JP4789390B2 - 生産施設の除菌方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、栽培、園芸、養殖、繁殖、飼育、培養等の生産施設の除菌方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ビニールハウス、温室、育苗施設、キノコ栽培施設など、略閉鎖空間で農作物を栽培する施設園芸が急速に普及している。生産される作物も野菜、花卉、果実、菌茸など広範囲に渡っている。これらの施設園芸は、略閉鎖空間で栽培を行なうため、温度、湿度、散水等の気象的要因を人為的に調節でき、露地栽培と異なり、季節を問わず作物を収穫できる利点がある。
【0003】
しかしながら、栽培空間が略閉鎖空間であることから、いったん病害が発生すると施設内全体に病害が蔓延し、作物が全滅する危険性をはらんでいる。この病害防除の方法として、薬剤散布やガス殺菌などが行なわれている。このうち、薬剤散布は環境汚染や作業者の健康被害、食品への残留などの観点から、省農薬栽培や無農薬栽培が要求されている。また、ガス殺菌は、フッ素系、塩素系、オゾン、エポオキサイドなどが一般に用いられるが、植物や作業者に悪影響を与える危険性があり、ガス発生量や施設内ガス濃度を十分に調節して使用する必要があるため、管理に手間が掛かるという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、ホームページに掲載されている「長野県野菜花き試験場技術レポート」は、「菌茸栽培施設接種室等の殺菌処理に、オゾンガスは有効である。」と結論しながらも、「オゾンガスによる環境浄化は、オゾンガスを吸引しないように、人のいない夜間に処理する。オゾン濃度が0.1ppm以下に低下するまで、少なくともオゾンガス発生停止後5時間程度は処理した場所に立ち入らない。」と指摘している(“新しく普及に移せる見込みの農業技術”、1章(3)節オ)段、[online]、2000年3月24日、笠原工業株式会社、[平成14年7月18日検索]、インターネット<URL : http://www.kasahara.com/kasahara/AB/ozon/siken.htm>)。
【0005】
同レポートでは、オゾンガス処理後、室内の残存オゾンを自然分解させた場合と、換気を行い強制排気した場合のオゾンガス濃度の推移を調べており、図11に示すような結果を報告している。室内のオゾンガス濃度が1ppmに到達してからオゾンガス発生を停止した後、0.5ppmに半減するまでの時間は、自然分解では74分、強制排気では20分であり、0.1ppmまでの低下に自然分解では315分、強制排気では70分を要している。
【0006】
したがって、オゾンガスによる環境浄化では、処理の時間帯が作業員の出入りしない夜間に制限され、処理後もすぐに室内に立ち入れないため、農作業の自由度が制限されるという問題があった。
【0007】
さらに同レポートには、「オゾンガスを処理する室内の湿度が50%以下になると殺菌効果は低下する。」と記載されている(“新しく普及に移せる見込みの農業技術”、1章(3)節ク)段、[online]、2000年3月24日、笠原工業株式会社、[平成14年7月18日検索]、インターネット<URL : http://www.kasahara.com/kasahara/AB/ozon/siken.htm>)。
【0008】
したがって、オゾンガスによる環境浄化は、菌茸の接種室のように高い湿度に維持される施設には向いているが、花卉栽培用のビニールハウスや魚介類の養殖、ペットの繁殖、家畜の飼育施設などでは必ずしも室内の湿度が50%以上に保たれているとは限らず、汎用性に劣るという問題があった。
【0009】
また、特開2002−186364号公報には、施設園芸作物の病害を防除するために、空気中の浮遊菌を除去する手段として光触媒反応を利用した除菌装置を空気攪拌装置とともに園芸施設内に併設することが提案されているが、光触媒を空気に充分に光触媒に接触させるために、作物の周辺に均等に光触媒を配置する必要があり、農作業の自由度が制限されるとともに、作物の栽培面積が狭くなり、収穫量が減少してしまう。また、園芸施設の規模が大きくなると、設備コストが増大してしまう。さらに、光触媒励起用の光源を絶えず点灯させておかねばならないため、ランニングコストもかさむという問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では、閉鎖された生産施設内に正負イオンを放出することにより、空気中の浮遊微生物を不活化して施設園芸作物などへの病害の蔓延を防除する生産施設の除菌方法及び装置を提案するものである。ここで、「不活化」とはカビや菌に積極的に働きかけて、その活動を抑えることをいい、広義には「殺菌」や「除菌」という意味も含まれる。
