JP3391601B2 - エンジンの過回転防止制御方法 - Google Patents

エンジンの過回転防止制御方法

Info

Publication number
JP3391601B2
JP3391601B2 JP10406495A JP10406495A JP3391601B2 JP 3391601 B2 JP3391601 B2 JP 3391601B2 JP 10406495 A JP10406495 A JP 10406495A JP 10406495 A JP10406495 A JP 10406495A JP 3391601 B2 JP3391601 B2 JP 3391601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diagnosis
engine
vehicle speed
fuel cut
speed sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10406495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08296489A (ja
Inventor
聡 杉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Jukogyo KK filed Critical Fuji Jukogyo KK
Priority to JP10406495A priority Critical patent/JP3391601B2/ja
Publication of JPH08296489A publication Critical patent/JPH08296489A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3391601B2 publication Critical patent/JP3391601B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

Landscapes

  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンの過回転を防止
するエンジンの過回転防止制御方法に係わり、特に、停
車時の高回転運転による排気系の過熱を防止するエンジ
ンの過回転防止制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車等の車輌においては、走
行中、エンジン回転数が上限許容回転数を超えないよう
燃料カットを実行し、エンジントラブルを未然に回避す
るようにしており、また、停車時には、所定の運転状態
において燃料カットを行い、運転者の意図に反した高回
転運転によるエンジンのオーバーヒートや排気系の過
熱、特に触媒の異常過熱を防止するようにしている。
【0003】例えば、特開平5−240100号公報に
は、車速を検出する車速センサ及び変速機のニュートラ
ル位置を検出するニュートラルスイッチからの信号に基
づいて停車中であるか否かを判定し、停車中と判定し、
且つ、エンジン回転数が設定回転数よりも高い状態が設
定時間以上継続したとき、燃料カットを実行する技術が
開示されており、また、特公平6−63466号公報に
は、車速が0で変速装置がニュートラルレンジの場合に
停車状態と判断し、この停車状態で、エンジン回転数が
設定値以上の状態に設定時間以上保持されたとき、燃料
カットを実行する技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、車輌
が停止状態にあるか否かは、主として車速に基づいて判
断しているが、この車速を検出する車速センサは、スピ
ードメータに内蔵されて車速(トランスミッション出力
軸回転数)に相応するパルス信号を発生する形式のもの
が一般的であり、トランスミッション側からメータ側に
延出されるスピードメータケーブルによって連結されて
いる。
【0005】従って、低速走行時にケーブルの捩れやコ
ネクタの接触不良等の異常が発生すると、車速センサか
らのパルス信号が途絶えて車速が0であるとみなされ、
実際は車輌が走行しているにも拘わらず停車状態と誤判
定されてしまい、不必要に燃料カットが実行されてエン
ジン振動が増加し、円滑な走行が困難となるおそれがあ
る。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、停車時の運転者の意図に反したエンジンの過回転を
抑制して排気系の過熱を防止するとともに、不必要な燃
料カットを防止し、制御信頼性を向上することのできる
エンジンの過回転防止制御方法を提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
エンジンへの燃料供給をカットして過回転を防止するエ
ンジンの過回転防止制御方法において、車速センサに対
する故障診断の診断結果を参照し、この診断結果が正常
である場合、エンジン回転数が規定回転数以上で、且
つ、車速センサからの信号に基づいて車輌が停止状態で
あると判断される状態が規定時間以上継続したとき、燃
料カットを実行し、一方、上記診断結果が異常である場
合には、エンジン回転数が上記規定回転数以上で、且
つ、変速機がニュートラルレンジにある状態が上記規定
時間以上継続したとき、燃料カットを実行することを特
徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記燃料カット実行後に、上記変速機がニ
ュートラルレンジで、且つ、上記車速センサからの信号
に基づいて車輌が停止状態であると判断される状態が維
持される間、エンジン出力に応じて燃料カットの解除及
び実行を繰り返すことを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、上記故障診断を、正規の診断と、この正規
の診断よりも短時間で診断結果が得られる仮の診断との
二重診断として実行し、上記仮の診断の診断結果を、上
記車速センサに対する故障診断の診断結果として参照す
ることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、上記正規の診断によって異常と判定された
ときにのみ、運転者に警告を発することを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明では、車速センサに対する
故障診断の診断結果が正常である場合、エンジン回転数
が規定回転数以上で車速センサからの信号に基づいて車
輌が停止状態であると判断される状態が規定時間以上継
続したとき、燃料カットを実行し、車速センサに対する
故障診断の診断結果が異常である場合、エンジン回転数
が規定回転数以上で変速機がニュートラルレンジにある
状態が規定時間以上継続したとき、燃料カットを実行す
る。
【0012】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明における燃料カット実行後に、変速機がニュートラ
ルレンジで車速センサからの信号に基づいて車輌が停止
状態であると判断される状態が維持される間、エンジン
出力に応じて燃料カットの解除及び実行を繰り返す。
【0013】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
発明における車速センサに対する故障診断を、正規の診
断と、この正規の診断よりも短時間で診断結果が得られ
る仮の診断との二重診断として実行し、仮の診断の診断
結果を参照して診断結果が正常である場合、エンジン回
転数が規定回転数以上で車速センサからの信号に基づい
て車輌が停止状態であると判断される状態が規定時間以
上継続したとき、燃料カットを実行し、仮の診断の診断
結果が異常である場合、エンジン回転数が規定回転数以
上で変速機がニュートラルレンジにある状態が規定時間
以上継続したとき、燃料カットを実行する。
【0014】請求項4記載の発明では、請求項3記載の
発明における車速センサに対する故障診断の結果、正規
の診断によって異常と判定されたときにのみ、運転者に
警告を発する。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図面は本発明の一実施例に係わり、図1及び図2
は過回転防止制御ルーチンのフローチャート、図3及び
図4は車速センサ故障診断ルーチンのフローチャート、
図5は燃料噴射量設定ルーチンのフローチャート、図6
は燃料カット及び再噴射によるエンジン回転数の変化を
示す説明図、図7はエンジン制御系の概略構成図、図8
は電子制御系の回路構成図である。
【0016】図7において、符号1はエンジンであり、
本実施例においては、水平対向4気筒型エンジンを示
す。このエンジン1のシリンダヘッド2に形成された各
吸気ポート2aにインテークマニホルド3が連通され、
このインテークマニホルド3にエアチャンバ4を介して
スロットルチャンバ5が連通されている。さらに、この
スロットルチャンバ5上流側に、吸気管6を介してエア
クリーナ7が取付けられ、このエアクリーナ7の直下流
に、ホットワイヤ式あるいはホットフィルム式等の吸入
空気量センサ8が介装されている。
【0017】上記スロットルチャンバ5には、スロット
ルバルブ5aが介装され、このスロットルバルブ5a
に、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ9
aとスロットルバルブ全閉でONするアイドルスイッチ
9bとを内蔵したスロットルセンサ9が連設されてい
る。さらに、上記スロットルバルブ5aの上流側と下流
側とを連通するバイパス通路10に、アイドルスピード
コントロール(ISC)バルブ11が介装されている。
【0018】また、上記インテークマニホルド3の各気
筒の各吸気ポート2aの直上流側にインジェクタ14が
配設され、上記シリンダヘッド2の各気筒毎に、その先
端を燃焼室に露呈する点火プラグ15aが取付けられて
いる。この点火プラグ15aには、点火コイル15bが
連設され、この点火コイル15bにイグナイタ16が接
続されている。
【0019】上記インジェクタ14は燃料供給路17を
介して燃料タンク18に連通されており、この燃料タン
ク18内にはインタンク式の燃料ポンプ19が設けられ
ている。この燃料ポンプ19からの燃料は上記燃料供給
路17に介装された燃料フィルタ20を経て上記インジ
ェクタ14からプレッシャレギュレータ21に圧送さ
れ、このプレッシャレギュレータ21から上記燃料タン
ク18に余剰燃料がリターンされて上記インジェクタ1
4への燃料圧力が所定の圧力に調圧される。
【0020】また、上記エンジン1のシリンダブロック
1aにノックセンサ22が取付けられるとともに、この
シリンダブロック1aの左右バンクを連通する冷却水通
路23に冷却水温センサ24が臨まされている。さら
に、上記シリンダヘッド2の排気ポート2bに連通する
エグゾーストマニホルド25の集合部に、O2センサ2
6が臨まされている。尚、符号27は触媒コンバータで
ある。
【0021】また、上記シリンダブロック1aに支承さ
れたクランクシャフト1bに、クランクロータ28が軸
着され、このクランクロータ28の外周に、所定のクラ
ンク角に対応する突起(あるいはスリット)を検出する
磁気センサ(電磁ピックアップ等)あるいは光センサ等
からなるクランク角センサ29が対設されている。さら
に、上記シリンダヘッド2のカムシャフト1cにカムロ
ータ30が連設され、このカムロータ30に、同じく磁
気センサあるいは光センサ等からなる気筒判別用のカム
角センサ31が対設されている。
【0022】一方、図8において、符号40は電子制御
装置(ECU)であり、CPU41、ROM42、RA
M43、バックアップRAM44、及び、I/Oインタ
ーフェース45がバスライン46を介して互いに接続さ
れたマイクロコンピュータを中心として構成され、その
他、安定化電圧を各部に供給する定電圧回路47、上記
I/Oインターフェース45の出力ポートからの信号に
よりアクチュエータ類を駆動する駆動回路48、センサ
類からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D
変換器49等の周辺回路が組み込まれている。
【0023】上記定電圧回路47は、ECUリレー50
