JP3388662B2 - 重合装置及びこれを用いた重合停止方法 - Google Patents

重合装置及びこれを用いた重合停止方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合容器内に重合
禁止剤を投入後、これを迅速に拡散させることができ、
容器内に異常反応が起こっても、迅速かつ完全に重合反
応を停止することができる大型重合装置及びこれを用い
た重合停止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塩化ビニル系単量体の懸濁重合等
に使用される重合装置としては、重合容器に、冷却用ジ
ャケットと還流コンデンサーとからなる冷却手段、攪拌
装置、原料仕込み用ノズル、及び重合体抜き出し用ノズ
ル等を備えた重合装置が知られている。上記冷却手段
は、塩化ビニル系単量体の重合反応が発熱反応であるた
め、反応中に容器内の熱を除去するために備えている
が、容器内で異常反応が起こったり、或いは冷却手段の
故障等により、冷却できなくなったときには、安全のた
め重合容器内に重合禁止剤を投入し、直ちに反応を停止
させる。しかし、最近は、生産性向上の目的で重合容器
が大型化しており、特に内容積が100m3 以上の重合
容器では、短時間で重合禁止剤を均一に混合拡散させる
ことができないため、投入してから重合反応が完全に停
止するまで比較的長い時間を要し、或いは多量の重合禁
止剤を使用しなければならないという欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、大型
の重合容器であっても、より少ない重合禁止剤を投入す
るだけで、しかも短時間に重合反応を停止させることが
でき、例えば重合容器内に異常反応が起こったり、冷却
手段が故障しても安全に操作することができる重合装置
及びこれを用いた重合停止方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、円筒形
の直胴部を有する略円筒形の重合容器と、該重合容器の
内容物を冷却する冷却手段と、該重合容器の円筒中心線
を軸として回転し、重合容器内を攪拌するパドル翼とを
備えた重合装置において、重合容器が内容積100m3
以上、内径(D)に対する直胴部の長さ(L)の比(L
/D)が1.5以上であり、パドル翼が上記中心線に沿
って3段以上配置され、且つ重合容器の外周面にあっ
て、パドル翼を配置した段にほぼ対応する位置にはそれ
ぞれ重合禁止剤投入口を有する重合装置である。
【0005】本発明の第二は、上記の重合装置を用い、
塩化ビニル単量体又はこれを主体とする混合物を重合
中、上記重合禁止剤投入口より重合容器内に重合禁止剤
を投入する重合停止方法である。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。重合装置 本発明の重合装置は、例えば、図1に示すように、円筒
形の直胴部を有する略円筒形の重合容器1と、該重合容
器の内容物を冷却する冷却手段(2、3)と、該重合容
器の円筒中心線Aを軸として回転し、重合容器内を攪拌
するパドル翼5とを備える。
【0007】本発明に用いる重合容器1は、内容積が1
00m3 以上、好ましくは、100〜200m3 の大型
容器である。また重合容器1の内径(D)に対する直胴
部の長さ(L)の比(L/D)は、通常1.5以上であ
り、好ましくは、1.5〜2.5、さらに好ましくは、
1.7〜2.0である。この比が1.5未満のときに
は、重合容器の容積に対する冷却面積が小さくなるた
め、効率的に冷却することができない。またこの比が大
き過ぎるときには、重合容器内の上下間で混合不良を生
じる場合がある。
【0008】本発明に用いる冷却手段としては、重合容
器の内容物を冷却できるものであれば、特に制限はな
く、公知の冷却手段を単独で又は2つ以上組み合わせて
用いることができ、例えば、図1に示すように、重合容
器の外周面に設けられ、冷却水等の冷媒を通導する冷却
ジャケット2、重合容器の上部に設けられ、重合容器内
で発生した単量体蒸気を凝縮し、これを重合容器に還流
する還流コンデンサー3等を挙げることができる。本発
明に用いる還流コンデンサー3は、還流コンデンサー3
による除熱量が全重合発熱量の5%以上、特に5〜50
%のものが好ましい。
【0009】本発明に用いるパドル翼は、図2に示すよ
うに、回転軸Bを中心に板状で略矩形の複数のブレード
6を放射状に備えた攪拌翼である。これらのブレード6
はその板面が、通常、回転軸Bと平行となるように設け
られる。各パドル翼のブレード6の数としては、通常2
〜6、好ましくは2である。ブレード6の大きさは、回
転に影響がない限り特に制限はないが、下記関係式を満
たすものが好ましい。 0.35≦d/D≦0.55で、かつ0.10≦n・w
/D≦0.16 (式中、Dは前記と同義であり、dは、図2に示すよう
に、パドル翼の翼径であり、wはブレード6の縦幅であ
り、nはパドル翼5の段数である)
【0010】本発明の重合装置では、このようなパドル
翼5を、図1に示すように、上記重合容器の円筒中心線
Aに沿って3段以上、好ましくは、3〜5段配置する。
配置するパドル翼5の数が2以下のときには、重合容器
