JP3390367B2 - 伸縮部材 - Google Patents

伸縮部材

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JP3390367B2
JP3390367B2 JP21816299A JP21816299A JP3390367B2 JP 3390367 B2 JP3390367 B2 JP 3390367B2 JP 21816299 A JP21816299 A JP 21816299A JP 21816299 A JP21816299 A JP 21816299A JP 3390367 B2 JP3390367 B2 JP 3390367B2
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  • Tables And Desks Characterized By Structural Shape (AREA)
  • Chairs Characterized By Structure (AREA)
  • Mutual Connection Of Rods And Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として机,椅
子,テーブル,及びベッド等の脚体の高さを調整する伸
縮部材に関する。
【従来の技術】図25は、従来の伸縮部材の構成を示す
一部縦断面図である。この伸縮部材100は、特公昭6
2−38967号公報に開示されている高さの段階的な
調整機構を有しており、例えばテーブルTの脚体の下端
部に夫々取り付けて用いられるが、図25では説明を簡
略化するために、テーブルTの裏面のコーナ部分に夫々
下方へ突設された前記脚体の取付用のねじ部Sを、その
内筒2の上端部に溶接された端蓋21の中央部に穿設さ
れたねじ孔21aに直接的に螺合して固定してある。こ
の伸縮部材100は、上述した内筒2をその内側にてス
ライド自在に外嵌された外筒3を備えている。外筒3の
下端部には、合成樹脂製の底蓋31がその一部を内嵌さ
れている。底蓋31には、その中央部に底側からねじ3
2が挿通され、内筒2内に挿入された柱状体33の基部
34に穿設されたねじ孔34aに螺合され、この基部3
4を底蓋31の上面に固定している。柱状体33は、基
部34の上側に立設された直立部35を備え、直立部3
5には、その長手方向(図25における上下方向)に適
宜の間隔で孔状の係合部36,36,…が複数穿設され
ている。これら係合部36,36,…に対向した内筒2
の内周面には、ロックレバー動作機構22がねじ23,
23により取り付けられている。ロックレバー動作機構
22は、その内筒2への取付面を中央の辺部とした上方
又は下方からの断面視でコの字形(チャンネル形)をな
す枠体24を備え、この枠体24のコの字形(チャンネ
ル形)の開口側を直立部35側へ向けて配置してある。
枠体24の内部には、係合部36,36,…に係合する
ロックレバー25が、その中央部にて図25における前
後方向の水平軸26に揺動自在に枢支されている。図2
5においては、ロックレバー25の下側一端である爪部
25aが係合部36,36,…の一つに係合している状
態を示している。このロックレバー25の図25に示し
た係合状態からの時計方向への回転は、ロックレバー2
5の他端である拘束部25bが枠体24の内筒2への取
付側の内壁面に当接されることにより拘束される一方、
図25においてその上側移動端にあるスライダ27の一
部に当接されることにより拘束されるようになってお
り、これにより係合状態を維持している。また、図25
におけるロックレバー25の反時計方向への回転は、こ
れと反対側への付勢力をロックレバー25に付与してい
るスプリング28に抗するのみで許容された状態となっ
ている。従って、内筒2を外筒3から引き出す方向へ移
動する、即ち伸縮部材100を伸長するのに伴い、内筒
2とともにロックレバー動作機構22が外筒3に対して
相対的に上昇し、ロックレバー25の爪部25aが現在
係合している係合部36の上端に当接される。更なる内
筒2の上昇に伴い、ロックレバー25はスプリング28
の付勢力に抗して図25における反時計方向へ回転し、
この係合部36との係合が解除される。そして、前記係
合部36の上側に隣接する別の係合部36の位置に爪部
25aが到達するのに伴い、スプリング28の付勢力が
ロックレバー25を時計方向へ回転させ、再びロックレ
バー25と係合部36との係合状態が得られる。このよ
うに、ロックレバー25と複数の係合部36,36,…
との係合により、係合部36,36,…が配設された間
隔での伸縮部材100の長さ調整を行うことができるよ
うになっている。また、最上段の係合部36を越えて内
筒2とともにロックレバー動作機構22が上昇されるの
に伴い、この係合部36の上方の適宜位置にロックレバ
ー動作機構22側へ突設された制御片37aに、スライ
ダ27の上端部が当接する。スライダ27は、枠体24
のコの字形(チャンネル形)の端壁に厚さ方向(図25
における前後方向)に穿設された上下方向の長孔24a
に、図25における前後方向の突起部27aを嵌合して
おり、制御片37aによって、この長孔24aに沿って
下方へ押し下げられる。長孔24aの下端位置まで押し
下げられるスライダ27は、ロックレバー25をスプリ
ング28の付勢力に抗して反時計方向に回転させるとと
もに、爪部25aと係合部36との間に介入して、これ
らの係合を阻止する。これによって、ロックレバー動作
機構22とともに内筒2の下降、即ち押し込み方向への
移動が許容される。内筒2とともに下降するロックレバ
ー動作機構22は、最下段の係合部36の下方の適宜位
置に突設された前記制御片37aと同様の制御片37b
により、そのスライダ27を前述と反対の動作により押
し上げられ、このスライダ27によるロックレバー25
の係合阻止状態が解除される。そして、再びロックレバ
ー動作機構22を内筒2とともに上昇することにより、
ロックレバー25が最下段の係合部36に係合し、元の
図25の如き状態に戻る。図26は、制動室を示す図2
5の一部拡大図である。外筒3の上端部には、その内周
面が内筒2の外周面に接する筒状のホルダ4が取り付け
られている。このホルダ4は、その内周面にて、内筒2
を外筒3に対して同心的に保持するとともに、内筒2の
移動に対して或る程度の摩擦抵抗を付与している。ま
た、ホルダ4の内周面には、内筒2の外周面に対向する
面がテーパ面41とされた制動室42が周設され、この
制動室42にはOリングからなる摩擦体43が填め込ま
れている。図26(a)に示すように、内筒2を外筒3
から引き出す方向へ移動する際には、摩擦体43は、内
筒2の移動に連れて制動室42の上端位置である上側移
動端面44(図26(b)及び図26(c)参照)に当
接するまで上方へ移動する。一方、図26(b)に示す
ように、内筒2を外筒3に押し込む方向へ移動する際に
は、摩擦体43は、内筒2の移動に連れて制動室42の
下部位置へ移動し、やがてテーパ面41に当接される。
この当接により、摩擦体43は内筒2の外周面とテーパ
面41との間に挟まれて適度に潰されつつ転動し、この
転動によって内筒2の押し込み方向への移動の際に適度
な摩擦力(制動力)を付与して、伸縮部材100の長さ
を短く調整する際の、内筒2の急激な押し込み方向への
移動を抑制するようにしてあり、このようなテーパ面4
1を有する制動室42と摩擦体43とによる制動機構
は、本願発明者により実公平4−25003号公報に開
示されている。図27は、図25に示した柱状体を拘束
する拘束部を示す図であり、図27(a)には図25の
右方向からの一部縦断面を示し、図27(b)には図2
7(a)のD−D一部断面を夫々示してある。内筒2の
上下方向に適長離隔した位置には、内筒2の外側から内
側へプレス加工により突設された拘束部29,29,…
が夫々の上下方向位置で対向し、全部で4つ配置されて
いる。これら拘束部29,29,…は、柱状体33の直
立部35を、ロックレバー動作機構22が設けられてい
る側とは反対側の内筒2の半円部分内で、この半円部分
の内周面に押し当て固定しているものであり、これによ
って1本のねじ32(図25参照)で固定された柱状体
