマー処理、接着剤塗布、圧
着工程などの煩雑な作業を簡略化もしくは不要とするこ
とができるので、靴底の製造過程において、大幅な作業
行程が簡略化されコストダウンを達成させることができ
る。
【0150】また、プライマーや接着剤のはみ出しもな
くなるため、外観的にも改善がはかれるため、商品の付
加価値も大いに向上する。
【0151】さらに、従来行なわれていた貼り合わせ加
工では、三次元立体曲面を有するラバーと接着層とが一
体的に接合したラバー部材を形成した後、ラバー部材を
射出成形金型にインサートし、射出成形などの手段によ
り熱可塑エラストマーを融着する際、スキマの発生や接
着力のバラツキが見られたが、本発明によれば、均質で
高強度の接着が可能になる。
【0152】なお、実施例8に例示された靴底は、サッ
カーシューズ、ラグビーシューズ、野球シューズなどの
靴底として使用することができる。
【0153】(実施例9)図7は、本発明に係る靴底1
を、ラバー2に形成された意匠部に対して横方向から説
明する図面である。本発明に係る靴底1は、ラバー2
と、ラバー2と溶融一体化して接合した接着層3と、基
部6とで、構成された三層構造の靴底1である。
【0154】図8は、本発明に係る靴底1を、ラバー2
に形成された意匠部に対して正面方向から説明する図面
であり、図8におけるD−D断面にて切断した切断面を
説明する図面が図9である。ラバー2には、熱可塑性樹
脂または熱可塑性エラストマーで形成された接着層3が
溶融一体的に接合されており、接着層3には、熱可塑性
樹脂または熱可塑性エラストマーで形成された基部6が
融着されている。
【0155】基部6は、熱可塑性エラストマー発泡体で
形成されていることが好適であり、具体的にはポリアミ
ドエラストマー発泡体などを使用することができる。
【0156】図9に示すように、ラバー2の周縁部に
は、鉛直方向に対して伸びているラバー立ち上がり部1
7が設けられている。このラバー立ち上り部17が設け
られているから、ラバー2と基部6との接着面積の増加
を図ることができ、ラバー2と基部6との接着力を向上
させることが可能となるのである。
【0157】また、図8に示すようにラバー2の設置面
には溝状意匠部18が設けられており、溝状意匠部18
が存在するところで、ラバー2と基部6との接着面積の
増加を図ることができ、ラバー2と基部6との接着力を
向上させることができる。
【0158】なお、実施例9に例示された靴底は、ラン
ニングシューズ、テニスシューズなどの靴底として使用
することができる。
【0159】なお、今回開示された実施の形態および実
施例はすべての点で例示であって制限的なものではない
と考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明
ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の
範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含ま
れることが意図される。
【0160】
【発明の効果】本発明によれば、接着界面を変性させ、
変性により反応基密度を増加させるから、ラバーと接着
層との接着を強固にすることができた。また、相溶性の
向上を図ることにより、ラバーと接着層との接着を強固
にすることができた。ラバーと接着層との接着を強固に
することができたから、接着のバラツキに対する安全率
も高くなる。
【0161】また、本発明によれば、ラバーの接着界面
の複雑な三次元立体曲面に、熱可塑性樹脂または熱可塑
性エラストマー接着層が形成されているので、その接着
層の上に射出成形などの手段により熱可塑性樹脂または
熱可塑性エラストマーを融着して基部を設ける際、接着
性よく容易に基部を形成することができた。さらに、従
来の貼り合わせ加工で必要とされたラバーのバフ加工、
プライマー処理、接着剤塗布、圧着工程などの煩雑な作
業が不要となるので、靴底製造工程において大幅に作業
行程が簡略化されコストダウンを達成させることが可能
となった。
【0162】また、プライマーや接着剤のはみ出しもな
くなるため、外観的にも改善がはかれるため、商品の付
加価値も大いに向上する。
【0163】さらに従来の貼り合わせ加工では、ラバー
に複雑な三次元立体曲面を設けた場合、接着時にスキマ
の発生や接着力のバラツキなどが見られたが、本発明に
よれば融着により均質で高強度の接着が可能になる。
【0164】またさらに、ラバーの接地部分の凸形状ラ
バー部において、基部の熱可塑性樹脂または熱可塑性エ
ラストマーを凸形状または凹形状にする事により、品質
向上させるとともに、機能設計を行なうことも極めて容
易となった。たとえばスポーツシューズにおいては種目
特性に適した突起意匠設計なども可能となる。すなわ
ち、たとえば基部の熱可塑性樹脂または熱可塑性エラス
トマーを凸形状にした場合、接着面積が大きくなる事に
より接着力が向上し、ラバー突起意匠が熱可塑性樹脂ま
たは熱可塑性エラストマーの芯により剛性が増加しグリ
ップカが向上する。また、芯が存在するためには従来使
用できなかった低硬度の熱硬化性弾性体が使用できるの
で、より設計の自由度が高くなり、好適なグリップ性能
設計が可能となる。さらに熱可塑性樹脂または熱可塑性
エラストマーの比重が小さい場合は軽量化も図ることが
可能となるのである。逆に、基部の熱可塑性樹脂または
熱可塑性エラストマーを凹形状にした場合、接着面積の
増大による接着力が向上する事は同じであるが、ラバー
突起の剛性は逆に減少するために靴底のクッション性や
屈曲性が向上するので、履き心地を向上させることが可
能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る靴底を示す側面図である。
【図2】 本発明に係る靴底を示す平面図である。
【図3】 本発明に係る靴底の図2におけるA−A断面
における断面図である。
【図4】 本発明に係る靴底を示す側面図である。
【図5】 本発明に係る靴底を示す平面図である。
【図6】 本発明に係る靴底の図5における断面図であ
り、そのうち(A)はB−B断面における断面図、
(B)はC−C断面における断面図である。
【図7】 本発明に係る靴底を示す側面図である。
【図8】 本発明に係る靴底を示す平面図である。
【図9】 本発明に係る靴底の図8におけるD−D断面
における断面図である。
【符号の説明】
1 靴底、2 ラバー、3 接着層、4 ラバー部材、
6 基部、12 ラバー接着界面、13 接着層接着界
面、14 凸形状ラバー部、15 凸形状部、16 凹
形状部、17 立上り部、18 溝状意匠部。
フロントページの続き (56)参考文献 特開2000−41702(JP,A) 特開 平4−276204(JP,A) 特開 平10−192005(JP,A) 特開 平8−294933(JP,A) 特開 平7−265103(JP,A) 特開 昭63−5701(JP,A) 特開 昭63−161901(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A43B 1/00 - 23/30

