JP3380314B2 - 菌抑制方法、および無菌育成方法とその装置 - Google Patents

菌抑制方法、および無菌育成方法とその装置

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JP3380314B2
JP3380314B2 JP31710093A JP31710093A JP3380314B2 JP 3380314 B2 JP3380314 B2 JP 3380314B2 JP 31710093 A JP31710093 A JP 31710093A JP 31710093 A JP31710093 A JP 31710093A JP 3380314 B2 JP3380314 B2 JP 3380314B2
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惠己 清水
光太郎 浜
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無菌の空気環境の下で
動植物を育成する方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】無菌生物とは、学術的には、病原菌など
を全く含まない生物の意味であり、植物では、無菌的に
取り出した胚を無菌培養したり、無菌的な雄雌を交配す
ることによって得られる。
【0003】一方、微生物の感染の全くない無菌動物
は、最初に帝王切開で母動物から無菌的に取出され、無
菌室内で殺菌した飼料で飼育される。また、無菌生物に
特定の微生物のみを感染させたものをノトバイオードと
いい、無菌ではないが、病原性のなる特定の微生物の感
染がないものをSPF(specific patho
gen free)動物という。
【0004】本発明において、生物を無菌状態で成育す
ることの意味は、必ずしも実験用,学術用に用いる生物
の育成に限らず、各種ウィルス病,細菌病,糸状病及び
原虫病などから生物を保護して育成,飼育、若しくは生
体保存を行う意味である。
【0005】動物の無菌飼育は、例えば養蚕の分野で一
定の成果を挙げている。かって、我が国は世界最大の繭
生産国であったが、昭和30年以後、急速に衰退した。
その原因の一つに蚕病の的確な防除策を施せなかったこ
とが挙げられている。
【0006】昭和38年には、人工飼育による大量飼育
が試みられたが、結果は病気のために全滅したという報
告がある。その後もいくつかの失敗が重ねられたが、こ
れらの失敗から人工飼育で年中蚕を飼育するには、ノー
トバイオロジー(無菌生物学)の手法,無菌飼育法を導
入するしかないという結論が出されるに到り、その後、
蚕のウィルス病や細菌病の発生機構に関し、多くの病理
的研究がなされ、無菌飼育法を始め、独特な飼育形態が
確立された。
【0007】無菌養蚕の無菌施設としては、稚蚕期と、
壮蚕期とでは、飼育温度が異なるため、無菌飼育室は最
低二室が必要とされる。飼育室には空調機,除菌フィル
ターが設置され、飼育室を消毒し、陽圧にすることによ
って無菌を保持している(ノートバイオロジーによる日
本蚕糸業の復興 陳 瑞英,参照)。
【0008】また、無菌飼育法は、無菌的に蟻蚕を作出
し、無菌飼育室装置の中で無菌飼料を与えることによっ
て行われる。すなわち、蚕卵は、孵化する前に卵表面を
消毒し、無菌状態のまま孵化させるものであり、無菌人
工飼料は、飼料粉末の中に所定の水を入れ、練り合わ
せ、平板状に成形して高圧蒸煮器によって滅菌して得ら
れる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、除菌フ
ィルターでは、ウィルスまでも完全に除去することはで
きない。ウィルスは、大きさが10〜300nmの小さ
な生物体である。また、蚕卵の消毒は、消毒剤の殺菌作
用によるものであるが、消毒剤の使用は、生命体として
の蚕に全く無害ではあり得ない。蚕卵は、消毒によって
生命体としての活力が低下し、ひいては、繭の品質にも
大きくかかわってくる。飼料は、高圧蒸煮によって滅菌
されるが、問題は、飼育室内で如何に滅菌状態を持続さ
せるかという点である。飼育室内の空気条件が除菌フィ
ルターで常に除菌されているとしても、仮りに飼料内で
菌が繁殖したときに、室内が消毒剤で満たされているわ
けではないから、菌の繁殖を抑えることはできない。む
しろ、適当な湿度条件下で適温に保たれた環境では、菌
