JP3383858B2 - エアバッグドアの開放構造 - Google Patents

エアバッグドアの開放構造

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JP3383858B2 JP2000131703A JP2000131703A JP3383858B2 JP 3383858 B2 JP3383858 B2 JP 3383858B2 JP 2000131703 A JP2000131703 A JP 2000131703A JP 2000131703 A JP2000131703 A JP 2000131703A JP 3383858 B2 JP3383858 B2 JP 3383858B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エアバッグドア
の開放構造に関し、更に詳細には、車両内装部材の基材
に一体的に形成され、エアバッグ装置の作動時に両側へ
開放する2枚のドアパネル部と、前記基材の裏側に配設
したブラケットに両開き可能に取付られた前記ドアパネ
ル部に対応的に固定された2枚の可動補強パネルとから
なるエアバッグドアにおいて、エアバッグ装置の作動に
より膨張を開始したエアバッグが前記可動補強パネルを
内側から押圧した際に、前記2枚のドアパネル部の隣接
し合う中央ラインおよび外縁ラインに沿って形成した開
裂予定部が破断して、前記ドアパネル部の乗員室側への
開放が好適になされるようにした開放構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年に至り、殆どの乗用車では、衝突事
故等による衝撃から乗員を保護するために、運転席エア
バッグ装置および助手席エアバッグ装置が標準的に装備
されている。前記運転席エアバッグ装置は、一般的にス
テアリング中央のホーンパッド部に装備されているが、
前記助手席エアバッグ装置は、例えば図10および図1
1に示す如く、乗員室45前方に組付けた車両内装部材
としてのインストルメントパネル10における助手席前
方の内部に格納した状態で装備されている。このため、
前記インストルメントパネル10のパネル基材11で
は、前記助手席エアバッグ装置20に対応した部位に乗
員室45側へ開放変位するエアバッグドア12が別体装
着または一体形成され、このドア12がパネル基材11
から開放することで乗員室45へ開口した開口部を画成
するようになっている。すなわち、衝突による衝撃を感
知して前記エアバッグ装置20が作動すると、膨張した
エアバッグ21は、前記エアバッグドア12を内側から
押し開き、画成された開口部を介して乗員室45内へ展
開するようになる。
【0003】前記エアバッグドア12は、従来はインス
トルメントパネル10のパネル基材11と別体に形成さ
れて装着するものが主流であったが、近年に至っては、
前記パネル基材11に一体的に形成されるものが多くな
りつつある。すなわちエアバッグドア12は、図10お
よび図11に示す如く常にはパネル基材11の一部とし
てその意匠面を構成しており、エアバッグ装置20が作
動して膨張するエアバッグ21の押圧力を受けた際に
は、パネル基材11に予め設けた開裂予定部15,16
に沿って破断が生ずることで、該基材11から分離して
開放が許容されるようになっている。なおエアバッグド
ア12の形態としては、例えば1枚のドアパネル部から
なる片開き式や、2枚のドアパネル部からなる両開き式
(図示)等があるが、何れの形態にあっても、膨張開始か
ら膨張完了までが1/100秒程度とされるエアバッグ
21のスムーズな展開を阻止しないことが重要な要件と
される。
【0004】また、エアバッグドア12を一体的に形成
する前記パネル基材11は、一般的にポリプロピレン等
の合成樹脂成形材であるから、エアバッグ21の押圧力
を受けると、その衝撃でエアバッグドア12を含むパネ
ル基材11自体が大きく破損することがあり、強度上お
よび安全上に問題が生ずる可能性を内在している。この
ため、パネル基材11裏側における前記エアバッグドア
12の周囲には、エアバッグドア12の破損防止および
飛散防止等を図るために、例えば金属製の補強部材25
をカシメ付けして強度アップを図る対策が施されてい
る。
【0005】この金属補強部材25は、2枚のドアパネ
ル部13,14からなる両開き式のエアバッグドア12
が前提とされる場合では、図11および図12(a)に示
す如く、パネル基材11に形成されるドアパネル部1
3,14の外縁ラインに沿って形成した外縁開裂予定部
16を囲繞するように固定される矩形枠体状の固定ブラ
ケット26と、この固定ブラケット26の開口部内側に
互いに対向的に装着される可動ブラケット27,27と
から構成されている。前記固定ブラケット26は、前記
エアバッグ装置20を係止保持する筒体部28と、この
筒体部28に一体成形されてパネル基材11の裏側へカ
シメ付けされる係着板部29とから構成されている。ま
た夫々の可動ブラケット27,27は、エアバッグドア
12の各ドアパネル部13,14に対応するもので、前
記固定ブラケット26の筒体部28に溶接またはビス着
される固定支持パネル30と、この固定支持パネル30
に揺動可能に接合されて対応のドアパネル部13,14
の裏面にカシメ付け接合される可動補強パネル31とか
