JP3387221B2 - 半導体用高熱伝導性セラミックスパッケージ - Google Patents

半導体用高熱伝導性セラミックスパッケージ

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JP3387221B2
JP3387221B2 JP16590394A JP16590394A JP3387221B2 JP 3387221 B2 JP3387221 B2 JP 3387221B2 JP 16590394 A JP16590394 A JP 16590394A JP 16590394 A JP16590394 A JP 16590394A JP 3387221 B2 JP3387221 B2 JP 3387221B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体用高熱伝導性セ
ラミックスパッケージに関する。より詳細には、ハイパ
ワートランジスタ、マイクロ波モノシリックIC(MM
IC)等の高出力の素子を搭載することが要求されるマ
イクロ波パッケージ等に適した半導体用高熱伝導性セラ
ミックスパッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】各種半導体素子の出力、動作速度等の向
上に伴い、その発熱による障害が顕在化してきた。この
ような高速、高出力の半導体素子は、発熱量が大きいの
で過熱により動作特性が低下することがある。この不具
合を防ぐために、このような半導体素子用のパッケージ
では、熱伝導性の高い材料で構成された基板に半導体素
子を搭載するよう構成されている。従来、発熱量の大き
い高出力半導体素子用パッケージには、熱伝導性の優れ
た酸化ベリリウム(BeO)を基板として使用してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】BeOを半導体素子用パ
ッケージに使用する場合、BeO基板表面にメタライズを
施し、CuW合金あるいはCuの金属部材に接合して半導体
素子を搭載していた。しかしながら、近年、半導体素子
の発熱量の増加が著しくBeOを使用した半導体素子用パ
ッケージにおいても、熱放散性が限界に近づきつつあ
る。これに対して、BeOを薄肉化して熱放散性を向上さ
せることが検討されてきた。しかしながら、BeOには毒
性がある上に加工性が悪く、薄肉化することが困難であ
った。そのため、BeOを使用した半導体素子パッケージ
では、薄肉化により熱放散性を向上させることが事実上
不可能であり、より高い熱放散性が必要なときには対応
ができない。また、熱放散性に優れるダイヤモンドや立
方晶窒化ホウ素(cBN)等の材料は、半導体素子パッ
ケージに応用するには価格が高く、実用性が低い。
【0004】そこで本発明の目的は、上記従来技術の問
題点を解決した新規な半導体用高熱伝導性セラミックス
パッケージを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に従うと、半導体
素子を搭載するAlNまたはBeOのセラミックス基板と、
前記セラミックス基板の半導体素子を搭載する側とは反
対側の面に接合され、前記セラミックス基板の厚さ以上
の厚さを有するCuまたはCuを主とする合金の金属板とを
含むことを特徴とする半導体用高熱伝導性セラミックス
パッケージが提供される。
【0006】また、本発明では、半導体素子を搭載する
AlNまたはBeOのセラミックス基板と、前記セラミック
ス基板の半導体素子を搭載する側の面に接合されたCuま
たはCuを主とする合金の金属板とを含むことを特徴とす
る半導体用高熱伝導性セラミックスパッケージが提供さ
れる。
【0007】本発明の半導体用高熱伝導性セラミックス
パッケージは、半導体素子を搭載する上記セラミックス
基板の半導体素子を搭載する側の面に接合されたCuまた
はCuを主とする合金の金属板および半導体素子を搭載す
る側とは反対側の面に接合され、前記セラミックス基板
の厚さ以上の厚さを有するCuまたはCuを主とする合金の
金属板の両方を備えていてもよい。
【0008】本発明のセラミックスパッケージに類似の
構成を有するものとして、本件出願人による特開平1−
