JP3379636B2 - スペクトル拡散信号復調用遅延検波方式 - Google Patents

スペクトル拡散信号復調用遅延検波方式

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、固定衛星通信シス
テム、移動体衛星通信システム、固定陸上無線通信シス
テム、陸上移動体通信システム、無線LANシステム、
構内無線通信システム等の全ての無線通信システム、あ
るいは、光ファイバ、同軸ケーブル等の有線を用いて情
報伝送を行う全ての有線通信システムに適用されるダイ
レクトシーケンス(DS:Direct Sequen
ce)−スペクトル拡散(SS:Spread Spe
ctrum)通信方式における情報データ信号の変調方
式として4相位相変調(QPSK)方式を適用した場合
のスペクトル拡散信号を復調するために、弾性表面波
(SAW)整合フィルタを用いた遅延検波方式に関する
ものである。 【0002】 【従来の技術】従来方式であるDS−SS通信方式で
は、通常、位相変調された情報データ信号に対して疑似
ランダム符号(PN符号)を乗積することにより、ある
いは、情報データ信号に対してPN符号を乗積した信号
に位相変調を施すことにより、送信信号の信号帯域幅が
拡散される。一方、スペクトル拡散信号の復調方式とし
ては、1)逆拡散による復調方式、2)整合フィルタに
よる復調方式、の二通りが主な方式として利用される。
ここで、1)の逆拡散方式では、受信側で逆拡散を施す
ために受信信号からタイミング再生を行う必要がある。
しかしながら、室内で利用する無線LANのようなシス
テムでは、通信路がマルチパスフェージング通信路とな
るため、タイミング再生や搬送波再生が非常に難しくな
ると同時に、受信機構成も非常に複雑となる。 【0003】一方、2)の整合フィルタを用いる方式と
しては、中間周波数(IF)帯でSAWフィルタを利用
してスペクトル拡散信号を復調する方法と、受信アナロ
グ信号をA/D変換器により離散値に変換し、ディジタ
ル信号処理技術によりスペクトル拡散信号を復調する方
法の2通りが考えられるが、ここでは、SAWデバイス
を用いる手法を対象とする。 【0004】SAWフィルタは、通常、圧電基板の表面
に被着形成された入力電極、及び出力電極から成る2種
類以上の電極により構成される。入力電極では、電気信
号の印加電圧に応じて圧電基板の表面が励振され表面弾
性波が発生する。一方、出力電極では、入力電極により
生成された表面弾性波を受けて電気信号に変換された電
圧レベルが出力される。ここで、SAWフィルタを用い
てスペクトル拡散信号を復調するためには、SAWフィ
ルタを構成する出力電極の重み付けをスペクトル拡散用
のPN符号と一致するように事前に設定する必要があ
る。このように、SAWフィルタの出力電極に対してP
N符号と相関が取れるように対応付けされたものは、S
AW整合フィルタと呼ばれている。 【0005】SAW整合フィルタにスペクトル拡散信号
を入力すると、各出力電極に重み付けされている符号の
位相と入力信号であるスペクトル拡散信号のPN符号の
位相が出力電極全体に亙って完全に一致した場合、情報
成分を有する位相変調信号がパルス状の相関値ピーク波
形としてSAW整合フィルタから出力される。この相関
値ピーク波形は、情報信号のシンボル周期、すなわち、
PN符号の繰り返し周期毎に得られるため、シンボル周
期に対して受信側で同期を確立することは容易に実現可
能である。 【0006】次に、SAW整合フィルタの出力信号であ
る位相変調信号に対してデータ判定を行う必要がある
が、その検波方式としては同期検波方式と遅延検波方式
の2通りが考えられる。一般に、同期検波方式の場合に
は、受信信号のキャリア再生を行う必要があるが、SA
W整合フィルタの出力信号は、連続波形ではなく周期的
に時間長の短いパルス波形となるため、このような信号
からキャリア再生を行うのは極めて困難となる。従っ