のリレー接点を介してバッテリ51に接続され、上記E
CUリレー50のリレーコイルがイグニッションスイッ
チ52を介して上記バッテリ51に接続されている。ま
た、上記定電圧回路47は、直接、上記バッテリ51に
接続されており、上記イグニッションスイッチ52がO
NされてECUリレー50のリレー接点が閉となったと
き、上記定電圧回路47から各部へ電源が供給される一
方、上記イグニッションスイッチ52のON,OFFに
拘らず、常時、上記バックアップRAM44にバックア
ップ用の電源を供給するようになっている。
【0024】また、上記I/Oインターフェース45の
入力ポートには、アイドルスイッチ9b、ノックセンサ
22、クランク角センサ29、カム角センサ31、図示
しないインストルメントパネルに配設されたスピードメ
ータに内蔵される車速センサ32、及び、図示しない変
速機のシフト位置がニュートラルレンジであることを検
出するニュートラルスイッチ33等が接続されるととも
に、吸入空気量センサ8、スロットル開度センサ9a、
冷却水温センサ24、及び、O2センサ26等が上記A
/D変換器49を介して接続され、さらに、このA/D
変換器49に、上記バッテリ51からの電圧VBが入力
されてモニタされる。
【0025】一方、上記I/Oインターフェース45の
出力ポートには、イグナイタ16が接続されるととも
に、上記駆動回路48を介して、ISCバルブ11、イ
ンジェクタ14、及び、図示しないインストルメントパ
ネルに配設されるチェックエンジンランプ34等の異常
警告装置が接続されている。このチェックエンジンラン
プ34は、後述する車速センサ32の故障診断を初めと
する各種故障診断によって異常を検出したとき、“CH
ECK ENGINE”の表示を行って運転者に警告す
るものである。尚、上記チェックエンジンランプ34に
代えてブザー等の音による異常警告装置を採用しても良
い。
【0026】上記ROM42には、エンジン制御プログ
ラムや各種の故障診断プログラム、、マップ類等の固定
データが記憶されており、また、上記RAM43には、
上記各センサ類、スイッチ類の出力信号を処理した後の
データ、及び上記CPU41で演算処理したデータがス
トアされる。また、上記バックアップRAM44には、
各種学習マップ、制御用データ、自己診断機能により検
出した故障部位に対応するトラブルデータ等がストアさ
れ、上記イグニッションスイッチ52がOFFのときに
もデータが保持されるようになっている。
【0027】尚、このトラブルデータは、ECU40に
携帯型故障診断装置であるセレクトモニタ36をコネク
タ36aを介して接続することで外部に読み出すことが
できる。このシリアルモニタ36は、本出願人が先に提
出した特開平2−73131号公報に詳述されている。
【0028】上記CPU41では上記ROM42に記憶
されている制御プログラムに従って、燃料噴射量、点火
時期、ISCバルブ11の駆動信号のデューティ比等の
各種制御量を演算し、この制御量に相応する駆動信号
を、インジェクタ14、イグナイタ16、ISCバルブ
11等の各種アクチュエータに出力し、燃料噴射制御、
点火時期制御、ISC制御等の各種エンジン制御を実行
する。
【0029】この場合、高速走行時のエンジン過回転に
よるトラブル発生や、車輌停止時のレーシング運転によ
る排気系のオーバーヒートを未然に防止するため、図1
及び図2のフローチャートで示す過回転防止制御ルーチ
ンによって燃料カットを指示するための燃料カットフラ
グFFCがセット/クリアされるようになっており、この
燃料カットフラグFFCが図5の燃料噴射量設定ルーチン
で参照され、FFC=1のとき燃料カットが実行される。
【0030】さらに、上記過回転防止制御ルーチンで
は、車輌停止時に燃料カットを実行させて排気系の過熱
を防止する処理において、図3及び図4に示す車速セン
サ故障診断ルーチンによって診断された車速センサ32
の故障診断結果を参照するようになっている。
【0031】すなわち、スピードメータに内蔵される車
速センサ32においては、トランスミッション側からメ
ータ側に回転を伝達するスピードメータケーブルの捩れ
やコネクタの接触不良等の異常が発生する可能性があ
り、このような異常が発生すると、見かけ上、車速セン
サ32からの信号に基づく車速は、ほぼ“0”となって
しまい、従来のように、車速センサ32からの信号に基
づいて車輌が停止しているか否かを判定し、車輌停止時
のレーシング運転による排気系の過熱を防止する処理を
行うと、実際に車輌が低速で走行しているにも拘わらず
不必要に燃料カットが実行され、エンジン振動が増加し
て円滑な走行が困難となる。
【0032】このため、上記過回転防止制御ルーチンに
おいては、車速センサ32の故障診断結果を参照し、車
速センサ32が正常と診断されている場合には、エンジ
ン回転数と車速センサ32からの信号に基づいて停車時
のレーシング運転による排気系の過熱防止処理を行い、
車速センサ32が異常と判定されている場合、エンジン
回転数とニュートラルスイッチ33からの信号に基づい
て停車時のレーシング運転による排気系の過熱防止処理
を行うようにしている。
【0033】以下、図1及び図2の過回転防止制御ルー
チンの説明に先立ち、図5の燃料噴射量設定ルーチン、
図3及び図4の車速センサ故障診断ルーチンについて説
明する。
【0034】図5の燃料噴射量設定ルーチンは、所定時
間毎に実行され、まず、ステップS11で、クランク角セ
ンサ29の出力信号に基づくエンジン回転数NEと吸入
空気量センサ8の出力信号に基づく吸入空気量Qとか
ら、基本燃料噴射量(基本燃料噴射パルス幅)Tpを算
出し(Tp←K×Q/NE;K…インジェクタ特性補正定
数)、ステップS12で、O2センサ26の出力に基づいて
設定され、RAM43の所定アドレスにストアされてい
る空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを読出
す。
【0035】次いで、ステップS13へ進み、冷却水温セ
ンサ24による冷却水温、スロットル開度センサ9aに
よるスロットル開度、アイドルスイッチ9bからのアイ
ドル出力等に基づいて、冷却水温補正、加減速補正、全
