JP3389298B2 - 着色ムライト焼結体の製造方法 - Google Patents

着色ムライト焼結体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、各種半導体装置用部品
として例えばICパッケージなどに有効に利用すること
ができる着色ムライト焼結体の製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】ムライトを主成分とする焼結体は、熱膨
張係数や誘電率が小さいことから、半導体装置用部品と
してICパッケージに用いられており、またICパッケ
ージのベースを窒化アルミニウム質セラミックスで形成
し、キャップをムライト焼結体で形成することも行われ
ている。これは、ムライトの熱膨張係数がシリコンや窒
化アルミニウムと近いことや、窒化アルミニウムと較べ
て材料が安価であることが主な理由である(特開昭57
−115895号公報、特開昭58−95643号公
報、特開昭62−72555号公報、特開昭62−12
8965号公報等参照)。 【0003】また、特にICパッケージやそのキャップ
として用いられる場合は、着色剤を添加して黒色化した
着色ムライト焼結体が用いられている。これらの用途に
用いるムライト焼結体は一般に次のような方法で製造さ
れていた。 【0004】電融法 アルミナとシリカをムライト組成になるように調合した
原料を強熱によって熔解し、得られたムライト材料に所
定の焼結助剤と着色剤を混合粉砕した後、焼結体を得る
ことができる。 【0005】化学合成法 アルミナとシリカをゾルゲル法あるいはアルコキシド法
といった化学合成法によってムライト組成となるように
調整した原料に所定の焼結助剤と着色剤を混合粉砕した
後、焼結体を得ることができる。 【0006】 【本発明が解決しようとする課題】しかし、上記電融法
では、工程がやや複雑になるとともに、着色剤を含有す
るために得られた焼結体の抗折強度が20kg/mm2
程度と低く、ICパッケ−ジとして必要な機械的強度を
持ったムライト焼結体を得ることができないという欠点
があった。 【0007】また、上記化学合成法では、微粒の原料粉
末を得ることができるため機械的強度を高くすることが
可能であるが、工程が複雑になり、コストが高くなると
いう問題点があった。 【0008】そこで、本発明は、従来のアルミナ焼結体
と同等の30kg/mm2 以上の抗折強度をもつ着色ム
ライト焼結体を簡単な工程で低コストに製造しようとす
るものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、アルミナ(A
2 3 )とシリカ(SiO2 )の比率がアルミナ73
〜77重量部とシリカ27〜23重量部から成る主成分
に対して、焼結助剤として酸化カルシウム(CaO)、
酸化マグネシウム(MgO)、あるいはこれらの水酸化
物、炭酸化物を酸化物換算で合計5重量部以下の範囲で
添加し、さらに着色剤として酸化クロム(Cr
2 3 )、酸化マンガン(MnO2 )、酸化チタン(T
iO2 )、酸化鉄(Fe2 3 )、酸化コバルト(Co
O)のうち1種類以上を合計で3〜15重量部添加し、
得られた混合粉末を1150℃以上で仮焼した後、さら
に平均粒径2.5μm以下となるように粉砕し、所定形
状に成形、焼成することにより、安価でかつ機械的強度
に優れた着色ムライト焼結体を得るようにしたものであ
る。 【0010】本発明において、アルミナとシリカの比率
をアルミナ73〜77重量部とシリカ27〜23重量部
の範囲にしたのは、ムライト(3Al2 3 ・2SiO
2 )を好適に生成するための範囲であり、この範囲外で
あると余分のアルミナまたはシリカのために焼結体の強
度が低下してしまう。 【0011】また、上記主成分100重量部に対して、
焼結助剤の添加量を酸化物換算で5重量部以下としたの
は、5重量部を超えて添加すると焼結体の強度が低下す
るためである。 【0012】さらに着色剤の添加量を3〜15重量部と
したのは、添加量が3重量部よりも少ないと焼結体の着
色効果が低くICパッケージとして好適に使用できない
ためであり、逆に15重量部を超えると焼結体の強度が
低下するためである。 【0013】また、主成分であるアルミナ、シリカは平
均粒子径が1μm以下の微粉のものを用いるか、あるい
は上記各原料を配合した後粉砕を行って、平均粒子径1
μm以下としたものが望ましい。さらにこの粉砕工程に
おいては、湿式混合粉砕を行うことで均一な混合を行う
ことが望ましい。こうすることによって仮焼合成時に充
分な反応性を得ることができる。 【0014】次に上記粉砕原料を含むスラリーをスプレ
ードライヤーやフィルタープレス等によって乾燥し、得
られた粉末を1150℃以上で0.5時間以上仮焼合成
を行う。この時、仮焼温度が1150℃より低いとムラ
イト化が進行しないため、仮焼温度は1150℃以上と
する必要がある。一方、仮焼温度が1350℃よりも高
いと仮焼後の微粉砕が困難となるため、仮焼温度は13
50℃以下が好ましい。 【0015】次に得られた仮焼粉末をボールミル等を用
いて、再度粉砕を行う。この際に、粉砕後の平均粒子径
を2.5μm以下、好ましくは1.5μm以下にするこ
とが望ましく、このように微粉砕することによって焼結
体の機械的強度を高めることができるのである。 【0016】さらに、粉砕後の原料粉末に、適当な成形
助剤を添加した後、例えばスプレードライヤー等で乾燥
造粒し、所定形状に成形し、酸化雰囲気中1400〜1
650℃で焼成すれば高強度の着色ムライト焼結体を得
ることができる。 【0017】このように本発明によれば、混合原料粉末
を仮焼した後、再度微粉砕するだけで良いため、簡単な
製造工程で抗折強度30kg/mm2 以上の着色ムライ
ト焼結体を得ることができる。 【0018】 【実施例】実施例1 アルミナ75重量部とシリカ25重量部からなる主成分
100重量部に対して、炭酸マグネシウムを酸化物換算
で0.5重量部添加し、さらに着色剤として酸化マンガ
ンを4.0重量部、酸化クロムを1.3重量部、酸化鉄
を1.3重量部、酸化チタンを1.7重量部、酸化コバ
ルトを0.3重量部添加した混合粉末をボ−ルミルによ
って湿式粉砕を行った。得られたスラリ−をスプレ−ド
ライヤ−にて乾燥を行い、この粉末を1250℃にて仮
焼合成を行い、さらにこの粉末をボ−ルミルで再度湿式
粉砕を行った。 【0019】このとき、再粉砕工程の時間を変化させ
て、表1のNo.1〜3に示すように粉砕後の平均粒子
径を変化させ、それぞれ得られたスラリーをスプレ−ド
ライヤ−で乾燥造粒を行った後、成形、焼成した。得ら
れた焼結体の抗折強度を測定したところ、表1のNo.
