JP4085308B2 - エアバッグドアの開放構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エアバッグドアの開放構造に関し、更に詳細には、エアバッグ装置の作動時にエアバッグの押圧力を受けたドア補強部およびエアバッグドアを、固定支持部の内壁部側へ近接的に変位する可変支持部により支持しつつ全面的に開放させるようにしたエアバッグドアの開放構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年生産される殆どの自動車では、衝突事故発生時の乗員安全確保を図るために、ドライバー用のエアバッグ装置およびパッセンジャー用のエアバッグ装置が標準的に装備されている。このうちパッセンジャー用のエアバッグ装置は、例えば図11および図12に示す如く、乗員室前方に設置された車両内装部材としてのインストルメントパネル10の内部に格納されている。このため、前記インストルメントパネル10において前記エアバッグ装置50に対応した部位には、常には該インストルメントパネル10の一部として構成されると共に、当該エアバッグ装置50の作動時に膨張するエアバッグ52の押圧力を受けると乗員室側へ開放するエアバッグドア14が設けられている。このエアバッグドア14は、前記インストルメントパネル10を構成するパネル基材12と別体に形成して該パネル基材12に後付装着するタイプ(「ビジブルタイプ」という)や、前記パネル基材12に一体的に形成されて開放前は外方から認識されないようにしたタイプ(「インビジブルタイプ」)等が、選択的に実施されている。
【0003】
図11および図12に例示のインストルメントパネル10に設けたエアバッグドア14は後者のインビジブルタイプのもので、パネル基材12の裏面において外縁ラインに沿って延設された開裂予定線16(外縁開裂予定線16aおよび中央開裂予定線16b)により形成されている。すなわちエアバッグドア14は、前記エアバッグ装置50の作動時にエアバッグ52の押圧力が裏面に加わった際に、前記外縁開裂予定線16aおよび中央開裂予定線16bが順次破断することで、前記パネル基材12から分離して開放が許容されるようになっている。
【0004】
ここで前記パネル基材12は、例えばPP(ポリプロピレン)やASG等の比較的硬質の合成樹脂材料から形成されており、殊に低温時に前記エアバッグ52の強大な押圧力が加わった際にその衝撃で破損することがある。このため、前記エアバッグ装置50に一方が連結されるインサート部材(ドア補強部材)20の他方を、エアバッグドア14の裏面およびドア周辺部位18の裏面に固定することで、当該エアバッグドア14およびドア周辺部位18の破損防止および飛散防止等を図る対策が採られている。前記インサート部材20は、例えばスチール等からなる金属製のものや、TPO(オレフィン系の熱可塑性エラストマー)等からなる合成樹脂製のものが実施されている。
【0005】
ここで、図11および図12に図示したインストルメントパネル10では、フロントガラス54側へ開放するエアバッグドア14および乗員席側へ開放するエアバッグドア14を有する両開きタイプが採用されており、従って前記インサート部材20は、各々のエアバッグドア14,14を両開き態様で開放させ得る形態のものが実施されている(図12では、金属製のものを例示している)。すなわちインサート部材20は、前記インストルメントパネル10に設けた各々のエアバッグドア14,14の裏側に固定されるドア補強板(ドア補強部)22,22と、該インストルメントパネル10の内側に設けた前記エアバッグ装置50およびドア周辺部位18の裏面に夫々固定される固定ブラケット(固定支持部)24と、前記ドア補強板22,22の端縁部および固定ブラケット24の内壁部とに寸法余裕状態(適宜弛緩した状態)で端部接合される所要長の可変支持部26とから構成されている。なお金属製のインサート部材20の場合は、固定ブラケット24の内壁部に溶接またはビス固定される支持板28を有し、この支持板28に対し前記可変支持部26を介して前記ドア補強板22を一体的に連設した形態とし、前記支持板28を前記固定ブラケット24の内壁部に固定することで、該ドア補強板22が固定ブラケット24に支持されるようになっている。
【0006】
