JP3382426B2 - 物品搬送装置 - Google Patents

物品搬送装置

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JP3382426B2 JP23869895A JP23869895A JP3382426B2 JP 3382426 B2 JP3382426 B2 JP 3382426B2 JP 23869895 A JP23869895 A JP 23869895A JP 23869895 A JP23869895 A JP 23869895A JP 3382426 B2 JP3382426 B2 JP 3382426B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組立・加工等を行
なう作業対象物品を、各工程毎に設けられた作業台に順
次搬送する生産ラインにおける物品搬送装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の生産ラインにおける搬送装置とし
ては、特開昭63−278750号に開示されるよう
に、作業対象物品を専用のパレットに載置し、コンベア
等を用いてパレットごと当該物品を移動し、各工程毎に
設けられた作業台に到着したところでストッパによって
このパレットを停止させることにより、順次後工程に物
品を搬送するものが提案されている。
【0003】また、他の従来例としては、実開昭64−
18028号に開示されるように、昇降及び工程間の移
動機能を有するオートハンドと物品を把持する把持機構
によって、当該物品を搬送するものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
63−278750号に開示される物品を収納するパレ
ットを使用したコンベア方式の搬送装置では、パレット
を作業台に停止させるのに、ストッパを用いている為、
コンベア上のパレットの移動速度に限界があり、結果的
に物品の搬送時間をより高速化できないという欠点があ
った。
【0005】また、実開昭64−18028号に開示さ
れるようなオートハンドを用いた物品搬送装置では、オ
ートハンドの動作が、下降→上昇→次工程への移動→下
降→上昇→前工程への移動と1サイクルにつき6動作に
なり、さらに物品の把持→離脱動作を付加すると1サイ
クルにつき合計8動作となり、いずれの動作も時間的に
一連の動作となる為に、物品の搬送時間を高速化しがた
いという欠点があった。
【0006】一般に、生産ラインにおける、工程間の物
品搬送時間は、生産に要するタクトタイムの中でも、付
加価値のないものであり、搬送装置の高速化ができない
ときは、生産ラインにおいては非常に大きな損失になる
という問題点があった。特に、このような問題点は、生
産タクトの短いラインや、作業台での工程作業に高価な
機械を使用するラインにおいて顕著となる傾向にある。
【0007】本発明は、上記従来技術の欠点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、物品の高
速搬送を可能にする物品搬送装置を提案することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明の物品搬送装置は、以下の
構成を備える。即ち、生産ラインの各工程間に生産対象
となる筒体物品を順次搬送する物品搬送装置において、
第1の工程と、その直後の第2の工程との略中央に配置
された装置本体に軸支され、該装置本体の幅方向に沿っ
た両側に設けられ、該幅方向に沿う軸まわりに回動可能
一対のアーム部と、前記各アーム部の先端に設けら
れ、前記筒体物品の外周面に当接して保持する各々が回
転自在な一対の円形ホルダを有し、該アームの回動に
連動して前記第1の工程に載置された筒体物品を持ち上
つつ、重力方向に対して常に一定姿勢を保ちながら第
2の工程に移送する物品保持手段と、前記物品保持手段
に設けられ、前記アームの回動に連動して前記筒体物
品を前記円形ホルダとで挟み込むように把持し、又は前
記筒体物品から離れることにより前記把持を解放する把
持手段と、前記アームを前記第1、第2の工程間にお
いて所定のタイミングで回動するように制御する制御手
段とを具備する。
【0009】以上のように、第1の発明の物品搬送装置
によれば、物品保持手段は、筒体物品の外周面に当接し
て保持する各々が回転自在な1対の円形ホルダを有し、
アーム部の回動によって第1の工程から物品を持ち上
