JP3871796B2 - ツイストフラットケーブル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば信号伝送用のツイストフラットケーブルに関し、さらに詳しく言えば、より平坦であって、巻き取るにしてもより小径に巻き取ることができるツイストフラットケーブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
信号伝送用のケーブルには、クロストーク特性の向上や外来ノイズ対策として、ツイストケーブルが一般的に使用されており、図8にその一般的なツイストケーブル80を示す。
【0003】
このツイストケーブル80は、導体81を絶縁体82で被覆した一対の信号線83を撚ってツイスト線84となし、このツイスト線84を必要に応じてコントロール線または電力線85,85と一緒に外装絶縁体86で被覆したものからなる。
【0004】
このツイストケーブル80は、本来的に丸形ケーブルであるため、カーペットの下に引き回すと出っ張ってしまったり、狭い所などへの引き回しが難しいものであった。そこで、このような点を改良したものとして、図9に示すフラットケーブル90を例示することができる。
【0005】
このフラットケーブル90は、一対のリボン線導体91,91を並設し、外装絶縁体92で被覆したものである。しかしながら、このフラットケーブル90は、ただ単に一対のリボン線導体91,91を並設したものであるため、外来ノイズに弱く、したがって短い距離などにしか使用できない。
【0006】
そこで、図10に示されているようなノイズ対策を講じたフラットケーブル100が提案されている。このフラットケーブル100は、一対のリボン線導体101,101を並設し、このリボン線導体101,101を内装絶縁体(第1外皮)102で被覆し、この内装絶縁体102の周囲にシールド層103を設け、さらに外装絶縁体(第2外皮)104で被覆したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
これによれば、そのシールド層103により、信号線へのノイズの侵入が防止されるが、他方において、絶縁体が第1外皮102と第2外皮104の2層となるのに加えてシールド層103が付加されるため、その分、ケーブルの厚みが増し柔軟性が乏しくなり、フラット化を図るうえで好ましくない。また、例えば携帯用として巻取りリールに巻き取るにしても、その巻取り径が大きくなってしまうという課題があった。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的は、ノイズ対策として特にシールド層を必要としないため、より薄型(扁平)にすることができるツイストフラットケーブルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、帯状の絶縁シート基体に、一対のリボン線状の導体を互いに接触しないように所定の間隔で交互に巻回してなるツイスト構造体を外装絶縁体にて被覆したことを特徴としている。
【0010】
本発明において、ツイスト構造体は、外装絶縁体内にその複数本が並設されていてもよい。また、ツイスト構造体の一側または両側に他の配線であるコントロール線もしくは電力線を配設し、外装絶縁体で一体的に被覆するようにしてもよい。これによると、信号線と他の配線とを一体化することができ、またケーブル自体の強度の向上を図ることができる。
【0011】
なお、絶縁シート基体は帯状の合成樹脂材であることが好ましく、例えば合成樹脂としてはフッ素系樹脂やポリプロピレン系樹脂などを例示することができる。また、リボン線状の導体としては、箔状の帯体で、金、銀、銅、アルミニウムなどの金属を例示することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の技術的思想をよりよく理解するうえで、図面を参照しながら、その実施例について説明する。
【0013】
まず、図1および図2に第1実施例としてのツイストフラットケーブル1を示す。このツイストフラットケーブル1は、フッ素系樹脂やポリプロピレン系樹脂などからなる所定幅の帯状をなす絶縁シート基体2を備えている。
【0014】
そして、この絶縁シート基体2の周囲に、例えば金、銀、銅やアルミニウムなどからなる一対のリボン線状の導体3a,3bが互いに接触しないように所定の間隔をもって交互に巻回され、これによりツイスト構造体4が形成され、このツイスト構造体4の全面に合成樹脂製の外装絶縁体5が被覆されている。
【0015】
この場合、各導体3aと導体3bは、図2に示されているように、絶縁シート基体2の表裏において互いに直交するように巻回されており、これにより外部から侵入したノイズが打ち消されるようにしている。
【0016】
次に、図3および図4に示されている第2実施例としてのツイストフラットケーブル1Aについて説明する。この第2実施例は、いわば上記第1実施例の変形例であるため、その変更点についてのみを説明する。
【0017】
このツイストフラットケーブル1Aは、図2に示したツイスト構造体4の両側に他の配線としてのコントロール線6aおよび電力線6bを並設し、これらの配線をツイスト構造体4とともに外装絶縁体5にて一緒に被覆したものである。
【0018】
このツイストフラットケーブル1Aによると、信号線としてのツイスト構造体4と他の配線を一体化することができ、また、ケーブル自体の強度の向上を図ることができる。なお、他の配線はツイスト構造体4の一側に並設してもよい。
【0019】