前記可変支持部26は、エアバッグ装置50の非作動時では横断面形状が略半円弧状とされる寸法余裕状態となっており、エアバッグ装置50の作動により前記エアバッグ52の押圧力が前記ドア補強板22に加わり、前記外縁開裂予定線16aが破断すると、前記固定ブラケット24の内壁部側へ近接的に変位しながら伸張状態まで変形するようになり、該ドア補強板22およびエアバッグドア14を所要量だけ浮上させる(図13に1点鎖線図示)。そして、前記可変支持部26が伸張状態まで変形すると、エアバッグ52の押圧力で中央開裂予定線16bが破断するようになり、その後にドア補強板22およびエアバッグドア14は、前記可変支持部26に支持されつつ全面的に開放するようになる(図13に実線表示)。すなわち、前記エアバッグ装置50の作動時に、前記可変支持部26が寸法余裕状態から伸張状態に変形することで、開放途中の各々のエアバッグドア14の基端14aとパネル基材12との干渉を回避させる構造となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前述した従来のエアバッグドアの開放構造では、前記各々のエアバッグドア14,14の開放態様が、伸張状態に変化した際の前記ドア補強板22の伸張長さによって決定される。例えば、前記可変支持部26の伸張長さを最適とされる長さより短かめに設定してある場合には、エアバッグ52の押圧によるドア補強板22およびエアバッグドア14の浮上量が小さくなるので、該可変支持部26が伸張状態に変形しても開放途中の当該エアバッグドア14の基端14aがパネル基材12に結局は接触してしまい、これ以降のエアバッグドア14の開放が規制されることとなる(図14に一点鎖線表示)。従って、エアバッグドア14が充分に開放せずに停止した場合には、該エアバッグドア14に膨張展開中のエアバッグ52が接触するようになるので、該エアバッグ52の膨張挙動に支障を来して乗員保護機能が充分に発揮できないことが危惧される。また、開放が規制された状態にあるエアバッグドア14に前記エアバッグ52の押圧力が更に加わった際には、該エアバッグドア14とドア補強板22との係着部分(図示の係着突片30)が破損し、当該エアバッグドア14が乗員席側へ飛ばされる畏れもある。
【0008】
一方、前記可変支持部26の伸張長さを最適な長さより長めに設定してある場合には、エアバッグ52の押圧によるドア補強板22およびエアバッグドア14の浮上量が大きくなるので、当該エアバッグドア14の基端14aとパネル基材12との接触を回避し得る。しかしながら、このように可変支持部26を長めに設定した場合には、図14に実線で図示する如く、エアバッグ52の押圧力を受けたエアバッグドア14は全面開放位置まで一気に開放してしまい、パネル基材12における前記ドア周辺部位18の外面に対して殆ど減速・減勢されることなく激しく衝突するようになる。ところが前記ドア周辺部位18は、前述した如く、エアバッグ装置50に一端側が連結された前記インサート部材20の固定ブラケット24で裏側から支持されて弾性変形が規制されているため、エアバッグドア14,14の衝突に伴う衝撃を殆ど吸収することができない。このため、ドア周辺部位18に激突したエアバッグドア14は、図14に2点鎖線で図示する如く、その反動で閉成方向(破線矢印方向)へ跳返ってしまう。
【0009】
この際、エアバッグドア14の跳返り速度および跳返り量は、ドア周辺部位18に激突した際の速度および勢いが大きい程に大きくなる。殊に、乗員席側に位置するエアバッグドア14が閉成方向へ跳返って図示程度(傾斜角度が30〜40度)で停止した場合には、その開放端14bが膨張するエアバッグ52に接触して該エアバッグ52の乗員保護機能を損なう畏れがある。また、エアバッグドア14の開放端14bが乗員席側を指向するようになるので、万一乗員が前方へ投げ出されてしまった場合には、当該乗員の頭部(図示せず)が該エアバッグドア14の開放端14bに衝突して2次災害の発生を誘発することも危惧される。
【0010】
【発明の目的】
本発明は、前述した課題を好適に解決するべく提案されたもので、車両内装部材に設けたエアバッグドアおよび該エアバッグドアの裏面に固定したドア補強部が、エアバッグの押圧力を受けて全面開放しようとする際にその減勢を図り得るようにすることで、該エアバッグドアが車両内装部材の外面に衝突する際の衝撃を緩和させ得るよう構成したエアバッグドアの開放構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決して、所期の目的を達成するため本発明は、車両内装部材の所要位置に設けたエアバッグドアの裏側に固定されるドア補強部と、該車両内装部材の内側に設けたエアバッグ装置に連結される固定支持部と、前記ドア補強部の端縁部および固定支持部の内壁部に寸法余裕状態で端部接合され、伸張状態でエアバッグドアの基端と車両内装部材との干渉を回避し得る所要長の可変支持部とからなり、前記エアバッグ装置の作動時にエアバッグの押圧力を受けた前記ドア補強部およびエアバッグドアを、該エアバッグドアの外表面が前記車両内装部材の外表面に接触するまで全面的に開放させるようにしたエアバッグドアの開放構造において、