103853号公報に開示された金属部材に搭載されるセラミ
ックス基板に銅または銅合金をメタライズまたは接着す
るものがある。しかしながら、同公報に開示されたもの
は、セラミックス基板と金属部材との間の応力緩和を目
的としたものであり、本発明のセラミックスパッケージ
とは、セラミックス基板と、それに接合された銅または
銅合金部分の厚さの関係が異なり、判別可能である。
【0009】なお、本発明のセラミックスパッケージに
使用するCuまたはCuを主とする合金の金属板は、特性と
してその熱伝導性が最も重要であり、純度等はたいして
問題にならない。具体的には、熱伝導率が300W/mK
以上の金属で構成されていることが好ましい。
【0010】本発明のセラミックスパッケージは、さら
に前記金属板が接合されたセラミックス基板を搭載する
金属部材を備え、この金属部材が、熱伝導率が100W/
mK以上の金属で構成されていることが好ましい。この
金属部材は、例えば、Cu−W合金、Cu−Mo合金またはCu
で構成されていることが好ましい。
【0011】さらに、本発明では、半導体素子を搭載す
るAlNまたはBeOのセラミックス基板と、該基板が直接
接合されて搭載される金属部材とを備え、該金属部材が
熱伝導率が100W/mK以上の金属で構成されているこ
とを特徴とする半導体用高熱伝導性セラミックスパッケ
ージが提供される。このセラミックスパッケージにおい
ては、金属部材が、上記の金属板に用いられるものと同
様なCuまたはCuを主とする合金で構成されており、前記
基板が搭載される部分が他の部位よりも厚いことが好ま
しい。
【0012】
【作用】本発明のセラミックスパッケージは、半導体素
子を搭載するAlNまたはBeOのセラミックス基板と、こ
のセラミックス基板の少なくとも一面に接合されたCuま
たはCuを主とする合金の放熱用金属板とを備える。特に
セラミックス基板の半導体素子を搭載する面とは反対側
の面に放熱用金属板が接合されている場合には、この金
属板は基板の厚さ以上の厚さを有する。一般にBeOの熱
伝導率は、 220W/mkから 280W/mKであり、それ
に対し、本件発明で使用する放熱用金属板の熱伝導率は
300W/mK以上(Cuの熱伝導率は 393W/mK)であ
る。従って、本発明のセラミックスパッケージは基板の
熱抵抗を低下させるには好適な構成となっている。
【0013】本発明のセラミックスパッケージにおいて
は、基板の素子が搭載される面に金属板を接合すると、
素子が搭載されていない面に金属板を接合した場合より
も熱抵抗を下げることが可能である。また、基板の両面
に金属板を接合すると、さらに効果的に熱抵抗を低下さ
せることができる。本発明のセラミックスパッケージで
は、いずれの構造においても、セラミックス基板(AlN
基板またはBeO基板)により、絶縁を保つことができ
る。
【0014】本発明のセラミックスパッケージは、上記
の金属板が接合された基板が、熱伝導率100W/mK以
上の金属部材に搭載されることが好ましい。金属部材の
熱伝導率が、100W/mK未満の場合には、セラミック
スパッケージの熱放散性が悪くなる。上記の金属部材に
使用される金属材料は、具体的には、Cu−W合金、Cu−
Mo合金またはCuが好ましい。この金属部材の基板搭載部
分の厚さは、必要に応じて薄くすることもできる。すな
わち、実装する際の機械的観点から金属部材の上面から
半導体素子の搭載部までの寸法が変更できない場合、金
属部材の基板搭載部分の厚さを薄くして、上記の金属板
が接合された基板を搭載してもよい。このような構成に
することで、基板の半導体素子が搭載されていない面に
接合された金属板の厚さを基板の厚さ以上にしても、金
属板が接合された基板を金属部材に搭載できる。
【0015】上記本発明のセラミックスパッケージは以
下の工程で製造する。まず絶縁体であるAlN基板または
BeO基板にメタライズを施す。メタライズはグリーンシ
ートに直接金属を塗布し、グリーンシートと金属とを同
時焼成させるコファイヤー法でもよいし、予め焼結体を
作製した後メタライズを施すポストメタライズ法でも構
わない。またポストメラタイズ法では、金属蒸着などの
薄膜法、スクリーン印刷などの厚膜法などいずれの方法