の繁殖を促すことにもなりかねない。「無菌状態を保
つ」とは、常に菌の発生源においてその繁殖が抑えられ
なければならない。無菌状態では、蚕の排泄物も無菌で
あり、腐敗することはないが、排泄物からの菌の繁殖を
抑えることはできない。
【0010】細菌の研究では、空気中の負イオンに除
塵,除菌,脱臭及びガス成分除去効果,調湿効果,帯電
防止効果があり、動植物の成育にも好影響を及ぼすこと
がわかり、にわかに負イオンが注目されるようになって
きた。
【0011】本発明の目的は、負イオン、特に水分子付
加負イオンの特性を利用して生物の無菌成育を実現する
方法とその装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による菌抑制方法においては、水分子付加負
イオンを発生させる負イオン発生装置と温度を制御する
温度調節装置を備え、前記負イオン発生装置により発生
する水分子付加負イオンを含む空気を生物体の育成環境
に常時供給することにより生物体の育成環境内は水分子
付加負イオン含有空気雰囲気を形成し前記温度調節装置
により温湿度を調整し生物体の育成の適度な温湿度環境
を保持し前記育成環境内の菌繁殖を発生源において抑制
するものである。また、本発明による無菌育成方法にお
いては、生物体を無菌空気雰囲気中で育成する無菌育成
方法であって、水分子付加負イオンを発生させる負イオ
ン発生装置と温度を制御する温度調節装置を備え、無菌
空気雰囲気は、前記負イオン発生装置により発生する
分子付加負イオンを含む空気を常時生物体の育成環境に
供給し水分子付加負イオン含有空気雰囲気を形成し前記
温度調節装置により温湿度を調整し生物体の育成の適度
な温湿度環境を保持するものである。
【0013】また、本発明による無菌育成装置において
は、育成室と水分子付加負イオンを発生させる負イオン
発生装置と温度を制御する温度調節装置を有する無菌育
成装置であって、前記育成室は、無菌生物を飼育,育成
する室であり、前記負イオン発生装置により水分子付加
負イオン含有空気雰囲気を前記育成室内に形成し前記温
度調節装置により温湿度を調整し生物体の育成の適度な
温湿度環境を保持することを特徴とするものである。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【作用】雨、その他降水に関連して、水滴が分裂する場
合に、付近の空気が電離される現象は、レナード(Le
nard)効果として古くから知られている。レナード
は、水滴が金属板に衝突して分裂する場合に、付近の空
気中にイオンが発生し、且つ分裂した水滴の帯電量の総
和は最初の水滴の電気量よりも多くなること、空気中に
発生したイオンの電荷の総和と、分裂によって増した水
滴の電気量とは相等しいことを実験的に見出したが、そ
の後、シンプソン(Simpson)は、レナードの実
験を繰返し、より精密な装置を用いて測定して、水滴が
空気中で分裂するだけでレナードと同様な結果が起り得
ること、空気中に発生したイオンは水滴の電荷の如何に
かかわらず負イオンであること、水滴は分裂の際に発生
したイオンと等量の正電荷を得ることを確かめてこれを
報告している(気象電気学畠山 久尚,川野 実 岩波
書店 p26〜27参照)。
【0021】レナード効果を利用する方法は、特開平4
−141179号公報,特開平5−31198号公報に
記載されている。この先行例に記載された方法は、要す
るに、微細水滴を発生させ、この微細水滴を空気と混合
し、微細水滴混合空気を粒径選別して負イオンを取出す
というものである。この先行例に記載された方法は、基
本的に水噴流を金属板に衝突させて水噴流を分裂させる
という発想のものであり、レナードの実験を忠実に再現
したものである。
【0022】シンプソン効果を利用する方法によるとき
には、強力な旋回気流中に液体を噴出して分裂させるの
が好都合である。空気中で分裂した液滴は、旋回気流に
よって生じる遠心力とコリオリ力を受けてイオン解離さ
れ、活性化し、気体分子をイオン化して負イオンを生ず
る。負イオンは、遠心力分離法により液滴から取出すこ
とができる。
【0023】レナード効果,シンプソン効果によって発
生させた負イオンを含む空気を育成室内に常時充満させ
ることによって、育成室は除塵,除菌,脱臭並びにガス
成分が除去され、育成の適度の湿度を保持できる。
【0024】そのほか、負イオンを人工的に発生させる