開増量補正、アイドル後増量補正等に係わる各種増量分
補正係数COEFを設定し、ステップS14へ進む。
【0036】ステップS14では、吸入空気量センサ8等
の吸入空気計測系やインジェクタ14等の燃料供給系の
生産時のばらつき、あるいは経時変化による空燃比のず
れを学習した結果が記憶されるバックアップRAM44
の空燃比学習マップを、エンジン回転数NE及び基本燃
料噴射量Tpをパラメータとして参照し、検索した学習
値KLRから補間計算により空燃比学習補正係数KBLRCを
設定する。
【0037】その後、ステップS15へ進み、バッテリ5
1の端子電圧VB に基づいてインジェクタ14の無効噴
射時間を補間する電圧補正係数TSを設定すると、ステ
ップS16へ進み、後述する過回転防止制御ルーチンでセ
ット/クリアされる燃料カットフラグFFCの値を参照す
る。
【0038】そして、FFC=1のときには、燃料カット
を実行すべく上記ステップS16からステップS17へ進んで
燃料カット係数KFCを0に設定し(KFC←0)、ステッ
プS19へ進む。また、FFC=0のときには、燃料カット
を実行しないため、上記ステップS16からステップS18へ
進んで燃料カット係数KFCを1.0に設定し(KFC←
1.0)、ステップS19へ進む。
【0039】ステップS19では、上記ステップS11で算出
した基本燃料噴射量Tpに、上記ステップS12で読出した
空燃比フィードバック補正係数LAMBDA及び上記ス
テップS13で設定した各種増量分補正係数COEFを乗
算して空燃比補正するとともに、上記ステップS14で設
定した空燃比学習補正係数KBLRCを乗算して学習補正
し、さらに、上記ステップS17或いは上記ステップS18で
設定した燃料カット係数KFCを乗算した後、上記ステッ
プS15で設定した電圧補正係数TSを加算して電圧補正
し、最終的な燃料噴射量(燃料噴射パルス幅)Tiを設
定する(Ti←Tp×COEF×KBLRC×LAMBDA×
KFC+TS)。そして、ステップS20で、燃料噴射パルス
幅Tiをセットしてルーチンを抜ける。
【0040】その結果、燃料カット係数KFCがKFC=
1.0である場合には、燃料噴射パルス幅Tiの駆動パ
ルス信号が所定タイミングで該当気筒のインジェクタ1
4に出力されて燃料噴射パルス幅Tiに相応する量の燃
料が噴射される一方、燃料カット係数KFCがKFC=0で
ある場合、燃料噴射パルス幅TiがTi=TSとなって実
質的にインジェクタ14の駆動が停止され、燃料カット
が実行される。
【0041】一方、図3,4の車速センサ故障診断ルー
チンは、所定時間毎に実行され、車速センサ32に対
し、正規の診断と、この正規の診断よりも迅速に診断結
果の得られる仮の診断としてのクイック診断とを二重に
行うようになっている。すなわち、正規の診断が正確な
診断を行うため異常判定までに時間を要するのに対し、
クイック診断によって迅速に診断結果を得ることによ
り、図1及び図2の過回転防止制御ルーチンにおけて車
速センサ32の故障診断結果を参照する際、情報を迅速
に提供できるようにしている。
【0042】このルーチンでは、まず、ステップS101
で、車速センサ32によって計測される現在の車速VS
Pが設定値VSPS(例えば、4Km/h)以上か否か
を調べ、VSP≧VSPSであり、車速センサ32から
設定値以上の相応する信号が出力されてときには、車速
センサ3に係わる計測系は正常とみなせるため、ステッ
プS102へ進んで第1の車速センサNGフラグFNG1をク
リアすると(FNG1←0)、ステップS103でチェックエ
ンジンランプ34を消灯状態とし、ステップS104で、第
2の車速センサNGフラグFNG2をクリアして(FNG2←
0)ルーチンを抜ける。
【0043】上記第1,第2の車速センサNGフラグF
NG1,FNG2は、それぞれ、上述した正規の診断、クイッ
ク診断によって車速センサ32が異常であると判定され
たとき1にセットされるフラグであり、バックアップR
AM44にストアされ、イニシャルセット値は共に0で
ある。
【0044】一方、上記ステップS101において、VSP
<VSPSであるときには、上記ステップS101からステ
ップS105へ進んでバックアップRAM44の第1の車速
センサNGフラグFNG1を参照する。そして、FNG1=1
であり、既に正規の診断によって車速センサ32が異常
と判定されているときには、上記ステップS105からステ
ップS116へジャンプし、FNG1=0のときには、正規の
診断を新たに実行あるいは継続すべく上記ステップS105
からステップS106へ進む。
【0045】ステップS106では、アイドルスイッチ9b
がOFFか否かを調べ、アイドルスイッチ9bがOFF
のとき、ステップS107で、基本燃料噴射パルス幅Tpが
設定値TpS1(例えば、3msec)以上の負荷運転状
態か否かを調べる。そして、Tp≧TpS1のときには、さ
らに、ステップS108で、エンジン回転数NEが設定回転
数NES1(例えば、2500rpm)以上か否かを調
べ、NE≧NES1のとき、ステップS109でニュートラルス
イッチ33がOFFか否かを調べ、ニュートラルスイッ
チ33がOFFのとき、ステップS110で、車速センサ3
2からの信号に基づく車速VSPが0か否かを調べる。
【0046】その結果、上記ステップS106から上記ステ
ップS110までの各ステップにおいて、アイドルスイッチ
9bがOFF、Tp≧TpS1、NE≧NES1、且つ、ニュー
トラルスイッチ33がOFFの各条件が成立する車輌走
行状態と推定される設定運転状態下にも拘わらず、車速
が0であるというNG条件が成立するときには、ステッ
プS111へ進み、上記ステップS106から上記ステップS110
までのいずれかのステップにおいて1つでも条件が成立
しないときには、該当するステップからステップS115へ
ジャンプしてNG条件成立の継続時間を経時するための
カウント値C1をクリアし(C1←0)、ステップS116
へ進む。
【0047】NG条件が成立し、上記ステップS110から
ステップS111へ進むと、上記カウントC1が設定値CNG
1(例えば、30sec相当値)に達しているか否かを
調べ、C1<CNG1でNG条件成立の継続時間が設定時