33の上下方向軸回りの回転を抑制し、爪部25aと係
合孔36とを、これらが係合し易い位置に保持してい
る。
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の伸縮部材100においては、ホルダ4に周設された
制動室42がテーパ面41により片側縦断面視で逆直角
三角形状をなすため、図26(b)に示した如き状態か
ら内筒2を更に押し込む方向へ移動するのに伴い、図2
6(c)に示す如く、摩擦体43がテーパ面41の更に
下部位置、即ち制動室42の大きさが摩擦体43の径寸
法よりも非常に小さい位置へ移動するために、変形が大
きくなって転動し難くなり、内筒2の押し込み方向への
移動に対する摩擦力が安定しない虞があった。また、拘
束部29,29,…がプレス加工により内筒2に形成さ
れるため、対となった拘束部29,29と内筒2の内周
面との間の半円状空間の寸法精度が比較的低く、直立部
35がこの空間内で自由に移動できる範囲が大きいため
に、前述したような直立部35の回転を抑止することが
できず、内筒2の内周面と直立部35との接触によりノ
イズを発生させる虞があった。さらに、図25に示した
ような伸縮部材100のテーブルTへの取付状態におい
て、例えば、テーブルTをその平面方向に捩るような回
転モーメントを加えた場合に、このテーブルTとともに
内筒2が回転し、これに伴って内筒2に設けられた拘束
部29,29,…が柱状体33を捩じることになってテ
ーブルTが非常に不安定となるという問題があった。こ
の問題は、特に所謂1本足のテーブルTにこの伸縮部材
100を適用した場合に顕著に現われ、例えば、柱状体
33の基部34が底蓋31等を介して床面に固定される
ことが多いため、柱状体33へ加えられる前記回転モー
メントを直接的に被り、塑性変形する虞がある。本発明
は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、本発明の1
つの目的は、拘束体を例えば内筒に貫設し、この拘束体
により、柱状体を外筒及び内筒の軸方向への摺動自在に
保持するとともに、柱状体を前記軸方向と交又する方向
へ移動しないように拘束することにより、拘束体を内筒
とは別体に作製することが可能であり、これによって従
来構成の拘束部に代わる部材を高精度に構成することが
でき、柱状体が内筒の内周面と接触することを回避し
て、ノイズの発生を抑止することができる伸縮部材を提
供することにある。さらに、本発明の他の目的は、外筒
及び内筒の軸回りの相対回転を抑止する拘束部材(突起
部)を設けることにより、例えば内筒に加えられる回転
モーメントの伝達経路を直接的に外筒に接続(バイパ
ス)し、又は、柱状体と該柱状体を保持する外筒又は内
筒の何れかとの間に互いの相対回転を許容する回転座を
設けることにより、例えば内筒に加えられる回転モーメ
ントを柱状体に伝達することがなく、これらの結果とし
て、柱状体の捩じれを有効に防止することができる伸縮
部材を提供することにある。さらに、本発明の他の目的
は、Oリングの如き摩擦体の制動室内における転動が妨
げられないように制動室を形成することにより、内筒の
押し込み方向への移動に対しての摩擦力が安定する伸縮
部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】第1発明
に係る伸縮部材は、外筒に内筒を軸方向への移動自在に
挿嵌し、前記外筒及び内筒の何れか一方の筒に、前記軸
方向に配設された複数の係合部を有する柱状体を、その
長手方向を前記軸方向にして設け、他方の筒に、各係合
部に係止して前記外筒及び内筒の互いの移動を拘束する
係止部を設けてある伸縮部材において、前記他方の筒に
貫設され、前記柱状体を前記軸方向への摺動自在に保持
する一方、前記柱状体の前記軸方向と交又する方向への
移動を拘束する拘束体を備えることを特徴とする。本発
明に係る伸縮部材においては、柱状体の前記軸方向と交
又する方向への移動を拘束するように構成することで、
従来構成の拘束部を例えば内筒とは別体に作製すること
が可能であり、これによって作製される拘束体を高精度
に構成することができ、柱状体が内筒の内周面と直立部
と接触することを回避して、ノイズの発生を抑止するこ
とができる。第2発明に係る伸縮部材は、第1発明の伸
縮部材において、前記拘束体は、前 記外筒及び内筒の間
に設けられ、前記外筒及び内筒の間の距離を維持するス
ペーサ部を備えることを特徴とする。本発明に係る伸縮
部材においては、例えば外筒及び内筒の円周上の対向す
る位置に一対の拘束体を設けることにより、外筒及び内
筒を同心的に保持することができ、また、このスペーサ
部及び外筒の内周面との摩擦力により、制動室及び摩擦
体による制動と同様に、外筒及び内筒の急激な相対移動
を抑制することができる。第3発明に係る伸縮部材は、
第1又は第2発明の伸縮部材において、前記拘束体は、
前記他方の筒の内方へ突出する部分を二股状に形成さ
れ、該二股状の両端部間により前記柱状体を拘束すべく
なしてあることを特徴とする。本発明に係る伸縮部材に
おいては、柱状体の、その長手方向軸回りの回転を簡易
な構成で効率的に抑止することができる。第4発明に係
る伸縮部材は、第1,第2又は第3発明の伸縮部材にお
いて、前記拘束体は、合成樹脂製であることを特徴とす
る。本発明に係る伸縮部材においては、拘束体を、合成
樹脂製、例えばナイロン樹脂製とすることにより、柱状
体との摺動が滑らかになるとともに、適度な摩擦力を柱
状体に付与することが可能であり、また、柱状体との接
触部が金属でないため、ノイズの発生が殆どない。第5
発明に係る伸縮部材は、第1乃至第4の何れかの発明の
伸縮部材において、前記一方の筒の前記他方の筒との対
向面に前記軸方向に沿って設けられ、前記拘束体を前記
軸方向への摺動自在に保持する一方、前記拘束体の前記
軸方向と交叉する方向への移動を拘束する拘束部材を更
に備えることを特徴とする。本発明に係る伸縮部材にお
いては、一方の筒の他方の筒との対向面に、筒の軸方向
に沿って拘束部材(前記拘束体とは異なる)を設け、こ
の拘束部材により拘束体を軸方向への摺動自在に保持す
る一方、拘束体の軸方向と交叉する方向への移動を拘束
する構成としたので、他方の筒に固定された拘束体が拘
束部材によって軸回りの回転を拘束されるので、外筒及
び内筒の相対回転が抑止され、柱状体の捩じれを防止す
ることができる。第6発明に係る伸縮部材は、第1乃至
第5の何れかの発明の伸縮部材において、前記外筒又は
内筒の少なくとも何れか一方の対向面に突設され、他方
に係合することによって、前記他方を前記軸方向への摺
動自在に保持する一方、前記他方 の前記軸方向と交又す
る方向への移動を拘束する突起部を備えることを特徴と
する。本発明に係る伸縮部材においては、外筒及び内筒
の相対回転が突起部と他方の筒との係合により抑止さ
れ、柱状体の捩じれを防止することができる。第7発明
に係る伸縮部材は、第6発明の伸縮部材において、前記
外筒を内嵌保持する筒状のカバーを更に備えることを特
徴とする。本発明に係る伸縮部材においては、例えば外
筒に外周面からのプレス加工によって前記突起部を形成
する場合に、これによって生じる前記外周面の窪み部分
を外部から隠すことができ、外観を損なうことがない。
第8発明に係る伸縮部材は、第1乃至第7の何れかの
明の伸縮部材において、前記一方の筒及び柱状体の間に
介在され、軸回りの互いの回転を許容する回転座を備え
ことを特徴とする。本発明に係る伸縮部材において
は、前記一方の筒に加えられる回転モーメントを柱状体
に伝達することがなく、該柱状体の捩じれを有効に防止
することができる。第9発明に係る伸縮部材は、第1乃
至第の何れかの発明の伸縮部材において、前記外筒及
び内筒の何れか一方の他方との対向側に、前記他方の相
対移動方向へ向かうに従ってその空間が小さくなるよう
なテーパ面を有する制動室を設け、該制動室に摩擦体を
内装し、前記他方の相対移動の際に、前記摩擦体が前記
一方に対して前記相対移動方向へ移動し、前記テーパ面
と前記他方との間に嵌合することによって、前記相対移
動に対して制動力を付与すべくなしてあり、前記摩擦体
が前記制動室内における前記相対移動方向の移動端に位
