JP3389551B2 - 固体高分子型燃料電池 - Google Patents

固体高分子型燃料電池

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JP3389551B2
JP3389551B2 JP2000118089A JP2000118089A JP3389551B2 JP 3389551 B2 JP3389551 B2 JP 3389551B2 JP 2000118089 A JP2000118089 A JP 2000118089A JP 2000118089 A JP2000118089 A JP 2000118089A JP 3389551 B2 JP3389551 B2 JP 3389551B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体高分子型燃料
電池であって、特に凝縮水による流路の閉塞を防止する
ようにした固体高分子型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】固体高分子型燃料電池は、基本的には電
解質である固体高分子膜を挟んでアノードとカソードが
設けられ、アノード側に燃料ガスである水素を含むガス
を流通させると共に、カソード側に酸化剤ガスである酸
素を含むガスを流通させ、電気化学反応により電気と水
とを生成する構成になっている。その際、固体高分子膜
の導電性を高めるために冷却水を送り込んで燃料ガス又
は酸化剤ガスを加湿し、この加湿により固体高分子膜を
湿潤させ、且つ燃料電池の発熱反応を冷やすようにして
いる。
【0003】図8は、従来の固体高分子型燃料電池の一
例を示すもので、プレートA、B、Cを用いてプレート
Aの表裏面にセルDを配置し、プレートBの裏面(セル
Dに対向する面と反対側の面)と、プレートCの表面
(セルDに対向する面と反対側の面)とに水透化膜Eを
それぞれ配置し、これをセルユニットとし複数のセルユ
ニットを積層一体化して固体高分子型燃料電池が構成さ
れる。そして、隣接するセルユニット間つまりプレート
Cとプレート(B)との間に加湿室Fが設けられる。
【0004】各プレートA、B、Cの表裏面には流路が
それぞれ形成(A″、B″、C″はプレートA、B、C
のそれぞれ裏面を表す)され、固体高分子型燃料電池の
側部から供給される燃料ガスはプレート(B)の燃料入
口B1から流入して各セルDのアノード側にある燃料室
内を通過して燃料出口B2から排出され、酸化剤ガスは
プレート(B)の酸化剤入口B3から流入して各セルD
のカソード側にある酸化剤室を通過して酸化剤出口B4
から排出される。又、冷却水はプレート(B)の冷却水
入口B5から流入して加湿室F(プレートBの裏面)を
通過して冷却水出口B6から排出される。この場合、加
湿室Fで燃料ガスが冷却水により加湿されるようにして
あり、この加湿燃料ガスによって各セルDの中央に位置
する固体高分子膜が加湿される。図9は燃料ガス、酸化
剤ガス、冷却水の各流れを模式的に表したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の固体高
分子型燃料電池によると、加湿室Fを流れる燃料ガスと
冷却水の流れは並行流、燃料室を流れる燃料ガスと冷却
水の流れは対向流となっている。ここで、並行流とは流
れの向きが同じであること、対向流とは流れの向きが逆
であることを意味する(以下同じ)。但し、流路は種々
の形態があるため、流れの向きは上下方向に限定され
ず、多少斜めになったり、横になったり、或は折曲状等
の場合も含むものとする。固体高分子型燃料電池は、前
記のように発熱反応を伴う電気化学反応であり、各セル
Dに対面するプレート部分はセルD外周部より温度が高
くなる。前記のように燃料ガスと冷却水の流れを並行流
にして燃料ガスの加湿を行うと、加湿室Fにおいて冷却
水の温度が入口よりも出口側が高くなるため、高温(セ
ルDの最高温度部と同等)で飽和状態の加湿燃料ガスが
得られる。
【0006】しかしながら、図10(a)、(b)のよ
うに加湿室Fの加湿燃料ガス出口付近の温度は加湿燃料
ガスよりも温度が2〜3℃低いため、加湿燃料ガス中の
