JP3580865B2 - 蚕の無菌飼育方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、蚕の無菌飼育方法、特に無菌空調設備を利用して蚕を飼育する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
伝統的な蚕の飼育は、5月から10月の間に3〜4回行うのが通例であるが、多回育と称して5〜6回行われることもある。飼育方法は、大別して稚蚕飼育(1〜3齢期)と壮蚕飼育(4〜5齢期)とに分かれる。前者は、蚕の健康度に重点がおかれ、普通は共同飼育の形態がとられ、飼料や飼育環境に留意される。また、後者は、繭の品質に重点がおかれ、特に絹物質の量を豊富にするため、蚕に桑葉を多量に食べさせる工夫がなされていた。
【0003】
蚕糸業は、これまでも蚕,桑の品種改良,条桑育や多回育の導入,上蔟法や繰糸法の改善、また、最近では人工飼育などの技術革新が続けられてきた。にもかかわらず、繭生産量は、減少の一途を辿っているのが実情である。繭を生産するうえでの大きな問題点は、飼料と蚕病である。
【0004】
桑葉育による限り、蚕の飼育は桑葉が得られる時機に限られる。もっとも、この問題は人工飼料の開発によって解消され、桑と同じ一日数回の給餌によって蚕が飼えるようになった。しかし、昭和38年には、人工飼料による大量飼育が試みられたが、結果は病気のため全滅している。その後もいくつかの大きな失敗が重ねられ、これらの失敗の中から人工飼料で蚕を飼育するにはノートバイオロジー(無菌生物学)の手法,無菌飼育法を導入するしかないという結論が出されるに至った。
【0005】
京都工芸繊維大学の松原藤好教授は、優れた無菌の人工飼育システムの利用によって蚕期(5〜10月)という概念を取り払い、年間を通して無菌飼育での繭生産体系を確立し、飼料生産,養蚕,製糸及び絹加工できれば流通に至る一貫した周年での工場生産体制のもとに生糸価格のコストダウンを図り、国際競争力を高める方策を提唱されている(京都工芸繊維大学繊維学部報告第16巻 別冊 平成4年参照)。
【0006】
蚕の無菌飼育を実現するには、無菌の人工飼料によらなければならない。無菌でない人工飼料によるときには、飼料を小さくするので飼料の乾燥が早く、給飼回数を多くする必要がある。また、飼料は無菌でないので、防腐剤の添加が必要となり、常に新しい飼料を与えなければならないから飼料代が高くなり、加えて各齢の飼食,拡座,給飼,分箔,除湿,停食及び眠起などの作業が必要となり、桑葉育とほとんど変らない労力が必要となる。
【0007】
これに対し、無菌飼育では掃立する前に蚕卵消毒をし、掃立時の1回給飼と、5齢起蚕時に1回の飼料交換だけでも実現が可能である。蚕卵の消毒と飼料滅菌を完全にし、飼育箱等を密閉飼育にすれば、飼料は乾燥することがなく、飼育室に人の出入りがほとんどないので微生物汚染の機会がなく、無菌の維持が容易である。
【0008】
飼育室及び付属設備に関して、稚蚕期と壮蚕期とでは飼育温度が異なるため、無菌飼育室は最低2室が必要であるとされている。飼育室には空調機,除菌フィルターが設置され、飼育室を消毒し、陽圧にすることによって無菌に保持される。人工飼料の製造には、原料を混合,成形,滅菌するための設備が必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
人工飼料無菌飼育法で周年繭生産を行う場合には無菌,無塵で恒温,恒湿の環境を確保しなければならない。蚕の各成育期に必要とされる温度,湿度,供給空気量を含めた環境条件は概ね表1のとおりである。
【0010】
【表1】
Figure 0003580865
【0011】