ら構成されている。このような金属補強部材25を装着
したパネル基材11では、エアバッグドア12の各ドア
パネル部13,14および該エアバッグドア12の外縁
周辺部が補強され、エアバッグ21の膨張による強烈な
押圧力を受けても充分に耐え得る強度が付与されるよう
になっている。
【0006】ここで、従前の前記金属補強部材25にお
ける可動ブラケット27,27は、図12(a)に示す如
く、固定支持パネル30に対して可動補強パネル31を
折曲支点38で単に折曲成形したものとされ、エアバッ
グ21が可動補強パネル31を押圧した際には、該可動
補強パネル31は折曲支点38を中心として揺動変位す
るようになっていた。しかしながら、このような形態の
エアバッグドア12では、図12(b)に示す如く、前記
可動補強パネル31にカシメ付けされたドアパネル部1
4(13)における外縁ライン側の端部14a(13a)が
パネル基材11に干渉してしまい、各ドアパネル部14
(13)の開放変位が規制されてエアバッグ21の乗員室
45へのスムーズな全面展開を保証し得ない欠点を内在
していた。また、エアバッグ21が可動補強パネル31
を強制的に押圧した際には、端部14a(13a)の干渉
によりドアパネル部14(13)が図12(b)に示す矢印
方向へ押動されてしまい、該ドアパネル部14(13)が
可動補強部材31から分離して飛散する畏れがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで前述の不都合を
回避するために、固定支持パネル30に対して可動補強
パネル31を、伸張変形可能な連結部材やスライド移動
可能な連結部材等で連結したものが提案され、前記エア
バッグ21が可動補強パネル31を押圧した際には、先
ず外縁の開裂予定部16が破断すると共に前記連結部材
が伸張変形またはスライド変位することでドアパネル部
13,14が基材11から浮上し、次いで中央開裂予定
部15が破断して夫々のドアパネル部13,14が開放
変位するように改良したエアバッグドアが提案されてい
る。このような形態のエアバッグドアでは、前記可動補
強パネル31にカシメ付けされたドアパネル部14(1
3)の前記端部14a(13a)とパネル基材11との干
渉を回避させたもとでの該ドアパネル部14(13)の開
放変位が可能となり、各ドアパネル部14(13)が大き
く開放してエアバッグ21の乗員室45へのスムーズな
全面展開を阻止しないようにし得る。
【0008】ところが、前述した改良型のエアバッグド
アでは、ドアパネル部13,14の浮上により該ドアパ
ネル部13,14の端部13a,14aとパネル基材11
との干渉は好適に回避し得るものの、エアバッグ21に
押圧された夫々のドアパネル部13,14は、勢いよく
開放変位してパネル基材11の外表面に激突してしまう
新たな問題が起こる。すなわち改良型のエアバッグドア
では、ドアパネル部13,14の開放変位が全く規制さ
れなくなるから、パネル基材11との衝突時の衝撃が図
12に示す従前のものよりも更に大きくなり、ドアパネ
ル部13,14およびパネル基材11の破損度合が寧ろ
増大してしまう可能性を内在していた。
【0009】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るべく提案されたもので、エアバッグ装置の作動による
エアバッグの膨張でドアパネル部を基材から破断分離さ
せ適宜浮上後に開放変位させるに際し、エアバッグに押
圧された各ドアパネル部が基材に衝突する前に開放停止
するよう構成することで、該ドアパネル部や基材の破損
防止を図ったエアバッグドアの開放構造を提供すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決して、所
期の目的を達成するため本発明は、車両内装部材の基材
に一体的に形成され、エアバッグ装置の作動時に両側へ
開放する2枚のドアパネル部と、前記基材の裏側に配設
したブラケットに弛み部を有する連結部材を介して両開
き可能に取付けられ、前記ドアパネル部の裏側に対応的
に固定された2枚の可動補強パネルとからなり、前記エ
アバッグ装置の作動により膨張を開始したエアバッグが
前記可動補強パネルを内側から押圧した際に、先ず前記
連結部材の弛み部が伸張変形することで前記ドアパネル
部の外縁ラインに沿って形成した開裂予定部が破断して
該ドアパネル部を前記基材から浮上させ、次いで前記ド
アパネル部の隣接し合う中央ラインに沿って形成した前
記開裂予定部が破断して該ドアパネル部を乗員室側へ開
放変位させ、これにより前記エアバッグを該乗員室へ全
面展開させるようにしたエアバッグドアにおいて、前記
夫々の連結部材を、前記弛み部が直線的に伸張変形可能
な半円弧状に形成すると共に、この弛み部の円弧両端部
を前記ブラケットの筒体部の内壁面に近接位置させ、更
に前記弛み部における伸張時の長さは、前記ドアパネル
部が、前記エアバッグの全面展開を阻止しない位置で、
かつ前記基材の表面に衝突しない位置まで開放変位する
のを許容する寸法に設定し、前記エアバッグが前記可動
補強パネルを内側から押圧して夫々のドアパネル部が開
放する際に、前記連結部材の弛み部が完全に伸張した時
点で前記ドアパネル部の開放変位が停止され、これによ
り夫々のドアパネル部が前記基材の表面に衝突するのを
阻止するよう構成したことを特徴とする。
