JP3381337B2 - ジェットルームにおける緯糸測長貯留装置 - Google Patents

ジェットルームにおける緯糸測長貯留装置

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JP3381337B2
JP3381337B2 JP27982993A JP27982993A JP3381337B2 JP 3381337 B2 JP3381337 B2 JP 3381337B2 JP 27982993 A JP27982993 A JP 27982993A JP 27982993 A JP27982993 A JP 27982993A JP 3381337 B2 JP3381337 B2 JP 3381337B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は測長ドラムの糸巻付面
と緯糸係止体との係脱作用により緯糸の測長貯留及び前
記糸巻付面からの緯糸の引き出しを制御するジェットル
ームにおける緯糸測長貯留装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ジェットルームにおいては例え
ば一回の緯入れに必要な長さの緯糸を測長ドラムの糸巻
付面に測長して貯留し、緯入れノズルによって経糸開口
内に緯糸を空気流に乗せて噴射供給するようになってい
る。又、測長ドラムは円筒状の貯留部と、これに連なる
テーパ状の緯糸の案内部とにより構成されている。そし
て、前記測長ドラムの外周側方を旋回する糸巻付管によ
りテーパ状の糸案内部に導かれた緯糸は該案内部のテー
パ斜面に沿って円筒状の貯留部へと移動される。さら
に、糸案内部に後続して導入された緯糸により先に貯留
部に巻かれた緯糸が押し出されて貯留部に緯糸が順次巻
かれて行く。
【0003】前述にようにして測長ドラムの貯留部に巻
かれた緯糸は、密着状態となっているため、例えばスパ
ン糸のようにケバを有する糸は隣接する糸どうしが相互
にケバを押圧しているため、緯入時の糸の引き出し抵抗
が大きくなり、緯入不良の原因になる。
【0004】この問題を解決するため、従来、実開平1
−110282号公報に示す緯糸測長貯留装置が提案さ
れている。この装置はモータにより回転される回転軸上
に測長ドラムを支持するドラムホルダーが相対回転可能
に支持されている。又、固定ケーシングに設けたマグネ
ットを前記ドラムホルダーに設けたマグネットと対応さ
せてドラムホルダーを静止位置に保持する。さらに、回
転軸の回転により糸巻付管を旋回させて測長ドラムの糸
巻付面に糸を巻き付けるようになっている。又、前記回
転軸の先端部には前記測長ドラムに巻き付けられた緯糸
を送るための送り羽が支持されている。この送り羽は回
転軸の先端部外周面に対し偏心して嵌合固定され、かつ
回転軸の軸線に対し傾斜した軸線をもつ偏心傾斜スリー
ブと、該スリーブにベアリングを介して支持された送り
羽ホルダーとによって支持されている。又、ドラムホル
ダー及び送り羽ホルダーには両者の相対回転を阻止する
ためのマグネットがそれぞれ対向して設けられている。
そして、回転軸が回転すると偏心傾斜スリーブにより送
り羽が測長ドラムの糸巻付面から緯糸を持ち上げるとと
もに、糸巻付面上で緯糸係止体側へ緯糸を送るようにな
っている。この緯糸の送り動作は回転軸が一回転する
と、一ピッチだけ行われる。
【0005】上述の測長貯留装置では測長ドラム片を半
径方向に位置調整する際、ドラムホルダーに形成された
目盛を用いて行われる。そして、測長ドラム片の位置調
整が終わると、送り羽の半径方向への位置を測長ドラム
片の位置に応じて作業者の感により調整するようになっ
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
測長貯留装置においては、送り羽の位置調整手段が目盛
