JPH09251027A - 車速センサ系の故障診断装置 - Google Patents

車速センサ系の故障診断装置

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JPH09251027A
JPH09251027A JP8059506A JP5950696A JPH09251027A JP H09251027 A JPH09251027 A JP H09251027A JP 8059506 A JP8059506 A JP 8059506A JP 5950696 A JP5950696 A JP 5950696A JP H09251027 A JPH09251027 A JP H09251027A
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JP
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vehicle speed
engine
speed sensor
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JP8059506A
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English (en)
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Hiroya Ookumo
浩哉 大雲
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】車輌走行中における車速センサ系の故障を迅速
且つ正確に検出する。 【解決手段】車速センサの検出した車速VSPがゼロの
とき、車速センサ系に対する故障の検証を行い、エンジ
ン回転数NEが設定値NE1以上、且つ今回検出したエン
ジン回転数NEと前回検出したエンジン回転数NEOLDと
の差であるエンジン回転数変化量ΔNが設定値ΔN1未
満の安定運転状態にあるかを判断し、前回検出した車速
VSPOLDと今回検出した車速VSPとの差である車速
変化量ΔVが設定値ΔV1以上であって、前回のルーチ
ン実行時に検出した車速VSPにより車輌走行状態であ
り、且つ安定運転状態であるにも拘らず車速センサの出
力に基づいて検出した今回の車速VSPがゼロとなり、
ルーチン実行周期定める設定時間の間に、車速センサの
出力に基づいて検出される車速VSPが通常取り得ない
設定値ΔV1以上急変したとき、車速センサ系の故障と
診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車速センサ及びこ
の車速センサに接続するワイヤハーネス等を含む車速セ
ンサ系の故障を診断する車速センサ系の故障診断装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車速センサは車輌の走行速度
(車速)に比例したパルスを出力し、或いはこのパルス
を電圧の大きさに変換して出力する。そして、エンジン
制御装置等の車載電子制御装置において、車速センサの
出力を入力して車速センサの出力に基づき車速を検出
し、各種制御量の演算に使用している。従って、車速セ
ンサ自体或いは車速センサに接続されるワイヤハーネス
等が断線、地絡(ショート)を生じると、車輌走行中で
あるにも拘らず車速センサから所定の出力が得られず、
車載電子制御装置では、車速が0km/hと誤検出してしま
い、制御対象に対し適正な制御量が得られず、制御性が
悪化する不都合がある。
【0003】このため、従来から車速センサ及びこの車
速センサに接続するワイヤハーネス等を含む車速センサ
系の故障を上記電子制御装置において自己診断し、車速
センサ系の故障と診断したときには、直ちにフェイルセ
ーフ制御へ移行して制御性の悪化を防止するようにして
いる。
【0004】上記車速センサ系の故障診断は、各種運転
パラメータに基づき車輛が走行中、或いは加速中である
ことを検出し、そのとき上記車速センサから出力の無い
状態、すなわち、車載電子制御装置において車速を0Km
/hと検出した状態が所定時間継続したとき、車速センサ