【0011】
植物に病害を及ぼす病原菌は数千種類あり、このうち糸状菌は胞子として空中を浮遊し、病害を施設内の植物に蔓延させる。この浮遊菌によって発生する病害としては、Personosporaceae科に由来するべと病、Erysiphaceae科のうどんこ病、Botrytis属の灰色かび病、Colletotrichum属の炭疽病、Ustilaginaceae科の黒穂病、Venturia属の黒星病、Uredinales目のさび病などが挙げられる。いずれも空気中に浮遊した胞子が伝播して他の植物体に付着し病害を蔓延させるため、施設内に正イオンと負イオンを放出して、空気を除菌することにより病害を防除することができる。
【0012】
図12は、正イオンと負イオンによる空気中に浮遊するクラドスポリウム(黒カビ)の除去試験の結果を示している。クラドスポリウムは、キノコなどの真菌に分類される微生物である。試験は、容積13.5m3の密閉容器内を温度25℃、湿度42%に保ち、この密閉容器内に一定数の生きたクラドスポリウムの胞子を満たした後、正イオンと負イオンを供給することにより行なった。図12のグラフはクラドスポリウムの数の変化をエアサンプラーで追跡したものである。なお、本試験のイオン送出条件としては、風量が4m3/分であり、イオン送風機の吹出し口から10cm離れた位置にて、正負イオン濃度はそれぞれ約4万個/cm3とした。また、図12の試験において対象空間の中央部において、正負イオンの濃度を測定したところ、正負イオン濃度は、それぞれ約2,000個/cm3であった。なお、このイオンの測定条件としては、イオンカウンターの加速電圧を調整し、1cm2/V・s以上の移動度を有するものを選択的に測定対象として、数値化している。
【0013】
図12に示すように、イオンの供給により残存するクラドスポリウムの数は時間の経過に従って減少していき、供給を開始してから約4時間でクラドスポリウムをほぼ全滅させることができる。したがって、正イオンと負イオンにはクラドスポリウムに代表されるさまざまな環境で生息するカビ類(例えば、パン酵母、赤パンカビ、青カビ、こうじカビ、水カビなど)のような糸状菌の胞子を空中で不活化して、その繁殖を抑える効果があることが確認できた。また、本効果を得るための適切なイオン発生条件は以上に限られるものではなく、菌種、希望する清浄度の条件に従って、イオン濃度は自由に変更することが可能である。
【0014】
また図13は、正イオンと負イオンによる空気中に浮遊する大腸菌の除去試験の結果を示している。大腸菌は、微生物の中でも最も原始的なバチルスなどが属する細菌類に分類されるものである。試験は、容積36m3の密閉容器内を温度25℃、湿度42%に保ち、この容器内に一定数の生きた大腸菌を浮遊させた後、容器内に正イオンと負イオンを供給することにより行なった。図13に示す試験結果は、大腸菌の数の変化をエアサンプラーで追跡したものである。なお、図13の試験も、図12と同じイオン発生条件となるよう設定しており、風量が4m3/分であり、イオン送風機の吹出し口から10cm離れた位置にて、イオン濃度は4万個/cm3としている。また、図13と図12は空間の大きさが異なるため、風の方向等を若干調整することにより、図13の試験における対象空間の中央部において、正負イオン濃度は、それぞれ約2,000個/cm3に保つように設定している。
【0015】
図13に示すように、イオンの供給により残存する大腸菌の数は時間の経過に従って減少していき、供給を開始してから約6時間で大腸菌をほぼ全滅させることができる。したがって、正イオンと負イオンには、大腸菌に代表されるさまざまな細菌類(例えば、サルモネラ菌、病原性大腸菌O157など)を空中で不活化して、その増殖を抑える作用があるものと考えられる。これらの細菌類には食中毒を引き起こす病原菌もあるが、例えば、冷蔵庫内にイオン発生素子を設けることにより、空中に浮遊する病原菌が食品へ混入することによる食中毒の防止も期待できる。
【0016】