を備えていないので、送り羽の位置調整が測長ドラム片
の位置に応じて作業者の感により行われ、正確な位置調
整ができないという問題があった。測長ドラムに対する
送り羽の位置が不正確であると、送り羽の糸巻付面への
突出量が変化するので、送り羽による緯糸の送り量(ピ
ッチ)が変化するため、糸巻付面上での緯糸相互の間隔
に大小ができ、緯入時に緯糸の引き出しが円滑に行われ
ないという問題があった。
【0007】この発明の第1の目的は上記従来技術に存
する問題点を解消して、測長ドラムへの緯糸の測長量の
変更を行う際、測長ドラム片と送り羽の半径方向への位
置調整を容易かつ正確に行うことができるジェットルー
ムにおける緯糸測長貯留装置を提供することにある。
【0008】又、この発明の第2の目的は、上記第1の
目的に加えて測長ドラム片と送り羽が寸法の異なるもの
に変更された場合にもそれぞれの位置調整を容易かつ正
確に行うことができるジェットルームにおける緯糸測長
貯留装置を提供することにある。
【0009】さらに、この発明の第3の目的は、上記第
1又は2の目的に加えて測長ドラムに巻き取られる緯糸
の測長量を容易に調整することができるジェットルーム
における緯糸測長貯留装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は上
記第1の目的を達成するため、回転軸上にドラムホルダ
ーを相対回転可能に支持し、該ドラムホルダーには複数
に分割されたドラム片よりなる測長ドラムを装着し、ド
ラムホルダーをマグネットの吸引力により静止位置に保
持し、ドラムホルダーと各ドラム片との間に各ドラム片
を半径方向へそれぞれ位置調整する手段を設け、前記回
転軸の先端部には送り駆動機構を介して送り部材ホルダ
ーを相対回転可能に支持し、該ホルダーには前記送り駆
動機構の動作により前記測長ドラム片の糸巻付面上で緯
糸を引き出し側へ送る複数の送り部材を設け、各送り部
材とそれらを支持するホルダーとの間に各ホルダーを半
径方向にそれぞれ位置調整する手段を設け、前記ドラム
ホルダーと送り部材ホルダーとの間に両部材の相対回転
を阻止する手段を設け、さらに前記測長ドラムの糸巻付
面に対する緯糸係止体の係脱作用により緯糸の測長貯留
及び糸巻付面からの緯糸の引き出しを制御するようにし
た緯糸測長貯留装置において、前記ドラムホルダーと測
長ドラム片との間に、各ドラム片の半径方向の位置調整
の基準となる第1目盛を設け、送り部材ホルダーと送り
部材との間に各送り部材の半径方向の位置調整の基準と
なり、かつ前記第1の目盛と対応し一目盛のピッチを徐
々に変化させた第2目盛を設けるという手段をとってい
る。
【0011】又、請求項2記載の発明は、第2の目的を
達成するため、請求項1において、前記第1及び第2の
目盛を寸法の異なる測長ドラム片と送り部材とに対応し
てそれぞれ複数箇所に設けるという手段をとっている。
【0012】さらに、請求項3記載の発明は、第3の目
的を達成するため、請求項1又は2において、第1目盛
の近傍に緯糸の測長量を表示する目盛を設けるという手
段をとっている。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明では回転軸が回転される
と、送り駆動機構を介して送り部材が測長ドラムの糸巻
付面に巻付けられた緯糸を緯糸係止体側に送る。このた
め、糸巻付面上で緯糸が互いに離隔して巻き付けられ
る。又、緯糸係止体が糸巻付面から離脱されると緯入れ
ノズルにより緯糸が測長ドラムの糸巻付面上から巻き戻
されて経糸開口内に噴射される。
【0014】請求項1記載の発明においては、測長ドラ
ム片と送り羽が位置調整機構によりそれぞれ独立して位
置調整され、測長ドラムの糸巻付面に対する緯糸の測長
量が調整される。この時、各測長ドラム片の位置調整を
第1目盛によりそれぞれ正確に行うことができるととも
に、各送り羽の位置を第2目盛によって測長ドラム片の
