JP3387911B2 - キャリブレーションシステムおよびキャリブレーション方法 - Google Patents
キャリブレーションシステムおよびキャリブレーション方法Info
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Description
き等を計算するキャリブレーションに関するものであ
り、特に、移動体に搭載されたカメラについて、そのキ
ャリブレーションを簡易に、かつ精度良く行う技術に属
する。
このカメラによって車両周囲を監視するシステムが知ら
れている。このような監視システムでは、複数個のカメ
ラを車両に搭載し、撮影した映像を車両内のモニタに表
示するという構成が一般的である。
成を示すブロック図である(特許公開公報 特開平3−
99952号に開示)。図23において、画像変換部1
202は、車両に設置された複数台のカメラ1201の
画像を受けて、透視変換によって、仮想視点からみた合
成画像を生成する。画像表示部1203はこの合成画像
を例えば運転席に設置されたTVモニタ1204に表示
する。仮想視点を車両中心上方に下向きに置くと、運転
者は、TVモニタ1204を見て、自車とその周囲の状
況が一目で分かる。これにより、車両運転の安全性が向
上する。
視システムでは、複数のカメラ画像をつなぎ合わせて一
枚の画像を合成する。この場合、つなぎ合わせる画像同
士の境界でずれが生じないようにするためには、各々の
カメラがどの位置にどのような向きで取り付けられてい
るかを予め正確に計算しておく必要がある。この計算の
ことを、カメラのキャリブレーションという。
ば、所定の座標系における座標位置が既知の特徴点をそ
れぞれのカメラで撮影し、各特徴点の、カメラ画像上に
おける座標と実際の空間座標とを対応づけた一組のデー
タ、すなわちキャリブレーションデータを用いて行う方
法が知られている。詳細は例えば、松山他「コンピュー
タビジョン:技術評論と将来展望」(新技術コミュニケ
ーションズ、pp.37-53、1998年6月)に記載されてお
り、ここではその説明は省略する。
例えば、搬送ラインの視覚センサシステムについて、専
用治具を用いてキャリブレーションを行う技術(特許公
報特公平7−90494号に開示)や、ロボットハンド
リング装置において、ロボット座標系に対する固定3次
元視覚手段の取り付け誤差を求める技術(特許公報特公
平7−27408号に開示)等が知られている。しかし
ながら、車両のような移動体に搭載されたカメラのキャ
リブレーションについては、未だ有効な技術は確立して
いないのが実状である。
撮影するカメラについてキャリブレーションを行うため
には、特徴点を、カメラの撮影範囲に広くくまなく分布
させる必要がある。このために、特徴点が設けられた巨
大な設備を設けるものとすると、広大な敷地が必要にな
り、かつ膨大なコストがかかるので好ましくない。さら
に、このような設備をある場所に設置したとすると、カ
メラキャリブレーションのために、車両をその設備の所
までわざわざ移動させなければならないので、非常に不
便である。将来的には、車両周囲監視システムは広く普
及すると考えられるので、カメラの交換や追加、あるい
は事故・走行によるカメラ取付位置のずれ等が頻繁に起
こりうるであろうことを鑑みると、簡易なカメラキャリ
ブレーション方式の開発が急務となる。
載されたカメラについて、簡易に、かつ、精度良く、キ
ャリブレーション実行可能にすることを課題とする。
めに、本発明は、キャリブレーションシステムとして、
カメラが搭載された移動体と、前記カメラのキャリブレ
ーションを行うためのターゲット装置と、前記移動体お
よびターゲット装置の少なくともいずれか一方に設けら
れ、前記移動体と前記ターゲット装置との位置関係を所
定の関係に固定するための位置合わせ手段とを備え、前
記位置合わせ手段は、前記ターゲット装置を前記移動体
に対して物理的に固定するジョイント手段を有するもの
である。
テムとして、カメラが搭載された移動体と、前記カメラ
のキャリブレーションを行うためのターゲット装置と、
前記移動体およびターゲット装置の少なくともいずれか
一方に設けられ、前記移動体と前記ターゲット装置との
位置関係を所定の関係に固定するための位置合わせ手段
とを備え、前記位置合わせ手段は、前記移動体およびタ
ーゲット装置のいずれ か一方に設けられ、その他方にあ
る目標点を参照して、前記ターゲット装置の位置を合わ
せるためのスコープ手段を有するものである。
テムとして、カメラが搭載された移動体と、前記カメラ
のキャリブレーションを行うためのターゲット装置と、
前記移動体およびターゲット装置の少なくともいずれか
一方に設けられ、前記移動体と前記ターゲット装置との
位置関係を求めるための位置関係推定手段とを備え、前
記位置関係推定手段は、前記移動体を基準にした第1の
座標系における座標値が既知の目標点を参照して、前記
ターゲット装置を基準にした第2の座標系における当該
目標点の座標値を求めるための目標データ取得手段を有
し、前記目標点の,前記第1の座標系における座標値と
前記目標データ取得手段によって求められた前記第2の
座標系における座標値とを基にして、前記移動体と前記
ターゲット装置との位置関係を求めるものである。
ラについてキャリブレーションを行う方法として、キャ
リブレーションのためのターゲット装置を、前記移動体
周辺に準備し、前記移動体およびターゲット装置の少な
くともいずれか一方に設けられ、前記ターゲット装置を
前記移動体に対して物理的に固定するジョイント手段を
用いて、前記ターゲット装置の位置を前記移動体との位
置関係が所定の関係になるように固定し、前記カメラに
よって前記ターゲット装置の特徴点を撮影し、前記特徴
点の画像座標と前記特徴点の実世界座標との関係を基に
して前記カメラのキャリブレーションを行うものであ
る。
ラについてキャリブレーションを行う方法として、キャ
リブレーションのためのターゲット装置を前記移動体周