前記固定支持部の内壁部と、ヒンジ部として機能する前記寸法余裕状態にある可変支持部との間に画成される間隙に、該固定支持部および伸張状態へ変形する可変支持部の挟圧力により圧縮変形し得る変形体を存在させたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るエアバッグドアの開放構造につき、好適な実施例を挙げ、添付図面を参照しながら以下説明する。本実施例のエアバッグドアの開放構造は、前記エアバッグ装置50に一方が連結されると共にエアバッグドア14の裏面およびドア周辺部位18の裏面に他方が固定されるインサート部材を利用することが前提とされている。そこで、次に説明する各実施例では、車両内装部材であるインストルメントパネル10のパネル基材12に設けた2枚のエアバッグドア14,14からなる両開きタイプに対応し、これらエアバッグドア14,14を両開き態様で開放させ得るインサート部材を例示する。そこで、図11〜図14を引用して説明した従来技術の項で既出の部材や部位と同一の部材や部位に関しては、同一符号を付して説明する。
【0013】
【第1実施例】
図1は、第1実施例に係るエアバッグドアの開放構造を、パネル基材12に設けたエアバッグドア14,14の形成部位で破断して示すインストルメントパネル10の要部断面図である。図示のインストルメントパネル10は、ポリプロピレン(PP)やASG等から所要形状に形成された合成樹脂製のパネル基材12からなる単層タイプとされている。そして、車両乗員室の前方に設置した際には、リィンフォースバー等の車体構成部材に強固に固定された前記エアバッグ装置50を、全体的に被覆格納した状態となる。
【0014】
このようなインストルメントパネル10において各々のエアバッグドア14,14は、前記パネル基材12の裏面において前記エアバッグ装置50に対応した部位に外縁開裂予定線16aおよび中央開裂予定線16bからなる「日」字形の開裂予定線16を延設することで、パネル基材12に一体的に形成されて常には該基材12の一部を構成している。そして各々のエアバッグドア14,14は、前記外縁開裂予定線16aが破断することでパネル基材12からの一体的な分離が許容され、前記中央開裂予定線16bが破断することで相互に分離するようになる。ここで前記開裂予定線16は、パネル基材12の裏面に延設した凹溝によってエアバッグドア14,14やパネル基材12の一般部位よりも厚みを小さくした部分で、該エアバッグドア14,14の裏面にエアバッグ52の押圧力が加わった際に応力が集中して破断し易いように設定したものである。
【0015】
第1実施例に係るエアバッグドアの開放構造に実施されるインサート部材20は、2枚のエアバッグドア14,14を両開き態様で開放させるべく構成された金属製の成形部材で、基本的には図12に示した従来のものと同一構成とされている。具体的にインサート部材20は、図1および図2に示すように、インストルメントパネル10のパネル基材12に設けた各々のエアバッグドア14,14の裏側に固定されるドア補強板(ドア補強部)22,22と、該インストルメントパネル10の内側に設けた前記エアバッグ装置50およびドア周辺部位18の裏面に夫々連結される筒体状の固定ブラケット(固定支持部)24と、前記ドア補強板22,22の端縁部および固定ブラケット24の内壁部とに寸法余裕状態(所謂弛緩状態)で端部接合される所要長の可変支持部26とから構成されている。そして各々のドア補強板22は、固定ブラケット24の内壁部に溶接またはビス固定される支持板28に対し前記可変支持部26を介して連設した状態で一体的に成形され、該支持板28を前記固定ブラケット24の内壁部に固定することで該固定ブラケット24の内側に配設される。
【0016】
前記可変支持部26は、エアバッグ装置50の非作動時では横断面形状が略半円弧状とされる寸法余裕状態(弛緩状態)となっており、該エアバッグ装置50の作動により前記エアバッグ52の押圧力が前記ドア補強板22に加わり、前記外縁開裂予定線16aが破断すると、前記固定ブラケット24の内壁部側へ近接的に変位しながら伸張状態まで変形するようになり、該ドア補強板22およびエアバッグドア14を所要量だけ浮上させる(図3に2点鎖線図示)。そして可変支持部26は、伸張状態まで変形しかつエアバッグ52の押圧力で中央開裂予定線16bが破断すると、開放変位するドア補強板22およびエアバッグドア14を支持するヒンジ部として機能する(図3に実線表示)。
【0017】
このようなインサート部材20を裏面に固定することを前提とする第1実施例に係るエアバッグドアの開放構造は、図1および図2に示すように、前記固定ブラケット24の内壁部と前記寸法余裕状態にある可変支持部26との間に画成される間隙32に、該固定ブラケット24および可変支持部26に挟圧された際にその挟圧力により縮形的に圧縮変形し得る変形体40を存在させてある。従って、前記エアバッグ52の押圧力に基づく前記ドア補強板22およびエアバッグドア14を開放させるエネルギーを、前記固定ブラケット24および可変支持部26による前記変形体40の圧縮変形で部分的に吸収(消費)させ、これにより全面開放しようとする該ドア補強板22およびエアバッグドア14の減勢を図り、該エアバッグドア14が前記インストルメントパネル10のパネル基材12の外面に衝突する際の衝撃を緩和し得るように構成されている。
