JP3391821B2 - 付着防止剤 - Google Patents
付着防止剤Info
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Description
樹脂、特にエポキシ樹脂の付着防止に関する。
デンサー、フイルムコンデンサー等の表面は防湿、美観
及び保護の点から主としてエポキシ樹脂などの樹脂によ
り被覆される。この被覆時に、これら樹脂がコンデンサ
ーのリード線にも付着してしまう。ところが集積回路の
技術進歩による電子機器の小型軽量化は、コンデンサー
自身の高い寸法精度が要求されている。つまり、リード
線部分へのこれら樹脂の付着を完全に防止することが要
求されている。このため、コンデンサー等をエポキシ樹
脂等の樹脂で被覆するとき、これらの樹脂がリード線に
付着しないように、リード線に付着防止剤を塗布するこ
とが行われている。リード線への樹脂の付着を防止する
ために、従来、種々の付着防止剤、例えば、シリコン系
のもの、あるいはフッ素系のもの(特開昭56−531
16公報、および特開昭55−116782号公報)が
使用されている。しかしながら、シリコン系の付着防止
剤は、エポキシ樹脂等の樹脂の付着防止性が低いばかり
でなく、ハンダ特性が悪く、リード線に残ったシリコン
系付着防止剤のため導電不良が生じるという欠点を有し
ている。
表面張力が低く付着防止性に優れ、かつ、ハンダ特性も
優れている。しかし、フッ素系付着防止剤の多くは、エ
ポキシ樹脂等の溶剤として使われているベンゼン、トル
エン、あるいは、キシレン等に可溶であるため、エポキ
シ樹脂等による表面被覆時に、該付着防止剤がこれらの
溶剤に溶解され、該付着防止剤がエポキシ樹脂等被覆剤
に溶け込み、コンデンサー表面の均一な塗膜の形成を阻
害し、塗りむら等の塗装不良が起きるという欠点が存在
する。
レン、ベンゼン、トルエン等の溶剤に溶解しにくい含フ
ッ素ポリマーを付着防止剤として用いるものが開示され
ている(特開昭60−262812号)。該含フッ素ポ
リマーを溶解させる溶剤としては、含フッ素有機溶剤が
用いられており、その代表的なものとしてトリクロロト
リフルオロエタンが挙げられるが、該溶剤は、オゾン層
を破壊するとしてその使用は、将来大幅に制限されよう
としている。その他多くの含フッ素有機溶剤も、溶解
性、環境衛生上の問題等で満足すべきものがない。
ヘキサフルオライドが、含フッ素ポリマーの溶剤として
最適であることを見いだしたが、引火性が強いため、そ
のままでは実用上問題がある。そこで、塩化メチレンと
の混合溶媒で使用することによってその引火性を消滅さ
せる技術があるが、しかしながら、付着防止成分として
使用される含フッ素ポリマーは、塩化メチレンに対して
十分な溶解性がないばかりか、樹脂の付着防止効果も阻
害するという問題がある。
に含フッ素ポリマーを用いた付着防止剤の欠点を解決す
るために行われたものであり、特にコンデンサーやリー
ド線に対し、濡れが良く、均一に付着し、溶剤による環
境上問題がなく、また引火点がなく、かつその付着防止
性能を最大に引き出すことのできる付着防止剤を提供す
ることを目的とする。
決するために、溶剤としてキシレンヘキサフルオライド
15〜84.5重量%、完全にフッ素化された炭素数4
〜22の化合物15〜84.5重量%、および付着防止
成分として含フッ素ポリマーを0.5〜4重量%を含有
するエポキシ樹脂の付着防止剤を提供する。
オライドとしては、環境問題上規制対象ではないp−キ
シレンヘキサフルオライドとm−キシレンヘキサフルオ
ライド等の異性体が挙げられる。これらは単独で用いて
も、任意の比率で混合して用いてもよい。キシレンヘキ
サフルオライドの使用量は、付着防止剤の全体量に対し
て15〜84.5重量%、好ましくは、15〜80重量
%の範囲である。配合量が84.5重量%を超えると完
全にフッ素化された炭素数4〜22の化合物の配合によ
っても引火性を消滅させることが出来ない。
炭素数4〜22の化合物とは、炭素原子が直鎖状に結合
したものでもまた枝分かれのあるものでもよい。例え
ば、ヘキサフルオロプロペンのオリゴマーや一般式
(1)に示すようなポリフルオロエーテル等の化合物が
挙げられる。
らは、付着防止剤全体量に対して15〜84.5重量