【0011】同じく前記課題を解決して、所期の目的を
達成するため別の発明は、車両内装部材の基材に一体的
に形成され、エアバッグ装置の作動時に両側へ開放する
2枚のドアパネル部と、前記基材の裏側に配設したブラ
ケットにスライド移動可能に配設した連結部材を介して
両開き可能に取付けられ、前記ドアパネル部の裏側に対
応的に固定された2枚の可動補強パネルとからなり、前
記エアバッグ装置の作動により膨張を開始したエアバッ
グが前記可動補強パネルを内側から押圧した際に、先ず
前記連結部材がスライド変位することで前記ドアパネル
部の外縁ラインに沿って形成した開裂予定部が破断して
該ドアパネル部を前記基材から浮上させ、次いで前記ド
アパネル部の隣接し合う中央ラインに沿って形成した前
記開裂予定部が破断して該ドアパネル部を乗員室側へ開
放変位させ、これにより前記エアバッグを該乗員室へ全
面展開させるようにしたエアバッグドアにおいて、前記
夫々の連結部材は、そのスライド方向に沿って延設した
長孔状のスリットに棒状部材を挿通することで前記ブラ
ケットに組付けられて、該スリットの一方端から他方端
に向かうスライド移動を許容し、前記スリットの長さ
は、前記ドアパネル部が、前記エアバッグの全面展開を
阻止しない位置で、かつ前記基材の表面に衝突しない位
置まで開放変位するのを許容する位置まで前記連結部材
を移動させ得る寸法に設定し、前記エアバッグが前記可
動補強パネルを内側から押圧して夫々のドアパネル部が
開放する際に、前記連結部材がスライドして前記スリッ
トの他方端が前記棒状部材に当接することで前記ドアパ
ネル部の開放変位が停止され、夫々のドアパネル部が前
記基材の表面に衝突するのを阻止するよう構成したこと
を特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るエアバッグド
アの開放構造につき、好適な実施例を挙げて、添付図面
を参照しながら以下説明する。なお実施例では、車両内
装部材として図10に示したインストルメントパネル1
0を例示し、また図10〜図12をもとに説明した従来
技術の項において既出の部材と同一部材に関しては、同
一の符号を付すこととする。
【0013】図1は、本発明の好適実施例に係るエアバ
ッグドアの開放構造を一部破断して示す概略斜視図、図
2は図1のII−II線断面図、図3は図1のIII−III線断
面図である。実施例に係るエアバッグドアの開放構造
は、図10〜図12に示した従来の形態と比較して、イ
ンストルメントパネル10におけるパネル基材11側に
形成した中央開裂予定部15および外縁開裂予定部16
と、これにより形成されるドアパネル部13,14は従
来からの変更はなく、金属補強部材25の形態を一部改
良したものとなっている。なお各開裂予定部15,16
は、例えばパネル基材11の裏面にエアバッグドア12
における各ドアパネル部13,14の中央ラインおよび
外縁ラインに沿った溝を形成することにより、他部分よ
りも適宜厚みを小さくして破断し易くしたものである。
【0014】(金属補強部材)本実施例における金属補強
部材25は、前記各開裂予定部15,16が破断するこ
とで形成される2枚のドアパネル部13,14からなる
両開き式のエアバッグドア12を前提としたもとで、図
4に示す如く、外縁開裂予定部16を囲繞するようにパ
ネル基材11に固定される矩形枠体状の固定ブラケット
26と、この固定ブラケット26の開口部内側に互いに
対向的に装着される可動ブラケット27,27とから構
成されている。前記固定ブラケット26は、図11に示
した従来実施のものと同一であって、前記エアバッグ装
置20を係止保持する角筒状の筒体部28と、この筒体
部28に一体成形されてパネル基材11の裏側へ密着的
にカシメ付けされる額縁状の係着板部29とから構成さ
れている。なお前記筒体部28には、前記エアバッグ装
置20のインフレータ22が整合するようになってお
り、またその対向する壁部には該エアバッグ装置20を
係止保持するための係止孔34が複数個開設されてい
る。一方前記係着板部29には、パネル基材11側に突
出形成したリブ17の挿通を許容するスリット状の係着
孔35が複数個開設されている。
【0015】前記夫々の可動ブラケット27,27は、
エアバッグドア12を構成する夫々のドアパネル部1
3,14に対応するもので、前記固定ブラケット26の
筒体部28に溶接またはビス着される固定支持パネル3
0と、この固定支持パネル30に対して後述するヒンジ
部(連結部材)32で夫々接合された4枚のパネル部材3
1aからなる可動補強パネル31とから構成されてい
る。各パネル部材31aは、同一サイズで略正方形の板
状部材であって、横長矩形状にを呈する前記ドアパネル
部13,14を前提として、該ドアパネル部13,14の
長手方向、すなわちドアパネル部13,14が開放する
際の外縁ラインに沿って直列に連設されている。そして
夫々のパネル部材31aは、隣接し合うパネル部材31
aにおける端縁部同士の中央ライン側の隅角部分を部分
的に連設する連設部33を以て変形可能に連結されてお
り、可動補強パネル31は全体としては単一部材として
構成されている。なお、夫々のパネル部材31aには、
対応のドアパネル部13,14の裏側に突出形成したリ
ブ18の挿通を許容する複数の係着孔37が開設されて