【0018】
第1実施例の前記変形体40は、例えば適宜のゴム、プラスチックまたはウレタン材料等の樹脂を材質とする発泡体または多孔体であって、前記間隙32にセットし得る形状に形成された横断面円形状の丸棒状を呈する棒状変形体42とされ、殊に短手方向から外力が作用した際に弾性的に圧縮変形し易くなっている。すなわち前記間隙32にセットした棒状変形体42は、前記固定ブラケット24および前記可変支持部26で挟圧された際に、その挟圧力により弾性的に圧縮変形するようになる(図3、図4)。
【0019】
【第1実施例の作用】
前記インサート部材20は、図2に示すように、固定ブラケット24における開口内側に各々のドア補強板22,22を配設することで(該ドア補強板22に前記可変支持部26を一体的に形成した前記支持板28を該固定ブラケット24の内壁部に溶接固定することで)、単一の部材として構成されて取扱い得る。なお、前記固定ブラケット24に前記支持板28を固定するに際し、該固定ブラケット24の内壁部と前記寸法余裕状態にある可変支持部26との間に画成される間隙32に、前記棒状変形体42(変形体40)を介挿セットする。
【0020】
そして、固定ブラケット24をパネル基材12におけるドア周辺部位18の裏面にカシメ付けして固定する一方、各々のドア補強板22,22を対応のエアバッグドア14,14の裏面にカシメ付けして固定する。そして、乗員室前方の車体に前記エアバッグ装置50を設置したもとで、前記インサート部材20を組付けた前記インストルメントパネル10を乗員室前方に組付け、該エアバッグ装置50のインフレータに対して該インサート部材20を係止連結させる。
【0021】
このもとで、前記エアバッグ装置50が作動して前記エアバッグ52の押圧力が前記ドア補強板22を介して各々のエアバッグドア14の裏面に加わると、該エアバッグ52の押圧力が前記外縁開裂予定線16aに集中して該外縁開裂予定線16aが破断するようになる。そして、外縁開裂予定線16aでの破断が完了すると、各々のドア補強板22,22およびエアバッグドア14,14は、半円弧状の寸法余裕状態となっていた前記可変支持部26が前記固定ブラケット24の内壁部側へ近接的に変位しながら伸張状態へ変形することで、パネル基材12から徐々に浮上するようになる。このとき、伸張状態へ変形する前記可変支持部26が固定ブラケット24の内壁部側へ近接的に変位すると、該可変支持部26と固定ブラケット24とで前記棒状変形体42が挟圧されるようになるので、該棒状変形体42はこの際の挟圧力により圧縮的に弾性変形するようになる(図3)。
【0022】
そして、前記可変支持部26が伸張状態まで変形すると、エアバッグ52の押圧力で中央開裂予定線16bが破断するようになり、該中央開裂予定線16bでの破断が完了すると、各々のドア補強板22,22およびエアバッグドア14,14は、前記可変支持部26に支持された状態でフロントガラス54側および乗員席側へ一気に開放する(図3に実線表示)。このとき、前記ドア補強板22およびエアバッグドア14の開放変位量の増加とともに、前記可変支持部26は引張られて固定ブラケット24の内壁部側へ更に近接的に変位するようになるので、前記棒状変形体42に対する挟圧力が次第に増大して該棒状変形体42の圧縮変形量が徐々に大きくなる(図4)。
【0023】
すなわち第1実施例の開放構造では、エアバッグ52の押圧力に基づくドア補強板22およびエアバッグドア14を開放させるエネルギーの一部を、前記固定ブラケット24および可変支持部26による前記棒状変形体42の弾性的な圧縮変形で吸収させるので、全面開放しようとする該ドア補強板22およびエアバッグドア14の減勢を図り得る。従って、前記エアバッグドア14がインストルメントパネル10におけるパネル基材12のドア周辺部位18の外面に衝突する際の衝撃を大幅に緩和し得るので、当該エアバッグドア14および/またはパネル基材12の破損が防止され、破片の飛散による2次災害の発生が回避される。そしてエアバッグドア14は、減勢状態でドア周辺部位18に衝突するので閉成方向へ跳返ることが殆どなく、また跳返ったとしてもその跳返り量は僅かであるから、該エアバッグドア14がエアバッグ52に接触することによる該エアバッグ52の膨張不良が防止される一方、該エアバッグドア14の開放端14bに乗員が衝突することによる2次災害の発生も好適に回避される。
【0024】
なお第1実施例の開放構造では、▲1▼前記可変支持部26の寸法余裕状態の形状および伸張状態での長さ、▲2▼前記棒状変形体42の物性(硬さ、弾力性等)や形状・サイズ等を適宜に変更することにより、前記エアバッグドア14をパネル基材12におけるドア周辺部位18の外面に衝突させないように設定することも可能である。
【0025】
【第2実施例】