位置に適した位置にそれぞれ正確に調整することができ
る。
【0015】又、請求項2記載の発明では、緯糸の測長
量を調整するため測長ドラム片と送り羽が異なる寸法の
ものに交換されても、それらに対応した目盛があるた
め、交換された測長ドラム片と送り羽の半径方向への位
置調整が容易かつ正確に行われる。
【0016】さらに、請求項3記載の発明は、第1目盛
の近傍に緯糸の測長量を表示する目盛があるので、測長
量の調整が容易となる。
【0017】
【実施例】以下、この発明を具体化した一実施例を図1
〜図4に基づいて説明する。図2に示すように、ジェッ
トルームのサイドフレーム1にはサーボモータ2が固着
され、該モータの回転軸3にはチーズ(図示略)から供
給される緯糸Yを導く緯糸案内通路3aが設けられてい
る。回転軸3には糸巻付管4が緯糸案内通路3aに連通
するように取着されており、その先端が後述する測長ド
ラム11の糸巻付面付近に開口されている。前記サーボ
モータ2のハウジングには固定ケーシング5が取付けら
れている。又、前記回転軸3の先端部にはドラムホルダ
ー6がラジアルベアリング7により相対回転可能に支持
されている。このドラムホルダー6と前記固定ケーシン
グ5との間には前記糸巻付管4の回転を許容する空間が
形成されており、両者の対向面には第1マグネット8と
第2マグネット9とが対向して固定され、回転軸3の回
転運動によってドラムホルダー6が回転しないようにな
っている。なお、前記回転軸3には糸巻付管4の回転運
動時の動的バランスを図るウエイト10が支持されてい
る。
【0018】前記ドラムホルダー6の前面には測長ドラ
ム11がボルト12により取り付けられている。この実
施例では測長ドラム11は四つのドラム片11A〜11
Dに分割形成されている。各ドラム片11A〜11Dは
ボルト12を挿通する長孔11a〜11aの範囲内でド
ラム11の外周面に巻き付けられる緯糸の測長量を変更
するため半径方向の位置調整可能になっている。ボルト
12を螺合するホルダー6側のネジ孔6aは複数箇所
(この実施例では3箇所)に設けられ、外形寸法の異な
るドラム片11A〜11Dの取付けや位置調整が可能で
ある。又、前記測長ドラム11の直上には該ドラム11
の外周面に形成された糸巻付面Sに係脱される緯糸係止
体としての係止ピン13が図示しないブラケットを介し
て前記固定ケーシング5に支持されている。この係止ピ
ン13は電磁ソレノイド14によって緯糸Yを係止する
位置と解放する位置との間で切換動作される。
【0019】一方、前記回転軸3の先端小径軸部3bに
は送り駆動機構を構成する偏心傾斜スリーブ16が嵌合
されボルト17により小径軸部3bに固定されている。
偏心傾斜スリーブ16の外周面には送り羽ホルダーを構
成する取付筒18がラジアルベアリング19を介して相
対回転可能に支持されている。この取付筒18のフラン
ジ18aには送り羽ホルダーを構成する取付プレート2
0がボルト21により固定されている。取付プレート2
0の中心部には前記取付筒18の先端開口部を覆う蓋部
20aが一体に形成されている。取付プレート20の外
側面には複数(この実施例では4つ)の送り羽ホルダー
を構成する支持アーム22がボルト23により取り付け
られている。さらに、各支持アーム22にはそれぞれ複
数(この実施例では6つ)の送り羽24が溶接などによ
り取り付けられている。各送り羽24は前記各測長ドラ
ム片11A〜11Dの糸巻付面Sに対し糸の送り方向に
形成した複数の挿入孔11bにそれぞれ進入されてい
る。
【0020】前記送り羽支持アーム22は前記ボルト2
3を緩めた状態で該支持アーム22に形成したボルト挿
通用の長孔22aに沿って半径方向の位置調整可能にな
っている。そして、前記測長ドラム片11A〜11Dの
半径方向への位置調整に応じて、送り羽24を同じ方向
へ位置調整可能である。
【0021】前記測長ドラム11のホルダー6の前面に