げ、さらにアーム部の回転させても重力方向に対して常
に一定姿勢を保ちながら第2の工程まで物品を確実に搬
送し、第2の工程に物品を載置した後、次の物品の搬送
のためにアーム部を再度回動させて第1の工程に戻すこ
とで、一連の物品の搬送を行うように作用する。
【0010】
【0011】また、アームの回動に連動して筒体物品を
前記円形ホルダとで挟み込むように把持し、又は筒体物
品から離れることにより把持を解放する把持手段を備え
ることにより、アームの回動時に第1の工程付近と第2
の工程付近において解放状態とし、それ以外で、把持状
態となるように作用する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて添付の図面を参照して詳細に説明する。 [第1の実施形態]まず、第1の実施形態に係わる物品
搬送装置について説明する。図1は、本発明の第1の実
施形態に係わる物品搬送装置の側面図である。
【0013】図1において、左右に並列に配置された作
業台22、23は、物品20を載置して加工及び組立の
工程作業を行う台である。作業台22は前工程、作業台
23は後工程を行う台であり、物品は矢印方向31に沿
って、作業台22から作業台23へ順次移送されなが
ら、各作業台において所定の加工及び組立がなされ、生
産ライン上に供される。ホルダ24は、物品が作業台2
2、23に載置されたときの物品の保持位置の基準とな
り、各作業台22、23上に設けられている(作業台2
2のホルダは不図示)。
【0014】物品20、21は、搬送対象物であり、物
品20は、前工程での作業中の物品、物品21は後工程
での作業中の物品である。図2は、図1に示す物品搬送
装置の上面図である。図2において、本実施形態におい
て搬送対象としている物品20は、薄肉円筒形状の感光
ドラムである。この物品は、その両端における幅数mm以
内の部分のみが接触可となっており、それ以外の部分は
接触不可で、且つ両端における幅数mm以内の部分も傷等
が付かないよう搬送しなければならない。
【0015】図1において、一対のアーム1は、シャフ
ト2に直結されており、以下に説明する駆動機構によ
り、矢印30の方向に回動可能になっている。駆動機構
は、サーボモータ3を駆動源とするタイミングプーリ4
から駆動力を付与される。タイミングプーリ4は、タイ
ミングベルト18を介して、プーリ5に連結されてい
る。テンショナ6は、タイミングベルト18の張力調整
のために設けられている。プーリ5は、このシャフト2
と回転軸が同じとなるように連結され、サーボモータ3
の回転は、プーリ5の径がプーリ4に対して大きく形成
されているため減速されてシャフト2に伝達され、アー
ム1を回動するのに供される。プーリ4とプーリ5の減
速比は1/10とされ、アーム1の最大回転数は5rps
に設定されているので、アーム1は高速回転可能となっ
ている。さらに、近接センサ12はサーボモータ3の基
準となる原点位置を決定するために設けられ、センサ取
付板13に固定される。センサードグ板14は、アーム
1の回転角度をセンサ12により検知可能に設けられ、
アーム1の回転に連動してプーリ5の半回転分の回転角
度を検知可能にプーリ5に取り付けられている。
【0016】<アームの先端部の機構>図2に示すよう
に、一対のアーム1は中心線32に対して対称に設けら
れているので、以下では片側のアーム1の先端部の機構
についてのみ説明する。図1、図2において、フィンガ
ーベース15は、アーム1の先端部分に矢印32方向に
回動自在に取り付けられている。このフィンガーベース
15のアーム1を挟んで反対側には、プーリ8が回動自
在に軸支され、プーリ8はタイミングベルト9を介して
シャフト2と同軸のプーリ7に連結されている。テンシ
ョナ10は、プーリ7とプーリ8に巻装されたタイミン
グベルト9の張力調整用に設けられている。これらプー
リ7、8は、同径、同歯数のタイミングプーリである。
また、アーム1と回転軸が同一のプーリ7はシャフト2
に軸支され、シャフト2は基台33に固定された一対の
取付板11の間を架設されている。従って、フィンガー
ベース15は、アーム1が回転しても一定の姿勢を維持
できるようになっている。
【0017】フィンガーベース15には、物品20の搬
送時、物品20を持ち上げるためのホルダ16が1つの
フィンガーベースに対して2つ取り付けられている。各
々のホルダ16は、フィンガーベース15に回動自在に
軸支されており、物品に当接する部分は、断面円形状に
形成される。本実施形態では、当接部分にOリングが取