方法として従来よりコロナ放電を利用する方法が知られ
ている。この方法は、コロナ放電を空間に発生させて周
囲の空気をイオン化し、正イオンを捕捉して負イオンを
取り出すというものであるが、この方法によるときに
は、副産物として有害なオゾン,窒素酸化物が発生する
ため、コロナ放電を利用して発生させた負イオンを含む
空気は、生物の育成には不適当である。
【0025】水滴の分裂によって空気中にイオンが発生
するメカニズムに関しては、次のように考えられる。す
なわち、相αが気体(空気),相βが液体(水)の場
合、水に高エネルギー(噴射,衝突,はじく等)を考え
ると、図1に示す如く、水のイオン解離によりH+ ,O
-による電気二重層ができて、界面では水の持つ双極
子モーメント(6.17×10-30cm)により双極子
が配向して双極子二重層を形成し、マイナス(負)イオ
ンが外側に向けて配列する。液面近くにはマイナス
(負)イオンがより多く引き付けられ、プラス(正)イ
オンはそれほど強く引っ張られないために液中を自由に
動き回る。従って、プラス(正)イオンは液中に残り、
接地等を通して中和される。水を噴射,衝突,はじく等
の高エネルギーを与えて、水滴を限りなく小さくすると
水滴表面で双極子が配向する際、気体(空気)側の界面
に存在する酸素(O2)分子をイオン化して、O- 2
(H2O)nで表示されるマイナス(負)イオン分子群
となる(静電気ハンドブック,P104.静電気学会
編,オーム社参照)。本発明ではこのマイナス(負)イ
オン分子群を水分子付加負イオンと定義している。
【0026】水滴の分裂によって空気中にイオンを発生
させるときには、イオン発生時にオゾンや窒素酸化物が
生ぜず、負イオンが多量に含まれる滝,河川,海岸,森
林などの清浄な環境の雰囲気を形成する。負イオン、特
に水分子付加負イオンを含む空気が除塵,除菌,脱臭他
の効果を有する理由については必ずしも明らかにはなっ
ていないが、おそらく負イオンのもつ活性と、気液分離
によって取出された気体中に含まれる微細水滴の凝集力
とによるものと推測される。
【0027】生物を育成する室内には、実質的に1,0
00個/cc以上の負イオンを含む高湿空気の雰囲気を
維持することで十分である。常時室内に1,000個/
cc以上の負イオンを維持するためにその発生源におい
て10,000個/cc以上の負イオンを発生させつつ
間断なく供給することが望ましい。液滴の活性化には、
遠心力とともにコリオリ力を利用することによって小容
量内で液滴の活性化とこれに引き続いて気化分子のイオ
ン化を実現できる。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。図2におい
て、実施例は、負イオンの発生にシンプソン効果を使用
する例である。
【0029】実施例において、機能的に負イオン発生の
メカニズムは、水滴のイオン解離と、活性化と、気体分
子のイオン化と、気液の分離とによって行われる。すな
わち、空気中で分裂した水滴は、イオン解離されて活性
化し、気体分子をイオン化して水分子付加負イオンが発
生する。水分子付加負イオンは、遠心分離法により水滴
から分離,抽出して取出すことができる。
【0030】本発明において、水は、気体の旋回流中に
噴射されて分裂し、気体の旋回流によって生じた強力な
遠心力とコリオリ力の作用を受け、イオン解離して活性
化される。コリオリ力は、回転座標系で運動物体に働く
見かけの力の一つである。回転の角速度をω,質点の質
量と速度をmとvとすると、コリオリ力は、2m×ω×
vで与えられる。コリオリ力を発生させるコリオリ因子
(f)は、 f=Ωsinψ で与えられ、地球自転の角速度(Ω)と緯度に起因する
因子であり、地球の自転によるコリオリ力は、北半球と
南半球とでは逆向きに働き、北半球では進行方向に対し
右向きになるため、液滴の旋回に際しては、コリオリ力
が地球自転の角速度ベクトル向方向に働くように旋回の
向きを設定する。コリオリ力を有効に作用させることに
より、液滴が数百メートル落下するときのエネルギーを
数cmの距離で得ることができる。
【0031】イオン解離は、要するに水をイオン解離す
る処理である。水に高エネルギーを与えると、水(H2
O)は、 H2O→H+ +(OH)- のように解離して図1のように液体内には、電荷の二重
層が形成され、空気に接する液体表面には、配向双極子
が負イオンを外側に向けて配列するようになり、水面近