図5は、第2実施例に係るエアバッグドアの開放構造を、パネル基材12に設けたエアバッグドア14,14の形成部位で破断して示すインストルメントパネル10の要部断面図である。なお、インストルメントパネル10のパネル基材12や、該パネル基材12に設けたエアバッグドア14等は、第1実施例と基本的に同一である。
【0026】
第2実施例に係るエアバッグドアの開放構造に実施されるインサート部材20は、2枚のエアバッグドア14,14を両開き態様で開放させるべく構成された合成樹脂(TPO等)製の一体成形部材である。具体的にインサート部材20は、図5に示すように、インストルメントパネル10のパネル基材12に設けた各々のエアバッグドア14,14の裏側に振動溶着技術等により溶着固定されるドア補強板(ドア補強部)22,22と、該インストルメントパネル10の内側に設けた前記エアバッグ装置50に連結されると共にドア周辺部位18の裏面に溶着固定される筒体状の固定ブラケット部(固定支持部)24と、前記ドア補強板22,22の端縁部および固定ブラケット部24の内壁部とに寸法余裕状態(弛緩状態)で端部接合される所要長の可変支持部26とから構成されている。このようなインサート部材20は、例えばインジェクション成形技術等に基いて一体的に成形される。
【0027】
前記可変支持部26は、エアバッグ装置50の非作動時では横断面形状が略L字形状とされる寸法余裕状態(弛緩状態)となっており、該エアバッグ装置50の作動により前記エアバッグ52の押圧力が前記ドア補強板22に加わり、前記外縁開裂予定線16aが破断すると、前記固定ブラケット部24の内壁部側へ近接的に変位しながら伸張状態まで変形するようになり、該ドア補強板22およびエアバッグドア14を所要量だけ浮上させる(図6に2点鎖線図示)。そして可変支持部26は、伸張状態まで変形しかつエアバッグ52の押圧力で中央開裂予定線16bが破断すると、開放変位するドア補強板22およびエアバッグドア14を支持するヒンジ部として機能する(図6に実線表示)。
【0028】
このようなインサート部材20を裏面に固定することを前提とする第2実施例に係るエアバッグドアの開放構造は、図5に示すように、前記固定ブラケット部24の内壁部と前記寸法余裕状態にある可変支持部26との間に画成される間隙32に、該固定ブラケット24および可変支持部26に挟圧された際にその挟圧力で縮形的に圧縮変形し得る変形体40を存在させてある。従って、前記エアバッグ装置50の作動により、前記エアバッグ52の押圧力に基づく前記ドア補強板22およびエアバッグドア14を開放させるエネルギーを、前記固定ブラケット24および可変支持部26による前記変形体40の圧縮変形で部分的に吸収(消費)させ、これにより全面開放しようとする該ドア補強板22およびエアバッグドア14の減勢を図り、該エアバッグドア14が前記インストルメントパネル10のパネル基材12の外面に衝突する際の衝撃を緩和し得るよう構成されている。
【0029】
第2実施例の前記変形体40は、例えば適宜のウレタン材料から発泡成形した硬質ウレタン等の発泡体または多孔体であって、前記間隙32にセットし得る形状に形成された横断面矩形状の角棒状を呈する棒状変形体44とされ、殊に短手方向から外力が作用した際に圧潰的に圧縮変形し易くなっている。すなわち、前記間隙32にセットした棒状変形体44は、前記固定ブラケット24および前記可変支持部26で挟圧された際に、その挟圧力により圧潰的に圧縮変形するようになる(図6、図7)。
【0030】
【第2実施例の作用】
第2実施例の開放構造においても、前記可変支持部26が伸張状態まで変形すると(図6に2点鎖線表示)、エアバッグ52の押圧力で中央開裂予定線16bが破断するようになり、該中央開裂予定線16bでの破断が完了すると、各々のドア補強板22,22およびエアバッグドア14,14は、前記可変支持部26に支持された状態でフロントガラス54側および乗員席側へ一気に開放する(図6に実線表示)。このとき、前記ドア補強板22およびエアバッグドア14の開放変位量の増加とともに、前記可変支持部26は引張られて固定ブラケット部24の内壁部側へ更に近接的に変位するようになるので、前記棒状変形体44に対する挟圧力が次第に増大して該棒状変形体44の圧縮変形量が徐々に大きくなる(図7)。
【0031】
すなわち第2実施例の開放構造では、エアバッグ52の押圧力に基づくドア補強板22およびエアバッグドア14を開放させるエネルギーの一部を、前記固定ブラケット部24および可変支持部26による前記棒状変形体44の圧潰的な圧縮変形で吸収させるので、全面開放しようとする該ドア補強板22およびエアバッグドア14の減勢を図り得る。従って、前記エアバッグドア14がインストルメントパネル10におけるパネル基材12のドア周辺部位18の外面に衝突する際の衝撃を大幅に緩和し得るので、当該エアバッグドア14および/またはパネル基材12の破損が防止され、破片の飛散による2次災害の発生が回避される。そしてエアバッグドア14は、減勢状態でドア周辺部位18に衝突するので閉成方向へ跳返ることが殆どなく、また跳返ったとしてもその跳返り量は僅かであるから、該エアバッグドア14がエアバッグ52に接触することによる該エアバッグ52の膨張不良が防止される一方、該エアバッグドア14の開放端14bに乗員が衝突することによる2次災害の発生も好適に回避される。