なお、図12、図13に示す試験においては、電極間に交流高電圧を印加することにより、空気中の酸素ないしは水分が電離によりエネルギーを受けてイオン化した、H+(H2O)m(mは任意の自然数)と、O2 -(H2O)n(nは任意の自然数)が主体のイオンを放出するようにしている。これらH+(H2O)m及びO2 -(H2O)nは、浮遊菌の表面に付着し、化学反応して活性種であるH22または・OHを生成する。H22または・OHは、極めて強力な活性を示すため、これらにより、空気中の浮遊細菌を取り囲んで不活化することができる。ここで、・OHは活性種の1種であり、ラジカルのOHを示している。
【0017】
正負のイオンは浮遊細菌の細胞表面で式(1)〜式(3)に示すように化学反応して、活性種である過酸化水素(H22)または水酸基ラジカル(・OH)を生成する。ここで、式(1)〜式(3)において、m、m'、n、n'は任意の自然数である。これにより、活性種の分解作用によって浮遊細菌が破壊される。従って、効率的に空気中の浮遊細菌を、不活化、除去することができる。
+(H2O)m+O2 -(H2O)n→・OH+1/2O2+(m+n)H2O ・・・(1)
+(H2O)m+H+(H2O)m'+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n' → 2・OH+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(2)
+(H2O)m+H+(H2O)m'+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n' → H22+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(3)
【0018】
また、上記式(1)〜式(3)は、空気中の有害物質表面でも同様な作用を生じさせることができるため、活性種である過酸化水素(H22)または水酸基ラジカル(・OH)が、ホルムアルデヒドやアンモニアなどの化学物質を、酸化若しくは分解して、二酸化炭素や、水、窒素などの無害な物質に変換することにより、実質的に無害化することが可能である。
【0019】
その他、正イオンと負イオンには、インフルエンザウィルス、コクサッキーウィルスなどのウィルス類も不活化する働きがあり、これらウィルスの混入による汚染が防止できる。
【0020】
また、正イオンと負イオンには、臭いの元となる分子を分解する働きがあることも確かめられており、空間の脱臭にも利用できる。
【0021】
この技術を園芸施設で花卉の栽培中に利用すれば、雰囲気のカビや菌を不活化し、浮遊菌数を一定の水準以下に抑えておくことが可能である。正負イオンは、園芸施設の壁や土壌へ付着したカビや菌を不活化する作用は小さいが、このように浮遊菌数を抑えることで、栽培中の花卉へのカビや菌の付着も抑えることができるため、病害の蔓延を防除することができる。
【0022】
しかしながら、一般家庭の部屋とは異なり、園芸施設は面積が広く高さもあって容積が大きく、また正負イオンの寿命も数秒と短いため、正負イオンによるカビや菌の不活化の効果を挙げるためには、種々の工夫が必要である。例えば、所望のイオン濃度を確保するために、イオン発生装置の設置台数や設置位置などのハード面と、イオン量、温度、湿度などの園芸施設の環境条件の制御、イオン発生装置の運転制御などのソフト面を考えた内容にすることがポイントである。
【0023】
同様に、菌茸の接種や培養、魚介類の養殖、ペットの繁殖、家畜の飼育などの生産施設内で正負イオンを放出することにより、雰囲気の無菌化が図られ、病害の蔓延や病気の感染を防除することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、閉鎖された花卉の栽培用ビニールハウス20の模式的な透視斜視図である。ガラスハウスやビニールハウス20内の環境はエアーコンディショナー(図示せず)により調整され、土壌30で栽培される花卉の苗31に生育に適した温度や湿度にコントロールされている。
【0025】
ビニールハウス20は、金属パイプの骨組みにビニールを張って組み立てられており、土壌30を囲む側壁の1つ(側壁21)には、イオン発生装置10が設置されている。また、側壁21には、作業員33の出入りや肥料や苗の搬入、収穫物の搬出のために、扉23が設けられている。側壁21と向かい合う側壁22には、ビニールハウス20内の温度を検出する温度センサー41、正イオンと負イオンの数を測定するイオンカウンター42と、臭気の強さを検出する臭気センサー43と、ビニールハウス20内の湿度を検出する湿度センサー44とが設けられている。なお、イオンカウンター42の設置場所は、図の位置に限定されず、イオン数が平均化されて測定されるポイントであればどこでも構わない。