いる。また前記固定支持パネル30には、前記固定ブラ
ケット26の筒体部28に開設した前記係止孔34に整
合する係止孔36が開設されている。
【0016】(ヒンジ部)前記パネル部材31aと前記固
定支持パネル30とを連設する前記夫々のヒンジ部32
は、図2および図7(a)に示す如く、前記固定ブラケッ
ト26における筒体部28の内側へ突出した半円弧状の
弛み部32aを備えた帯状を呈し、この弛み部32aの
円弧両端部が前記筒体部28の内壁面に近接位置するよ
うに設けられている。従って、エアバッグ装置20が作
動して膨張するエアバッグ21が前記夫々のパネル部材
31aを内側から押圧した際には、図6(a)および図7
(b)に示す如く前記弛み部32aが直線状態に伸張変形
されることで、外縁開裂予定部16における破断を許容
すると共に、円弧状から直線状に変形した分だけ該ドア
パネル部13,14が上方へ浮上することを許容する構
造となっている。但し、夫々のヒンジ部32における弛
み部32aは、エアバッグ21の押圧力により完全に伸
張変形した際には、図7(b)に示す如く、ドアパネル部
13,14の端部13a,14aがパネル基材11の一般
部に強く干渉するのを回避するために、該ドアパネル部
13,14がパネル基材11の外面から該ドアパネル部
13,14の厚み分程度の突出を許容すると共に、図7
(d)に示すように、前記エアバッグ21の乗員室45側
への全面展開を阻止しない位置でかつ前記パネル基材1
1の表面に衝突しない位置まで前記ドアパネル部13,
14が開放変位した際に、完全に伸張して該ドアパネル
部13,14のこれ以上の開放変位を規制し得る長さに
設定されている。
【0017】また前記ヒンジ部32は、前記固定ブラケ
ット26の筒体部28に沿って図示略鉛直状態に延在し
て、その上方端部が該筒体部28の最上部端縁に位置し
ているので、各ドアパネル部13,14に固定される前
記可動補強パネル31のパネル部材31aが、対応のド
アパネル部13,14における外縁ライン側の端部13
a,14aまで延設されている。しかも、ヒンジ部32
の弛み部32aが筒体部28の内側へ半円弧状に湾曲し
ているので、図7(b)の浮上状態から図7(d)の開放完
了状態に至るプロセスにおいては、図7(c)に示す如
く、弛み部32aが筒体部28の内壁面から一時的に離
間して内側方向へ適宜変位し、この状態でドアパネル部
13,14の開放変位がなされるようになる。従って、
ヒンジ部32の弛み部32aを前述した条件を満たす長
さに設定したとしても、ドアパネル部13,14の端部
13a,14aとパネル基材11との干渉が好適に回避
されるようになっている。
【0018】なお前記各ヒンジ部32は、固定支持パネ
ル30に対する可動補強パネル31の複数回の揺動変位
を保証するものではなく、エアバッグ装置20の作動に
際してエアバッグ21で押圧された際に、可動補強パネ
ル31が1回だけ開放変位することを許容するものであ
る。また各ヒンジ部32は、少なくとも前記外縁開裂予
定部16の破断に必要とされる押圧力が対応のパネル部
材31aに付与された際に、該外縁開裂予定部16の破
断に抵抗とならないように設定されている。しかも、ド
アパネル部13,14の開放時に完全に伸張した際で
も、それ自体が裂断しない強度を有している。
【0019】このように、連設部33で連設された4枚
のパネル部材31aが前記ヒンジ部32を介して固定ブ
ラケット26に取付けられた形態の可動補強パネル31
は、前記連設部33で連結された中央ライン側では各パ
ネル部材31aの個別の変形が規制され、ヒンジ部32
が設けられた外縁ライン側では夫々のパネル部材31a
の個別の変形が許容される構造となっている。このよう
な可動補強パネル31をカシメ付けしたエアバッグドア
12の各ドアパネル部13,14では、中央ライン側(中
央開裂予定部15付近)が変形し難くなっていると共
に、外縁ライン側(外縁開裂予定部16付近)は部分的に
変形し易くなっている。従って、例えば可動補強パネル
31に付与されるエアバッグ21の押圧力の大きさが部
分的に異なる場合には、これに対応するように各パネル
部材31aが個別に変位することで、前記ドアパネル部
13,14の部分的な変形が許容される。
【0020】
【実施例の作用】次に、前述のように構成された金属補
強部材を使用したエアバッグドアの開放構造の作用につ
き説明する。
【0021】(パネル基材への固定)前記金属補強部材2
5は、前記固定ブラケット26における筒体部28の内
側に、夫々の可動補強パネル31,31を対向させた各
可動ブラケット27,27を収容し、夫々の固定支持パ
ネル30,30を前記筒体部28の内側に溶接またはビ
ス着することにより構成される。そしてこのように構成
された金属補強部材25は、パネル基材11におけるエ
アバックドア12の裏側周辺に突出形成した各リブ1
7,18を前記係着孔35,37に挿通させ、かつ夫々の
リブ17,18の頭部をかしめることで該パネル基材1
1に強固に装着される(図2および図3)。このとき、固
定ブラケット26における係着板部29はエアバッグド
ア12(外縁開裂予定部16)の外側周囲に沿って固定さ
れ、また一方の可動ブラケット27における夫々のパネ
ル部材31aはエアバッグドア12における一方のドア
パネル部13の裏面に固定され、他方の可動ブラケット
27における夫々のパネル部材31aは該エアバッグド