水分の凝縮を招く。凝縮水が発生すると燃料ガスの流れ
を阻害し、電池性能低下を引き起こす。又、燃料室を流
れる燃料ガスと冷却水の流れを対向流にすると、燃料室
の入口に対し出口側の温度が低くなる。燃料室出口の温
度が低くなると、燃料室出口では燃料ガスが消費され流
速が遅くなることと相俟って燃料ガス中の水分が凝縮し
易くなる。この凝縮水が燃料ガスの流れを阻害し、電池
性能の低下を引き起こす。更に、カソード側では反応生
成水が生じるが、この生成水も加湿水とは別の凝縮水の
原因になる。燃料又は酸化剤利用率を低下させて燃料室
出口での流速を上げれば防止することができるが、電池
効率上好ましくない。
【0007】本発明は、このような従来の固体高分子型
燃料電池の凝縮水問題を解消するためになされ、燃料ガ
ス、酸化剤ガス、冷却水の流れ方向を好適に組み合わせ
ることによって凝縮水を防止できるようにした固体高分
子型燃料電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の具体的手段として、本発明は、固体高分子膜の一方の
面にアノード、他方の面にカソードを有するセルに対
し、アノード側に燃料ガスが流通する燃料室、カソード
側に酸化剤ガスが流通する酸化剤室を設けた単位セルを
複数個積層して構成され、この積層された複数の単位セ
ルによってセルユニットを構成し、隣り合うセルユニッ
ト間には冷却水が流れる加湿室を備え、燃料ガスもしく
は酸化剤ガスの一方もしくは両方を加湿する固体高分子
型燃料電池において、前記燃料室を流れる燃料ガスと、
前記酸化剤室を流れる酸化剤ガスの流れは、前記加湿室
を流れる冷却水の流れと並行流である固体高分子型燃料
電池を要旨とする。又、前記加湿室を流れる燃料ガスと
冷却水の流れは対向流であり、前記燃料室を流れる燃料
ガスと冷却水の流れは並行流である固体高分子型燃料電
池を要旨とする。この固体高分子型燃料電池において、
前記酸化剤室を流れる酸化剤ガスと冷却水の流れは並行
流であることを特徴とする。更に、上記固体高分子型燃
料電池において、燃料ガスと酸化剤ガスとを置き換えて
酸化剤ガスを加湿室で加湿するようにした固体高分子型
燃料電池を要旨とするものである。
【0009】燃料室を流れる燃料ガスと酸化剤室を流れ
る酸化剤ガスの流れを、加湿室を流れる冷却水の流れと
並行流とした冷却水は、セルの発熱を冷却するために用
いられるため冷却水の入口に対し出口側で温度が高くな
り、燃料室を流れる燃料ガスと酸化剤室を流れる酸化剤
ガスの流れを、加湿室を流れる冷却水の流れと並行流と
することで、燃料又は酸化剤室の入口に対し出口側の温
度が高くなる。これにより、燃料又は酸化剤室出口で燃
料又は酸化剤ガスが消費され、流速が遅くなることによ
る凝縮水を防ぐことができる。
【0010】加湿室を流れる燃料ガスと冷却水の流れを
対向流とし、燃料室を流れる燃料ガスと冷却水の流れを
並行流とした固体高分子型燃料電池によると、冷却水
は、セルの発熱を冷却するために用いられるため、セル
の温度より必ず低い温度(5〜20℃低い)の冷却水が
供給される。加湿室を流れる燃料ガスと冷却水の流れを
対向流とすると、加湿室から得られる加湿燃料ガスはセ
ル及び加湿燃料ガス出口付近の温度より低い飽和状態の
燃料ガスが得られる。このため、加湿燃料ガス中の水分
が凝縮を起こさず、燃料室へ加湿燃料ガスを供給するこ
とができる。又、燃料室を流れる燃料ガスと冷却水の流
れを並行流とすることで、燃料室の入口に対し出口側の
温度が高くなる。これにより、燃料室出口で燃料ガスが
消費され流速が遅くなることによる上記水分の凝縮を防
ぐことができる。この場合、酸化剤室を流れる酸化剤ガ
スと冷却水の流れは並行流とすることで、より一層燃料
室出口の温度が高温になるため、燃料室出口での水の凝
縮を防ぎつつ燃料利用率を高めることが可能となる。本
発明に係る固体高分子型燃料電池において、燃料ガスと
酸化剤ガスの流れを置き換え、酸化剤ガスを加湿する場
合も上記と同様の結果が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る固体高分子型
燃料電池の実施形態を添付図面に基づいて説明する。固
