JP3381288B2 - イオン注入装置 - Google Patents

イオン注入装置

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JP3381288B2
JP3381288B2 JP02763793A JP2763793A JP3381288B2 JP 3381288 B2 JP3381288 B2 JP 3381288B2 JP 02763793 A JP02763793 A JP 02763793A JP 2763793 A JP2763793 A JP 2763793A JP 3381288 B2 JP3381288 B2 JP 3381288B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、中性ビームを分離す
る等のために、偏向電極によってイオンビームを一定方
向に偏向させるようにしたイオン注入装置に関し、より
具体的には、この偏向電極のすぐ下流側にあるマスク板
のスリット付近にイオンビームが当たることによって発
生する電子がターゲットのある下流側へ向けて加速され
るのを防止する手段に関する。 【0002】 【従来の技術】この種のイオン注入装置の従来例を図4
に示す。このイオン注入装置は、いわゆるパラレルスキ
ャンかつハイブリッドスキャン方式のものであり、図示
しないイオン源から引き出され、かつ必要に応じて質量
分析、加速等の行われたスポット状のイオンビーム2
を、走査電源18から互いに180度位相の異なる概ね
三角波状の走査電圧V1 、V2 が印加される二対の走査
電極4および6の協働によって、即ち一方の走査電極4
で偏向させたイオンビーム2を他方の走査電極6で同じ
角度だけ逆方向に偏向させることにより、X方向(例え
ば水平方向。以下同じ)に静電的に平行走査して幅広の
イオンビーム(パラレルビーム)2を作るようにしてい
る。 【0003】両走査電極4、6の間には、偏向電源20
から直流で正の偏向電圧V3 および直流で負の偏向電圧
4 がそれぞれ印加される一対の偏向電極8が設けられ
ており、これによって幅広のイオンビーム2を前記X方
向と実質的に直交するY方向(例えば垂直方向。以下同
じ)に所定の角度(例えば7度程度)偏向させ、直進す
る中性ビームを分離するようにしている。 【0004】偏向電源20は、この例では、直流電源2
2と、その出力電圧の極性を反転させるインバータ24
と、直流電源22およびインバータ24からの電圧をそ
れぞれ増幅する高電圧アンプ26および28とを有して
おり、図5に示すように、互いに絶対値が等しい正の偏
向電圧V3 および負の偏向電圧V4 を発生させる。 【0005】偏向電極8のすぐ下流側には、イオンビー
ム2が走査電極6や他の構造物に当たらないようにする
ために、スリット12を有するマスク板10が設けられ
ており、偏向電極8で下向きに曲げられたイオンビーム
2をこのスリット12を通過させた後にターゲット(例
えばウェーハ)14に照射するようにしている。 【0006】また、走査電極6の下流側に前記ターゲッ
ト14を保持するホルダ16を配置すると共に、それら
を図示しないターゲット駆動装置によってイオンビーム
2の照射領域内において前記Y方向に機械的に走査し、
これとイオンビーム2の前記X方向の走査との協働によ
って、ターゲット4の全面にできるだけ均一にイオン注
入を行うようにしている。 【0007】ホルダ16の横にはビーム電流計測器17
が設けられており、これに幅広のイオンビーム2の一部
分を入射させて、イオンビーム2のビーム電流を計測
し、これによってターゲット14に対するイオン注入量
を計測できるようにしている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】上記イオン注入装置に
おいては、偏向電極8とマスク板10付近の電位は図6
のようになっている。即ち、両偏向電極8間の中心線9
上がゼロ(即ちグラウンド)電位であり、それより上側
(即ち正の偏向電圧V3 が印加される偏向電極8側)が
正電位、下側(即ち負の偏向電圧V4 が印加される偏向
電極8側)が負電位になっている。 【0009】一般的にイオンビーム2は、偏向電極8間
にゼロ電位である中心線9上から入射して負電位側に抜