辺に準備し、前記移動体およびターゲット装置の少なく
ともいずれか一方に設けられ、その他方にある目標点を
参照して、前記ターゲット装置の位置を合わせるための
スコープ手段を用いて、前記ターゲット装置の位置を前
記移動体との位置関係が所定の関係になるように固定
し、前記カメラによって前記ターゲット装置の特 徴点を
撮影し、前記特徴点の画像座標と前記特徴点の実世界座
標との関係を基にして前記カメラのキャリブレーション
を行うものである。
ラについてキャリブレーションを行う方法として、キャ
リブレーションのためのターゲット装置を前記移動体周
辺に準備する第1のステップと、前記移動体を基準にし
た第1の座標系における座標値が既知の目標点につい
て、目標データ取得手段によって前記ターゲット装置を
基準にした第2の座標系における座標値を求める第2の
ステップと、前記目標点の,前記第2のステップで求め
た前記第2の座標系における座標値と前記第1の座標系
における座標値とを基にして、前記第1の座標系と前記
第2の座標系との位置関係を求める第3のステップと、
前記第2の座標系における座標値が既知の特徴点につい
て、前記第3のステップで求めた前記第1の座標系と前
記第2の座標系との位置関係に基づいて、前記第1の座
標系における座標値を求める第4のステップと、前記カ
メラによって前記特徴点を撮影する第5のステップと、
前記特徴点の,前記第5のステップで得た画像座標と前
記第4のステップで求めた前記第1の座標系における座
標値とを基にして、前記カメラのキャリブレーションを
行う第6のステップとを備えたものである。
的に示すための図である。図1(a)では、カメラ1が
搭載された車両2は地面に対して位置決めされており、
キャリブレーションのためのターゲット装置3は地面に
対して固定されている。言い換えると、地面を媒介とし
て、車両2とターゲット装置3との位置関係が設定され
ているといえる。
ず、精度の高いキャリブレーションを実現するために
は、車両2を地面に対して数mm精度で位置決めする必
要があるが、これは実際上極めて困難である。また、キ
ャリブレーションの度に、ターゲット装置3が設置され
た場所へ車両2を移動させなければならない。
うに、ターゲット装置3を、地面を媒介としないで直接
的に、車両2に固定する。これにより、車両2の数mm
精度の位置決めが不要になるとともに、キャリブレーシ
ョンの実行場所が限定されなくなるので、簡易なキャリ
ブレーションが実現できる。
を参照して説明する。
ンシステムの構成を示す図である。図2では、カメラ1
01が搭載された移動体としての車両10と、カメラ1
01のキャリブレーションを行うためのターゲット装置
30とが、位置合わせ手段としてのジョイント手段10
7a,107bによって、物理的に固定されている。同
図中、(a)はターゲット装置30が車両10の後方か
ら結合される様子を、(b)はターゲット装置30が車
両10の側方から結合される様子を、それぞれ示してい
る。ターゲット装置30側のジョイント手段107a
は、具体的には例えば、ネジ山が切り込まれた突起物で
あり、車両10側のジョイント手段107bは、具体的
には例えば、ネジ穴である。
調整に必要な特徴点PPが設けられている。図2では、
特徴点PPは、プラスチック、木材その他の棒材によっ
て組まれた格子構造の交点によって与えられている。そ
の他、特徴点PPの設け方としては、板状の材料に特徴
点PPをそのまま描く等、位置が特定できる形態であれ
ばどのようなものであってもかまわない。
bによって車両10とターゲット装置30とが互いに固
定結合された状態において、カメラ101のキャリブレ
ーションが実行される。また、図2のような構成による
と、複数箇所に設置されたカメラ101のキャリブレー
ションのために、ターゲット装置30をそれぞれ独立し
て作成する必要はなく、同一のターゲット装置30を共
用することができる。
物理的に固定するジョイント手段の具体的構成として
は、ネジ山が切られた突起とネジ穴との組み合わせに限
られるものではなく、様々な構成が考えられる。例え
ば、車両10にジョイント手段として予め穴をあけてお
き、ターゲット装置30に設置された棒状のジョイント
手段を、その穴に差し込むようにしてもよい。
ント手段として固定器具を設け、この固定器具を車両1
0の一部にはめ込む等して、ターゲット装置30を車両
10に固定してもかまわない。図3はこのような固定器
具を用いた構成例を示す図である。図3の例では、ジョ
イント手段107Aとして挟み器具を用い、この挟み器
具によって車両10の後部バンパーを挟み込むことによ
って、ターゲット装置30を車両10に対して物理的に
固定している。この場合、車両10側には特別な機構を
設ける必要がないので、車両10の外観を損なうことが
ない。なお、挟み込む位置に予めマーカを記すことによ
り、ターゲット装置30を固定する作業を簡易に行うこ
とができる。もちろん、車両10側に固定器具を設け
て、ターゲット装置30を固定するようにしてもかまわ
ない。
4をターゲット装置30に設けることによって、車両1
0に対するターゲット装置30の位置の調整が容易にな
る。図4に示す位置調整手段104は、ネジによって高
さ方向の微調整が可能な機構104aと車輪によって前
後左右の位置調整が可能な機構104bとを備えてい
る。なお、キャリブレーション中におけるターゲット装
置30の位置ずれを防ぐために、位置調整手段104は
機構104a,104bの動きを固定する固定器具を有
するのが好ましい。ただし、この固定器具は、あくまで
もターゲット装置30の地面に対する位置ずれを固定す
るという観点から必要なものであり、原理的には、車両
10とターゲット装置30との位置関係をジョイント手
段によって一定に保つことができれば、カメラ101の
キャリブレーションは可能となる。
コープ手段105を用いる。スコープ手段105とは、
車両10とターゲット装置30との位置関係が、所定の
