JP3388712B2 - 帯状ノイズフィルタ - Google Patents

帯状ノイズフィルタ

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JP3388712B2
JP3388712B2 JP10062599A JP10062599A JP3388712B2 JP 3388712 B2 JP3388712 B2 JP 3388712B2 JP 10062599 A JP10062599 A JP 10062599A JP 10062599 A JP10062599 A JP 10062599A JP 3388712 B2 JP3388712 B2 JP 3388712B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯状ノイズフィル
タに関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の内部で発生したノイズ、また
は、電子機器の外部から電子機器の内部に侵入するノイ
ズ、特にコモンモードノイズを除去する手段として、従
来より、クランプフィルタと称されるノイズフィルタが
知られている。この種のノイズフィルタは、例えば、実
開昭57ー85756号公報等に開示されているよう
に、一対の半割り状フェライト磁性体をプラスチックで
なるカバー内に収納し、カバーの弾力によって、一対の
フェライト磁性体の接触面を圧着させる。一対のフェラ
イト磁性体の間にはケーブル挿通路が形成されており、
このケーブル挿通路内を通るケーブル線に流れるノイズ
を、一対のフェライト磁性体によって吸収する。
【0003】一対の半割り状フェライト磁性体を用いた
ノイズフィルタは、予め定められた直径範囲に入る一本
のケーブル線に装着することを前提としており、この範
囲で用いる限り、優れたノイズフィルタとして用いるこ
とができる。しかし、複数のケーブル線を結束する用途
は考慮されていないので、そのような用途には対応でき
ない。
【0004】また、所要のノイズ吸収特性を確保するの
に必要なフェライト磁性体の体積を、フェライト磁性体
の軸方向長さを押え、半径を増大することによって確保
しているので、径方向で見た断面形状が、ケーブル線の
断面形状よりもかなり大きくなる。このため、ケーブル
線の占有スペースよりもかなり大きなスペースが必要に
なる。ノイズフィルタを装着すべきケーブル線が複数で
ある場合には、更に大きなスペースが必要になる。
【0005】別の従来技術として、例えば、特開平8ー
64985号公報は、可撓性の基体の表面に、第1の導
電膜、金属磁性膜及び第2の導電膜を順次に積層した帯
状ノイズフィルタ用薄膜を開示している。帯状ノイズフ
ィルタを構成するには、この薄膜を伝送線の周囲に巻き
付ける。しかし、配線への装着に当たって、一本の配線
の同一位置で多数回巻回し、トロイダル形状にすること
を前提としており、帯状ノイズフィルタとしての利用は
開示していないし、示唆する記載もない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、形状
適応性に優れた帯状ノイズフィルタを提供することであ
る。
【0007】本発明のもう一つの課題は、ノイズ吸収特
性を、要求に応じて自由に変更し得る帯状ノイズフィル
タを提供することである。
【0008】本発明の更にもう一つの課題は、組立の容
易な帯状ノイズフィルタを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明に係る帯状ノイズフィルタは、第1の帯状
部材と、第2の帯状部材と、少なくとも1つの磁性薄体
とを含む。前記第1の帯状部材及び前記第2の帯状部材
は、可撓性を有する電気絶縁性樹脂で構成され、一面が
互いに着脱可能に重ね合わされ、相互間に長手方向に延
びる溝を有する。前記磁性薄体は、可撓性を有し、前記
溝内に収納されている。
【0010】本発明に係る帯状ノイズフィルタにおい
て、第1の帯状部材及び第2の帯状部材は、可撓性を有
し、一面が互いに重ね合わされているから、複数のケー
ブル線束または一本のケーブル線に巻き付けて用いるこ
とができる。しかも、直径の大きいケーブル線束に対し
ても、直径の小さなケーブル線束に対しても、巻き付け
ることができる。即ち、ケーブル線束の外径の変化に対
する適応性の優れた帯状ノイズフィルタを得ることがで
きる。
【0011】更に、帯状であるから、ケーブル線束等に