けて行く。従って、マスク板10のスリット12付近も
負電位になっているため、イオンビーム2の一部分がマ
スク板10のスリット12付近に当たることによってマ
スク板10から放出される電子は、スリット12付近の
負電位によって加速されて下流側に飛んで行く。このと
き電子が得るエネルギーは、スリット12付近の電位に
依存するが、例えば大きい場合は数KeVにもなる。 【0010】このようにして下流側に向けて加速された
電子の一部はターゲット14に当たって、ターゲット1
4に負のチャージアップ(帯電)を発生させるという問
題が生じる。 【0011】また、ビーム電流計測器17は通常は、フ
ァラデーカップとその上流側に設けられたサプレッサ電
極とで構成されているが、上記のようにして加速された
電子の一部が、このサプレッサ電極による電位障壁(例
えば数百V〜1KV程度)を通過してファラデーカップ
に入射する。電子がファラデーカップに入射すると、イ
オンビーム2による電流を打ち消す方向の電流が流れ、
従って実際のビーム電流よりも計測値が小さくなるた
め、ターゲット14に対し多く注入してしまうという問
題が生じる。 【0012】そこでこの発明は、イオンビームがマスク
板のスリット付近に当たることによって発生する電子
が、ターゲットのある下流側に向けて加速されるのを防
止することができるようにしたイオン注入装置を提供す
ることを主たる目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明のイオン注入装置は、直流のオフセット電
源を設けて、前述したような一対の偏向電極に印加され
る偏向電圧に互いに同じ極性のオフセット電圧をそれぞ
れ加え、それによって前述したようなマスク板のスリッ
ト付近の電位が正またはゼロ付近になるようにしたこと
を特徴とする。 【0014】 【作用】上記構成によれば、イオンビームがマスク板の
スリット付近に当たることによって電子が発生しても、
当該スリット付近の電位は正またはゼロ付近であるの
で、当該電子がターゲットのある下流側へ向けて加速さ
れることは無くなる。 【0015】 【実施例】図1は、この発明の一実施例に係るイオン注
入装置を部分的に示す図である。図4の従来例と同一ま
たは相当する部分には同一符号を付し、以下においては
当該従来例との相違点を主に説明する。 【0016】この実施例においては、従来の偏向電源2
0の構成を次のように変更した偏向電源20aを設けて
いる。即ち、直流のオフセット電源30と、それからの
正の電圧を直流電源22からの出力電圧およびインバー
タ24からの出力電圧にそれぞれ加算するアナログ加算
器32および34を追加している。そして、このアナロ
グ加算器32および34からの出力電圧を高電圧アンプ
26および28でそれぞれ増幅して偏向電圧V5 および
6 を作り、これを偏向電極8に印加するようにしてい
る。 【0017】この偏向電極V5 およびV6 の波形の一例
を図2に示す。この例では、両偏向電圧V5 、V6 は、
図5で示したような偏向電圧V3 、V4 に、互いに同じ
極性かつ同じ大きさのオフセット電圧V0 をそれぞれ加
えたものである。 【0018】そしてこのような偏向電圧V5 、V6 によ
って、マスク板10のスリット12付近の電位が正また
はゼロ(グラウンド)付近になるようにしている。 【0019】例えば、再び図6を参照して、偏向電極8
の長さLを200mm、両偏向電極8間の間隔Dを80
mm、イオンビーム2の偏向角度θを7度、両偏向電極
8に印加する偏向電圧V3 を+15KV、偏向電圧V4
を−15KVとした場合、偏向電極8の出口部Pでの電
位EP は、次式より約−4.6KVになる。 【0020】 【数1】 EP =−(L/2)×tan7°×(15×2)/D =−(200/2)×tan7°×(15×2)/80 =−100×tan7°×(30/80) ≒−4.6 【0021】マスク板10は偏向電極8の出口部のすぐ
近くにあるから、前記オフセット電圧V0 として5KV
程度を加えれば、即ち前述した偏向電圧V3 およびV4
に5KVをそれぞれ加えた偏向電圧V5 およびV6 を偏
向電極8に印加すれば、マスク板10のスリット12付
近の電位は5−4.6=+0.4KVとなる。 【0022】その結果、イオンビーム2がマスク板10
