JP3390340B2 - 誘電体素子の形成方法 - Google Patents

誘電体素子の形成方法

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JP3390340B2 JP13232298A JP13232298A JP3390340B2 JP 3390340 B2 JP3390340 B2 JP 3390340B2 JP 13232298 A JP13232298 A JP 13232298A JP 13232298 A JP13232298 A JP 13232298A JP 3390340 B2 JP3390340 B2 JP 3390340B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体素子の形成
方法に関する。より詳細には、本発明は、高融点金属の
エッチングを含む、半導体集積回路などの半導体デバイ
スの製造に用いられる誘電体素子の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、誘電体素子(例えば、自発分極を
有する強誘電体膜をキャパシタに用いた強誘電体不揮発
性メモリデバイス、高誘電率膜を半導体基板上に備えた
DRAMなどのデバイス)がさかんに開発されている。これ
らの誘電体素子に使用される強誘電体膜、高誘電体薄膜
を形成する材料は主に酸化物である。そのため、これら
の膜を半導体基板上に形成するには高温の酸素雰囲気が
必要である。さらに、これらの誘電体素子に使用される
電極材料は、このような高温酸素雰囲気中で耐性のある
高融点金属または導電性を有する酸化物が用いられる。
誘電体素子(例えば、強誘電体不揮発性メモリデバイ
ス、またはDRAMなどのデバイス)を作製するには、強誘
電体膜や高誘電体薄膜などの誘電体薄膜およびそれらに
用いられる電極材料の微細加工技術が不可欠である。
【0003】このような微細加工技術としては、代表的
には、プラズマを用いたドライエッチングが挙げられ
る。従来より行われている高融点金属の単一膜のエッチ
ングとしては、Pt膜の場合には、例えば、Arによるイオ
ンミリング、塩素ガスなどを用いるエッチングが挙げら
れる。さらに、Extended Abstracts of the 1994 Inter
national Conference on SSDM,Yokohama,1994,pp.72
1-723においては、塩素と酸素との混合ガスを用いるエ
ッチングが提案されている。しかし、これらのエッチン
グ方法では、いずれの場合にも側壁残渣が形成されるの
で、側壁残渣による寸法シフトが問題となっている。
【0004】Ir膜のエッチングに関しては、1997年第58
回応用物理学会学術講演会予稿集2p-PA-19,(pp515)にお
いて、塩素と酸素とを用いるエッチングが提案されてい
る。しかし、Irに関しては塩素/酸素比を変化させても
エッチングレートが変化しないので、エッチングは、化
学的メカニズムではなく物理的メカニズムのみで進行す
る。そのため、この場合もまた、側壁に残渣が付着し、
寸法シフトが発生する。一方、特開平8-45905号公報に
は、Pt膜を塩素と酸素との混合ガスでエッチングする際
に生じる側壁残渣が、HCl水溶液に浸漬することで除去
され得ることが記載されている。さらに、特開平8-2960
67号公報には、Ir膜を塩素ガスによりエッチングする際
に生じる側壁残渣が、水またはアルコールあるいはこれ
らの混合液によって除去され得ることが記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
エッチング技術では、側壁に残渣が付着することにより
寸法シフトが起きる。従って、このような側壁残渣を最
小限に抑える必要がある。
【0006】さらに、強誘電体膜および高誘電体薄膜の
形成に使用される電極は、多くの場合、高融点の金属ま
たは金属化合物である。このような高融点材料はエッチ
ングが困難であり、仮にエッチングが可能な場合でもエ
ッチングレートが遅い。そのため、エッチングされやす
い材料からなる膜との積層電極の場合には、選択比が悪
くなり、エッチングむらや表面荒れを引き起こす。例え
ば、上部にエッチングされにくい高融点金属であるIr層
と、その下にエッチングされやすいTaSiNなどの拡散バ
リア層と、さらにその下に層間膜とを有する積層電極の
場合には、上部のIr膜をハロゲンガスのみを用いて加工
すると、ウェハ面内でエッチングむらが生じる。その結
果、ウェハ中のある部分ではIrが残り、一方、他の部分
では下部のTaSiNがエッチングされて層間膜が露出す
る。極端な場合には、層間膜がエッチングされてなくな
ってしまう。例えば、当該分野で周知のいわゆるマイク
ロローディング効果(エッチング速度がパターン寸法に
依存すること)が起こると、スペースの広いパターンで
は層間膜がエッチングされる一方で、スペースの狭いパ
ターンでは高融点金属のエッチング残りが発生する。
【0007】さらに、Ir膜は柱状のグレイン構造を有す
るので、結晶体の部分とグレインバウンダリーとではエ
ッチング速度が違う。その結果、結晶体とグレインバウ
ンダリーとのエッチング速度差が、そのままIr膜下部に
反映されてしまい、表面荒れが起こる。
【0008】上記のような問題をエッチング装置の改良
により解決することは、きわめて困難である。従って、
異なる材料でなる複数の膜を高精度かつ高選択比でエッ
チングし得る方法が望まれている。
【0009】本発明は、上記従来の課題を解決するため
になされたものであり、その目的とするところは、側壁
残渣の発生が少なく、寸法シフトを最小限に抑えること
ができ、高融点金属層とその下部層との選択比に優れ、
かつ、均一性に優れた誘電体素子の形成方法を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の誘電体素子の形
成方法は、A.半導体基板上に拡散バリア層と電極層と
をこの順で備える積層電極上に、あるいは、半導体基板
上に密着層と拡散バリア層と電極層とをこの順で備える
積層電極上に、マスクとなる耐エッチング膜をパターニ
ングする工程と;B.該耐エッチング膜に覆われていな
い領域の該積層電極をドライエッチングする工程とを含
み、該ドライエッチング工程Bが、a.第1ハロゲンガ
ス、第2ハロゲンガス、またはそれらの混合ガスから選
択されるエッチングガスを用いて所定の深さまで該電極
層をドライエッチングする工程と;b.第3ハロゲンガ
スと酸化性ガスとの混合ガスを用いて該電極層をドライ
エッチングし、該拡散バリア層を露出させる工程と;
c.第4ハロゲンガス、第5ハロゲンガス、またはそれ
らの混合ガスから選択されるエッチングガスを用いて該
拡散バリア層をドライエッチングする工程とを含む。
好適な実施態様においては、上記ドライエッチング工程
Bは、a’.上記工程aで生成する、上記電極層と上記
エッチングガスとの反応化合物または上記耐エッチング
膜と該エッチングガスとの反応化合物を、該化合物を溶
解する溶液を用いて除去する工程と;b’.上記工程b
で生成する、該電極層と上記混合ガスとの反応化合物ま