ところが、空調機は、温度と風力とを制御することができるが、高温,高湿の空気条件を形成することはできない。したがって、飼育室内に空気の流れを作り、高温,多湿に調整するには、空調機とは別に加湿器を設置しなければならず、より厳密に空気条件を設定するには、各々の機能を完全に分離し、ファンと空調機と加湿器とを設置してそれぞれの機器を別個に調整しなければならない。
【0012】
また、除菌フィルターを設置すれば、飼育室内に取り入れる外気又は飼育室内を循環する空気中の菌をフィルターに捕捉することは可能であるが、ウィルスまでは完全に捕捉できない。しかもフィルターによる除菌は空気中に含まれるもののみであり、飼育室内に付着する菌が除菌されるわけではない。例えば、飼料又は蚕の排泄物に菌が繁殖したときに、その繁殖までを抑えることはできない。
【0013】
蚕は成長に伴って、臭気成分を発生する。特に壮蚕期に多量の臭気成分が発生するがフィルターによる除菌によって、臭気除去が行われるわけではない。
【0014】
本発明の目的は、空気中で分裂させる水の温度と、活性空気の温度を制御して飼育室内を所要の温度,湿度に調整し、しかも飼育室内を無菌に保ち、さらに飼育室内の供給空気量を自由に制御して蚕を飼育する蚕の無菌飼育方法を提供することにある
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明による蚕の無菌飼育方法においては、活性空気を飼育室内に供給しつつ蚕の飼育を行う蚕の無菌飼育方法であって、
活性空気は、空気中で水を分裂させ、発生した水滴を空気力輸送しつつ空気中より分離したものであり、蚕の発育に応じて温度,湿度が制御され、負イオンを含み、飼育室内に無菌の空気雰囲気を形成するものであり、
活性空気の温度及び湿度は、空気中で分裂させる水の温度と活性空気の温度とを制御して決定されるものである。
【0016】
また、飼育室内に供給する活性空気の供給空気量が制御され、
活性空気の供給空気量は、水滴を空気力輸送する風量の大小によって決定されるものである。
【0017】
また、蚕の稚蚕期から壮蚕期にかけて水の温度を高温から低温に、活性空気の温度を高温から低温に、さらに活性空気の風量を小から大に段階的に変化させるものである。
【0018】
また、飼育室内に多段に積層された各段の飼育箱内で蚕を飼育し、各段の飼育箱内に活性空気の雰囲気を形成させるものである。
【0019】
また、活性空気は、飼育室に内蔵された飼育箱内の人工飼料に触れてそれの活性化並びに調湿を行うものである
【0020】
【作用】
空気中の負イオンに除塵,除菌,脱臭及びガス成分除去効果,帯電防止効果があり、動植物の成育に好影響を及ぼすことが分かっている。
【0021】
雨、その他降水に関連して、水滴が分裂するときに付近の空気が電離される現象はレナード(Lenard)効果として古くから知られている。レナードは、水滴が金属板に衝突して分裂する場合に付近の空気中にイオンが発生する現象を発見した。その後シンプソン(Simpson)は、レナードの実験を繰返し、より精密な装置を用いて測定し、水滴が空気中で分裂するだけでレナード効果と同様な結果が起り得ること、空気中に発生したイオンは水滴の電荷の如何にかかわらず負イオンであること、水滴は分裂の際に発生したイオンと等量の正電荷を得ることを確かめてこれを報告している(気象電気学 畠山久尚,川野実 岩波書店 p26〜27参照)。
【0022】
レナード効果,シンプソン効果によって発生させた負イオンは、これを水滴より分離することによって、外部へ取出すことができる。レナード効果を利用した負イオン発生装置は、特開平4−141179号に記載され、シンプソン効果を利用した負イオン発生装置は、特願平5−261396号に紹介されている。この装置は、気流の旋回流中に液体を噴射してこれを微小水滴に分裂させ、次いで気液分離を行って、負イオンを含む空気を供給空気として取り出すものであり、取り出された供給空気は、基本的に多湿である。