ア12における他方のドアパネル部14の裏面に固定さ
れている。そして、この金属補強部材25が装着された
インストルメントパネル10を車体に装着した際には、
例えばリィンフォースバー46に固定されたエアバッグ
装置20のインフレータ22が固定ブラケット26の筒
体部28に整合し、係止孔34,36を利用して係止さ
れるようになる。
【0022】(エアバッグ装置の作動)前記金属補強部材
25を装着した前提のもとで前記エアバッグ装置20が
作動した際には、上面中央が突出した形状でエアバッグ
21が膨張を開始するため、該エアバッグ21の上面
は、夫々の可動補強パネル31における4枚のパネル部
材31aのうち、特に内側に位置する2枚のパネル31
aに先ず当接するようになる。従って、これら内側のパ
ネル部材31aは、エアバッグ21によって上方へ押圧
されるようになる(図5(a)および図8(a))。
【0023】(外縁開裂予定部の破断)そして、所要の押
圧力が付与された内側の各パネル部材31aでは、前述
した如く、中央開裂予定部15側が連設部33によって
外側に位置するパネル部材31aに連結しているので変
形し難くなっているが、ヒンジ部32側は変形し易くな
っているので、このヒンジ部32側が上方へ変位するよ
うになる。これによりドアパネル部13,14では、内
側のパネル部材31aにおけるヒンジ部32側に対応し
た外縁ライン側の中央付近が押上げられてこの部位が外
方へ変形するようになり、ついにはこの中央付近に最も
近接した外縁開裂予定部16における長辺部の中央付近
での部分的な破断が惹起されるようになる。これによ
り、内側のパネル部材31aに対応するヒンジ部32
は、外縁開裂予定部16が破断してドアパネル部13,
14の外縁ライン側が上昇変位することにより、弛み部
32aが伸張変形するようになる。
【0024】そして、外縁開裂予定部16における長辺
部の中央付近での部分的な破断が生じた後には、エアバ
ッグ21の膨張による押圧力の増大に伴い、外側に位置
するパネル部材31aのヒンジ部32側も順次上方へ変
位するようになるので、外縁開裂予定部16の破断が長
辺部の左右両側へ進行し、これに引続いて短辺部側へ廻
り込んで進行し、ついには該外縁開裂予定部16の全体
的な破断へ一気に進行する(図5(b)および図8(b))。
なお、エアバッグ21の押圧により外縁開裂予定部16
の破断が完了した時点では、全てのヒンジ部32が伸張
変形することで、各ドアパネル部13,14全体がパネ
ル基材11から所要量だけ浮上した状態となっているが
(図6(a))、中央開裂予定部15の破断は未だ始まって
いない。
【0025】(中央開裂予定部の破断)外縁開裂予定部1
6の破断が完了すると、次いで中央開裂予定部15の破
断へ進行する。各パネル部材31aは、連結部33で夫
々に連結されていて個別に変形し難くなっているもの
の、前記エアバッグ21が上面中央が突出した状態で膨
張するため、内側の夫々のパネル部材31aには既に大
きな押圧力が付与されている。従って各ドアパネル部1
3,14は、中央ライン側の中央付近が最も外方へ変形
するようになるから、ついにはこの変形部位に最も近接
した中央開裂予定部15の中央付近で先ず部分的な破断
が惹起される。(図8(c))。そして、中央開裂予定部1
5における中央付近で部分的な破断が形成されると、エ
アバッグ21の膨張による押圧力の増大に伴い、中央開
裂予定部15の全体的な破断が一気に進行する。
【0026】(ドアパネル部の開放変位)このようにし
て、先ず外縁開裂予定部16における長辺部の中央付近
で破断が起こり、それが該外縁開裂予定部16の長辺部
全体および短辺部全体に一気に進行し、次いで中央開裂
予定部15の中央付近で破断が起こり、それが該中央開
裂予定部15全体に一気に進行することで破断が完了す
ると、パネル基材11に対するエアバッグドア12の各
ドアパネル部13,14の開放変位が許容されるように
なる。これにより両ドアパネル部13,14は、膨張す
るエアバッグ21に押圧されながら乗員室45側へ一気
に開放するようになる(図6(b)および図8(d))。この
とき各ヒンジ部32では、前述すると共に図7(c)に示
す如く、弛み部32aが固定ブラケット26の筒体部2
8の内壁面から離間して内側方向へ適宜変位して、この
状態で前記ドアパネル部13,14の開放変位が進行す
るので、夫々のドアパネル部13,14の端部13a,1
4aとパネル基材11との干渉が好適に回避され、これ
らドアパネル部13,14の開放変位が円滑になされ
る。
【0027】(ドアパネル部の開放規制)そして前記各ド
アパネル部13,14が、エアバッグ21の乗員室45
への全面展開を阻止しない所要角度まで開放変位する
と、前記夫々のヒンジ部32における弛み部32aが完
全に伸張し切った状態となるので、図7(d)に示す如
く、夫々のドアパネル部13,14の端部13a,14a
がパネル基材11に当接するようになり、これ以上の開
放変位が規制される。これにより夫々のドアパネル部1
3,14は、パネル基材11の外表面に衝突することが
防止される。そして、各ドアパネル部13,14がこの
開放位置まで開放変位することで、乗員室45へのエア
バッグ21の全面展開が許容される(図8(e))。
【0028】このように夫々のドアパネル部13,14