間に達していないときには、上記ステップS111からステ
ップS112へ進んでカウント値C1をカウントアップし
(C1←C1+1)、ステップS116へ進む。
【0048】一方、上記ステップS111で、C1≧CNG1
のとき、すなわち、設定運転状態下で車速センサ32か
らの信号に基づく車速VSPが0であるNG条件が設定
時間以上継続しているときには、車速センサ32が異常
であると判定して上記ステップS111からステップS113へ
進み、正規の診断結果を示すバックアップRAM44の
第1の車速センサNGフラグFNG1をセットすると(FN
G1←1)、ステップS114でチェックエンジンランプ34
を点灯(あるいは点滅)して運転者に警告を発し、前述
のステップS115を経てステップS116へ進む。
【0049】ステップS116では、バックアップRAM4
4の第2の車速センサNGフラグFNG2を参照し、FNG2
=1で既にクイック診断により車速センサ32が異常と
判定されているときにはルーチンを抜け、FNG2=0の
ときには、クイック診断を実行あるいは継続すべくステ
ップS117以降へ進む。
【0050】ステップS117以降では、ステップS117,S11
8,S119,S120で、正規の診断における設定運転状態の範
囲を若干変更した運転状態下にあるか否かを調べる。す
なわち、ステップS117で、アイドルスイッチ9bがOF
Fか否かを調べ、アイドルスイッチ9bがOFFのと
き、ステップS118で、基本燃料噴射パルス幅Tpが設定
値TpS2(例えば、2.5msec)以上か否かを調べ
る。
【0051】そして、Tp≧TpS2のときには、ステップ
S119へ進んでエンジン回転数NEが設定回転数NES2(例
えば、2000rpm)以上か否かを調べ、NE≧NES2
のとき、さらに、ステップS120でニュートラルスイッチ
33がOFFか否かを調べ、ニュートラルスイッチ33
がOFFのとき、ステップS121で車速センサ32からの
信号に基づく車速VSPが0か否かを調べる。
【0052】その結果、上記ステップS117から上記ステ
ップS121までの各ステップにおいて、アイドルスイッチ
9bがOFF、Tp≧TpS2、NE≧NES2、且つ、ニュー
トラルスイッチ33がOFFの各条件が成立する設定運
転状態下にも拘わらず、車速が0であるというクイック
診断におけるNG条件が成立するときには、上記ステッ
プS121からステップS122へ進み、上記ステップS117から
上記ステップS121までのいずれかのステップにおいて1
つでも条件が成立しないときには、該当するステップか
らステップS125へジャンプしてクイック診断におけるN
G条件成立の継続時間を経時するためのカウント値C2
をクリアし(C2←0)、ルーチンを抜ける。
【0053】クイック診断におけるNG条件が成立し、
ステップS122へ進むと、上記カウントC2が設定値CNG
2(CNG2<CNG1;例えば、10sec相当値)に達し
ているか否かを調べ、C2<CNG2のときには、上記ス
テップS122からステップS123へ進んでカウント値C2を
カウントアップし(C2←C2+1)、ルーチンを抜け
る。
【0054】一方、上記ステップS122で、C2≧CNG2
のときには、車速センサ32が異常であると判定して上
記ステップS122からステップS124へ進み、クイック診断
結果を示すバックアップRAM44の第2の車速センサ
NGフラグFNG2をセットし(FNG2←1)、前述のステ
ップS125でカウント値C2をクリアしてルーチンを抜け
る。
【0055】すなわち、車速センサ32に対する故障診
断においては、正規の故障診断で異常判定を行うための
運転状態の設定範囲、及び、この運転状態が継続する時
間の許容値を狭めてクイック診断を行うことにより、迅
速な診断結果を得ることができるようにしており、これ
により、エンジン回転数の変化に対して追従性良く燃料
カットを実行することができる。
【0056】しかも、正規の診断で異常と判定された場
合にのみ、運転者に警告を発するため、一時的な異常が
クイック診断で検出され、その後、正常に復帰したよう
な場合に対しても、暖房等の目的でエンジン出力を上昇
させるようとする運転者の意図を妨げることがなく、真
に車速センサが異常である場合には、運転者に注意を喚
起し、柔軟且つ信頼性の高い制御を行うことができる。
【0057】以上の燃料噴射量設定ルーチン及び車速セ
ンサ故障診断ルーチンに対し、図1及び図2の過回転防
止制御ルーチンが設定時間毎(例えば、10msec
毎)に実行される。
【0058】このルーチンでは、ステップS201で、エン
ジン回転数NEが高回転側の上限許容値である過回転防
止設定回転数NOV(例えば、7100rpm)以上か否
かを調べ、NE≧NOVのときには、前述した燃料噴射量
設定ルーチンにより直ちに燃料カットを実行させるべく
ステップS214へジャンプし、RAM43の燃料カットフ
ラグFFCをセットして(FFC←1)ルーチンを抜ける。
【0059】一方、上記ステップS201においてNE<NO
Vのときには、上記ステップS201からステップS202へ進
んで、車輌停車時のレーシング運転による排気系の過熱
を防止するための制御中であることを示す過熱防止制御
判別フラグFSCをRAM43の所定アドレスから読出
し、FSC=1のとき、すなわち過熱防止制御中のときに
はステップS215以降へ進み、FSC=0のときにはステッ
プS203以降へ進む。
【0060】上記過熱防止制御判別フラグFSCは、イニ
シャルセット値は0であり、まず、FSC=0でステップ
S203以降へ進んだときの処理について説明する。
【0061】ステップS203では、エンジン回転数NEが規
定回転数(過熱防止判定回転数)NESC(例えば、40
00rpm)以上か否かを調べ、NE<NESCのとき、ス
テップS209で過熱防止燃料カットのための条件が成立す
る継続時間をカウントするためのカウント値C3をクリ
アする(C3←0)とともに、ステップS210で過熱防止
制御判別フラグFSCをクリアし(FSC←0)、ステップ
S211で燃料カットフラグFFCをクリアして(FFC←0)
ルーチンを抜ける。
【0062】また、上記ステップS203でNE≧NESCのと