【0026】
図2は、イオン発生装置10の模式的な透視斜視図である。イオン発生装置10は、前面が曲面に形成された筐体11に覆われている。筐体11の前面には、上方に吸込み口12、下方に吹出し口13が開口形成されている。筐体11の内部には、送風通路が形成されており、この送風通路に送風ファン14とイオン発生素子1が設けられている。送風ファン14が駆動されると、ビニールハウス20内の空気が吸込み口12を通って送風通路に吸込まれ、吹出し口13から吹出される。なお、イオン発生装置10内に従来と同様にフィルターを設けてもよい。ただし、その場合は、フィルターの下流にイオン発生素子1を配設するものとする。
【0027】
図3は、イオン発生素子1の模式的な透視斜視図である。箱型の本体2の上面には矩形の開口部が形成され、この開口部に平板状の誘電体3が設けられている。この誘電体3の上面は本体2の上面と一致している。本体2の内部下方には、高圧パルス駆動回路6が収容されている。誘電体3の上面と下面には、板状の内部電極4と網状の外部電極5が対向配置されている。外部電極5は本体2の上面から外部に露出している。これらの内部電極4と外部電極5には、リード線7を介して高圧パルス駆動回路6が接続されている。高圧パルス駆動回路6を駆動すると、内部電極4と外部電極5の間に正電圧と負電圧からなる高圧パルス電圧が印加され、プラズマ放電が起こる。これによって外部電極5の周辺空気がイオン化され、ほぼ同数の正イオンと負イオンが発生する。
【0028】
なお、上記電極間に交流高電圧を印加することにより、空気中の酸素ないしは水分が電離によりエネルギーを受けてイオン化し、H+(H2O)m(mは任意の自然数)とO2 -(H2O)n(nは任意の自然数)を主体としたイオンを生成し、これらをファン等により空間に放出させる。これらH+(H2O)m及びO2 -(H2O)nは、浮遊菌の表面に付着し、化学反応して活性種であるH22または・OHを生成する。H22または・OHは、極めて強力な活性を示すため、これらにより、空気中の浮遊細菌を取り囲んで不活化することができる。ここで、・OHは活性種の1種であり、ラジカルのOHを示している。
【0029】
正負のイオンは浮遊細菌の細胞表面で式(4)〜式(6)に示すように化学反応して、活性種である過酸化水素(H22)または水酸基ラジカル(・OH)を生成する。ここで、式(4)〜式(6)において、m、m'、n、n'は任意の自然数である。これにより、活性種の分解作用によって浮遊細菌が破壊される。従って、効率的に空気中の浮遊細菌を不活化、除去することができる。
+(H2O)m+O2 -(H2O)n→・OH+1/2O2+(m+n)H2O ・・・(4)
+(H2O)m+H+(H2O)m'+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n' → 2・OH+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(5)
+(H2O)m+H+(H2O)m'+O2 -(H2O)n+O2 -(H2O)n' → H22+O2+(m+m'+n+n')H2O ・・・(6)
【0030】
以上のメカニズムにより、上記正負イオンの放出により、浮遊菌等の不活化の効果を得ることができる。
【0031】
また、上記式(4)〜式(6)は、空気中の有害物質表面でも同様の作用を生じさせることができるため、活性種である過酸化水素(H22)または水酸基ラジカル(・OH)が、有害物質を酸化若しくは分解して、ホルムアルデヒドやアンモニアなどの化学物質を、二酸化炭素や、水、窒素などの無害な物質に変換することにより、実質的に無害となる。
【0032】
したがって、送風ファン14を駆動することにより、イオン発生素子1によって発生させた正イオンと負イオンをビニールハウス20内に送り出すことができる。そして、これらの正イオンと負イオンの作用によりビニールハウス20の雰囲気のカビや菌を不活化し、その増殖を抑制することができる。
【0033】
