JP3390102B2 - グラス被膜の良好な方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
グラス被膜の良好な方向性電磁鋼板の製造方法Info
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Description
の鉄芯に用いられる方向性電磁鋼板の製造方法に関し、
脱炭焼鈍板表面の酸化物に対する中間品質制御を行い、
良好なグラス被膜を安定して製造する方法に関する。 【0002】 【従来の技術】方向性電磁鋼板は一般に軟磁性材料とし
て主としてトランスその他の電気機器の鉄心材料として
使用されるもので、磁気特性として励磁特性と鉄損特性
の良好なものが要求される。良好な磁気特性を得るため
には磁化容易軸である<001>軸を圧延方向に高度に
揃えることが重要である。また、板厚、結晶粒度、固有
抵抗、被膜等も磁気特性に大きな影響を与えるため、重
要である。結晶の方向性については、AlN、MnSを
インヒビターとする高圧下最終冷延を特徴とする方法に
より大幅に向上し、現在では磁束密度がほぼ理論値に近
いものまで製造されるようになってきた。さらに近年で
は板厚の薄手化や高Si鋼化への技術が進歩し、鉄損得
性もかなりのレベルまで改善されてきている。 【0003】方向性電磁鋼板の需要家における使用時に
おいて、磁気特性とともに重要なのは被膜特性である。
これは、被膜特性が方向性電磁鋼板を利用したトランス
鉄心において絶縁性のみならず、ビルディングファクタ
ーや騒音に影響する磁歪、歪敏感度等に対して大きい影
響を与えるからである。この方向性電磁鋼板の被膜特性
は、このように製品特性に対する多大な影響を与えると
共に、その被膜形成過程においては鋼板中のインヒビタ
ーの制御の面から重要な役割をもっているため、高磁束
密度、低鉄損の方向性電磁鋼板を得るためにも製造過程
での形成速度、量、質を厳密にコントロールして形成す
る事が重要である。 【0004】通常、方向性電磁鋼板は最終仕上焼鈍過程
で形成するグラス被膜(一次被膜:フォルステライト+
スピネル)とヒートフラットニング時に形成される絶縁
被膜(二次被膜)の2層被膜によって表面処理がなされ
ている。グラス被膜は焼鈍分離剤のMgOと脱炭焼鈍時
に形成したSiO2 主体の酸化膜との反応により形成す
るフォルステライト被膜を主成分とし、Alを鋼成分に
添加する場合にはAl2 O3 や他の焼鈍分離剤添加物等
によりもたらされる酸化物成分やこれらによるスピネル
構造の化合物によって構成されている。このグラス被膜
はその張力効果によって絶縁性、鉄損、磁歪等を改善す
る一方、形成状態によっては磁束密度、占積率、密着
性、加工性、製品外観を低下させたり、張力による鉄損
改善効果にも差異を生じる。 【0005】また、このグラス被膜は本発明のようにイ
ンヒビターとしてAlN、MnS等を利用する場合に
は、その形成時期、形成速度、形成量等が鋼板界面にお
いて雰囲気ガスからのNの侵入をコントロールしたり、
逆に鋼中からのインヒビターの分離挙動に多大な影響を
及ぼす。このため適正量のグラス被膜を適正時期に形成
させる事は被膜特性と磁気特性の両方を具備した製品を
得る上で重要で、このための新技術開発のニーズは高ま
っている。 【0006】脱炭焼鈍酸化膜の形成条件によってグラス
被膜や磁気特性を改善する技術としては数々の提案がな
されている。特開昭59−185725号公報には本発
明と同様な素材の高磁束密度方向性電磁鋼板の脱炭焼鈍
工程において、脱炭焼鈍後における鋼板の酸素量を、−
2500X+1163≦Y≦−2500+1413(但
しX:鋼板の板厚(mm)、Y:鋼板の酸素量(ppm ))