関係になっているか否かを確認できるようにするための
手段であり、図5の構成例では、縦横に目盛りを刻んだ
2枚の円形ガラス501が所定の間隔を空けて設置され
ている。このスコープ手段105をターゲット装置30
に設けることによって、ターゲット装置30の位置調整
を容易に行うことができる。
び図5に示すスコープ手段105を有するターゲット装
置30を利用したキャリブレーションシステムの構成例
を示す図である。位置調整手段104、スコープ手段1
05およびジョイント手段107a,107bによっ
て、本発明に係る位置合わせ手段が構成されている。図
6に示すように、車両10に設けられた目標点106
を、ターゲット装置30のスコープ手段105を介して
目視確認することによって、ターゲット装置30の位置
調整を容易に行うことができる。目標点106は、車両
10とターゲット装置30との間に位置ずれがないか否
かを、スコープ手段105を介して容易に確認できるも
のであればどのような構成でもかまわない。具体的には
例えば、目標点106の位置にLEDを置き、このLE
Dを点灯させたり点滅させたりすることによって実現す
る。また、車両の特定箇所、例えばリアウィンドウの隅
を目標点106として定めるだけでもよい。また、スコ
ープ手段105は、遠く離れた所からでも目標点106
が確認できるように、レンズ加工を加えたものでもよ
い。
05を車両10側に設けて、目標点106をターゲット
装置30側に定めてもかまわない。また、スコープ手段
105は、最初から備え付けで固定しておいてもよい
し、取り外し可能としてもかまわない。ただし、図7の
場合、スコープ手段105は、キャリブレーション時以
外は不要になるので、着脱可能である方が望ましい。ま
た、スコープ手段105は、ターゲット装置30の位置
調整のために設けるものであるので、キャリブレーショ
ン時には、スコープ手段105は車両10またはターゲ
ット装置30に強固に固定されることが望ましい。
スコープ手段105を着脱可能にしてもよい。これによ
り、多種の車両10のカメラ101のキャリブレーショ
ンを行う場合、車両10の種類ごとにスコープ手段10
5の設置位置を選択することができる。この場合、車両
10における目標点106の設置位置の自由度を高める
ことができる。
106をスコープ手段105によって見ながら行う。例
えば、2枚の円形ガラス501の中心同士がぴったり重
なる先に目標点106が見えるように、ターゲット装置
30の微妙な位置合わせを位置調整手段104によって
行えばよい。
置30側に設けた場合の位置調整を示す図であり、同図
中、(a)は位置合わせ前、(b)は位置合わせ後の状
況を示している。図8の例では、位置合わせのための目
標点106を車両10のリアウインドウ下部の右端に設
定し、この目標点106が2枚の円形ガラス501の中
心同士がぴったり重なる先に見えるように、ターゲット
装置30の位置の微調整を行う。
0側に設けた場合の位置調整を示す図であり、同図中、
(a)は位置合わせ前、(b)は位置合わせ後の状況を
示している。図9の例では、位置合わせのための目標点
106をターゲット装置30の特徴点PPのうちの中央
の一点に設定し、この目標点106が2枚の円形ガラス
501の中心同士がぴったり重なる先に見えるように、
ターゲット装置30の位置の微調整を行う。図8または
図9のような位置合わせ作業において、目標点106に
LEDのような目標提示手段を設置し、その視認性を向
上させることによって、キャリブレーションの作業効率
を向上させることができる。
両10とターゲット装置30とを物理的に固定するジョ
イント方式に依存する。すなわち、車両10とターゲッ
ト装置30とを固定した結果、両者の位置関係が常に一
定に保たれるという保障がある場合には、スコープ手段
105は不要である。
装置30の微妙な位置調整の機能を持たせることによっ
て、位置調整手段104を不要にすることも可能であ
る。例えばターゲット装置30側のジョイント手段10
7aを棒状の部材とし、車両10側のジョイント手段1
07bを穴状のものとして、ジョイント手段107aを
ジョイント手段107bに差し込む方式を採用した場
合、ジョイント手段107aの差し込み深さを変えるこ
とによって、ターゲット装置30の微妙な位置調整が可
能となる。この場合は、位置あわせのためにスコープ手
段105を利用する方が好ましい。また、位置を調整し
た後、固定器具を用いて、車両10とターゲット装置3
0との位置関係を固定するのが好ましい。
ョンシステムの構成を機能的に示すブロック図である。
図10に示すように、車両10はカメラ101の他に、
カメラ101のキャリブレーションを行うカメラキャリ
ブレーション手段108、カメラ101の撮影画像に所
定の処理を施して画像変換を行う画像変換手段102、
および変換された画像を表示するモニタ等の画像表示手
段103を備えている。また、上述したようなジョイン
ト手段107bおよび目標点106を備えている。一
方、ターゲット装置30は、上述したような位置調整手
段104、スコープ手段105およびジョイント手段1
07aを備えている。
後述するキャリブレーションデータを用いてカメラキャ
リブレーションを行うものであるが、必ずしもリアルタ
イム処理を必要としないため、車両10内部に必須のも
のではない。また、キャリブレーションソフトが動作可
能な汎用のコンピュータによって実現可能である。も
し、汎用コンピュータによって実現する場合には、車両
10から離れた別な場所に置いて、取得したキャリブレ
ーションデータを、フロッピーディスクやメモリカード
などの記憶媒体や、無線、有線などの通信を介して、こ
のコンピュータに送るようにしてもよい。
を、図11を用いて簡単に説明する。ここでは説明を単
純化するために、レンズ歪みや光軸のずれ等が無視でき
るピンホールカメラを用いた場合を想定する。図11は
ピンホールカメラモデルに基づいて、ワールド座標系、