り付けられている。また、物品20を持ち上げる際に、
2つのホルダ16は、物品20の重心が重力方向に対し
て線対称で、ホルダ16の間隔が物品20の直径より小
さくなるように配置され、前工程の作業台22側にアー
ム1が倒れた状態の時(図1に示す重力方向と垂直な水
平状態)、物品20とホルダ16のOリングが接触しな
い程度に近接するように物品20の下側に配置してい
る。また、2つのホルダ間の重力方向に沿った中心線と
フィンガーベース15の重力方向に沿った中心線とは一
致しており、且つアーム長(フィンガーベース中心とア
ーム回転中心との間隔)と、アーム回転中心から各作業
台22、23までの距離L1、L2は同一である。
【0018】[第2の実施形態]次に、本発明の第2の
実施形態に係わる物品のクランプ式搬送装置について説
明する。尚、以下では、図1、図2に示す第1の実施形
態と同一の構成についての説明は省略し、第2の実施形
態の特徴部分のみ説明する。図3は、本発明の第2の実
施形態に係わる物品のクランプ式搬送装置の側面図であ
る。図4は、図3に示す物品のクランプ式搬送装置の上
面図である。
【0019】図3、図4において、フィンガーベース1
5には、一対のレバー17が回動自在に取り付けられて
いる。このレバー17は、物品20を両側から抱えるよ
うにフィンガーベース15の下部から上方に矩形状に延
設されている。また、レバー17は、軸34を介してフ
ィンガーベース15に回動自在に軸支されている。レバ
ー17の一端部36は、ホルダ16と同様に物品に当接
してもその表面に傷を付けない形状、材質とし、レバー
17の他端部(カム接触部)35は、カム26に当接し
ている。このカム26は、フィンガーベース15とアー
ム1の先端との間で、アーム1に固定されている。一対
のレバー17の略中央部分には、前述のフィンガーベー
ス15に回動可能に取り付けられたホルダ16が配置さ
れ、一対のレバー間には、当該レバーを互いに引き寄せ
る方向に付勢する引張りバネ19が張架されている。ア
ーム1が回動してカム26がレバー17に対して相対回
転すると共に、バネ19の引張り力の作用により、アー
ム1が作業台22、23(前、後工程共)近傍にある場
合、レバー17は開き状態(図3に示す状態)、それ以
外の回動位置では、物品20を把持した閉じ状態とな
る。
【0020】<カムの作用>図5(a)は、図3、図4
に示すカムの形状を示した図であり、図5(b)は、ア
ームの回転角度αと、カムの作用によるレバーの開閉状
態との関係を示す図である。図5(a)において、カム
26は、レバー17との接触部分26aをリングの内周
に設け、内周面の直径上にあって対向する部位には、一
対の凸部26bが形成されている。カム26が回動し、
この凸部26bとレバー17とが接触したとき、一対の
レバー17がバネ19の付勢力に打ち勝って開き状態と
なる。カム26は、90°から270°に引かれた一点
鎖線を中心として線対称な形状となっている。このよう
な線対称な形状とすることで、図5(b)に示すよう
に、図3の前工程の作業台22から物品を取り出す時の
レバー17の閉じるタイミングと、後工程の作業台23
へ物品を載置する時のレバー17の開くタイミングとを
アームの回転角度に対して同タイミングで対称的に動作
させることができる。
【0021】<レバーの動作>図6(a)〜(c)は、
作業台22の物品ホルダ16(図3、図4参照)から作
業台23へ物品20を搬送する際に、物品20を作業台
22から取り出す様子を示す。尚、図6(a)は、作業
台22での工程作業中において、アーム1が搬送指令待
ちの状態であり、このときのアーム1の回転角αを0°
として時計回りに角度が+(プラス)方向になり、1回
転して、α=0°(360°でなく)になるものとして
アーム1の回動と物品把持するレバーの動作を説明す
る。
【0022】図6(a)において、物品20は、まだ、
作業台22の物品ホルダ16に対して接触しない程度に
近接している。また、レバー17は、軸34を介してフ
ィンガーベース15に回動自在に軸支されている。ま
た、レバー17は、カム26及びレバー17は、レバー
17の他端部に回動自在に設けられたカム接触部35を
介してカム26の内周面に当接している(カム接触部3
5とカム26の内周面とは、転がり接触させて摩耗を抑
えるように配慮されている)。図示のように、アーム1
が回転角α=0°の時には、カム26の内周面に形成さ
れた凸部26bとレバー17のカム接触部35とが当接
しているので、レバー17はバネ19の引張り力に抗し