くに負イオンがより多く引き付けられる。ここに何らか
の方法で水が機械的に小さな水滴に分裂させられると、
その水滴の正味の電荷は負となり、正イオンの方は、大
きな粒子となって液中に残され、あるいは接地を通して
中和される。
【0032】イオン解離は、本来、水滴の分裂とは直接
の関わりがなく、機械的,電気的,電磁気的,光学的あ
るいは、放射線照射によって付与できる。
【0033】水滴は、イオン解離された液体粒子に高エ
ネルギーを付与して加速すると、高エネルギーが付与さ
れるため、イオン解離が一層促進され、分裂が進み、高
速で空気力輸送され、液滴の界面が活性化される。
【0034】界面の活性化とは、水の持つ双極子モーメ
ントにより、双極子を配向させて双極子二重層を形成
し、負イオンを外側に向けて配列する際に負電荷を放出
させることである。
【0035】限りなく微粒子化した水滴中のH+ :OH
-は、ファン・デル・ワールス力で互いに引き合ってい
るが、強力な遠心力(mrω2)とコリオリ力(2mv
ω)を受け、H+ とOH-とは、その質量差(H+
1,OH-=17)により、OH-が外側に向けて配向し
やすくなり、双極子が配向する際に負電荷を放出する。
【0036】気体分子のイオン化は、水滴の活性化によ
って必然的に発生する。水滴が高エネルギーを得て運動
をする間に限りなく微小化され、水滴表面で双極子が配
向をする際に、気体(空気)側の界面に存在する酸素
(O2)分子をイオン化し、O- 2・(H2O)nで表示さ
れる水分子付加負イオンが発生する。水分子付加負イオ
ンを含む空気は、遠心力分離法を用いて水滴から分離し
て抽出できる。
【0037】本発明において、旋回気流中で水を微細液
滴に分裂させるには、気流の流れに逆らう方向に角度を
なして液体を噴出することが望ましい。高速気流による
流速は、外周の管壁に近い程早くなり、中心部に近い程
遅くなる。
【0038】実施例では、育成室8の外部に負イオン発
生装置1を付設した例を示している。負イオン発生装置
1は、遠心力・コリオリ力発生装置2と、気液分離装置
4との組合せからなるものである。
【0039】遠心力・コリオリ力発生装置2は、吸気口
5,吸液口6,排気口7を有し、吸気口5に高速気流発
生装置3が接続されて外気が吹込まれ、排気口7に気液
分離装置4が接続されて液体が分離された空気がその出
力口より送気される。吸液口6には、ポンプ10を介し
てタンク9が接続され、タンク9内の液体が供給され
る。実施例においては、気液分離装置4の出力管路及び
高速気流発生装置3の入力管路を育成室8に開口して循
環系を形成している。また、実施例では、負イオン発生
装置1は、育成室8外に設置し、管路11,12をもっ
て育成室8に接続しているが、あるいは、負イオン発生
装置1を育成室8内に設置して気液分離装置4の送気口
及び高速気流発生装置3の吸気口を育成室8に開口して
室内設置型としても使用できる。
【0040】遠心力・コリオリ力発生装置2は、液体の
イオン解離処理と液滴の活性化処理と、気体分子のイオ
ン化処理とを行う機構であり、実施例では横型の空気力
輸送管13内に、スパイラル状のガイド14を軸心に沿
って配設し、軸心上に、ノズル配管15を設け、下周面
に水槽16を付設したものである。
【0041】タンク9内の水は、ポンプ10で水槽16
内に汲み上げられ、水槽16内の水は、ポンプ17で汲
み上げてノズル配管15に送水される。タンク9は、冷
却機19を装備しており、供給水を必要な温度に調整し
ている。
【0042】ガイド14は、空気力輸送管13内で気流
を誘導して管軸方向をスパイラル状に旋回させるもので
ある。ノズル配管15は、空気力輸送管13の軸心にあ
って、その周囲を気体が旋回運動をすることになるた
め、ガイド14は、必ずしも必要ではないが、実施例に
おいては、ガイド14を用いてコリオリ力が地球自転の
角速度ベクトル方向を向くように気流の旋回方向の向き
を規定している。もっとも、高速気流発生装置3からの
気体の送気方向を空気力輸送管13内の内周に対し、接
線方向に設定すれば、気流の旋回方向は右回り,左回り
の旋回流に自ずから設定される。
【0043】ノズル配管15には、その軸心に沿って周
面要所に図3のように旋回しながら流動する気流の流れ
に逆らう方向にノズル18が開口され、ノズル18は、
水槽16より供給された液体を空気力輸送管13内の旋
