JP3385448B2 - リザーブタンクのキャップシール構造 - Google Patents

リザーブタンクのキャップシール構造

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JP3385448B2
JP3385448B2 JP25873095A JP25873095A JP3385448B2 JP 3385448 B2 JP3385448 B2 JP 3385448B2 JP 25873095 A JP25873095 A JP 25873095A JP 25873095 A JP25873095 A JP 25873095A JP 3385448 B2 JP3385448 B2 JP 3385448B2
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渡辺  勝
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等に設置され
るリザーブタンクのキャップシール構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】自動車等には、冷却液(ラジエータ液)
用のリザーブタンクが備えられており、リザーブタンク
には、エンジンに冷却液を供給してエンジンを冷却する
ための冷却液が収容されており、エンジンを冷却して加
熱された冷却液(蒸気)はラジエータで冷却されて再び
リザーブタンクに戻されるようになっている。
【0003】図は従来のリザーブタンクの一例を示し
たものであって、従来のリザーブタンクは、冷却液1を
注入するためのフィラーネックフランジ2を有した注液
口3がタンク本体4の上部に一体に形成されており、該
フィラーネックフランジ2付きのタンク本体4は、樹脂
材料により一体ブロー成形(金型内部で風船を膨らます
原理)によって形成するようにしている。
【0004】そして、前記フィラーネックフランジ2に
よって形成された注液口3に、該注液口3を気密にシー
ルするようにしたキャップ5を取付けるようにしてい
る。図中6は、空気出入口を兼ねた液供給管を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記図に示
した従来のリザーブタンクにおいては、タンク本体4の
上部に、注液口3を有したフィラーネックフランジ2を
一体に形成するようにしているために、樹脂による一体
ブロー成形が難しく、製造コストが嵩んでしまう問題を
有していた。
【0006】本発明は、斯かる実情に鑑みてなしたもの
で、簡単な形状で製造コストを低減できるリザーブタン
クのキャップシール構造を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のリザーブタンク
のキャップシール構造は、タンク本体上壁に開口された
フラット注液口と、該フラット注液口を密閉可能なゴム
栓とからなり、該ゴム栓の外周面に、タンク本体上壁の
フラット注液口部の肉厚より小さい間隔を有して環状に
突出する突条部を有し、該突条部の一方が弾力リップ部
を構成していることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明のリザーブタンクのキャップ
シール構造は、タンク本体上壁に開口されたフラット注
液口と、該フラット注液口を密閉可能なゴム栓とからな
り、 ゴム栓が、タンク本体上壁のフラット注液口に嵌
合する外周面に下部突部を有した下部ゴム栓と、該下部
ゴム栓の内部に一体に備えた下部固定座と、前記下部ゴ
ム栓の上部外周に嵌合する締付部を備えた上部ゴム栓
と、該上部ゴム栓の上部に一体に備えた上部固定座と、
前記上部固定座に回転可能に取付けられ且つ下端が前記
下部固定座に螺合し、回転により前記下部固定座と上部
固定座との間隔を調整して前記下部突部と締付部との間
で該フラット注液口近傍を肉厚方向に締付け得る調節ネ
ジとを備えていることを特徴とするものである。
【0009】本発明では、フラット注液口に嵌合するゴ
ム栓の外周面に、タンク本体上壁のフラット注液口部の
肉厚より小さい間隔を有して環状に突出する突条部を形
成し、且つ該突条部の一方を弾力リップ部とすると、突
条部間にフラット注液口近傍を肉厚方向に挟み込み、且