図7は上記の構成によって、ビニールハウス20の雰囲気の菌数が一定の水準以下に抑えられることを示している。正イオンと負イオンは、ビニールハウス20の壁や土壌30に付着したカビや菌を不活化する作用は小さく、その付着菌の増殖を抑える効果が少ないが、こうして雰囲気の浮遊菌数を抑えることで、ビニールハウス20の壁や土壌30へのカビや菌の付着を抑えることができ、時間経過に伴う累積付着菌数を低減することができる。これにより、栽培中の花卉へのカビや菌の付着も抑えることができるため、病害の蔓延を防除することができる。
【0034】
また、オゾンガスと異なり、正イオンと負イオンは人間にも無害であるため、イオンの発生中でもビニールハウス20内で作業員33は農作業を行なうことが可能である。したがって、正イオンと負イオンによる環境浄化は処理の時間帯を選ばず、作業性を損なうことがないため、非常に利便性が高い。
【0035】
なお、図1のように、イオン発生装置10をビニールハウス20の側壁21に1台のみ設置する場合は、ビニールハウス20全体に早く充分な量の正イオンと負イオンを行き届かせるために、多量のイオンを発生させるイオン発生素子1や風量及び/若しくは風速の大きな送風ファン14を使用し、かつ、側壁21のできるだけ高い位置又は天井にイオン発生装置10を設置することが望ましい。
【0036】
このように1台のイオン発生装置10のみでも効果は見込めるが、ビニールハウス20は面積が広く高さもあって容積の比較的大きな空間であることを考えると、イオン発生装置10の設置台数は2台以上にするのがよい。図4は、一例として、ビニールハウス20の対向する側壁21,22にイオン発生装置10A,10Bをそれぞれ設置した場合を示している。このように、2台のイオン発生装置10A,10Bを均等に離して配置することで、空気の循環が良くなり、空気のよどんだ場所、例えば、花卉の苗31の間なども含めてビニールハウス20全体により均一に正イオンと負イオンを送り出すことができるようになる。
【0037】
なお、イオン発生装置10の設置箇所は、ビニールハウス20の側壁21に限られず、天井24にイオン発生装置10を設置してもよい。あるいは、図5のように、土壌30に設置台34を置いてイオン発生装置10を固定してもよい。これによると、土壌30の周辺空気に含まれるカビや菌を効率よく不活化することができる。さらに、図6に示すように、ビニールハウス20の側壁21にもイオン発生装置10Cを設置すれば、ビニールハウス20全体に均一にイオンを供給することができるため、花卉の苗31に付着するカビや菌を一段と減らすことができる。
【0038】
次に、ビニールハウス20の環境条件の制御と、イオン発生装置10の運転制御について、図1の場合を例にして説明する。図8は、図1のビニールハウス20におけるイオン発生装置10の制御ブロック図である。イオン発生装置10には、筐体11の内部に、駆動回路などの電装部品が設けられている。駆動回路は、イオン発生装置10やエアーコンディショナー46の運転状態を制御するマイクロコンピューターより成る制御部15を備えている。ビニールハウス20の側壁22に設けた温度センサー41、イオンカウンター42、臭気センサー43、湿度センサー44は制御部15に接続され、検出結果を制御部15に出力するようになっている。さらに制御部15には、ビニールハウス20の大きさ、温度、湿度などの環境条件を設定する設定部45が接続されている。
【0039】
制御部15は、イオンカウンター42と臭気センサー43の出力に基づいてイオン発生素子1の高圧パルス駆動回路6を制御するとともに、送風ファン14のモーター16を制御する。さらに制御部15は、これらの制御のタイミングをタイマー17によって決めている。
【0040】
図9は、ビニールハウス20の環境条件の制御とイオン発生装置10の運転制御の一例を示すフローチャートである。まず、エアーコンディショナー46が運転される。ビニールハウス20の雰囲気の温度や湿度は、温度センサー41、湿度センサー44により随時検出され、制御部15に入力される。制御部15は,この入力に基づいて、ビニールハウス20の雰囲気が適当な温度と湿度にコントロールされるように、エアーコンディショナー46の運転を制御する。
【0041】