て、スペクトル拡散通信方式の復調方式としてSAW整
合フィルタを適用した場合には、通常、キャリア再生を
必要としない遅延検波方式が適用される。以下、従来技
術であるSAW整合フィルタと遅延検波方式を適用した
スペクトル拡散通信方式の送受信機の構成例について説
明する。 【0007】従来技術であるスペクトル拡散通信方式を
実現する送信機の構成例を図3に、受信機の構成例を図
4に各々示す。尚、位相変調方式としては4相位相変調
(QPSK)方式を適用している。 【0008】図3において、21は2進符号化された情
報信号を生成する入力データ系列発生器、23は22の
入力データ系列信号に対して差動符号化を施す差動符号
化器、25は差動符号化されたベースバンド情報信号2
4のスペクトルを拡散するスペクトル拡散変調回路、2
6は差動符号化されたベースバンド情報信号24とPN
符号発生回路27から出力されるPN符号28を2進乗
積する乗積器、27は差動符号化されたベースバンド情
報信号のスペクトルを拡散するために使用されるPN符
号系列を発生するPN符号発生回路、30はベースバン
ドスペクトル拡散信号29にQPSK変調を施すQPS
K変調回路、31はベースバンドスペクトル拡散信号2
9とQPSK信号発生回路32から出力されるQPSK
信号33を乗積する乗積器、35はQPSK変調回路3
0で得られたベースバンドスペクトル拡散/QPSK信
号34を局部発振器36から出力される搬送波信号37
により無線周波数(RF)帯に変調する変調器、39は
RF帯スペクトル拡散/QPSK信号38から送信に必
要な周波数成分を取り出すための帯域制限フィルタ、4
1は帯域制限されたRF帯スペクトル拡散/QPSK信
号40を増幅する電力増幅器、43は電力増幅されたR
F帯スペクトル拡散/QPSK信号42を放射するアン
テナを各々表している。 【0009】次に、図4は図3の送信機により送信され
たRF帯スペクトル拡散/QPSK信号を復調する受信
機の構成例を示している。図4において、51は送信側
から伝送されたRF帯スペクトル拡散/QPSK信号を
受信するためのアンテナ、52は受信信号から復調に必
要な周波数成分だけを抽出するための帯域制限フィル
タ、54は帯域制限フィルタ52から出力されるRF信
号53を中間周波(IF)信号に変換するための周波数
変換器、55は周波数変換のために用いるRF信号56
を発生する周波数発振器、58は周波数変換信号57か
らIF信号成分のみを抽出するための帯域制限フィル
タ、60は帯域制限されたスペクトル拡散/QPSK信
号59からQPSK信号成分を抽出するSAW整合フィ
ルタ、76及び77はSAW整合フィルタ60の出力信
号61の同相成分、直交成分を各々検出するための遅延
検波回路、62及び66はSAW整合フィルタの出力信
号61に+π/4、−π/4だけ各々位相シフトを施す
位相シフタ、64及び68は位相シフタの出力信号を1
シンボル時間長分だけ遅延させる遅延素子、70及び7
1はSAW整合フィルタ60の出力信号61と1シンボ
ル遅延信号65及び69を各々独立に乗積する乗積器、
74及び75は乗積信号から位相差情報成分を含むベー
スバンド信号成分のみを抽出し、高調波成分を除去する
低域通過フィルタ、80は低域通過フィルタ74,75
から出力される位相差情報成分を含むベースバンド信号
の同相成分78,直交成分79の正負を判定し、送信側
から伝送された情報データ系列を判定して判定回路出力
信号を出力する判定回路、82はデータ判定回路80か
ら出力された出力データ系列信号を各々表している。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】従来技術であるSAW
整合フィルタと遅延検波回路を適用するスペクトル拡散
通信方式の場合、図4に示すように遅延検波回路では1
シンボル分だけ信号を遅延させる遅延素子が別途必要と