きには、上記ステップS203からステップS204へ進んでバ
ックアップRAM44の所定アドレスから第2の車速セ
ンサNGフラグFNG2を読込み、前述の車速センサ故障
診断ルーチンにおけるクイック診断による車速センサ3
2の故障診断結果を参照する。
【0063】その結果、FNG2=0で車速センサ32が
正常と診断されているときには、上記ステップS204から
ステップS205へ進んで車速センサ32からの信号に基づ
く車速VSPが0か否かを調べ、FNG2=1で車速セン
サ32が異常と診断されているときには、上記ステップ
S204からステップS206へ進み、車速センサ32の信号に
基づく車速VSPに代えてニュートラルスイッチ33の
信号を採用し、ニュートラルスイッチ33がONか否か
を調べる。
【0064】そして、上記ステップS205においてVSP
=0のとき、すなわち、エンジン回転数NEが過熱防止
判定回転数NESC以上、且つ、車速VSPが0であり、
停車時にレーシング運転がなされている状態と判断され
るときには、ステップS207へ進み、VSP≠0のとき前
述のステップS209からステップS210,S211を経てルーチ
ンを抜ける。
【0065】また、上記ステップS206においてニュート
ラルスイッチ33がONのとき、すなわち、エンジン回
転数NEが過熱防止判定回転数NESC以上、且つ、ニュー
トラルスイッチ33がONであり、停車時にレーシング
運転がなされていると判断されるときには、同様に、上
記ステップS206からステップS207へ進み、ニュートラル
スイッチ33がOFFのとき、上記ステップS206から前
述のステップS209へ進んで、ステップS210,S211を経て
ルーチンを抜ける。
【0066】尚、エンジン回転数NEが過熱防止判定回
転数NESC以上、且つ、ニュートラルスイッチ33がO
Nであるときには、停車状態のみならず、高回転でのコ
ースティング走行も含まれるが、周知のように、高回転
でのコースティング走行の場合には、エンジン回転数、
吸入管圧力あるいはスロットル開度等の運転状態に応じ
て燃料カットが実行される。さらに、高回転でのコース
ティング走行状態が後述する設定時間を越えて長時間継
続することは極めて特殊な状況に限られ、いずれにして
も、燃料カットは実行されるため、上記ステップS206に
おいてニュートラルスイッチ33がONのときには、停
車状態とみなして差し支えない。
【0067】ステップS207では、エンジン回転数NEが
過熱防止判定回転数NESC以上、且つ、車速VSPが0
あるいはニュートラルスイッチ33がONである状態の
継続時間、すなわち、過熱防止燃料カットのための条件
が成立する継続時間をカウントするカウント値C3が規
定時間(例えば、180sec)に相当する設定値C3
SCに達しているか否かを調べ、C3<C3SCのとき、ス
テップS208で、カウント値C3をカウントアップすると
(C3←C3+1)、前述のステップS210,S211を経て
ルーチンを抜ける。
【0068】その後、ルーチンが繰り返され、上記ステ
ップS207へ進んでC3≧C3SCとなったとき、すなわ
ち、図6に示すように、エンジン回転数NEが過熱防止
判定回転数NESC以上の状態が規定時間以上継続したと
きには、燃料カットを実行させるべく、上記ステップS2
07からステップS212へ進んでカウント値C3をクリアす
ると(C3←0)、ステップS213で過熱防止制御判別フ
ラグFSCをセットし(FSC←1)、ステップS214で燃料
カットフラグFFCをセットして(FFC←1)ルーチンを
抜ける。
【0069】これにより、前述の燃料噴射量設定ルーチ
ンで設定される燃料噴射パルス幅TiがTi=TSとなっ
て燃料カットが実行され、停車中に運転者が無意識的に
アクセルペダルを踏み込んで意図に反した高回転運転を
継続するといったことを防止することができ、エンジン
のオーバーヒートや触媒等の排気系の過熱を未然に回避
することができる。しかも、車速センサ32が異常のた
め実際には停車状態でないにも拘わらず燃料カットが実
行されるといったことがなくなり、制御信頼性を向上す
ることができるのである。
【0070】次に、過熱防止制御判別フラグFSC及び燃
料カットフラグFFCが共に1にセットされ、排気系の過
熱防止制御中となってステップS202からステップS215以
降へ進んだときの処理について説明する。
【0071】ステップS215では、ニュートラルスイッチ
33がONか否かを調べ、ニュートラルスイッチ33が
OFFのときには、過熱防止制御を解除すべく前述のス
テップS209へ戻ってステップS210,S211で、それぞれ、
過熱防止制御判別フラグFSC、燃料カットフラグFFCを
クリアしてルーチンを抜け、ニュートラルスイッチ33
がONのとき、さらに、ステップS216で、車速VSPが
0か否かを調べる。
【0072】そして、上記ステップS216で、VSP≠0
のときには、同様に、過熱防止制御を解除すべく前述の
ステップS209へ戻ってステップS210,S211を経てルーチ
ンを抜け、VSP=0のとき、ステップS217へ進んで、
過熱防止判定回転数NESCでの燃料カット実行後に、エ
ンジン回転数NEが過熱防止用リカバリ回転数NREC(N
REC<NESC;例えば、1250rpm)以下に低下した
か否かを調べる。
【0073】上記ステップS217で、NE≦NRECのときに
は、ステップS211へ戻って燃料カットフラグFFCをクリ
アし(FFC←0)、ルーチンを抜ける。これにより、燃
料が再噴射され、運転者がアクセルペダルを戻した場合
には、エンジン回転数NEがアイドル回転数まで低下
し、ISC制御により一定回転数に制御される。
【0074】そして、ルーチンが繰り返され、再噴射後
も運転者によって意識的あるいは無意識にアクセルペダ
ルが踏み込まれ、上記ステップS217で、NE>NRECにな
ると、ステップS218へ進んで、エンジン回転数NEが過
熱防止用燃料カット回転数NCUT(NREC<NCUT<NES
C;例えば、1500rpm)以上に上昇したか否かを
調べ、NE<NCUTのときにはルーチンを抜け、NE≧NC
UTのとき、再び燃料カットを実行させるべくステップS2