でも可能である。上記のメタライズを施した基板に対
し、片面もしくは両面に金属板をロウ付けなどで接合す
る。さらに、この金属板が接合された基板をやはりロウ
付け等で金属部材に搭載してもよい。上記の複数のロウ
付けを一工程で行ってもよい。
【0016】上記の方法で製造された本発明のセラミッ
クスパッケージの熱抵抗は、従来のBeOのみを用いたパ
ッケージより低く、より高出力の素子が搭載可能であ
り、安価なCuを用いているため低コストで作製できる。
【0017】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく
説明するが、以下の開示は本発明の単なる実施例に過ぎ
ず、本発明の技術的範囲をなんら制限するものではな
い。
【0018】
【実施例】図1〜図5および図7に、それぞれ異なる構
成の本発明の半導体用高熱伝導性セラミックスパッケー
ジを示す。図1(a)、図2(a)、図3(a)、図4(a)、図5
(a)および図7(a)は、それぞれ本発明の半導体用高熱伝
導性セラミックスパッケージの斜視図であり、図1
(b)、図2(b)、図3(b)、図4(b)、図5(b) および図7
(b)は、それぞれ図1(a)、図2(a)、図3(a)、図4
(a)、図5(a)および図7(a)の矢印で示した断面におけ
る断面図である。
【0019】図1(a)および(b)に本発明のセラミックス
パッケージの第1の実施例を示す。図1(a)および(b)の
セラミックスパッケージは、上面に4個の半導体素子4
を搭載したAlN基板1と、AlN基板1の下面に接合され
たCu板2と、それらを搭載するCu−W合金の金属部材3
とを備える。金属部材3の中央部付近には、金属部材3
を横切って2本の溝31が設けられ、それにより搭載部32
が形成されている。Cu板2は、金属部材3の搭載部32に
ろう付けされている。また、金属部材3の両端には、U
字型の切込みが形成されている。セラミックスパッケー
ジを配線基板等に搭載する場合には、この切込みを利用
してビス等でセラミックスパッケージを基板に固定す
る。
【0020】図示されていないが、セラミックス基板1
上または金属部材3上に電極が設けられており、半導体
素子4に必要な電気的な配線が行われていてもよい。ま
た、セラミックス基板1上にプリント配線が施されてい
てもよい。さらに、半導体素子4を保護するキャップが
被せられ、そのキャップに半導体素子4と外部との電気
的な接続のための電極が設けられていてもよい。
【0021】本実施例では、AlN基板1の寸法を10mm×
10mm×0.25mmとし、Cu板2の寸法を10mm×10mm×0.35mm
とし、金属部材3の寸法を12mm×28mm×1.5mmとした。
また、基板1には、熱伝導率180W/mKのAlNを使用
したが、基板1には熱伝導率120W/mK以上で十分な
絶縁性を有するセラミックス、例えば、SiC、BeO等任
意のものが使用できる。一方、Cu板2には、熱伝導率が
300W/mK以上のCuまたはCuを主とした合金が使用で
きる。さらに、金属部材3は、熱伝導率100W/mK以
上のCu−Mo合金、Cu等が使用可能である。
【0022】図2(a)および(b)に本発明のセラミックス
パッケージの第2の実施例を示す。図2(a)および(b)の
セラミックスパッケージは、上面に4個の半導体素子4
を搭載したAlN基板1と、AlN基板1の半導体4が搭載
されている上面に接合されたCu板2と、それらを搭載す
るCu−W合金の金属部材3とを備える。Cu板2には、半
導体素子4に対応した孔が開いており、半導体素子4は
その孔から露出していて、Cu板2には接触していない。
金属部材3は、図1(a)および(b)に示されているものと
等しい。
【0023】本実施例では、AlN基板1の寸法を10mm×
10mm×0.4mmとし、Cu板2の寸法を10mm×10mm×0.2mmと
した。使用されている材料の熱伝導率は、図1(a)およ
び(b)に示されているものと等しい。本実施例のセラミ
ックスパッケージは、放熱用のCu板2がAlN基板1の半
導体4が搭載されている面に接合されているので、図1
(a)および(b)に示されているものよりもさらに熱抵抗が
小さい。