カメラ座標系および画像座標の関係を示す図である。キ
ャリブレーションでは、特徴点PPを用いて、ワールド
座標系におけるカメラの位置や向きを計算する。
特徴点PPをカメラで撮影したときの画像座標値をPv
(u,v)、特徴点PPのカメラ座標系における座標値
をPe(Xe,Ye,Ze)、特徴点PPのワールド座
標系の座標値をPw(Xw,Yw,Zw)としている。
カメラ座標系とワールド座標系との関係において、座標
系の軸を合わせるための3×3の回転行列をR(r1
1、・・・、r33)、原点を一致させるための平行移
動ベクトルをT(tx、ty、tz)とすると、Pvと
Pwは、次式によって対応づけることができる。
は、回転行列Rの各要素(カメラの向きに相当)、平行
移動ベクトルTの各要素(カメラの位置に相当)を求め
ることに他ならない。ところで、上式では、カメラの向
き、位置を決めるための未知のパラメータの個数が、回
転行列Rの3個(行列要素は9個だが、回転行列である
ことから独立なパラメータはX軸、Y軸、Z軸をそれぞ
れ回転中心軸とした回転角3つのみ)、平行移動ベクト
ルTの要素3個の併せて6個となる。
ワールド座標系での座標値Pw(Xw,Yw,Zw)の
組すなわちキャリブレーションデータ1組を、上式に代
入することによって、u,vのそれぞれに関する2つの
式を立てることができる。したがって、キャリブレーシ
ョンデータが最低3組あれば、上述の6個のパラメータ
の値を求めることができる。実際には測定誤差の影響を
減らすため、広範囲に散らばったできるだけ多くの特徴
点に関するキャリブレーションデータを用いて、最小二
乗法等によって解くのが一般的である。
く行うためには、カメラの撮影範囲内に、予め定めた座
標系における正確な座標値が既知の点、すなわち特徴点
PPを多数準備する必要がある。ここで、特徴点PP
を、座標値が既知の位置に、正確に設定することが最も
重要である。このことは、言い換えると、特徴点PPを
有するターゲット装置30を車両10に対して精度良く
設置することが要求される、ということに他ならない。
に設置されたターゲット装置30を用いて、例えば次の
2つのステップによって、手作業で行われる。
画像上における特徴点PPの座標値Pv(u,v)を、
指定する。座標値の指定は、例えば、カメラ画像をコン
ピュータに取り込んで画面に表示し、画面に映った特徴
点の位置にマウスカーソルを持っていき、そこでマウス
をクリックする等の手作業によって行う。
座標値Pw(Xw,Yw,Zw)と、指定したカメラ画
像上の座標値Pv(u,v)とを対応づけて、キャリブ
レーションデータとして作成する。
とターゲット装置との位置関係を、ジョイント手段やス
コープ手段等によって、熟練者でなくても容易に所定の
関係に固定することができる。したがって、カメラキャ
リブレーションのために、移動体を精度良く位置決めす
ることが不要になり、移動体に搭載されたカメラのキャ
リブレーションを簡易に行うことができる。また、キャ
リブレーションのために広大なスペースが必要となら
ず、狭い場所で行うことができる。さらに、ターゲット
装置を、持ち運びが可能なコンパクトサイズで実現する
ことができる。
うな車両10とターゲット装置30とを物理的に固定す
るジョイント手段を用いないで、スコープ手段を用い
て、車両10とターゲット装置30とを接触させること
なく、その位置関係を所定の関係に固定するものであ
る。
ョンシステムの構成を示す図である。図12では、カメ
ラ101が搭載された車両10とターゲット装置30と
は物理的には固定されておらず、車両10に設けられた
目標点106をターゲット装置30に設けられたスコー
プ手段105によって目視確認することによって、ター
ゲット装置30の位置合わせが行われる。位置調整手段
104およびスコープ手段105は第1の実施形態で示
したものと同様の構成からなる。位置調整手段104お
よびスコープ手段105によって、本発明に係る位置合
わせ手段が構成されている。
置30の位置調整を示す図であり、同図中、(a)は位
置合わせ前、(b)は位置合わせ後の状況を示してい
る。図13の例では、位置合わせのための目標点106
を車両10のリアウインドウの下部の左右の隅に設定
し、これらの目標点106が、2個のスコープ手段10
5のそれぞれについて、2枚の円形ガラス501の中心
同士がぴったり重なる先に見えるように、ターゲット装
置30の位置の微調整を行っている。
で示したものに限られるものではなく、他の構成であっ
てもかまわない。例えば、スコープ手段としてレーザー
ビーム発光装置を用い、その発したレーザービーム光が
目標点106に当たるように、ターゲット装置30の位
置調整を行ってもかまわない。この場合、位置が合って
いるか否かの確認を、スコープを覗くことなく実行でき
るというメリットがある。あるいは、レーザービーム光
が目標点106に当たったことの確認をより容易にする
ために、目標点106に反射板を設置してもよいし、さ
らに、この反射光を受光するための手段をスコープ手段
に設け、各スコープ手段が反射光をその受光手段によっ
て受けたときに、位置調整完了の合図をブザーなどの音
で知らせるようにしてもよい。
注意すべき点を説明する。すなわち、スコープ手段の設
置位置によっては、目標点と2枚の円形ガラスの中心と
がぴったり合うターゲット装置の位置が、いく通りもあ
り得る場合がある。このことについて、図14を用いて
説明する。図14では、2個のスコープ手段を用いてタ
ーゲット装置の位置合わせを行う場合を想定している。
そして、ターゲット装置30は、車両10が乗っている
平面(すなわち路面S)上を高さ一定で前後左右に自由
に移動できるものとする。
を介した視線VL1が路面Sと平行であり、かつ、この
視線VL1が目標点106を通っている。この場合、タ
ーゲット装置30に設置された2個のスコープ手段10
5について、それぞれが見るべき目標点106と2枚の