は、前記ヒンジ部32によって適宜浮上した後に開放変
位すると共に、この開放変位に際して端部13a,14
aがパネル基材11と強くは干渉しないので、これらド
アパネル部13,14とこれに固定された可動補強パネ
ル31とをカシメ付けしたリブ18が破壊することがな
くなり、これによりドアパネル部13,14と可動補強
パネル31とが分離したり、該ドアパネル部13,14
やその端部13a,14aが破損することを好適に回避
できる。また夫々のドアパネル部13,14は、伸張し
た前記ヒンジ部32によってパネル基材11に衝突する
こともないので、この衝突時の衝撃によるドアパネル部
13,14やパネル基材11の破損も回避できる。
【0029】また、実施例に係るエアバッグドアの開放
構造では、金属補強部材25における可動補強パネル3
1,31を4枚のパネル部材31aから構成したことに
より、エアバッグ21の押圧力が付与された際には押圧
力の強さに応じて個々のパネル部材31aが姿勢変形す
るようになり、エアバッグドア12の部分的な変形が許
容される。これにより、エアバッグ21の膨張による押
圧初期段階で、外縁開裂予定部16における長辺部の中
央付近での部分的な破断が惹起され、これをキッカケと
して該外縁開裂予定部16の全体的な破断が一気に進行
するようになり、次いで中央開裂予定部15の中央付近
での部分的な破断が惹起され、これをキッカケとして該
中央開裂予定部15の全体的な破断が一気に進行するよ
うになる。従って、図11に示した従来形態のエアバッ
グドア12よりも早いタイミングでかつ小さな押圧力で
の開放変位が可能となる。しかも、エアバッグドア12
の開放変位がスムーズになされるから、エアバッグ21
の全面展開に支障を来たすことがないと共にエアバッグ
ドア12の破損等も好適に回避される。
【0030】図9は、エアバッグ21が各パネル部材3
1aを押圧した際に、該パネル部材31aの外縁ライン
側をドアパネル部13,14側へ移動させて、該ドアパ
ネル部13,14を浮上させると共に外方へ開放可能に
取付けるようにした別形態例を示す斜視図および要部断
面図である。前記実施例に係るエアバッグドアの開放構
造では、パネル部材31a(可動補強パネル31)がエア
バッグ21の押圧力の押圧力を受けた際に、半円弧状の
ヒンジ部32の弛み部32aが直線状に伸張変形するこ
とで、ドアパネル部13,14の浮上を許容する構成で
あった。これに対し別形態例の夫々のパネル部材31a
は、図9(a)に示す如く、連結部材32を帯状平板とし
て形成したもとで該連結部材32をボルト(棒状部材)4
0で前記固定ブラケット26の筒体部28に移動可能に
組付けたものである。前記連結部材32には、ボルト4
0の軸部40aの挿通を許容する係止口部41aと、該
軸部40aの直径より適宜幅狭で細長の案内溝部41b
とからなり、該連結部材32のスライド移動方向に沿っ
て長孔状のスリット41が沿設されている。そして、常
には前記係止口部41aにボルト40を挿通してパネル
部材31aを固定ブラケット28に対して取付けられ、
該パネル部材31aにエアバッグ21の押圧力が付与さ
れた際には、図9(b)に示す如く、案内溝部41b側の
他方端が該ボルト40に当接するまで連結部材32の上
方へのスライド移動が許容され、これによりパネル部材
31aが浮上し得るようになる。
【0031】なお、前記連結部材32のスライド量を決
定するスリット41の長さは、前記エアバッグ21の乗
員室45側への全面展開を阻止しない位置でかつ前記パ
ネル基材11の表面に衝突しない位置まで前記ドアパネ
ル部13,14が開放変位した際に、該ドアパネル部1
3,14のこれ以上の開放変位が規制される寸法に設定
してある(図9(c))。なお、この変形例における連結部
材32においても、前記ボルト40から上方に延出した
部分は、固定ブラケット26の筒体部28の内壁面から
離間して内側方向へ適宜変位し得るようになっているの
で、ドアパネル部13,14の開放変位に際して該ドア
パネル部13,14の端部13a,14aとパネル基材1
1との干渉が回避される。
【0032】また前記実施例では、各可動ブラケット2
7の可動補強パネル31が、合計4枚のパネル部材31
aを連設して構成したものを例示したが、このパネル部
材31aの数はこれに限定されるものではなく、ドアパ
ネル部13,14の形状やサイズ等を前提として3枚以
下または5枚以上であってもよい。
【0033】但し、可動補強パネル31を複数のパネル
部材31aから構成する場合は、夫々のパネル部材31
aを、前記連設部33により相互に連設することが望ま
しい。連設部33を設けずに夫々のパネル部材31aが
完全に分離した形態とした場合では、エアバッグ21に
押圧された際の衝撃によるドアパネル部13,14の破
損を防止し得ない不都合が危惧されるからである。しか
も連設部33は、外縁開裂予定部16の破断を先に進行
させることを前提とする場合、パネル部材31a間にお
いてなるべく中央ライン側に設けることが望ましい。
【0034】なお、エアバッグドアを有する車両内装部
材としては、前記インストルメントパネル10の他にド
アパネル部やピラーガーニッシュ等があり、本発明に係
るエアバッグドアの開放構造は、これらの車両内装部材
に設けたエアバッグドアにも好適に実施可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るエアバ