なる。遅延素子としては、通常、SAWフィルタが使用
されるため、結果的に2つの異なるSAWフィルタを用
意する必要がある。更に、位相変調方式としてQPSK
変調方式を適用したスペクトル拡散通信方式の場合、遅
延検波回路としては同相信号成分抽出用と直交信号成分
抽出用の2系統の遅延検波回路が必要となると共に、位
相シフタとしては+π/4、−π/4の2つの異なる位
相シフトを施すために位相シフト量が任意に設定可能な
素子を独立に用意する必要がある。従って、回路規模と
してはこれら複数の素子の組み合わせにより小規模化が
制限されるとともに、独立の素子を複数用意する必要が
あるため、装置コストの低廉化に自ずと限界が生じてし
まう。 【0011】上記問題を解決するために、電子情報通信
学会信学技報SST94−19(1994年6月)に、
「SAW素子を用いた無線LAN用SS復調器」と題し
てスペクトル拡散/BPSK方式用としてSAW整合フ
ィルタが提案されている。このSAW整合フィルタを一
例としてスペクトル拡散/QPSK方式に適用した場合
の構成例を図5に示す。 【0012】図5において、圧電基板90上には、同相
信号成分検出用と直交信号成分検出用の2つの独立した
入出力系電極88,89が配置されている。更に、各系
の出力電極の出力信号をそのまま用いて遅延検波を実現
することを目的として、スペクトル拡散信号と整合フィ
ルタの相関値が連続する2シンボル分に亙って得られる
ように2つの独立した出力電極が直列に配置されてい
る。また、図4の遅延検波回路の位相シフタにより施し
ていた位相シフトは、図5ではSAW整合フィルタの中
心周波数(IF周波数)に対応する搬送波レベルにおい
て、位相シフト量相当分だけ2つの連続する出力電極9
5,99間並びに96,100間の距離を+π/4(1
08)、−π/4(109)だけ各々離すことにより実
現している。尚、91及び92は、各々同相信号成分検
出用及び直交信号成分検出用に対応する入力点、93及
び94は同入力電極、95及び96は同前段の出力電
極、99及び100は同後段の出力電極、97及び98
は同前段の出力電極の出力点、101及び102は同後
段の出力電極の出力点を各々表している。また、108
及び109は、各々+π/4及び+π/4の搬送波位相
シフト量に相当する伝搬距離、103は入力電極長、1
04及び106はチップ間距離、105及び107は出
力電極長を各々表している。 【0013】次に、図6は図5の従来方式によるSAW
整合フィルタを適用してスペクトル拡散/QPSK信号
を復調する遅延検波方式の構成例を示している。図6に
おいて、111はRF帯スペクトル拡散/QPSK信号
からIF帯に周波数変換された中間周波数(IF)帯受
信信号、112はIF帯スペクトル拡散/QPSK信号
からQPSK信号成分を抽出する従来型SAW整合フィ
ルタ、113はSAW整合フィルタの入力電極、114
は直交信号用前段出力電極、115は同相信号用前段出
力電極、116は直交信号用後段出力電極、117は同
相信号用後段出力電極を各々表しており、118〜12
1は各出力電極の出力信号を表している。 【0014】前述したように、従来型SAW整合フィル
タ112の前段・後段出力電極間には遅延検波用の位相
差が事前に施されているため、同相信号用前段電極出力
信号120と同相信号用後段電極出力信号121、並び
に直交信号用前段電極出力信号118と直交信号用後段
出力信号119とを、各々の乗積器124,125によ
り乗積し、低域通過フィルタ128,129をそれぞれ
通過させることにより、同相出力信号130と直交出力
信号131とを検出することができる。ここで、入力さ
れるスペクトル拡散信号の搬送波レベルで±π/4の位
相差を付けるためには、圧電基板上に配置される前段・
後段出力電極位置を高精度に合わせる必要があるが、実
際にはデバイスの電気特性や温度特性等の影響により若
干の誤差が生じる。従って、通常は図6の微調用位相シ