式で与えられる範囲に制御するものである。 【0007】前記公報記載の発明は磁気特性の優れる高
磁束密度方向性電磁鋼板の製造方法として、脱炭焼鈍で
形成する酸化被膜の〔O〕量を特定域にコントロールす
る事で、高磁束密度かつ低鉄損の特性が得られるという
もので、〔O〕量と板厚と磁気特性との関係が述べられ
ている。 【0008】また、特開昭60−103173号公報に
は低鉄損を得るための製造方法として、最終冷延された
冷延板に脱炭焼鈍を施すに際し、冷延鋼板が0.25mm
以下の板厚を有し、該鋼板の表面に脱炭焼鈍で形成され
る酸化層の酸素量Os( g/m2 )を上記板厚に応じ、次
式4t+1.6≧Os≧−8t+8.1(tは板厚(m
m))の範囲に制御する一方向性電磁鋼板の製造方法が
提案されている。しかし、これらの酸化被膜によるグラ
ス被膜、磁性等の制御技術は酸化膜の酸素量に注目して
いるもので、このため、グラス被膜や磁気特性を向上す
る。 【0009】グラス被膜の形成には(Corrosio
n Science,1977,vol.17p961
等)脱炭焼鈍板の酸化層中に含まれるFe系およびMn
系酸化物が重要な役割を果たす事が知られている。脱炭
焼鈍板の酸化層は鋼板最表面の外部酸化層と、その直下
にある内部酸化層からなる。GDS等の解析結果からF
eあるいはMn系の酸化物は、外部酸化層に存在してい
る事が解っているが、その定量評価方法は、定電位電解
を応用した特殊な湿式分析法(以下単に湿式分析と記
す)に頼る他はなかった。ところがこの方法によると分
析時間が数時間におよび、また測定結果のばらつきも大
きい。 【0010】又、従来の方法ではグラス被膜形成の決定
的な因子を焼鈍炉操業の制御パラメータとする事が出来
ないばかりでなく、分析に多大な時間を要し、その結果
を操業条件にフィードバックするには余りに遅く、安定
操業を実現するには不十分であった。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な現状
技術に鑑み、脱炭焼鈍の中でグラス被膜形成に決定的な
影響を及ぼす因子をすばやく解析し、操業条件に直ちに
フィードバックできる方法を開発するためになされた。 【0012】 【課題を解決するための手段】鋼板表面の酸化物測定方
法には、GDS、オージェ分光、電位差カーブ測定等が
あるが、その中でも赤外分光分析(FT−IR)が測定
が極めて簡便、迅速、高感度で且つ再現性が高い。とこ
ろがこの方法は、有機物の透過測定においては定量解析
が容易であるが、酸化物のような無機物の反射測定につ
いては、スペクトルが不鮮明になる、ベースラインが歪
む、等の理由から定量解析が困難であった。 【0013】これまで、FeおよびMn系酸化物と目さ
れるスペクトルのピーク高さで酸化物量を見積もること
はなされたことがあった(図1)。この時ベースライン
は、直線で近似している。これは、一部の試料について
は比較的成功しており、脱炭焼鈍時の温度、露点を高め
ることで図1の矢印部の980cm-1ピークが高くなって
いることがわかる。これは湿式分析によるFeおよびM
n系酸化物量の増加と良く対応する。 【0014】ところが、脱炭焼鈍法の様々な改良によ
り、この980cm-1ピーク高さだけでは酸化物量を正確
に計測できないものがあることが解った。例えば図2に
示す試料は、980cm-1ピークは殆ど見えないが、湿式
分析を行うと、0.08 g/m2程度の980cm-1酸化物
が検出された。この理由は1250cm-1ピークに隠れた
1100cm-1ピークが、別の形態を持つ酸化物のスペク
トルを示していることに対応するためと推定した。また
別の試料では、隣合う二つのピークの裾野が重なり合