系の故障と判断するものや、減速時燃料カット状態のと
きの車速を検出し、該車速が0Km/hの状態が所定時間継
続したとき、車速センサ系の故障と診断する技術が知ら
れている。
【0005】例えば、特開昭63−113360号公報
には、複数の運転パラメータが車輛走行中を示す所定範
囲内にあり、且つ上記複数の運転パラメータのうち少な
くとも1つが通常のエンジン運転状態時に示す正常範囲
にあるとき、車速センサの出力が所定値以下を示す場合
に、車速センサ系の故障と診断する技術が開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の先行技術では、車速センサ系の故障を診断する迄に、
少なくとも数秒〜数十秒を必要とし、例えば、走行中に
おいて車速センサ系が故障した場合であっても、故障が
検出されるまではフェイルセーフ制御へ移行することか
出来ず、車速センサ系の故障に対して迅速に対応するこ
とができない。
【0007】すなわち、例えば上記特開昭63−113
360号公報では、絶対圧センサの出力が正常で、且つ
この出力値が+500mmHg以上、且つエンジン回転数が
2000rpm以上、且つブレーキスイッチがOFFのブ
レーキペダル解放時に、車速が所定値以下の状態が20
秒間継続したとき、車速センサが故障していると診断す
るため、車速センサ系に故障が生じた場合、走行中であ
っても少なくとも20秒間は車速0Km/hに対応した制御
の状態が継続されることになり、制御性上の不都合が生
じる。
【0008】本発明は、上記事情に鑑み、車輌走行中に
おける車速センサ、及びこの車速センサに接続するワイ
ヤハーネス等を含む車速センサ系の故障を迅速且つ正確
に検出することができ、故障発生時にはフェイルセーフ
制御へ直ちに移行することのできる車速センサ系の故障
診断装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明は、図1の基本構成図に示すよう
に、車速センサの出力に基づき車速を検出する車速検出
手段と、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出
手段と、故障診断周期を定める設定時間毎に、今回検出
したエンジン回転数と前回の故障診断時に検出したエン
ジン回転数との差によりエンジン回転数変化量を算出す
るエンジン回転数変化量算出手段と、上記設定時間毎
に、前回の故障診断時に検出した車速と今回検出した車
速との差により車速変化量を算出する車速変化量算出手
段と、上記車速がゼロ或いは設定値未満且つ上記エンジ
ン回転数が設定値以上且つ上記エンジン回転数変化量が
設定値未満且つ上記車速変化量が設定値以上のとき車速
センサ系の故障と判定する判定手段とを備えたことを特
徴とする。
【0010】すなわち、車速センサの出力に基づいて検
出した車速がゼロ或いは設定値未満のとき、安定した車
輌走行状態にあるにも拘らず車速がゼロ或いは設定値未
満に急変したのかを判断することで、車速センサ系の故
障を検証する。そこで、故障診断周期を定める設定時間
毎に、エンジン回転数が設定値以上、且つ今回検出した
エンジン回転数と前回の故障診断時に検出したエンジン
回転数との差により算出したエンジン回転数変化量が設
定値未満の安定した運転状態にあるかを判断し、エンジ
ン回転数が設定値以上で且つ安定運転状態にあるとき、
前回の故障診断時に検出した車速と今回検出した車速と
の差により算出した車速変化量を設定値と比較し、車速
変化量が設定値以上であって、前回の故障診断時に検出
した車速により車輌走行状態であり、且つ安定運転状態
であるにも拘らず車速センサの出力に基づいて検出した
今回の車速がゼロ或いは設定値未満となり車速センサの
出力に基づいて検出される車速が急変したとき、車速セ
ンサ系の故障と診断する。上記設定時間は故障診断周期
を定める時間であり、設定時間による故障診断周期毎に
車速センサ系に対する故障診断結果が得られるため、車
速センサ系に故障が生じたとき、極めて短時間で車速セ
ンサの故障を検出することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の一形態を説明する。図4にエンジンの全体概略図を