円形ガラス501の中心とが一致するようなターゲット
装置30の位置が、多数存在してしまう。例えば図14
(b)に示すように、各位置VP−1,VP−2,VP
−3から車両10のリアウインドウの上側両角に設置さ
れた目標点106を見た場合、いずれの場合も、スコー
プ手段105から見て目標点106がちょうど合ってし
まう。このため、ターゲット装置30を正しい位置に設
置することが困難である。
ば図14(c)に示すように、スコープ手段105を介
した視線VL2が、ターゲット装置30を動かす平面す
なわち路面Sと平行にならないようにすればよい。な
お、スコープ手段を3台以上用いる場合にも、同様の不
具合が生じる可能性があることを考慮し、スコープ手段
および目標点の取り付け位置には十分注意することが必
要である。
うカメラの台数が少ない場合には、キャリブレーション
データを手作業によって作成してもよい。ところが、特
徴点の個数が多かったり、多数のカメラのキャリブレー
ションを行わなければならない場合には、手作業では、
キャリブレーションに膨大な時間を要することになる。
また、特徴点の画像座標の入力には集中力を要するた
め、長時間の作業は非常な重労働になるし、作業者の疲
労によって座標入力の正確さが損なわれ、ひいては、キ
ャリブレーション精度が低下するおそれがある。このよ
うな点に鑑み、本発明の第3の実施形態は、キャリブレ
ーションデータ作成を自動化するものである。
ャリブレーションシステムの構成を機能的に示すブロッ
ク図である。図15では、図10と共通の構成要素につ
いて図10と同一の符号を付しており、ここではその詳
細な説明を省略する。車両10は、ターゲット装置30
を制御する制御手段109、およびキャリブレーション
データを自動作成するための制御データ111を格納す
る記憶手段を備えている。またターゲット装置30は、
制御手段109からの制御信号に応じて特徴点を発生さ
せる特徴点発生手段110を備えている。
に制御信号を送り、カメラ101の調整に必要な特徴点
を発生させ、キャリブレーションデータを自動または半
自動により作成することによって、カメラ101のキャ
リブレーションの高速化および簡単化を実現する。具体
的な処理内容は後述する。
ョンシステムの構成を示す図である。図16では、特徴
点発生手段110は、発光手段110aを用いて特徴点
を発生する。すなわち、内部の駆動手段(図示せず)
が、制御手段109からの制御信号を受けて、その信号
内容に応じてキャリブレーションのための特徴点を発光
手段110aに発生させる。カメラ101が通常のCC
Dカメラや赤外線カメラの場合には、発光手段110a
として、ストロボ、白熱電球等が利用可能である。
レーションデータを自動または半自動により作成する処
理について説明する。
フレーム間差分方法が有効である。フレーム間差分方法
とは、連続した2フレーム間の差分を計算し、その差分
が最大の位置を抽出するものである。フレーム間差分法
を用いる場合、特徴点抽出処理の流れは、次のようなス
テップからなる。
開始する。
発光開始のための制御信号をターゲット装置30に送信
する。
御信号を受けて、この制御信号に応じた特徴点を発光さ
せる。
出力してから所定時間の間において、フレーム間差分の
積分値が最大となるフレームを抽出する。
したフレームにおいて、差分の大きさがピークになる点
の座標を求め、この座標値を、発光させた特徴点の空間
座標と対応づけて、カメラ101のキャリブレーション
データとして記憶する。
の処理を、制御可能な全ての特徴点に対して行うことに
よって、カメラ101のキャリブレーションデータすな
わち、特徴点の空間座標と撮影画像上の座標値とを対応
付けたデータを自動生成することが可能になる。これに
より、カメラキャリブレーションの作業効率を大幅に向
上させることができる。
御手段109は、予め、ターゲット装置30に設けられ
た各特徴点の番号と当該特徴点の空間座標とを対応づけ
たデータを、制御データ111として保持しておく。表
1は制御データ111の一例である。
データ111から、特徴点番号を順に取得し、この特徴
点番号に対応する特徴点を発光するようにターゲット装
置30に制御信号を送信する。その後、上記のステップ
ST1〜ST5の処理を行うことによって、カメラ10
1の撮像画像上における当該特徴点の座標を求め、この
座標を、制御データ111内の当該特徴点の空間座標値
と対応づけることによって、一対のキャリブレーション
データを得る。
が1箇所のみであることを前提にしている。もし、ター
ゲット装置30を設置する位置が複数存在する場合、例
えば、カメラ101による監視範囲が車両10後方部お
よび左右の側方部である場合には、各特徴点の番号と当
該特徴点の空間座標とを対応づけたデータは、ターゲッ
ト装置30の設置位置ごとに準備しておく必要がある。
表2はこのような場合の制御データ111の一例であ
る。
0の設置位置を所定の方法によって取得し、表2に示す
ような制御データ111から、この設置位置に対応する
設置場所番号を持つデータのみを取り出す。そして、取
り出したデータを用いて、上述したように、特徴点番号
を順に取得し、この特徴点番号に対応する特徴点を発光
するようにターゲット装置30に制御信号を送信する。
その後、上記のステップST1〜ST5の処理を行うこ
とによって、カメラ101の撮像画像上における当該特
徴点の座標を求め、この座標を、取り出したデータ内の
当該特徴点の空間座標値と対応づけることによって、一
対のキャリブレーションデータを得る。
一度だけ計測しておけばよい。もし何らかの原因でカメ
ラ101の位置ずれが生じたとしても、車両10とター
ゲット装置30との位置関係が変わっていなければ、キ
ャリブレーションをやり直す際に、制御データ111を
そのまま利用することは可能である。ただし、何らかの
衝撃を受けてジョイント手段が変形したり、または、ス
コープ手段や目標点が変形したりしたような場合には、
制御データ111に記述された特徴点の空間座標値その