フタ122,123が別途必要となる。 【0015】このようなSAW整合フィルタを用いるこ
とにより、次の如き利点(1)〜(3)が得られる。 (1)SAW整合フィルタと独立の遅延素子用SAWフ
ィルタが不要である、 (2)2つの出力電極間で位相シフトを施すため、外部
回路である位相シフタが不要である、 (3)同相信号成分検出用と直交信号成分検出用の入出
力電極が独立に同一基板上に作成されているため、分岐
回路が不要である、これらの利点(1)〜(3)により
スペクトル拡散/位相変調方式用のSAW整合フィル
タ、並びに遅延検波回路の小規模化に貢献できるものと
予想される。しかしながら、複数の電極を同一圧電基板
上に作成した場合、次の如き問題点(1)〜4)が生じ
る。 (1)SAW整合フィルタ自体が大きくなる。 (2)各電極間のフィードスルーの影響が大きくなり、
出力信号が歪む可能性がある。 (3)IF帯の搬送波レベルで位相差を施すためには、
電極のタップ位置を高精度に配置する必要がある。 (4)上記(3)である程度の誤差を許容するために
は、従来方式と同様にSAW整合フィルタの外部回路と
して微調用位相シフタが別途必要となる。特に、SAW
フィルタの価格はパッケージサイズに大きく依存してお
り、同一圧電基板上に同相・直交信号成分検出用として
2系統の入出力電極を配置する方法では、SAW整合フ
ィルタのサイズ、並びに低廉化に自ずと限界が生じてし
まう。 【0016】本発明は、QPSK変調方式を適用したス
ペクトル拡散通信方式の復調方式として、SAW整合フ
ィルタ、並びに遅延検波方式を適用する際に、SAW整
合フィルタと遅延検波回路から構成される復調回路の小
型化・低廉化を実現する遅延検波方式を提供するもので
ある。 【0017】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明では、図1に示すように圧電基板の表面上
に形成された入力電極と、PN符号系列に対応して符号
化された第一の出力電極、すなわち前段の出力電極と、
PN符号系列に対応して符号化され、かつ、全電極が前
段の出力電極に対して相対的にPN符号系列の系列長分
だけ入力電極から見て後方に配置された第二の出力電
極、すなわち後段の出力電極を有するSAW整合フィル
タを用いる。 【0018】更に、本発明によるスペクトル拡散/QP
SK信号復調用遅延検波方式では、図2に示すような構
成を有することを特徴としている。すなわち、前記SA
W整合フィルタの前段出力電極から出力される相関信号
と、後段出力電極から出力される相関信号を各々独立の
二分岐回路に入力し、前段出力電極に対応する二分岐回
路の一方の出力信号と、後段出力電極に対応する二分岐
回路の一方の出力信号に対して+π/4の位相シフトを
施した信号とを乗積し、低域通過フィルタ(LPF)を
通過させることにより、QPSK変調された情報データ
信号の同相成分に対応する遅延検波出力信号を検出す
る。一方、前段出力電極に対応する二分岐回路の他方の
出力信号に対して+π/4の位相シフトを施した信号
と、後段出力電極に対応する二分岐回路の他方の出力信
号とを乗積し、LPFを通過させることにより、QPS
K変調された情報データ信号の直交成分に対応する遅延
検波出力信号を検出する。最後に、これら遅延検波出力
の同相信号成分、及び直交信号成分に関する情報を用い
て情報データ信号の判定を行うように構成されている。
尚、上記組み合わせにおいて、+π/4の位相シフトを
施した出力信号とは逆の出力信号に−π/4の位相シフ
トを施して遅延検波回路を構成することも可能である。 【0019】 【発明の実施の形態】本発明方式では、SAW整合フィ
ルタを利用することにより、SAW整合フィルタと独立
の遅延素子用SAWフィルタが不要となるとともに、S
AW整合フィルタ自体の大きさを従来方式の半分以下に
抑えることができる。更に、IF帯の搬送波レベルで位