また、図5に示されている第3実施例としてのツイストフラットケーブル1Bについて説明するが、この第3実施例も図1に示したツイストフラットケーブル1の変形例であるので、その変更点についてのみ説明する。
【0020】
このツイストフラットケーブル1Bは図2に示したツイスト構造体4を2本、水平方向に並設し、外装絶縁体5にて一緒に被覆したものである。このツイストフラットケーブル1Bによると、見かけ上1本のケーブルでありながら、より多くの信号を送受信することができる。なお、この例では2本のツイスト構造体4を利用したが、必要に応じて3本、4本、… のツイスト構造体4を並設することもできる。
【0021】
図6および図7は、本発明に係る第4実施例としてのツイストフラットケーブル1Cであり、このツイストフラットケーブル1Cは図5に示したツイストフラットケーブル1B(第3実施例)の変形例であるので、その変更点についてのみを説明する。
【0022】
このツイストフラットケーブル1Bは図2に示したツイスト構造体4を2本、水平方向に並設し、さらにその両側に他の配線として、コントロール線6aおよび電力線6bを並設し、外装絶縁体5にて一緒に被覆したものである。なお場合によっては、コントロール線6aおよび電力線6bを、一方のツイスト構造体4の片側もしくはツイスト構造体4,4の間に配線してもよい。
【0023】
次に、本発明によるツイストフラットケーブルの性能を評価するため、図1の第1実施例としてのツイストフラットケーブル1と、図9に示した従来のフラットケーブル90とを用意し、両ケーブルの信号の減衰特性と外来ノイズ特性を測定した。
【0024】
まず、信号の減衰特性について述べる。周波数1MHz〜120MHzまでの信号を入力したところ、両者ともに40MHzまでは、その減衰量がほぼ−0.5dBmであったが、40MHz〜120MHzまでの範囲において、本発明のツイストフラットケーブル1ではその減衰量はわずかしか増大せず、最終的に120MHz時の減衰量は−1.5dBmであった。
【0025】
これに対して、従来のフラットケーブル90では大幅にその減衰量が増大し、最終的に120MHz時の減衰量は−8dBmであった。この結果から、本発明のツイストフラットケーブル1では、減衰量が相対的に6.5dBm改善されていることがわかった。
【0026】
引き続き、外来ノイズ特性について述べる。広帯域のノイズ発生器をケーブルの近くに配置し、それより発生したノイズがケーブルに対してどれだけ影響するかについて、周波数1MHz〜30MHzの範囲でノイズを印加し、SN比を測定したところ、本発明のツイストフラットケーブル1ではそのSN比が−87dBmであったのに対して、従来のフラットケーブル90でのSN比は−80dBmであり、この結果から、本発明のツイストフラットケーブル1ではSN比が7dBm改善されていることがわかった。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、帯状の絶縁シート基体に一対のリボン線状の導体を所定の間隔で交互に巻回したツイスト構造体を採用したことにより、特に高周波帯域での減衰特性に優れ、かつ、外来ノイズ特性に優れたツイストフラットケーブルが提供される。
【0028】
また、特にシールド層やそれに伴なう第2外皮(最外層の絶縁被覆)を必要としないため、より一層薄形(扁平)とすることができ、したがって、カーペットなどの下や狭い所への配線が容易で、その見映えもよい。さらには、巻き取りが容易であるのでリール化しやすく、携帯や収納にも好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフラットケーブルの第1の実施例を示す部分展開斜視図。
【図2】本発明に係るフラットケーブルに使用されるツイスト構造体の平面図。
【図3】本発明に係るフラットケーブルの第2の実施例を示す部分展開斜視図。
【図4】本発明に係るフラットケーブルの第2の実施例を示す部分断面図。
【図5】本発明に係るフラットケーブルの第3の実施例を示す部分展開斜視図。
【図6】本発明に係るフラットケーブルの第4の実施例を示す部分展開斜視図。
【図7】本発明に係るフラットケーブルの第4の実施例を示す部分断面図。
【図8】従来のツイストケーブルを示す部分展開斜視図。
【図9】従来のフラットケーブルを示す部分展開斜視図。
【図10】シールド層を有する従来のフラットケーブルを示す部分展開斜視図。
【符号の説明】
1,1A,1B,1C ツイストフラットケーブル
2 絶縁シート基体
3a,3b 導体
4 ツイスト構造体
5 外装絶縁体
6a,6b コントロール線または電力線
80 ツイストケーブル
90,100 フラットケーブル
Claims (4)
- 帯状の絶縁シート基体に、一対のリボン線状の導体を互いに接触しないように所定の間隔で交互に巻回してなるツイスト構造体を外装絶縁体にて被覆したことを特徴とするツイストフラットケーブル。
- 上記外装絶縁体内には、上記ツイスト構造体が複数本並設されていることを特徴とする請求項1に記載のツイストフラットケーブル。
- 上記外装絶縁体内には、上記ツイスト構造体の少なくとも一側部に他の配線が並設されていることを特徴とする請求項1または2に記載のツイストフラットケーブル。
- 上記一対のリボン線状の導体が上記絶縁シート基体の表裏において直交するように巻回されていることを特徴とする請求項1,2または3に記載のツイストフラットケーブル。
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