内の上下間で混合不良を生じ、また重合容器内にスケー
ルが付着しやすくなるので好ましくない。
【0011】パドル翼5の取付け位置としては、最下段
のパドル翼は、図2に示すパドル翼の中心線Cの高さ
(以下、この高さを中心線Cという)が、図1に示す重
合容器1の直胴部の下端位置TL(Tangential Line )
から円筒中心線A方向に±200mmの範囲内にくるの
が好ましく、最上段のパドル翼は、当該パドル翼の中心
線Cが直胴部の上端位置TLより下方へ0.35Lの範
囲内(但し、Lは前記と同義である)にくるのが好まし
い。
【0012】また、他の中段に位置するパドル翼は、当
該パドル翼の上下に配置された他のパドル翼の中心線C
の間の距離を等分した位置から、円筒中心線A方向に±
600mmの範囲内に当該パドル翼の中心線Cがくるの
が好ましい。パドル翼5はこのような取付け位置に、円
筒中心線Aに設けられたシャフト9上に設置され、シャ
フト9はこれに回転力を与える攪拌モーター等の駆動装
置10に連結される。駆動装置の駆動力、即ちパドル翼
の撹拌動力は、重合容器の内容物の重量(t)当たり、
80〜170kg・m/s が好ましい。なお、駆動装置の設
置位置は、重合容器1の上部又は下部の何れでもよい。
【0013】本発明の重合装置は、図1に示すように、
重合容器1の外周面に重合禁止剤投入口7を有する。重
合禁止剤投入口7を設ける位置は、重合容器1の外周面
であって、パドル翼5を配置した段にほぼ対応する位置
であれば特に制限はないが、中心線Cに対し、重合禁止
剤投入口7の中央位置が円筒中心線A方向に±100m
mの範囲内にくるのが好ましい。重合禁止剤投入口7
は、例えば、タンク弁等を介して重合容器内に開口する
が、重合容器内の開口部近傍は極力凹凸を少なくするの
が好ましい。重合禁止剤投入口7の数は、パドル翼5の
段数と同じであり、3以上、好ましくは、3〜5であ
る。
【0014】本発明の重合装置は、このようにパドル翼
5と重合禁止剤投入口7とを設けることにより、重合容
器内に重合禁止剤を投入した後、速やかにこれを均一に
混合することができる。
【0015】本発明の重合装置は、重合容器内にさらに
バッフルを設けたものが好ましい。バッフルの形状は、
特に制限はなく、例えば、平板状、パイプ状等のものを
使用することができる。またバッフルの取付け位置及び
数も特に制限はなく、例えば図1に示すように、1〜8
個のバッフル4を重合容器の内壁に、円筒中心線A方向
に設けることができる。また、バッフル4としては、中
空のパッフルであって、該中空部に通水することによ
り、発生する重合反応熱の除熱が可能な冷却機能付バッ
フルであってもよい。
【0016】本発明の重合装置に用いる重合容器の内
面、バッフル、パドル翼、シャフト等の材質としては、
高クロム高純度フェライト系ステンレス鋼、2相ステン
レス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼等のステンレス
鋼が好ましい。
【0017】重合停止方法 本発明の重合装置を用いた重合停止方法は、特に、塩化
ビニル重合に用いるのが好ましい。塩化ビニル重合に用
いる単量体としては、塩化ビニル系単量体をはじめと
し、その他、塩化ビニルを主体とし、これと共重合し得
る他のビニル系単量体との混合物(塩化ビニルが50重
量%以上)を用いることができる。
【0018】塩化ビニルと共重合させるビニル系単量体
(コモノマー)としては、例えば酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸又はそのエ
ステル;メタクリル酸、メタクリル酸メチル等のメタク
リル酸又はそのエステル;エチレン、プロピレン等のオ
レフィン;無水マレイン酸;アクリロニトリル;スチレ
ン;α−メチルスチレン;塩化ビニリデン;その他塩化
ビニルと共重合可能な単量体が挙げられ、これらは単独
で、又は2種以上を組み合わせて使用することができ
る。
【0019】上記単量体を重合する方法は、特に制限さ
れないが、本発明の重合装置を用いる場合、重合方法と
しては、懸濁重合、乳化重合等のような水性媒体中での
重合方法が好ましい。また、重合に際しては、水性媒体
中で塩化ビニル系重合体を重合するのに用いる分散安定
剤や重合開始剤を常用量添加することができる。
【0020】上記分散安定剤としては、例えばメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス等の水溶性セルロースエーテル;水溶性部分けん化ポ
リビニルアルコール;油溶性部分けん化ポリビニルアル
コール;アクリル酸重合体;ゼラチン等の水溶性高分
子;ソルビタンモノラウレート、ソルビタントリオレー
ト、グリセリントリステアレート、エチレンオキシドプ
ロピレンオキシドブロックコポリマー等の油溶性乳化
剤;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポ
リオキシエチレングリセリンオレート、ラウリン酸ナト
リウムの水溶性乳化剤等を挙げることができ、これらは
単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ
る。これらの分散安定剤の添加量は、仕込み単量体10
0重量部に対し、通常0.01〜5重量部である。
【0021】上記重合開始剤としては、例えば、ジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘ
キシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパ
ーオキシジカーボネート等のパーカーボネート化合物;
t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオ
キシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエー
ト、α−クミルパーオキシネオデカノエート等のパーエ
ステル化合物;アセチルシクロヘキシルスルホニルパー
オキシド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パー
オキシフェノキシアセテート、3,5,5−トリメチル
ヘキサノイルパーオキシド等の過酸化物;アゾビス−
2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビス(4−メト
キシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合
物;更には、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過
酸化水素等を挙げることができ、これらは単独で又は2
種以上を組み合わせて使用することができる。これらの
重合開始剤の添加量は、仕込み単量体100重量部に対
し、通常0.01〜3重量部である。
【0022】本発明の重合停止方法は、本発明の重合装
置を用いて、例えば、上記塩化ビニル系単量体等の重合
反応中、図1に示す、重合禁止剤投入口7より、重合容
器内に重合禁止剤を投入する。
【0023】重合禁止剤としては、公知のものを用いる
ことができ、例えば、2,2−ジ−(4’−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ハイドロキノン、p−メトキシフ
ェノール、tert−ブチルヒドロキシアニソール、n−オ
クタデシル−3−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert
−ブチルフェニル)プロピオネート、2,5−ジ−tert
−ブチルハイドロキノン、4,4’−ブチリデン−ビス
−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,
2−メチレン−ビス−(4−エチル−6−tert−ブチル
フェノール)、トリエチレングリコール−ビス−〔3−
(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリチル−テトラ
キス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕、tert−ブチルカテコー
ル、4,4’−チオビス−(6−tert−ブチル−m−ク
レゾール)、トコフェロールフェノール系化合物;亜硝
酸ソーダ等のN−オキシド化合物;イオウ化合物等から
なる反応抑制剤を挙げることができる。
【0024】重合禁止剤を投入する時期としては、重合
中、迅速にかつ完全に重合を停止する必要がある場合で
あり、例えば、冷却手段の故障により,重合容器内の混
合物の温度を適正な温度範囲に制御できない場合や、異
常反応等により温度の上昇を制御できない場合等が挙げ
られる。
【0025】重合禁止剤の投入量は、用いる重合禁止剤
の種類により一概に決定できないが、仕込み単量体重量
に対し、通常、150ppm 以上であり、好ましくは、1
70〜5,000ppm である。この投入量が少な過ぎる
と重合が迅速にかつ完全に停止しない場合がある。
【0026】塩化ビニル系重合に用いる水性媒体は、通
常,脱イオン水が使用される。さらに、この重合系に
は、必要に応じて、塩化ビニル系の重合に適宜使用され
る重合調整剤、連鎖移動剤、pH調整剤、ゲル化改良
剤、帯電防止剤、架橋剤、安定剤、充填剤、酸化防止
剤、緩衝剤、スケール防止剤等を添加することもでき
る。
【0027】この重合に際しての他の条件、重合容器へ
の水性媒体、塩化ビニル単量体、場合によっては他のコ
モノマー、懸濁剤、重合開始剤等の仕込み方法は、従来
と同様にして行えば良く、これらの仕込み割合等の条件
もまた同様でよく、重合温度は通常の塩化ビニルの重合
温度の範囲20〜80℃の範囲でよい。
【0028】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明をさ
らに具体的に説明する。 (実施例1)図1に示すように、重合容器1、冷却ジャ
ケット2、還流コンデンサー3、バッフル4、パドル翼
5、重合禁止剤投入口7、及び駆動装置10を備えた重
合装置を構成した。なお、重合容器の内容積は130m
3 、内径(D)は4,200mm、直胴部の長さ(L)
は7,900mmであった〔L/D=1.88〕。パド
ル翼5は、図2に示すような、2枚のブレードを備えた
パドル翼を、図1に示すように、3段設置した。重合禁