【0032】
なお第2実施例の開放構造では、前記第1実施例と同様に、▲1▼前記可変支持部26の寸法余裕状態の形状および伸張状態での長さ、▲2▼前記棒状変形体44の物性(硬さ等)や形状・サイズ等を適宜に変更することにより、前記エアバッグドア14をパネル基材12におけるドア周辺部位18の外面に衝突させないように設定することも可能である。
【0033】
【第3実施例】
図8は、第3実施例に係るエアバッグドアの開放構造を、パネル基材12に設けたエアバッグドア14,14の形成部位で破断して示すインストルメントパネル10の要部断面図である。なお、インストルメントパネル10のパネル基材12や、該パネル基材12に設けたエアバッグドア14等は、第1実施例および第2実施例と基本的に同一である。
【0034】
第3実施例に係るエアバッグドアの開放構造に実施されるインサート部材20は、基本的には前記第2実施例に例示したものと同様に、合成樹脂(TPO等)製の一体成形部材である。具体的にインサート部材20は、図8および図9に示すように、インストルメントパネル10のパネル基材12に設けた各々のエアバッグドア14,14の裏側に振動溶着技術等により溶着固定されるドア補強板(ドア補強部)22,22と、該インストルメントパネル10の内側に設けた前記エアバッグ装置50に連結されると共にドア周辺部位18の裏面に溶着固定される筒体状の固定ブラケット部(固定支持部)24と、前記ドア補強板22,22の端縁部および固定ブラケット部24の内壁部とに寸法余裕状態(弛緩状態)で端部接合される所要長の可変支持部26とから構成されている。
【0035】
前記可変支持部26は、エアバッグ装置50の非作動時では横断面形状が略L字形状とされる寸法余裕状態(弛緩状態)となっており、該エアバッグ装置50の作動により前記エアバッグ52の押圧力が前記ドア補強板22に加わり、前記外縁開裂予定線16aが破断すると、前記固定ブラケット部24の内壁部側へ近接的に変位しながら伸張状態まで変形するようになり、該ドア補強板22およびエアバッグドア14を所要量だけ浮上させる。そして可変支持部26は、伸張状態まで変形しかつエアバッグ52の押圧力で中央開裂予定線16bが破断すると、開放変位するドア補強板22およびエアバッグドア14を支持するヒンジ部として機能する。
【0036】
そして第3実施例の開放構造では、前記固定ブラケット部24の内壁部と前記寸法余裕状態にある可変支持部26との間に画成される間隙32に、これら固定ブラケット24および可変支持部26に挟圧された際にその挟圧力で縮形的に変形し得る変形体40を存在させてある。第3実施例の前記変形体40は、図9に示すように、前記固定ブラケット部24の内壁部に一体的に形成されて前記間隙32に延出するリブ状変形体46とされ、前記固定ブラケット部24および可変支持部26で挟圧された際に、該リブ状変形体46が座屈的に圧縮変形し得るようになっている(図10)。なお、前記リブ状変形体46の配設数や、形状および座屈強度等を変更することで、圧縮変形によるエネルギー吸収量の調整が可能であり、実施例では前記間隙32に沿って複数の変形体40を所要間隔毎に形成した場合を例示している。
【0037】
【第3実施例の作用】
第3実施例の開放構造においても、前記可変支持部26が伸張状態まで変形すると、エアバッグ52の押圧力で中央開裂予定線16bが破断するようになり、該中央開裂予定線16bでの破断が完了すると、各々のドア補強板22,22およびエアバッグドア14,14は、前記可変支持部26に支持された状態でフロントガラス54側および乗員席側へ一気に開放する。このとき、前記ドア補強板22およびエアバッグドア14の開放変位量の増加とともに、前記可変支持部26は引張られて固定ブラケット部24の内壁部側へ更に近接的に変位するようになるので、各々のリブ状変形体46に対する挟圧力が次第に増大して該リブ状変形体46の圧縮変形量が徐々に大きくなる。
【0038】
すなわち第3実施例の開放構造では、エアバッグ52の押圧力に基づくドア補強板22およびエアバッグドア14を開放させるエネルギーの一部を、前記固定ブラケット部24および可変支持部26による前記リブ状変形体46の座屈的な圧縮変形で吸収させるので、全面開放しようとする該ドア補強板22およびエアバッグドア14の減勢を図り得る。従って、前記エアバッグドア14がインストルメントパネル10におけるパネル基材12のドア周辺部位18の外面に衝突する際の衝撃を大幅に緩和し得るので、当該エアバッグドア14および/またはパネル基材12の破損が防止され、破片の飛散による2次災害の発生が回避される。そしてエアバッグドア14は、減勢状態でドア周辺部位18に衝突するので閉成方向へ跳返ることが殆どなく、また跳返ったとしてもその跳返り量は僅かであるから、該エアバッグドア14がエアバッグ52に接触することによる該エアバッグ52の膨張不良が防止される一方、該エアバッグドア14の開放端14bに乗員が衝突することによる2次災害の発生も好適に回避される。