14で燃料カットフラグFFCをセットし、ルーチンを抜け
る。
【0075】すなわち、停車時にエンジン回転数NEが過
熱防止判定回転数NESCを越えて燃料カットが実行され
た後も、ニュートラルスイッチ33がONで、且つ、車
速VSPが0の状態が維持される間は、アクセルペダル
の踏み込みによるエンジン出力変化に応じ、図6に示す
ように、過熱防止用リカバリ回転数NRECでの再噴射、
及び、過熱防止用燃料カット回転数NCUTでの燃料カッ
トが繰り返されて過熱防止制御が継続され、運転者が無
意識にアクセルペダルを踏み続けることによる排気系の
過熱を防止する一方、運転者が暖房等の目的で意識的に
アクセルペダルを踏み込んだ場合には、排気系の過熱の
虞の無い範囲内でエンジン出力を上昇させることができ
る。そして、ニュートラルスイッチ33がOFFあるい
はVSP≠0になると、この過熱防止制御は解除され
る。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、車速センサに対する故障診断の診断結果が
正常である場合、エンジン回転数が規定回転数以上で車
速センサからの信号に基づいて車輌が停止状態であると
判断される状態が規定時間以上継続したとき、燃料カッ
トを実行し、車速センサに対する故障診断の診断結果が
異常である場合、エンジン回転数が規定回転数以上で変
速機がニュートラルレンジにある状態が規定時間以上継
続したとき、燃料カットを実行するため、停車中に運転
者が無意識的にアクセルペダルを踏み込んで意図に反し
た高回転運転を継続するといったことを防止することが
でき、エンジンのオーバーヒートや排気系の過熱を未然
に回避することができる。しかも、車速センサが異常の
ため実際には停車状態でないも拘わらず燃料カットが実
行されるといったことがなくなり、制御信頼性を向上す
ることができる。
【0077】この際、請求項2記載の発明では、燃料カ
ット実行後に、変速機がニュートラルレンジで車速セン
サからの信号に基づいて車輌が停止状態であると判断さ
れる状態が維持される間、エンジン出力に応じて燃料カ
ットの解除及び実行を繰り返すため、運転者が無意識に
アクセルペダルを踏み続けることによる排気系の過熱を
防止する一方、運転者が暖房等の目的で意識的にアクセ
ルペダルを踏み込んだ場合には、排気系の過熱の虞の無
い範囲内でエンジン出力を上昇させることができる。
【0078】また、請求項3記載の発明によれば、車速
センサに対する故障診断の診断結果を参照して燃料カッ
トを実行する際、正規の診断と、この正規の診断よりも
短時間で診断結果が得られる仮の診断との二重診断のう
ち、仮の診断の診断結果を参照するようにしているた
め、エンジン回転数の変化に対して追従性良く、燃料カ
ットを実行することができ、制御応答性を向上すること
ができる。
【0079】さらに、請求項4記載の発明によれば、仮
の診断の診断結果によって異常と判定された状態で燃料
カットが実行されても、正規の診断によって異常と判定
されたときにのみ運転者に警告を発するため、暖房等の
目的でエンジン出力を上昇させようとする運転者の意図
を単に一時的な車速センサの異常によって妨げることが
ない一方、真に車速センサが異常である場合には運転者
に注意を喚起し、柔軟で信頼性の高い制御とすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】過回転防止制御ルーチンのフローチャート(そ
の1)
【図2】過回転防止制御ルーチンのフローチャート(そ
の2)
【図3】車速センサ故障診断ルーチンのフローチャート
(その1)
【図4】車速センサ故障診断ルーチンのフローチャート
(その2)
【図5】燃料噴射量設定ルーチンのフローチャート
【図6】燃料カット及び再噴射によるエンジン回転数の
変化を示す説明図
【図7】エンジン制御系の概略構成図
【図8】電子制御系の回路構成図
【符号の説明】
1 … エンジン 32 … 車速センサ 33 … ニュートラルスイッチ NE … エンジン回転数 NESC … 過熱防止判定回転数(規定回転数) C3SC … 設定値(規定時間相当値) FNG2 … 第2の車速センサNGフラグ(故障診断結
果の参照値) FFC … 燃料カットフラグ KFC … 燃料カット係数
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−50355(JP,A) 特開 平2−298649(JP,A) 特開 平5−240100(JP,A) 特開 平6−108900(JP,A) 特開 昭59−12145(JP,A) 特開 昭63−176646(JP,A) 特開 平8−200136(JP,A) 特開 昭63−109260(JP,A) 特開 平2−73131(JP,A) 実開 昭62−98742(JP,U) 実開 昭62−18350(JP,U) 実開 昭62−143072(JP,U) 実開 昭63−171639(JP,U) 特公 平6−63466(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 - 45/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンへの燃料供給をカットして過回
    転を防止するエンジンの過回転防止制御方法において、 車速センサに対する故障診断の診断結果を参照し、この
    診断結果が正常である場合、エンジン回転数が規定回転
    数以上で、且つ、車速センサからの信号に基づいて車輌
    が停止状態であると判断される状態が規定時間以上継続
    したとき、燃料カットを実行し、 一方、上記診断結果が異常である場合には、エンジン回
    転数が上記規定回転数以上で、且つ、変速機がニュート
    ラルレンジにある状態が上記規定時間以上継続したと
    き、燃料カットを実行することを特徴とするエンジンの
    過回転防止制御方法。
  2. 【請求項2】 上記燃料カット実行後に、上記変速機が
    ニュートラルレンジで、且つ、上記車速センサからの信
    号に基づいて車輌が停止状態であると判断される状態が
    維持される間、エンジン出力に応じて燃料カットの解除