い、ピーク強度だけでは酸化物の強度を図る事が出来な
い物がある事が解った。 【0015】例えば図3−Bに示したスペクトルは、1
250cm-1のピークが極めて大きく、1100cm-1のピ
ークがはっきりした形で現れていない。しかし、125
0cm-1のピークだけの時(図3−A)と比べると明らか
に低波数側の裾野の形が異なっており、また湿式分析の
結果でもFe系酸化物が存在している事が示された。即
ち、各酸化物の存在量を評価するのに、ピーク高さだけ
を用いる事は不十分である事が解った。そこで我々は吸
収ピークの面積強度から定量評価を行う事を試みた。 【0016】即ち、本発明の骨子は、脱炭焼鈍板の酸化
層中酸化物を構成する成分の分析を高感度反射赤外分光
スペクトルで行い、980cm-1を中心とするピークの形
状を、内部酸化層にSiO2 、外部酸化層に(Fe,M
n)2 SiO4 のみを有する鋼板の1050cm-1〜95
0cm-1の間のスペクトルとし(スペクトルA)、110
0cm-1を中心とするピークの形状を、内部酸化層にSi
O2 、外部酸化層に(Fe,Mn)SiO3 のみを有す
る鋼板の1150cm-1〜1050cm-1の間のスペクトル
とし(スペクトルB)、内部酸化層及び外部酸化層にS
iO2 のみを有する鋼板の1250cm-1を中心とするピ
ークの形状を1150cm-1〜1300cm-1の間のスペク
トルとし(スペクトルC)、被測定試料のスペクトルか
ら、スペクトルA,B,Cに適当な係数を乗じて足し合
わせて該当スペクトルの面積強度を算出してIA 、
IB 、IC とし、それぞれの強度を、鋼板表面に存在す
る酸化物を化学定量分析した値によって検量し、酸化物
中のFe+Mn量を求めて行い、ここで得られた酸化物
中Fe+Mn量を制御パラメータとして脱炭焼鈍を行
う、グラス被膜の良好な方向性電磁鋼板の製造方法にあ
る。 【0017】 【作用】まずスペクトル分離を実行するために、ベース
ラインを決定する必要がある。発明者らは、様々な焼鈍
条件の下で得られた脱炭焼鈍板の測定を行ううちに、ベ
ースラインがほぼ2種類に分類できることが解った。そ
の代表例を図4に示す。Aは低波数側のベースラインの
延長線上に、高波数側のベースラインが一致しないタイ
プであり、Bは一致するタイプである。その結果を整理
したところ、ベースライン分類Aの試料は焼鈍露点が低
くあるいは焼鈍時間が極めて短いものであった。そこで
分類Bの試料を極軽く酸洗し、外部酸化層を除去して赤
外スペクトルを測定した。 【0018】この時のスペクトルは、通常の脱炭焼鈍板
のスペクトルのベースラインと目され得るものであっ
た。さらに発明者らは、ここで得られたベースラインと
比較しながら、数多くの脱炭焼鈍板試料を注意深く解析
し、通常扱う脱炭板は錆等の汚れがない清浄な試料であ
れば、図5のカーブからは、一見したところピークの様
に見える1600cm-1、1350cm-1、800cm-1付近
の点ではピークは原理的に現れない事が解った。そこ
で、この3点を通る放物線をもってベースラインを近似
したところ前記Bの試料の軽酸洗後のスペクトルとよく
一致した。即ち定量化にともなう数値演算処理にベース
ラインとして十分使えそうであった。そこで以下の説明
においては、この方法でベースラインを決定する事とし
た。 【0019】次に、ベースラインと測定スペクトルとの
差をとり、酸化物の定量を試みた。ここで現れる主なピ
ークとして、980cm-1、1100cm-1、1250cm-1
を中心とする3つのピークがあるが、これらは公に知ら
れている(Fe,Mn)2 SiO4 、(Fe,Mn)S
iO3 、SiO2 に相当すると目されるピークと考え、