置する際に前記テーパ面と前記他方の筒との間で転動す
べく、前記制動室を形成してなることを特徴とする。
発明に係る伸縮部材においては、外筒及び内筒を伸長又
は短縮する際の制動力(摩擦力)が安定する。 例えば従
来の構成の如き片側縦断面視で逆直角三角形状の制動室
の空間が小さい部分を埋めるように、同様の断面視で逆
台形状に形成することで、従来構成の制動室の僅かな形
状変更のみで上述の効果を得ることができる。 なお、上
述した各発明に係る伸縮部材において、外筒及び内筒は
従来構成の如き円筒状とすることができるほか、角形,
長円形等の様々な断面形状とすること が可能である。
お、前記制動室は、従来構成のように一つであって、前
記一方の筒に周設する構成であってもよく、また、例え
ば前記一方の筒の周方向に複数室設け、夫々の制動室に
摩擦体を内装する構成でもよい。また、摩擦体は、後述
するようなOリング以外にも、ころ状体及び球状体等、
前記他方の筒の周面で転動するような形状であればよ
く、その形状は限定されない。 また、前記制動室は、前
述した如き片側縦断面視で台形状(又は逆台形状)に形
成し、その対向する長辺及び短辺により夫々摩擦体の両
側の移動端を規定する構成とすることができるほか、従
来構成の逆直角三角形状の制動室の下部位置にテーパ面
から対向する筒方向へ突出する突起を設ける構成とする
ことも可能である。 なお、本発明においては、図25に
示した如く外筒を下側に設け、内筒をその上方へ伸長す
るような構成でもよく、また、これとは反対に内筒を下
側に設け、外筒をその上方へ伸長するような構成として
もよい。さらに、上方からの荷重を支持するだけでな
く、例えば外筒の底部にて天井から本発明に係る伸縮部
材を垂設し、下方への荷重を支持するように構成しても
よく、その姿勢について限定するものではない。従っ
て、伸縮部材の姿勢と制動室の制動力の発生方向とは互
いに何れの向きであってもよく、伸縮部材の用途に応じ
て制動室の向きを設定すればよい。第10発明に係る伸
縮部材は、第9発明の伸縮部材において、前記外筒及び
内筒は、それらの長軸方向に対向する直線部分を有する
長円状断面を夫々なす一方、互いの長軸を一致して挿嵌
され、一対の前記制動室及び摩擦体を前記対向する直線
部分に配置してあり、前記摩擦体は、円柱状をなすこと
を特徴とする。本発明に係る伸縮部材においては、外筒
及び内筒の断面における対向位置に、一対の制動室及び
摩擦体が配置されて、摩擦体による摩擦力をバランス良
く生じさせることができる。また、摩擦体が円柱状をな
す構成としたので、上述した如き断面形状に直線部分を
有する外筒及び内筒から構成される伸縮部材に適用する
ことにより、摩擦体の良好な転動を得ることができる。
第11発明に係る伸縮部材は、第1乃至8の何れかの発
明の伸縮部材において 、前記外筒及び内筒の何れか一方
の他方との対向側に、前記他方の相対移動方向へ向かう
に従ってその空間が小さくなるようなテーパ面を有する
制動室を設け、該制動室に摩擦体を内装し、前記他方の
相対移動の際に、前記摩擦体が前記一方に対して前記相
対移動方向へ移動し、前記テーパ面と前記他方との間に
嵌合することによって、前記相対移動に対して制動力を
付与すべくなしてあり、前記摩擦体は、その移動方向の
所定位置にある際に、前記制動室の一部に嵌合する形状
をなしていることを特徴とする。本発明に係る伸縮部材
においては、摩擦体と、他方の筒及びテーパ面とが面接
触することになり、外筒及び内筒を伸長又は短縮する際
の制動力(摩擦力)が更に安定する。なお、本発明に係
る伸縮部材は、机,椅子,テーブル,及びベッド等の脚
体又はそのアタッチメントとして用いることができるほ
か、ジャッキ,建設現場における足場の支持脚,排水用
溝の建設時の土止め板を保持する棒部材等のその他の伸
縮部材として利用することができる。
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。 実施の形態1. 図1は、本発明に係る伸縮部材の実施の形態1を示す一
部縦断面図である。本実施の形態に係る伸縮部材1は、
例えば、図1に示す如くテーブルTの裏面のコーナ部分
に夫々下方へ突設されたねじ部Sを、その円筒状をなす
内筒2の上端部に溶接された円盤状をなす端蓋21の中
央部に穿設されたねじ孔21aに螺合して固定する。な
お、本発明に係る伸縮部材1も前述した従来構成と同様
に、直接的にテーブルTに取り付けるのではなく、テー
ブルTが予め装備している脚体の下端部に取り付ける構
成としてもよく、これによってテーブルTの高さを比較
的高くしたい場合には、非常に長寸の伸縮部材1を使用
する必要がない。一般的には、テーブルTの高さの全域
に亘って伸縮調整することは少ないので、このような構
成とすることで低コストに伸縮機能をテーブルTに付与
することができるものである。この伸縮部材1は、上述
した内筒2をその内側にてスライド自在に外嵌された外
筒3を備えている。外筒3の下端部には、合成樹脂製の
短寸円柱状の底蓋31がその厚さ方向の半分部分を内嵌
され、残りの半分部分の径寸法は、外筒3の外側寸法に
一致させている。底蓋31には、その中心部に底側から
ねじ32が挿通され、内筒2内に挿入された柱状体33
の半円板状をなす基部34に穿設されたねじ孔34aに
螺合され、この基部34を底蓋31の上面に固定してい
る。柱状体33は、基部34の上側に立設され、内筒2
の内周に突設された図示しない複数のガイド部によって
内筒2内を上下方向への移動自在とされた板状の直立部
35を備え、直立部35には、その長手方向(図1にお
ける上下方向)に適宜の間隔で孔状の係合部36,3
6,…が複数穿設されている。これら係合部36,3
6,…に対向した内筒2の内周面には、係合部36,3
6,…とともにロック機構をなすロックレバー動作機構
22がねじ23,23により取り付けられている。ロッ
クレバー動作機構22は、その内筒2への取付面を中央
の辺部とした上方又は下方からの断面視でコの字形(チ
ャンネル形)をなす枠体24を備え、この枠体24のコ
の字形(チャンネル形)の開口側を直立部35側へ向け
て配置してある。枠体24の内部には、係合部36,3
6,…に係合するロックレバー25が、その中央部にて
図1における前後方向の水平軸26に揺動自在に枢支さ
れている。図1においては、ロックレバー25の下側一
端である爪部25aが係合部36,36,…の一つに係
合している状態を示している。このロックレバー25の
図1に示した係合状態からの時計方向への回転は、ロッ
クレバー25の他端である拘束部25bが枠体24の内
筒2への取付側の内壁面に当接されることにより拘束さ
れる一方、図1においてその上側移動端にあるスライダ
27の一部に当接されることにより拘束されるようにな
っており、これにより係合状態を維持している。また、
図1におけるロックレバー25の反時計方向への回転
は、これと反対側への付勢力をロックレバー25に付与
しているスプリング28に抗するのみで許容された状態
となっている。従って、内筒2を外筒3から引き出す方
向へ移動する、即ち伸縮部材1を伸長するのに伴い、内
筒2とともにロックレバー動作機構22が外筒3に対し
て相対的に上昇し、ロックレバー25の爪部25aが現
在係合している係合部36の上端に当接される。更なる
内筒2の上昇に伴い、ロックレバー25はスプリング2
8の付勢力に抗して図1における反時計方向へ回転し、
この係合部36との係合が解除される。そして、前記係
合部36の上側に隣接する別の係合部36の位置に爪部
25aが到達するのに伴い、スプリング28の付勢力が
ロックレバー25を時計方向へ回転させ、再びロックレ
バー25と係合部36との係合状態が得られる。このよ
うに、ロックレバー25と複数の係合部36,36,…
との係合により、係合部36,36,…が配設された間
隔での伸縮部材1の長さ調整を行うことができるように
なっている。また、最上段の係合部36を越えて内筒2
とともにロックレバー動作機構22が上昇されるのに伴
い、この係合部36の上方の適宜位置にロックレバー動
作機構22側へ突設された制御片37aに、スライダ2
7の上端部が当接する。スライダ27は、枠体24のコ
の字形(チャンネル形)の端壁に厚さ方向(図1におけ