たは該耐エッチング膜と該混合ガスとの反応化合物を、
該化合物を溶解する溶液を用いて除去する工程とをさら
に含む。
【0011】本発明の別の誘電体素子の形成方法は、
A.半導体基板上に拡散バリア層と電極層とをこの順で
備える積層電極上に、あるいは、半導体基板上に密着層
と拡散バリア層と電極層とをこの順で備える積層電極上
に、マスクとなる耐エッチング膜をパターニングする工
程と;B.該耐エッチング膜に覆われていない領域の該
積層電極をドライエッチングする工程とを含み、該ドラ
イエッチング工程Bが、d.エッチング開始時には第6
ハロゲンガス単独であり、かつ、エッチング終了時には
第6ハロゲンガスと酸化性ガスとが所定の流量比となる
ように、酸化性ガスを段階的に導入しながら、第6ハロ
ゲンガスと酸化性ガスとの混合ガスでエッチングを行う
工程と;c.第4ハロゲンガス、第5ハロゲンガス、ま
たはそれらの混合ガスから選択されるエッチングガスを
用いて該拡散バリア層をドライエッチングする工程とを
含む。
【0012】好適な実施態様においては、上記ドライエ
ッチング工程Bは、d’.上記工程dで生成する、上記
電極層と上記混合ガスとの反応化合物または上記耐エッ
チング膜と該混合ガスとの反応化合物を、該化合物を溶
解する溶液を用いて除去する工程をさらに含む。
【0013】本発明のさらに別の誘電体素子の形成方法
は、A.半導体基板上に拡散バリア層と下部電極層と誘
電体薄膜と上部電極層とをこの順で形成し、あるいは、
半導体基板上に密着層と拡散バリア層と下部電極層と誘
電体薄膜と上部電極層とをこの順で形成し、そして該上
部電極層上に、マスクとなる耐エッチング膜をパターニ
ングする工程と;B.該耐エッチング膜に覆われていな
い領域の該上部電極層をドライエッチングする工程とを
含み、該ドライエッチング工程Bが、a.第1ハロゲン
ガス、第2ハロゲンガス、またはそれらの混合ガスから
選択されるエッチングガスを用いて所定の深さまで該上
部電極層をドライエッチングする工程と;b.第3ハロ
ゲンガスと酸化性ガスとの混合ガスを用いて該上部電極
層をドライエッチングし、該誘電体薄膜を露出させる工
程とを含む。
【0014】好適な実施態様においては、上記ドライエ
ッチング工程Bは、a’.上記工程aで生成する、上記
上部電極層と上記エッチングガスとの反応化合物または
上記耐エッチング膜と該エッチングガスとの反応化合物
を、該化合物を溶解する溶液を用いて除去する工程をさ
らに含む。
【0015】本発明のさらに別の誘電体素子の形成方法
は、A.半導体基板上に拡散バリア層と下部電極層と誘
電体薄膜と上部電極層とをこの順で形成し、あるいは、
半導体基板上に密着層と拡散バリア層と下部電極層と誘
電体薄膜と上部電極層とをこの順で形成し、そして該上
部電極層上に、マスクとなる耐エッチング膜をパターニ
ングする工程と;B.該耐エッチング膜に覆われていな
い領域の該上部電極層をドライエッチングする工程とを
含み、該ドライエッチング工程Bが、d.エッチング開
始時には第6ハロゲンガス単独であり、かつ、エッチン
グ終了時には第6ハロゲンガスと酸化性ガスとが所定の
流量比となるように、酸化性ガスを段階的に導入しなが
ら、第6ハロゲンガスと酸化性ガスとの混合ガスでドラ
イエッチングを行う工程を含む。
【0016】好適な実施態様においては、上記ドライエ
ッチング工程Bは、d’.上記工程dで生成する、上記
上部電極層と上記混合ガスとの反応化合物または上記耐
エッチング膜と該混合ガスとの反応化合物を、該化合物
を溶解する溶液を用いて除去する工程をさらに含む。
【0017】好適な実施態様においては、上記拡散バリ
ア層は、TaSiN、HfSiN、TiN、またはTiA1Nから形成され
る。
【0018】好適な実施態様においては、上記第1ハロ
ゲンガスは、HCl、BCl3、Cl2、CCl4、CHXCl4-X、COC
l2、S2Cl2、PCl3、CClXBr4-X、NOCl、SiCl4、またはこ
れらの混合ガスであり、上記第2ハロゲンガスは、C
F4、C2F4、CHF3、C2F6、C3F8、C4F10、SF6、S2F2、CHFC
l2、BrF3、BrF5、HBr、HF、BF3、COF2、NF3、SiF4、XeF
2、CF XCl4-X、CHFCl2、ClF3、BBr3、CBr4、CFXBr4-X、C
HFBr2、S2Br2(但し、xは4以下の整数である)または
これらの混合ガスである。
【0019】好適な実施態様においては、上記工程aに
おいて、上記第1ハロゲンガスと第2ハロゲンガスとの
混合ガス中の第1ハロゲンガスの体積濃度は、10%以上
50%以下である。
【0020】好適な実施態様においては、上記工程bに
おいて、上記混合ガス中の上記酸化性ガスの体積濃度
は、20%以上50%以下である。
【0021】好適な実施態様においては、上記工程dに
おいて、上記混合ガス中の上記酸化性ガスのエッチング
終了時の体積濃度は、20%以上50%以下である。
【0022】好適な実施態様においては、上記酸化性ガ
スは、酸素ガス、N2Oガス、またはこれらの混合ガスで
ある。
【0023】好適な実施態様においては、上記誘電体薄
膜は酸化物からなる。
【0024】好適な実施態様においては、これらの方法
は、上記ドライエッチング工程Bの後、上記誘電体薄膜
をパターニングする工程と;上記の方法を用いて、上記
下部電極層および上記拡散バリア層を順次ドライエッチ
ングする工程とをさらに含む。
【0025】好適な実施態様においては、上記電極層
は、Ir、Pt、Rh、Os、Re、Ru、またはこれ
らの元素を少なくとも一つ含む化合物から形成される。
【0026】好適な実施態様においては、上記密着層
は、Ti、Ta、Co、Ni、Hf、Mo、W、または
これらの元素を少なくとも一つ含む化合物から形成され
る。
【0027】好適な実施態様においては、上記第3ハロ
ゲンガスは、 HCl、BCl3、Cl2、CCl 4、CHXCl4-X、COC
l2、S2Cl2、PCl3、CClXBr4-X、NOCl、SiCl4、CF4、C
2F4、CHF3、C2F6、C3F8、C4F10,、SF6、S2F2、CHFCl2
BrF3、BrF5、HBr、HF、BF3、COF2、NF3、SiF4、XeF2、C
FXCl4-X、CHFCl2、ClF3、BBr3、CBr4、CFXBr4-X、CHFBr
2、S2Br2(但し、xは4以下の整数である)、またはこ
れらの混合ガスである。
【0028】好適な実施態様においては、上記第4ハロ
ゲンガスは、HCl、BCl3、Cl2、CCl4、CHXCl4-X、COC
l2、S2Cl2、PCl3、CClXBr4-X、NOCl、SiCl4、またはこ
れらの混合ガスであり、上記第5ハロゲンガスは、C
F4、C2F4、CHF3、C2F6、C3F8、C4F10、SF6、S2F2、CHFC
l2、BrF3、BrF5、HBr、HF、BF3、COF2、NF3、SiF4、XeF
2、CF XCl4-X、CHFCl2、ClF3、BBr3、CBr4、CFXBr4-X、C
HFBr2、S2Br2(但し、xは4以下の整数である)、また
はこれらの混合ガスである。
【0029】好適な実施態様においては、上記第6ハロ
ゲンガスは、 HCl、BCl3、Cl2、CCl 4、CHXCl4-X、COC