装着した状態では、基体の厚みに対応する分だけ、断面
形状が増すだけである。このため、省スペース化、及
び、高密度配線に適した帯状ノイズフィルタを得ること
ができる。
【0012】更に、第1の帯状部材及び前記第2の帯状
部材は、電気絶縁性樹脂で構成され、相互間に長手方向
に延びる溝を有しており、この溝内に、磁性薄体が収納
されているから、ケーブル線束に装着した状態で、磁性
薄体により、ケーブル線を流れるノイズ、特に、コモン
モードノイズを吸収することができる。また、外部から
ケーブル線に飛び込む電磁ノイズを抑制するシールド作
用も得られる。
【0013】このとき得られるノイズ吸収特性及びシー
ルド特性は、磁性薄体の層数、長さ、厚み、及び、磁気
的特性等によって定まる。従って、磁性薄体の層数、長
さ、厚み、及び、磁気的特性等を、必要に応じて変更す
ることにより、要求されるノイズ吸収特性及びシールド
特性を得ることができる。
【0014】更に、第1の帯状部材及び第2の帯状部材
は、一面が互いに着脱可能に重ね合わされているから、
組立が容易である。
【0015】本発明の他の目的、構成及び利点について
は、添付図面を参照し、更に詳しく説明する。添付図面
は、単に、例示に過ぎない。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る帯状ノイズフ
ィルタの平面図、図2は図1の2ー2線に沿った拡大断
面図である。図示された帯状ノイズフィルタは、第1の
帯状部材1と、第2の帯状部材3と、少なくとも1つの
磁性薄体5とを含む。
【0017】第1の帯状部材1及び第2の帯状部材3
は、可撓性を有する電気絶縁性樹脂で構成され、一面が
互いに着脱可能に重ね合わされ、相互間に長手方向に延
びる溝7を有する。実施例において、溝7は第1の帯状
部材1の長手方向に沿って、その全長にわたって設けら
れている。溝7の両側には、適当な幅の枠部が設けられ
ている。磁性薄体5は、可撓性を有し、溝7内に収納さ
れている。溝7の深さは、磁性薄体5の厚みと略同寸法
に設定することが望ましい。これによれば、図2に示す
ように、磁性薄体5の厚みの影響を無視でき、帯状ノイ
ズフィルタの厚み寸法Tを最小にできる。
【0018】第1の帯状部材1及び第2の帯状部材3
は、各種の電気絶縁性合成樹脂によって構成することが
できる。具体的には、オレフィン系樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリア
ミド樹脂、ポリイミド樹脂もしくこれらの重合体、また
は、EVA(エチレンー酢酸ビニル共重合体)もしくは
EEA(エチレンーエチルアクリレート)等を挙げるこ
とができる。第1の帯状部材1及び第2の帯状部材3の
長さは任意に選択できる。
【0019】磁性薄体5は、溝7の内部に配置され、第
1の帯状部材1及び第2の帯状部材3の長手方向に沿っ
て延びている。磁性薄体5は、使用状態において、ケー
ブル線またはケーブル線束の周りに、1ターン以上の閉
磁路を形成できる長さを持つ。磁性薄体5は、1MHz
以上の周波数帯域でノイズ吸収特性を有するものである
ことが望ましい。一つの態様として、磁性薄体5は金属
磁性体、アモルファス合金磁性体、及び、複合磁性体を
含むことができる。複合磁性体は、磁性粉と、合成樹脂
とを混合したものであり、磁性粉としては、鉄等の金属
粉、及び、フェライト等の磁性粉の少なくとも一種を含
むことができる。これらの内、アモルファス合金磁性体
が、初透磁率が高くノイズ吸収特性に優れているという
点で、好ましい。
【0020】磁性薄体5としてアモルファス合金を用い
た場合について、具体的な一例を示す。まず、液体急冷
法により、例えば、膜厚10μm、幅15mm長さ35
0mmのコバルト基合金でなるアモルファス合金リボン
を得る。このアモルファス合金が磁性薄体5となる。ア
モルファス合金でなる磁性薄体5の膜厚は、工業的に実
現できる範囲から選択できる。具体的には、数μm〜1
00μmの範囲である。
【0021】図1〜4の実施例において、磁性薄体5
を、金属磁性薄体またはアモルファス合金磁性薄体によ
って構成した場合、磁性薄体5の全体を電気絶縁性樹脂
でなる第1の帯状部材1及び第2の帯状部材3によって
覆い、磁性薄体5の腐食及び酸化を防止できる。このた
め、腐食による磁性薄体5の体積減少、酸化膜の応力等
に起因するノイズ吸収特性の劣化を回避することができ
る。
【0022】更に、図2に示した実施例では、磁性薄体