【0023】
上記負イオン発生装置を用いて動植物を無菌育成する方法は、特願平5−317100号に紹介されている。上記装置によれば、空気の温度は、旋回気流中に噴出する液体の温度を自由に設定して制御でき、湿度は、供給空気の温度を制御して相対湿度40%〜98%の範囲で自由に調整できる。また、気流の大きさは、旋回気流を生じさせる送風機(ファン)の出力によって調整が可能である。したがって、蚕の成育時期にあわせて飼育室内に供給する空気の温度,湿度,供給空気量の設定は自由である。供給空気には除菌,除塵効果及び脱臭効果を有する負イオンが含まれ、飼育室内を常に無菌,無臭の状態に保つことができる。本発明においては、この条件を満たす空気を「活性空気」と定義している。
【0024】
【実施例】
以下に本発明の実施例を図によって説明する。実施例は、シンプソン効果を利用して負イオンを発生させる負イオン発生装置を活性空気発生装置として蚕の飼育室に接続した例を示している。
【0025】
本発明において、活性空気中に含まれる負イオンは、飼育室内を無菌化するために重要ではあるが、負イオンの利用だけが目的ではなく、活性空気の温度,湿度,供給空気量を容易に調節することを意図している。
【0026】
図1において、実施例では、飼育室8の外部に活性空気発生装置を付設した例を示している。活性空気発生装置1は、遠心力・コリオリ力発生装置2と、気液分離装置4との組合せからなるものである。
【0027】
遠心力・コリオリ力発生装置2は、吸気口5,吸液口6,排気口7を有し、吸気口5に高速気流発生装置3が接続されて外気が吹込まれ、排気口7に気液分離装置4が接続されて液体が分離された空気がその出口より送気される。吸液口6には、ポンプ10を介してタンク9が接続され、タンク9内の液体が供給される。実施例においては、気液分離装置4の出力管路11及び高速気流発生装置3の入力管路12を飼育室8に開口して循環系を形成している。また、実施例では、活性空気発生装置1は、飼育室8外に設置し、管路11,12をもって飼育室8に接続しているが、あるいは、活性空気発生装置1を飼育室8内に設置して気液分離装置4の送気口及び高速気流発生装置3の吸気口を飼育室8に開口して室内設置型としても使用できる。
【0028】
遠心力・コリオリ力発生装置2は、液体のイオン解離処理と液滴の活性化処理と、気体分子のイオン化処理とを行う機構であり、実施例では横型の空気力輸送管13内に、図2に示すスパイラル状のスクリューガイド14を軸心に沿って配設し、軸心上に、ノズル配管15を設け、下周面に水槽16を付設したものである。
【0029】
タンク9内の水は、ポンプ10で水槽16内に汲み上げられ、水槽16内の水は、ポンプ17で汲み上げてノズル配管15に送水される。タンク9は、冷却機19を装備しており、供給水を必要な温度に調整している。
【0030】
スクリューガイド14は、空気力輸送管13内で気流を誘導して管軸方向をスパイラル状に旋回させるものである。ノズル配管15は、空気力輸送管13の軸心にあって、その周囲を気体が旋回運動をすることになるため、ガイド14は、必ずしも必要ではないが、実施例においては、ガイド14を用いてコリオリ力が地球自転の角速度ベクトル方向を向くように気流の旋回方向の向きを規定している。もっとも、高速気流発生装置3からの気体の送気方向を空気力輸送管13内の内周に対し、接線方向に設定すれば、気流の旋回方向は右回り,左回りの旋回流に自ずから設定される。
【0031】