示す。同図の符号1はエンジンで、図においては水平対
向エンジンを示す。このエンジン1のシリンダヘッド2
に形成された各吸気ポート2aに吸気マニホールド3が
連通され、この吸気マニホールド3に各気筒の吸気通路
が集合するエアチャンバ4を介してスロットルチャンバ
5、吸気管6が連通され、この吸気管6の吸入空気取り
入れ口側にエアクリーナ7が取り付けられている。
【0012】又、上記吸気管6のエアクリーナ7の直下
流に、ホットワイヤ式等の吸入空気量センサ8が介装さ
れ、さらに、上記スロットルチャンバ5に設けられたス
ロットル弁5aに、スロットル開度に応じた電圧を出力
するスロットル開度センサ9aとスロットル弁全閉でO
Nするアイドル接点を有するアイドルスイッチ9bとが
組み込まれたスロットルセンサ9が連設されている。
【0013】又、上記スロットル弁5aをバイパスし
て、その上流側と下流側とを連通するバイパス通路10
に、ISC(アイドル回転数制御)弁11が介装されて
いる。さらに、上記吸気マニホールド3の各気筒の各吸
気ポート2a直上流側にインジェクタ14が臨まされ、
上記シリンダヘッド2には、先端を燃焼室に露呈する点
火プラグ15aが各気筒毎に取り付けられている。各点
火プラグ15aには点火コイル15bがそれぞれ連設さ
れ、この各点火コイル15bにイグナイタ16が接続さ
れている。
【0014】上記インジェクタ14は、燃料供給路17
を介して燃料タンク18に連通されており、この燃料タ
ンク18内にはインタンク式の燃料ホンプ19が設けら
れている。この燃料ポンプ19からの燃料は、上記燃料
供給路17に介装された燃料フィルタ20を経て上記イ
ンジェクタ14及びプレッシャレギュレータ21に圧送
され、プレッシャレギュレータ21から上記燃料タンク
18にリターンされて上記インジェクタ14への燃料圧
力が所定の圧力に調圧される。
【0015】又、エンジン1のシリンダブロック1aに
ノックセンサ22が取り付けられると共に、シリンダブ
ロック1aの左右バンクを連通する冷却水通路23に冷
却水温センサ24が臨まされている。さらに、上記シリ
ンダヘッド2の排気ポート2bに連通する排気マニホー
ルド25の集合部にO2センサ26が配設され、その下
流に触媒コンバータ27が介装されている。
【0016】又、上記シリンダブロック1aに支承され
たクランクシャフト1bに、クランクロータ28が軸着
され、このクランクロータ28の外周に、所定のクラン
ク角に対応する突起を検出する電磁ピックアップ等から
なるクランク角センサ29が対設され、さらに、上記ク
ランクシャフト1bに対して1/2回転するカムシャフ
ト1cに連設されたカムロータ30に、電磁ピックアッ
プ等からなる気筒判別用のカム角センサ31が対設され
ている。上記クランクロータ28は、その外周に突起
(或いはスリット)が所定間隔で形成されており、後述
する電子制御装置40では、クランク角センサ29で検
出した突起(或いはスリット)の入力間隔時間からエン
ジン回転数NEを算出し、又、カム角センサ31によっ
てカムロータ30の外周に形成された気筒判別用の突起
(或いはスリット)を検出したときの割り込み信号から
気筒判別を行う。
【0017】上記インジェクタ14、上記点火プラグ1
5a、及び、ISC弁11に対する制御量の演算並びに
制御信号の出力、すなわち、燃料噴射制御(空燃比制
御)、点火時期制御、アイドル回転数制御等のエンジン
制御は、図5に示す電子制御装置40により行われる。
【0018】この電子制御装置40は、CPU41、R
OM42、RAM43、バックアップRAM44、カウ
ンタ・タイマ群45、及びI/Oインターフェース46
がバスライン47を介して互いに接続されるマイクロコ
ンピュータを中心として構成されており、その他、安定
化電圧を各部に供給する定電圧回路48、上記I/Oイ
ンターフェース46の出力ポートからの信号によりアク
チュエータ類を駆動する駆動回路49、及びセンサ類か
らのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換
器50等の周辺回路が組み込まれている。
【0019】尚、上記カウンタ・タイマ群45は、フリ