つ弾力リップ部により締め付ける効果があるので、前記
肉厚の厚みにブロー成形による肉厚変化があってもフラ
ット開口部を気密にシールすることができる。
【0010】また、本発明では、フラット注液口に嵌合
するゴム栓を、タンク本体上壁のフラット注液口に嵌合
する外周面に下部突部を有した下部ゴム栓と、該下部ゴ
ム栓の内部に一体に備えた下部固定座と、前記下部ゴム
栓の上部外周に嵌合する締付部を備えた上部ゴム栓と、
該上部ゴム栓の上部に一体に備えた上部固定座と、前記
上部固定座に回転可能に取付けられ且つ下端が前記下部
固定座に螺合し、回転により前記下部固定座と上部固定
座との間隔を調整して前記下部突部と締付部との間で該
フラット注液口の近傍を肉厚方向に締付け得る調節ネジ
とを備えた構成とすると、調節ネジを回転させて下部固
定座と上部固定座との間隔を調整することにより、下部
突部と締付部との間で該フラット注液口の近傍を肉厚方
向に締付ける力を任意に調節することができ、よって更
に確実なシールを行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
示例と共に説明する。
【0012】図1は、本発明の実施の形態の一例を示し
たもので、タンク本体7上壁7aに、該タンク本体7上
壁7aの肉厚を貫通するように(図3のように)したフ
ラット注液口8が開口されており、このフラット注液口
8を形成するようにしたタンク本体7は樹脂によるブロ
ー成形によって容易に製造することができる。
【0013】図2及び図3は、前記フラット注液口8に
嵌合して気密にシールするようにしたゴム栓13の形態
例を示したもので、フラット注液口8に嵌合するゴム栓
13の外周面に、タンク本体7上壁7aのフラット注液
口8近傍の肉厚Tより小さい間隔tを有して環状に突出
する突条部14,15を形成し、該突条部14,15の
一方、図及び図では下部突条部15を弾力リップ部
16としている。図示した弾力リップ部16は、根本側
の肉厚が厚く、先端側の厚みが徐々に薄くなって上部突
条部14側に湾曲した形状を有している。また、図示の
場合、上部突条部14は上部肉厚部17に対して薄肉と
した段部によって形成されている。
【0014】また、図は、突条部14,15の内の上
部突条部14を形成している上部肉厚部17の下端の段
部に切込み18を入れることにより弾力リップ部16を
形成した場合を示しており、図示の場合は弾力リップ部
16の内部に中空部19を形成するようにしている。
尚、弾力リップ部16の弾力が十分に確保できる場合に
は、前記中空部19は備えない場合もある。
【0015】前記、図、図及び図に示したゴム栓
13の形態例によれば、ゴム栓13の外周面に、タンク
本体7上壁7aのフラット注液口8部の肉厚Tより小さ
い間隔tを有して環状に突出する突条部14,15を形
成し、且つ該突条部14,15の一方を弾力リップ部1
6としていることにより、ゴム栓13を該フラット注液
口8に嵌合させた際に、突条部14,15間に該フラッ
ト注液口8近傍が肉厚方向に挟み込まれ、且つ弾力リッ
プ部16によって締め付ける効果があるので、前記フラ
ット注液口8部にブロー成形による肉厚の変化があって
も、フラット注液口8を気密にシールすることができ
る。
【0016】図は前記ゴム栓の更に他の形態例を示し
たもので、前記フラット注液口8に嵌合する外周面に環
状の下部突部20を有した下部ゴム栓21と、該下部ゴ
ム栓21の内部に一体に備えた下部固定座22と、前記
下部ゴム栓21の上部外周に嵌合する締付部23を備え
た上部ゴム栓24と、該上部ゴム栓24の上部に一体に
備えた上部固定座25と、前記上部固定座25に回転可
能に取付けられ且つ下端が前記下部固定座22に螺合
し、回転により前記下部固定座22と上部固定座25と
の間隔を調整して前記下部突部20と締付部23との間
で該フラット注液口8近傍を肉厚方向に締付け得る調節
ネジ26とを備えてゴム栓27を構成している。
【0017】図の形態例によれば、調節ネジ26を回
転させて下部固定座22と上部固定座25との間隔を調
整することにより、下部突部20と締付部23との間で
該フラット注液口8の近傍を肉厚方向に締付ける力を任
意に調節することができ、よって該フラット注液口8を
更に確実にシールすることができる。
【0018】尚、上記形態例においては冷却液のリザー