て押し広げられるように軸34まわりに回動し、レバー
17の一端部36が物品20を把持することなく開き状
態となっている。
【0023】次に、図6(b)に示すように、搬送指令
を受けて物品搬送動作が開始されると、アーム1は、矢
印方向へ回動する。アーム1が図6(a)の状態から図
6(b)の状態(α=+9°回動した状態)に回動する
と、フィンガーベース15上のホルダ16は物品20を
作業台22から持ち上げ、取り出す準備をする。ただ
し、図5(b)に示すように、図6(a)の状態から図
6(b)の状態に移行しただけでは、カム26の凸部2
6bとレバー17のカム接触部35との当接状態は完全
に解除されないので、レバー17は、開き状態のまま
で、レバー17は物品20を把持しない。
【0024】さらに、アーム1が図6(b)の状態から
図6(c)の状態(α=+18°回動した状態)に回動
すると、図6(b)に示すように、レバー17は閉じ始
める。図6(c)でアーム1が18°回転したときに
は、カム26の凸部26bとレバー17のカム接触部3
5との当接状態が解除され、レバー17にバネ19の引
張り力が作用して、ホルダ16とレバー17の一端部3
6との間で物品20を上下方向から押え込んでしまう。
【0025】その後、作業台23へ物品を20を載置す
る前(アームの回転角度α=162°)までレバー17
とカム26により、物品20は保持された状態で搬送さ
れる。さらに回転した後は、図5(b)に示すように、
アームが回転角度αが180°になるまで、レバー17
が開き状態へ作動して、作業台23に物品20を載置す
る。その後、作業台23に載置した物品とレバー17の
一端部36が干渉しないよう、レバー17はアームの回
転角度αが189°まで開いた状態である。次に、回転
角度αが198°になるまで徐々にレバー17が閉じて
いき、最初の作業台22に向かう。そして、アームの回
転角度αが342°の位置から、徐々にレバー17が開
き始め、アームが回転角度αが351°の位置からα=
0°に回動するときには、完全にレバー17が開いた状
態で回動して停止する。
【0026】<制御回路>図7は、本発明の第1、第2
の実施形態のクランプ式搬送装置を上述のように動作さ
せるための制御回路の構成を示すブロック図である。図
7において、前工程のシーケンス制御部44は、前工程
における工程処理を順次実行する。後工程のシーケンス
制御部45も同様に後工程における工程処理を順次実行
する。これらシーケンス制御部44、45は、本実施形
態の搬送装置のメインシーケンス制御部43に通信ライ
ンを介して接続され、各種の指令信号や状態信号を互い
に送受信できるようになっている。さらに、メインシー
ケンス制御部43は、アーム1の回動開始信号や回動終
了信号等によってサーボモータを加減速させて、アーム
の位置制御を実行するサーボ制御部42に接続されてい
る。このサーボ制御部42には、サーボモータ3の原点
出しに必要な近接センサ12や、サーボモータ3の軸回
動位置を検知するためのエンコーダ40が接続されてい
る。サーボモータ3は、モータドライバ41から回転制
御信号を受けて駆動される。モータドライバ41は、サ
ーボ制御部42の指令に基づいてサーボモータ3を直接
駆動するようになっている。
【0027】<クランプ式搬送装置の動作制御>次に、
本発明に基づく実施形態のクランプ式搬送装置が、メイ
ンシーケンス制御部43によって生産ラインにおいてど
のように動作制御されるかについて説明する。図8〜図
10は、メインシーケンス制御部による動作手順を示す
フローチャートである。
【0028】図8は、装置全体のフローチャートであっ
て、本装置に電源が入ってから通常稼動までの動作であ
る。図において、処理が開始されると、まず、ステッ
プS1で、電源が立ち上げられ、ステップS2で初期化
処理を実行して、ステップS3にてシーケンスプログラ
ムに基づいて各生産ラインの装置が稼働されて生産が開
始される。その後、ステップS4では、前工程での工程
作業が終了したところで物品の搬送を行ない、装置の可
動中は、ステップS3、S4の処理を繰り返し実行す
る。
【0029】図9は、図8で説明した初期化処理の動作
を示すフローチャートである。図9において、初期化処
理が開始されると、ステップS11では、前工程及び後
工程のシーケンス制御部44、45が電源立ち上げ後の
準備を終了し、搬送装置の動作開始可能となるまで待
つ。ステップS11で搬送装置が動作開始可能となった
ところで(ステップS11でYES)、ステップS12