ーランカウンタ、カム角センサ信号の入力計数用カウン
タ等の各種タイマ、燃料噴射用タイマ、点火用タイマ、
定期割込みを発生させるための定期割込み用タイマ、ク
ランク角センサ出力信号の入力間隔計数用タイマ、及び
システム異常監視用ウォッチドッグタイマ等の各種タイ
マを便宜上総称するもので、上記マイクロコンピュータ
においては、その他、各種のソフトウェアカウンタ・タ
イマが用いられる。
【0020】上記定電圧回路48は、電源リレー51の
リレー接点を介してバッテリ52に接続されており、電
源リレー51のリレーコイルがイグニッションスイッチ
53を介して上記バッテリ52に接続されている。又、
上記定電圧回路48は、上記イグニッションスイッチ5
3がONされ、上記電源リレー51の接点が閉となった
とき、上記バッテリ52の電圧を安定化して電子制御装
置40の各部に供給する。さらに、上記バックアップR
AM44には、バッテリ52が上記定電圧回路48を介
して直接接続されており、上記イグニッションスイッチ
53のON/OFFに拘らず常時バックアップ用電源が
供給される。
【0021】又、上記I/Oインターフェース46の入
力ポートには、アイドルスイッチ9b、車速センサ3
2、ノックセンサ22、クランク角センサ29、カム角
センサ31、及びニュートラルスイッチ33が接続され
ると共に、吸入空気量センサ8、スロットル開度センサ
9a、冷却水温センサ24、O2センサ26がA/D変
換器50を介して接続され、更に、このA/D変換器5
0に上記バッテリ52の端子電圧VBが入力されてモニ
タされる。
【0022】一方、上記I/Oインターフェース46の
出力ポートには、イグナイタ16が接続され、さらに、
上記駆動回路49を介して、ISC弁11、インジェク
タ14及び、図示しないインストルメントパネルに配設
され、各種警報を集中して表示するCHECK ENGINEランプ
34が接続されている。上記ROM42には、エンジン
制御プログラムや各種の故障診断プログラム、マップ類
等の固定データが記憶されており、また、上記RAM4
3には、上記各センサ類、スイッチ類の出力信号を処理
した後のデータ、及び上記CPU41で演算処理したデ
ータがストアされる。また、上記バックアップRAM4
4には、各種学習マップ、制御用データ、自己診断機能
により検出した故障部位に対応するトラブルデータ等が
ストアされ、上記イグニッションスイッチ53がOFF
のときにもデータが保持される。
【0023】上記CPU41では上記ROM42に記憶
されているプログラムに従って、燃料噴射量、点火時
期、ISC弁13の駆動信号のデュ−ティ比等の各種制
御量を演算し、これらに相応する駆動信号を、インジェ
クタ14、イグナイタ16、ISC弁13等の各種アク
チュエータ類に出力し、燃料噴射制御、点火時期制御、
ISC制御等の各種エンジン制御を実行すると共に、運
転状態を検出する上記車速センサ32を含む各センサ,
スイッチ類による各検出系からの入力データ値に基づき
各検出系に対する故障診断を行い、また、電子制御装置
40の出力回路(図示しない出力FET)のドレイン電
圧に基づきインジェクタ14等の各アクチュエータ系に
対する故障診断を行い、故障検出時には、上記CHECH EN
GINEランプ34を点灯して運転者に警告すると共に、そ
の故障部位(及び故障内容)を示すトラブルデータをバ
ックアップRAM44にストアする。
【0024】尚、上記トラブルデータは、電子制御装置
40に対し故障診断用セレクタモニタ(携帯型故障診断
装置)35をコネクタ36を介して接続することで外部
に読み出すことができる。上記故障診断用セレクタモニ
タ35については、本出願人による特公平7−9388
号公報等に詳述されている。
【0025】ここで、上記マイクロコンピュータを中心
とする電子制御装置40においては、運転状態を検出す
る各検出系に対する故障診断を行い、正常と判断した場
合に、その検出系による計測データを制御用データとし
て採用し、故障と判断した場合には、その検出系による
計測データを採用せず、予め設定されているフェイルセ
ーフ用データを制御用データとして用いてフェイルセー
フ制御に移行するようになっており、本発明に係わる車
速センサ系に対する故障診断、すなわち、車速センサ3