【0039】
なお第1実施例の場合と同様に、▲1▼前記可変支持部26の寸法余裕状態の形状および伸張状態での長さ、▲2▼前記リブ状変形体46の座屈強度や形状・サイズ等を適宜に変更することにより、前記エアバッグドア14をパネル基材12におけるドア周辺部位18の外面に衝突させないように設定することも可能である。
【0040】
ここで、前記第3実施例で例示した変形体40としてのリブ状変形体46を、前記第1実施例に例示した金属製のインサート部材20に応用してもよい。すなわち、前記固定ブラケット24における壁部の一部を折曲げて成形すれば、変形体40としてのリブ状変形体を形成することが可能である。
【0041】
また前記各実施例では、2枚のエアバッグドア14,14からなる両開きタイプの開放構造を例示したが、本願のエアバッグドアの開放構造は、1枚のエアバッグドアからなる片開きタイプや、4枚のエアバッグドアからなる4方開きタイプ等にも実施可能である。
【0042】
一方、前記実施例のエアバッグドアの開放構造は、ドア補強板22およびエアバッグドア14の開放が、[外縁開裂予定線16aが破断 → 可変支持部26が伸張状態に変形するまでドア補強板22およびエアバッグドア14が浮上 → 中央開裂予定線16bが破断]というプロセスを経て進行することを前提として説明した。しかしながら本願のエアバッグドアの開放構造は、ドア補強板22およびエアバッグドア14の開放が前述以外のプロセスを経て進行する場合でも、前記実施例の場合と同等の効果を得ることが可能である。具体的には、ドア補強板22およびエアバッグドア14の開放が、[中央開裂予定線16bが破断 → 外縁開裂予定線16aが破断]というプロセスを経て進行する場合でも、前記実施例の場合と同等の効果を得ることが可能である。更には、ドア補強板22およびエアバッグドア14の開放が、[中央開裂予定線16bおよび外縁開裂予定線16aが略同時に破断]することで進行する場合でも、前記実施例の場合と同等の効果を得ることが可能である。
【0043】
更に前記各実施例では、単層タイプのインストルメントパネル10を例示したが、本願のエアバッグドアの開放構造は、前記パネル基材12および表皮材からなる2層タイプのインストルメントパネルに設けたエアバッグドア、パネル基材12、表皮材およびクッション材からなる3層タイプのインストルメントパネルに設けたエアバッグドアにも実施可能である。
【0044】
更にまた、本願の開放構造を実施可能なエアバッグドアは、前記インストルメントパネル10に設けたものの他に、ドアパネルやピラーガーニッシュ等に設けたもの等も対象とされる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係るエアバッグドアの開放構造によれば、エアバッグの押圧力に基づくドア補強部およびエアバッグドアを開放させるエネルギーの一部を、固定支持部および可変支持部による変形体の圧縮変形で吸収させるので、全面開放しようとする該ドア補強部およびエアバッグドアの減勢を好適に図り得る。従って、エアバッグドアが車両内装部材の外面に衝突した際の衝撃を大幅に緩和し得るので、当該エアバッグドアおよび/または車両内装部材の破損が防止され、破片の飛散による2次災害の発生が回避される利点がある。そしてエアバッグドアは、減勢状態で車両内装部材に衝突するので閉成方向へ跳返ることが殆どなく、また跳返ったとしてもその跳返り量は僅かであるから、該エアバッグドアがエアバッグに接触することによる該エアバッグの膨張不良が防止される一方、該エアバッグドアに乗員が衝突することによる2次災害の発生も好適に回避される等の有益な効果を奏する。
なお変形体は、固定支持部および可変支持部で挟圧された際に、弾性的に圧縮変形し得るもの、圧潰的に圧縮変形し得るもの、または固定支持部に一体的に形成されて座屈的に圧縮変形し得るもの等が実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るエアバッグドアの開放構造を、パネル基材に設けたエアバッグドアの形成部位で破断して示すインストルメントパネルの要部断面図である。
【図2】インサート部材および変形体を分解状態で示す概略斜視図である。
【図3】エアバッグの膨張初期段階を示す要部断面図であって、該エアバッグの押圧力により寸法余裕状態にあった変形支持部が伸張状態に変形した後、この変形支持部に支持された状態でドア補強板およびエアバッグドアが開放することを示している。