る前後方向)に穿設された上下方向の長孔24aに、図
1における前後方向の突起部27aを嵌合しており、制
御片37aによって、この長孔24aに沿って下方へ押
し下げられる。長孔24aの下端位置まで押し下げられ
るスライダ27は、ロックレバー25をスプリング28
の付勢力に抗して反時計方向に回転させるとともに、爪
部25aと係合部36との間に介入して、これらの係合
を阻止する。これによって、ロックレバー動作機構22
とともに内筒2の下降、即ち押し込み方向への移動が許
容される。内筒2とともに下降するロックレバー動作機
構22は、最下段の係合部36の下方の適宜位置に突設
された前記制御片37aと同様の制御片37bにより、
そのスライダ27を前述と反対の動作により押し上げら
れ、このスライダ27によるロックレバー25の係合阻
止状態が解除される。そして、再びロックレバー動作機
構22を内筒2とともに上昇することにより、ロックレ
バー25が最下段の係合部36に係合し、元の図1の如
き状態に戻る。図2は、制動室を示す図1の一部拡大図
である。外筒3の上端部には、その内周面が内筒2の外
周面に接する筒状のホルダ4が取り付けられている。ホ
ルダ4は、その内周面にて、内筒2を外筒3に対して同
心的に保持するとともに、内筒2の移動に対して或る程
度の摩擦抵抗を付与している。また、ホルダ4の内周面
には、内筒2の外周面に対向する面がテーパ面41とさ
れた制動室42が周設され、この制動室42にはOリン
グからなる摩擦体43が填め込まれている。本実施の形
態の制動室42は、従来構成では片側縦断面視で逆直角
三角形状であったものを、その下端部から一部分を塞い
で逆台形状をなすように形成したものである。従って、
前記断面におけるその上側長辺部を第1移動端面44a
(従来構成では単に移動端面44と称した)とし、これ
に対して下側短辺部である第2移動端面44bは、これ
がテーパ面41及び内筒2の外周面とともに摩擦体43
と接触した際に、摩擦体43を極度に圧迫しないような
幅寸法を有するように設定されている。ここで極度に圧
迫しないとは、内筒2を外筒3へ押し込む方向へ移動し
た際に摩擦体43がその転動を維持できる程度に定め
る。なお、このようなことから、制動室42は台形状に
形成される必要はなく、例えば従来構成の逆直角三角形
状の制動室42の下部位置にテーパ面41から内方への
突起を設けることにより代用することも可能である。従
って、図2(a)に示すように、内筒2を外筒3から引
き出す方向へ移動する際には、摩擦体43は、内筒2の
移動に連れて制動室42内を第1移動端面44aに当接
するまで上方へ移動する。この際に摩擦体43は、内筒
2の外周面と第1移動端面44aとに接触しているた
め、転動はするが、さほどの抵抗力なしに内筒2を引き
出すことができるようになっている。一方、図2(b)
に示すように、内筒2を外筒3に押し込む方向へ移動す
る際には、摩擦体43は、内筒2の移動に連れて第2移
動端面44bに当接するまで移動し、同時にテーパ面4
1に当接される。これにより、摩擦体43は、内筒2の
外周面とテーパ面41と第2移動端面44bとの間で適
度に圧迫されて変形するが、これら圧迫面に対しての転
動は許容される。この転動によって、内筒2の更なる押
し込み方向への移動に適当な制動力(摩擦力)を付与し
て、伸縮部材1の長さを短く調整する際の、内筒2の急
激な押し込み方向への移動を抑制するようにしてあると
ともに、摩擦体43の転動が維持されるために、前記摩
擦力が過大となることがない。なお、以上に説明した如
き制動力(摩擦力)の作用方向を上下逆向きに設定する
場合には、片側縦断面視で逆台形状であった制動室42
を台形状にすればよいことは云うまでもない。 実施の形態2. 図3〜図6は、本発明に係る伸縮部材の実施の形態2を
示す一部縦断面図であり、図7は、図3の要部拡大図で
ある。本実施の形態の伸縮部材10は、例えば、ヘッド
レスト部分の高さが調整自在とされた自動車の座席に設
けられるものである。各図に示す如く、この伸縮部材1
0は、その長軸に夫々平行であり、互いに対向する2つ
の平坦面を有する長円状断面をなす外筒5に、この外筒
5よりも一周り小さな同様の形状をなす内筒6を外筒5
に軸方向への移動自在に挿嵌してあり、外筒5を前記座
席の背もたれ部分の上端部に埋設し、外筒5の上方へ内
筒6を突出させ、その突出した上端部を前記ヘッドレス
ト部分に下方から埋設して用いるが、各図においては説
明を簡略化するため、伸縮部材10のみを図示してあ
る。外筒5の下端部には、ゴム材から形成された底蓋5
1がその一部を内嵌され、この嵌合部分に設けられた2
つのねじ孔51a,51aに外筒5の外側から2本のね
じ(図示せず)で固定されている。また、底蓋51の外
筒5の下端から突出する部分は外筒5の外側形状に一致
させてある。なお、本実施の形態の伸縮部材10は、こ
のような底蓋51を備えるため、実施の形態1と同様の
用途に用いることも可能である。底蓋51の上端部に
は、上方へ突出して内筒6に挿通された矩形板状の柱状
体52がその長手方向を外筒5及び内筒6の長手方向
(各図における上下方向)に一致して立設され、その板
面を外筒5及び内筒6の断面における長軸に平行にし
て、外筒5及び内筒6の中央に配置されている。また、
柱状体52には、その長手方向に長いスリット53が穿
設され、このスリット53の各図における右側部分は波
形に形成されて、その波形の各凹部により複数の係合部
54,54,…を形成している。各係合部54の上部
は、各図において左上方へ傾斜した傾斜部54aが形成
され、下部は、各図における横方向に直線状とされてい
る。最上段の係合部54の傾斜部54aと連続するスリ
ット53の上端部は、後述する係止ピン63を前記最上
段の係合部54から解除するための第1制御部55aを
形成し、また、最下段の係合部54の直線状の下部と連
続するスリット53の下端部は、前記係止ピン63を前
記最下段の係合部54に係止復帰させるための第2制御
部55bを構成している。一方、内筒6の下端部には、
その外側を外筒5の内周面に一致させた筒状のスペーサ
61が外嵌固定され、このスペーサ61によって内筒6
の下端部は、外筒5に同心的に維持されるとともに、内
筒6の外筒5に対する相対移動に対して或る程度の摩擦
力を付与している。また、内筒6の対向した平坦面6
2,62には、これらを各図における前後方向に貫通し
た前述の係止ピン63が填め込まれている。この係止ピ
ン63が貫通する孔(ガイド孔)64は、各図における
横方向に、スリット53の左端及び係合部54,54,
…の右端に亘る長さを有し、この横方向の左端から下方
へ略係止ピン63の形寸法分の長さを夫々有する逆L字
形に形成されている。ここでは、このガイド孔64の横
方向に延びる部分を第1ガイド部64a、下方へ延びる
部分を第2ガイド部64bと夫々称する。図3において
は、係止ピン63は、中央にある係合部54の一つに係
合しているとともに、第1ガイド部64aに係合してい
る。このような係合状態は、係合部54,54,…が設
けられた側とは反対側のスペーサ61の部分と、この部
分と係止ピン63の左上部分に接して更に内筒6の対向
側に達してループ状をなし、各図における後方側に同様
に配置されたUの字形のスプリング65の付勢力によっ
て維持されている。この状態においては、内筒6を外筒
5へ押し込む方向に移動しようとしても、即ち伸縮部材
10を短縮しようとしても、内筒6に設けられた第1ガ
イド部64aの上端部と、外筒5に設けられた柱状体5
2の前記係合部54の下端部との間に係止ピン63があ
って、移動又は短縮できないようになっている。一方、
この図3の状態から内筒6を外筒5から引き出す方向へ
移動する、即ち伸縮部材10を伸長させることにより、
内筒6とともに、内筒6に設けられたガイド孔64に係
合する係止ピン63が上方へ移動される。この際に、係
止ピン63は、現在係合している係合部54の傾斜部5
4aに沿って左上方に移動し、即ちガイド孔64をスプ
リング65の付勢力に抗して第1ガイド部64aに沿っ
て左方へ移動する。これによって、係止ピン63と前記
係合部54との係合状態が解除され、係止ピン63は、
内筒6とともに更にスリット53を上昇するとともに、