2自体の断線、地絡(ショート)等の故障による出力の
異常、車速センサ取付部のガタ発生に起因する車速セン
サ32の出力の異常、或いは車速センサ32に接続する
ワイヤハーネス(信号線、コネクタ)の断線、地絡等の
異常を診断するための車速検出手段、エンジン回転数検
出手段、エンジン回転数変化量算出手段、車速変化量算
出手段、及び判定手段の機能が実現されるようになって
いる。
【0026】以下、電子制御装置40において行われる
車速センサ系に対する故障診断処理について、図2のフ
ローチャートに従って説明する。
【0027】図2のフローチャートは、イグニッション
スイッチ53のONにより電子制御装置40に電源が投
入されてシステムイニシャライズ後、故障診断周期を定
める設定時間(0.1〜1sec)毎に実行される車速センサ系
の故障診断ルーチンを示し、先ず、ステップS1で、車
速センサ32から信号が出力されているか否か、すなわ
ち、上記車速センサ32からの出力に基づいて検出した
車速VSPが0か否かを判断し、VSP≠0のときは、
車速センサ32から信号が正常に出力されて電子制御装
置40に入力されており、車速センサ系が正常のためス
テップS2へ進み、バックアップRAM44に車速セン
サ系の異常を示すトラブルデータとしてストアされる車
速センサ系NGフラグFNGをクリアし、ステップS3
で、CHECKENGINEランプ34を消灯させて、ステップS
4で、今回検出したエンジン回転数NEを、前回のエン
ジン回転数NEOLDとしてRAM43の所定アドレスに格
納すると共に、ステップS5で今回検出した車速VSP
を前回の車速VSPOLDとして上記RAM43の所定ア
ドレスに格納してルーチンを抜ける。
【0028】一方、上記ステップS1で、VSP=0の
ときは、車速センサ系の故障を検証すべくステップS6
へ進み、今回検出したエンジン回転数NEと設定値NE1
(例えば、2000rpm)とを比較し、上記エンジン回
転数NEが上記設定値NE1未満(NE<NE1)のときは上
記ステップS4へ進み、又、エンジン回転数NEが設定
値NE1以上(NE≧NE1)のときはステップS7へ進
む。
【0029】そして、ステップS7で今回検出したエン
ジン回転数NEと、上記RAM43の所定アドレスに格
納されている前回のルーチン実行時、すなわち、前回の
故障診断時に検出したエンジン回転数NEOLDとの差か
ら、エンジン回転数変化量ΔNを算出する(ΔN←NE
−NEOLD)。このエンジン回転数変化量ΔNは、本ルー
チンの実行周期(演算周期)を定める前記設定時間(0.1
〜1sec)当りのエンジン回転数変化量であり、エンジン
回転数の変化速度に対応する。次いで、ステップS8
で、上記エンジン回転数変化量ΔNの絶対値|ΔN|と
設定値ΔN1(例えば、200rpm)とを比較し安定運転
状態にあるかを判断する。
【0030】そして、上記絶対値|ΔN|が上記設定値
ΔN1以上(|ΔN|≧ΔN1)のときは、上記ステップ4
へ進み、又、上記絶対値|ΔN|が上記設定値ΔN1未
満(|ΔN|<ΔN1)であり、エンジン回転数NEの変動
が少なく比較的安定している運転状態のときは、ステッ
プS9へ進み、RAM43に格納されている前回のルー
チン実行時(前回の故障診断時)に検出した車速VSP
OLDと今回検出した車速VSPとの差から車速変化量Δ
Vを算出する(ΔV←VSPOLD−VSP)。すなわ
ち、上記車速変化量ΔVは、上記エンジン回転数変化量
ΔNと同様に、本ルーチンの実行周期を定める設定時間
当りの車速変化量であって、車速変化速度に対応する。
尚、今回の車速VSPは0Km/hであるため(ステップS
1)、上記ステップS9で算出される車速変化量ΔV
は、実質的に、ΔV=VSPOLDである。
【0031】そして、ステップS10で上記車速変化量
ΔVと設定値ΔV1(例えば、20Km/h)とを比較し、
上記車速変化量ΔVが上記設定値ΔV1未満(ΔV<Δ
V1)であり、車速センサ32からの出力に基づいて今
回検出した車速VSP(=0)が前回のルーチン実行時
に検出した車速VSPと比較して急変していないとき
は、車速センサ系の異常と確定できないため上記ステッ
プS4へ進む。一方、上記車速変化量ΔVが上記設定値