【0024】図3(a)および(b)に本発明のセラミックス
パッケージの第3の実施例を示す。図3(a)および(b)の
セラミックスパッケージは、上面に4個の半導体素子4
を搭載したAlN基板1と、AlN基板1の下面に接合され
たCu板2と、それらを搭載するCu−W合金の金属部材3
とを備える。本実施例のセラミックスパッケージでは、
金属部材3の中央部分33が切削されて薄くなっており、
その部分にCu板2がろう付けにより固定されている。Cu
板2は、金属部材3が薄い分厚いものを使用している。
【0025】本実施例では、AlN基板1の寸法を10mm×
10mm×0.2mmとし、Cu板2の寸法を10mm×10mm×0.8mmと
し、金属部材3の寸法を12mm×28mmで、中央部分33の厚
さを1.1mm、他の部分の厚さを1.5mmとした。使用されて
いる材料の熱伝導率は、図1(a)および(b)に示されてい
るものと等しい。本実施例のセラミックスパッケージ
は、全体の高さが、図1(a)および(b)に示されているも
のと等しいにも関わらず、熱伝導率が高い放熱用Cu板2
の厚さがはるかに厚いので、図1(a)および(b)に示され
ているものよりもさらに熱抵抗が小さい。
【0026】図4(a)および(b)に本発明のセラミックス
パッケージの第4の実施例を示す。図4(a)および(b)の
セラミックスパッケージは、上面に4個の半導体素子4
を搭載したAlN基板1と、AlN基板1の半導体4が搭載
されている上面に接合されたCu板2と、それらを搭載す
るCu−W合金の金属部材3とを備える。Cu板2には、半
導体素子4に対応した孔が開いており、半導体素子4は
その孔から露出していて、Cu板2には接触していない。
金属部材3は、図3(a)および(b)に示されているものと
等しい。
【0027】本実施例では、AlN基板1の寸法を10mm×
10mm×0.4mmとし、Cu板2の寸法を10mm×10mm×0.2mmと
した。使用されている材料の熱伝導率は、図1(a)およ
び(b)に示されているものと等しい。本実施例のセラミ
ックスパッケージは、図1(a)および(b)に示されている
ものに比較して、全体の高さが低いにも関わらず放熱用
のCu板2が、AlN基板1の半導体4が搭載されている面
に接合されているので、十分小さい熱抵抗を有する。
【0028】図5(a)および(b)に本発明のセラミックス
パッケージの第5の実施例を示す。図5(a)および(b)の
セラミックスパッケージは、上面に4個の半導体素子4
を搭載したAlN基板1と、AlN基板1の半導体4が搭載
されている上面に接合されたCu板21と、AlN基板1の下
面に接合されたCu板22と、それらを搭載するCu−W合金
の金属部材3とを備える。Cu板21には、半導体素子4に
対応した孔が開いており、半導体素子4はその孔から露
出していて、Cu板21には接触していない。金属部材3
は、図3(a)および(b)に示されているものと同様、中央
部分33が切削されて薄くなっており、その部分にCu板22
がろう付けにより固定されている。
【0029】本実施例では、AlN基板1の寸法を10mm×
10mm×0.2mmとし、Cu板21の寸法を10mm×10mm×0.2mmと
し、Cu板22の寸法を10mm×10mm×0.4mmとし、金属部材
3の寸法を12mm×28mmで、中央部分33の厚さを1.3mm、
他の部分の厚さを1.5mmとした。使用されている材料の
熱伝導率は、図1(a)および(b)に示されているものと等
しい。使用されている材料の熱伝導率は、図1(a)およ
び(b)に示されているものと等しい。本実施例のセラミ
ックスパッケージは、図1(a)および(b)に示されている
ものに比較して、放熱用のCu板がAlN基板1の両面に接
合されているので、熱抵抗が極めて小さい。
【0030】本実施例では、基板1の半導体素子4を搭
載する側の上面に接合されているCu板21が、基板1の上
面全体を覆う構成となっているが、図5の構成のセラミ
ックスパッケージの場合、必ずしもその必要はない。す
なわち、基板1の下面に接合されたCu板22により、ある
程度の熱放散性は確保されているので、基板1の上面に
接合されたCu板は、図6(a)に示すよう、半導体素子4