において、センサ12、エンコーダ40、モータドライ
バ41により、サーボ制御部42にサーボモータ3の原
点出し実行させる。その後、ステップS13で、アーム
1を初期位置へ移動させる。このステップS13では、
初期位置は、前工程作業台22であり、アーム1の回転
角度αが0°の位置である。ステップS13でアームの
移動を終了すると初期化処理を終了する。
【0030】図10は、図8で説明した搬送処理の動作
を示すフローチャートである。尚、図10においては、
フィンガベース等による物品の把持動作は省略し、アー
ム1の動作のみを説明する。図10において、搬送処理
が開始されると、ステップS21では、シーケンス制御
部43は、前工程シーケンス制御部44から、物品の排
出指令(排出可能の状態)が出されるまで待つ。ステッ
プS21で物品の排出が可能となった場合(ステップS
21でYES)、ステップS22で後工程のシーケンス
制御部45から、物品の供給可能指令(供給可能の状
態)が出されるまで待つ。ステップS22で物品の供給
が可能となった場合(ステップS22でYES)、ステ
ップS23で、前工程のシーケンス制御部44へ搬送装
置のアーム1が移動を開始する信号を出力する。その
後、ステップS24で、サーボ制御部42にアーム1を
回転角度αが0°→180°(後工程作業台23)へ回
動するようにサーボモータ3を駆動させる。アーム1の
回動が終了すると、ステップS25で、メインシーケン
ス制御部43は、前工程のシーケンス制御部44からア
ーム1の戻り動作可能の信号が出力されるまで待つ。ス
テップS25にてアーム1の戻り動作が可能となると
(ステップS25でYES)、ステップS26におい
て、サーボ制御部42に対してアーム1が後工程作業台
23の位置から作業台22へ時計回りで回転角度αが1
80°→0°(360°)だけ回動するようにサーボモ
ータ3を駆動させる。しかる後に、この処理を終了す
る。
【0031】<生産ラインにおけるサイクルタイム>図
11は、本発明に基づく実施形態のクランプ式搬送装置
を適用した生産ラインのタイムチャートである。図11
において、矢印Aは、搬送装置により前工程作業台22
から後工程作業台23へ、アームを+180°回動させ
て物品を搬送する動作を表している。矢印Bは、アーム
をさらに+180°回動させて、前工程作業台22の近
傍に戻す動作を表わしている。矢印Cは、生産ラインに
おける工程作業(物品20に対する他部品の組付や検査
作業等)を表わしている。本実施形態の生産ラインにお
ける生産量を決定するサイクルタイムは、図11の矢印
TMで表わされた期間であり、搬送動作Aの期間THと工
程作業Cの期間TOの和となる。
【0032】尚、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲
で、上記実施形態を修正又は変形したものに適用可能で
ある。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の物品搬送
装置によれば、筒体物品の外周面に当接して保持する各
々が回転自在な1対の円形ホルダを用いて、アーム部の
回動によって第1の工程から物品を持ち上げ、さらにア
ーム部の回転させても重力方向に対して常に一定姿勢を
保ちながら第2の工程まで物品を確実に搬送し、第2の
工程に物品を載置した後、次の物品の搬送のためにアー
ム部を再度回動させて第1の工程に戻されるので、生
産ラインのサイクルタイムを大幅に短縮化する物品搬送
の高速化を実現できる。物品外面に傷や打痕の付かな
い状態での搬送が可能となる。また、アームの回動に連
動して物品を把持又は解放する把持手段を備えることに
より、搬送途中の非常停止時にも、物品が飛び出すこ
となく搬送時の安全性が確保できる。
【0034】物品外面に傷や打痕の付かない状態での
搬送が可能となる。また、アームの回動に連動して物品
を把持又は解放する把持手段を備えることにより、搬
送途中の非常停止時にも、物品が飛び出すことなく搬送
時の安全性が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる物品搬送装置
の側面図である。
【図2】図1に示す物品搬送装置の上面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係わる物品のクラン
プ式搬送装置の側面図である。
【図4】図3に示す物品のクランプ式搬送装置の上面図
である。
【図5】(a)は、図3、図4に示すカムの形状を示し