5は、1層だけ設けられているが、複数層設けられてい
てもよい。磁性薄体5の層数を増加させることによっ
て、ノイズ吸収特性及びシールド特性を改善することが
できる。
【0023】上述したように、本発明に係る帯状ノイズ
フィルタは、第1の帯状部材1及び第2の帯状部材3
が、一面が互いに着脱可能に重ね合わされているから、
組立が容易である。
【0024】図2に示した実施例では、第1の帯状部材
1及び第2の帯状部材3は、幅方向の両辺に互いに組み
合わされる掛止部9、11を有している。掛止部9、1
1は、第1の帯状部材1及び第2の帯状部材3の長手方
向に沿って設けられている。より具体的には、掛止部
9、11は、凹部9と、凸部11との組み合わせを含
む。凹部9は、第2の帯状部材3の幅方向の両辺におい
て、その長さ方向に、適当な間隔を隔てて設けられてい
る。凸部11は、第1の帯状部材3の幅方向の両辺にお
いて、その長さ方向に、凹部9の間隔と同一の間隔を隔
てて設けられている。従って、この実施例では、第1の
帯状部材1及び第2の帯状部材3を、自己の弾力性を利
用して、凸部11を凹部9に嵌め込むことにより、容易
に組み立てることができる。
【0025】凹部9と、凸部11との組み合わせ構造に
は、図2に示した以外にも、様々な構造が考えられる。
以下、その具体例を示す。
【0026】図3は本発明に係る帯状ノイズフィルタの
別の実施例を示す拡大断面図である。図において、図
1、2に現れた構成部分と同一の構成部分については、
同一の参照符号を付してある。この実施例の特徴は、凹
部9が、第1の帯状部材1の幅方向の両辺において、そ
の長さ方向に、適当な間隔を隔てて設けられているこ
と、及び、凸部11が、第2の帯状部材3の幅方向の両
辺において、その長さ方向に、凹部9の間隔と同一の間
隔を隔てて設けられていることである。この実施例の場
合も、第1の帯状部材1及び第2の帯状部材3を、自己
の弾力性を利用して、凹部9に凸部11を嵌め込むこと
により、容易に組み立てることができる。
【0027】図4は本発明に係る帯状ノイズフィルタの
更に別の実施例を示す拡大断面図である。図において、
図1、2に現れた構成部分と同一の構成部分について
は、同一の参照符号を付してある。この実施例の特徴
は、掛止部を構成する凹部9が、第1の帯状部材1の幅
方向の両側面において、長手方向に沿い連続して形成さ
れていること、および、凸部11が、第2の帯状部材3
の幅方向の両辺において、長手方向に沿い、連続して形
成されていることである。第2の帯状部材3の凸部11
は、第1の帯状部1を、幅方向の両側から抱え込むよう
にして、凹部9に掛け止められる。
【0028】図5は本発明に係る帯状ノイズフィルタの
使用状態の1例を示す図である。図において、ケーブル
線13は、一端が電子機器本体に接続され、他端がコネ
クタ等によって終端されているものとする。また、帯状
ノイズフィルタ15において、凹部9と凸部11との組
み合わせ構造は、図2〜図4に示した構造の内、何れの
構造であってもよい。
【0029】本発明に係る帯状ノイズフィルタ15にお
いて、第1の帯状部材1及び第2の帯状部材3は、可撓
性を有し、一面が互いに重ね合わされているから、1本
のケーブル線13に巻き付けて用いることができる。し
かも、直径の大きいケーブル線13に対しても、直径の
小さなケーブル線に対しても、巻き付けることができ
る。即ち、帯状ノイズフィルタ15は、ケーブル線束1
3の外径の変化に対する適応性の優れている。
【0030】更に、帯状ノイズフィルタ15は帯状であ
るから、ケーブル線13に装着した状態では、厚み寸法
Tに対応する分だけ、断面形状が増すだけである。この
ため、帯状ノイズフィルタ15は、省スペース化、及
び、高密度配線に適している。
【0031】更に、第1の帯状部材1及び前記第2の帯
状部材3は、電気絶縁性樹脂で構成され、相互間に長手
方向に延びる溝7を有しており、この溝7内に、磁性薄
体5が収納されている。このため、ケーブル線束に装着
した状態で、磁性薄体5により、ケーブル線を流れるノ
イズ、特に、コモンモードノイズを吸収することができ
る。また、外部からケーブル線に飛び込む電磁ノイズを
抑制するシールド作用も得られる。
【0032】このとき得られるノイズ吸収特性及びシー
ルド特性は、磁性薄体5の層数、長さ、厚み、及び、磁
気的特性等によって定まる。従って、磁性薄体5の層
数、長さ、厚み、及び、磁気的特性等を、必要に応じて