1〜3に示すようにいずれも30kg/mm2 以上の高
い強度を示した。 【0020】実施例2 アルミナ75重量部に対してシリカ25重量部からなる
主成分100重量部に対し、水酸化マグネシウムを酸化
物換算で0.5重量部、酸化カルシウムを0.5重量部
添加し、さらに顔料として酸化クロムを4.0重量部、
酸化チタンを1.0重量部添加した混合粉末をボ−ルミ
ルによって湿式粉砕を行った。得られたスラリ−をスプ
レ−ドライヤ−にて乾燥を行い、この粉末を1300℃
にて仮焼合成を行い、さらにこの粉末をボ−ルミルで湿
式粉砕を行ったのち、スプレ−ドライヤ−で乾燥造粒を
行った。 【0021】得られた造粒粉を成形、焼成して抗折強度
を測定したところ、表1のNo.4に示すように、強度
30kg/mm2 以上の焼結体が得られた。 【0022】実施例3 上記実施例1と同様にして、仮焼合成時の温度を110
0℃、1150℃、1250℃、1300℃、1350
℃、1400℃と変化させ、それぞれ得られた焼結体の
抗折強度を測定した。 【0023】結果を表1のNo.5〜10に示すよう
に、仮焼温度が1150℃より低い場合(No.5)は
ムライト化が進行しないため、ムライト焼結体が得られ
ず、一方仮焼温度が1350℃を超えた場合(No.1
0)は仮焼後の粉砕性が悪くなって、粉砕粒径を2.5
μm以下にできなかったっため、抗折強度が30kg/
mm2 よりも低かった。 【0024】したがって、仮焼温度を1150〜135
0℃の範囲とすることにより、焼結体の抗折強度を30
kg/mm2 以上とできることが確認された。 【0025】比較例1 従来の電融法により得られたムライト粉末100重量部
に対し、上記実施例1と同様の焼結助剤、顔料の配合を
行い、ボ−ルミルで湿式粉砕を行った。得られたスラリ
−をスプレ−ドライヤ−にて乾燥造粒を行い、この粉末
を成形、焼成して、得られた焼結体の抗折強度を測定し
た。 【0026】結果は表1のNo.11、12に示すよう
に、抗折強度20kg/mm2 程度であり、本発明の製
造方法による焼結体に比べて低強度の焼結体しか得られ
なかった。 【0027】 【表1】【0028】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、アルミナ
とシリカの混合粉末100重量部に対して、酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム、あるいはこれらの水酸化物、
炭酸化物を酸化物換算で合計5重量部以下の範囲で添加
し、さらに酸化クロム、酸化マンガン、酸化チタン、酸
化鉄、酸化コバルトのうち1種類以上を合計で3〜15
重量部添加し、これらの混合粉末を1150℃以上で仮
焼した後、得られた粉末をさらに粉砕して所定形状に成
形し、焼成する工程により着色ムライト焼結体を製造す
ることによって、抗折強度が30kg/mm2 以上であ
るような高強度の着色ムライト焼結体を、簡単な工程で
低コストに製造することができ、各種半導体装置等に好
適に用いることができる。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】アルミナとシリカの混合粉末100重量部
    に対して、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、あるい
    はこれらの水酸化物、炭酸化物を酸化物換算で合計5重
    量部以下の範囲で添加し、さらに酸化クロム、酸化マン
    ガン、酸化チタン、酸化鉄、酸化コバルトのうち1種類
    以上を合計で3〜15重量部添加し、これらの混合粉末
    を1150℃以上で仮焼した後、得られた粉末をさらに
    平均粒径2.5μm以下となるように粉砕し、粉砕後の
    原料粉末を所定形状に成形して焼成する工程から成る着
    色ムライト焼結体の製造方法。
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