相差を施す必要がないため、電極のタップ位置の精度の
許容値を緩めることができる。これらの効果により、S
AW整合フィルタの低廉化を図ることが可能となる。ま
た、従来方式で問題となる各電極間のフィードスルーの
影響を回避することができ、出力信号の歪みの発生を抑
えることが可能となる。 【0020】また、本発明方式遅延検波方式により、
従来独立に調整が必要であった位相シフタのシフト量を
同一の値に設定でき、調整が簡易となるとともに、単一
の位相シフタを利用することが可能となる。これによ
り、簡易で安価なスペクトル拡散通信システム用受信機
を構成することが可能となる。 【0021】 【実施例】まず、本発明に用いるスペクトル拡散信号復
調用SAW整合フィルタについて、その具体例を以下に
示す。 【0022】図1は本発明方式に用いるSAW整合フィ
ルタの構成例を示しており、スペクトル拡散用のPN符
号がNビットの場合を示している。図において、圧電基
板2上には入力電極3と、スペクトル拡散用PN符号系
列に対応して符号化された第一の出力電極4、すなわち
前段出力電極と、PN符号系列に対 応して符号化さ
れ、かつ、全電極が前段出力電極4に対して相対的にP
N系列の系列長分(図の10、11に相当)だけ入力電
極3から見て後方に配置された第二の出力電極5、すな
わち後段出力電極が直列に配置されている。このよう
に、スペクトル拡散信号と整合フィルタの相関値が連続
する2シンボル分に亙って得られるように2つの独立し
た出力電極4,5を圧電基盤2上に配置することによ
り、前段電極出力信号6と後段電極出力信号7をそのま
ま用いて図2に示す遅延検波回路を構成することが可能
となる。尚、1は本発明によるSAW整合フィルタの入
力点、8は入力電極長、9及び11はチップ間距離、1
0及び12は出力電極長を各々表している。 【0023】次に、スペクトル拡散信号復調用SAW整
合フィルタを適用した本発明による遅延検波方式につい
て、その実施例を以下に示す。 【0024】図2は図1のSAW整合フィルタを適用し
た本発明方式によるスペクトル拡散/QPSK信号を復
調する遅延検波方式の構成例を示している。図2におい
て、202はRF帯スペクトル拡散/QPSK信号から
IF帯に周波数変換された中間周波数(IF)帯受信信
号、203はIF帯スペクトル拡散/QPSK信号から
QPSK信号成分を抽出する1入力2出力型のSAW整
合フィルタ、204はSAW整合フィルタの入力電極、
205はSAW整合フィルタの前段出力電極、206は
SAW整合フィルタの後段出力電極を各々表しており、
207は前段出力電極の出力信号、208は後段出力電
極の出力信号を表している。 【0025】前述したように、SAW整合フィルタ20
3の前段・後段出力電極間にはPN系列長に相当する遅
延量が付加されているため、各出力電極の出力信号20
7および208を用いて遅延検波を実施することができ
る。まず、SAW整合フィルタの前段出力電極の出力信
号207と後段出力電極の出力信号208を、各々独立
の二分岐回路209および210に各々入力する。ここ
で、前段出力電極に対応する二分岐回路209の出力信
号211と、後段出力電極に対応する二分岐回路210
の出力信号213に対して位相シフタ215により+π
/4の位相シフトを施した信号217とを乗積器219
により乗積し、最後に低域通過フィルタ223に入力す
ることにより、QPSK変調された情報データ信号の同
相成分に対応する遅延検波出力信号225を検出するこ
とが可能となる。一方、前段出力電極に対応する二分岐
回路209の出力信号212に対して位相シフタ216
により+π/4の位相シフトを施した信号218と、後
段出力電極に対応する二分岐回路210の出力信号21
4とを乗積器220により乗積し、最後に低域通過フィ
ルタ224に入力することにより、QPSK変調された
情報データ信号の直交成分に対応する遅延検波出力信号