が搭載される部分のみを覆う構成のCu板23であっても、
また、図6(b)に示すよう、回路配線等を形成する構成
のCu板24であってもよい。
【0031】図7(a)および(b)に本発明のセラミックス
パッケージの第6の実施例を示す。図7(a)および(b)の
セラミックスパッケージは、上面に4個の半導体素子4
を搭載したAlN基板1と、AlN基板1を直接搭載するCu
の金属部材3とを備える。金属部材3の中央部付近に
は、金属部材3を横切って2本の溝31が設けられ、それ
により他の部分より厚い搭載部32が形成されている。Al
N基板1は、金属部材3の搭載部32にろう付けされてい
る。他の構成は、図1(a)および(b)に示したものと等し
い。
【0032】本実施例では、AlN基板1の寸法を10mm×
10mm×0.2mmとし、金属部材3の寸法を12mm×28mmで、
搭載部32の厚さを1.8mm、他の部分の厚さを1.5mmとし
た。本実施例のセラミックスパッケージは、Cu板と金属
部材との接合部がないので極めてよい熱放散性を示す。
また、本実施例のセラミックスパッケージは、特に、基
板1にAlN基板を使用することが推奨される。AlN基板
は薄肉化が容易であるので、機械的観点から金属部材の
上面から半導体素子の搭載部までの寸法が固定されてい
る場合でも、基板の厚さを変更することで、金属部材3
の形状を熱放散性に優れた形状に保ったまま対応できる
からである。一方、金属部材3には、熱伝導率が300W
/mK以上のCuまたはCuを主とした合金が使用できる。
【0033】図1、図2、図3、図5および図7に示す
本発明の半導体用高熱伝導性セラミックスパッケージを
作製した。いずれのセラミックスパッケージにおいて
も、基板1として、高融点金属を含むペーストのメタラ
イズを施したAlN基板を使用した。図1、図2、図3お
よび図5のセラミックスパッケージの場合、このAlN基
板にAg−CuロウによりCu板をロウ付けした。
【0034】上記のCu板が接合された基板1を、さら
に、Cu−W合金の金属部材3にAg−Cuロウによりロウ付
けした。一方、図7のセラミックスパッケージは、Cuの
金属部材3に、AlN基板をAg−Cuロウにより直接ロウ付
けした。上記の金属部材3に接合された各基板1に半導
体素子4としてSiチップを 420℃でロウ付けし、本発明
の半導体用高熱伝導性セラミックスパッケージが完成し
た。
【0035】それぞれのセラミックスパッケージのSiチ
ップを発熱させ、パッケージの熱抵抗を測定した。ま
た、比較例として、厚さ 0.6mmのBeO基板を、本発明の
セラミックスパッケージと等しいCu−Wの金属部材に直
接ロウ付けしたもの、および金属部材に熱伝導率が100
W/mKであるWC−Co合金を使用して試料1と等しい
形状に作製したパッケージの熱抵抗も測定した。結果を
併せて表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示したように、Cu板2がAlN基板1
に接合され、さらにCu板2が、Cu−W合金の金属部材3
に接合された構成の本発明のセラミックスパッケージ
は、BeO基板が直接Cu−W合金の金属部材3に接合され
た従来のセラミックスパッケージよりも、優れた熱特性
を有する。また、Cu板が、AlN基板1の半導体素子4が
搭載された上面に接合されたものはさらに優れた熱特性
を有する。一方、金属部材にWC−Co合金を使用したも
のは、熱放散性が極めて悪く、実用性に乏しいことがわ
かった。
【0038】
【発明の効果】以上詳述のように、本発明の半導体用高
熱伝導性セラミックスパッケージは、AlN基板またはBe
O基板にCu板を接合する特徴的な構成により、熱抵抗を
低減している。本発明により、高出力の素子を搭載する
ことが可能なパッケージが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の半導体用高熱伝導性セラミッ
クスパッケージの第1の実施例の斜視図であり、(b)
は、(a)の矢印で示した面における断面図である。
【図2】(a)は、本発明の半導体用高熱伝導性セラミッ
クスパッケージの第2の実施例の斜視図であり、(b)