ッグドアの開放構造によれば、可動補強パネルを固定し
た各ドアパネル部が、前記エアバッグの全面展開を阻止
しない位置でかつ基材の表面に衝突しない位置まで開放
変位した際に、前記可動補強部材とブラケットとを連結
した連結部材が完全に伸張して、該ドアパネル部のこれ
以上の開放変位を規制するように構成されている。これ
により、夫々のドアパネル部がパネル基材に衝突するこ
とがないので、この衝突時の衝撃によるドアパネル部や
基材の破損が好適に回避できる有益な効果を奏する。
【0036】また、別の発明に係るエアバッグドアの開
放構造によれば、可動補強パネルを固定した各ドアパネ
ル部が、前記エアバッグの全面展開を阻止しない位置で
かつ基材の表面に衝突しない位置まで開放変位した際
に、前記可動補強部材とブラケットとを連結した連結部
材のスライド変位が停止して、該ドアパネル部のこれ以
上の開放変位を規制するように構成されている。これに
より、夫々のドアパネル部がパネル基材に衝突すること
がないので、この衝突時の衝撃によるドアパネル部や基
材の破損が好適に回避できる有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例に係るエアバッグドア
の開放構造に使用される金属補強部材を、ドアパネル部
の後面に装着して示す概略斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】図1の金属補強部材を構成する固定ブラケット
および可動ブラケットの分解斜視図である。
【図5】(a)は、膨張するエアバッグの押圧によりドア
パネル部が外方へ変形した破断前状態を示す正断面図、
(b)は、更に膨張するエアバッグの押圧により外縁開裂
予定部が破断することでドアパネル部が開放し始めた状
態を示す正断面図である。
【図6】(a)は、膨張するエアバッグの押圧によりヒン
ジ部が伸張変形することで、外縁開裂予定部が破断して
ドアパネル部が適宜浮上した状態の側断面図、(b)は、
エアバッグの更なる押圧により中央開裂予定部が破断し
て、各ドアパネル部が連結部材を中心に開放し始めた状
態の側断面図である。
【図7】本実施例のエアバッグドアの開放構造を経時的
に示す説明図であって、(a)は開裂予定部の破断前状態
を示し、(b)は、開裂予定部が破断すると共にヒンジ部
が伸張変形してドアパネル部が浮上した状態を示し、
(c)は、ヒンジ部がブラケットの内側へ変形した状態で
ドアパネル部が開放している状態を示し、(d)は、伸張
し切ったヒンジ部によりドアパネル部の開放変位が規制
された状態を示している。
【図8】エアバッグドアの開放変位を経時的に示す説明
図であって、(a)はエアバッグの押圧が開始されてエア
バッグドアが変形しつつある状態の斜視図、(b)は外縁
開裂予定部が破断してエアバッグドアが適宜浮上した状
態の斜視図、(c)は中央開裂予定部に破断が形成され始
めた状態の斜視図、(d)は開裂予定部での破断が完了し
エアバッグドアが開放変位を開始した状態の斜視図、
(d)はエアバッグドアの開放が完了した状態の斜視図で
ある。
【図9】(a)は、連結部材の別形態例を示す斜視図、
(b)は、(a)に示す連結部材を有する可動補強パネルを
固定したエアバッグドアが、外縁開裂予定部で破断する
ことで適宜浮上した状態の側断面図、(c)はドアパネル
部の開放変位が規制された状態の側断面図である。
【図10】エアバッグドアを設けたインストルメントパ
ネルの側断面図である。
【図11】インストルメントパネルのパネル基材に形成
したドアパネル部と、その裏側に装着された金属補強部
材とを、パネル基材を一部破断して示す斜視図である。
【図12】従前のエアバッグドアの開放構造を断面状態
で示す説明図であって、(a)は、エアバッグドアの開放
前状態を示し、(b)は、ドアパネル部が開放するに際
し、該ドアパネル部の外縁ライン側の端部と基材とが干
渉する不都合を示している。
【符号の説明】
10 インストルメントパネル(車両内装部材) 11 パネル基材(基材) 12 エアバッグドア 13,14 ドアパネル部 13a,14a 端部 15 中央開裂予定部 16 外縁開裂予定部 20 エアバッグ装置 21 エアバッグ 26 固定ブラケット(ブラケット) 28 筒体部 31 可動補強パネル 32 ヒンジ部(連結部材) 32a 弛み部 40 ボルト(棒状部材) 41 スリット 45 乗員室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 明彦 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株 式会社イノアックコーポレーション安城 事業所内 (56)参考文献 特開 平6−286556(JP,A) 特開 平7−156737(JP,A) 特開 平9−150699(JP,A) 実開 平3−124969(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/16 - 21/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両内装部材(10)の基材(11)に一体的に
    形成され、エアバッグ装置(20)の作動時に両側へ開放す