226を検出することが可能となる。 【0026】以上のように、本発明方式遅延検波方式
を利用することにより、従来に比較して小型、簡易で、
かつ、安価なスペクトル拡散通信システム用受信機を構
成することが可能となる。 【0027】 【発明の効果】 (1)SAW整合フィルタと独立の遅延素子用SAWフ
ィルタが不要となるとともに、SAW整合フィルタ自体
の大きさを従来方式の半分以下に抑えることができる。 (2)IF帯の搬送波レベルで位相差を施す必要がない
ため、電極のタップ位置精度の許容値を緩めることがで
きる。 (3)従来型SAW整合フィルタで問題となる各電極間
のフィードスルーの影響を回避することができ、出力信
号の歪みの発生を抑えることができる。 (4)従来型遅延検波方式において独立に調整が必要で
あった位相シフタのシフト量を同一の値に設定できるた
め、調整の手間を省くことができる。 (5)SAW整合フィルタのパッケージサイズの小型
化、並びに低廉化が図れるとともに、簡易で安価なスペ
クトル拡散通信システム用受信機を構成することができ
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に用いるスペクトル拡散信号復調用SA
W整合フィルタの構成法の実施例を示す図である。 【図2】SAW整合フィルタを適用した本発明方式によ
スペクトル拡散信号復調用遅延検波方式の構成法の実
施例を示す図である。 【図3】従来方式によるスペクトル拡散通信方式の送信
機の構成法を示す図である。 【図4】従来方式によるスペクトル拡散通信方式の受信
機の構成法を示す図である。 【図5】従来方式によるスペクトル拡散信号復調用SA
W整合フィルタの構成法を示す図である。 【図6】従来方式によるSAW整合フィルタを適用した
スペクトル拡散信号復調用遅延検波方式の構成法を示す
図である。 【符号の説明】 1 入力端子 2 圧電基板 3 入力電極 4 前段出力電極 5 後段出力電極 6 前段電極出力 7 後段電極出力 8 入力電極長 9,11 チップ間距離 10,12 出力電極長 21 入力データ系列発生器 22 入力データ系列信号 23 差動符号化器 24 差動符号化されたベースンバンド情報信号 25 スペクトル拡散変調回路 26 乗積器 27 PN符号発生器 28 PN符号 29 ベースバンドスペクトル拡散信号 30 QPSK変調回路 31 乗積器 32 QPSK信号発生回路 33 QPSK信号 34 ベースバンドスペクトル拡散/QPSK信号 35 乗積器 36 局部発振器 37 搬送波信号 38 RF帯スペクトル拡散/QPSK信号 39 帯域制限フィルタ 40 帯域制限フィルタ出力信号 41 電力増幅器 42 RF帯スペクトル拡散/QPSK送信信号 43 送信用アンテナ 51 受信用アンテナ 52 帯域制限フィルタ 53 帯域制限フィルタ出力信号 54 乗積器 55 局部発振器 56 周波数変換用ローカル信号(RF信号) 57 中間周波数帯信号 58 帯域制限フィルタ 59 帯域制限フィルタ出力信号 60 SAW整合フィルタ 61 SAW整合フィルタ出力信号 62 +π/4位相シフタ 63 +π/4位相シフタ出力信号 64,68 1シンボル遅延素子 65,69 1シンボル遅延信号 66 −π/4位相シフタ 67 −π/4位相シフタ出力信号 70,71 乗積器 72,73 乗積信号 74,75 低域通過フィルタ 78 遅延検波出力信号同相成分 79 遅延検波出力信号直交成分 80 判定回路 81 判定回路出力信号 82 出力データ系列信号 90 圧電基板 91 同相信号成分検出用入力端子 92 直交信号成分検出用入力端子 93 同相信号成分検出用入力電極 94 直交信号成分検出用入力電極 95 同相信号成分検出用前段出力電極 96 直交信号成分検出用前段出力電極 97 同相信号成分検出用前段電極出力 98 直交信号成分検出用前段電極出力 99 同相信号成分検出用後段出力電極 