JP3383083B2 - コンタクトレンズ保管容器 - Google Patents

コンタクトレンズ保管容器

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鉄五郎 中野
敏行 大西
隆司 白木
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Ishizuka Glass Co Ltd
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Ishizuka Glass Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンタクトレンズ保管
容器の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンタクトレンズは、装着しないときに
は保存液の中に浸漬しておく必要があり、このために従
来からキャップの裏面にレンズホルダーを備えたコンタ
クトレンズ専用の保管容器が市販されている。このコン
タクトレンズ保管容器の内部は十分に清潔な状態に維持
する必要がある。そこで本発明者等は、抗菌性のある銀
イオンを溶出することができる溶解性ガラスの粉末をレ
ンズホルダーに分散させることにより保存液の抗菌性を
向上させたコンタクトレンズ保管容器を先に開発し、既
に実願平2-76814 号 (実開平4-35436 号) として出願済
みである。
【0003】ところが従来のこの種のコンタクトレンズ
保管容器は、その取扱いに注意していてもなお、樹脂製
キャップと容器本体の口部とに形成されているねじ部に
カビやヌメリが発生することがあった。これはねじ部に
は凹凸があるために空気中の雑菌等が付着し易く、また
保存液と常時接触する部分でもないため、仮にレンズホ
ルダーに抗菌性を持たせてもねじ部にまで抗菌効果が及
ばないためであると考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決して、ねじ部にカビやヌメリが発生する
おそれがなく、常に清潔な状態でコンタクトレンズを保
管することができるコンタクトレンズ保管容器を提供す
るためになされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は、コンタクトレンズ保管用の容器
本体の樹脂製キャップに、抗菌性を有するイオンを徐々
に溶出する無機物質の粉末を分散させたことを特徴とす
るものである。なお、無機物質の粉末は亜鉛イオンを含
有する溶解性ガラスであることが好ましく、更に亜鉛イ
オンの溶出速度を10〜100 μg/hrとすることが好まし
い。
【0006】
【作用】本発明のコンタクトレンズ保管容器は、樹脂製
キャップに溶解性ガラスのような抗菌性を有するイオン
を徐々に溶出する無機物質の粉末を分散させたものであ
るため、樹脂製キャップの内面のねじ部は溶出する抗菌
性のイオンによって常に清浄に保たれ、従来のようなカ
ビやヌメリが発生するおそれがない。しかもこの無機物
質の粉末は、樹脂の内部に練り込んだり樹脂の表面に付
着させることが容易であり、樹脂製キャップの製造上に
特別な困難はない。
【0007】
【実施例】以下に本発明を図示の実施例によって更に詳
細に説明する。図1において、1は両側にねじ部2、2
を持つ樹脂製の容器本体であり、3、3はこの容器本体
1の両側のねじ部2、2に螺合される樹脂製キャップで
ある。各樹脂製キャップの裏面には軟質樹脂からなる二
股状のレンズホルダー4とネジ部5とが形成されてお
り、右目用と左目用のコンタクトレンズをレンズホルダ
ー4、4にそれぞれ抱持させることができる。容器本体
1の内部には保存液が入っており、コンタクトレンズを
保存液に浸漬させた状態で保管することができる。実施
例では、容器本体1の中央に連通孔付きの仕切り板6が
設けられている。
【0008】図2に示したように、本発明ではこれらの
樹脂製キャップ3の樹脂の内部あるいは樹脂の表面に、
抗菌性を有するイオンを徐々に溶出することができる無
機物質の粉末7を分散させてある。実施例ではこのよう
な無機物質の粉末7として、亜鉛イオンを含有する溶解
性ガラスが用いられているが、抗菌性を有するイオンを
吸着させたゼオライトの粉末等を使用することもでき
る。
【0009】実施例で使用した溶解性ガラスは、ガラス
組成を調整することによって成分の溶出速度を長期間に
わたり任意にコントロールすることができるガラスであ
る。ここでは、ZnO を15〜50モル%、Na2Oを5〜30モル
%、B2O3を40〜90モル%の範囲内で含有している溶解性
ガラスが使用されている。なおこれらの成分の他に、Si
O2、MgO 、CaO 、Al2O3 等を0〜20モル%含有させても
よい。
【0010】この溶解性ガラスは、保存液等の水分と接
触するとガラス組成中の亜鉛イオンを除々に溶出する。
そしてこの亜鉛イオンの持つ抗菌性、抗カビ性によって
細菌やカビの発生を防止することができる。なお、抗菌