ブタンクの場合について説明したが、パワーステアリン
グオイル、クラッチ液、ブレーキ液等のリザーブタンク
にも適用できること、ゴム栓に空気出入口や液供給管等
を備えるようにしてもよいこと、その他本発明の要旨を
逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ること等は
勿論である。
【0019】
【発明の効果】本発明のリザーブタンクのキャップシー
ル構造によれば、タンク本体上壁に開口されたフラット
注液口と、該フラット注液口を密閉可能なゴム栓とから
なり、該ゴム栓の外周面に、タンク本体上壁のフラット
注液口部の肉厚より小さい間隔を有して環状に突出する
突条部を形成し、且つ該突条部の一方を弾力リップ部と
していることにより、突条部間に該フラット注液口近傍
を肉厚方向に挟み込み、且つ弾力リップ部により締め付
ける効果があるので、前記肉厚の厚みにブロー成形によ
る肉厚変化があってもフラット開口部を気密にシールす
ることができる。
【0020】また、本発明のリザーブタンクのキャップ
シール構造によれば、フラット注液口に嵌合するゴム栓
を、タンク本体上壁のフラット注液口に嵌合する外周面
に下部突部を有した下部ゴム栓と、該下部ゴム栓の内部
に一体に備えた下部固定座と、前記下部ゴム栓の上部外
周に嵌合する締付部を備えた上部ゴム栓と、該上部ゴム
栓の上部に一体に備えた上部固定座と、前記上部固定座
に回転可能に取付けられ且つ下端が前記下部固定座に螺
合し、回転により前記下部固定座と上部固定座との間隔
を調整して前記下部突部と締付部との間で該フラット注
液口の近傍を肉厚方向に締付け得る調節ネジとを備えた
構成としていることにより、調節ネジを回転させて下部
固定座と上部固定座との間隔を調整することにより、下
部突部と締付部との間で該フラット注液口の近傍を肉厚
方向に締付ける力を任意に調節することができ、よって
該フラット注液口のシールを更に確実に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態のタンク本体の一例を示
す側面図である。
【図2】ゴム栓の半断面図である。
【図3】図のゴム栓によりフラット注液口をシールし
ている状態を示す半断面図である。
【図4】図の形態に類似したゴム栓の半断面図であ
る。
【図5】ゴム栓の更に他の形態例を示す縦断面図であ
る。
【図6】従来のリザーブタンクのキャップシール構造の
一例を示す切断側面図である。
【符号の説明】
7 タンク本体 7a タンク本体上壁 8 フラット注液口 9 ゴム栓 10 突条 13 ゴム栓 14 上部突条部(突条部) 15 下部突条部(突条部) 16 弾力リップ部 20 下部突部 21 下部ゴム栓 22 下部固定座 23 締付部 24 上部ゴム栓 25 上部固定座 26 調節ネジ 27 ゴム栓 T 肉厚 t 間隔

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンク本体上壁に開口されたフラット注
    液口と、該フラット注液口を密閉可能なゴム栓とからな
    り、該ゴム栓の外周面に、タンク本体上壁のフラット注
    液口部の肉厚より小さい間隔を有して環状に突出する突
    条部を有し、該突条部の一方が弾力リップ部を構成して
    いることを特徴とするリザーブタンクのキャップシール
    構造。
  2. 【請求項2】 タンク本体上壁に開口されたフラット注
    液口と、該フラット注液口を密閉可能なゴム栓とからな
    り、該ゴム栓が、タンク本体上壁のフラット注液口に嵌
    合する外周面に下部突部を有した下部ゴム栓と、該下部
    ゴム栓の内部に一体に備えた下部固定座と、前記下部ゴ
    ム栓の上部外周に嵌合する締付部を備えた上部ゴム栓
    と、該上部ゴム栓の上部に一体に備えた上部固定座と、
    前記上部固定座に回転可能に取付けられ且つ下端が前記
    下部固定座に螺合し、回転により前記下部固定座と上部
    固定座との間隔を調整して前記下部突部と締付部との間
    で該フラット注液口を肉厚方向に締付け得る調節ネジと
    を備えていることを特徴とするリザーブタンクのキャッ
    プシール構造。
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