は、(a)の矢印で示した面における断面図である。
【図3】(a)は、本発明の半導体用高熱伝導性セラミッ
クスパッケージの第3の実施例の斜視図であり、(b)
は、(a)の矢印で示した面における断面図である。
【図4】(a)は、本発明の半導体用高熱伝導性セラミッ
クスパッケージの第4の実施例の斜視図であり、(b)
は、(a)の矢印で示した面における断面図である。
【図5】(a)は、本発明の半導体用高熱伝導性セラミッ
クスパッケージの第5の実施例の斜視図であり、(b)
は、(a)の矢印で示した面における断面図である。
【図6】(a)および(b)は、それぞれ本発明の半導体用高
熱伝導性セラミックスパッケージの上側Cu板の変形例を
示す斜視図ある。
【図7】(a)は、本発明の半導体用高熱伝導性セラミッ
クスパッケージの第6の実施例の斜視図であり、(b)
は、(a)の矢印で示した面における断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2、21、22 Cu板 3 金属部材 4 半導体素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の面に半導体素子を装荷されたAlNま
    たはBeOのセラミックス基板と、該セラミックス基板の
    他方の面に接合された金属板と、該金属板を介して該セ
    ラミックス基板を支持する金属部材とを備えたセラミッ
    クスパッケージにおいて、 該金属板が、CuまたはCuを主とする合金を材料とし、該
    セラミックス基板の厚さよりも大きな厚さを有し、 該金属部材が、100 W/mK以上の熱伝導率を有し、且
    つ、自身の厚さが減じられた領域において該セラミック
    ス基板及び金属板を支持していることを特徴とする半導
    体用高熱伝導性セラミックスパッケージ
  2. 【請求項2】さらに、前記セラミックス基板表面の前記
    半導体素子を装荷された面と同じ面の上に接合された、
    CuまたはCuを主とする合金のもう1枚の金属板を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体用高熱伝導性
    セラミックスパッケージ。
  3. 【請求項3】前記金属部材が、Cu−W合金、Cu−Mo合金
    またはCuで構成されていることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の半導体用高熱伝導性セラミックス
    パッケージ。
  4. 【請求項4】一方の面に半導体素子を装荷されたAlNま
    たはBeOのセラミックス基板と、該セラミックス基板の
    該半導体素子を装荷された面と同じ面上に接合された金
    属板とを備えたセラミックスパッケージにおいて、 該金属板は、CuまたはCuを主とする合金を材料とし、該
    セラミックス基板に装荷された半導体素子の形状に対応
    した孔を有し、該セラミックス基板上に接合された状態
    で該半導体素子には接触しないように構成されているこ
    とを特徴とする 半導体用高熱伝導性セラミックスパッケ
    ージ。
  5. 【請求項5】さらに、CuまたはCuを主とする合金を材料
    とし、前記セラミックス基板の厚さ よりも大きな厚さを
    有し、該記セラミックス基板の他方の面に接合されたも
    う1枚の金属板を備えることを特徴とする請求項4に記
    載の半導体用高熱伝導性セラミックスパッケージ。
  6. 【請求項6】さらに、熱伝導率が100 W/mK以上の金
    属を材料とし、前記セラミックス基板を直接に、また
    は、前記もう1枚の金属板を介して前記セラミックス基
    板を支持する金属部材を備えることを特徴とする請求項
    4または請求項5に記載の半導体用高熱伝導性セラミッ
    クスパッケージ。
  7. 【請求項7】前記金属部材が、Cu−W合金、Cu−Mo合金
    またはCuで構成されていることを特徴とする請求項6に
    記載の半導体用高熱伝導性セラミックスパッケージ。
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