性イオンとして銀イオンが広く知られているが、銀イオ
ンを含有させた溶解性ガラスの粉末は長期間を経過する
と酸化銀の黒色によって黒ずんだ外観を呈することとな
り、使用者が汚れと感ずるおそれがあるために好ましく
ない。これに対して亜鉛イオンは酸化しても白色である
ため、清潔感のある外観を維持することができる利点が
ある。
【0011】溶解性ガラスの粉末7は粒径が100 μm 以
下であることが好ましい。これは粒径が大きいと比表面
積が低下するとともに、樹脂中への練り込みやその成形
が行いにくくなるためである。実施例では、平均粒径が
約30μm の溶解性ガラスの粉末7を、樹脂中に1重量%
の割合で練り込んだ。しかし溶解性ガラスの粉末7の分
量は、亜鉛イオンの溶出速度が10〜100 μg/hrの範囲内
の値を取るように適宜に設定すればよい。亜鉛イオンの
溶出速度が10μg/hr未満であると抗菌効果が得られず、
逆に100 μg/hrを越えると短期間内に抗菌効果が失われ
るのでいずれも好ましくない。
【0012】本発明の効果を確認するために、樹脂製キ
ャップ3の材質であるポリプロピレン樹脂中に前記の平
均粒径が約30μm の溶解性ガラスの粉末7を1重量%の
割合で練り込んだテスト用のプレートを作成し、溶解性
ガラスの粉末を含まない比較例のプレートとともに抗菌
試験を行った。抗菌試験の方法は次の通りである。ま
ず、プレートの表面に大腸菌を1.6 ×105 個/mL 含む菌
液、および黄色ブドウ球菌を1.5 ×105 個/mL 含む菌液
をそれぞれ滴下し、35℃で24時間培養した。その後、プ
レートの表面を滅菌リン酸緩衝液にて洗い出し、その洗
い出し液をSCD 培地に滴下し、35℃にて2日間培養し、
菌数を測定した。その結果を次の表1に示す。なおこの
テスト用のプレートの亜鉛イオンの溶出速度は40μg/hr
である。
【0013】
【表1】
【0014】また、これらのプレートのカビ発育性をAS
TM-G21に準じて試験したところ、比較例のプレートは7
日経過後にはプレート表面の10〜30%の面積にカビの生
育が認められたが、実施例のプレートは21日を経過して
も全くカビの生育が認められなかった。なお、試験した
カビの種類は、アスペルギルス(黒カビ)ペニシリ
ウム(青カビ)ケトミウム(毛玉カビ)グリオクラ
ディウム(緑カビ)アウレオバシディウムの5種類で
ある。
【0015】なお上記のASTM-G21の試験法は、寒天培地
上に滅菌した複数枚の濾紙を貼り付け、この濾紙上に試
験片を載せ、上記したカビの胞子混合分散液を均一に噴
霧し、28〜30℃、湿度85%以上の条件下で21日間以上培
養し、濾紙表面のカビの生育状況を肉眼により観察する
方法である。
【0016】以上の抗菌試験、抗カビ試験の結果から明
らかなように、実施例の樹脂製キャップ3は優れた抗菌
・抗カビ特性を備えたものであり、これを実際に容器本
体1に装着して通常に使用したところ、6ケ月を経過し
てもねじ部2、5にカビやヌメリは全く発生しなかっ
た。これに対して抗菌性の無機物質を含有しない従来の
樹脂製キャップは、6ケ月を経過するとねじ部2、5の
一部にヌメリの発生が認められた。
【0017】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のコンタ
クトレンズ保管容器はねじ部にカビやヌメリが発生する
おそれがなく、常時洗浄等を行わなくても常に清潔な状
態でコンタクトレンズを保管することができる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】樹脂製キャップの拡大断面図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 ネジ部 3 樹脂製キャップ 4 レンズホルダー 5 ねじ部 6 仕切り板 7 無機物質の粉末
フロントページの続き (72)発明者 白木 隆司 岐阜県岐阜市福光東1丁目1番1号 (56)参考文献 特開 平5−341240(JP,A) 特開 平4−22361(JP,A) 実開 平4−35436(JP,U) 実開 平2−25243(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02C 13/00 A61L 2/16 A45C 11/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンタクトレンズ保管用の容器本体の樹
    脂製キャップに、抗菌性を有するイオンを徐々に溶出す
    る無機物質の粉末を分散させたことを特徴とするコンタ
    クトレンズ保管容器。
  2. 【請求項2】 無機物質の粉末が亜鉛イオンを含有する
    溶解性ガラスである請求項1に記載のコンタクトレンズ
    保管容器。
  3. 【請求項3】 亜鉛イオンの溶出速度が10〜100 μg/hr
    である請求項2に記載のコンタクトレンズ保管容器。
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