変更することにより、要求されるノイズ吸収特性及びシ
ールド特性を得ることができる。
【0033】図示はしないが、複数のケーブル線束に巻
き付ける場合にも、上述の作用効果と同様の作用効果が
得られる。
【0034】磁性薄体5は、溝7の内に滑り可能な状
態、即ち、非接着状態で配置することが好ましい。この
ような滑り配置によれば、第1の帯状部材1及び第2の
帯状部材3を曲げた時、磁性薄体5がその内部で滑り、
過度の曲げ応力が発生することがないので、ノイズ吸収
特性の劣化を回避することができる。
【0035】図6は本発明に係る帯状ノイズフィルタの
更に別の実施例を示す平面図、図7は図6に示した帯状
ノイズフィルタの拡大部分破断正面図である。この実施
例では、端部終端部材17が、長さ方向の両端部に、ピ
ン等の取付手段19を用いて、着脱可能に取り付けられ
ている。この構造によれば、第1の帯状部材1及び第2
の帯状部材3の端部からの、磁性薄体5の端部のはみ出
しを防止できる。
【0036】図8は図6、7に示した第1の帯状部材、
第2の帯状部材および磁性薄体を示す部分破断平面図、
図9は図8の部分破断正面図である。図に示すように、
第1の帯状部材1は第1の貫通孔21を有し、第2の帯
状部材3が第2の貫通孔23を有する。
【0037】第1の貫通孔21は、第1の帯状部材1の
幅方向の中間において、その長さ方向に、適当な間隔を
隔てて設けられており、第2の貫通孔23は、第2の帯
状部材3の幅方向の中間において、その長さ方向に、第
1の貫通孔21の間隔と同一の間隔を隔てて設けられて
いる。
【0038】図10は図6、7に示した端部終端部材を
示す平面図、図11は図10の11−11線に沿った断
面図である。端部終端部材17は、全体として平板状で
あって、第1の抑え片25と、第2の抑え片27と、ヒ
ンジ部29とを含む。
【0039】第1の抑え片25は穴31を有し、第2の
抑え片27は穴33を有する。第1の抑え片25および
第2の抑え片27は、ヒンジ部29で互いに連結されて
いる。ヒンジ部29は、第1の抑え片25および第2の
抑え片27と同体であり、その厚み選定によって可撓性
が付与されている。
【0040】第1の抑え片25、第2の抑え片27およ
びヒンジ部29は、何れも、電気絶縁性樹脂で構成され
る。
【0041】使用する際は、まず、ヒンジ部29を第1
の帯状部材1及び第2の帯状部材3の端部に押し当て
る。次に、第1の抑え片25を第1の帯状部材1と接す
るように折り曲げ、第2の抑え片27を第2の帯状部材
3と接するように折り曲げる。そして、固定手段19に
よって、全体を固定する(図7参照)。
【0042】図12は本発明に係る帯状ノイズフィルタ
の更に別の実施例を示す部分破断平面図である。この実
施例の特徴は、長手方向の一端に第1の結合部35を有
し、他端に第1の結合部35と組み合わされる第2の結
合部37を有することである。
【0043】第1の結合部35は、先端の差し込み部3
9が矢形になっており、矢形の差し込み部39の後方
に、鋸歯状部41を有する。
【0044】第2の結合部37は、基板部43に、第1
の結合部35の差し込み部39を挿入し、鋸歯状部41
を掛け止める切り抜き孔45、47を有する。但し、第
1の結合部35および第2の結合部37は、互いに、掛
け止められる構造を有すればよいのであって、図示実施
例の構造に限定されるものではない。
【0045】図13は図12に示された帯状ノイズフィ
ルタを電子機器のケーブル線に巻き付ける方法の一例を
示す図である。ケーブル線13は複数本であり、それぞ
れの一端が一つまたは複数の電子機器(図示しない)に
接続され、他端がコネクタ等によって終端されているも
のとする。
【0046】帯状ノイズフィルタ15において、第1の
帯状部材1および第2の帯状部材3は、可撓性を有し、
長手方向の一端に第1の結合部35を有し、他端に第1
の結合部35と組み合わされる第2の結合部37を有す
るから、1つまたは複数の電子機器に備えられた複数の
ケーブル線13の束の周りに巻き付け、更に、第1の結
合部35を第2の結合部37に組み合わせることによ
り、ケーブル線13の束を結束することができる。
【0047】第1の帯状部材1および第2の帯状部材3
は、帯状であって、可撓性を有するから、直径の大きい
ケーブル線束に対しても、直径の小さなケーブル線束に
対しても、巻き付けることができる。即ち、ケーブル線
束の外径の変化に対する適応性の優れた帯状ノイズフィ
ルタを得ることができる。