回気流中に噴出する。実施例では、ノズル18がイオン
解離機構である。水は、ノズル18から高圧で噴出さ
れ、エネルギーを得てイオン化される。もっとも、予め
イオン解離処理を施した水を空気力輸送管13内に供給
すれば、一層イオン解離が促進される。
【0044】高速気流発生装置3は、送風用のファンで
ある。実施例においては、育成室8内の空気を吸引し、
空気力輸送管13内に吸気口5を通して送風する。
【0045】気液分離装置4は、実施例ではサイクロン
セパレータを用いている。サイクロンセパレータは、空
気力輸送管13の排気口7から排出される微細な水滴を
含む気流に一定以上の風速,風圧が得られる限り気液の
遠心力分離に有効である。気液分離された空気は、管路
11を通って育成室8内に導入される。管路11には温
度調節装置(H/E)20を備えている。
【0046】実施例において、高速気流発生装置3を起
動し、水槽16内の水をポンプ17で汲み上げ、ノズル
配管15の各ノズル18より空気力輸送管13内に生じ
た強力な気流の旋回流中にその流れの方向に逆らって噴
出させる。
【0047】空気力輸送管13内に噴出された水は、気
体圧力を受け、旋回気流中で分裂してイオン解離され、
細かい水滴となってガイド14に沿い、旋回しながら管
内を空気力輸送される。この間、水滴は、気流の旋回流
によって生じた遠心力と、コリオリ力との作用を受けて
管壁に向かいつつ軸方向に流れ、気体に接する水滴の界
面が活性化され、水滴の表面で双極子が配向する際、気
体側の界面に存在する酸素分子がイオン化される。
【0048】空気イオンを含む気流は、空気力輸送管1
3の排気口7より気液分離装置4内に流入し、気体中に
残存する水滴が除去され、空気イオンを含む気体は、層
流化処理され、温度調節装置20により所要の温度,湿
度に調整され、供給空気として管路11から育成室8内
に導入される。これによって、育成室8内には、多湿の
水分子付加負イオン含有空気の雰囲気が形成される。一
方、育成室8内の空気は、高速気流発生装置3の吸引力
を受けて管路12内に吸引され、必要により新たに導入
した外気を供なって再び遠心力・コリオリ力発生装置2
へ圧送される。
【0049】空気力輸送管13の管壁に付着した水滴及
び気液分離装置で分離された水滴は、水槽16内に戻さ
れる。この水滴中には正イオンが多く含まれているた
め、管壁を接地して中和する。
【0050】以上、実施例では、横型の遠心力・コリオ
リ力発生装置を示しているが、その配置方向は、何等制
約されるものではない。
【0051】(実施例)以下に本発明装置を無菌養蚕に
適用した実施例を示す。育成室に負イオン発生装置を接
続し、育成室内のイオン量と菌数の変化を測定した。 ◎育成室(1坪型) 有効内容積:6.14m3 幅1,710×奥行1,710×高さ2,100mm ◎遠心力・コリオリ力発生装置 寸法:直径600φ×長さ1,100mm 入口空調速度:11〜12m/sec 出口空調速度: 9〜10m/sec ◎気液分離装置 寸法:直径500φ×長さ900mm 入口空調速度:9 〜10m/sec 出口空調速度:8.5〜 9m/sec ◎ファン 風量:Max 3m3/min ◎冷凍機 冷媒:R−12
【0052】1測定項目 1)育成室内の温湿度 2)風量と換気回数 3)正イオンと負イオン量 4)一般細菌及び真菌の数量 5)落下細菌及び浮遊細菌の数量
【0053】2測定機器 ・風量測定:(株)日吉電機SS製熱線式風速計(AP
−120) ・イオン測定:(株)ダン化学製 イオンカウンター
(83−1001A) ・一般細菌及び真菌の測定 1)使用培地:一般細菌=SPC,真菌=PPA 2)培養条件:細菌=37℃,48時間以上,真菌=3
5℃,48時間以上 ・落下細菌及び浮遊細菌の測定 1)サンプリング機器:ピンホールサンプラー 2)サンプリング暴露時間:30分間 3)使用培地:普通寒天培地,サブロー寒天培地 4)培養条件:普通寒天培地:37℃,48時間,サブ
ロー寒天培地:25℃,72時間 ・温湿度計:(株)チノー製 小型温湿度記録計(打点
式)HN−U2 温湿度センサーHN−L18
【0054】3測定方法 ・イオン:個/ccで表示、負イオンと正イオンを手動
にてタップ切り替え。 ・測定位置:育成室内の中央部分で測定。 ・その他:室内の温度は操作盤の温調器及び隔測温度計
にて測定。
【0055】測定結果は次のとおりである。養蚕の適度