ノズル配管15には、その軸心に沿って周面要所にノズル18が開口され、ノズル18は、水槽16より供給された液体を空気力輸送管13内の旋回気流中に噴出する。実施例では、ノズル18は、イオン解離機構である。水は、ノズル18から高圧で噴出され、微細水滴に分裂し、エネルギーを得てイオン化される。もっとも、予めイオン解離処理を施した水を空気力輸送管13内に供給すれば、一層イオン解離が促進される。
【0032】
高速気流発生装置3は、送風用のファンである。実施例においては、飼育室8内の空気を吸引し、空気力輸送管13内に吸気口5を通して送風している。
【0033】
気液分離装置4は、実施例ではサイクロンセパレータを用いている。サイクロンセパレータは、空気力輸送管13の排気口7から排出される微細な水滴を含む気流に一定以上の風速,風圧が得られる限り気液の遠心力分離に有効である。気液分離された空気は、管路11を通って飼育室8内に導入される。管路11には温度調節装置(H/E)20を備えている。
【0034】
実施例において、高速気流発生装置3を起動し、水槽16内の水をポンプ17で汲み上げ、ノズル配管15の各ノズル18より空気力輸送管13内に生じた強力な気流の旋回流中にその流れの方向に逆らって噴出させる。
【0035】
空気力輸送管13内に噴出された水は、気体圧力を受け、旋回気流中で分裂してイオン解離され、細かい水滴となってガイド14に沿い、旋回しながら管内を空気力輸送される。この間、水滴は、気流の旋回流によって生じた遠心力と、コリオリ力との作用を受けて管壁に向かいつつ軸方向に流れ、気体に接する水滴の界面が活性化され、水滴の表面で双極子が配向する際、気体側の界面に存在する酸素分子がイオン化され空気は活性化される。
【0036】
水滴を含む空気は、空気力輸送管13の排気口7より気液分離装置4内に流入し、気体中に残存する水滴が除去され、次いで層流化処理され、温度調節装置20により所要の温度,湿度に調整された後、活性空気として管路11から飼育室8内に導入される。これによって、飼育室8内には、多湿の活性空気の雰囲気が形成される。一方、飼育室8内の空気は、高速気流発生装置3の吸引力を受けて管路12内に吸引され、必要により新たに導入した外気を供なって再び遠心力・コリオリ力発生装置2へ圧送される。
【0037】
空気力輸送管13の管壁に付着した水滴及び気液分離装置で分離された水滴は、水槽16内に戻される。この水滴中には正イオンが多く含まれているため、管壁を接地して中和する。
【0038】
以上、実施例では、横型の遠心力・コリオリ力発生装置を示しているが、その配置方向は、何等制約されるものではない。活性空気発生装置の仕様は、例えば次のとおりである。
【0039】
◎遠心力・コリオリ力発生装置
寸法:直径600φ×長さ1,100mm
入口空塔速度:11〜12m/sec
出口空塔速度: 9〜10m/sec
◎気液分離装置
寸法:直径500φ×長さ900mm
入口空塔速度:9 〜10m/sec
出口空塔速度:8.5〜 9m/sec
◎ファン
風量:Max 3m/min
◎冷却機
冷媒:R−12
◎温度調節装置 2KWヒーター
【0040】
上記仕様の活性空気発生装置を一坪型の飼育室(有効内容積6.14m)に適用して冷却機19で活性空気の温度を設定し、温度調節装置20で活性空気の相対温度を調整し、さらにファン3をもって、活性空気の供給空気量を設定した。その結果、次のような範囲で温度,湿度風量の調整ができた。
1)飼育室内温度設定範囲 20〜35℃
2)温度設定精度 ±0.5℃以下
3)飼育室内湿度設定範囲 45〜98%RH
4)湿度設定精度 ±0.2%以下
5)飼育室内へ供給する活性空気の供給空気量 0.5〜3.5m/min
6)活性空気に含まれる負イオン量 13,000個
活性空気に含まれる正イオン量 2,500個
【0041】