【0048】また、第1の帯状部材1および第2の帯状
部材3は帯状であるから、ケーブル線13の束に装着し
た状態では、第1の帯状部材1および第2の帯状部材3
の厚みに対応する分だけ、断面形状が増すだけである。
このため、省スペース化、及び、高密度配線に適した帯
状ノイズフィルタを得ることができる。
【0049】更に、磁性薄体5(図12参照)は、第1
の帯状部材1および第2の帯状部材3によって支持さ
れ、第1の帯状部材1および第2の帯状部材3の長手方
向に沿って延びているから、ケーブル線束に装着した状
態で、磁性薄体5により、ケーブル線13を流れるノイ
ズ、特に、コモンモードノイズを吸収することができ
る。また、ケーブル線13に対するシールド作用も得ら
れる。
【0050】このとき得られるノイズ吸収特性及びシー
ルド特性は、磁性薄体5の長さ、厚み、及び、磁気的特
性等によって定まる。従って、磁性薄体5の長さ、厚
み、及び、磁気的特性等を、必要に応じて変更すること
により、ノイズ吸収特性及びシールド特性が要求を満た
すように自由に変更し得る。
【0051】図14は図12に示した帯状ノイズフィル
タを装着した電子機器の一部を示す図である。図示され
た電子機器49は、外部と接続されるケーブル線13を
有する。ケーブル線13は一端が電子機器49に接続さ
れ、他端がコネクタ51によって終端されている。ケー
ブル線13はジグザグに折り返したケーブル線束となっ
ている。このケーブル線束に対して、本発明に係る帯状
ノイズフィルタ15を巻き付け、第1の結合部35を第
2の結合部37に組み合わせることにより、ケーブル線
束を結束してある。これにより、ケーブル線束が結束さ
れると共に、ケーブル線13を通して電子機器49に侵
入するノイズ、及び、電子機器49から外部に出るノイ
ズが、帯状ノイズフィルタ15の磁性薄体5(図12参
照)によって吸収される。更に、外部からケーブル線に
飛び込む電磁ノイズを抑制するシールド作用も得られ
る。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)ノイズ吸収特性及びシールド特性を有する帯状ノ
イズフィルタを提供することができる。 (b)ケーブル配線の省スペース化、及び、高密度配線
に適した帯状ノイズフィルタを提供することができる。 (c)ノイズ吸収特性及びシールド特性を、要求に応じ
て自由に変更し得る帯状ノイズフィルタを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る帯状ノイズフィルタの平面図であ
る。
【図2】図1の2ー2線に沿った拡大断面図である。
【図3】本発明に係る帯状ノイズフィルタの別の実施例
を示す拡大断面図である。
【図4】本発明に係る帯状ノイズフィルタの更に別の実
施例を示す拡大断面図である。
【図5】本発明に係る帯状ノイズフィルタの使用状態の
1例を示す図である。
【図6】本発明に係る帯状ノイズフィルタの更に別の実
施例を示す平面図である。
【図7】図6に示した帯状ノイズフィルタの拡大部分破
断正面図である。
【図8】図6、7に示した第1の帯状部材、第2の帯状
部材および磁性薄体を示す部分破断平面図である。
【図9】図8の部分破断正面図である。
【図10】図6、7に示した端部終端部材を示す平面図
である。
【図11】図10の11−11線に沿った断面図であ
る。
【図12】本発明に係る帯状ノイズフィルタの更に別の
実施例を示す部分破断平面図である。
【図13】図12に示された帯状ノイズフィルタを電子
機器のケーブル線に巻き付ける方法の一例を示す図であ
る。
【図14】図12に示した帯状ノイズフィルタを装着し
た電子機器の一部を示す図である。
【符号の説明】
1 第1の帯状部材 3 第2の帯状部材 5 第2の帯状部材 7 溝 9 凹部 11 凸部 13 ケーブル線 15 帯状ノイズフィルタ 17 端部終端部材 19 取付手段 21 第1の貫通孔 23 第2の貫通孔 25 第1の抑え片 27 第2の抑え片 29 ヒンジ部 35 第1の結合部35 37 第2の結合部 39 差し込み部 41 鋸歯状部 43 基板部 45、47 切り抜き孔 49 電子機器 51 コネクタ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−46958(JP,A) 特開 平4−139797(JP,A) 特開 平7−240593(JP,A) 特開 平10−93284(JP,A) 特開 平2−181313(JP,A) 特開 平2−210896(JP,A) 特開 平8−64985(JP,A) 実開 昭60−133696(JP,U) 実開 平3−95606(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 9/00 H01F 17/06