【図4】図3の状態から更にエアバッグが膨張した状態を示す要部断面図であって、ドア補強板およびエアバッグドアを開放させるエネルギーの一部を、変形体の弾性的な圧縮変形で吸収させることで、全面開放しようとする該ドア補強板およびエアバッグドアの減勢が図られ、これによりエアバッグドアがパネル基材の外面に衝突する際の衝撃を緩和し得ることを示している。
【図5】本発明の第2実施例に係るエアバッグドアの開放構造を、パネル基材に設けたエアバッグドアの形成部位で破断して示すインストルメントパネルの要部断面図である。
【図6】エアバッグの膨張初期段階を示す要部断面図であって、該エアバッグの押圧力により寸法余裕状態にあった変形支持部が伸張状態に変形した後、この変形支持部に支持された状態でドア補強部およびエアバッグドアが開放することを示している。
【図7】図6の状態から更にエアバッグが膨張した状態を示す要部断面図であって、ドア補強板およびエアバッグドアを開放させるエネルギーの一部を、変形体の圧潰的な圧縮変形で吸収させることで、全面開放しようとする該ドア補強板およびエアバッグドアの減勢が図られ、これによりエアバッグドアがパネル基材の外面に衝突する際の衝撃を緩和し得ることを示している。
【図8】本発明の第3実施例に係るエアバッグドアの開放構造を、パネル基材に設けたエアバッグドアの形成部位で破断して示すインストルメントパネルの要部断面図である。
【図9】図8に示したインサート部材を、一部破断して示す概略斜視図である。
【図10】エアバッグが膨張した状態を示す要部断面図であって、ドア補強板およびエアバッグドアを開放させるエネルギーの一部を、変形体の座屈的な圧縮変形で吸収させることで、全面開放しようとする該ドア補強板およびエアバッグドアの減勢が図られ、これによりエアバッグドアがパネル基材の外面に衝突する際の衝撃を緩和し得ることを示している。
【図11】エアバッグドアの形成部位で破断して示すインストルメントパネルの概略断面図である。
【図12】従来のエアバッグドアの開放構造を、パネル基材に設けたエアバッグドアの形成部位で破断して示す断面図である。
【図13】従来のエアバッグドアの開放構造におけるエアバッグの膨張初期段階を示す要部断面図であって、該エアバッグの押圧力により寸法余裕状態にあった変形支持部が伸張状態に変形した後、この変形支持部に支持された状態でドア補強板およびエアバッグドアが開放することを示している。
【図14】図13の状態から更にエアバッグが膨張した状態を示す説明断面図であって、可変支持部の伸張長さを短めに設定した際にはエアバッグドアの開放が規制される不都合が生ずることと、可変支持部の伸張長さを長めに設定した際には、エアバッグドアがパネル基材の外面に激しく衝突して該エアバッグドアの破損や跳返り等の不都合が生ずることとを同時に示している。
【符号の説明】
10 インストルメントパネル(車両内装部材)
14 エアバッグドア, 22 ドア補強板(ドア補強部)
24 固定ブラケット(固定支持部), 26 可変支持部
32 間隙, 40 変形体
42 棒状変形体, 44 棒状変形体
46 リブ状変形体, 52 エアバッグ
Claims (3)
- 車両内装部材(10)の所要位置に設けたエアバッグドア(14)の裏側に固定されるドア補強部(22)と、該車両内装部材(10)の内側に設けたエアバッグ装置に連結される固定支持部(24)と、前記ドア補強部(22)の端縁部および固定支持部(24)の内壁部に寸法余裕状態で端部接合され、伸張状態でエアバッグドア (14) の基端と車両内装部材 (10) との干渉を回避し得る所要長の可変支持部(26)とからなり、前記エアバッグ装置の作動時にエアバッグ(52)の押圧力を受けた前記ドア補強部(22)およびエアバッグドア(14)を、該エアバッグドア (14) の外表面が前記車両内装部材(10)の外表面に接触するまで全面的に開放させるようにしたエアバッグドアの開放構造において、
前記固定支持部(24)の内壁部と、ヒンジ部として機能する前記寸法余裕状態にある可変支持部(26)との間に画成される間隙(32)に、該固定支持部(24)および伸張状態へ変形する可変支持部(26)の挟圧力により圧縮変形し得る変形体(40)を存在させた
ことを特徴とするエアバッグドアの開放構造。 - 前記変形体(40)は、ゴム、プラスチックまたはウレタン等の発泡体からなる棒状変形体(42,44)であって、前記固定支持部(24)および可変支持部(26)で挟圧された際に弾性的または圧潰的に圧縮変形し得るようになっている請求項1記載のエアバッグドアの開放構造。
- 前記変形体(40)は、前記固定支持部(24)の内壁部に一体的に形成されて前記間隙(32)に延出するリブ状変形体(46)であって、前記固定支持部(24)および可変支持部(26)で挟圧された際に座屈的に圧縮変形し得るようになっている請求項1記載のエアバッグドアの開放構造。
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