体高分子型燃料電池の構成部材は従来例と同じであるた
め、前記構成部材と同じ符号を付ける。図1において、
A、B、Cはプレートであり、表面側及び裏面側
(A″、B″、C″)にそれぞれ流路が形成され、プレ
ートAとプレートBとの間及びプレートAとプレートC
との間にはセルDが配置され、プレートBの裏面側とプ
レートCの表面側には水透化膜Eが配置されることでセ
ルユニットが構成され、このセルユニットを複数積層し
一体化することで固体高分子型燃料電池が形成される。
【0012】プレートCの表面側には隣接するセルユニ
ットのプレート(B)が位置し、このプレート(B)と
プレートCとの間に前記水透化膜Eが挟まれた状態で加
湿室Fが構成される。又、前記セルDのアノード側は、
プレートA及びプレートBの表面に対面していてプレー
トA、Bの表面側に燃料室Gが形成され、セルDのカソ
ード側はプレートA及びプレートCの裏面に対面してい
てプレートA、Cの裏面(A″、C″)側に酸化剤室H
が形成されている。
【0013】各プレートには燃料ガス、酸化剤ガス、冷
却水の入口及び出口が形成されており、隣接するセルユ
ニットのプレート(B)にも燃料入口B1、燃料出口B
2、酸化剤入口B3、酸化剤出口B4、冷却水入口B
5、冷却水出口B6がそれぞれ形成されているが、酸化
剤ガスと冷却水の入口及び出口が従来例とは逆になって
いる。
【0014】この場合、燃料ガスは隣接するプレート
(B)の燃料入口B1から流入し、加湿室Fの下部から
プレートCの表面の流路を上向きに流れる。プレート
(B)の冷却水入口B5から流入した冷却水は、各プレ
ートC、A、Bの冷却水通路を通ってプレートBの裏面
の流路を下向きに流れる。隣接するプレート(B)の裏
面の流路、即ち加湿室Fにも冷却水が下向きに流れ、加
湿室F内において燃料ガスと冷却水の流れは対向流とな
る。ここで、プレート(B)とプレートCとの間には、
前記のように水透化膜Eが存在するため、図2のように
プレート(B)の裏面流路を流れる冷却水の一部が水透
化膜Eを通ってプレートC側に移行し、プレートCの表
面流路を流れる未加湿燃料ガスを加湿する。つまり、加
湿室F内にて燃料ガスは冷却水により加湿される。
【0015】冷却水は、セルユニットの発熱を冷却する
ために用いられるため、セルユニットの温度より必ず低
い温度の冷却水が供給される。加湿室Fを流れる燃料ガ
スと冷却水の流れを対向流にすると、加湿部から得られ
る加湿燃料ガスはセルユニット及びプレートCの加湿燃
料ガス出口付近の温度より低い飽和状態の燃料ガスが得
られる。このため、加湿燃料ガス中の水分が凝縮を起こ
さず燃料室Gへ供給することができる。
【0016】図3(a)は、加湿室Fの温度測定結果を
示すもので、冷却水により加湿された加湿燃料ガスの温
度は約74℃であり、加湿燃料ガス出口付近(ヘッダ)
の温度は約77℃であった。図10(a)に示す従来例
では、冷却水により加湿された加湿燃料ガスの温度は約
79℃で、ヘッダの温度は約78℃であり、加湿燃料ガ
スの温度の方がヘッダの温度より高いため、ヘッダによ
り冷やされて加湿燃料ガス中の水分が凝縮したのであ
る。図3(b)、図10(b)はそれぞれ水透化膜Eの
温度分布状態を示すものである。
【0017】加湿室Fで冷却水により加湿された加湿燃
料ガスは、前記燃料室Gに供給され、前記プレートAの
表面流路及びプレートBの表面流路をそれぞれ下向きに
流れる。前記隣接するプレート(B)の冷却水入口B5
から供給された冷却水は、各プレートC→A→Bの冷却
水通路を通ってプレートBの裏面を流れ、これらの各プ
レートC、A、Bを冷却すると共に、別の冷却水通路
(復路)を通ってプレートBの冷却水出口B6から排出
される。
【0018】図1では、冷却水は隣接するプレートBの
冷却水出口B6から手前側に排出される場合であるが、
積層一体化された燃料電池の奥の方へ順次進行してセル
ユニット間における各加湿室Fを流れ、燃料電池の他方
端から排出される場合もある。プレートBにおいては、
燃料室G側の表面流路に沿って前記のように加湿燃料ガ
スが下向きに流れ、加湿室F側の裏面流路に沿って冷却
水が下向きに流れる。従って、燃料室Gを流れる燃料ガ