は前記回転軸3を取り巻くように取付リング25が複数
のボルト26によって固定されている。この取付リング
25の外周面と前記取付筒18のフランジ18aの外周
面との間にはゴムや樹脂などの可撓性材よりなる遮蔽筒
27の両端部がそれぞれ嵌合され、締付バンド28によ
って各端部はそれぞれ締付固定されている。この遮蔽筒
27は前後方向への弾性変形及び半径方向への弾性変形
が可能で、円周方向へ捻る力に対しては抵抗力を有し、
回転軸3の軸線上でのドラムホルダー6と取付筒18の
相対回動が阻止される。
【0022】前記ドラムホルダー6の前面には図4に示
すように測長ドラム片11A〜11Dの半径方向への位
置調整時に基準となる第1目盛板29が接着されてい
る。又、送り羽ホルダー22の前面には図1に示すよう
に各送り羽24の半径方向への位置調整時の基準となる
第2目盛板30が接着されている。前記第1目盛板29
には寸法の異なる2種類のドラム片の位置調整をそれぞ
れ別々に行うことができる二つの目盛29a,29bが
例えばミリ単位で設けられている。同様に第2目盛板3
0には寸法の異なる2種類の送り羽の位置調整をそれぞ
れ独立して行うことができる二つの目盛30a,30b
がミリ単位で設けられている。
【0023】前記第1目盛板29の目盛29aと、第2
目盛板30の目盛30aとは例えば10〜30mmとい
うように同じ数値となっていて、同じ数値を選択すれば
ドラム片11A〜11Dの位置に対する送り羽24の位
置が適正に調整可能である。同様に、異なる寸法の測長
ドラム片と送り羽とに対応して設けた目盛29b,30
bも例えば0〜20mmというように同じ数値となって
いる。
【0024】次に、前記のように構成した緯糸測長貯留
装置についてその作用を説明する。今、緯糸Yの係止ピ
ン13が測長ドラム11の糸巻付面Sに接触した状態で
はサーボモータ2の回転軸3が回転されると、糸巻付管
4が旋回されて、マグネット8,9の吸引力により静止
している測長ドラム11の糸巻付面Sに緯糸Yが巻き付
けられる。回転軸3及び糸巻付管4の一回転運動中にお
いては、前記偏心傾斜スリーブ16も一回転され、この
スリーブの運動により取付筒18、取付プレート20及
び支持アーム22を介して送り羽24が緯糸Yの係止ピ
ン13側への送り運動を行う。すなわち、各ドラム片1
1A〜11Dに形成した挿入孔11b内で送り羽24が
傾斜状態で糸巻付面Sから突出動作された後、係止ピン
13側に移動されなが挿入孔11b内に没入する動作を
繰り返し行う。そして、糸巻付面Sに巻付けられた緯糸
Yは、偏心傾斜スリーブ16が一回転すると、糸巻付面
S上で一ピッチだけ係止ピン13側へ送り動作される。
このため、糸巻付面S上において緯糸Yが互いに密接さ
れることはなく、係止ピン13が糸巻付面Sから離脱さ
れると、糸巻付面S上の緯糸Yは緯入れノズル(図示
略)から噴射される空気流により円滑に巻き戻されて経
糸開口内に緯入される。
【0025】ところで、前記送り羽24の糸送り動作中
においては、ドラムホルダー6に対し取付筒18が遮蔽
筒27により連結されているので、偏心傾斜スリーブ1
6の回転によりベアリング19を介して取付筒18に作
用する回転トルクは遮蔽筒27により受け止められる。
このため、送り羽24の回転が阻止されるとともに、遮
蔽筒27はその軸線方向への弾性変形及び半径方向への
弾性変形が可能であるため、前述した送り羽24の送り
運動が許容される。
【0026】ところで、ジェットルームの起動に先立っ
て、測長ドラム11による緯糸の測長量が織布の織幅に
応じて所定長さに設定される。この測長量の設定は複数
の測長ドラム片11A〜11Dの各締付ボルト12を緩
めた状態でドラム片を半径方向に移動し、その基準面S
11を第1目盛板29の一方の目盛29aの所望位置、例
えば20mmに合わせることにより行う。そして、ボル
ト12を締め付けてドラム片11A〜11Dをホルダー