な温湿度に設定されている。 1)育成室内設定温度:26〜29℃ 2)育成室内温度範囲:±0.5℃以下 3)育成室内設定湿度:65〜74% 4)育成室内湿度範囲:±0.2%以下 測定結果を図4に示す。 5)吹出し風量:2.6m3/min 6)換気回数:25.4回/hr 7)吸気口(5)の空洞速度:11m/sec 8)供給空気の空洞速度:8.5m/sec 9)正イオンと負イオン量 育成室と吸気口付近との正イオン,負イオン量の測定結
果を図5に示す。
【0056】図5に明らかなとおり負イオン発生量は、
約13,000個/cc,正イオン発生量は、約2,5
00個/ccであった。
【0057】10)管路(11)内の一般細菌及び真菌
量 測定結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】11)落下細菌及び浮遊細菌量 測定結果を表2,表3に示す。
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】無菌育成室内の臭気に関しては、アンモニ
ア濃度の経時変化を測定した。測定結果を表4に示す。
【0063】
【表4】
【0064】本発明装置を適用した育成室(以下無菌育
成室という)内の温度と湿度は、温度調整器20によっ
て供給空気の温度を制御して精度よく管理できる。
【0065】前記無菌育成室内で無菌養蚕テストを行っ
た。無菌育成室内には前室としてビニール仕切りを設
け、テスト準備として室内を事前に消毒した。
【0066】消毒に際しては、有効塩素濃度38.00
ppmの次亜塩素酸ソーダ水溶液を負イオン発生装置の
水槽内に添加し、2時間運転して系並びに無菌育成室内
を消毒した。
【0067】消毒後は、水槽内の水を2回入れ替えて系
内の消毒液を除いた。さらに念のため、育成室内全体を
エタノールで清拭滅菌した。
【0068】1.養蚕方法 (株)日光商事の「人工飼料無菌飼育作業標準」(19
92.1)及び同社担当者の直接指導に従い、養蚕テス
トを実施した。平成5年6月4日に、掃立及び人工飼料
((株)日光商事 人工飼料[2515 M3])入り
飼育トレー2ケをエタノール清拭滅菌後、育成室に仕込
んだ(作業者の手・顔は、逆性セッケンで洗浄し
た。)。更に、6月15日に、人工飼料の入替えを行っ
た。
【0069】2.テスト結果 テスト結果を表5にまとめて示す。
【0070】
【表5】
【0071】参考までに外気の温度,湿度を測定した。
日順0〜10までの間の無菌育成室の付近の温室度は表
6のとおりである。
【0072】
【表6】
【0073】3.経過並びに対処 日光商事より提供された蚕の幼虫を蓋付トレー(530
×330×65m/m1000頭)に1000頭収容し
て飼育し、(a)日順11に、704頭を評価用として
採集し、その内日順19に、頭を蓋無トレーに移したと
ころ、日順13から大きさのバラツキが見られ、同14
で成長が停った感じがした(b)。同15で手で触れて
も動かなかったもの5頭を確認した(c)。また、飼料
が蓋付に比べてかなり硬くなっていると感じた。日順1
9に全数を日光商事に送り返した。
【0074】一方、蓋付のケース内で飼育した94頭に
ついては、日順20で大きさのバラツキが目立つように
なった。容積で1/2程度のもの計19頭を排除し、残
り77頭を継続飼育した(d)。この19頭は飼料なし
で6月28日まで生存した。日順20で飼料上面が全面
的に糞で覆われたため、これを排除した。以降日順24
まで、同様に同一処置した。糞の粘り気があり排除にか
なり時間がかかった。日順24で飼料がほとんどなくな
ったため、やむを得ず夕方に残り13頭をマブシに移し
た。マブシ移しの各回共、マブシに移してから各々半数
近くが、一昼夜近く繭を作らなかった(移す時期が早過
ぎたと考えられる)。繭作りを途中で止めたものが77
頭中4頭出た。
【0075】テスト結果では、実質的に96頭中、73
頭が成繭したことになっており、73個の繭の重量は、
141.54g,1個当り1.939gであった。繭の
大きさは、最大38mm×20φmm,最小28mm×
15φmm,平均34mm×19.5φmmであった
(e)。
【0076】以上実施例では、無菌養蚕への適用例を示
したが、養蚕に限らず、昆虫飼育,ラット,ビイグル,
ラビット等実験用小動物飼育,養鶏,養豚などの畜産に
利用して無菌,無臭飼育を実現できる。
【0077】例えば、HEPAフィルターを3段設置し