それぞれの単体スペクトルを測定し、それを基本スペク
トルとして分離して面積強度で定量評価する方法を試み
た。 【0020】例えば図6−Aならば図6−Bに示した形
で分離でき、その結果を例えば湿式分析結果で検量すれ
ば、再現性良く定量解析が出来ると予想した。ここで用
いた単体スペクトル測定用の試料作成方法の例を以下に
示す。Si:3%、Mn:0.1%、C:0.07%含
む鋼を熱間圧延し、酸洗後冷間圧延によって0.23mm
の板厚にした。この冷間圧延板をN2 とH2 よりなる湿
潤雰囲気中で830℃、P H2 0/P H2 =0.6で10
0秒間焼鈍した物を(A)、830℃、P H2 0/P H2
=0.32で50秒間焼鈍した物を(B)、800℃、
P H2 0/P H2 =0.3で10秒間焼鈍した物を(C)
として、これらの測定スペクトルを図7に示す。 【0021】図からわかるように(A)は980cm-1、
(B)は1100cm-1、(C)は1250cm-1を中心と
したピークのみからなっていることがわかる。発明者ら
は、これらをスペクトル分離用の単体スペクトルとして
用いた。分離の方法には、例えば次に示す一般的な最小
二乗法が適用できる。即ち、波数をxとして、測定スペ
クトルX(x)、3つの単体スペクトルA(x)、B
(x)、C(x)、およびa、b、cを係数として、次
の連立方程式を解く方法である。 d/da{∫(X(x) −aA(x) −bB(x) −cC(x) )2 dx}=0 d/db{∫(X(x) −aA(x) −bB(x) −cC(x) )2 dx}=0 d/dc{∫(X(x) −aA(x) −bB(x) −cC(x) )2 dx}=0 【0022】この時単体と目したスペクトルのうちA
(x)、B(x)は、湿式分析によりFeとMnの和が
0.1 g/m2 と成るように焼鈍条件を調整した。この方
程式を数値計算によって解き、得られた解a、b、cを
それぞれ(Fe,Mn) 2 SiO 4 、(Fe,Mn)S
iO3 、SiO 2 の量とした。この時、FeあるいはM
nの量に関与する量はaおよびbである。そこでサンプ
ルの湿式分析結果とa+bの値の相関をとり、図8に示
した。この結果から、a+bの値は、湿式分析結果に対
して二次関数で表され、非常によい相関がある事が解っ
た。 【0023】以上に示したように、ベースラインを、内
部酸化層を有する物として想定し、単体スペクトルを用
いてピーク分離を行う事により、方向性電磁鋼板の脱炭
焼鈍板の酸化層中に存在するFeおよびMn系の酸化物
を定量する事が出来た。後の実施例中に示すが、この様
にして得られたFe,Mn系酸化量とグラス被膜の形成
状態の相関をとると、最適値が極めて再現性良く表され
る。即ち、本発明により、高感度反射法による鋼板表面
酸化物の定量分析がなされ、この分析値を使用すれば従
来になく迅速・簡便に操業管理が行えるようになった。 【0024】 【実施例】Si:3.5%、C:0.06%、Mn:
0.1%、S:0.01%、Al:0.03%、N:
0.07%を含む鋼を、鋳造し、厚み2.3mmまで熱間
圧延し、1100℃で焼鈍した後0.25mmまで冷間圧
延を行った鋼板を、表1に示す条件で脱炭焼鈍を行っ
た。また、脱炭焼鈍時間は、先行実験よりトータルの酸
素量が650ppm になるように決めた。この時脱炭焼鈍
後の鋼板表面を赤外分光法で分析し、本文中記載の方法
を用いて表面酸化層中のFe+Mn量を定量した。 【0025】 【表1】 【0026】その後図9に示す条件で仕上焼鈍を行っ
た。この時のグラス被膜形成状況を図10に示す。この
図から解るように、様々な脱炭焼鈍条件の中で、分析量
が0.1 g/m2 から0.2 g/m2 の間にあるときに良好