100 直交信号成分検出用後段出力電極 101 同相信号成分検出用後段電極出力 102 直交信号成分検出用後段電極出力 103 入力電極長 104,106 チップ間距離 105,107 出力電極長 108 前段−後段電極間位相差(+π/4) 109 前段−後段電極間位相差(−π/4) 111 中間周波数帯受信信号 112 従来型SAW整合フィルタ 113 入力電極 114 直交信号用前段出力電極 115 同相信号用前段出力電極 116 直交信号用後段出力電極 117 同相信号用後段出力電極 118 直交信号用前段電極出力信号 119 直交信号用後段電極出力信号 120 同相信号用前段電極出力信号 121 同相信号用後段電極出力信号 122,123 微調用位相シフタ 124,125 乗積器 126 同相乗積信号 127 直交乗積信号 128 同相信号検出用低域通過フィルタ 129 直交信号検出用低域通過フィルタ 130 遅延検波同相出力信号 131 遅延検波直交出力信号 202 中間周波数帯受信信号 203 提案型SAW整合フィルタ 204 入力電極 205 前段出力電極 206 後段出力電極 207 前段電極出力信号 208 後段電極出力信号 209,210 分岐回路 211,212 前段電極出力分岐信号 213,214 後段電極出力分岐信号 215,216 +π/4位相シフタ 217 +π/4の位相シフトを施された前段電極出力
分岐信号 218 +π/4の位相シフトを施された後段電極出力
分岐信号 219,220 乗積器 221 同相乗積信号 222 直交乗積信号 223 同相信号検出用低域通過フィルタ 224 直交信号検出用低域通過フィルタ 225 遅延検波同相出力信号 226 遅延検波直交出力信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/42 H04B 1/707 H04L 27/22

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 疑似ランダム符号系列により4相位相変
    調された情報データ信号をスペクトル拡散変調した位相
    変調信号から前記情報データ信号を復調するために、 圧電基板の表面上に形成された入力電極と、該疑似ラン
    ダム符号系列に対応して符号化された第一の出力電極
    と、該疑似ランダム符号系列に対応して符号化され、か
    つ、全電極が該第一の出力電極に対して相対的に該疑似
    ランダム符号系列の系列長分だけ該入力電極から見て後
    方に配置された第二の出力電極を有する1入力2出力型
    のスペクトル拡散信号復調用の弾性表面波整合フィルタ
    を有するフィルタを備え、 該弾性表面波整合フィルタの第一の出力電極から出力さ
    れる相関信号と、該整合フィルタの第二の出力電極から
    出力される相関信号を各々独立の二分岐回路に入力し、 該第一の出力電極に対応する該二分岐回路の一方の出力
    信号と、該第二の出力電極に対応する該二分岐回路の一
    方の出力信号に対して+π/4の位相シフトを施した信
    号とを乗積し、低域通過フィルタに通過させることによ
    り得られる該4相位相変調された情報データ信号の同相
    成分に対応する遅延検波出力信号と、 該第一の出力電極に対応する該二分岐回路の他方の出力
    信号に対して+π/4の位相シフトを施した信号と、該
    第二の出力電極に対応する該二分岐回路の他方の出力信
    号とを乗積し、低域通過フィルタに通過させることによ
    り得られる該4相位相変調された情報データ信号の直交
    成分に対応する遅延検波出力信号を用いて情報データ信
    号の判定を行うことを特徴とするスペクトル拡散信号復
    調用遅延検波方式。
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