ものがずれている可能性がある。このような場合は、特
徴点の空間座標値を再度計測することが望ましい。カメ
ラ101の位置ずれが生じているか否かは、ターゲット
装置30を取り付けてカメラ101によって撮影し、画
像変換手段102によって変換された画像上で特徴点が
所定位置に配置されているか否かを確認することによっ
て、容易に判断することができる。
段109と特徴点発生手段110とをつなぐ専用線(無
線も含む)を設けてもよいし、ジョイント手段107
a,107bに信号線を組み込んでもよい。また、特徴
点の発光に必要な電力を、車両10からジョイント手段
107a,107bを介してターゲット装置30に伝送
するようにすれば、ターゲット装置30に独立して電力
供給を行わずに済むので、ターゲット装置30の小型
化、軽量化を実現できる。
は多大な手間を要するキャリブレーションデータの収集
が、自動で行えるようになるので、キャリブレーション
作業効率を飛躍的に向上させることができる。
カメラのキャリブレーションのためのターゲット装置と
の位置関係を、物理的に(接触状態で)、あるいは非接
触で、所定の関係に固定するものとした。これに対し
て、本発明の第4の実施形態は、移動体とターゲット装
置とを適当に配置した後、これらの位置関係を求め、求
めた位置関係を用いてカメラのキャリブレーションを行
うものである。
ョンシステムの構成を示す図である。図17に示すよう
に、本実施形態に係るターゲット装置30は、ステレオ
カメラ(焦点距離が互いに等しく、光軸が互いに平行
で、かつ各々の画像面が同一平面上に乗るように配置さ
れたカメラ)によって構成された目標データ取得手段1
14と、目標データ取得手段114によって得られたデ
ータから、ターゲット装置30自体が車両10に対して
どのような位置関係にあるかを計算する位置計算手段1
13とを備えている。位置計算手段113および目標デ
ータ取得手段114によって、本発明に係る位置関係推
定手段が構成されている。
基準にした座標系(座標系2)における位置が既知の目
標点106について、ターゲット装置30を基準にした
座標系(座標系1)における座標値を取得する。位置計
算手段113は、目標データ取得手段114によって取
得された座標値から、車両10に対するターゲット装置
30の位置関係を計算し、これに基づいて、ターゲット
装置30に設置された特徴点の座標系2における座標値
を計算する。
を計算する処理の流れを示すフローチャートである。こ
こでは、説明を簡単にするために、ステレオカメラを構
成する個々のカメラは、レンズ歪み等がない理想的なピ
ンホールカメラであるものとする。
装置30を設置する。ここでは、目標データ取得手段1
14を構成するそれぞれのステレオカメラの画像に目標
点106が映るように、ターゲット装置30の位置決め
を行う。というのは、計算に必要な全ての目標点106
がステレオカメラ画像に映っていることが、車両10と
ターゲット装置30との位置関係を計算するための条件
だからである。ただし、車両10に設置されたカメラ1
01のキャリブレーションが最終的な目的であるので、
上述の条件を満たしつつ、かつ、特徴点がカメラ101
にできるだけ広範囲に映るように、ターゲット装置30
を設置するのが望ましい。
ット装置30を基準にした座標系1を適当に設定する。
座標系1は目標点106の座標値を計算するためのもの
であるので、ターゲット装置30のどこを基準にして設
定してもかまわない。なお、座標系1におけるステレオ
カメラのカメラパラメータは予め計算しておく必要があ
る。
おける目標点106の座標値を計測する。すなわち、目
標データ取得手段114を構成するステレオカメラによ
って、計算に必要な全ての目標点106を撮影し、各々
の目標点106の座標系1における座標値を計算する。
標系1における座標値(X1,Y1,Z1)は、ステレ
オカメラの基線長をb、目標点106の左画像における
座標値を(Xl、Yl)、右画像における座標値を(X
r、Yr)、d=Xl−Xrとすると、三角測量の原理
に基づき、下式で計算できる。 X1=b(Xl+Xr)/2d Y1=b(Yl+Yr)/2d Z1=bf/d 目標点106の左カメラ画像および右カメラ画像におけ
るそれぞれの座標値(Xl、Yl),(Xr、Yr)
は、マウスでクリックする等により人手で取得してもよ
いし、自動で取得してもよい。
と、車両10を基準にした座標系2との位置関係を計算
する。全ての目標点106について、座標系1における
座標値が求まると、これらの座標値を用いて、座標系1
と座標系2との位置関係を表す次式の未知パラメータr
i(i=1〜9),tx,ty,tzを求める。
軸を座標系2の座標軸に合わせるための回転を表す3×
3の行列の要素、tx,ty,tzは座標系1の原点を
座標系2の原点に移動させるための平行移動ベクトルの
要素であり、これらの未知パラメータを求めることによ
って、座標系1の座標(X1,Y1,Z1)を座標系2
の座標(X2,Y2,Z2)に変換することが可能にな
る。これら未知パラメータを求めるためには、座標系1
における目標点106の座標と座標系2における目標点
106の座標との組を式(2)に代入して、連立方程式
を立てて解けばよい。
ータがあるように見えるが、riは座標系1のX軸、Y
軸、Z軸の周りの回転パラメータから構成されているた
め、その元になる変数は3個である。したがって、未知
数の個数は6であり、目標点106は最小で2組(1組
で3つの式を立てることができるため)あれば、未知パ
ラメータを求めることが可能である。なお実際には、計
算誤差を小さくするため、多くの目標点を用いて式をた
て、これらを最も良く満たす未知パラメータを、例えば
最小二乗法等を用いて求めることが一般的である。
装置30に設置された特徴点の座標系2における座標値
を計算する。すなわち、ステップS3において座標系1
と座標系2との位置関係を表すパラメータが求められた
ので、特徴点の座標系1における座標値を、座標系2の
座標値に変換することができる。この変換は、単に、予
め計測した特徴点の座標系1における座標値を、式
(2)の(X1,Y1,Z1)として入力することによ
って行われる。
における特徴点の座標値を、車両10のカメラキャリブ
レーション手段108に転送する。この座標値データ
は、例えば上述の表1のような形態のものでよい。これ
によって、キャリブレーション手段108は、カメラ1
01に映る特徴点の座標系2における座標値を手に入れ
ることができるので、カメラ101のキャリブレーショ
ンを行うことが可能となる。
けられた目標点106の座標系1における座標値を計測
するために、ステレオカメラを用いたが、もちろんこれ
以外の方法を用いてもかまわない。例えば、図20に示
すように、距離計測レーダを目標データ取得手段114
Aとして用いてもよい。この場合、目標点106にはレ
ーダー反射板を設置すればよい。
み合わせて実施してもよい。すなわち、車両10から、
ターゲット装置30の特徴点を順次発光させるようにし
てもかまわない。
場所以外でも、カメラのキャリブレーションを、サービ
スビジネスとして展開することが可能となる。例えば車
の整備を行うサービスセンターにおいて、サービスの一
環としてカメラキャリブレーションが可能になるので、
顧客からサービスの対価を受け取るようなビジネスの実
施も可能となる。将来的には、車両周囲監視システムは
広く普及し、カメラの交換や追加、あるいは事故・走行
によるカメラ取付位置のずれ等が頻繁に起こりうると考
えられるので、このようなサービスビジネスが普及する
ことは当然に予想される。
的に、実際にサービスセンターで行う場合を想定し、そ
の手順の概要を図21を参照して説明する。 ・ステップSS1 サービスセンターに常備されているターゲット装置30
を、キャリブレーションが必要なカメラ101が設置さ
れた車両10の近くに設置する。ターゲット装置30の
設置位置は、その目標データ取得手段114が車両10
の目標点106を捉えることができ、かつ、ターゲット
装置30に設置された特徴点がカメラ101になるべく
多く映るように、定める。 ・ステップSS2 目標データ取得手段114によって、目標点106を捉
える。例えば、目標データ取得手段114としてステレ
オカメラを用いた場合には、左右両方のカメラによっ
て、目標点106を含む画像を撮影する。 ・ステップSS3 位置計算手段113によって、車両10とターゲット装
置30との位置関係を求め、車両10からみた特徴点の
座標値を計算する。そして、この計算結果を、車両10
のカメラキャリブレーション手段108に送る。伝送手
段としては、有線または無線のネットワークでもかまわ
ないし、また、フロッピーディスクやメモリーカード等
の記憶媒体を用いるなど、いかなる方法でもかまわな
い。 ・ステップSS4 カメラ101によって撮影した特徴点の画像座標と、タ
ーゲット装置30から受けた特徴点の座標データとを基
にして、カメラキャリブレーション手段108が、各カ
メラ101のキャリブレーションを行う。
ばらであり、ステップSS1〜SS4の処理を一度行う
だけでは、全てのカメラ101のキャリブレーションを
行うことができない場合には、何度か繰り返し実行すれ
ばよい。例えば、車両10の前後左右にカメラ101が
外向きに設置されている場合には、ターゲット装置30
を車両10の前後左右に置いて、その都度ステップSS
1〜SS4の処理を行えばよい。もちろんこのような場
合には、目標点106は、車両の後ろだけではなく、そ
の前や左右に設置しておく必要がある。
段102や表示手段103を車両10内部に設けるもの
としたが、車両10内部に設けないで、別の場所に設け
るようにしてもかまわない。
行機、あるいはロボット等にカメラを設けた場合でも、
本発明は利用可能である。
なキャリブレーションを必要としない。しかしながら、
例えば、カメラ画像を用いて画像合成を行う場合や、カ
メラ画像から他の物体までの距離等の測定を行うような
場合には、精密なキャリブレーションが必要であり、本
発明は非常に有効となる。
が必要になる理由を補足説明する。
0に、その後方の路面を撮影するカメラ101が配置さ
れているものとする。カメラ101の設置条件は、図2
2(b)に示すように、地面からの高さhが1000m
m、向きθが鉛直軸から60°である。
メラ101の光軸がずれ、その向きθが下にdθ(=1
°)だけ動いたとする。このとき、カメラ101の光軸
中心に映る路面の位置はP1からP2にずれる。ずれる
距離d1は、 d1=h×(tanθ−tan(θ−dθ)) =1000×(tan60°−tan59°) =67.8 mm となり、約7cmほどのずれが生じる。もし、カメラ1
01の向きが3°変化すれば、同様の計算により19c
mほどのずれが生じる。路面上の道路標識の白線の幅が
15cm程度であることを鑑みると、向きが3°変化す
ると、白線の幅以上のずれが生じることになる。これ
は、例えば、2個のカメラの画像を路面に投影して接合
する場合に、合成画像上で白線が連続しないことを意味
する。
することによっても、大きな位置ずれが生じる。図22
(c)に示すように、1/2インチサイズのCCD(縦
6.47mm、横幅4.85mm)と、水平画角111
度の広角レンズを想定する。焦点距離flは約3mmと
なる。いま仮に、このCCDとレンズとの位置関係が、
図22(c)に示すように、CCD面に平行にdu(=
0.1mm)ずれたとする。このとき、光軸のずれ角d
ρは、 dρ=atan(du/fl) =atan(0.1/3) =1.91° となり、光軸が路面と接する点の位置ずれd2は、約1
4cmとなる。
や、CCDとレンズの位置関係の0.1mm程度のずれ
によって、路面上で10cm以上の位置ずれが生じる。
したがって、カメラの向きや、カメラ内部のレンズとC
CDの位置関係について、これ以上の精度でキャリブレ