ΔV1以上(ΔV≧ΔV1)であって車速が急変したと
き、すなわち、エンジン回転数が設定値NE1(2000
rpm)以上であって、前回のルーチン実行時において検
出した車速VSPOLDが設定値ΔV1(20km/h)以上で
あり(前述の通り、このときΔV=VSPOLDの為)、
確実に車輌走行状態にあり、且つエンジン回転変動が少
なく(|ΔN|<ΔN1)、安定した運転状態にあるに
も拘らず、今回検出した車速VSPが0km/hとなり、ル
ーチン実行周期を定める前記設定時間(0.1〜1sec)の間
に、車速センサ32の出力に基づき検出した車速が通常
取り得ない設定値ΔV1(20km/h)以上変動して急変
したきと、車速センサ32自体の故障、車速センサ取付
部のガタ発生、或いは車速センサ32に接続するワイヤ
ハーネスの断線、地絡等、車速センサ系に故障が生じた
と判断して、ステップS11へ進み、車速センサ系の異
常を示す車速センサNGフラグFNGをセットして(FNG
←1)、バックアップRAM44にストアすると共に、
続くステップS12で、CHECK ENGINEランプ34を点灯
して運転者に警告を発し、前記ステップS4,S5を介
してルーチンを抜ける。
【0032】以上の車速センサ系の故障診断ルーチンに
よる故障診断の一例を、図3のタイムチャートに従って
説明する。
【0033】故障診断周期を定める設定時間ΔT(0.1〜
1sec)毎に車速センサ系故障診断ルーチンが実行され、
エンジン回転数NE及び車速VSPが検出される。そし
て、今回のルーチン実行時t2において車速VSP=0
km/hが検出されたとき、安定した車輌走行状態にあるに
も拘らず車速がゼロに急変したのかを判断することで、
車速センサ系の故障を検証する。そこで、今回のルーチ
ン実行時において、エンジン回転数NEが設定値NE1以
上、且つ今回検出したエンジン回転数NEと前回のルー
チン実行時t1に検出したエンジン回転数NEOLDとの差
により算出したエンジン回転数変化量ΔNの絶対値|Δ
N|が設定値ΔN1未満の安定運転状態にあるかを判断
し、エンジン回転数NEが設定値NE1以上で且つ安定し
た運転状態にあるとき、前回のルーチン実行時t1にお
いて検出した車速VSPOLDと今回検出した車速VSP
との差により算出した車速変化量ΔVを設定値ΔV1と
比較し、車速変化量ΔVが設定値ΔV1以上であって、
前回のルーチン実行時に検出した車速VSPにより車輌
走行状態であり、且つ安定運転状態であるにも拘らず車
速センサの出力に基づいて検出した今回の車速VSPが
ゼロとなり、前回のルーチン実行時t1と今回のルーチ
ン実行時t2との微小時間ΔT(0.1〜1sec)の間に、車
速センサの出力に基づいて検出される車速VSPが通常
取り得ない設定値ΔV1(20km/h)以上急変したと
き、車速センサ系の故障と診断する。
【0034】本実施の形態によれば、車速センサ32自
体、車速センサ32に接続するワイヤハーネス(信号
線、コネクタ)の断線、地絡等による車速センサ系の故
障を、車速センサ系故障診断ルーチンの実行周期を定め
る設定時間(0.1〜1sec)の間のエンジン回転数変化量Δ
N及び車速変化量ΔVに基づいて診断するので、車輌走
行中において車速センサ系が故障したとき、この車速セ
ンサ系の故障を従来に比較して極めて短時間(0.1〜1se
c)で、しかも正確に検出することが可能となる。
【0035】尚、本発明は、上記実施の形態に限定され
ず、例えば、車速センサ系の故障診断ルーチンのステッ
プS1において車速VSPを低車速に相当する設定値と
比較し、設定値未満のときステップS6へ進むようにし
ても良い。また、本実施の形態では、停車中或いは低速
走行中(設定値ΔV1に相当する車速以下での走行中)
に車速センサ系が故障したときには、これを検出するこ
とはできないが、従来の技術の項で説明した従来例と組
み合わせることで、この点は解消可能である。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、車速セン
サの出力に基づいて検出した車速がゼロ或いは設定値未
満のとき、車速センサ系に対する故障の検証を行い、故
障診断周期を定める設定時間毎に、エンジン回転数が設