た図であり、(b)は、アームの回転角度と、カムの作
用によるレバーの開閉状態との関係を示す図である。
【図6】前工程作業台の物品ホルダから後工程作業台へ
物品を搬送する際に、物品を前工程作業台から取り出す
様子を示す図である。
【図7】本発明の第1、第2の実施形態のクランプ式搬
送装置の制御回路の構成を示すブロック図である。
【図8】本装置に電源が入ってから通常稼動までの動作
を示す装置全体のフローチャートである。
【図9】図8で説明した初期化処理の動作を示すフロー
チャートである。
【図10】図8で説明した搬送処理の動作を示すフロー
チャートである。
【図11】本発明に基づく第1、第2の実施形態のクラ
ンプ式搬送装置を適用した生産ラインのタイムチャート
である。
【符号の説明】
1…アーム 2…シャフト 3…サーボモータ 4、5、7、8…プーリ 6、10…テンショナ 9、18…タイミングベルト 11…取付板 12…センサ 13…センサ取付板 14…センサドグ 15…フィンガベース 16、24…ホルダ 17…レバー 19…引張りバネ 20…前工程の物品 21…後工程の物品 22…前工程の作業台 23…後工程の作業台 26…カム 33…基台 34…軸 35…カム接触部 36…一端部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−278076(JP,A) 特開 平4−240086(JP,A) 特開 昭54−84667(JP,A) 実開 昭60−190548(JP,U) 実開 平1−176626(JP,U) 実開 平5−63792(JP,U) 実開 昭55−39979(JP,U) 特公 昭57−22853(JP,B2) 実公 昭57−51828(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 41/02,7/14 B65G 47/90

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生産ラインの各工程間に生産対象となる
    筒体物品を順次搬送する物品搬送装置において、 第1の工程と、その直後の第2の工程との略中央に配置
    された装置本体に軸支され、該装置本体の幅方向に沿っ
    た両側に設けられ、該幅方向に沿う軸まわりに回動可能
    一対のアーム部と、 前記各アーム部の先端に設けられ、前記筒体物品の外周
    面に当接して保持する各々が回転自在な一対の円形ホル
    を有し、該アームの回動に連動して前記第1の工程
    に載置された筒体物品を持ち上げつつ、重力方向に対し
    て常に一定姿勢を保ちながら第2の工程に移送する物品
    保持手段と、 前記物品保持手段に設けられ、前記アームの回動に連
    動して前記筒体物品を前記円形ホルダとで挟み込むよう
    把持し、又は前記筒体物品から離れることにより前記
    把持を解放する把持手段と、 前記アームを前記第1、第2の工程間において所定の
    タイミングで回動するように制御する制御手段とを具備
    することを特徴とする物品搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記円形ホルダにおける前記筒体物品に
    当接する部分に柔軟性を有する交換可能な当接部材をを
    設けたことを特徴とする請求項1に記載の物品搬送装
    置。
  3. 【請求項3】 前記把持手段は、前記アーム部の先端に
    設けられ、該アーム部の回動に連動して、前記物品保持
    手段に対して相対的に回転するカムと、前記物品保持手
    段に軸支され、その一端が該カムに当接する2対のリン
    ク式レバーと、前記2対のリンク式レバーを一定の方向
    に付勢するために各レバー間に張架されたバネ手段とを
    具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の物品
    搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記リンク式レバーの他端には、該レバ
    ーに回動自在に軸支され、前記筒体物品を前記支持部材
    と共に上方から把持し、前記筒体物品に当接する部分に
    柔軟性を有する交換可能な接触部材を設けたことを特徴
    とする請求項3に記載の物品搬送装置。
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