以上の実施例は、シンプソン効果を利用した活性空気発生装置の例であるが、レナード効果を利用した活性空気発生装置であっても活性空気を発生させるという機能に関する限り同じである。レナード効果を利用した活性空気の発生装置では、金属板に水を噴射して分裂させ、これを空気力輸送する方式であり、例えば図3のように、水槽16内の水をポンプ10で汲み上げ、これを縦型の空気力輸送管21の内壁に向けて中心側のノズル22より噴出して微細水滴に分裂させ、これを旋回気流で空気力輸送するとともにサイクロン機能により気液分離して管路12より飼育室8内に活性空気を供給する機構を用いる。もっとも、液体の分裂は、機械的に行うものであってもよい。
【0042】
以下に本発明の実施例を示す。実施例は、レナード効果を利用した活性空気発生装置を用いた例である。なお、以下の実施例では活性空気の温度と湿度とを制御し、活性空気の供給量は一定とした。
【0043】
(実施例)
活性空気発生装置1を飼育室8に接続し、飼育室8内で全齢期間2回給餌法、及び3回給餌法で全齢人工飼料無菌飼育を行った。
【0044】
飼育の要領
(1)飼育室の仕様と構造
・仕様
1)外寸 1800×1800×H2200mm
2)パネル 硬質ウレタン注入発泡式 40mm
3)設計温度範囲 20℃〜30℃
4)設計湿度範囲 40%〜90%RH
5)換気回数 25回/H
6)清浄度(クラス) 10,000以下
7)設備電力 1.25Kw 1φ 100V
1.20Kw 1φ 200V
【0045】
比較例として高精度除菌フィルターを用いて作り出した無菌,無塵の環境の飼育室内にても同じ実験を行った。飼育室の容量は、両者に同じであり、循環空気量も同一に設定した。
(2)飼育室の洗浄と消毒
飼育室の洗浄は、洗浄剤でブラシ洗浄した後、水洗した。消毒剤は有効素濃度12%の次亜塩素酸ソーダ水溶液を水槽(30L(リットル))16に500mL投入した。活性空気発生装置を2時間運転して、水配管及び空気配管を消毒した。その後、消毒液を排出し、水で装置の運転を行った。
【0046】
(3)蚕品種と卵消毒及び催青
供試蚕品種は錦秋×鐘和を用いた。卵の消毒は孵化前日までに、高度さらし粉300倍液に15分間浸漬し、エチルアルコールで洗浄・脱水後滅菌済の濾紙で乾燥,秤量して滅菌シャーレに入れて催青したのち、無菌孵化したものを用いた。
【0047】
(4)資材の洗浄・消毒
飼育箱はプラスチックケース(550×390×67mm)と繭生産用の飼育トレイ(1200×600×52mm)を用いた。飼育箱,サンシート,飼育網は予め洗浄したものをホルマリンとアリバンドの混合液の消毒水槽中で、20〜30分間浸漬消毒したものを飼料調製後、飼料と同時に高圧蒸気滅菌機で滅菌した。
【0048】
(5)飼料の調製
乾燥オカラ粉末を含む人工飼料(2515M3)を用いた。飼料の調製は粉末1に対して2.6倍量加水し、練合機30秒間練合したものを、飼料圧延成形機で平板状、及び波形に成形した。成形飼料はサンシートを敷いたトレイの中に入れて、飼育トレイごとに高圧蒸気滅菌機で105℃で35分間滅菌した。
【0049】
(6)無菌掃立
無菌作業室の掃立ブース内にて、飼料の上に無菌孵化した蟻蚕を打ち落として掃立をした。掃立後、飼料網を3枚飼料の上にのせた。
【0050】
(7)飼育
全齢期間中2回給餌法及び3回給餌法にて飼育した。
1)全齢2回給餌法では掃立1回及び4齢時又は5齢時に1回給餌した。全齢3回給餌法では掃立時と4齢時と5齢時の計3回給餌した。飼育箱と給餌回数及び飼育頭数は表2に示すとおりである。
2)稚蚕期は密閉して飼育した。壮蚕期は多湿にならないように上下段の箱と箱の隙間をあけた。蓋をずらすか、スペーサーを入れて多湿を防止した。
【0051】
【表2】
Figure 0003580865
【0052】
(8)飼料の交換