スと、加湿室Fを流れる冷却水とは並行流となっている
(従来例ではこれらは対向流)。
【0019】このように燃料ガスと冷却水の流れを並行
流とすることで、燃料室Gの入口に対し出口の温度が高
くなる。これにより、燃料室Gの出口で燃料ガスが消費
され流速が遅くなることによる燃料ガス中の水分の凝縮
を防ぐことができる。その結果、凝縮水が燃料ガスの流
れを阻害することなく安定した電池性能が得られる。
【0020】一方、酸化剤ガスに付いて説明すると、隣
接するプレート(B)の酸化剤入口B3から流入した酸
化剤ガスは前記酸化剤室Hに供給される。即ち、酸化剤
ガスは、プレートAの裏面流路及びプレートCの裏面流
路をそれぞれ上向きに流れ、前記冷却水の流れと対向流
になっている。
【0021】このようにして、燃料室Gには加湿燃料ガ
スが供給されると共に、酸化剤室Hには酸化剤ガスが供
給され、固体高分子型燃料電池の発電がなされる。発電
に際して、セルDの固体高分子膜は加湿燃料ガス中の水
分によって湿潤されて導電状態が良好に保持され、燃料
電池本体は冷却水により冷却される。
【0022】図4は、本発明に係る固体高分子型燃料電
池の他の実施形態を示すもので、前記実施形態のものと
構成は殆ど同じであるが、酸化剤入口B3と酸化剤出口
B4とを逆にした点が相違している。この場合、燃料ガ
スは加湿室Fにおいて冷却水により加湿された後に各燃
料室Gに供給され、加湿燃料ガスと冷却水の流れは並行
流となっているのは前記実施形態の場合と同じである
が、酸化剤室Hを流れる酸化剤ガスと冷却水の流れが並
行流となっている点で前記実施形態とは異なっている。
図5は、構成部材が積層一体化された状態での燃料ガ
ス、酸化剤ガス、連却水の各流れを模式的に示したもの
である。
【0023】このように酸化剤室Hを流れる酸化剤ガス
と冷却水の流れは並行流とすることにより、より一層燃
料室Gの出口の温度が高温になるため、燃料室出口での
加湿燃料ガス中の水分凝縮を防ぐことができる。その結
果、燃料利用率が前記実施形態のものより向上する。図
6(a)は、温度測定した結果を示すもので、燃料出口
の温度は約78℃であり、前記実施形態の燃料出口温度
約76℃より高いことが分かった。ちなみに、図10
(a)に示す従来例での燃料出口温度は74℃であっ
た。図6(b)は水透化膜Eの温度分布状態を示してい
る。
【0024】これらの実施形態を勘案すると、燃料室G
を流れる加湿燃料ガスと、酸化剤室Hを流れる酸化剤ガ
スの流れは、いずれも加湿室を流れる冷却水の流れと並
行流であることが好ましい。
【0025】図7は、燃料利用率の実験結果を示すもの
で、従来例では燃料利用率40%を超えるとセル電圧が
低下し、高利用率になる程セル電圧の低下は大きくな
り、燃料利用率90%を超えるとセル電圧はほぼ半減し
てしまった。これに対し、本願発明に係る固体高分子型
燃料電池においては、高燃料利用率の領域でセル電圧の
低下が殆ど見られなかった。
【0026】ところで、上記実施形態ではいずれも加湿
室Fで燃料ガスを加湿したものであったが、酸化剤ガス
を加湿するように構成しても良い。その場合には、燃料
ガスと酸化剤ガスとを置き換えて酸化剤ガスを加湿室F
で加湿し、その加湿された酸化剤ガスが酸化剤室Hを流
れる際に前記セルDの固体高分子膜を湿潤することがで
きる。この酸化剤ガスを加湿する場合も、前記燃料ガス
を加湿する場合と同様の効果が得られる。更に、燃料ガ
ス及び酸化剤ガスの両方を加湿するようにしても良い。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、固体高
分子型燃料電池において、燃料室を流れる燃料ガスと、
酸化剤室を流れる酸化剤ガスの流れは、加湿室を流れる
冷却水の流れと並行流であるように構成したので、燃料
室又は酸化剤室の入口に対し出口側の温度が高くなり、
燃料室又は酸化剤室出口で燃料ガス又は酸化剤ガスが消
費され流速が遅くなることによる水凝縮を防ぐことがで
き、燃料ガス又は酸化剤ガスの流れを阻害することなく
安定した電池性能が得られる。
【0028】又、加湿室を流れる燃料ガスと冷却水の流
れを対向流とすることで、加湿室から得られる加湿燃料
ガスはセル及び加湿燃料ガス出口付近の温度より低い飽