定値以上、且つ今回検出したエンジン回転数と前回の故
障診断時に検出したエンジン回転数との差により算出し
たエンジン回転数変化量が設定値未満の安定した運転状
態にあるかを判断し、エンジン回転数が設定値以上で且
つ安定運転状態にあるとき、前回の故障診断時に検出し
た車速と今回検出した車速との差により算出した車速変
化量を設定値と比較し、車速変化量が設定値以上であっ
て、前回の故障診断時に検出した車速により車輌走行状
態であり、且つ安定した運転状態であるにも拘らず車速
センサの出力に基づいて検出した今回の車速がゼロ或い
は設定値未満となり車速センサの出力に基づいて検出さ
れる車速が急変したとき、車速センサ系の故障と診断す
るので、上記設定時間は故障診断周期を定める時間であ
り、設定時間による故障診断周期毎に車速センサ系に対
する故障診断結果が得られるため、車速センサ系に故障
が生じたとき、極めて短時間で車速センサの故障を検出
することができ、車輌走行中における車速センサ自体の
故障、或いは該車速センサに接続するワイヤハーネスの
断線、地絡等、車速センサ系の故障を迅速で、しかも正
確に検出することができる。その結果、フェイルセーフ
へ直ちに移行させることが可能となり高い信頼性が得ら
れる。又、車速センサ系の故障を直ちに検出することが
できるため、高速走行におけるフェイルセーフ制御に対
して特に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成図
【図2】車速センサ系の故障診断ルーチンを示すフロー
チャート
【図3】エンジン回転数及び車速の変化と車速センサ系
の故障診断の関係を示すタイムチャート
【図4】エンジンの全体概略図
【図5】電子制御系の回路構成図
【符号の説明】
32…車速センサ 40…電子制御装置 NE,NEOLD…エンジン回転数 VSP,VSPOLD…車速 ΔN…エンジン回転数変化量 NE1,ΔN1,ΔV1…設定値 ΔV…車速変化量

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車速センサの出力に基づき車速を検出する
    車速検出手段と、 エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、 故障診断周期を定める設定時間毎に、今回検出したエン
    ジン回転数と前回の故障診断時に検出したエンジン回転
    数との差によりエンジン回転数変化量を算出するエンジ
    ン回転数変化量算出手段と、 上記設定時間毎に、前回の故障診断時に検出した車速と
    今回検出した車速との差により車速変化量を算出する車
    速変化量算出手段と、 上記車速がゼロ或いは設定値未満且つ上記エンジン回転
    数が設定値以上且つ上記エンジン回転数変化量が設定値
    未満且つ上記車速変化量が設定値以上のとき車速センサ
    系の故障と判定する判定手段とを備えたことを特徴とす
    る車速センサ系の故障診断装置。
JP8059506A 1996-03-15 1996-03-15 車速センサ系の故障診断装置 Pending JPH09251027A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002333452A (ja) * 2001-05-07 2002-11-22 Pioneer Electronic Corp 車速パルス抜け検出方法及び装置、車載用ナビゲーションシステム及びコンピュータプログラム
KR100411056B1 (ko) * 2000-12-27 2003-12-18 현대자동차주식회사 자동차 변속기의 출력축 회전속도 검출센서의 고장 진단방법
JP2010101860A (ja) * 2008-10-27 2010-05-06 Mitsubishi Motors Corp 車両に搭載された機構の故障診断装置
KR101387428B1 (ko) * 2012-09-17 2014-04-22 카맨아이 주식회사 차량의 발전기 맥동신호를 이용한 차량상태 검사 분석 방법 및 장치

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