l2、S2Cl2、PCl3、CClXBr4-X、NOCl、SiCl4、CF4、C
2F4、CHF3、C2F6、C3F8、C4F10、SF6、S2F2、CHFCl2、B
rF3、BrF5、HBr、HF、BF3、COF2、NF3、SiF4、XeF2、CF
XCl4-X、CHFCl2、ClF3、BBr3、CBr4、CFXBr4-X、CHFB
r2、S 2Br2(但し、xは4以下の整数である)、または
これらの混合ガスである。
【0030】好適な実施態様においては、上記上部電極
層は、Ir、Pt、Rh、Os、Re、Ru、またはこ
れらの元素を少なくとも一つ含む化合物から形成され
る。
【0031】本発明の別の局面によれば、上記方法によ
って作製された強誘電体薄膜素子が提供される。
【0032】本発明のさらに別の局面によれば、上記方
法によって加工された電極を有する強誘電体薄膜素子が
提供される。
【0033】本発明のさらに別の局面によれば、上記方
法によって加工された電極が、集積回路ウェハを構成す
る基板上で、該集積回路の回路部に形成されている、半
導体装置が提供される。
【0034】以下、本発明の作用について説明する。
【0035】本発明によれば、下部電極層/拡散バリア
層のエッチングを2段階で行う。このことにより、高い
選択性で、かつ、側壁残渣を発生させないエッチングを
行うことができ、その結果、強誘電特性に優れた誘電体
素子が得られる。より詳細には、第1段階では、特定の
ハロゲンガスを用いることにより、側壁残渣の形成が顕
著に防止されるので、寸法シフトのない非常に高精度の
エッチングパターンが得られる。第2段階では、特定の
ハロゲンガスと酸化性ガスとの混合ガスを用いることに
より、拡散バリア層のエッチングレートのみが低下する
ので、非常に高い選択性で下部電極層/拡散バリア層を
エッチングすることができる。好ましい実施態様におい
ては、第1段階で用いるハロゲンガスは、特定の組成を
有する複数のハロゲンガスの混合ガス(例えば、塩素系
ガスの体積濃度が10%以上50%以下である塩素系ガスと
フッ素系ガスとの混合ガス)である。このような特定の
混合ガスを用いることにより、側壁残渣の形成がさらに
顕著に防止されるので、エッチング精度がさらに改善さ
れ得る。別の実施態様においては、第2段階で用いる混
合ガスは、特定の酸化性ガス濃度(例えば、20%以上50
%以下)を有する。このような特定の混合ガスを用いる
ことにより、下部電極層/拡散バリア層の選択比がさら
に改善され得る。下部電極層をエッチングした際に仮に
側壁残渣が形成されたとしても、この側壁残渣は、これ
を溶解し得る溶液で処理することにより簡単に除去され
得る。従って、本発明の方法によれば、側壁残渣の問題
は、実質的には生じない。
【0036】本発明の別の局面によれば、エッチングガ
スの組成を時間と共に変化させて下部電極層/拡散バリ
ア層をエッチングする。より詳細には、エッチング開始
時には特定のハロゲンガス単独であり、かつ、エッチン
グ終了時にはハロゲンガスと酸化性ガスとが所定の流量
比となるように、酸化性ガスを段階的に導入しながら、
ハロゲンガスと酸化性ガスとの混合ガスでエッチングを
行う。このような方法によれば、エッチング初期にはハ
ロゲンガスの寄与が大きいので、側壁残渣の形成が防止
され、エッチング後期には酸化性ガスの寄与が大きくな
り、下部電極層/拡散バリア層の選択比が改善される。
時間/エッチングガス組成の関係を適宜設定することに
より、目的に応じて側壁残渣の形成を防止し、および/
または選択比を改善することができる。
【0037】本発明の方法は、上部電極層/誘電体層/
下部電極層のエッチングにも適用され得る。側壁残渣を
形成しないエッチングガスと、高い選択比が得られるエ
ッチングガスとを適宜選択することにより、上記と同様
のメカニズムで上部電極層/誘電体層/下部電極層を高
精度にエッチングすることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照して具体的に説明するが、本発明は
これらの実施形態には限定されない。
【0039】(実施形態1)図1は、本発明の好ましい
実施形態による誘電体素子の形成方法を説明するための
概略断面図である。図2は、本発明の方法に用いられる
ECRエッチング装置の概略図である。
【0040】本発明に用いられる基板1は、半導体装置
および集積回路などの基板として使用されるものであれ
ば特に限定されず、任意の適切な基板が用いられる。こ
のような基板としては、シリコン等の半導体基板、GaAs
等の化合物半導体基板、MgO等の酸化物結晶基板、ガラ
ス基板などが挙げられる。基板1は、目的の誘電体素子
の種類、用途等により適宜選択され得るが、半導体基板
(特に、シリコン基板)が好ましい。
【0041】基板1上には、下部電極構造30が設けられ
る。下部電極構造30は、誘電体素子のキャパシタの電極
となる。下部電極構造30は、基板上に直接形成されても
よく、絶縁膜、下層配線、所定の素子、および/または
層間絶縁膜(いずれも図示せず)を備えた基板に形成し
てもよい。好ましくは、図1に示すように、下部電極構
造30は、絶縁用酸化膜(NSGとも称する)2が設けられ
た基板上に設けられる。
【0042】下部電極構造30は、基板側から順に拡散バ
リア層3と下部電極層4とを有する積層電極である。必
要に応じて、酸化膜2と拡散バリア層3との間に密着層
(バッファ層とも称する、図示せず)が設けられる。密
着層は、下部電極構造30と基板1との良好な導通をとる
ため、または拡散バリア層との密着性を向上させるため
に設けられる。密着層は、Ti、Ta、Co、Ni、H
f、Mo、W、またはこれらの元素を少なくとも一つ含
む化合物(例えば、これらの2種類以上の合金、シリサ
イド化物、窒化物)、好ましくはTiSiから形成される。
密着層は、例えば、スパッタ法により、膜厚5〜15nm
(代表的には10nm)で形成される。
【0043】拡散バリア層3は、下部電極構造30の上部
に形成される誘電体薄膜と下地の基板1との間での元素
の相互拡散を防ぐために設けられる。拡散バリア層3
は、例えば、TaSiN(TaXSi1-XNy)、HfSiN(HfXSi1-XNy)、
TiN(TiXN1-X)、またはTiA1N(Ti XA11-XNy)から形成され
る(ここで、0<x<1、0<y<1である)。得られ
る誘電体素子の特性を考慮すると、XおよびYは、好まし
くは、0.95>X>0.75、0.5>y>0.3の範囲である。拡散バリ
ア層3は、例えばDCマグネトロン反応性スパッタ法によ
り、膜厚50〜150nm(代表的には約100nm)で形成され
る。本実施形態では、拡散バリア層3の具体的な製膜条
件は以下の通りである:ターゲット…Ta/Si=10/3の合
金;基板温度…500℃;スパッタパワー…2000W;スパッ
タガス圧…0.7Pa;Ar流量/N2流量…3/2。拡散バリア層
3は、必要に応じて、窒素雰囲気中で熱処理することに
より安定化される。熱処理は、例えば以下の条件で行わ
れる:純窒素雰囲気中、昇温速度…5℃/min、保持温度
…600℃、保持時間…1時間。このような条件で実際に