ーションを行う必要がある。
ターゲット装置との位置関係が、位置合わせ手段によっ
て所定の関係に固定されたり、あるいは、位置関係推定
手段によって求められるので、カメラキャリブレーショ
ンのために、移動体を精度良く位置決めすることが不要
になる。したがって、移動体に搭載されたカメラのキャ
リブレーションを簡易に行うことができる。
ある。
ョンシステムの構成を示す図である。
ョンシステムの他の構成例であって、スコープ手段およ
び位置調整手段を設けた構成を示す図である。
の位置調整を示す図である。
を示す図である。
ションシステムの構成を機能的に示すブロック図であ
る。
図であり、ピンホールカメラモデルに基づいて、ワール
ド座標系、カメラ座標系および画像座標の関係を示した
図である。
ションシステムの構成を示す図である。
装置の位置調整を示す図である。
点を説明するための図である。
ションシステムの構成を機能的に示すブロック図であ
る。
ションシステムの構成を示す図である。
ションシステムの構成を示す図である。
フローチャートである。
る。
ションシステムの他の構成を示す図である。
要を示す図である。
る理由を説明するための図である。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 カメラが搭載された移動体と、 前記カメラのキャリブレーションを行うためのターゲッ
ト装置と、 前記移動体およびターゲット装置の少なくともいずれか
一方に設けられ、前記移動体と前記ターゲット装置との
位置関係を、所定の関係に固定するための位置合わせ手
段とを備え、 前記位置合わせ手段は、 前記ターゲット装置を、前記移動体に対して、物理的に
固定するジョイント手段を有するものであることを特徴
とするキャリブレーションシステム。 - 【請求項2】 カメラが搭載された移動体と、 前記カメラのキャリブレーションを行うためのターゲッ
ト装置と、 前記移動体およびターゲット装置の少なくともいずれか
一方に設けられ、前記移動体と前記ターゲット装置との
位置関係を、所定の関係に固定するための位置合わせ手
段とを備え、 前記位置合わせ手段は、 前記移動体およびターゲット装置のいずれか一方に設け
られ、その他方にある目標点を参照して、前記ターゲッ
ト装置の位置を合わせるためのスコープ手段を有するも
のであることを特徴とするキャリブレーションシステ
ム。 - 【請求項3】 カメラが搭載された移動体と、 前記カメラのキャリブレーションを行うためのターゲッ
ト装置と、 前記移動体およびターゲット装置の少なくともいずれか
一方に設けられ、前記移動体と前記ターゲット装置との
位置関係を求めるための位置関係推定手段とを備え、 前記位置関係推定手段は、 前記移動体を基準にした第1の座標系における座標値が
既知の目標点を参照し て、前記ターゲット装置を基準に
した第2の座標系における当該目標点の座標値を求める
ための目標データ取得手段を有し、 前記目標点の,前記第1の座標系における座標値と、前
記目標データ取得手段によって求められた前記第2の座
標系における座標値とを基にして、前記移動体と前記タ
ーゲット装置との位置関係を求めるものである ことを特
徴とするキャリブレーションシステム。 - 【請求項4】 移動体に搭載されたカメラについて、キ
ャリブレーションを行う方法であって、 キャリブレーションのためのターゲット装置を、前記移
動体周辺に準備し、 前記移動体およびターゲット装置の少なくともいずれか
一方に設けられ、前記ターゲット装置を前記移動体に対
して物理的に固定するジョイント手段を用いて、前記タ
ーゲット装置の位置を、前記移動体との位置関係が所定
の関係になるように、固定し、 前記カメラによって、前記ターゲット装置の特徴点を撮
影し、 前記特徴点の画像座標と前記特徴点の実世界座標との関
係を基にして、前記カメラのキャリブレーションを行う
ことを特徴とするキャリブレーション方法。 - 【請求項5】 移動体に搭載されたカメラについて、キ
ャリブレーションを行う方法であって、 キャリブレーションのためのターゲット装置を、前記移
動体周辺に準備し、 前記移動体およびターゲット装置の少なくともいずれか
一方に設けられ、その他方にある目標点を参照して、前
記ターゲット装置の位置を合わせるためのスコープ手段
を用いて、前記ターゲット装置の位置を、前記移動体と
の位置関係が所定の関係になるように、固定し、 前記カメラによって、前記ターゲット装置の特徴点を撮
影し、 前記特徴点の画像座標と前記特徴点の実世界座標との関
係を基にして、前記カメラのキャリブレーションを行う
ことを特徴とするキャリブレーション方法。 - 【請求項6】 移動体に搭載されたカメラについて、キ
ャリブレーションを 行う方法であって、 キャリブレーションのためのターゲット装置を前記移動
体周辺に準備する第1のステップと、 前記移動体を基準にした第1の座標系における座標値が
既知の目標点について、目標データ取得手段によって、
前記ターゲット装置を基準にした第2の座標系における
座標値を求める第2のステップと、 前記目標点の,前記第2のステップで求めた前記第2の
座標系における座標値と、前記第1の座標系における座
標値とを基にして、前記第1の座標系と前記第2の座標
系との位置関係を求める第3のステップと、 前記第2の座標系における座標値が既知の特徴点につい
て、前記第3のステップで求めた前記第1の座標系と前
記第2の座標系との位置関係に基づいて、前記第1の座
標系における座標値を求める第4のステップと、 前記カメラによって、前記特徴点を撮影する第5のステ
ップと、 前記特徴点の,前記第5のステップで得た画像座標と、
前記第4のステップで求めた前記第1の座標系における
座標値とを基にして、前記カメラのキャリブレーション
を行う第6のステップとを備えたことを特徴とするキャ
リブレーション方法。
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