そして、イオン発生装置10の運転が開始され、イオン発生素子1から発生した正イオンと負イオンが送風ファン14によってビニールハウス20内に放出される。ビニールハウス20の雰囲気のイオン数や臭気の強さはイオンカウンター42、臭気センサー43により随時検出され、制御部15に入力される。制御部15は、この入力に基づいて、ビニールハウス20の雰囲気のイオン濃度を設定値付近で維持するようにイオン発生装置10からのイオン発生量を制御する。これにより、寿命の短い正イオンと負イオンをビニールハウス20全体に無駄なく均一に供給することができる。また、正負イオンの活性は雰囲気の湿度の影響を受けるため、湿度センサー44によって検出した湿度に基づいて、制御部15はイオン発生装置10の運転を制御することにより、イオン濃度を調整している。
【0042】
このように、イオン発生装置10が環境条件の変化に応じて運転制御されることにより、常にビニールハウス20内の雰囲気は必要なイオン濃度に維持され、空気中の浮遊菌を不活化することができる。これにより、無菌に近い状態で花卉の栽培を行なえ、カビや菌の胞子が花卉に付着して起こる病害の蔓延を効果的に防除することができ、生産性の向上が図られる。薬剤の散布については、従来よりも回数が減り、散布量も少なくすることができて、経費の削減などが図られる。
【0043】
ところで、施設園芸では、作物の生育時期によって要求される温度、湿度などの環境条件が異なると考えられる。そこで、あらかじめビニールハウス20の大きさ、温度、湿度などの環境条件を設定部45で設定し、制御部15によってエアーコンディショナー46とイオン発生素子10の運転を制御して、ビニールハウス20雰囲気の温度、湿度及びイオン濃度を自動的にコントロールするようにしてもよい。
【0044】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。菌茸栽培において、害菌防除は極めて重要事項であり、その防除方法として、薬剤散布がこれまでの主流である。しかし、今日施設の大型化により、薬剤だけでは環境浄化が不完全の状況であることは否定できない。特に規模拡大等で接種室が広くなり環境浄化が困難になっている。また、コーンコブ主体の培地が多くなり、コーンコブ等の粉塵が害菌汚染を拡大する要因となっている。そのため、環境浄化は安定生産を行ううえで大きな課題となっている。
【0045】
図10に、本実施形態を示す菌茸の接種室50の模式的な断面図を示す。接種室50には、床面52上に接種装置51が配置されている。接種室50の側壁には上記と同様の構成を備えたイオン発生装置10が設けられ、作業員33が出入りするための扉64が設けられている。この状態でイオン発生装置10を駆動することにより、正イオンと負イオンを接種室50内に供給して、その雰囲気のカビや菌を不活化することができる。これにより、無菌に近い状態で接種が行なえ、病害を効果的に防除することができ、菌茸の生産性の向上が図られる。
【0046】
なお、図示はしないが、接種装置51内部に、イオン発生装置10を設け、接種装置51の周辺の空気に正イオンと負イオンを供給し、浮遊するカビや菌を徹底的に不活化するようにしても、同様な効果が得られる。
【0047】
以上、園芸施設や菌茸栽培施設を例にして説明したが、本発明は菌茸の培養、魚介類の養殖、ペットの繁殖、家畜の飼育施設にも応用ができ、雰囲気の浮遊微生物を不活化して、病害や病気を防除することができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によると、閉鎖された園芸施設の雰囲気に正イオンと負イオンを放出することにより、カビや菌の胞子を不活化し、園芸施設の壁や土壌へのカビや菌の付着を抑えることができる。これにより、無菌に近い状態で花卉の栽培を行なえ、カビや菌の胞子が花卉に付着して起こる病害の蔓延を効果的に防除することができ、生産性の向上が図られる。そして、薬剤の散布については、従来よりも回数と散布量を減らすことができ、経費の削減などが図られる。
【0049】
また、オゾンガスと異なり、正イオンと負イオンは人間にも無害であるため、イオンの発生中でも園芸施設内で作業員は農作業を行なうことが可能である。したがって、正イオンと負イオンによる環境浄化は処理の時間帯を選ばず、作業性を損なうことがないため、非常に利便性が高い。
【0050】
そして、同様な構成を菌茸の接種や培養、魚介類の養殖、ペットの繁殖、家畜の飼育施設などに備えることで、園芸施設に限らず、さまざまな生産施設内に正負イオンを放出することにより、雰囲気の浮遊微生物を不活化して病害の蔓延や病気の感染を防除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示す花卉の栽培用ビニールハウスの模式的な透視斜視図である。