タンタルシリコン窒化物を製膜し、X線回折により調べ
たところ、アモルファス構造であることが確認された。
さらに、オージェ分光分析により、組成比がTa0.85Si
0.15N0.41であることが確認された。
【0044】拡散バリア層3上に、下部電極層4が形成
される。下部電極層4は、上部に形成される誘電体薄膜
の電極となる。下部電極層4は、Ir、Pt、Rh、O
s、Re、Ru、またはこれらの元素を少なくとも一つ
含む化合物(例えば、酸化物、合金など)から形成され
る。下部電極層4は、好ましくは、IrまたはIrO2から
形成される。下部電極層4は、例えばDCマグネトロン反
応性スパッタ法により、膜厚50〜200nm(代表的には約1
00nm)で形成される。下部電極層4の具体的な製膜条件
は以下の通りである:DCパワー…0.5kW;基板温度…500
℃;ガス圧…0.6Pa;スパッタガス…Arガス単独。この
ようにして、下部電極構造(積層電極)30が形成され
る。
【0045】下部電極構造30上に、マスクとして耐エッ
チング膜(例えば、レジスト)5を、例えばフォトリソ
グラフィにより0.8〜2.5μm角にパターニングする。
【0046】次に、図2に示すようなECRプラズマエッ
チング装置を用いて、下部電極層4/拡散バリア層3の
エッチングを行う。このエッチング装置は、例えばウェ
ハ9が載置される電極10と、電極10に接続された高周波
発生装置7と、酸化性ガス導入口11と、ハロゲンガス導
入口12と、ソレノイドコイル8と、マイクロ波6を発生
させる装置(図示せず)とを備える。このような装置
は、当該分野で周知である。本実施形態におけるエッチ
ング装置の操作条件は、例えば、圧力…1.4mTorr、マイ
クロ波周波数…2.45GHz、マイクロ波出力…1000W、高
周波の周波数…13.56MHzである。
【0047】以下、下部電極層4/拡散バリア層3のエ
ッチングについて詳細に説明する。ここでは、下部電極
層4がIr膜であり拡散バリア層3がTaSiN(Ta0.85Si
0.15N0 .41)膜である場合について説明する。
【0048】Ir膜のエッチングは2段階で行う。これ
は、本発明の目的である、高い選択性で、かつ、側壁残
渣を発生させないエッチングを行うためである。つま
り、第1段階では側壁残渣を発生させないようなガス条
件でIr膜のエッチングを行い、第2段階ではTaSiNと
の界面で良好な選択性を得るガス条件でIr膜のエッチ
ングを行う。より詳細には、第1段階では、第1ハロゲ
ンガス、第2ハロゲンガス、またはそれらの混合ガスか
ら選択されるエッチングガスを用いてIr層をドライエ
ッチングし;第2段階では、第3ハロゲンガスと酸化性
ガスとの混合ガスを用いてIr層をドライエッチングす
る。本明細書において「ハロゲンガス」とは、ハロゲン
含有ガスを意味し、ハロゲン元素ガス、ハロゲン化合物
ガス、およびこれらの混合ガスを包含する。
【0049】第1段階で用いられる第1ハロゲンガスと
しては、例えば、HCl、BCl3、Cl2、CCl4、CHXCl4-X、CO
Cl2、S2Cl2、PCl3、CClXBr4-X、NOCl、SiCl4(但し、x
は4以下の整数である)、またはこれらの混合ガスが挙
げられ、好ましくはBCl3、Cl 2である。第2ハロゲンガ
スとしては、例えば、CF4、C2F4、CHF3、C2F6、C3F8、C
4F10、SF6、S2F2、CHFCl2、BrF3、BrF5、HBr、HF、B
F3、COF2、NF3、SiF4、XeF 2、CFXCl4-X、CHFCl2、Cl
F3、BBr3、CBr4、CFXBr4-X、CHFBr2、S2Br2(但し、x
は4以下の整数である)またはこれらの混合ガスが挙げ
られ、好ましくはCF4、C 2F4、C2F6である。第1ハロゲ
ンガスと第2ハロゲンガスとの混合ガス(例えば、Cl2
とC2F6との混合ガス)を用いる場合には、混合ガス中の
第1ハロゲンガスの体積濃度は、代表的には10%以上50
%以下、好ましくは20%以上45%以下である。その理由
については後述する。第1段階では、下部電極層(Ir
膜)は、その厚みの50〜80%(例えば、70%)がエッチ
ングされる。本実施形態では、第1段階のエッチングガ
スとして、Cl2の体積濃度が45%であるCl2とC2F6との混
合ガスを用いて、RF Power 200Wで、Ir膜の厚みの70
%(70nm)を実際にエッチングした。
【0050】ここで、第1段階のエッチングガスとして
第1ハロゲンガスと第2ハロゲンガスとの混合ガスを用
いる場合に、上記体積濃度範囲が好ましい理由について
説明する。図3は、Cl2とC2F6との混合ガス中のCl2ガス
の体積濃度とエッチングレートとの関係を示すグラフで
ある。図3によれば、Cl2ガスの体積濃度が増加するに
つれてエッチングレートが増加することがわかる。図4
は、Cl2ガスの体積濃度とIr/レジストの選択比との
関係を示すグラフである。図4によれば、Cl2ガスを添
加することによりIr/レジスト選択比が改善されるこ
とがわかる。しかし、Cl2ガスをあまりに増加させると
側壁残渣が生じやすくなり、Cl2ガスが50%を越えると
寸法シフトが顕著に増大する。従って、Cl2ガス(第1
ハロゲンガス)の体積濃度は50%以下が好ましい。さら
に、Cl2とC2F6とをCl2の体積濃度が10%以上となるよう
に混合することにより、エッチングがきわめて良好に進
行するようになる。従って、Cl2ガス(第1ハロゲンガ
ス)の体積濃度は10%以上が好ましい。
【0051】第1段階のエッチングにおいて、下部電極
層4とエッチングガスとの反応生成物、またはレジスト
5とエッチングガスとの反応生成物から構成される側壁
残渣が発生する場合がある(例えば、Cl2の体積濃度が
高い混合ガスをエッチングガスとして用いる場合)。こ
の場合には、このような化合物を溶解する溶液(例え
ば、水、温水)で処理することにより、側壁残渣が容易
に除去される。その結果、寸法シフトが抑えられ、プロ
ファイルが改善される。
【0052】次に、第2段階のエッチングを行う。第2
段階では、第3ハロゲンガスと酸化性ガスとの混合ガス
を用いて残りのIr層をドライエッチングし、TaSiN層
を露出させる。第3ハロゲンガスとしては、例えば、HC
l、BCl3、Cl2、CCl4、CHXCl4 -X、COCl2、S2Cl2、PCl3
CClXBr4-X、NOCl、SiCl4、CF4、C2F4、CHF3、C2F6、C 3F
8、C4F10,、SF6、S2F2、CHFCl2、BrF3、BrF5、HBr、H
F、BF3、COF2、NF3、SiF 4、XeF2、CFXCl4-X、CHFCl2、C
lF3、BBr3、CBr4、CFXBr4-X、CHFBr2、S2Br2(但し、x
は4以下の整数である)、またはこれらの混合ガスが挙
げられ、好ましくはBCl3、Cl2である。酸化性ガスとし
ては、酸素ガス、N2Oガス、またはこれらの混合ガスが
挙げられ、好ましくは酸素ガスである。混合ガス中の酸
化性ガスの体積濃度は、代表的には20%以上50%以下、
好ましくは30%以上40%以下である。その理由について
は後述する。本実施形態では、酸素ガスの体積濃度が30