て無菌育成室を作り、育成室内の空気中にマイナスイオ
ンが検出されない雰囲気中でラビット110匹を飼育し
たところ2週間後には、エサを食べなくなり、64匹が
死亡するという事態が報告され、育成室には、空気イオ
ンが必要であり、特にマイナスイオンが必要であるとい
う知見を得ている。
【0078】さらに本発明によれば、ハウス栽培などの
植物の育成に用いて植物の生長を早め、病原菌から植物
を保護し、また生花の蘇生を図ることができる。
【0079】
【発明の効果】以上のように本発明によるときには、水
の分裂によって生成した水分子付加負イオン含有空気の
有する特性を利用して生物体の成育に好影響を及ぼす負
イオンである水分子付加負イオン含有空気を常時育成室
内に供給することにより育成室内を除塵,除菌,脱臭及
びガス成分を除去し、適当な湿度条件下で適温に保たれ
た育成環境下の育成室内に残存する飼料,排泄物が菌の
発生源となるときでも、菌の繁殖をその発生源において
抑制して育成室内を高度に清浄に保って生物を育成でき
る効果を有する。
【0080】以上のように本発明によるときには、レナ
ード効果を一歩進めたシンプソン効果を空気力輸送管内
に生じさせて大量の負イオン(水分子付加負イオン)を
発生させることが可能となり、本発明装置より発生させ
た負イオンを除塵,除菌,脱臭,ガス成分除去,調湿,
帯電防止,動・植物の育成に用いて極めて優れた効果を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】気液界面での電荷分布を示す図である。
【図2】本発明の一実施例を示す図である。
【図3】気体の旋回流に対する水滴の拡がりを示す図で
ある。
【図4】育成室内の湿度測定データを示す図である。
【図5】育成室と吸気口付近との正イオン,負イオン量
の測定データを示す図である。
【符号の説明】
1 負イオン発生装置 2 遠心力・コリオリ力発生装置 3 高速気流発生装置 4 気液分離装置 5 吸気口 6 吸液口 7 排気口 8 育成室 9 タンク 10 ポンプ 11 管路 12 管路 13 空気力輸送管 14 スクリューガイド 15 ノズル配管 16 水槽 17 ポンプ 18 ノズル 19 冷却機 20 温度調節装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−31198(JP,A) 特開 平2−104224(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01K 1/00 A01K 67/00 - 67/04 A61K 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分子付加負イオンを発生させる負イオ
    ン発生装置と温度を制御する温度調節装置を備え、前記
    負イオン発生装置により発生する水分子付加負イオンを
    含む空気を生物体の育成環境に常時供給することにより
    生物体の育成環境内は水分子付加負イオン含有空気雰囲
    気を形成し前記温度調節装置により温湿度を調整し生物
    体の育成の適度な温湿度環境を保持し前記育成環境内の
    菌繁殖を発生源において抑制する菌抑制方法。
  2. 【請求項2】 生物体を無菌空気雰囲気中で育成する無
    菌育成方法であって、水分子付加負イオンを発生させる
    負イオン発生装置と温度を制御する温度調節装置を備
    え、無菌空気雰囲気は、前記負イオン発生装置により発
    生する水分子付加負イオンを含む空気を常時生物体の育
    成環境に供給し水分子付加負イオン含有空気雰囲気を
    し前記温度調節装置により温湿度を調整し生物体の育
    成の適度な温湿度環境を保持することを特徴とする無菌
    育成方法。
  3. 【請求項3】 育成室と水分子付加負イオンを発生させ
    負イオン発生装置と温度を制御する温度調節装置を有
    する無菌育成装置であって、前記育成室は、無菌生物を
    飼育,育成する室であり、前記負イオン発生装置により
    水分子付加負イオン含有空気雰囲気を前記育成室内に形
    成し前記温度調節装置により温湿度を調整し生物体の育
    成の適度な温湿度環境を保持することを特徴とする無菌
    育成装置。
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