    及び実行を繰り返すことを特徴とする請求項1記載のエ
    ンジンの過回転防止制御方法。
  3. 【請求項3】 上記故障診断を、正規の診断と、この正
    規の診断よりも短時間で診断結果が得られる仮の診断と
    の二重診断として実行し、 上記仮の診断の診断結果を、上記車速センサに対する故
    障診断の診断結果として参照することを特徴とする請求
    項1記載のエンジンの過回転防止制御方法。
  4. 【請求項4】 上記正規の診断によって異常と判定され
    たときにのみ、運転者に警告を発することを特徴とする
    請求項3記載のエンジンの過回転防止制御方法。
JP10406495A 1995-04-27 1995-04-27 エンジンの過回転防止制御方法 Expired - Fee Related JP3391601B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10406495A JP3391601B2 (ja) 1995-04-27 1995-04-27 エンジンの過回転防止制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10406495A JP3391601B2 (ja) 1995-04-27 1995-04-27 エンジンの過回転防止制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08296489A JPH08296489A (ja) 1996-11-12
JP3391601B2 true JP3391601B2 (ja) 2003-03-31

Family

ID=14370748

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10406495A Expired - Fee Related JP3391601B2 (ja) 1995-04-27 1995-04-27 エンジンの過回転防止制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3391601B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19945618B4 (de) * 1999-09-23 2017-06-08 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Steuerung eines Kraftstoffzumeßsystems einer Brennkraftmaschine
CN102720595B (zh) * 2012-07-04 2015-03-11 河北华北柴油机有限责任公司 发动机超速保护控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08296489A (ja) 1996-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6394069B1 (en) Apparatus for controlling internal combustion engine at decelerating state
US5701867A (en) Apparatus for controlling the speed of an engine
JP3560263B2 (ja) エンジンの触媒下流酸素センサの劣化診断装置
US5694897A (en) Water temperature sensor failure detecting device for idle speed control system
JP3391601B2 (ja) エンジンの過回転防止制御方法
JP3064768B2 (ja) アイドル制御弁の診断装置
US5337556A (en) Detecting device and method for engine catalyst deterioration
JP2836455B2 (ja) アイドルスピードコントロールシステムの診断方法
JPH09125945A (ja) エンジンの二次空気供給系の故障診断装置
JPS63186942A (ja) 自動車用エンジンの燃料停止装置
JPH04171249A (ja) 車両用内燃機関の失火検出装置
JPH0914038A (ja) エンジンの過回転防止制御方法
JP3444458B2 (ja) エンジンの二次空気供給系の故障診断装置
JPH0568656B2 (ja)
JPH09251027A (ja) 車速センサ系の故障診断装置
JP4115162B2 (ja) 内燃機関の排気ガス浄化制御装置
JP3731443B2 (ja) 内燃機関のスロットル制御装置
JP2000320374A (ja) エンジンの燃料噴射制御装置
JPH09195842A (ja) スロットル開度検出系の故障診断装置
JP3483973B2 (ja) エンジン制御システムにおける圧力センサの異常検出方法
JP2024092501A (ja) アイドルスピードコントロールバルブの故障判定装置及び故障判定方法
JPH08170559A (ja) 内燃機関の吸入空気量制御装置
JP3980881B2 (ja) 船舶用内燃機関の油圧スイッチの故障検知装置
JPH04301160A (ja) エンジンのiscバルブ用故障診断方法
JP2001132590A (ja) エンジンのアシストエア供給系の診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090124

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090124

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100124

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110124

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees