JP3340635B2 - スペクトル拡散通信用弾性表面波信号処理装置 - Google Patents
スペクトル拡散通信用弾性表面波信号処理装置Info
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- G06G7/12—Arrangements for performing computing operations, e.g. operational amplifiers
- G06G7/19—Arrangements for performing computing operations, e.g. operational amplifiers for forming integrals of products, e.g. Fourier integrals, Laplace integrals, correlation integrals; for analysis or synthesis of functions using orthogonal functions
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばリチュ−ム
ニオベ−ト(LiNbO3)、リチュ−ムタンタレ−ト(LiTaO
3)、リチュ−ムボ−レ−ト(Li2B4O7)、水晶(Quartz)等
の圧電単結晶基板上あるいは非圧電基板に酸化亜鉛(Zn
O)膜等を形成した圧電基板上に、弾性表面波(Surface A
coustic Wave、以下SAWと略す)を励振または受信す
るトランスデュ−サを形成し、電気信号をSAWに変
換、逆変換する手段を介することにより高周波信号のフ
ィルタリングや高周波信号間の相関を取る信号処理装置
の技術分野に属するものである。
ニオベ−ト(LiNbO3)、リチュ−ムタンタレ−ト(LiTaO
3)、リチュ−ムボ−レ−ト(Li2B4O7)、水晶(Quartz)等
の圧電単結晶基板上あるいは非圧電基板に酸化亜鉛(Zn
O)膜等を形成した圧電基板上に、弾性表面波(Surface A
coustic Wave、以下SAWと略す)を励振または受信す
るトランスデュ−サを形成し、電気信号をSAWに変
換、逆変換する手段を介することにより高周波信号のフ
ィルタリングや高周波信号間の相関を取る信号処理装置
の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】SAWを用いた従来の信号処理装置の代
表的なものは、第1図に示すSAW相関器(コンボルバ
−)がある。これは、圧電基板(1)の上面にSAW励振
用のトランスデュ−サ電極(4、5)を形成し、中央部の
2つのトランスデュ−サの間には一様な電極(9)を形成
する。圧電基板の下面には一様なア−ス電極(6)が形成
されている。独立な電気端子(2−1)と(3−1)から各
々独立な高周波信号を加える。
表的なものは、第1図に示すSAW相関器(コンボルバ
−)がある。これは、圧電基板(1)の上面にSAW励振
用のトランスデュ−サ電極(4、5)を形成し、中央部の
2つのトランスデュ−サの間には一様な電極(9)を形成
する。圧電基板の下面には一様なア−ス電極(6)が形成
されている。独立な電気端子(2−1)と(3−1)から各
々独立な高周波信号を加える。
【0003】印加高周波信号はSAWに変換され、中央
部の一様電極(9)に左右から入射する。高周波信号の振
幅がある程度大きい場合、SAWの非線形効果により、
電極(9)の下では左右から入射する高周波信号同志の積
の項が発生する。この項は電極(9)で空間的に積分さ
れ、端子(8)とア−ス(7)間の出力として取り出され
る。
部の一様電極(9)に左右から入射する。高周波信号の振
幅がある程度大きい場合、SAWの非線形効果により、
電極(9)の下では左右から入射する高周波信号同志の積
の項が発生する。この項は電極(9)で空間的に積分さ
れ、端子(8)とア−ス(7)間の出力として取り出され
る。
【0004】第1図の信号処理装置は、スペクトル拡散
通信用の復調器として用いることが出来る。すなわち、
端子(2−1)に端末が受信したスペクトル拡散信号を入
力する。端子(3−1)に各端末に割り当てられている固
有の符号列の時間反転した符号列でスペクトル拡散した
レプリカ信号を入力することにより、受信スペクトル拡
散信号から各端末に対応するデ−タのみを復調すること
が出来る。
通信用の復調器として用いることが出来る。すなわち、
端子(2−1)に端末が受信したスペクトル拡散信号を入
力する。端子(3−1)に各端末に割り当てられている固
有の符号列の時間反転した符号列でスペクトル拡散した
レプリカ信号を入力することにより、受信スペクトル拡
散信号から各端末に対応するデ−タのみを復調すること
が出来る。
【0005】他のSAW信号処理装置として、第2図に
示す整合瀘波器(マッチトフィルタ)がある。これは、圧
電基板(1)の上面にSAW励振用のトランスデュ−サ電
極(12)と受信用のトランスデュ−サ電極(13−1、
13−2、…)を形成したものである。第1図の場合と
同様に端子(10−1)に端末が受信したスペクトル拡散
信号を入力する。図の例はスペクトル拡散信号はBPS
K(Binary Phase Shift Keying:2値位相変調)で拡散
した場合を示している。13−1、13−2、…の各ト
ランスデュ−サ電極は、励振されるSAWの進行方向に
向かって、各端末に割り当てられている+1または−1
(すなはち、0またはπ)で構成される2値の端末固有の
符号列を時間反転したレプリカ符号列を形成する。これ
は第2図に示すように、13−1、13−2、…の各々
の電極を符号列に従って同相(0)あるいは逆相(π)で接
続することにより実現する。このような接続により、端
子(11−1)からマッチトフィルタ出力が取り出せる。
すなわち、受信スペクトル拡散信号から、各端末に対応
したデ−タのみを復調することが出来る。
示す整合瀘波器(マッチトフィルタ)がある。これは、圧
電基板(1)の上面にSAW励振用のトランスデュ−サ電
極(12)と受信用のトランスデュ−サ電極(13−1、
13−2、…)を形成したものである。第1図の場合と
同様に端子(10−1)に端末が受信したスペクトル拡散
信号を入力する。図の例はスペクトル拡散信号はBPS
K(Binary Phase Shift Keying:2値位相変調)で拡散
した場合を示している。13−1、13−2、…の各ト
ランスデュ−サ電極は、励振されるSAWの進行方向に
向かって、各端末に割り当てられている+1または−1
(すなはち、0またはπ)で構成される2値の端末固有の
符号列を時間反転したレプリカ符号列を形成する。これ
は第2図に示すように、13−1、13−2、…の各々
の電極を符号列に従って同相(0)あるいは逆相(π)で接
続することにより実現する。このような接続により、端
子(11−1)からマッチトフィルタ出力が取り出せる。
すなわち、受信スペクトル拡散信号から、各端末に対応
したデ−タのみを復調することが出来る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】第1図、第2図のSA
W信号処理装置は、特殊な用途のスペクトル拡散通信の
復調用には既に用いられているが、以下のような大きな
欠点がある。第1図の装置の場合は、SAWの非線形効
果は本質的に小さいため、非常に低レベルの出力信号し
か得られない。また、各端末に割り当てられた固有の符
号列の時間反転した符号列でスペクトル拡散したレプリ
カ信号を端末内で発生する必要がある。このため、別途
レプリカ信号生成回路が必要で、このため全体的な回路
規模が大きくなる欠点がある。
W信号処理装置は、特殊な用途のスペクトル拡散通信の
復調用には既に用いられているが、以下のような大きな
欠点がある。第1図の装置の場合は、SAWの非線形効
果は本質的に小さいため、非常に低レベルの出力信号し
か得られない。また、各端末に割り当てられた固有の符
号列の時間反転した符号列でスペクトル拡散したレプリ
カ信号を端末内で発生する必要がある。このため、別途
レプリカ信号生成回路が必要で、このため全体的な回路
規模が大きくなる欠点がある。
【0007】第2図の装置の場合は、各端末の固有の符
号列はトランスデュ−サ電極(13−1、13−2、…)
の接続関係と一対一に対応してしまうため、端末に割り
当てる符号列の変更が出来ない。また、圧電基板の温度
特性により、本来同相あるいは逆相で接続されるべき電
極の位相関係がずれて、等価的に同相と逆相の間の位相
で接続されたり、場合によっては位相関係が反転するこ
とも予想される。したがって、一般的には、第2図の装
置で用いられる圧電基板は、温度特性が非常に優れた水
晶基板に限られる。しかし、水晶は電気信号からSAW
への変換効率が非常に小さく、第2図の装置の場合も第
1図の装置と同様に非常に低レベルの出力信号しか得ら
れない欠点がある。
号列はトランスデュ−サ電極(13−1、13−2、…)
の接続関係と一対一に対応してしまうため、端末に割り
当てる符号列の変更が出来ない。また、圧電基板の温度
特性により、本来同相あるいは逆相で接続されるべき電
極の位相関係がずれて、等価的に同相と逆相の間の位相
で接続されたり、場合によっては位相関係が反転するこ
とも予想される。したがって、一般的には、第2図の装
置で用いられる圧電基板は、温度特性が非常に優れた水
晶基板に限られる。しかし、水晶は電気信号からSAW
への変換効率が非常に小さく、第2図の装置の場合も第
1図の装置と同様に非常に低レベルの出力信号しか得ら
れない欠点がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記欠点を克服
し、第1図の装置のように別途レプリカ生成回路は必要
としなく、第2図の装置とは異なり圧電基板の温度特性
は悪くても電気信号からSAWへの変換効率の良い基板
が採用でき、さらに端末固有の符号列の変更も可能であ
り、かつ、第1、第2図の装置に共通である低レベルの
出力信号しか得られない欠点を大幅に改善出来るもので
ある。
し、第1図の装置のように別途レプリカ生成回路は必要
としなく、第2図の装置とは異なり圧電基板の温度特性
は悪くても電気信号からSAWへの変換効率の良い基板
が採用でき、さらに端末固有の符号列の変更も可能であ
り、かつ、第1、第2図の装置に共通である低レベルの
出力信号しか得られない欠点を大幅に改善出来るもので
ある。
【0009】スペクトル拡散信号と無変調信号を、各々
独立にSAW遅延素子に入力し、さらに外部の混合器で
出力のスペクトル拡散信号と無変調信号の積を取り、混
合器出力に符号列に対応した重み付けを行なう。これに
より、上記のようなレプリカ生成回路を不要とし、変換
効率優先のSAW遅延素子を採用出来、かつ、混合器に
よる増幅率も寄与するためレベルの大きい出力信号が得
られるものである。
独立にSAW遅延素子に入力し、さらに外部の混合器で
出力のスペクトル拡散信号と無変調信号の積を取り、混
合器出力に符号列に対応した重み付けを行なう。これに
より、上記のようなレプリカ生成回路を不要とし、変換
効率優先のSAW遅延素子を採用出来、かつ、混合器に
よる増幅率も寄与するためレベルの大きい出力信号が得
られるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の1実施形態の部分図を第
3図に示す。初めに、従来のSAW信号処理装置の最大
の課題である効率の悪さ、すなわち低レベルの出力しか
得られない欠点を解決するには、一般に用いる圧電基板
1に電気とSAWの変換効率を表す電気機械結合係数k
2の大きい基板を用いる必要がある。現在、知られてい
るk2の大きい圧電基板はLiNbO3、LiTaO3、Li2B4O7等が
ある。しかし、これらの圧電基板を伝搬するSAWの音
速の温度特性は、温度特性の最も良い水晶のSTカット
基板のそれと比べ、十数倍から数十倍大きな値である。
逆に、k2は上記基板は水晶より、十数倍から数十倍大
きい。したがって、温度特性を補償出来るような装置構
成が実現すれば、上記基板を積極適に採用することによ
り、効率の悪さ、すなわち低レベルの出力信号しか得ら
れない欠点を抜本的に解決出来る。
3図に示す。初めに、従来のSAW信号処理装置の最大
の課題である効率の悪さ、すなわち低レベルの出力しか
得られない欠点を解決するには、一般に用いる圧電基板
1に電気とSAWの変換効率を表す電気機械結合係数k
2の大きい基板を用いる必要がある。現在、知られてい
るk2の大きい圧電基板はLiNbO3、LiTaO3、Li2B4O7等が
ある。しかし、これらの圧電基板を伝搬するSAWの音
速の温度特性は、温度特性の最も良い水晶のSTカット
基板のそれと比べ、十数倍から数十倍大きな値である。
逆に、k2は上記基板は水晶より、十数倍から数十倍大
きい。したがって、温度特性を補償出来るような装置構
成が実現すれば、上記基板を積極適に採用することによ
り、効率の悪さ、すなわち低レベルの出力信号しか得ら
れない欠点を抜本的に解決出来る。
【0011】第3図は、上記温度補償法を含む装置構成
の一部分を示す。圧電基板1上に、2ケのSAW励振用
トランスデュ−サ15、18を形成し、各々から励振さ
れたSAWを受信し再び電気信号に逆変換するトランス
デュ−サ16−1、16−2と19−1、19−2を図
のように形成する。図で上の伝搬路より成るSAW遅延
素子を第一、下の伝搬路より成るSAW遅延素子を第二
の遅延素子とする。図で第一の遅延素子には周波数
f1、第二の遅延素子には周波数f2の高周波信号を入力
する。SAWの音速をvとし、励振用と受信用トランス
デュ−サ間の長さを図に示すように設定する(すなわ
ち、l1、l1'およびl2、l2')。f1、f2の入力信号
に対する出力信号の位相遅れφは以下で与えられる。
の一部分を示す。圧電基板1上に、2ケのSAW励振用
トランスデュ−サ15、18を形成し、各々から励振さ
れたSAWを受信し再び電気信号に逆変換するトランス
デュ−サ16−1、16−2と19−1、19−2を図
のように形成する。図で上の伝搬路より成るSAW遅延
素子を第一、下の伝搬路より成るSAW遅延素子を第二
の遅延素子とする。図で第一の遅延素子には周波数
f1、第二の遅延素子には周波数f2の高周波信号を入力
する。SAWの音速をvとし、励振用と受信用トランス
デュ−サ間の長さを図に示すように設定する(すなわ
ち、l1、l1'およびl2、l2')。f1、f2の入力信号
に対する出力信号の位相遅れφは以下で与えられる。
【0012】φ1(1)=ω1l1/v φ1(2)=ω1(l1+l1')/v φ2(1)=ω2l2/v φ2(2)=ω2(l2+l2')/v ここで、φ1は第一の遅延素子、φ2は第二の遅延素子、
(1)、(2)は受信トランスデュ−サの手前と後ろ側に対
応する。また、ω1=2πf1、ω2=2πf2である。
(1)、(2)は受信トランスデュ−サの手前と後ろ側に対
応する。また、ω1=2πf1、ω2=2πf2である。
【0013】温度が変化し、圧電基板の温度特性により
vが室温でのv0よりΔvだけf2変動すると、すなわち
v=v0+Δvでは、室温を基準にし各出力の位相遅れ
は以下となる。
vが室温でのv0よりΔvだけf2変動すると、すなわち
v=v0+Δvでは、室温を基準にし各出力の位相遅れ
は以下となる。
【0014】φ1(1)=ω1l1/v0×(1−Δv/v0) φ1(2)=ω1(l1+l1')/v0×(1−Δv/v0) φ2(1)=ω2l2/v0×(1−Δv/v0) φ2(2)=ω2(l2+l2')/v0×(1−Δv/v0) 上式より、例えば周波数f1のDS(Direct Sequence:
直接拡散)方式のスペクトル拡散信号を、図の第一の遅
延素子の励振トランスデュ−サに入力した場合、16−
1および16−2の受信用トランスデュ−サからの出力
の位相遅れは、室温での各規定値ω1l1/v0、ω1(l1
+l1')/v0に対して、温度により−ω1l1Δv/
v0 2、−ω1(l1+l1')Δv/v0 2だけ変化する。ここ
で、Δvは温度に対して連続的に変化するため、16−
1および16−2の出力の位相差の温度による変化分、
すなわち−ω1l1'Δv/v0 2も連続的に変化する。こ
の変化分を全温度範囲に渡って0または2πの整数倍と
することは不可能である。したがって、DS方式の変調
信号のように、位相の変化でスペクトルを拡散する信号
を扱う場合は、遅延素子の温度による位相変動は決定的
な悪要因となる。
直接拡散)方式のスペクトル拡散信号を、図の第一の遅
延素子の励振トランスデュ−サに入力した場合、16−
1および16−2の受信用トランスデュ−サからの出力
の位相遅れは、室温での各規定値ω1l1/v0、ω1(l1
+l1')/v0に対して、温度により−ω1l1Δv/
v0 2、−ω1(l1+l1')Δv/v0 2だけ変化する。ここ
で、Δvは温度に対して連続的に変化するため、16−
1および16−2の出力の位相差の温度による変化分、
すなわち−ω1l1'Δv/v0 2も連続的に変化する。こ
の変化分を全温度範囲に渡って0または2πの整数倍と
することは不可能である。したがって、DS方式の変調
信号のように、位相の変化でスペクトルを拡散する信号
を扱う場合は、遅延素子の温度による位相変動は決定的
な悪要因となる。
【0015】我々は温度による位相変動分を補償する新
しい装置構成を見出した。第3図に示すように、第一の
主遅延素子の他に第二の副遅延素子を用意する。第二の
遅延素子の励振トランスデュ−サ18に周波数f2のC
W(Continuous Wave:連続波)を入力した場合、19−
1および19−2の受信用トランスデュ−サからの出力
の位相遅れは、第一の場合と同様にして、室温ではω2
l2/v0、ω2(l2+l2')/v0であり、温度により各
々−ω2l2Δv/v0 2、−ω2(l2+l2')Δv/v0 2だ
け変化する。
しい装置構成を見出した。第3図に示すように、第一の
主遅延素子の他に第二の副遅延素子を用意する。第二の
遅延素子の励振トランスデュ−サ18に周波数f2のC
W(Continuous Wave:連続波)を入力した場合、19−
1および19−2の受信用トランスデュ−サからの出力
の位相遅れは、第一の場合と同様にして、室温ではω2
l2/v0、ω2(l2+l2')/v0であり、温度により各
々−ω2l2Δv/v0 2、−ω2(l2+l2')Δv/v0 2だ
け変化する。
【0016】次に、第一および第二の遅延素子の出力、
すなわち16−1と19−1の各々の出力を外部のトラ
ンジスタ、FET、ダイオ−ド等で実現した混合器(Mix
er)により、混合し差の周波数f3=f1−f2の出力を取
り出す場合を考える(ただし、第3図には混合器は示し
ていない)。16−1と19−1の各々の出力は、A1e
xp{jω1t+jC1(1)−jφ1(1)}とA2exp{j
ω2t+jC2−jφ2(1)}と書ける。ここで、C
1(1)、C2は周波数f1、f2の入力信号の各々固有の位
相をまとめて表した量である。C1(1)にはスペクトル
拡散のための位相変調情報も含まれ、C2は周波数f2の
信号がCWのため一定値である。
すなわち16−1と19−1の各々の出力を外部のトラ
ンジスタ、FET、ダイオ−ド等で実現した混合器(Mix
er)により、混合し差の周波数f3=f1−f2の出力を取
り出す場合を考える(ただし、第3図には混合器は示し
ていない)。16−1と19−1の各々の出力は、A1e
xp{jω1t+jC1(1)−jφ1(1)}とA2exp{j
ω2t+jC2−jφ2(1)}と書ける。ここで、C
1(1)、C2は周波数f1、f2の入力信号の各々固有の位
相をまとめて表した量である。C1(1)にはスペクトル
拡散のための位相変調情報も含まれ、C2は周波数f2の
信号がCWのため一定値である。
【0017】混合器からの差の周波数f3=f1−f2の
出力は、A3exp〔j(ω1−ω2)t+j{C1(1)−
C2}−j{φ1(1)−φ2(1)}〕と書ける。温度に依存す
る項φ1(1)−φ2(1)は、以下で与えられる。
出力は、A3exp〔j(ω1−ω2)t+j{C1(1)−
C2}−j{φ1(1)−φ2(1)}〕と書ける。温度に依存す
る項φ1(1)−φ2(1)は、以下で与えられる。
【0018】φ1(1)−φ2(1)=(ω1l1−ω2l2)/v
0−(ω1l1−ω2l2)Δv/v0 2 右辺の第2項の括弧内がゼロになれば、出力の温度依存
性はなくなる。すなわち、ω1l1≒ω2l2であるが、こ
のとき右辺の第1項もゼロとなり、この条件はφ1(1)
≒φ2(1)と等価となる。この場合、混合器出力はA3e
xp〔j(ω1−ω2)t+j{C1(1)−C2}〕となり、周
波数はf1からf3=f1−f2へ変換されるが、遅延素子
の温度特性に依存する項はなくなる。
0−(ω1l1−ω2l2)Δv/v0 2 右辺の第2項の括弧内がゼロになれば、出力の温度依存
性はなくなる。すなわち、ω1l1≒ω2l2であるが、こ
のとき右辺の第1項もゼロとなり、この条件はφ1(1)
≒φ2(1)と等価となる。この場合、混合器出力はA3e
xp〔j(ω1−ω2)t+j{C1(1)−C2}〕となり、周
波数はf1からf3=f1−f2へ変換されるが、遅延素子
の温度特性に依存する項はなくなる。
【0019】同様のことは、16−2と19−2の各々
の出力に関しても成り立つ。16−2と19−2の各々
の出力は、A1exp{jω1t+jC1(2)−jφ1(2)}
とA2exp{jω2t+jC2−jφ2(2)}と書ける。同
様にして、混合器の出力はA3exp〔j(ω1−ω2)t
+j{C1(2)−C2}−j{φ1(2)−φ2(2)}〕となる。
温度に依存する項φ1(2)−φ2(2)は、以下で与えられ
る。
の出力に関しても成り立つ。16−2と19−2の各々
の出力は、A1exp{jω1t+jC1(2)−jφ1(2)}
とA2exp{jω2t+jC2−jφ2(2)}と書ける。同
様にして、混合器の出力はA3exp〔j(ω1−ω2)t
+j{C1(2)−C2}−j{φ1(2)−φ2(2)}〕となる。
温度に依存する項φ1(2)−φ2(2)は、以下で与えられ
る。
【0020】φ1(2)−φ2(2)={ω1(l1+l1')−ω2
(l2+l2')}/v0−{ω1(l1+l1')−ω2(l2+
l2')}Δv/v0 2 右辺の括弧内がゼロ、すなわちω1(l1+l1')≒ω2(l
2+l2')のとき温度依存性がなくなるが、この条件はφ
1(2)≒φ2(2)と等価である。同様にして、混合器出力
はA3exp〔j(ω1−ω2)t+j{C1(2)−C2}〕と
なり、遅延素子の温度特性に依存する項はない。
(l2+l2')}/v0−{ω1(l1+l1')−ω2(l2+
l2')}Δv/v0 2 右辺の括弧内がゼロ、すなわちω1(l1+l1')≒ω2(l
2+l2')のとき温度依存性がなくなるが、この条件はφ
1(2)≒φ2(2)と等価である。同様にして、混合器出力
はA3exp〔j(ω1−ω2)t+j{C1(2)−C2}〕と
なり、遅延素子の温度特性に依存する項はない。
【0021】以上の結果より、第3図の第一の遅延素子
にスペクトル拡散信号等を入力し、複数の受信用トラン
スデュ−サから出力信号を取り出す場合、遅延素子に依
存する温度特性を補償するには、第3図に示す第二の副
の遅延素子を導入することにより実現出来る。第二の遅
延素子の励振用と受信用トランスデュ−サ間距離l2、
l2+l2'はφ1(1)≒φ2(1)、φ1(2)≒φ2(2)の関
係が満足するようにl2≒ω1l1/ω2、l2+l2'≒ω1
(l1+l1')/ω2と定めれば良い。各混合器からの出力
は上述のように、A3exp〔j(ω1−ω2)t+j{C
1(1)−C2}〕とA3exp〔j(ω1−ω2)t+j{C
1(2)−C2}〕となる。したがって、出力の周波数はf3
=f1−f2に変換され、かつ両出力に共通にC2だけの
固定位相遅れが生ずるが、スペクトル拡散用の位相変調
情報C1(1)およびC1(2)はそのまま保たれているた
め、遅延素子を通すことにより位相情報が失われること
はない。本構成を用いた具体的なSAW信号処理装置は
第4図を用いてさらに詳しく説明する。
にスペクトル拡散信号等を入力し、複数の受信用トラン
スデュ−サから出力信号を取り出す場合、遅延素子に依
存する温度特性を補償するには、第3図に示す第二の副
の遅延素子を導入することにより実現出来る。第二の遅
延素子の励振用と受信用トランスデュ−サ間距離l2、
l2+l2'はφ1(1)≒φ2(1)、φ1(2)≒φ2(2)の関
係が満足するようにl2≒ω1l1/ω2、l2+l2'≒ω1
(l1+l1')/ω2と定めれば良い。各混合器からの出力
は上述のように、A3exp〔j(ω1−ω2)t+j{C
1(1)−C2}〕とA3exp〔j(ω1−ω2)t+j{C
1(2)−C2}〕となる。したがって、出力の周波数はf3
=f1−f2に変換され、かつ両出力に共通にC2だけの
固定位相遅れが生ずるが、スペクトル拡散用の位相変調
情報C1(1)およびC1(2)はそのまま保たれているた
め、遅延素子を通すことにより位相情報が失われること
はない。本構成を用いた具体的なSAW信号処理装置は
第4図を用いてさらに詳しく説明する。
【0022】一般に、混合器からの出力には、上述のよ
うに差の周波数を取り出す場合と、逆に和の周波数を取
り出す場合がある。次に和の周波数を取り出す場合に関
して説明する。この場合は、遅延素子からの出力を混合
器へ入力する組合せが若干異なってくる。すなわち、2
つの遅延素子の出力を互いに空間的にクロスして混合器
に入力する必要がある。具体的には、16−1と19−
2の各々の出力を混合器に入力し、和の周波数f3=f1
+f2の出力を取り出す。出力は上記の差の周波数を取
り出す場合と同じ記号を用いて、A3exp〔j(ω1+
ω2)t+j{C1(1)+C2}−j{φ1(1)+φ2(2)}〕と
なる。16−2と19−1の各々の出力を混合器に入力
すると出力は、A3exp〔j(ω1+ω2)t+j{C
1(2)+C2}−j{φ1(2)+φ2(1)}〕となる。温度に
依存する項φ1(1)+φ2(2)およびφ1(2)+φ2(1)は
以下で与えられる。
うに差の周波数を取り出す場合と、逆に和の周波数を取
り出す場合がある。次に和の周波数を取り出す場合に関
して説明する。この場合は、遅延素子からの出力を混合
器へ入力する組合せが若干異なってくる。すなわち、2
つの遅延素子の出力を互いに空間的にクロスして混合器
に入力する必要がある。具体的には、16−1と19−
2の各々の出力を混合器に入力し、和の周波数f3=f1
+f2の出力を取り出す。出力は上記の差の周波数を取
り出す場合と同じ記号を用いて、A3exp〔j(ω1+
ω2)t+j{C1(1)+C2}−j{φ1(1)+φ2(2)}〕と
なる。16−2と19−1の各々の出力を混合器に入力
すると出力は、A3exp〔j(ω1+ω2)t+j{C
1(2)+C2}−j{φ1(2)+φ2(1)}〕となる。温度に
依存する項φ1(1)+φ2(2)およびφ1(2)+φ2(1)は
以下で与えられる。
【0023】φ1(1)+φ2(2)={ω1l1+ω2(l2+l
2')}/v0−{ω1l1+ω2(l2+l2')}Δv/v0 2 φ1(2)+φ2(1)={ω1(l1+l1')+ω2l2}/v0−
{ω1(l1+l1')+ω2l2}Δv/v0 2 ここで、温度とは無関係に上記2式が等しければ、2つ
の混合器の出力の位相の相対関係は、差周波数を取り出
す場合と同様にC1(1)およびC1(2)のみで定まる。し
たがって、スペクトル拡散用の位相変調情報C1(1)お
よびC1(2)はそのまま保たれているため、遅延素子を
通すことにより位相情報が失われることはない。φ
1(1)+φ2(2)≒φ1(2)+φ2(1)の条件は、上の2式
の右辺の第1項と第2項が各々互いに等しいことより、
ω2l2'≒ω1l1'と等価となる。すなわち、第二の遅延
素子の2つの受信用トランスデュ−サ間距離l2'をl2'
≒ω1l1'/ω2と定めれば良い。
2')}/v0−{ω1l1+ω2(l2+l2')}Δv/v0 2 φ1(2)+φ2(1)={ω1(l1+l1')+ω2l2}/v0−
{ω1(l1+l1')+ω2l2}Δv/v0 2 ここで、温度とは無関係に上記2式が等しければ、2つ
の混合器の出力の位相の相対関係は、差周波数を取り出
す場合と同様にC1(1)およびC1(2)のみで定まる。し
たがって、スペクトル拡散用の位相変調情報C1(1)お
よびC1(2)はそのまま保たれているため、遅延素子を
通すことにより位相情報が失われることはない。φ
1(1)+φ2(2)≒φ1(2)+φ2(1)の条件は、上の2式
の右辺の第1項と第2項が各々互いに等しいことより、
ω2l2'≒ω1l1'と等価となる。すなわち、第二の遅延
素子の2つの受信用トランスデュ−サ間距離l2'をl2'
≒ω1l1'/ω2と定めれば良い。
【0024】以上、従来のSAW信号処理装置の効率の
悪さを抜本的に解決するために、k2の大きい圧電基板
を導入することで一つの解決策を与え、新たに生ずる基
板の温度特性に関する課題を解決する新しい手法につい
て、その基本動作原理を説明した。次に、第4図、第5
図を用いてより具体的に、スペクトル拡散通信用の新し
いSAW信号処理装置に関して説明する。
悪さを抜本的に解決するために、k2の大きい圧電基板
を導入することで一つの解決策を与え、新たに生ずる基
板の温度特性に関する課題を解決する新しい手法につい
て、その基本動作原理を説明した。次に、第4図、第5
図を用いてより具体的に、スペクトル拡散通信用の新し
いSAW信号処理装置に関して説明する。
【0025】第4図に本発明の1実施例を示す。図中の
上のSAW遅延素子は第一の遅延素子で、圧電基板1に
SAW励振用トランスデュ−サ15とNケの受信用トラ
ンスデュ−サ16−1、…、16−Nが形成され、各ト
ランスデュ−サの出力の位相遅れはφ1(1)、…、φ
1(N)である。下のSAW遅延素子は第二の遅延素子
で、同様に圧電基板1にSAW励振用トランスデュ−サ
18とNケの受信用トランスデュ−サ19−1、…、1
9−Nが形成され、各トランスデュ−サの出力の位相遅
れはφ2(1)、…、φ2(N)である。
上のSAW遅延素子は第一の遅延素子で、圧電基板1に
SAW励振用トランスデュ−サ15とNケの受信用トラ
ンスデュ−サ16−1、…、16−Nが形成され、各ト
ランスデュ−サの出力の位相遅れはφ1(1)、…、φ
1(N)である。下のSAW遅延素子は第二の遅延素子
で、同様に圧電基板1にSAW励振用トランスデュ−サ
18とNケの受信用トランスデュ−サ19−1、…、1
9−Nが形成され、各トランスデュ−サの出力の位相遅
れはφ2(1)、…、φ2(N)である。
【0026】第一の遅延素子の入力端子14からは、周
波数がfRFで第5図(a)に示すように、+1(すなわち、
位相0)または−1(位相π)の2値位相変調(BPSK:
Binary Phase Shift Keying)でスペクトル拡散したDS
方式の拡散信号を入力するとする。すなわち、無線機の
受信信号あるいは受信信号を中間周波数帶の信号へ変換
した信号を14に入力すると考えれば良い。第二の遅延
素子の入力端子17からは、第5図(b)に示すように周
波数がfLOのCW波を入力するとする。すなはち、無線
機の局部発振信号を17に入力すると考えても良い。第
4図に示すように、各遅延素子からの各々の出力信号は
混合器20−1、…、20−Nで混合され、差の周波数
fIF(=|fRF−fLO|)の出力信号0(1)、…、0(N)が
得られる。ここで、第3図で説明したと同様に、各遅延
素子は互いにφ1(1)≒φ2(1)、…、φ1(N)≒φ2(N)
を満足する。したがって、前述のように温度に対する各
出力端子の出力の位相変動は補償される。
波数がfRFで第5図(a)に示すように、+1(すなわち、
位相0)または−1(位相π)の2値位相変調(BPSK:
Binary Phase Shift Keying)でスペクトル拡散したDS
方式の拡散信号を入力するとする。すなわち、無線機の
受信信号あるいは受信信号を中間周波数帶の信号へ変換
した信号を14に入力すると考えれば良い。第二の遅延
素子の入力端子17からは、第5図(b)に示すように周
波数がfLOのCW波を入力するとする。すなはち、無線
機の局部発振信号を17に入力すると考えても良い。第
4図に示すように、各遅延素子からの各々の出力信号は
混合器20−1、…、20−Nで混合され、差の周波数
fIF(=|fRF−fLO|)の出力信号0(1)、…、0(N)が
得られる。ここで、第3図で説明したと同様に、各遅延
素子は互いにφ1(1)≒φ2(1)、…、φ1(N)≒φ2(N)
を満足する。したがって、前述のように温度に対する各
出力端子の出力の位相変動は補償される。
【0027】第5図に示すように、スペクトル拡散信号
の1シンボル(symbol:BPSKでは1bitに対応す
る)はTsの長さを持ち、後で決定する正整数Mを用い
てN/Mチップ(chip)で構成される。1チップはTcの
長さを持ち。良く知られているように、+1、−1で構
成される拡散符号列に対応し、チップ単位で0、πの位
相変化をする。ここで、第5図(a)の各チップは、第4
図第1の遅延素子の各出力端子に対応する必要があるた
め、隣合う端子間に対応する出力の位相遅れの差は、1
チップ内での位相の変化にほぼ等しくなければならな
い。すなわち、以下を満足する必要がある。
の1シンボル(symbol:BPSKでは1bitに対応す
る)はTsの長さを持ち、後で決定する正整数Mを用い
てN/Mチップ(chip)で構成される。1チップはTcの
長さを持ち。良く知られているように、+1、−1で構
成される拡散符号列に対応し、チップ単位で0、πの位
相変化をする。ここで、第5図(a)の各チップは、第4
図第1の遅延素子の各出力端子に対応する必要があるた
め、隣合う端子間に対応する出力の位相遅れの差は、1
チップ内での位相の変化にほぼ等しくなければならな
い。すなわち、以下を満足する必要がある。
【0028】|φ1(1)−φ1(2)|≒、…、≒|φ1(N−
1)−φ1(N)|≒|φ2(1)−φ2(2)|≒、…、≒|φ2(N
−1)−φ2(N)|≒Tc×2πfRF(=ωRFTc) また、遅延素子のNケの出力端子は、シンボルごとに対
応し、1番目からN/M番目、N/M+1番目から2N
/M番目、…、(M−1)N/M+1番目からN番目のM
ケにグル−プ分けされる。したがって、1番目とN番目
の出力の位相遅れの差は以下で与えられる。
1)−φ1(N)|≒|φ2(1)−φ2(2)|≒、…、≒|φ2(N
−1)−φ2(N)|≒Tc×2πfRF(=ωRFTc) また、遅延素子のNケの出力端子は、シンボルごとに対
応し、1番目からN/M番目、N/M+1番目から2N
/M番目、…、(M−1)N/M+1番目からN番目のM
ケにグル−プ分けされる。したがって、1番目とN番目
の出力の位相遅れの差は以下で与えられる。
【0029】|φ1(1)−φ1(N)|≒Tc×2πfRF×
(N/M)×M=Ts×2πfRF×M 第4図で、混合器20−1、…、20−Nの出力0
(1)、…、0(N)は、第5図(c)、(d)、(e)に示すよう
に与えられる(図では、0(1)、…、0(N/M)までの
1シンボル内の波形を示す)。0(1)は、周波数はfRF
からfIFへ変換されるが、位相関係は(a)図に示す周波
数fRFの入力信号と同じと考えられる(実際には、励振
トランスデュ−サ15と受信トランスデュ−サ16−1
間の遅延に相当する遅れがあるが、以降の説明では簡単
のため、この遅れは無視する)。0(2)は、0(1)を1
チップ分遅延した波形と同じになる。0(3)、0(4)、
…も同様にして、次々と遅延した波形となり、0(N/
M)は0(1)をN/M−1チップ分遅延した波形とな
る。さらに、図には示していないが、0(N/M+1)は
0(1)をN/Mチップ分遅延した波形となるが、これは
ちょうど1シンボル遅延に対応するため、0(N/M+
1)は1シンボル前の0(1)に対応した波形が出力され
ると考えれば良い。同様に、0(N/M+2)、…、0
(2N/M)には0(2)、…、0(N/M)に対応する各々
1シンボル前の波形が出力される。同様にして、0((M
−1)N/M+1)、…、0(N)には0(1)、…、0(N
/M)に対応する各々M−1シンボル前の波形が出力さ
れることになる。ここで重要なことは、従来のSAW遅
延素子では、0(1)の位相に対して、0(2)、…、0
(N/M)の位相関係が単なる対応するチップ数の遅延で
は与えられずに、圧電基板の温度特性のため、さらに位
相が変化してしまうことである。この変化量は、伝搬す
るSAWの音速のTCD(Temperature Coefficient of
Delay:温度係数)によって定まる。一例として、1シン
ボルを約120波長で形成する場合を考える。圧電効果
の大きい基板で、非常に一般的な128°YX-LiNbO3を
想定すると、TCDは約80ppm/℃である。無線機
の一般的な使用温度範囲である室温から±50℃を想定
すると、120波長の遅延素子では上記温度範囲では、
0(1)と0(N/M)に対応する出力間で約±πの位相変
化が発生する。このことは、特定の温度、例えば室温以
外では、スペクトル拡散信号の位相情報は遅延素子を通
すことにより完全に失われることを意味する。第4図の
本発明の装置は、温度によるこのような位相変化を補償
し、遅延素子を通過後も温度によらず出力間で位相の相
対関係が完全に保たれるのが特徴である。
(N/M)×M=Ts×2πfRF×M 第4図で、混合器20−1、…、20−Nの出力0
(1)、…、0(N)は、第5図(c)、(d)、(e)に示すよう
に与えられる(図では、0(1)、…、0(N/M)までの
1シンボル内の波形を示す)。0(1)は、周波数はfRF
からfIFへ変換されるが、位相関係は(a)図に示す周波
数fRFの入力信号と同じと考えられる(実際には、励振
トランスデュ−サ15と受信トランスデュ−サ16−1
間の遅延に相当する遅れがあるが、以降の説明では簡単
のため、この遅れは無視する)。0(2)は、0(1)を1
チップ分遅延した波形と同じになる。0(3)、0(4)、
…も同様にして、次々と遅延した波形となり、0(N/
M)は0(1)をN/M−1チップ分遅延した波形とな
る。さらに、図には示していないが、0(N/M+1)は
0(1)をN/Mチップ分遅延した波形となるが、これは
ちょうど1シンボル遅延に対応するため、0(N/M+
1)は1シンボル前の0(1)に対応した波形が出力され
ると考えれば良い。同様に、0(N/M+2)、…、0
(2N/M)には0(2)、…、0(N/M)に対応する各々
1シンボル前の波形が出力される。同様にして、0((M
−1)N/M+1)、…、0(N)には0(1)、…、0(N
/M)に対応する各々M−1シンボル前の波形が出力さ
れることになる。ここで重要なことは、従来のSAW遅
延素子では、0(1)の位相に対して、0(2)、…、0
(N/M)の位相関係が単なる対応するチップ数の遅延で
は与えられずに、圧電基板の温度特性のため、さらに位
相が変化してしまうことである。この変化量は、伝搬す
るSAWの音速のTCD(Temperature Coefficient of
Delay:温度係数)によって定まる。一例として、1シン
ボルを約120波長で形成する場合を考える。圧電効果
の大きい基板で、非常に一般的な128°YX-LiNbO3を
想定すると、TCDは約80ppm/℃である。無線機
の一般的な使用温度範囲である室温から±50℃を想定
すると、120波長の遅延素子では上記温度範囲では、
0(1)と0(N/M)に対応する出力間で約±πの位相変
化が発生する。このことは、特定の温度、例えば室温以
外では、スペクトル拡散信号の位相情報は遅延素子を通
すことにより完全に失われることを意味する。第4図の
