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旋回半径算出方法、該旋回半径算出方法を用いた操舵支援装置及び駐車支援装置、旋回半径算出プログラム及び記録媒体

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B62D15/024 Other means for determination of steering angle without directly measuring it, e.g. deriving from wheel speeds on different sides of the car
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JP4438499B2

Japan

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和典 嶋▲崎▼
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Toyota Industries Corp

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Application JP2004130056A events
2010-03-24
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Description

この発明は、操舵角から車両の旋回半径を算出する方法並びにこの方法を用いた操舵支援装置及び駐車支援装置、この方法をコンピュータに実行させる旋回半径算出プログラム及び記録媒体に関する。
従来、例えば特許文献1に開示されているように、車両後方の実映像をCCDカメラで撮像してモニタ画面に表示すると共にセンサにより検出された操舵角に係る情報等に応じて車両後退時の予想軌跡をモニタ画面上に重畳表示することにより運転操作を支援する運転支援装置が開発されている。このような運転支援装置によれば、運転者はモニタ画面上の予想軌跡を見ながら車両を運転操作することにより、例えば車両を駐車スペースへ並列駐車させることができる。
特開2002−251632号公報
このように後退時の予想軌跡を描くためには、任意の操舵角に応じた車両の旋回半径が必要となるが、従来は、複数の異なる操舵角で旋回してそれぞれ旋回半径を実測し、得られたデータを補間するなどして旋回半径を得ていた。
しかしながら、複数の異なる操舵角において旋回半径の実測を複数回実施する必要があり、極めて手間がかかるという問題を生じていた。さらに、運転支援装置を複数の車種へ搭載しようとすると、それぞれの車種における車両の特性を実測して求めなければならず、大変な作業となっていた。
この発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、実測することなく任意の操舵角に応じた車両の旋回半径を容易に得ることができる旋回半径算出方法を提供することを目的とする。
また、この発明は、このような旋回半径算出方法を用いた操舵支援装置及び駐車支援装置を提供することも目的としている。
さらに、この発明は、旋回半径算出方法をコンピュータに実行させる旋回半径算出プログラム及び記録媒体を提供することもまた目的としている。
この発明に係る旋回半径算出方法は、操舵角と外側タイヤ切れ角及び内側タイヤ切れ角とを変数とすると共に既知パラメータと未知パラメータとを含む関係式によって操舵系モデルを表すステップと、設計データに基づいて既知パラメータのデータ入力を要求するステップと、既知パラメータのデータが入力されると、操舵ゼロの状態に対応する前記関係式とフル操舵の状態に対応する前記関係式から未知パラメータを算出するステップと、未知パラメータの算出データを入力した前記関係式を用いて操舵ゼロからフル操舵の間の複数の操舵角に対する外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角をそれぞれ算出するステップと、算出された外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角に対応する旋回半径を算出するステップと、これら複数の操舵角と旋回半径とに基づいて操舵角に対する旋回半径の近似関数を求めるステップとを備えた方法である。
車両の設計データに基づいて既知パラメータのデータを入力することにより操舵ゼロの状態とフル操舵の状態とにそれぞれ対応する関係式から未知パラメータが算出され、この関係式を用いて複数の操舵角に対する外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角がそれぞれ算出される。それぞれの外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角から旋回半径が算出され、操舵角に対する旋回半径の近似関数が求められる。
なお、旋回半径の近似関数はべき乗関数とすることができる。あるいは、旋回半径の近似関数は二輪モデルのタイヤ切れ角から旋回半径を算出する関数とすることもでき、この場合、二輪モデルのタイヤ切れ角は操舵角の2次以上の関数で表される。
また、旋回半径を旋回外側の操舵輪の旋回半径とすれば、より精度のよい近似がなされる。
この発明に係る操舵支援装置は、車両の後退時に車両後方の映像をモニタに表示すると共に操舵角に応じた車両の後退軌跡をモニタに重畳表示する運転支援装置において、上記の旋回半径算出方法により操舵角から算出された旋回半径に基づいて車両の後退軌跡をモニタに表示するものである。
また、この発明に係る駐車支援装置は、目標駐車スペースへの車両の駐車操作を案内する駐車支援装置において、上記の旋回半径算出方法により操舵角から算出された旋回半径に基づいて車両の駐車操作を案内するものである。
この発明に係る旋回半径算出プログラムは、操舵角と外側タイヤ切れ角及び内側タイヤ切れ角とを変数とすると共に既知パラメータと未知パラメータとを含む関係式によって操舵系モデルを表すステップと、車両の設計データに基づいて既知パラメータのデータをコンピュータに入力するステップと、既知パラメータのデータが入力されると、操舵ゼロの状態に対応する前記関係式とフル操舵の状態に対応する前記関係式から未知パラメータを算出するステップと、未知パラメータの算出データを入力した前記関係式を用いて操舵ゼロからフル操舵の間の複数の操舵角に対する外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角をそれぞれ算出するステップと、算出された外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角に対応する旋回半径を算出するステップと、これら複数の操舵角と旋回半径とに基づいて操舵角に対する旋回半径の近似関数を求めるステップとを実行させるものである。
上記の旋回半径算出方法及び旋回半径算出プログラムにおいて、好ましくは、ステアリング操舵に応じて車両の幅方向に移動するラックのストロークが操舵角に対応する変数として前記関係式に含まれる。
また、外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角に対応する旋回半径は、左右の前輪車軸と後輪車軸とのそれぞれの交点の中点を旋回中心と見なして算出することが好ましい。あるいは、外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角に対応する旋回半径は、左右の各前輪の、旋回円の径方向のスリップ力がつりあうように設定した旋回円の中心を旋回中心と見なして算出することもできる。
さらに、この発明に係る記録媒体は、上記の旋回半径算出プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
この発明によれば、任意の操舵角に応じた車両の旋回半径を実測することなく容易に得ることが可能となる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に、実施の形態に係る旋回半径算出方法のフローチャートを示す。まず、ステップS1で車両の設計データのうち所定のデータを用いて操舵系モデルを構築する。この実施の形態では、図2に示すような操舵系モデルを考えることとする。
図2において、
AB:タイヤと一体に点A(キングピン)を中心に回転するロッカーアーム、
DE:タイヤと一体に点D(キングピン)を中心に回転するロッカーアーム、
CF:ステアリング操舵に応じて左右に移動するラック、
BC:ロッカーアームとラックに連結されたタイロッド、
EF:ロッカーアームとラックに連結されたタイロッド、
H:ラック位置、
J:ロッカーアーム長、
K:タイロッド長、
2L:ラック長、
2M:キングピン間距離、
S:ラックストローク(ステアリングの操舵角τに比例する)、
θ:ロッカーアーム角度、
α:外側タイヤ切れ角、
β:内側タイヤ切れ角
をそれぞれ表している。
ここで、図2より、BC間の距離の二乗はタイロッド長Kの二乗に等しいから、
[{M−Jcos(θ+α)}−(L+S)]+[Jsin(θ+α)−H] = K ・・・(1)
EF間の距離の二乗はタイロッド長Kの二乗に等しいから、
[{−M+Jcos(θ−β)}−(−L+S)]+[Jsin(θ−β)−H] = K ・・・(2)
の関係式が得られる。
次に、ステップS2で設計データに基づいて以下の既知パラメータのデータ入力が操作者に要求される。
K:タイロッド長、
2L:ラック長
2M:キングピン間距離、
Sm:最大ラックストローク、
αm:最大外側タイヤ切れ角、
βm:最大内側タイヤ切れ角
なお、既知パラメータのデータ入力は、操作者に要求して入力される構成に限らず、あらかじめ用意しておいたデータを自動、或いは操作者の操作で読み込ませてもよい。
ステップS2で既知パラメータのデータが入力されると、ステップS3で操舵ゼロ(中立位置)の状態とフル操舵の状態から以下の式を得る。
まず、操舵ゼロのときには、α=β=0で且つS=0であるので、(1)及び(2)式から、
[{M−Jcos(θ)}−L]+[Jsin(θ)−H] = K ・・・(3)
となる。
また、フル操舵のときには、α=αm、β=βm、S=Smであるので、(1)式は、
[{M−Jcos(θ+αm)}−(L+Sm)]+[Jsin(θ+αm)−H] = K ・・・(4)
となり、(2)式は、
[{−M+Jcos(θ−βm)}−(−L+Sm)]+[Jsin(θ−βm)−H] = K ・・・(5)
と表される。
ここで、ニュートンラフソン法などの数値解析的解法により、(3)、(4)及び(5)式を未知パラメータJ、H及びθについて解く。得られた未知パラメータJ、H及びθの解を(1)及び(2)式に代入すると、これら(1)及び(2)式は外側タイヤ切れ角α、内側タイヤ切れ角β、ラックストロークSを変数とする式になる。
そこで、ステップS4で、ラックストロークSに対し、例えばS=0からS=Smまでを10等分した値Sn(n=0〜10、S0=0、S10=Sm)を与え、ニュートンラフソン法などの数値解析的解法により(1)及び(2)式をα及びβについて解くことで、Snに対応するαn、βnを得ることができる。
ここで、ラックストロークSはステアリングの操舵角τに比例し、フル操舵角τmは車両の設計データとして既知であるので、Snに対応するτnを算出することができる。その結果、所定のステアリング操舵角τnに対する外側タイヤ切れ角αn、内側タイヤ切れ角βnの複数の組が得られる。なお、ステアリングの操舵角τは、片側の正の値のみについて考えるものとする。
次に、ステップS5で、外側タイヤ切れ角αn及び内側タイヤ切れ角βnから車両のリヤアクスル中心の旋回半径を算出する。なお、左右前輪(操舵輪)の車軸延長線の交点が後輪の車軸延長線上で交わる場合(アッカーマンジオメトリ)には、旋回半径を比較的単純に求めることができるが、一般には図3に示されるように、左右前輪の車軸延長線の交点は後輪の車軸延長線上で交わらない。そこで、この実施の形態においては、左右の前輪車軸と後輪車軸とのそれぞれの交点の中点を旋回中心と見なして旋回半径の算出を行う。
図3において、リヤアクスル中心から内側タイヤの車軸と後輪車軸との交点までの距離Rcinは、
Rcin = WB/tan(βn)+M ・・・(6)
となり、リヤアクスル中心から外側タイヤの車軸と後輪車軸との交点までの距離Rconは、
Rcon = WB/tan(αn)−M ・・・(7)
となる。従って、旋回半径Rcnは、
Rcn = (Rcin+Rcon)/2
= WB[{1/tan(αn)}+{1/tan(βn)}]/2 ・・・(8)
と表される。ここで、WBは車両のホイールベース、Mはキングピン間距離の半分を示す。
このようにして、所定の外側タイヤ切れ角αn及び内側タイヤ切れ角βnに対応する旋回半径Rcnが算出される。
なお、ステップS4で述べたように、外側タイヤ切れ角αn及び内側タイヤ切れ角βnは所定の操舵角τnに対して得られたものであるので、結局、所定の操舵角τnに対応する旋回半径Rcnが算出されたこととなる。
さらに、Rcnより、以下の演算により、旋回半径Rmが得られる。
Rmn = {(Rcn+M)+WB}1/2+IK
ここで、Rmnは外側前輪(旋回外側の操舵輪)の旋回半径、IKは前輪タイヤ中心とキングピンの距離で、
IK = (TRF−2M)/2
と表される。ここで、TRFはフロントトレッドである。
ステップS5で算出された操舵角τnと旋回半径Rmnの複数の組に基づき、ステップS6で、操舵角τnに対する旋回半径Rmnの近似関数R(τ)が求められる。
例えば、近似関数R(τ)はべき乗関数で近似され、未知の係数A及びBを含む以下の式で定義される。
R(τ) = A・(τ) ・・・(9)
この近似関数R(τ)に対してステップS5で得られた操舵角τnと旋回半径Rmnの複数のデータにより、
Rmn = A・(τn)+Dn (例えば、n=0〜10) ・・・(10)
を生成できる。そして、偏差Dnの二乗の和V
V = Σ(Dn)
を最小とする係数A及びBを算出する。算出方法としては、例えばシンプレックス法などの数値解析的解法を用いることができる。
算出された係数A及びBを(9)式に適用することにより、任意の操舵角に対する旋回半径を得る関数式R(τ)が得られる。
このようにして求められた関数式R(τ)により、例えば図4に示されるように、操舵角に対する旋回半径の関係が得られる。
なお、ステップS6で近似関数R(τ)を求める際に、例えば10組の操舵角τnと旋回半径Rmnのデータのすべてを使用するのではなく、深い操舵状態(フル操舵に近い状態)側から適当な数のデータを選択して使用すれば、深い操舵状態側においてより精度よく近似された関数を得ることができ、操舵支援や駐車支援に際してより正確な後退軌跡や駐車案内を提供することが可能となる。
また、例えば10組の操舵角τnと旋回半径Rmnのデータを深い操舵状態側のデータほど重みを重くして近似関数R(τ)を求めても良い。
また、近似関数R(τ)をべき乗関数以外の関数で近似することもできる。例えば、図5に示されるように、二輪モデルを想定し、仮想前輪切れ角をθcalとしたとき、
R(τ) = [WB+(Rc+M)]1/2+IK ・・・(11)
となる。ただし、
Rc = WB/tan(θcal)
θcal = Cτ+Dτ+E
とし、深い操舵状態(フル操舵に近い状態)側から適当な数のデータを選択して(11)式により得られた値と旋回半径Rmnの偏差の二乗和を最小とする係数C、D及びEを算出する。
算出された係数C、D及びEを(11)式に適用することにより、任意の操舵角に対する旋回半径を得る関数式R(τ)が得られる。
また、実施例では未知パラメータとしてJ,H,θを用いたがこれに限らない。例えば、Kの代わりにHを既知パラメータとして、未知パラメータJ、K、θについて解いても良い。ほかの組合せでも良い。実際に既知のパラメータを用いて未知パラメータについて解けばよい。
また、実施例では複数の操舵角τnに対して旋回半径Rcnを求めて、近似関数R(τ)の係数を算出したが、逆に複数の旋回半径Rcnに対して操舵角τnを求めて、近似関数R(τ)の係数を算出しても良い。
また、外側タイヤ切れ角αn及び内側タイヤ切れ角βnから旋回半径を算出する方法としては、左右の前輪車軸と後輪車軸とのそれぞれの交点の中点を旋回中心と見なして算出する代わりに、前輪のスリップ力をバランスさせる計算法を用いることもできる。
実際のタイヤの進行方向と、実際のタイヤの角度との角度偏差を外側タイヤ、内側タイヤそれぞれΔαn、Δβnとすると、タイヤと直角方向に、外側タイヤ、内側タイヤにそれぞれコーナリング力Fo、Fiが発生する。コーナリング力は、角度偏差に比例し、速度に比例すると近似できる。また、左右輪の速度は左右輪の旋回半径に比例する。すなわちコーナリング力Fo,Fiは各タイヤの角度偏差と各タイヤの旋回半径に比例する。したがって、
Fi ∝ WBi・Δβn/sin(βn+Δβn)
Fo ∝ WBo・Δαn/sin(αn−Δαn)
と書ける。ここでWBiは内側の、前輪と後輪の間隔、WBoは外側の、前輪と後輪の間隔。
旋回円からずれないことから、左右の前輪にかかるコーナリング力の、旋回円の径方向の成分がつりあっていると言えるので
Fi・cos(Δβn) = Fo・cos(Δαn)
よって
WBi・Δβn・cos(Δβn)/sin(βn+Δβn)
= WBo・Δαn・cos(Δαn)/sin(αn−Δαn) ・・・(12)
また、左右の旋回半径の差の関係から
WBo/sin(αn−Δαn)−WBi/sin(βn+Δβn) = 2M ・・・(13)
式(12)及び(13)からΔαn、Δβnを求め、
Rmn = WBo/sin(αn−Δαn)
により旋回半径を求めることができる。
上記の、法線方向のコーナリング力をバランスさせるほかにも、近似の方法や座標系のとりかたにより様々な関係式を設定でき、それらにより、様々な方法で旋回半径を算出できる。いずれの場合も、外側操舵輪と内側操舵輪の切れ角を元にして旋回半径を算出する。
また、実施例では旋回外側の操舵輪の旋回半径Rmを求めたが、例えば旋回半径Rcを求めても良いし、そのほかの車輪の旋回半径を求めても良い。ただし旋回半径Rmを求めた方が近似精度がよいので、一旦旋回半径Rmを求めてから旋回半径Rcやその他の旋回半径に変換しても良い。
上述した実施の形態の旋回半径算出方法は、旋回半径算出プログラムとしてコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録することができる。記録媒体としては、磁気、光、電気等の物理量の変化状態を引き起こして、コンピュータの読み取り装置にプログラムの記述内容を伝達し得るものであり、例えば、磁気ディスク、光ディスク、CD−ROM、半導体メモリ等が用いられる。
上述した旋回半径算出方法により任意の操舵角に応じた旋回半径を算出し、それに基づいて後退軌跡や駐車案内を運転者に提供することも可能である。
図6にこの発明の旋回半径算出方法を適用した駐車支援装置の構成を示す。コントローラ1には、ステアリングの操舵角を検出する操舵角センサ2と車両のヨー角方向の角速度を検出するヨーレートセンサ3が接続されると共に、車両が並列駐車を行うことをコントローラ1に知らせるための並列モードスイッチ4と車両が縦列駐車を行うことをコントローラ1に知らせるための縦列モードスイッチ5が接続されている。さらに、コントローラ1には、運転者に対して運転操作の情報を案内するためのスピーカ6が接続されている。
また、コントローラ1には、車両の後方を撮影するためのカメラ7と、カメラ7からの映像を表示するモニタ8が接続されている。
並列モードスイッチ4、縦列モードスイッチ5及びモニタ8は運転席に配置されており、カメラ7は例えば車両の屋根に取り付けられている。
コントローラ1は、図示しないCPUと制御プログラムを記憶したROMと作業用のRAMとを備えている。
ROMには、上述した旋回半径算出プログラムが記憶されると共に並列駐車時及び縦列駐車時の駐車支援を行う制御プログラムが格納されている。CPUはROMに記憶された制御プログラムに基づいて動作する。
コントローラ1は、図示しないシフトセンサによりシフトレバーが後退位置に切り換えられたことを検知すると、図7に示されるように、カメラ7による車両後方の映像をモニタ8に表示すると共に操舵角センサ2により検出された操舵角を維持して所定の旋回角度だけ後退した場合の予想後退軌跡9をモニタ8上に重畳表示する。このとき、ROMに格納された旋回半径算出プログラムにより任意の操舵角に応じた旋回半径の算出が行われ、算出された旋回半径を用いて予想後退軌跡9が作成される。
なお、図7には、後方映像内に現れた自車の後部バンパ10及び直進後退時の予想軌跡11が示されている。
また、コントローラ1は、ヨーレートセンサ3から入力される車両の角速度から車両のヨー角を算出し、車両の旋回角度を算出して駐車運転中の各ステップにおける操作方法や操作タイミングに関する案内情報をモニタ8に表示する、あるいは音によりスピーカ6から出力する。運転者は、これらの案内情報に従って、容易に且つ正確に目標駐車スペースへの駐車操作を行うことができる。
縦列駐車時にも、図8に示されるように、操舵角に対応した車両の予想後退軌跡12がモニタ8上に表示されると共に駐車予定位置を示す車両マーク13が表示され、運転者による駐車が支援される。
なお、ここで例示した駐車支援装置では、操舵量に応じて画面表示が変化して、そのときの操舵量が適切であるかを判断できるように構成されているが、駐車支援装置としてはこれに限るものではなく、まずカーソル等により画面上で適切な軌跡または車両マークを設定し、そこから得られる旋回半径を上記(9)式あるいは(11)式に適用して、適切な操舵量を取得するように構成することもできる。
いずれの場合にも、任意の操舵角とそれに対応する旋回半径の関係式を得ることは、駐車支援装置を構成する上で不可欠である。
なお、駐車のための案内情報を提供せずに、後退時の予想後退軌跡をモニタ上に表示し、運転者がその予想後退軌跡を見ることにより後退操作時の操舵を支援する操舵支援装置にこの発明の旋回半径算出方法を適用することもできる。
上述したように、この発明の旋回半径算出方法においては、設計データに基づいて所定の既知パラメータのデータを入力するだけで、実測することなく、操舵角に対する旋回半径の近似関数を求めることができる。従って、この旋回半径算出方法を適用すれば、共通の装置構成でありながら複数の車種に容易に搭載し得る操舵支援装置や駐車支援装置が実現される。
この発明の実施の形態に係る旋回半径算出方法を示すフローチャートである。 実施の形態で用いられた操舵系モデルを示す図である。 外側タイヤ切れ角及び内側タイヤ切れ角から車両の旋回半径を算出する方法を概念的に示す図である。 実施の形態で得られた操舵角に対する旋回半径の関数式を示すグラフである。 外側タイヤ切れ角及び内側タイヤ切れ角から車両の旋回半径を算出する他の方法を概念的に示す図である。 実施の形態に係る駐車支援装置の構成を示すブロック図である。 駐車支援装置のモニタ上に表示された車両後方映像を示す図である。 駐車支援装置のモニタ上に表示された車両後方映像を示す図である。
符号の説明
1 コントローラ、2 操舵角センサ、3 ヨーレートセンサ、4 並列モードスイッチ、5 縦列モードスイッチ、6 スピーカ、7 カメラ、8 モニタ。

Claims (14)
Hide Dependent

  1. 車両の操舵系モデルを構築して操舵角と外側タイヤ切れ角及び内側タイヤ切れ角とを変数とすると共に既知パラメータと未知パラメータとを含む関係式を作成し、
    設計データに基づいた既知パラメータのデータを前記関係式に適用し、
    操舵ゼロの状態に対応する前記変数の値を前記関係式に適用させた条件式とフル操舵の状態に対応する前記変数の値を前記関係式に適用させた条件式から未知パラメータの値を算出し、
    未知パラメータの値を適用した前記関係式を用いて操舵ゼロからフル操舵の間の複数の操舵角と操舵角に対応する外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角をそれぞれ算出し、
    算出された外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角により操舵角に対応する旋回半径を算出し、
    これら複数の操舵角と操舵角に対応する旋回半径とに基づいて操舵角に対する旋回半径の近似関数を求める
    ことを特徴とする旋回半径算出方法。
  2. ステアリング操舵に応じて車両の幅方向に移動するラックのストロークが操舵角に対応する変数として前記関係式に含まれる請求項1に記載の旋回半径算出方法。
  3. 外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角に対応する旋回半径は、左右の前輪車軸と後輪車軸とのそれぞれの交点の中点を旋回中心と見なして算出される請求項1または2に記載の旋回半径算出方法。
  4. 外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角に対応する旋回半径は、左右の各前輪の、旋回円の径方向のスリップ力がつりあうように設定した旋回円の中心を旋回中心と見なして算出される請求項1または2に記載の旋回半径算出方法。
  5. 前記旋回半径の近似関数はべき乗関数である請求項1〜4のいずれか一項に記載の旋回半径算出方法。
  6. 前記旋回半径の近似関数は二輪モデルのタイヤ切れ角から前記旋回半径を算出する関数であり、前記二輪モデルのタイヤ切れ角は前記操舵角の2次以上の関数で表される請求項1〜4のいずれか一項に記載の旋回半径算出方法。
  7. 前記旋回半径は旋回外側の操舵輪の旋回半径である請求項5または6に記載の旋回半径算出方法。
  8. 車両の後退時に車両後方の映像をモニタに表示すると共に操舵角に応じた車両の後退軌跡をモニタに重畳表示する運転支援装置において、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の旋回半径算出方法により操舵角から算出された旋回半径に基づいて車両の後退軌跡をモニタに表示することを特徴とする操舵支援装置。
  9. 目標駐車スペースへの車両の駐車操作を案内する駐車支援装置において、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の旋回半径算出方法により操舵角から算出された旋回半径に基づいて車両の駐車操作を案内することを特徴とする駐車支援装置。
  10. 車両の操舵系モデルから作成された操舵角と外側タイヤ切れ角及び内側タイヤ切れ角とを変数とすると共に既知パラメータと未知パラメータとを含む関係式を有し、
    車両の設計データに基づいた既知パラメータのデータを読み込むステップと、
    操舵ゼロの状態に対応する前記変数の値を前記関係式に適用させた条件式とフル操舵の状態に対応する前記変数の値を前記関係式に適用させた条件式から未知パラメータの値を算出するステップと、
    未知パラメータの値を適用した前記関係式を用いて操舵ゼロからフル操舵の間の複数の操舵角と操舵角に対応する外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角をそれぞれ算出するステップと、
    算出された外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角により操舵角に対応する旋回半径を算出するステップと、
    これら複数の操舵角と操舵角に対応する旋回半径とに基づいて操舵角に対する旋回半径の近似関数を求めるステップと
    を実行させることを特徴とする旋回半径算出プログラム。
  11. ステアリング操舵に応じて車両の幅方向に移動するラックのストロークが操舵角に対応する変数として前記関係式に含まれる請求項10に記載の旋回半径算出プログラム。
  12. 外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角に対応する旋回半径は、左右の前輪車軸と後輪車軸とのそれぞれの交点の中点を旋回中心と見なして算出される請求項10または11に記載の旋回半径算出プログラム。
  13. 外側タイヤ切れ角と内側タイヤ切れ角に対応する旋回半径は、左右の各前輪の、旋回円の径方向のスリップ力がつりあうように設定した旋回円の中心を旋回中心と見なして算出される請求項10または11に記載の旋回半径算出プログラム。
  14. 請求項10〜13のいずれか一項に記載の旋回半径算出プログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。