%である酸素ガスとCl2ガスとの混合ガスを用いて実際
にエッチングし、TaSiN層を露出させた。この時の面内
均一性は1%以内であった。
【0053】ここで、第2段階に用いられる混合ガスの
上記体積濃度範囲が好ましい理由について説明する。図
5は、混合ガス中の酸素ガスの体積濃度と、レジスト、
TaSiNおよびIrのエッチングレートとの関係を示すグラ
フである。図5によれば、Irのエッチングレートは酸
素ガスの体積濃度に関わらずほぼ一定である。一方、Ta
SiNは酸素ガスの体積濃度が増加すると急激にエッチン
グレートが低下し、酸素ガスの体積濃度が20%以上では
ほとんどエッチングされない。従って、20%以上で、Ta
SiN/Irの高い選択比が得られる。さらに、レジストは
酸素ガスの体積濃度が20%まではエッチングレートに大
きな変化はないが、40%を越えるとしだいに選択比が悪
くなる。以上を考慮すると、混合ガス中の酸素ガスの体
積濃度は、上記範囲が好ましい。
【0054】第2段階のエッチングにおいて、下部電極
層4と混合ガスとの反応生成物、またはレジスト5と混
合ガスとの反応生成物から構成される側壁残渣が発生す
る場合がある(例えば、残りの下部電極層4の厚みが約
200以上である場合)。この場合には、このような化合
物を溶解する溶液(例えば、水、温水)で処理すること
により、側壁残渣が容易に除去される。その結果、寸法
シフトが抑えられ、プロファイルが改善される。
【0055】次に、第4ハロゲンガス、第5ハロゲンガ
ス、またはそれらの混合ガスから選択されるエッチング
ガスを用いて、拡散バリア層(TaSiN層)3のエッチン
グを行う。第4ハロゲンガスとしては、例えば、HCl、B
Cl3、Cl2、CCl4、CHXCl4-X、COCl2、S2Cl2、PCl3、CClX
Br4-X、NOCl、SiCl4(但し、xは4以下の整数であ
る)、またはこれらの混合ガスが挙げられ、好ましくは
BCl3、Cl2である。第5ハロゲンガスとしては、例え
ば、CF4、C2F4、CHF3、C2F6、C3F8、C4F10、SF6、S
2F 2、CHFCl2、BrF3、BrF5、HBr、HF、BF3、COF2、NF3
SiF4、XeF2、CFXCl4-X、CHFCl2、ClF3、BBr3、CBr4、CF
XBr4-X、CHFBr2、S2Br2(但し、xは4以下の整数であ
る)またはこれらの混合ガスが挙げられ、好ましくはCF
4、C2F4、C2F6である。拡散バリア層(TaSiN層)3のエ
ッチングにおいては、第4ハロゲンガスと第5ハロゲン
ガスとの混合ガス中の第4ハロゲンガスの体積濃度は、
特に限定されない。図6に示すように、混合ガスの組成
全体にわたって、高速でエッチングできるからである。
しかし、例えば、拡散バリア層下部に層間膜(例えば、
NSG)が存在する場合には、図6に示すように、フッ
素系ガスを用いるとTaSiN/NSGの選択比が非常に悪くな
る。例えば、Cl2/C2F6=50/50で選択比が1になり、C2F 6
が増加するにつれて選択比が悪くなる。一方、塩素のみ
を用いると、Siの薄い残渣が発生する場合がある。従っ
て、本実施形態では、C12/C2F6=68/12、RF Power 100
Wでエッチングを行った。
【0056】上記のようにして実際に加工された電極
は、CD lossが0.1μm以下、面内均一性が1%以下と非
常に高精度であった。
【0057】(実施形態2)本発明の別の実施形態によ
る誘電体素子の形成方法を説明する。下部電極構造30お
よび耐エッチング膜5の形成は実施形態1と同様である
ので、説明は省略する。以下、下部電極層4/拡散バリ
ア層3のエッチングについて詳細に説明する。実施形態
1と同様に、下部電極層4がIr膜であり拡散バリア層
3がTaSiN(Ta0.85Si0.15N0.41)膜である場合について説
明する。
【0058】本実施形態では、エッチングガスの組成を
時間と共に変化させてIr膜のエッチングを行う。より
詳細には、エッチング開始時には第6ハロゲンガス単独
であり、かつ、エッチング終了時には第6ハロゲンガス
と酸化性ガスとが所定の流量比となるように、酸化性ガ
スを段階的に導入しながら、第6ハロゲンガスと酸化性
ガスとの混合ガスでエッチングを行う。
【0059】第6ハロゲンガスとしては、例えば、HC
l、BCl3、Cl2、CCl4、CHXCl4-X、COCl 2、S2Cl2、PCl3
CClXBr4-X、NOCl、SiCl4、CF4、C2F4、CHF3、C2F6、C3F
8、C4F 10、SF6、S2F2、CHFCl2、BrF3、BrF5、HBr、HF、
BF3、COF2、NF3、SiF4、XeF2、CFXCl4-X、CHFCl2、Cl
F3、BBr3、CBr4、CFXBr4-X、CHFBr2、S2Br2(但し、x
は4以下の整数である)、またはこれらの混合ガスが挙
げられ、好ましくはBCl3、Cl2、CF4、C2F4、C2F6であ
る。酸化性ガスとしては、酸素ガス、N2Oガス、または
これらの混合ガスが挙げられ、好ましくは酸素ガスであ
る。エッチング開始時には、エッチングガスは第6ハロ
ゲンガス単独であり、エッチング終了時には、混合ガス
中の酸化性ガスの体積濃度は、例えば20%以上50%以
下、好ましくは20%以上40%以下である。目的とする誘
電体素子の特性に応じて、酸化性ガスは段階的に導入し
てもよく、連続的に導入してもよい。
【0060】図7および図8を参照して、第6ハロゲン
ガスへの酸化性ガス導入の具体例について説明する。こ
こでは、第6ハロゲンガスとしてCl2とC2F6との混合ガ
スを使用し、酸化性ガスとして酸素ガスを使用する場合
について説明する。
【0061】例えば、図7に示すように、エッチング開
始時には第6ハロゲンガス(Cl2/C2F6=45/55)単独でエ
ッチングを行う。次いで、C2F6ガス流量を連続的に減少
させ、同時に酸素ガスを連続的に導入する。エッチング
終了時には、第6ハロゲンガス(Cl2ガス)と酸化性ガ
スとの混合ガス中の酸化性ガスの体積濃度が20%となる
ようにする。このように、エッチングガスの組成を時間
に応じて変化させることにより、初期段階では側壁の残
渣を発生させないようなガス条件でIr膜のエッチング
を行い、後期段階ではTaSiNとの界面で良好な選択性を
得るガス条件でIr膜のエッチングを行うことができ
る。
【0062】CD lossが発生する場合には、例えば、図
8に示すようにエッチングガスの組成を変化させること
ができる。すなわち、エッチング初期段階では第6ハロ
ゲンガスとしてCl2のみを用いる。このことにより側壁
に薄いIrCl2が形成され、このIrCl2薄膜がレジストを保
護し、CD lossを抑える働きをする。次に、連続的にC2F
6を導入し、側壁に残渣が発生しない条件でエッチング
を行う。その後、C2F6を連続的に減少させ、同時に酸素
ガスを導入する。酸素ガスを導入することにより、TaSi
Nとの界面で良好な選択性を得ることができる条件でI
r膜のエッチングを行うことができる。
【0063】この場合にも、例えば、Cl2の体積濃度が
高い混合ガスをエッチングガスとして用いると、下部電
極層とエッチングガスとの反応生成物、またはレジスト