6に固定する。一方、ボルト23を緩めた状態で送り羽
24を支持アーム22とともに半径方向に移動して各ア
ーム22の基準面S22を第2目盛板30の一方の目盛3
0aの所望位置、例えば20mmに合わせることにより
送り羽24の位置を調整し、ボルト23を締め付けて支
持アーム22をホルダー20に固定する。
【0027】このように測長ドラム11の外周面に巻き
付けられる緯糸の測長量を変更する際、ドラム片11A
〜11D及び送り羽24をそれぞれ目盛29a,30a
の同じ数値に合わせればよいため調整作業が容易とな
り、調整時間を短縮することができる。又、送り羽24
の緯糸の送り量を微調整する際にも第2目盛板29があ
るため、調整作業が容易となる。
【0028】ところで、この実施例においては送り羽2
4の送り駆動機構として偏心傾斜スリーブ16を使用し
ているので、測長ドラム11の直径(緯糸巻付径)が変
化すると、送り羽24による巻付面S上での緯糸の送り
量が変化する。すなわち各測長ドラム11A〜11Dの
位置と各送り羽24の位置関係を同一に保った場合に
は、偏心傾斜スリーブ16から送り羽24までの距離が
遠くなるほど送り羽24の送り運動量が増幅されて緯糸
の送り量が多くなるので、各送り羽24の位置を微調整
する必要が生じる。従って、送り羽24側の第2目盛板
30の目盛30a,30bを測長ドラム11の直径が大
きくなるに従い、一目盛のピッチを徐々に細かくするこ
とにより、直径の小さい位置から大きい位置まで同様な
緯糸の巻き付けピッチで分離貯留することが可能とな
る。
【0029】さらに、送り羽24の糸巻付面S上での突
出量は偏心傾斜スリーブ16の回転角(位相)により異
なる。このため目盛がない場合は回転軸3の回転位相を
4箇所に定めて、それぞれの送り羽24の位置を設定す
る必要がある。つまり測長ドラム11からの送り羽24
の突出量により緯糸の送り量が異なるため、各測長ドラ
ム11に対する送り羽24の半径方向の相対位置を測長
ドラム11と送り羽24の4箇所を回転位相を変更して
調整する必要がある。しかし、この実施例では第1目盛
と第2目盛を設けたため、測長ドラム11と送り羽24
の相対位置が同一となるので、回転位置に関係なく調整
することができる。
【0030】前記実施例では測長ドラム片11A〜11
Dの種類が2種類の間で交互に取り替えて使用される場
合に送り羽24の調整をそれぞれ別の目盛29b,30
bにより行うようにしたが、この場合には測長ドラム片
及び送り羽の変更に応じて両部材の位置調整を容易かつ
正確に行うことができる。
【0031】次に、この発明の別の実施例を図5に基づ
いて説明する。この実施例では前記第1目盛板29に対
し測長ドラム11の直径に比例する緯糸の測長量を表示
する目盛31a,31bを目盛29a,29bと対応し
て設けている。この場合には測長ドラム11への緯糸の
測長量を容易に判断して調整することができる。又、こ
の別例においてドラム11への緯糸の巻付け回数と測長
量を対応して設けてもよい。
【0032】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、次のように具体化することもできる。 (1)目盛板29,30を測長ドラム片11A〜11D
及び送り羽ホルダー22に設けるとともに、ドラムホル
ダー6及び送り羽ホルダー22に基準線を形成するこ
と。
【0033】(2)目盛29a,30aと目盛29b,
30bとに異なる着色を施すこと。 (3)前記実施例では目盛板29,30をホルダー6と
取付プレート20に接着したが、ホルダー6及び取付プ
レート20の表面に目盛29a,30a、29b,30
bを直接形成すること。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の発
明は測長ドラムへの緯糸の測長量の変更を行う際、測長