前記係合部54に上側に隣接する別の係合部54の位置
に到達するのに伴って、スプリング65の付勢力によ
り、この係合部54に係合し、再び図3の如き係合状態
が得られる。このような動作を繰り返して最上段の係合
部54に係合している状態から、図4に示す如く、更に
上方へ内筒6を移動するのに伴って、係止ピン63は、
スプリング65の付勢力に抗して前述と同様にこの係合
部54の傾斜部54を左上方へ移動しつつ、第1ガイド
部64aを左方へ移動し、スリット53の第1制御部5
5aに到達する。そして、更に上方へ内筒6を移動する
のに伴って、図5に示す如く、係止ピン63は、ガイド
孔64を第2ガイド部64bへ移動して、本図における
横方向への移動を拘束される。この係止ピン63の横方
向への拘束状態においては、係止ピン63は、係合部5
4,54,…と係合できないので、内筒6を下方に移動
する、即ち伸縮部材10を短縮することができるように
なる。そして、図6に示す如く、内筒6が下方移動端ま
で移動されると、第2ガイド部64bの下端部に位置し
ていた係止ピン63がスリット53の下端である第2制
御部55bに当接されて、第2ガイド部64bを上方へ
押し上げられる。これに伴って、係止ピン63は横方向
への拘束を失うので、第1ガイド部64aを本図におけ
る右方へ移動し、最下段の係合部54に係合し、図3に
示した如き元の状態に戻る。図8は、制動室を示す図3
の縦断面図であり、図9は、図8のA−A断面図であ
る。外筒5の上端部には、その内周面が内筒6の外周面
に接する長円筒状のホルダ7が取り付けられている。こ
のホルダ7は、その内周面にて、内筒6を外筒5に対し
て同心的に保持するとともに、内筒6の移動に対して或
る程度の摩擦抵抗を付与している。また、図9において
より明確なように、内筒6の対向した一対の平坦面6
2,62に対応したホルダ7の位置に、実施の形態1と
同様の片側縦断面形状の制動室72,72が夫々設けら
れ、各制動室72には、ゴム材からなるころ状の摩擦体
73が内装されている。図8(a)に示すように、内筒
6を外筒5から引き出す方向へ移動する際には、各摩擦
体73は、内筒6の移動に連れて内筒6の平坦面62上
を転動し、制動室72内を上側の第1移動端面74aに
当接するまで移動する。一方、図8(b)に示すよう
に、内筒6を外筒5に押し込む方向へ移動する際には、
各摩擦体73は、内筒6の移動に連れて内筒6の平坦面
62上を上述とは逆方向へ転動し、やがて第2移動端面
74bに当接され、同時にテーパ面71に当接される。
これにより、各摩擦体73は、内筒6の平坦面62とテ
ーパ面71と第2移動端面74bとの間で適度に圧迫さ
れて変形するが、これら圧迫面に対しての転動は許容さ
れる。この転動によって、内筒6の更なる押し込み方向
への移動に適当な制動力(摩擦力)を付与して、伸縮部
材10の長さを短くする際の、内筒6の急激な押し込み
方向への移動を抑制するようにしてあるとともに、各摩
擦体73の転動が維持されるために、前記摩擦力が過大
となることがない。図10は、本発明において開示する
伸縮部材の要部を示す一部縦断面図であり、図11は、
その左側からの側断面図である。本発明において開示す
る伸縮部材においては、実施の形態1に示した柱状体3
3の基部34及び直立部35が別体に作製されてある。
特に基部34は、その直立部35の取付側の端部に、板
状の直立部35の一側面に沿った起立部34bを一体的
に備えている。この起立部34bと直立部35の下端部
とには同径の孔が夫々穿設され、これらの孔を挿通した
リベット38により、起立部34b及び直立部35がリ
ベット38の軸回りの揺動自在に取り付けられている。
また、リベット38には、起立部34b及び直立部35
の間において、ナイロン製のワッシャ39が取り付けら
れている。なお、ワッシャ39は、他の合成樹脂から作
製してもよい。基部34は、外筒3の下端から適長上部
の位置に内嵌した円盤状の内蓋81に2つのねじ32,
32で固定されている。内蓋81の中央部には、下方へ
突出して雄ねじ部82が設けられている。また、外筒3
の下端には、外筒3より大径をなす金属製の外蓋83が
当接され、その中央部は上方へ陥没した凹部をなしてお
り、この凹部には、段付孔が穿設されている。この段付
孔は、下側に大径側の孔部を備え、この大径側の孔部に
下方からロックナット84が打設されていおり、このロ
ックナット84に、前述した内蓋81の雄ねじ部82が
上方から螺合している。本開示の伸縮部材は、以上の如
き構成としてあり、実施の形態1と同様の部分には同一
参照符号を付して、その他の説明は省略する。従って、
内蓋81に固定された基部34、並びに前述した実施の
形態1の前記ガイド部(図示せず)によって内筒3の内
周面との位置関係を拘束された直立部35をリベット3
8によって連結してあるので、互いの部材の個体差をリ
ベット38を回転軸とした軸回りの揺動により適宜に吸
収することが可能となっている。さらに、基部34の起
立部34bと直立部35との間に弾性材からなるワッシ
ャ39を介在してあるので、前記揺動と直交する方向へ
の揺動も可能となっており、この方向の個体差をも吸収
することができるようになっている。なお、この開示の
構成は、上述した如き実施の形態1の伸縮部材1に利用
することができるほか、従来構成の如き伸縮部材100
に利用することもできることは云うまでもない。 実施の形態3. 図12は、本発明に係る伸縮部材の実施の形態3を示す
要部の斜視図であり、図13は、図12に示したホルダ
の分解斜視図であり、図14は、図12に示したホルダ
の縦断面図である。本実施の形態に係る伸縮部材1は、
実施の形態1のホルダ4の外筒3への填め込み部分の形
状を変更したものであり、このホルダ4を、該ホルダ4
に形成される制動室42の上下方向の中途にて分割する
形態とし、また、これに内装される摩擦体43の形状及
び材質を改良した構成としてある。このことを除けば、
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であり、同
一参照符号を付してその詳細な説明は省略する。実施の
形態1においては、ホルダ4の外筒3への填め込み部分
の形状を、外筒3の内外周面を挟み込むように構成して
あったが、本実施の形態においては、その填め込み部分
40を外筒3の内周面に嵌合するように構成してある。
即ち、図12に示す如く、この填め込み部分40をホル
ダ4の外径よりも縮径して形成してある。また、填め込
み部分40の外周面には、大小夫々1つずつの突起を周
設してあり、これによって図12の如く外筒3に填め込
まれるホルダ4の填め込み部分40を外筒3の内周面に
確実に保持するように密着性を高めている。また、本実
施の形態のホルダ4は、図13にその斜視図及び図14
にその縦断面図を夫々示す如く、制動室42をそのテー
パ面41の中途にて上下に分割された第1及び第2ホル
ダ部分45,46から構成されている。具体的には、第
1及び第2のホルダ部分45,46の分割面は、テーパ
面41の中途から填め込み部分40の端面に至ってお
り、これによって図13及び図14に示す如く第2ホル
ダ部分46を第1ホルダ部分45に内嵌するようになっ
ている。第1及び第2ホルダ部分45,46の嵌合に先
立って、摩擦体43が第2ホルダ部分46側の制動室4
2の半部に内装される。本実施の形態の摩擦体43は、
硬質ウレタン製からなるリング状のものであり、その周
方向の1箇所に切欠き431を有して略C字状に形成さ
れている。また、この摩擦体43の断面形状は、図14
に示す如く、制動室42の対応する断面形状の一部に略
等しい略逆台形状をなしている。図14の断面図におい
て、摩擦体43の長い方の底辺(図における上側)は、
半径方向外方に向かうに連れて上方へテーパ状をなして
おり、これに対応する第1ホルダ部分45側の制動室4
2の上側端面も同様にテーパ状をなしている。本実施の
形態のホルダ4は以上の如く構成されており、第2ホル
ダ部分46側の制動室42に内装される摩擦体43は、
その下面が制動室42の下側端面に当接されるまで押し
込まれる。この状態の第2ホルダ部分46を第1ホルダ
部分45へ下方から内嵌することによって、前述した如
くに本実施の形態のホルダ4が完成する。完成されたホ
ルダ4は、外筒3の内周面にその填め込み部分40を内
嵌されることによって外筒3に固定される。これに先立
って又はこの後に外筒3内に挿入される内筒2は、制動
室42の上半部の上側に位置する第1ホルダ部分45の
内周面と、制動室42の下半部の下側に位置する第2ホ
ルダ部分46の内周面とにその外周面を保持される。従
って、前者の内周面及び後者の内周面の内径寸法D1 ,
D2 は、夫々内筒2の外径に略一致させてある。このよ
うな状態において摩擦体43の内径寸法D3 は、制動室
42の上下方向、即ち摩擦体43の移動方向の所定位置
において、第1及び第2ホルダ部分45,46のD1 ,
D2 に一致するようにその切欠き幅を設定されている。
好ましくは、制動室42の上側の第1移動端面44a近
傍に設定しておく。このように設定しておくことによ
り、内筒2を外筒3に押し込む方向に移動する、即ち伸
縮部材1を短縮するのに伴って、摩擦体43は、制動室
42のテーパ面41に沿ってその外周面を半径方向内方
へ押圧され、全体の径寸法が小さくなる。即ち、前述し
た内径寸法D3 も、これに伴って小さくなり、内筒2の
外周面に所要の制動力(摩擦力)を付与することができ
るようになっている。但し、本実施の形態の摩擦体43
は、実施の形態1の如きOリングとは異なり、略台形断
面を有しているので、内筒2の外周面及びテーパ面41
の間にて挟圧された状態であってもその断面形状の変形
は少なく、安定した当接面の大きさを確保することが可
能である。つまり、安定した摩擦力を得られるというこ
とである。また、Oリングとは異なって転動を伴わない
ため、本実施の形態の摩擦体43の形状は、この摩擦力
の安定性に更に寄与している。これとは反対に、内筒2
を外筒3から引き出す方向に移動する、即ち伸縮部材1
を伸長するのに伴って、摩擦体43は、制動室42のテ
ーパ面41に沿って移動しながらその弾性によって拡径
する。即ち、前述した内径寸法D3 もこれに伴って大き
くなり、D3 =D1 又はD2 となった時点で、この摩擦
体43による内筒2への摩擦力は略零となる。しかし、
実際には摩擦体43の内周側の一部が内筒2の外周面に
当接するので摩擦力は零にはならない。しかし、摩擦体
43の上面が第1移動端面44aに到達した時点で、摩
擦体43は第1移動端面44aのテーパに沿って拡径さ
れる。従って、摩擦体43の全体部分が内筒2の外周面
から離隔するので、前述した摩擦力は零となる。このよ
うに、本実施の形態の摩擦体43は、短縮及び伸長操作
に際に常に安定した摩擦力を付与することができるの
で、操作者に必要以上に大きな力で操作をさせるような
ことがない。図15は、実施の形態3の制動室及び摩擦
体の詳細な形状を示す要部の縦断面図であり、図15
(a)には制動室近傍の断面を、図15(b)には摩擦
体の断面を夫々示してある。第1移動端面44aは、水
平方向に対して4.5°〜5°程度に傾斜させるのが好
ましく、同様に、摩擦体43の対応する上面も4.5°
〜5°程度に傾斜させるのが好ましい。これより大きい
角度域においては、摩擦体43の拡径効果は大きいが、
逆に摩擦体43が制動室42の上側端面から分離し難く
なる。一方、これより小さい角度域においては、摩擦体
43の拡径効果が小さい。なお、以上に説明した本実施
の形態のホルダ4の分割構造は、Oリングを用いる実施
の形態1又は長円断面を有する実施の形態2の如き構成
に適用することも可能である。また、本実施の形態の摩
擦体43を、分割構造を有しない実施の形態1のホルダ
4に適用する構成とすることも可能である(この場合に
は上述したような4.5°〜5°のテーパを有していな
くても構わない)。さらに、本実施の形態の摩擦体43
及び制動室42の断面形状を実施の形態2の如き摩擦体
73及び制動室72として構成してもよい。また、本実
施の形態の摩擦体43を従来構成のホルダ4において利
用することも可能である(この場合には上述したような
4.5°〜5°のテーパを有していなくても構わな
い)。この場合には、本実施の形態の摩擦体43は、前
述した如きOリングに比べて断面形状の変形が小さいの
で、従来構成の制動室42の室寸法が小さい領域に必要
以上に食い込み難く、摩擦力が安定する。 実施の形態4. 図16は、摩擦体の更に他の実施の形態(実施の形態
4)を示す斜視図であり、図16(a)には上側からの
斜視図、図16(b)には下側からの斜視図を夫々示し
てある。本実施の形態においては、実施の形態3に示し
た如き断面形状を有する摩擦体43の切欠き431の形
態のみを変更したものである。このことを除けば、その
他の構成及び作用は実施の形態3と同様であり、同一参
照符号を付してその詳細な説明は省略する。図16
(a)及び図16(b)に示す如く、本実施の形態の摩
擦体43は、その周方向の複数箇所に、分断しない程度
の切り込みを入れる態様に、切欠き431,431,…
を有している。これによって、比較的小さい力での縮径
が可能であり、実施の形態3の摩擦体43に比べて硬い
材質を用いることが可能である。なお、図16(a)及
び図16(b)においては、摩擦体43が、中空の球体
を輪切りにした如き全体形状を有するように示してある
が、実施の形態3の如き台形断面を有するリング状であ
ってもよい。 実施の形態5. 図17は、摩擦体の更に他の実施の形態(実施の形態
5)を示す片側縦断面図であり、図18は、図17に示
した摩擦体の作用を説明するための説明図である。本実
施の形態においては、実施の形態1に示した如きOリン
グからなる摩擦体43の断面形状のみを改良したもので
ある。このことを除けば、その他の構成及び作用は実施
の形態1と同様であり、同一参照符号を付してその詳細
な説明は省略する。図17(a)に示す如く、本実施の
形態の前者の摩擦体43は、実施の形態1の摩擦体43
の断面の1箇所に突起部433を設けてある。詳しくは
前記断面の内側上部に所定のR寸法を有する突起部43
3を設け、この突起部433の両側を摩擦体43の残り
の円形部分と接線で連続させた形状としてある。また、
図17(b)に示す如く、後者の摩擦体43は、実施の
形態1の摩擦体43の上側半部を略矩形状に形成したも
のであり、その内側及び外側の角部は、所定のR寸法を
有する2つの突起部433,433として構成してあ
る。次に、これらの摩擦体43の作用を説明する。ま
ず、図18(a)に示す如く前者の摩擦体43が図の上
段に示した状態で内筒2の外周面に接しているものとす
る。この状態から内筒2を外筒3に押し込もうとして
も、突起部433により、この突起部433を乗り越え
て摩擦体43を転動させる程度の力を加えない限り、こ
れ以上押し込むことはできない。逆に、この状態から内
筒2を外筒3から引き出そうとすると、摩擦体43は実
施の形態1で説明した如く転動し、図の中段に示した如
き状態を介して、図の下段に示する如く再びその突起部
433を内筒2の外周面に接して停止する。この状態か
ら内筒2を外筒3から更に引き出すには、突起部433
を乗り越えて摩擦体43を転動させる程度の力を加える
必要がある。このように、例えばロックレバー動作機構
22の爪部25aによる係合部36との係合状態が解除
されている場合であっても、内筒2を外筒3から押し込
む方向、及び内筒2を外筒3から引き出す方向の両方向
に対しても、摩擦体43は、或る程度の距離(図におい
て参照符号Lで示す)転動した後で、突起部433の大
きさ及び形状等に応じた抵抗力を発生する。このような
転動距離Lの設定は、ロックレバー動作機構22の爪部
25aと係合部36とのバックラッシ等を勘案して設定
し、設定した転動距離Lに基づいて摩擦体43の断面形
状における円形部分の半径寸法と該円形部分の周長さと
を設定する。また、突起部433の大きさ及び形状は、
前記抵抗力の大きさ等に基づいて前記円形部分の大きさ
及び形状を勘案し乍ら設定する。また、図18(b)に
示した如く後者の摩擦体43においても作用原理は同様
であるため、その詳細な説明を省略する。但し、2箇所
の突起部433,433を備えることで、前者の摩擦体
43と同一の円形部分の半径寸法を有していても、その
転動距離Lは短くなることは云うまでもない。 実施の形態6. 図19は、本発明に係る伸縮部材の実施の形態6を示す
図であり、図19(a)には図27に対応する右方向か
らの一部縦断面を示し、図19(b)には図19(a)
のB−B一部断面を夫々示してある。本実施の形態の伸
縮部材は、従来構成の内筒2に一体に設けてあった拘束
部29,29,…を内筒2とは別体に設けて、拘束体9
0,90,…として構成したものである。これに応じ
て、柱状体33の直立部35の横断面形状を変更してあ
る。このことを除けば、その他の構成及び作用は従来構
成又は実施の形態1と同様であり、同一参照符号を付し
てその詳細な説明は省略する。図19(a)に示す如
く、内筒2の上下方向に適長離隔した位置には、内筒2
の周壁を貫通して外側から拘束体90,90,…が夫々
の上下方向位置で対向して設けられ、全部で4つ配置さ
れている。各拘束体90は、図19(b)に示す如く、
取り付けられた状態で上面又は下面視で略T字状をなす
短寸柱状をなしている。略T字状をなすウェブ部分は拘
束部91を、フランジ部分はスペーサ部92を夫々構成
している。拘束部91は、スペーサ部92からの突出方
向に軸方向を一致させた短寸正方形柱状をなし、その先
端部分から適宜の長さを有する上下方向のスリットが形
成されて二股状をなしている。この二股状の部分の離隔
長は、直立部35の厚さ寸法に一致させてあり、ここに
略W字状横方向断面をなす直立部35の両端部を挟む態
様に保持し、これによって1本のねじ32(図1参照)
で固定された柱状体33の上下方向軸回りの回転を抑止
し、爪部25aと係合孔36とを、これらが係合し易い
位置に保持している。また、各拘束体90は、ナイロン
樹脂製であり、直立部35との接触部にてノイズを発生
することがない。また、スペーサ部92は、拘束部91
が設けられた側に凹状に湾曲し、その外側のR形状を外
筒3の内周面に、内側のR形状を内筒2の外周面に夫々
嵌合すべく一致させてあり、相対動作する外筒3及び内
筒2の間で、そのスペーサ部92の外側の湾曲面が外筒
3の内周面に摺動して、これらの間の面での摩擦力によ
り前記相対動作に適宜の抵抗力を付与するとともに、内
筒2を外筒3の中央位置に同心的に維持することができ
るようになっている。なお、これらスペーサ部92,9
2,…によって、前述した従来の伸縮部材100におい
て内筒2の下端部に設けられていた拡径部分による外筒
3及び内筒2の同心保持作用を代用して、外筒3の内周
面との摺動によるノイズの原因となる前記拡径部分を不
要とすることができる。 実施の形態7. 図20は、本発明に係る伸縮部材の実施の形態7を示す
斜視図である。本実施の形態は、実施の形態6の外筒3
の内周面の拘束体90,90,…に対応する位置に、拘
束体90,90,…に係合する拘束部材としてのガイド
レール95,95を設けたものである。このことを除け
ば、その他の構成及び作用は従来構成又は実施の形態6
と同様であり、同一参照符号を付してその詳細な説明は
省略する。詳しくは、図20に示す如く、一対のガイド
レール95,95を外筒3の内周面の対向位置に上下方
向に配してある。各ガイドレール95は、前記上下方向
に長い板状又は棒状部材から構成され、その適宜の2箇
所に段付き孔95a,95aが穿設され、これら段付き
孔95a,95aを通して内側から外筒3の内周面にね
じ96,96により固定されている。なお、上述したね
じ96,96による固定に加えて、各ガイドレール95
の上下端を外筒3の内周面に溶接するようにしてもよい
が、本発明においては、このガイドレール95の固定方
法を限定するものではなく、後述する回転モーメントに
耐え得る強度を有していればよい。図21は、拘束部材
としてのガイドレールを組み込んだ外筒により構成され
る実施の形態7の伸縮部材を示す横断面図である。図2
1に示す如く、各ガイドレール95は、拘束体90の拘
束部91の幅よりも小さい幅寸法を有し、スペーサ部9
2の外側面に上下方向に設けられた溝に沿って填め込ま
れる。即ち、1本のガイドレール95が上下方向に並ん
だ2つの拘束体90に填め込まれるようになっており、
これによって、拘束体90とともに内筒2を外筒3に軸
回りの回転を拘束されている。従って、例えば、テーブ
ルTを介して内筒2に加えられる軸回りの回転モーメン
トは、ロックレバー動作機構22の爪部25aを介して
これに係合する柱状体33を捩じることなく、内筒2に
貫設された拘束体90,90,…を介してガイドレール
95,95に加えられ、従って外筒3に加えられる。 実施の形態8. 図22は、本発明に係る伸縮部材の実施の形態8を示す
斜視図である。本実施の形態は、実施の形態7のガイド
レール95の外筒3への取付形態及び形状を変更したも
のである。このことを除けば、その他の構成及び作用は
従来構成又は実施の形態7と同様であり、同一参照符号
を付してその詳細な説明は省略する。本実施の形態にお
いては、図22(a)及び図22(b)に示す如く、各
ガイドレール95を外筒3の内周面にねじ96,96で
固定するのではなく、代わりに段付き孔95a,95a
が設けられていた位置に位置決めピン95b,95bを
夫々突設させてある。従って、ガイドレール95の外筒
3の内周面への固定は溶接のみとすることができる。こ
の場合、外筒3内においてスペース的に比較的困難なね
じ96の締め付け作業を不要とすることができるので、
取り付けをより簡易にすることができる。また、図22
(a)においては、実施の形態7と全体形状が同様の平
板状のガイドレール95として示してあるが、例えば、
図22(b)に示す如く外筒3の内周面に沿った円弧状
の横断面形状としてもよく、ガイドレール95は様々な
形状とすることが可能である。 実施の形態9. 図23は、本発明に係る伸縮部材の実施の形態9を示す
図であり、図23(a)には図27に対応する右方向か
らの一部縦断面を示し、図23(b)には図23(a)
のC−C一部断面を夫々示してある。本実施の形態は、
実施の形態8のガイドレール95,95のような外筒3
とは別体に設けられた拘束部材を、外筒3と一体に構成
したものである。このことを除けば、その他の構成及び
作用は従来構成又は実施の形態8と同様であり、同一参
照符号を付してその詳細な説明は省略する。つまり、本
実施の形態では、外筒3を外側からプレス加工等により
その長手方向の突起部97,97を内面に形成し、これ
によって、実施の形態8のガイドレール95,95と同
様に拘束体90,90,…の回転を拘束するようになっ
ている。但し、従来構成の内筒2に設けられていた拘束
部29,29,…と同様の理由により、プレス加工では
比較的形成精度が低いので、この回転方向のガタツキを
抑制するためには、実施の形態7及び8に示した如く、
ガイドレール95,95を外筒3とは別体に作製する方
が有利である。また、本実施の形態においては、上述の
如き突起部97,97の形成により生じた外筒3の外周
面の上下方向の溝は伸縮部材の外観を損なうので、外筒
3を円筒状のカバー8で覆ってある。このカバー8は、
その下端部を外筒3との間に介在された合成樹脂製の環
状体により外筒3と同心に固定されている。また、図示
していないが、その上端部は填め込み部分40を外筒3
とカバー8との間にも嵌合するような形状としておくこ
とで、上下端部を外筒3と同心に固定することができ
る。 実施の形態10. 図24は、本発明に係る伸縮部材の実施の形態10を示
す図10に対応した一部縦断面図である。本実施の形態
は、実施の形態1において開示した図10の如き基部3
4の内蓋81への取付形態を改良したものである。この
ことを除けば、その他の構成及び作用は従来構成又は実
施の形態8と同様であり、同一参照符号を付してその詳
細な説明は省略する。詳しくは、半円板状をなす基部3
4を内蓋81に固定する2つのねじ32,32に代え
て、基部34の円形の中央、即ち外筒3の軸心部にて内
蓋81の下方から1つの段付きねじ86により内蓋81
に固定されている。段付きねじ86は、そのねじ切りさ
れていない大径側の部分にて内蓋81を貫通していると
ともに、基部34と内蓋81との間に介在された回転座
85を貫通しており、ねじ切りされた小径側の先端部に
て基部34にねじ止めしている。回転座85は、その中
央に前記段付きねじ86の貫通孔を有した円盤状をな