とエッチングガスとの反応生成物から構成される側壁残
渣が発生することがある。あるいは、上記のように、レ
ジストを保護するために、側壁に意図的に下部電極層と
エッチングガスとの反応物(例えば、IrCl2)を生成さ
せる場合がある。この場合には、このような化合物を溶
解する溶液(例えば、水、温水)で処理することによ
り、側壁残渣が除去される。その結果、寸法シフトが抑
えられ、プロファイルが改善される。
【0064】拡散バリア層のエッチングは、実施形態1
と同様である。
【0065】上記のエッチングを用いて実際に加工され
た電極は、CD lossが0.1μm以下、面内均一性が1%以
下と非常に高精度であった。
【0066】(実施形態3)図9を参照して、本発明の
さらに別の実施形態による誘電体素子の形成方法を説明
する。下部電極構造30の形成は実施形態1と同様である
ので、説明は省略する。
【0067】下部電極構造30(下部電極層4)上に、誘
電体薄膜13を形成する。誘電体薄膜を形成する材料とし
ては、例えば、酸化物強誘電体PZT(チタン酸ジルコン
酸鉛)、およびBi系強誘電体が挙げられる。Bi系強誘電
体については、層状ペロブスカイト構造を有する強誘電
体であれば特に限定されないが、Bi2Am-1BmO3m+3(Aは
Na、K、Pb、Ca、Sr、BaまたはBiであり;BはFe、Ti、N
b、Ta、WまたはMoであり;mは1以上の任意の数であ
る)で示される組成を有する強誘電体材料(すなわち、
酸化物)が好ましく、mが自然数である化合物がより好
ましい。このような材料の具体的としては、Bi4Ti
3O12、SrBi2Ta2O9、SrBi2Nb2O9、BaBi2Nb2O9、BaBi2Ta2
O9、PbBi2Nb2O9、PbBi2Ta2O9、PbBi4Ti4O15、SrBi4Ti4O
15、BaBi4Ti4O15、PbBi4Ti4O15、Sr2Bi4Ti5O18、Ba2Bi4
Ti5O18、Pb2Bi4Ti5O18、Na0.5Bi4.5Ti4O1 5、K0.5Bi4.5T
i4O15、Sr2Bi4Ti5O18、Ba2Bi4Ti5O18、Pb2Bi4Ti5O18
が挙げられ、中でもSrBi2Ta2O9が好ましい。あるいは、
(BaxSr1-x)TiO3(0<x<1)などを用いてもよい。
【0068】誘電体薄膜13は、任意の適切な方法(例え
ば、スピンオン法、反応性蒸着法、EB蒸着法、スパッタ
法、レーザーアブレーション法、MOD法、真空蒸着法、
反応性マグネトロンスパッタ法、MOCVD法)により形成
され得る。例えば、スピンオン法を用いる場合には、通
常、以下の手順で誘電体薄膜が形成される:誘電体薄膜
を構成する元素の一部または全部を含む原料を有機溶媒
(例えば、トルエン、キシレン)に分散させる。この分
散液を、スピンナー(例えば、回転数3000rpm)を用い
て基板に塗布し、そして乾燥する。乾燥条件は用いる材
料の種類に応じて変化し得るが、例えば、大気中、140
〜160℃で5〜15分間である。次に、乾燥膜中に存在し
ている炭素成分を焼成により除去する(仮焼成)。仮焼
成の条件は用いる材料の種類に応じて変化し得るが、例
えば、大気中、300〜500℃で20〜60分間である。さら
に、酸素または酸素化合物を含むガス中で焼成(結晶
化)を行い、ペロブスカイト構造の結晶を有する誘電体
薄膜を得る。焼成の条件もまた用いる材料の種類に応じ
て変化し得るが、例えば、600〜800℃で1〜2時間であ
る。好ましくは、これらの手順は複数回(例えば、2〜
4回)繰り返される。誘電体薄膜13の厚みは、好ましく
は1000〜3000Åである。
【0069】本実施形態では、SrBi2Ta2O9薄膜(SBT薄
膜)を以下の手順で実際に形成した:溶媒(キシレン)
中にSr、Bi、およびTaを所定の濃度で分散させた分散液
を、スピンナー(回転数;3000rpm)を用いて基板上に
塗布した。次いで、大気中で150℃、10分間の乾燥を行
った後、大気中で400℃、30分の仮焼成を行い、さら
に、700℃で1時間の結晶化を行った。これらの工程を
3回繰り返し、誘電体薄膜13としてSBT薄膜を厚み2000
Åで形成した。
【0070】次に、強誘電体薄膜13上に、上部電極層14
を形成する。下部電極層4と強誘電体薄膜13と上部電極
層14とにより、強誘電体キャパシタが構成される。上部
電極層14を形成する材料、上部電極層14の厚み、および
形成条件は、実施形態1および2と同様である。
【0071】次いで、上部電極層14上に、実施形態1と
同様にして耐エッチング膜5を形成する。
【0072】さらに、実施形態1および/または2に記
載のエッチング手順を用いて、上部電極層14を加工す
る。すなわち、実施形態1のように2段階でエッチング
を行うことにより、または実施形態2のようにエッチン
グガスの組成を変化させてエッチングを行うことによ
り、あるいはこれらの手順を適宜組み合わせてエッチン
グを行うことにより、上部電極層14/誘電体薄膜13を高
い選択比で、かつ、側壁残渣を発生させずに、上部電極
層14を加工することができる。特に、上部電極層14下部
の誘電体薄膜13が酸化物である場合には、エッチングガ
スに酸化性ガスを用いることにより、上部電極層14/誘
電体薄膜13のより高い選択比が得られる。
【0073】このような手順を用いて実際に加工された
電極は、CD lossが0.1μm以下、面内均一性が1%以下
と非常に高精度であった。
【0074】さらに、必要に応じて、誘電体薄膜13を任
意の適切な方法(例えば、ECRエッチング装置を用い、
ガスとしてArおよびCl2を用いる、圧力1.4mmTorr、RFPO
WER=150Wでのドライエッチング)でパターニングする。
パターニングされた誘電体薄膜をマスクとして、実施形
態1および2に記載の手順で、下部電極層4/拡散バリ
ア層3を加工する。
【0075】さらに、必要に応じて、上部電極層14の上
に、目的に応じた所望の配線および絶縁膜を形成するこ
とにより、例えば、強誘電体キャパシタが得られる。
【0076】本発明の方法により形成される誘電体素子
は、それ自身が誘電体素子(例えば、強誘電体薄膜素
子)として用いられる。あるいは、この誘電体素子は、
半導体装置の構成要素の一つとして、集積回路ウェハを
構成する基板上で、集積回路の回路部に設けられる。本
発明の方法はまた、誘電体素子を不揮発性メモリの容量
部としてMFMIS-FET、MFS-FET等を形成する際の電極の加
工方法として用いることができる。さらに、本発明の方
法は、強誘電体素子をFETのゲート部に適用し、ゲート
絶縁膜、ソース/ドレイン領域等を組み合わせて形成
し、MFMIS-FET、MFS-FET等を形成する際の電極の加工方
法として使用することもできる。
【0077】(実施形態4)図10を参照して、本発明
の方法を用いた強誘電体メモリセルの形成方法について
説明する。
【0078】シリコン基板1の表面に膜厚が約5000Åの
ロコス酸化膜15を任意の適切な方法で形成して、素子分
離領域を形成する。次に、ゲート電極16とソース/ドレ
イン領域17とを有する選択トランジスタを形成する。次
いで、第1のシリコン酸化膜18をCVD法で約5000Åの厚