なグラス被膜が得られる事が解る。 【0027】また、この時分析に要した時間は5分であ
った。同じ脱炭板からアセチルアセトンとメタノールの
混合溶液中で定電位電解法によって酸化物のみを抽出
し、抽出された酸化物を酸で完全に溶解し、溶解液をI
CP(発光分析器)によって定量分析した結果も表1に
合わせて示した。この結果は赤外分析値と非常に近い値
となり、グラス被膜制御方法として有用である事が示さ
れたが、トータルの分析時間が4.2時間/試料かか
り、次の操業条件を決定するまでの効率が極端に悪い事
が解った。 【0028】 【発明の効果】本発明により脱炭焼鈍板の酸化層を極め
て迅速に解析できる様になり、脱炭焼鈍の操業条件の制
御の効率を高めることができる。
(Fe,Mn)2 SiO4 ピーク強度の関係を示す図で
ある。 【図2】(Fe,Mn)2 SiO4 以外の鉄およびマン
ガン系酸化物を含む鋼板の高感度反射FT−IRスペク
トルの例である。 【図3】高感度反射FT−IRでSiO2 ピークに隠れ
た鉄およびマンガン系酸化物のピークを示す図である。 【図4】内部酸化層を有する鋼板の高感度反射FT−I
Rスペクトルのベースラインを示す図表である。 【図5】脱炭焼鈍板酸化層中鉄およびマンガン系酸化物
定量化計算に用いるベースラインの作成方法を示す図表
である。 【図6】A及びBは高感度反射FT−IRスペクトルの
各酸化物スペクトル分離例である。 【図7】A,B及びCはスペクトル分離に用いた各酸化
物単体スペクトルを示す図表である。 【図8】高感度反射FT−IR法による鉄およびマンガ
ン系酸化物定量分析値と湿式分析値の相関図である。 【図9】仕上焼鈍条件を示す図表である。 【図10】高感度反射FT−IR法による鉄およびマン
ガン系酸化物定量分析値と仕上焼鈍後のグラス被膜形成
状況の関係を示す図表である。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 脱炭焼鈍板の酸化層中酸化物を構成する
成分の分析を、反射赤外分光スペクトルを使用して行
い、この値を基に脱炭焼鈍条件の制御を行うに際し、予
め、単体スペクトル測定用の試料として、内部酸化層に
SiO2 、外部酸化層に(Fe,Mn)2 SiO4 のみ
を有する鋼板のスペクトルを求めスペクトルAとし、内
部酸化層にSiO2 、外部酸化層に(Fe,Mn)Si
O3 のみを有する鋼板のスペクトルを求めスペクトルB
とし、内部酸化層及び外部酸化層の両方にSiO2 のみ
を有する鋼板のスペクトルを求めスペクトルCとし、被
測定試料の赤外分光スペクトルX(x) をスペクトルA,
B,Cの一次式の和の形でaA(x)+bB(x)+c
C(x) (ただしxは波数)と表わし、前記一次式の
係数a,b,cを下記の連立方程式によって求め、別途
用意した試料における赤外分光スペクトルから求めた、
前記一次式の係数のうちa+bの値と鋼板表面の酸化物
のうちFe+Mn量を定量分析した値との関係を検量線
として用いて、前記被測定試料の前記係数のうちa+b
の値によって酸化物中のFe+Mn量を算出して求め、
このFe+Mn量が0.1〜0.2g/m 2 になるよう
に、脱炭焼鈍の温度とPH 2 O/PH 2 を調節すること
を特徴とするグラス被膜の良好な方向性電磁鋼板の製造
方法。ただし連立方程式: d/da{∫(X(x) −aA(x) −bB(x) −cC(x) ) 2 dx}=0 d/db{∫(X(x) −aA(x) −bB(x) −cC(x) ) 2 dx}=0 d/dc{∫(X(x) −aA(x) −bB(x) −cC(x) ) 2 dx}=0
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