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラスト
    マーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が
    熱硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であ
    って、 前記ラバーは、不飽和酸または酸誘導体で変性されたラ
    バー接着界面を有し、 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成さ
    れ、前記ラバー接着界面で前記ラバーと溶融一体化して
    接合した接着層を有するとともに、 前記基部は前記接着層と融着一体化した靴底。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラスト
    マーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が
    熱硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であ
    って、 前記ラバーは、不飽和酸または酸誘導体を含有し、 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成さ
    れ、前記ラバーと溶融一体化して接合する接着層を有す
    るとともに、 前記基部は前記接着層と融着一体化した靴底。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラスト
    マーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が
    熱硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であ
    って、 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成さ
    れ、不飽和酸または酸誘導体で変性された接着層接着界
    面を有し、前記接着層接着界面で前記ラバーと溶融一体
    化して接合した接着層を有するとともに、 前記基部は前記接着層と融着一体化した靴底。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラスト
    マーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が
    熱硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であ
    って、 不飽和酸または酸誘導体を含有し変性した熱可塑性樹脂
    もしくは熱可塑性エラストマーで形成され、前記ラバー
    と溶融一体化して接合した接着層を有するとともに、 前記基部は前記接着層と融着一体化した靴底。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラスト
    マーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が
    熱硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であ
    って、 不飽和酸または酸誘導体をドライブレンドした熱可塑性
    樹脂もしくは熱可塑性エラストマーのパウダーを溶融さ
    せ、前記ラバーと一体化して接合した接着層を有すると
    ともに、 前記基部は前記接着層と融着一体化した靴底。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラスト
    マーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が
    熱硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であ
    って、 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成さ
    れ、前記ラバーと溶融一体化して接合する接着層を有す
    るとともに、 前記ラバーは、前記接着層の材料と相溶性が高い熱可塑
    性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーを含有し、 前記基部は前記接着層と融着一体化した靴底。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラスト
    マーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が
    熱硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であ
    って、 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成さ
    れ、前記ラバーと溶融一体化して接合する接着層を有
    し、 前記基部は前記接着層と融着一体化するとともに、 前記ラバーの接地部分における凸形状ラバー部において
    は、前記基部が凸形状部または凹形状部を有する靴底。
  8. 【請求項8】 前記ラバーの接地部分における凸形状ラ
    バー部においては、前記基部が凸形状部または凹形状部
    を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の靴底。
  9. 【請求項9】 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラスト
    マーで形成された基部と、接地部分の少なくとも一部が
    熱硬化性弾性体で形成されたラバーとを有する靴底であ
    って、 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性エラストマーで形成さ
    れ、前記ラバーと溶融一体化して接合する接着層を有
    し、 前記基部は前記接着層と融着一体化するとともに、 前記ラバーにおける前記接着層との接着面が、三次元立
    体曲面を有する靴底。
  10. 【請求項10】 前記ラバーにおける前記接着層との接
    着面が、三次元立体曲面を有する請求項1〜8のいずれ
    か1項に記載の靴底。
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