みに成膜して層間絶縁膜とし、層間絶縁膜の所定の位置
に直径約0.5μmのコンタクトホールを形成する。次に、
CVD法でコンタクトホールにポリシリコンを埋め込んだ
後、CMP法で表面を平坦化し、ポリシリコンプラグ19を
形成する。コンタクトプラグ材料として、ポリシリコン
以外にもタングステン等を用いてもよい。
【0079】次に、ポリシリコンプラグ19上に、実施形
態1および/または2に記載のようにして、拡散バリア
層3および下部電極層4を形成する。本実施形態では、
以下の条件で実際に拡散バリア層3を形成した:材料…
タンタルシリコン窒化物;膜厚…1000Å;ターゲット…
Ta/Si=10/3の合金;基板温度…500℃;スパッタパワー
…2000W;スパッタガス圧…0.7Pa;Ar流量/N2流量…24/
16。拡散バリア層3は、必要に応じて、窒素雰囲気中で
熱処理することにより安定化される。本実施形態では、
以下の条件で実際に拡散バリア層3を安定化させた:純
窒素雰囲気中、昇温速度…5℃/min、保持温度…600
℃、保持時間…1時間。さらに、以下の条件でのDCマグ
ネトロンスパッタ法によって、下部電極層4を実際に形
成した:材料…イリジウム;膜厚…1500Å;DCパワー…
0.5kW;基板温度…500℃;ガス圧…0.6Pa;スパッタガ
ス…Arガス単独。
【0080】次に、実施形態3に記載のようにして、下
部電極層4上に誘電体薄膜(誘電体層)13を形成する。
【0081】次に、例えばDCマグネトロンスパッタ法で
膜厚500Åの上部電極層14を形成した後、実施形態1〜
3に記載の手順により上部電極層14をエッチングする。
さらに、実施形態3に記載のようにして誘電体薄膜13を
パターニングした後、実施形態1〜3に記載のようにし
て下部電極層4/拡散バリア層3をエッチングする。
【0082】次いで、第2のシリコン酸化膜20をCVD法
で成膜して層間絶縁膜とし、層間絶縁膜にコンタクトホ
ールを形成する。さらに、DCマグネトロンスパッタ法に
より、第1のアルミニウム引き出し電極21および第2の
アルミニウム引き出し電極22を形成する。第1のアルミ
ニウム引き出し電極21は、コンタクトホールを介して強
誘電体キャパシタの上部電極層14と電気的に接続され、
第2のアルミニウム引き出し電極22は、別のコンタクト
ホールを介して基板1のソース/ドレイン領域17と電気
的に接続される。
【0083】アルミニウム引き出し電極21と22との間に
三角波の電圧(電界強度…150kV/cm;周波数…75Hz)を
実際に印加したところ、図11に示すようなヒステリシ
スループが得られた。図11から明らかなように、本発
明の方法によれば、十分な大きさの強誘電体特性を有す
る強誘電体キャパシタ(強誘電体メモリセル)が得られ
た。従って、本発明の方法を用いることにより、高密度
強誘電体不揮発性メモリを実現することが可能となる。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、側壁残渣の発生が少な
く、寸法シフトを最小限に抑えることができ、高融点金
属層とその下部層との選択比に優れ、かつ、均一性に優
れた誘電体素子の形成方法が提供される。このような方
法を用いることにより、高密度強誘電体不揮発性メモリ
を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態による誘電体素子の
形成方法を説明するための概略断面図である。
【図2】本発明の方法に用いられるECRエッチング装置
の概略図である。
【図3】本発明の好ましい実施形態において、Cl2とC2F
6との混合ガス中のCl2ガスの体積濃度とエッチングレー
トとの関係を示すグラフである。
【図4】本発明の好ましい実施形態において、Cl2ガス
の体積濃度とIr/レジストの選択比との関係を示すグ
ラフである。
【図5】本発明の好ましい実施形態において、混合ガス
中の酸素ガスの体積濃度と、レジスト、TaSiNおよびIr
のエッチングレートとの関係を示すグラフである。
【図6】本発明の好ましい実施形態において、混合ガス
中の塩素ガスの体積濃度と、TaSiNおよびNSGのエッチン
グレートとの関係を示すグラフである。
【図7】本発明の別の実施形態において、第6ハロゲン
ガスと酸化性ガスとの混合ガス中の各ガスの、エッチン
グ時間に対する体積濃度変化を説明するための模式図で
ある。
【図8】本発明の別の実施形態において、第6ハロゲン
ガスと酸化性ガスとの混合ガス中の各ガスの、エッチン
グ時間に対する体積濃度変化を説明するための模式図で
ある。
【図9】本発明のさらに別の実施形態による誘電体素子
の形成方法を説明するための概略断面図である。
【図10】本発明の方法を用いた強誘電体メモリセルの
形成方法について説明するための概略断面図である。
【図11】図10の強誘電体メモリセルのヒステリシス
ループを示すグラフである。
【符号の説明】
1 基板 2 酸化膜 3 拡散バリア層 4 下部電極層 5 耐エッチング膜 6 マイクロ波 7 高周波発生装置 8 ソレノイドコイル 9 ウエハ 10 電極 11 酸化性ガス導入口 12 ハロゲンガス導入口 13 誘電体層 14 上部電極層 15 ロコス酸化膜 16 ゲート電極 17 ソース/ドレイン領域 18 第1のシリコン酸化膜 19 ポリシリコンプラグ 20 第2のシリコン酸化膜 21 第1のアルミニウム引き出し電極 22 第2のアルミニウム引き出し電極 30 下部電極構造
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 27/10 451 H01L 27/10 651 27/108 (56)参考文献 特開 昭62−92323(JP,A) 特開 平8−45905(JP,A) 特開 平9−251983(JP,A) 特開 平10−326770(JP,A) 特開 平6−97121(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 C23F 4/00 H01L 21/306 H01L 21/3213 H01L 21/8242 H01L 27/10 451 H01L 27/108

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A.半導体基板上に拡散バリア層と電極
    層とをこの順で備える積層電極上に、あるいは、半導体
    基板上に密着層と拡散バリア層と電極層とをこの順で備
    える積層電極上に、マスクとなる耐エッチング膜をパタ
    ーニングする工程と; B.該耐エッチング膜に覆われていない領域の該積層電
    極をドライエッチングする工程とを含み、 該ドライエッチング工程Bが、 a.第1ハロゲンガス、第2ハロゲンガス、またはそれ
    らの混合ガスから選択されるエッチングガスを用いて所
    定の深さまで該電極層をドライエッチングする工程と; b.第3ハロゲンガスと酸化性ガスとの混合ガスを用い
    て該電極層をドライエッチングし、該拡散バリア層を露
    出させる工程と; c.第4ハロゲンガス、第5ハロゲンガス、またはそれ
    らの混合ガスから選択されるエッチングガスを用いて該