和状態の燃料ガスが得られ、このため加湿燃料ガスが水
凝縮を起こさずに燃料室に供給することができると共
に、凝縮水が燃料ガスの流れを阻害することなく安定し
た電池性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固体高分子型燃料電池の実施形態
を示す要部の分解斜視図
【図2】その固体高分子型燃料電池において、燃料ガ
ス、酸化剤ガス、冷却水の各流れを模式的に示す説明図
【図3】(a)は加湿室の温度測定結果を示す説明図、
(b)は水透化膜の温度分布状態図
【図4】本発明に係る固体高分子型燃料電池の他の実施
形態を示す要部の分解斜視図
【図5】その固体高分子型燃料電池において、燃料ガ
ス、酸化剤ガス、冷却水の各流れを模式的に示す説明図
【図6】(a)は加湿室の温度測定結果を示す説明図、
(b)は水透化膜の温度分布状態図
【図7】燃料利用率とセル電圧との関係を調べた実験結
果を示すグラフ図
【図8】従来の固体高分子型燃料電池を示す要部の分解
斜視図
【図9】燃料ガス、酸化剤ガス、冷却水の各流れを模式
的に示す説明図
【図10】(a)は加湿室の温度測定結果を示す説明
図、(b)は水透化膜の温度分布状態図
【符号の説明】 A、B、C…プレート B1…燃料入口 B2…燃料出口 B3…酸化剤入口 B4…酸化剤出口 B5…冷却水入口 B6…冷却水出口 D…セル E…水透化膜 F…加湿室 G…燃料室 H…酸化剤室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−73979(JP,A) 特開 平6−20713(JP,A) 特開 平10−32011(JP,A) 特開 平9−283162(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/00 - 8/24 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体高分子膜の一方の面にアノード、他方
    の面にカソードを有するセルに対し、アノード側に燃料
    ガスが流通する燃料室、カソード側に酸化剤ガスが流通
    する酸化剤室を設けた単位セルを複数個積層して構成さ
    れ、この積層された複数の単位セルによってセルユニッ
    トを構成し、隣り合うセルユニット間には冷却水が流れ
    る加湿室を備え、燃料ガスもしくは酸化剤ガスの一方も
    しくは両方を加湿する固体高分子型燃料電池において、
    前記燃料室を流れる燃料ガスと、前記酸化剤室を流れる
    酸化剤ガスの流れは、前記加湿室を流れる冷却水の流れ
    と並行流であることを特徴とする固体高分子型燃料電
    池。
  2. 【請求項2】固体高分子膜の一方の面にアノード、他方
    の面にカソードを有するセルに対し、アノード側に燃料
    ガスが流通する燃料室、カソード側に酸化剤ガスが流通
    する酸化剤室を設けた単位セルを複数個積層して構成さ
    れ、この積層された複数の単位セルによってセルユニッ
    トを構成し、隣り合うセルユニット間には燃料ガスと冷
    却水が流れることによって燃料ガスを加湿する加湿室を
    備え、この加湿室を通過した加湿燃料ガスによって固体
    高分子膜の加湿を行う固体高分子型燃料電池において、
    前記加湿室を流れる燃料ガスと冷却水の流れは対向流で
    あり、前記燃料室を流れる燃料ガスと冷却水の流れは並
    行流であることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
  3. 【請求項3】請求項2記載の固体高分子型燃料電池にお
    いて、前記酸化剤室を流れる酸化剤ガスと冷却水の流れ
    は並行流であることを特徴とする固体高分子型燃料電
    池。
  4. 【請求項4】請求項2又は3記載の固体高分子型燃料電
    池において、燃料ガスと酸化剤ガスとを置き換えて酸化
    剤ガスを加湿室で加湿するようにした固体高分子型燃料
    電池。
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