4齢時に飼料の交換をする場合は、掃立後11日目に新しい網を蚕の上にのせて、翌日に新しい網に上がった蚕を新しい飼料の上に移しかえた。この時分箔,拡座も兼ねた。同様に3回給餌法の場合は、5齢時にも同じように飼料の交換を行った。
【0053】
(9)上蔟
熟蚕は1頭拾い、又は一斉に蔟に入れて営繭させた。
【0054】
(10)細菌検査の方法
標準寒天培地(SPC培地)を半径90mmシャーレに入れ、活性空気の吹出口直下で5分間,30分間,60分間開放して37℃で48時間培養し、コロニーをカウントした。空調用循環水は、空気清浄器下部の循環水タンクより無菌的に約200mLを採取し、その内の1mLを標準寒天培地で培養した。
【0055】
(11)飼料の水分率調査方法
飼料の水分率は掃立時(H1),掃立後12日目の4齢の飼料交換時の残餌(H12)、及び5齢の飼料交換時の残餌(H18)をKett式赤外線水分計(FD−600)で120℃で45分間加熱して、飼料の水分率を調査した。
【0056】
(12)全齢人工飼料無菌飼育の作業項目と温湿度及び調査項目を表3に示す。
【0057】
【表3】
Figure 0003580865
【0058】
(13)結果
(1)実施例と比較例について、全齢人工飼料無菌飼育した蚕の眠蚕体重を測定した結果を表4に示す。3眠蚕体重(対100頭)では実施例の2回給餌法区で24.6gに対し、比較例では21.7gであった。3回給餌法区でも実施例22.5gに対し比較例は20.0gであった。
【0059】
また、4眠蚕体重でも2回給餌法区では実施例で98.8gに対し、比較例95.0gであった。同様に3回給餌法区では実施例92.8gに対し、比較例は91.0gであった。
【0060】
一方、2回給餌法区と3回給餌法区とを比較すると実施例,比較例とも3眠蚕体重と4眠蚕体重は、同様に2回給餌法区の方が3回給餌法区に比べ重かった。結果を表4にあわせて示す。
【0061】
【表4】
Figure 0003580865
【0062】
(2)次に掃立後12日目(H12)の4齢起蚕率及び18日目の5齢起蚕率について調べた結果を表5に示す。
【0063】
実施例と比較例とを比べると掃立12日目の4齢起蚕率は2回給餌法区で実施例82.0%に対して、比較例は80.7%であった。同じく3回給餌法区では実施例80.9%に対し、比較例は80.0%と大差はなかった。
【0064】
掃立18日目の5齢起蚕率は、2回給餌法区の実施例は、65.6%に対し、比較例は68.4%となって比較例の方が高かった。3回給餌法区では実施例の57.6%に対して比較例は50.0%と4齢から5齢にかけてバラツキが多く現れた。
【0065】
【表5】
Figure 0003580865
【0066】
(3)飼育成績及び繭調査成績については表6に示す。
経過日数は、実施例の2回給餌法区で22日であった。これは3回給餌法区並びに比較例の3回給餌法区に比べ一番短い。他は23日であった。
【0067】
4齢起蚕数に対する化蛹歩合は、実施例の2回給餌法区の92.2%に対し、同じく実施例の3回給餌法区では95.3%,対照区の比較例の3回給餌法区では95.6%を示し、3回給餌法区が良好であった。
【0068】
繭重は、実施例の3回給餌法区が平均2.03gと実施例の2回給餌法区の1.78に比べて重かった。それに伴い、繭層重も実施例の3回給餌法区が41.7cgとなり、2回給餌法区の31.7cgに比べ約10cg重くなった。
【0069】
繭層歩合も実施例の3回給餌法区が20.5%、同じく2回給餌法区では17.8%、対照区の比較例の3回給餌法区が18.3%となった。
【0070】
(4)実施例の飼育室の落下細菌及び循環水を細菌検査した結果は陰性を示した。
【0071】
飼育成績及び繭調査成績は表6のとおりである。
【表6】
Figure 0003580865
【0072】