    拡散バリア層をドライエッチングする工程とを含む、誘
    電体素子の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記ドライエッチング工程Bが、 a’.前記工程aで生成する、前記電極層と前記エッチ
    ングガスとの反応化合物または前記耐エッチング膜と該
    エッチングガスとの反応化合物を、該化合物を溶解する
    溶液を用いて除去する工程と; b’.前記工程bで生成する、該電極層と前記混合ガス
    との反応化合物または該耐エッチング膜と該混合ガスと
    の反応化合物を、該化合物を溶解する溶液を用いて除去
    する工程とをさらに含む、請求項1に記載の誘電体素子
    の形成方法。
  3. 【請求項3】 A.半導体基板上に拡散バリア層と電極
    層とをこの順で備える積層電極上に、あるいは、半導体
    基板上に密着層と拡散バリア層と電極層とをこの順で備
    える積層電極上に、マスクとなる耐エッチング膜をパタ
    ーニングする工程と; B.該耐エッチング膜に覆われていない領域の該積層電
    極をドライエッチングする工程とを含み、 該ドライエッチング工程Bが、 d.エッチング開始時には第6ハロゲンガス単独であ
    り、かつ、エッチング終了時には第6ハロゲンガスと酸
    化性ガスとが所定の流量比となるように、酸化性ガスを
    段階的に導入しながら、第6ハロゲンガスと酸化性ガス
    との混合ガスでエッチングを行う工程と; c.第4ハロゲンガス、第5ハロゲンガス、またはそれ
    らの混合ガスから選択されるエッチングガスを用いて該
    拡散バリア層をドライエッチングする工程とを含む、誘
    電体素子の形成方法。
  4. 【請求項4】 前記ドライエッチング工程Bが、 d’.前記工程dで生成する、前記電極層と前記混合ガ
    スとの反応化合物または前記耐エッチング膜と該混合ガ
    スとの反応化合物を、該化合物を溶解する溶液を用いて
    除去する工程をさらに含む、請求項3に記載の誘電体素
    子の形成方法。
  5. 【請求項5】 A.半導体基板上に拡散バリア層と下部
    電極層と誘電体薄膜と上部電極層とをこの順で形成し、
    あるいは、半導体基板上に密着層と拡散バリア層と下部
    電極層と誘電体薄膜と上部電極層とをこの順で形成し、
    そして該上部電極層上に、マスクとなる耐エッチング膜
    をパターニングする工程と; B.該耐エッチング膜に覆われていない領域の該上部電
    極層をドライエッチングする工程とを含み、 該ドライエッチング工程Bが、 a.第1ハロゲンガス、第2ハロゲンガス、またはそれ
    らの混合ガスから選択されるエッチングガスを用いて所
    定の深さまで該上部電極層をドライエッチングする工程
    と; b.第3ハロゲンガスと酸化性ガスとの混合ガスを用い
    て該上部電極層をドライエッチングし、該誘電体薄膜を
    露出させる工程とを含む、誘電体素子の形成方法。
  6. 【請求項6】 前記ドライエッチング工程Bが、 a’.前記工程aで生成する、前記上部電極層と前記エ
    ッチングガスとの反応化合物または前記耐エッチング膜
    と該エッチングガスとの反応化合物を、該化合物を溶解
    する溶液を用いて除去する工程をさらに含む、請求項5
    に記載の誘電体素子の形成方法。
  7. 【請求項7】 A.半導体基板上に拡散バリア層と下部
    電極層と誘電体薄膜と上部電極層とをこの順で形成し、
    あるいは、半導体基板上に密着層と拡散バリア層と下部
    電極層と誘電体薄膜と上部電極層とをこの順で形成し、
    そして該上部電極層上に、マスクとなる耐エッチング膜
    をパターニングする工程と; B.該耐エッチング膜に覆われていない領域の該上部電
    極層をドライエッチングする工程とを含み、 該ドライエッチング工程Bが、 d.エッチング開始時には第6ハロゲンガス単独であ
    り、かつ、エッチング終了時には第6ハロゲンガスと酸
    化性ガスとが所定の流量比となるように、酸化性ガスを
    段階的に導入しながら、第6ハロゲンガスと酸化性ガス
    との混合ガスでドライエッチングを行う工程を含む、誘
    電体素子の形成方法。
  8. 【請求項8】 前記ドライエッチング工程Bが、 d’.前記工程dで生成する、前記上部電極層と前記混
    合ガスとの反応化合物または前記耐エッチング膜と該混
    合ガスとの反応化合物を、該化合物を溶解する溶液を用
    いて除去する工程をさらに含む、請求項7に記載の誘電
    体素子の形成方法。
  9. 【請求項9】 前記拡散バリア層が、TaSiN、Hf
    SiN、TiN、またはTiA1Nから形成される、請
    求項1〜4のいずれかに記載の誘電体素子の形成方法。
  10. 【請求項10】 前記第1ハロゲンガスが、HCl、B
    Cl、Cl、CCl、CHCl4−X、COC
    、SCl、PCl、CClBr4−X、N
    OCl、SiCl、またはこれらの混合ガスであり、
    前記第2ハロゲンガスが、CF、C、CH
    、C、C、C10、SF、S
    、CHFCl、BrF、BrF、HBr、H
    F、BF、COF、NF、SiF、XeF
    CFCl4−X、CHFCl、ClF、BB
    、CBr、CFBr4−X、CHFBr、S
    Br(但し、xは以下の整数である)またはこれ
    らの混合ガスである、請求項1または5に記載の誘電体
    素子の形成方法。
  11. 【請求項11】 前記工程aにおいて、前記第1ハロゲ
    ンガスと第2ハロゲンガスとの混合ガス中の第1ハロゲ
    ンガスの体積濃度が、10%以上50%以下である、請
    求項1または5に記載の誘電体素子の形成方法。
  12. 【請求項12】 前記工程bにおいて、前記混合ガス中
    の前記酸化性ガスの体積濃度が、20%以上50%以下
    である、請求項1または5に記載の誘電体素子の形成方
    法。
  13. 【請求項13】 前記工程dにおいて、前記混合ガス中
    の前記酸化性ガスのエッチング終了時の体積濃度が、2
    0%以上50%以下である、請求項3または7に記載の
    誘電体素子の形成方法。
  14. 【請求項14】 前記酸化性ガスが、酸素ガス、N
    ガス、またはこれらの混合ガスである、請求項1、3、
    5および7のいずれかに記載の誘電体素子の形成方法。
  15. 【請求項15】 前記誘電体薄膜が酸化物からなる、請
    求項5または7に記載の誘電体素子の形成方法。
  16. 【請求項16】 前記ドライエッチング工程Bの後、前
    記誘電体薄膜をパターニングする工程と; 請求項1から4に記載の方法を用いて、前記下部電極層
    および前記拡散バリア層を順次ドライエッチングする工
    程とをさらに含む、請求項5〜8のいずれかに記載の誘
    電体素子の形成方法。
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