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の帯状部材と、第2の帯状部材と、
    少なくとも1つの磁性薄体とを含む帯状ノイズフィルタ
    であって、 前記第1の帯状部材及び前記第2の帯状部材は、可撓性
    を有する電気絶縁性樹脂で構成され、一面が互いに着脱
    可能に重ね合わされ、相互間に長手方向に延びる溝を有
    しており、 前記磁性薄体は、可撓性を有し、前記溝内に収納されて
    いる帯状ノイズフィルタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された帯状ノイズフィル
    タであって、 前記第1の帯状部材及び前記第2の帯状部材は、幅方向
    の両辺に互いに組み合わされる掛止部を有しており、 前記掛止部は、前記第1の帯状部材及び前記第2の帯状
    部材の長手方向に沿って設けられている帯状ノイズフィ
    ルタ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された帯状ノイズフィル
    タであって、 前記掛止部は、凹部と、凸部との組み合わせを含み、 前記凹部及び前記凸部は、前記長手方向に沿って間隔を
    隔てて備えられている帯状ノイズフィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載された帯状ノイズフィル
    タであって、 前記掛止部は、凹部と、凸部との組み合わせを含み、 前記凹部及び前記凸部は、前記第1の帯状部材及び前記
    第2の帯状部材の前記長手方向に沿い連続して形成され
    ている帯状ノイズフィルタ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載された帯
    状ノイズフィルタであって、 前記磁性薄体は、前記溝内に滑り可能な状態で配置され
    ている帯状ノイズフィルタ。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れかに記載された帯
    状ノイズフィルタであって、 更に、端部終端部材を有し、前記端部終端部材は端部に
    着脱される帯状ノイズフィルタ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至5の何れかに記載された帯
    状ノイズフィルタであって、 長手方向の一端に第1の結合部を有し、他端に前記第1
    の結合部と組み合わされる第2の結合部を有する帯状ノ
    イズフィルタ。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れかに記載された帯
    状ノイズフィルタであって、 前記磁性薄体は、1MHz以上の周波数帯域でノイズ吸
    収特性を有する帯状ノイズフィルタ。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8の何れかに記載された帯
    状ノイズフィルタであって、 前記磁性薄体は、金属磁性体を含む帯状ノイズフィル
    タ。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至8の何れかに記載された
    帯状ノイズフィルタであって、 前記磁性薄体は、アモルファス合金磁性体を含む帯状ノ
    イズフィルタ。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至8の何れかに記載された
    帯状ノイズフィルタであって、 前記磁性薄体は、磁性粉と、合成樹脂とを混合した複合
    磁性薄体を含む帯状ノイズフィルタ。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載された帯状ノイズフ
    ィルタであって、 前記磁性粉は、金属粉を含む帯状ノイズフィルタ。
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