ドラム片と送り部材の半径方向への位置調整を容易かつ
正確に行うことができ、緯糸の測長量の調整を容易に行
うことができる効果がある。
【0035】又、請求項2記載の発明は、請求項1記載
の発明の効果に加えて、測長ドラム片が異なるものに取
替えられた場合にドラム片と送り部材の半径方向への位
置調整を容易かつ正確に行うことができる効果がある。
【0036】さらに、請求項3記載の発明は、第1目盛
の近傍に緯糸の測長量を表示する目盛があるので、測長
量の判断と調整を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のジェットルームにおける緯糸測長貯
留装置を示す正面図である。
【図2】緯糸測長貯留装置を示す中央部縦断面図であ
る。
【図3】緯糸測長貯留装置の部分拡大断面図である。
【図4】緯糸測長貯留装置の横断面図である。
【図5】この発明の別の実施例を示す部分正面図であ
る。
【符号の説明】
3…回転軸、4…糸巻付管、6…ドラムホルダー、8,
9…マグネット、11…測長ドラム、11A〜11D…
測長ドラム片、13…緯糸係止体としての係止ピン、1
6…送り駆動機構を構成する偏心傾斜スリーブ、18…
送り部材ホルダーを構成する取付筒、20…送り羽ホル
ダーを構成する取付プレート、24…送り部材としての
送り羽、27…遮蔽筒、29…第1目盛板、30…第2
目盛板、29a(29b)…第1目盛、30a(30
b)…第2目盛、31…目盛、S…糸巻付面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D03D 47/34 - 47/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸上にドラムホルダーを相対回転可
    能に支持し、該ドラムホルダーには複数に分割されたド
    ラム片よりなる測長ドラムを装着し、ドラムホルダーを
    マグネットの吸引力により静止位置に保持し、ドラムホ
    ルダーと各ドラム片との間に各ドラム片を半径方向へそ
    れぞれ位置調整する手段を設け、前記回転軸の先端部に
    は送り駆動機構を介して送り部材ホルダーを相対回転可
    能に支持し、該ホルダーには前記送り駆動機構の動作に
    より前記測長ドラム片の糸巻付面上で緯糸を引き出し側
    へ送る複数の送り部材を設け、各送り部材とそれらを支
    持するホルダーとの間に各ホルダーを半径方向にそれぞ
    れ位置調整する手段を設け、前記ドラムホルダーと送り
    部材ホルダーとの間に両部材の相対回転を阻止する手段
    を設け、さらに前記測長ドラムの糸巻付面に対する緯糸
    係止体の係脱作用により緯糸の測長貯留及び糸巻付面か
    らの緯糸の引き出しを制御するようにした緯糸測長貯留
    装置において、 前記ドラムホルダーと測長ドラム片との間に、各ドラム
    片の半径方向の位置調整の基準となる第1目盛を設け、
    送り部材ホルダーと送り部材との間に各送り部材の半径
    方向の位置調整の基準となり、かつ前記第1の目盛と対
    し一目盛のピッチを徐々に変化させた第2目盛を設け
    たジェットルームにおける緯糸測長貯留装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1及び第2の
    目盛は寸法の異なる測長ドラム片と送り部材とに対応し
    てそれぞれ複数箇所に設けられているジェットルームに
    おける緯糸測長貯留装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記第1目盛
    の近傍には緯糸の測長量を表示する目盛が設けられてい
    るジェットルームにおける緯糸測長貯留装置。
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