のスリット12付近に当たることによって電子が発生し
ても、スリット12付近の電位は+0.4KVという正
電位であるので、電子はこの電位に捕捉され、あるいは
捕捉されないまでも加速されないので、当該電子がター
ゲット14のある下流側へ向けて加速されることは無く
なる。 【0023】その結果、高エネルギーの電子がターゲッ
ト14に入射することによるターゲット14の負のチャ
ージアップや、同電子がビーム電流計測器17に入射す
ることによるビーム電流の計測誤差が発生するのを防止
することができる。 【0024】なお、上記のように偏向電圧V3 、V4
オフセット電圧V0 を加えた偏向電圧V5 、V6 を用い
ても、イオンビーム2は両偏向電圧V5 、V6 の差によ
って偏向されるから、イオンビーム2の偏向自体につい
ては従来例と変わらない。 【0025】また、元の偏向電極V3 およびV4 にオフ
セット電圧を加える回路構成は、図1の例以外のものも
採り得る。例えば、上記オフセット電源30およびアナ
ログ加算器32、34に相当するものを高電圧アンプ2
6および28にそれぞれ内蔵させても良いし、あるいは
図3に示す偏向電源20bのように、オフセット電圧V
0 をそれぞれ出力するオフセット電源36および38を
高電圧アンプ26および28にそれぞれ直列に挿入して
も良い。 【0026】また、この発明は、上記例のようなパラレ
ルスキャン方式やハイブリッドスキャン方式のイオン注
入装置に限定されるものではなく、偏向電極およびその
すぐ下流側にマスク板を有するイオン注入装置に広く適
用することができる。 【0027】 【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、イオン
ビームがマスク板のスリット付近に当たることによって
電子が発生しても、当該スリット付近の電位が正または
ゼロ付近になるようにしているので、当該電子がターゲ
ットのある下流側へ向けて加速されるのを防止すること
ができる。その結果、高エネルギーの電子がターゲット
に入射することによるターゲットの負のチャージアップ
や、同電子がビーム電流計測器に入射することによるビ
ーム電流の計測誤差が発生するのを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明の一実施例に係るイオン注入装置を部
分的に示す図である。 【図2】図1の装置における偏向電圧の波形の一例を示
す図である。 【図3】偏向電源の他の例を示す回路図である。 【図4】従来のイオン注入装置の一例を部分的に示す図
である。 【図5】図4の装置における偏向電圧の波形の一例を示
す図である。 【図6】偏向電極およびマスク板周りの拡大断面図であ
る。 【符号の説明】 2 イオンビーム 8 偏向電極 10 マスク板 12 スリット 14 ターゲット 20a,20b 偏向電源 22 直流電源 24 インバータ 26,28 高電圧アンプ 30 オフセット電源 32,34 アナログ加算器 36,38 オフセット電源
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 37/317 C23C 14/48 C23C 14/54 H01L 21/265 603

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 相対向する一対の偏向電極と、この偏向
    電極の一方に直流で正の偏向電圧を、他方に直流で負の
    偏向電圧をそれぞれ印加する偏向電源と、前記偏向電極
    のすぐ下流側に設けられたマスク板であってスリットを
    有するものとを備え、前記偏向電極で一定方向に偏向さ
    せたイオンビームを前記マスク板のスリットを通過させ
    た後にターゲットに照射するようにしたイオン注入装置
    において、直流のオフセット電源を設けて、前記両偏向
    電極に印加される偏向電圧に互いに同じ極性のオフセッ
    ト電圧をそれぞれ加え、それによって前記マスク板のス
    リット付近の電位が正またはゼロ付近になるようにした
    ことを特徴とするイオン注入装置。
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