止剤投入口7は、図1に示すように、パドル翼の中心線
Cの高さと重合禁止剤投入口7の中央位置を一致させ、
3か所設けた。
【0029】このような重合装置の重合容器1に、イオ
ン交換水57,500kg、部分ケン化ポリビニルアル
コール13.8kg、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース9.2kgを仕込んだ。次いで、真空ポンプで内圧
が60mmHgになるまで排気した後、塩化ビニル単量
体46,000kgを仕込み、パドル翼5で攪拌しなが
ら、重合開始剤として、ジ−2−エチルヘキシルパーオ
キシジカーボネート25.3kgを重合容器内に圧入し
た。そして、冷却ジャケット2に熱水を通し、53℃で
重合反応を行った。なお、重合開始時の駆動装置10に
よるパドル翼の攪拌動力は重合容器の内容物の重量
(t)当り、130kg・m/秒であった。
【0030】次に、内圧が、7.0kg/cm2 (ゲー
ジ圧)に降下した時点で、2,2−ジ−(4’−ヒドロ
キシフェニル)プロパンを、3か所の重合禁止剤投入口
7の各々から、仕込み単量体重量に対し、350ppm
(重合禁止剤の全投入量は仕込み単量体重量に対し、
1,050ppm)を同時に圧入した。その結果、重合
禁止剤を投入後、30分間経っても、内圧の変化はな
く、重合反応が停止していることが確認できた。
【0031】(実施例2)実施例1の重合装置を用い、
同様に重合反応を行った後、2,2−ジ−(4’−ヒド
ロキシフェニル)プロパンに代えて、亜硝酸ソーダを3
か所の重合禁止剤投入口7の各々から、仕込み単量体重
量に対し、70ppm(重合禁止剤の全投入量は仕込み
単量体重量に対し、210ppm)を同時に圧入した。
その結果、重合禁止剤を投入後30分間経っても、内圧
の変化はなく、重合反応が停止していることが確認でき
た。
【0032】(比較例1)重合禁止剤投入口7が、最上
段のパドル翼の中心線Cと中段のパドル翼の中心線Cと
の中間位置、並びに中段のパドル翼の中心線Cと最下段
のパドル翼の中心線Cとの中間位置の2か所に設けられ
ている以外は、実施例1と同様の重合装置を用い、同様
に重合反応を行い、2,2−ジ−(4’−ヒドロキシフ
ェニル)プロパンを、2か所の重合禁止剤投入口7の各
々から、仕込み単量体重量に対し、525ppm(重合
禁止剤の全投入量は仕込み単量体重量に対し、1,05
0ppm)を同時に圧入した。その結果、重合禁止剤を
投入して30分間経過後には内圧が1.0kg/cm2
(ゲージ圧)降下した。
【0033】
【発明の効果】本発明の重合装置によると、重合容器内
に重合禁止剤を投入後、これを迅速に拡散させることが
できるため、容器内に異常反応が起こっても、より少な
い重合禁止剤で、迅速かつ完全に重合反応を停止するこ
とができる。また、本発明の重合停止方法によると、重
合容器内に重合禁止剤を投入後、30分以内に完全に重
合反応を停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重合装置を例示する概略図である。
【図2】本発明に用いるパドル翼を例示する側面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・重合容器 2・・・冷却ジャケット 3・・・還流コンデンサー 4・・・バッフル 5・・・パドル翼 7・・・重合禁止剤投入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平井 喜彦 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信越化学工業株式会社 鹿島工場内 (72)発明者 奥野 義隆 茨城県鹿島郡神栖町大字東和田1番地 信越化学工業株式会社 塩ビ技術研究所 内 (56)参考文献 特開 平3−244603(JP,A) 特開 平6−16708(JP,A) 特開 平5−320211(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/00 - 2/60

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形の直胴部を有する略円筒形の重合
    容器と、該重合容器の内容物を冷却する冷却手段と、該
    重合容器の円筒中心線を軸として回転し、重合容器内を
    攪拌するパドル翼とを備えた重合装置において、重合容
    器が内容積100m3 以上、内径(D)に対する直胴部
    の長さ(L)の比(L/D)が1.5以上であり、且つ
    パドル翼が上記中心線に沿って3段以上配置され、重合
    容器の外周面にあって、パドル翼を配置した段にほぼ対
    応する位置にはそれぞれ重合禁止剤投入口を有する重合
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の重合装置を用い、塩化
    ビニル単量体又はこれを主体とする単量体混合物を重合
    中、上記重合禁止剤投入口より重合容器内に重合禁止剤
    を投入する重合停止方法。
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