(5)飼料の水分率については表7に示すように、掃立時75.0%の水分率の飼料が12日後には、実施例では70.3%,比較例では67.9%と5〜8%減少している。更に、5齢起蚕率(H18)では実施例では63.3%,比較例では60.3%となった。このときの飼料の形状は波形(凸部15mm)であった。
【0073】
【表7】
Figure 0003580865
【0074】
以上、全齢人工飼料無菌飼育をするにあたって、実施例,比較例とも、飼育室内の温度は蚕齢にあわせ、1齢〜3齢は29℃〜27℃,4齢は26℃,5齢は25℃とした。湿度は1齢〜3眠前日まで75%にあわせ、3眠〜4眠前日まで70%、4眠より65%とした。
▲1▼温度,湿度と発育状態の関係
▲2▼温度,湿度と飼料の関係
▲3▼温度,湿度と微生物汚染の関係
▲4▼実施例の無菌空調装置と繭生産の関係
について考えてみると、眠蚕体重において、実施例の成績がよかったのは飼育頭数(飼育密度)との関係が考えられる。起蚕率で掃立後18日目の5齢起蚕率が低かったのは、4齢より5齢にかけてバラツキが大きくなるためで、それらの原因については、一つに飼料の乾燥が考えられる。特に4齢期は多湿を嫌い、乾燥気味にするので、バラツキが出やすいと考えられる。その他の原因については今後の研究を待たねばならない。尚、新しい飼料を与えると遅れを取戻し熟蚕となった。
【0075】
掃立からの飼料水分率は表7に示したとおりであり、1〜4齢時の水分率は75〜70%を維持することにより、蚕の摂食性はよいように思われる。
【0076】
実施例に用いた飼料は、この間適正な水分率に保たれた。また飼料の劣化は認められなかった。これは、飼育室内を満す活性空気に飼料が常時触れていることによるものと判断される。
【0077】
実施例において、飼育室内への落下細菌及び循環水の細菌検査は、1回の飼育につき3回行ったが、微生物の検出は陰性であり、飼育中飼料の変質に伴う異臭がなく、変色等はみられなかった。蚕にも異常は発見されなかった。それゆえ細菌繁殖による飼料汚染はないものと考えられる。
【0078】
眠蚕体重及び起蚕率からみると、実施例では2回給餌法が3回給餌法に比べて良好であったが、繭質調査では3回給餌法の方がよかった。このことは5齢の盛食時に新しい餌を与えることにより、蚕の成長が著しくなり、繭質に影響を与えたものと思われる。
【0079】
以上を総合的に判断して、活性空気を用いた本発明の方法は、無菌,無塵の環境を作り、温度,湿度,空気を含む成育条件を制御して全齢人工飼料無菌飼育に適していることが分かる。
【0080】
特に、飼育室内の消毒は、次亜塩素酸ソーダ,ホルマリンなどの消毒液を使用し、脱気して人が中に入れるまで約4〜5日間が必要であるが、本発明では活性空気が消毒液を吸着し、これを系外へ取り出してしまうので約1日間位で人が飼育室内に入り作業をすることが可能となり、飼育室の利用効率が良くなる。室外より消毒の操作を行うので、飼育中でも消毒が可能と思われる。
【0081】
また、蚕の成長に伴って、特に5齢後半になると飼育室内に糞等の排泄物からの臭気が多くなってくる。比較例では新鮮空気を飼育室内に入れているが、循環している量が多いため脱気は容易でない。しかし、本発明では、蚕からの臭気も殆ど活性空気に吸着して飼育室外に排出するので、脱臭が容易であった。
【0082】
以上、実施例では、飼育室内の温度と湿度のみを蚕齢にあわせて制御したが、飼育室内の供給空気量は、表1に示したように蚕の生長にあわせて増大させるのがよく、これは送風機(ファン)の出力を調整することにより、例えば0.2m/minの範囲内でその風量を容易に制御できる。もっとも、活性空気と蚕との接触は、活性空気の噴出口,吸込口の関係、飼育箱の段重ねの数、各段の箱間の隙間、その他の条件に関係することであり、一義的に定めることはできない。