%、好ましくは20〜80重量%の範囲で配合する。
ーの溶解を阻害せず、環境に悪影響しないものであれば
使用してもよい。
る含フッ素ポリマーは、特に限定的ではなく、従来から
付着防止剤として使用されている公知の含フッ素ポリマ
ーを用いることができる。例えば、下記一般式(2)で
表されるペルフルオロアルケニルポリビニルフェニルエ
ーテルが挙げられる。
オロアルケニル基、nは、10〜85の数を表す)
素アクリルモノマーを反応させて得られる共重合体(特
開昭60−262812号公報)。
は、炭素数6〜12のペルフルオロアルキル基を示す)
−(ペルフルオロアルケニルオキシ)エチルアクリレー
ト、またはメタクリレートの重合体、もしくは、これら
と前記一般式(3)で表される(ペルフルオロアルキ
ル)エチルアクリレートまたはメタクリレートとの共重
合体。
意義、Rf”は、炭素数3〜12のペルフルオロアルケ
ニル基を示す)
−(ペルフルオロアルケニルオキシ)エチルアクリレー
トまたはメタクリレートと上記一般式(2)で表される
ペルフルオロアルケニルポリビニルフェニルエーテルと
の共重合体(特開昭61−12777号公報)等が挙げ
られる。又、含フッ素ポリマーの2種以上を任意の割合
で混合して使用してもよい。
対して0.5〜4重量%、好ましくは0.7〜3.5重
量%の範囲内で配合する。配合量が、0.5重量%より
少ないと付着防止効果が劣り、一方、配合量が、4重量
%を越えても付着防止効果は頭打ちとなるので、経済性
の点から好ましいとはいえない。
るものではないが、一般に含フッ素ポリマーをキシレン
ヘキサフルオライドに完全に溶解させた後、その他の溶
剤を加えるか、完全フッ素化された溶剤に加熱溶解後、
適当な濃度に調整するのが好ましい。本発明の付着防止
剤は、使用前に液温を20℃前後にした後、よく撹拌し
て用いることが望ましい。
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 付着防止成分として2−(ペルフルオロアルケニルオキ
シ)エチルアクリレート(ペルフルオロアルキル)エチ
ルアクリレート共重合体0.7重量部とペルフルオロア
ルケニルポリビニルフェニルエーテル(ペルフルオロア
ルキル)エチルアクリレート共重合体0.3重量部を用
い、メタキシレンヘキサフルオライド49重量部に加え
て完全に溶解させた後に、ポリフルオロエーテル50重
量部を加えて、付着防止剤を調整した。
の溶解度及び付着防止剤の引火点を調べた結果を表1に
示す。さらに、この付着防止剤を用いて、コンデンサー
用樹脂組成物溶液(エポキシ樹脂、及びアクリル樹脂と
エポキシ樹脂1:1混合物)の付着に対する防止性を調
べた。その結果を表1に示す。
方法によった。 付着防止性試験方法 コンデンサー用リード線6cmの一端から4cmの部分
を各付着防止剤に浸漬し、引き上げた後、100℃で1
0分間乾燥した。次いで、リード線の反対側の端から5
cmの部分をコンデンサー用樹脂組成物溶液に浸漬し、
引き上げ後、1分間常温で放置し、各リード線の付着防
止剤塗布部分を観察しコンデンサー用樹脂組成物溶液の
付着状況を下記の基準で判定した。 判定基準 ◎:付着防止剤塗布部分には全く付着しない ○:付着防止剤塗布部分に微少量の樹脂が付着するが、
指先で触れるだけで容易に剥離される ×:付着防止効果は全くなく、非塗装部分と同様に樹脂
が付着する
て調整し、該付着防止剤中の付着防止成分の溶解性、該
付着防止剤の冷安定性、引火点、及び付着防止性を調べ
た。その結果を表1に示す。
ルケニルオキシ)エチルアクリレート(ペルフルオロア
ルキル)エチルアクリレート共重合体。Bは、ペルフル
オロアルケニルポリビニルフェニルエーテル(ペルフル
オロアルキル)エチルアクリレート共重合体。m−XH
Fは、m−キシレンヘキサフルオライドを示す。Xは、
CF3(CF2CF2O)nCF3のnが2〜3のポリ
フルオロエーテル。Yは、ヘキサフルオロプロペンの二
量体。Zは、ジクロロエタン。aは、エポキシ樹脂に対
する付着防止性を示す。bは、アクリル樹脂とエポキシ
樹脂1:1混合物に対する付着防止性を示す。
リード線にエポキシ樹脂等が付着するのを有効に防止
し、特にコンデンサーやリード線に対し、濡れがよく均
一に付着する。又、環境上問題がなく、引火性もない。