【図2】 イオン発生装置の模式的な透視斜視図である。
【図3】 上記イオン発生装置に搭載されるイオン発生素子の模式的な透視斜視図である。
【図4】 上記ビニールハウスの他の例の模式的な透視斜視図である。
【図5】 上記ビニールハウスの他の例の模式的な透視斜視図である。
【図6】 上記ビニールハウスの他の例の模式的な透視斜視図である。
【図7】 上記ビニールハウスにおける製造ラインの稼動開始から製造施設の部屋の消毒までのサイクルを示し、時間と浮遊菌数の関係を示している。
【図8】 上記イオン発生装置の制御ブロック図である。
【図9】 上記ビニールハウスの環境条件の制御とイオン発生装置の運転制御の一例を示すフローチャートである。
【図10】 本発明の第2の実施形態を示す菌茸の接種室の模式的な透視斜視図である。
【図11】 室内の残存オゾンを自然分解させた場合と、換気を行い強制排気した場合のオゾンガス濃度の推移を示すグラフである。
【図12】 正イオンと負イオンによる浮遊真菌(クラドスポリウム)の除去試験の結果を示すグラフである。
【図13】 正イオンと負イオンによる浮遊細菌(大腸菌)の除去試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10,10A,10B,10C イオン発生装置
20 ビニールハウス
30 土壌
31 花卉の苗
33 作業員
41 温度センサー
42 イオンカウンター
43 臭気センサー
44 湿度センサー
50 接種室

Claims (8)

  1. 栽培、園芸や菌茸類の培養を行う閉鎖された生産施設内にH(HO)(mは任意の自然数)、O (HO)(nは任意の自然数)を主体とする正負イオンを放出して空気中の浮遊微生物を不活化すると共に前記生産施設内にイオンを行き渡らせ、浮遊微生物の花卉や菌茸への付着を防ぐことにより、その病害を防除することを特徴とする生産施設の除菌方法。
  2. 栽培、園芸や菌茸類の培養を行う閉鎖された生産施設内に設置される装置であって、イオン発生装置からH(HO)(mは任意の自然数)、O (HO)(nは任意の自然数)を主体とする正負イオンを放出して前記生産施設内の前記正負イオンの濃度をほぼ同数に保ち、前記生産施設内に存在する浮遊微生物を不活化すると共に、前記生産施設内にイオンを行き渡らせ、浮遊微生物の花卉や菌茸への付着を防ぐことにより、その病害を防除することを特徴とする生産施設の除菌装置。
  3. 栽培、園芸や菌茸類の培養を行う閉鎖された生産施設内の空気中の浮遊微生物を不活化するための装置であって、H(HO)(mは任意の自然数)、O (HO)(nは任意の自然数)を主体とする正負イオンを発生するイオン発生素子および発生した正負イオンを前記生産施設内に送出する送風ファンを有するイオン発生装置と、温湿度を適切に調節する空気調和機と、を備えてなること特徴とする生産施設の除菌装置。
  4. さらに、前記生産施設内の温度を検知する温度検知手段と、前記生産施設内の湿度を検知する湿度検知手段と、温度及び湿度の制御目標値を設定する設定部と、を備えることを特徴とする請求項3に記載の生産施設の除菌装置。
  5. 前記イオン発生装置は、土壌面に設置した設置台に設置され、主に土壌周辺空気の浮遊微生物を不活化することを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の生産施設の除菌装置。
  6. 複数のイオン発生装置を設け、前記複数のイオン発生装置は、互いに対向して設置されていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の生産施設の除菌装置。
  7. 複数のイオン発生装置を設け、少なくとも1つのイオン発生装置は、土壌面に設置した設置台に設置され、主に土壌周辺空気の浮遊微生物を不活化することを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の生産施設の除菌装置。
  8. 前記生産施設が、定期若しくは不定期で病害防除のために薬剤が散布される園芸施設であることを特徴とする請求項2〜請求項7のいずれか1項に記載の生産施設の除菌装置。
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