【0083】
図4(a),(b)に好ましい飼育室の設計例を示す。この設計例では飼育室8内に多段の飼育箱23を2列に配置し、飼育室8外に設置した活性空気発生装置1の送気側ダクト24を飼育室8の天井に開口し、排気側ダクト25を飼育室8の両側下部に開口してこれを活性空気発生装置1に接続している。
【0084】
この設計例では、建家を飼育室8と作業室26,前室27とに区画している。各室間を扉28で隔離し、作業室26には室内外から開閉できる加熱殺菌器29を付設しておくと好都合である。作業室26内は、飼育室8内から洩れる活性空気によって自ずから清浄に保たれる。また、作業室26内には、活性空気の温度,湿度,供給空気量設定の操作盤30を設けておけば、蚕齢に応じて操作盤30を扱うのみで給餌以外は無人で飼育することが可能となる。
【0085】
【発明の効果】
以上のように本発明によるときには、蚕の飼育室内へ供給する活性空気の温度,湿度,さらには供給空気量を調整するのみで飼育室内を無菌,無塵,無臭でしかも、蚕齢に適した恒温,恒湿,清浄空気の飼育環境を作り出して1室の飼育室内で繭生産人工飼料無菌飼育を実現できる効果を有する
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】スクリューガイドの配置例を示す図である。
【図3】活性空気発生装置の他の例を示す図である。
【図4】(a)は、蚕の飼育設備の設計例を示す平面図、(b)は一部断面斜視図である。
【符号の説明】
1 活性空気発生装置
2 遠心力・コリオリ力発生装置
3 高速気流発生装置
4 気液分離装置
5 吸気口
6 吸液口
7 排気口
8 飼育室
9 タンク
10 ポンプ
11 管路
12 管路
13 空気力輸送管
14 スクリューガイド
15 ノズル配管
16 水槽
17 ポンプ
18 ノズル
19 冷却機
20 温度調節装置
21 空気力輸送管
22 ノズル
23 飼育箱
24 送気側ダクト
25 排気側ダクト
26 作業室
27 前室
28 扉
29 加熱殺菌器
30 操作盤

Claims (5)

  1. 活性空気を飼育室内に供給しつつ蚕の飼育を行う蚕の無菌飼育方法であって、
    活性空気は、空気中で水を分裂させ、発生した水滴を空気力輸送しつつ空気中より分離したものであり、蚕の発育に応じて温度,湿度が制御され、負イオンを含み、飼育室内に無菌の空気雰囲気を形成するものであり、
    活性空気の温度及び湿度は、空気中で分裂させる水の温度と活性空気の温度とを制御して決定されるものであることを特徴とする蚕の無菌飼育方法。
  2. 飼育室内に供給する活性空気の供給空気量が制御され、
    活性空気の供給空気量は、水滴を空気力輸送する風量の大小によって決定されるものであることを特徴とする請求項1に記載の蚕の無菌飼育方法。
  3. 蚕の稚蚕期から壮蚕期にかけて水の温度を高温から低温に、活性空気の温度を高温から低温に、さらに活性空気の供給量を小から大に段階的に変化させることを特徴とする請求項1又は2に記載の蚕の無菌飼育方法。
  4. 飼育室内に多段に積層された各段の飼育箱内で蚕を飼育し、各段の飼育箱内に活性空気の雰囲気を形成させることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の蚕の無菌飼育方法。
  5. 活性空気は、飼育室に内蔵された飼育箱内の人工飼料に触れてそれの活性化並びに調湿を行うものであることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の蚕の無菌飼育方法。
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