    る2枚のドアパネル部(13,14)と、前記基材(11)の裏側
    に配設したブラケット(26)に弛み部(32a)を有する連結
    部材(32)を介して両開き可能に取付けられ、前記ドアパ
    ネル部(13,14)の裏側に対応的に固定された2枚の可動
    補強パネル(31,31)とからなり、前記エアバッグ装置(2
    0)の作動により膨張を開始したエアバッグ(21)が前記可
    動補強パネル(31,31)を内側から押圧した際に、先ず前
    記連結部材(32)の弛み部(32a)が伸張変形することで前
    記ドアパネル部(13,14)の外縁ラインに沿って形成した
    開裂予定部(16)が破断して該ドアパネル部(13,14)を前
    記基材(11)から浮上させ、次いで前記ドアパネル部(13,
    14)の隣接し合う中央ラインに沿って形成した前記開裂
    予定部(15)が破断して該ドアパネル部(13,14)を乗員室
    (45)側へ開放変位させ、これにより前記エアバッグ(21)
    を該乗員室(45)へ全面展開させるようにしたエアバッグ
    ドア(12)において、 前記夫々の連結部材(32)を、前記弛み部(32a)が直線的
    に伸張変形可能な半円弧状に形成すると共に、この弛み
    部(32a)の円弧両端部を前記ブラケット(26)の筒体部(2
    8)の内壁面に近接位置させ、 更に前記弛み部(32a)における伸張時の長さは、前記ド
    アパネル部(13,14)が、前記エアバッグ(21)の全面展開
    を阻止しない位置で、かつ前記基材(11)の表面に衝突し
    ない位置まで開放変位するのを許容する寸法に設定し、 前記エアバッグ(21)が前記可動補強パネル(31,31)を内
    側から押圧して夫々のドアパネル部(13,14)が開放する
    際に、前記連結部材(32)の弛み部(32a)が完全に伸張し
    た時点で前記ドアパネル部(13,14)の開放変位が停止さ
    れ、これにより夫々のドアパネル部(13,14)が前記基材
    (11)の表面に衝突するのを阻止するよう構成したことを
    特徴とするエアバッグドアの開放構造。
  2. 【請求項2】 前記連結部材(32)は、前記弛み部(32a)
    が半円弧状から直線状に伸張変形するに際し、該弛み部
    (32a)の前記可動補強パネル(31)に連結した側が前記筒
    体部(28)の内側方向へ変位し、これによりドアパネル部
    (13,14)の端部(13a,14a)が基材(11)から退避した位置で
    該ドアパネル部(13,14)の開放変位がなされるようにな
    っている請求項1記載のエアバッグドアの開放構造。
  3. 【請求項3】 車両内装部材(10)の基材(11)に一体的に
    形成され、エアバッグ装置(20)の作動時に両側へ開放す
    る2枚のドアパネル部(13,14)と、前記基材(11)の裏側
    に配設したブラケット(26)にスライド移動可能に配設し
    た連結部材(32)を介して両開き可能に取付けられ、前記
    ドアパネル部(13,14)の裏側に対応的に固定された2枚
    の可動補強パネル(31,31)とからなり、前記エアバッグ
    装置(20)の作動により膨張を開始したエアバッグ(21)が
    前記可動補強パネル(31,31)を内側から押圧した際に、
    先ず前記連結部材(32)がスライド変位することで前記ド
    アパネル部(13,14)の外縁ラインに沿って形成した開裂
    予定部(16)が破断して該ドアパネル部(13,14)を前記基
    材(11)から浮上させ、次いで前記ドアパネル部(13,14)
    の隣接し合う中央ラインに沿って形成した前記開裂予定
    部(15)が破断して該ドアパネル部(13,14)を乗員室(45)
    側へ開放変位させ、これにより前記エアバッグ(21)を該
    乗員室(45)へ全面展開させるようにしたエアバッグドア
    (12)において、 前記夫々の連結部材(32)は、そのスライド方向に沿って
    延設した長孔状のスリット(41)に棒状部材(40)を挿通す
    ることで前記ブラケット(26)に組付けられて、該スリッ
    ト(41)の一方端から他方端に向かうスライド移動を許容
    し、 前記スリット(41)の長さは、前記ドアパネル部(13,14)
    が、前記エアバッグ(21)の全面展開を阻止しない位置
    で、かつ前記基材(11)の表面に衝突しない位置まで開放
    変位するのを許容する位置まで前記連結部材(32)を移動
    させ得る寸法に設定し、 前記エアバッグ(21)が前記可動補強パネル(31,31)を内
    側から押圧して夫々のドアパネル部(13,14)が開放する
    際に、前記連結部材(32)がスライドして前記スリット(4
    1)の他方端が前記棒状部材(40)に当接することで前記ド
    アパネル部(13,14)の開放変位が停止され、夫々のドア
    パネル部(13,14)が前記基材(11)の表面に衝突するのを
    阻止するよう構成したことを特徴とするエアバッグドア
    の開放構造。
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