また、エポキシ樹脂等の樹脂塗膜への悪影響の懸念がな
い。また、本発明の付着防止剤は、エポキシ樹脂等の樹
脂の付着防止のみならず、その他、接着性の強い樹脂、
潤滑油、水等の付着防止、又それらの洩れ防止等の機能
を有し、印刷インキの付着防止、精密機械の防食防錆、
さらには、撥水撥油剤等の種々の用途に有効である。
Claims (3)
- 【請求項1】 溶剤としてキシレンヘキサフルオライド
15〜84.5重量%、完全にフッ素化された炭素数4
〜22の化合物15〜84.5重量%、および付着防止
成分として含フッ素ポリマーを0.5〜4重量%を含有
するエポキシ樹脂付着防止剤。 - 【請求項2】 完全にフッ素化された炭素数4〜22の
化合物が、ヘキサフルオロプロペンのオリゴマーおよび
下記の一般式(1): 【化1】 (式中、nは1から10の数を示す)で示されるポリフ
ルオロエーテルからなる群より選択される少なくとも1
種である請求項1に記載のエポキシ樹脂付着防止剤。 - 【請求項3】 付着防止成分としての含フッ素ポリマー
が、下記の一般式(2): 【化2】 (式中、Rfは、炭素数6〜9のペルフルオロアルケニ
ル基、nは10〜85の数を表す)で表されるペルフル
オロアルケニルポリビニルフェニルエーテル、下記の一
般式(3): 【化3】 (式中、Rは、HもしくはCH3、Rf’は、炭素数6
〜12のペルフルオロアルキル基を示す)で表される含
フッ素アクリルモノマーを反応させて得られる共重合
体、及び下記の一般式(4): 【化4】 (式中、Rは、前記一般式(3)のRと同意義、Rf”
は、炭素数3〜12のペルフルオロアルケニル基を示
す)で表される2−(ペルフルオロアルケニルオキシ)
エチルアクリレート、またはメタクリレートの重合体、
更に、これらと前記一般式(3)で表される含フッ素ア
クリルモノマーとの共重合体、更に、上記一般式(4)
で示される2−(ペルフルオロアルケニルオキシ)エチ
ルアクリレートまたはメタクリレートと上記一般式
(2)で表されるペルフルオロアルケニルポリビニルフ
ェニルエーテルとの共重合体からなる群より選択される
少なくとも1種である請求項1及び2に記載のエポキシ
樹脂付着防止剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28372292A JP3391821B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 付着防止剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP28372292A JP3391821B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 付着防止剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06122862A JPH06122862A (ja) | 1994-05-06 |
JP3391821B2 true JP3391821B2 (ja) | 2003-03-31 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28372292A Expired - Fee Related JP3391821B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 付着防止剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3391821B2 (ja) |
-
1992
- 1992-09-28 JP JP28372292A patent/JP3391821B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
石橋弘毅,溶剤便覧,槇書店,1976年 7月 5日,4版,pp165,226 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06122862A (ja) | 1994-05-06 |
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