し、合成樹脂等の適宜の潤滑作用を有する材料から形成
される。以上の如き構成によって、基部34と内蓋81
とが外筒3の軸回りに相対回転自在に連結されることに
なる。つまり、柱状体33は、これに加えられる回転モ
ーメントをこの連結部分における相対回転によって許容
し、捩じれることがない。なお、上述した内蓋81に代
えて、実施の形態1において図1に示した底蓋31と基
部34との間を段付きねじ86で連結し、これらの間に
回転座85を設ける構成としてよいことは云うまでもな
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る伸縮部材の実施の形態1を示す一
部縦断面図である。
【図2】制動室を示す図1の一部拡大図である。
【図3】本発明に係る伸縮部材の実施の形態2を示す一
部縦断面図である。
【図4】本発明に係る伸縮部材の実施の形態2を示す一
部縦断面図である。
【図5】本発明に係る伸縮部材の実施の形態2を示す一
部縦断面図である。
【図6】本発明に係る伸縮部材の実施の形態2を示す一
部縦断面図である。
【図7】図3の要部拡大図である。
【図8】制動室を示す図3の縦断面図である。
【図9】図8のA−A断面図である。
【図10】本発明において開示する伸縮部材の要部を示
す一部縦断面図である。
【図11】図10の左側からの側断面図である。
【図12】本発明に係る伸縮部材の実施の形態3を示す
要部の斜視図である。
【図13】図12に示したホルダの分解斜視図である。
【図14】図12に示したホルダの縦断面図である。
【図15】実施の形態3の制動室及び摩擦体の詳細な形
状を示す要部の縦断面図である。
【図16】摩擦体の更に他の実施の形態(実施の形態
4)を示す斜視図である。
【図17】摩擦体の更に他の実施の形態(実施の形態
5)を示す片側縦断面図である。
【図18】図17に示した摩擦体の作用を説明するため
の説明図である。
【図19】本発明に係る伸縮部材の構成の実施の形態6
を示す図である。
【図20】本発明に係る伸縮部材の実施の形態7を示す
斜視図である。
【図21】拘束部材としてのガイドレールを組み込んだ
外筒により構成される実施の形態7の伸縮部材を示す横
断面図である。
【図22】本発明に係る伸縮部材の実施の形態8を示す
斜視図である。
【図23】本発明に係る伸縮部材の実施の形態9を示す
図である。
【図24】本発明に係る伸縮部材の実施の形態10を示
す図10に対応した一部縦断面図である。
【図25】従来の伸縮部材の構成を示す一部縦断面図で
ある。
【図26】制動室を示す図25の一部拡大図である。
【図27】図25に示した柱状体を拘束する拘束部を示
す図である。
【符号の説明】
1,10 伸縮部材 2,6 内筒 3,5 外筒 4,7 ホルダ 22 ロックレバー動作機構 25a 爪部 31,51 底蓋 33,52 柱状体 34 基部 36,54 係合部 41,71 テーパ面 42,72 制動室 43,73 摩擦体 44a,74a 第1移動端面 44b,74b 第2移動端面 61 スペーサ 62 平坦面 63 係止ピン 81 内蓋 85 回転座 86 段付きねじ 90 拘束体 91 拘束部 92 スペーサ部 95 ガイドレール 97 突起部 431 切欠き 433 突起部 D1 (第1ホルダ部分の)内径寸法 D2 (第2ホルダ部分の)内径寸法 D3 (摩擦体の)内径寸法 L 転動距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−311947(JP,A) 特開 平8−326817(JP,A) 実開 昭64−27027(JP,U) 実開 平1−141652(JP,U) 実開 平2−81933(JP,U) 実開 昭61−143431(JP,U) 実公 平4−25003(JP,Y2) 実公 昭47−42972(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47B 9/14 A47C 3/34 F16B 7/14

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外筒に内筒を軸方向への移動自在に挿嵌
    し、前記外筒及び内筒の何れか一方の筒に、前記軸方向
    に配設された複数の係合部を有する柱状体を、その長手
    方向を前記軸方向にして設け、他方の筒に、各係合部に
    係止して前記外筒及び内筒の互いの移動を拘束する係止
    部を設けてある伸縮部材において、前記他方の筒に貫設
    され、前記柱状体を前記軸方向への摺動自在に保持する
    一方、前記柱状体の前記軸方向と交又する方向への移動
    を拘束する拘束体を備えることを特徴とする伸縮部材。
  2. 【請求項2】前記拘束体は、前記外筒及び内筒の間に設
    けられ、前記外筒及び内筒の間の距離を維持するスペー
    サ部を備える請求項1記載の伸縮部材。
  3. 【請求項3】前記拘束体は、前記他方の筒の内方へ突出
    する部分を二股状に形成され、該二股状の両端部間によ
    り前記柱状体を拘束すべくなしてある請求項1又は2記
    載の伸縮部材。
  4. 【請求項4】前記拘束体は、合成樹脂製である請求項
    ,2又は3に記載の伸縮部材。
  5. 【請求項5】前記一方の筒の前記他方の筒との対向面に
    前記軸方向に沿って設けられ、前記拘束体を前記軸方向
    への摺動自在に保持する一方、前記拘束体の前記軸方向
    と交叉する方向への移動を拘束する拘束部材を更に備え
    請求項1乃至4の何れか一つに記載の伸縮部材。
  6. 【請求項6】前記外筒又は内筒の少なくとも何れか一方
    の対向面に突設され、他方に係合することによって、前
    記他方を前記軸方向への摺動自在に保持する一方、前記
    他方の前記軸方向と交又する方向への移動を拘束する突
    起部を備えることを特徴とす 請求項1乃至の何れか
    一つに記載の伸縮部材。
  7. 【請求項7】前記外筒を内嵌保持する筒状のカバーを更
    に備える請求項6記載の伸縮部材。
  8. 【請求項8】前記一方の筒及び柱状体の間に介在され、
    軸回りの互いの回転を許容する回転座を備えることを特
    徴とする請求項1乃至の何れか一つに記載の伸縮部
    材。
  9. 【請求項9】前記外筒及び内筒の何れか一方の他方との
    対向側に、前記他方の相対移動方向へ向かうに従ってそ
    の空間が小さくなるようなテーパ面を有する制動室を設
    け、該制動室に摩擦体を内装し、前記他方の相対移動の
    際に、前記摩擦体が前記一方に対して前記相対移動方向
    へ移動し、前記テーパ面と前記他方との間に嵌合するこ
    とによって、前記相対移動に対して制動力を付与すべく
    なしてあり、前記摩擦体が前記制動室内における前記相
    対移動方向の移動端に位置する際に前記テーパ面と前記
    他方の筒との間で転動すべく、前記制動室を形成してな
    請求項1乃至の何れか一つに記載の伸縮部材。
  10. 【請求項10】前記外筒及び内筒は、それらの長軸方向
    に対向する直線部分を有する長円状断面を夫々なす一
    方、互いの長軸を一致して挿嵌され、一対の前記制動室
    及び摩擦体を前記対向する直線部分に配置してあり、前
    記摩擦体は、円柱状をなす請求項9記載の伸縮部材。
  11. 【請求項11】前記外筒及び内筒の何れか一方の他方と
    の対向側に、前記他方の相対移動方向へ向かうに従って
    その空間が小さくなるようなテーパ面を有する制動室を
    設け、該制動室に摩擦体を内装し、前記他方の相対移動
    の際に、前記摩擦体が前記一方に対して前記相対移動方
    向へ移動し、前記テーパ面と前記他方との間に嵌合する
    ことによって、前記相対移動に対して制動力を付与すべ
    くなしてあり、前記摩擦体は、その移動方向の所定位置
    にある際に、前記制動室の一部に嵌合する形状をなして
    いる請求項1乃至8の何れか一つに記載の伸縮部材。
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