本発明の装置は、温度によるこのような位相変化を補償
し、遅延素子を通過後も温度によらず出力間で位相の相
対関係が完全に保たれるのが特徴である。
【0030】次に、第4図で混合器以降に関して説明す
る。混合器からの出力0(1)、…、0(N/M)は、21
−1、…、21−Nのスイッチング回路に入力され、ス
イッチにより同相、すなわち+1の重み付け(図中AN
D記号)出力あるは逆相、すなわち−1の重み付け(図中
NAND記号)出力のどちらかを選択する。ここで、ス
イッチング回路は、21−1番目から21−N/M番
目、N/M+1番目から2N/M番目、…、(M−1)N
/M+1番目からN番目のMケにグル−プ分けされ、各
々のグル−プは図のように22−1、…、22−Mで示
される。
る。混合器からの出力0(1)、…、0(N/M)は、21
−1、…、21−Nのスイッチング回路に入力され、ス
イッチにより同相、すなわち+1の重み付け(図中AN
D記号)出力あるは逆相、すなわち−1の重み付け(図中
NAND記号)出力のどちらかを選択する。ここで、ス
イッチング回路は、21−1番目から21−N/M番
目、N/M+1番目から2N/M番目、…、(M−1)N
/M+1番目からN番目のMケにグル−プ分けされ、各
々のグル−プは図のように22−1、…、22−Mで示
される。
【0031】一般に、前述のようにBPSK変調方式で
は、スペクトル拡散信号は+1、−1の拡散符号列に従
い、1シンボル内で1チップを基本単位として0、πの
位相変化をすることでスペクトルを拡散する。復調の基
本は以下のように考えれば良い。すなわち、0位相のチ
ップには+1の重み付け(図4のスイッチング回路では
+1に対応)、π位相のチップには−1の重み付け(図4
のスイッチング回路では−1に対応)を行ない、さらに
1シンボルに渡って全チップの和(第4図では23−1
の加算器に対応)をとれば、全チップが同じ位相関係で
重畳されるため非常に大きな出力波形(第4図では00
(1)に対応)が得られる。実際には各チップは時間的に
ずれているため、遅延素子を通すことにより、全チップ
出力が同時に得られるように構成する。ただし、上記の
ように全チップの位相関係が揃う条件は、1シンボル内
のある瞬間のみであり、その他の瞬間では位相関係は拡
散符号列の性質によりほぼランダムになるため、全チッ
プの和をとっても非常に小さな出力波形にしかならな
い。
は、スペクトル拡散信号は+1、−1の拡散符号列に従
い、1シンボル内で1チップを基本単位として0、πの
位相変化をすることでスペクトルを拡散する。復調の基
本は以下のように考えれば良い。すなわち、0位相のチ
ップには+1の重み付け(図4のスイッチング回路では
+1に対応)、π位相のチップには−1の重み付け(図4
のスイッチング回路では−1に対応)を行ない、さらに
1シンボルに渡って全チップの和(第4図では23−1
の加算器に対応)をとれば、全チップが同じ位相関係で
重畳されるため非常に大きな出力波形(第4図では00
(1)に対応)が得られる。実際には各チップは時間的に
ずれているため、遅延素子を通すことにより、全チップ
出力が同時に得られるように構成する。ただし、上記の
ように全チップの位相関係が揃う条件は、1シンボル内
のある瞬間のみであり、その他の瞬間では位相関係は拡
散符号列の性質によりほぼランダムになるため、全チッ
プの和をとっても非常に小さな出力波形にしかならな
い。
【0032】次に、以上の考え方を基本にして、各グル
−プ内での各スイッチング回路の同相(+1の重み付け)
および逆相(−1の重み付け)の選択方法に関して、以下
に具体的に説明する。例えば、22−1のスイッチング
回路グル−プ考える。第5図(c)、(d)、(e)の0(1)、
0(2)、0(N/M)の位相関係は、0(1)を基準にして
1チップずつ次々と遅延した関係で与えられる。したっ
がて、1シンボルを構成する+1、−1の拡散符号列を
0(1),0(2),…,0(N/M)に対応させるには、第5
図(c)、(d)、(e)からも分かるように拡散符号列の順序
を逆にし、符号列の1番目を0(N/M)、2番目を0
(N/M−1)、…、N/M番目を0(1)に対応させる必
要がある。すなわち、22−1のスイッチング回路グル
−プで、21−1のスイッチング回路は拡散符号列のN
/M番目の符号に従って、+1なら+1、−1なら−1
を選択する。同様に、21−2のスイッチング回路は拡
散符号列のN/M−1番目の符号に従って選択する。同
様の組合せ選択をN/Mケのスイッチング回路に関して
行なう。さらに、23−1に示す加算器により、これら
のスイッチング回路の各々の出力の和を取り、出力00
(1)として取り出す。
−プ内での各スイッチング回路の同相(+1の重み付け)
および逆相(−1の重み付け)の選択方法に関して、以下
に具体的に説明する。例えば、22−1のスイッチング
回路グル−プ考える。第5図(c)、(d)、(e)の0(1)、
0(2)、0(N/M)の位相関係は、0(1)を基準にして
1チップずつ次々と遅延した関係で与えられる。したっ
がて、1シンボルを構成する+1、−1の拡散符号列を
0(1),0(2),…,0(N/M)に対応させるには、第5
図(c)、(d)、(e)からも分かるように拡散符号列の順序
を逆にし、符号列の1番目を0(N/M)、2番目を0
(N/M−1)、…、N/M番目を0(1)に対応させる必
要がある。すなわち、22−1のスイッチング回路グル
−プで、21−1のスイッチング回路は拡散符号列のN
/M番目の符号に従って、+1なら+1、−1なら−1
を選択する。同様に、21−2のスイッチング回路は拡
散符号列のN/M−1番目の符号に従って選択する。同
様の組合せ選択をN/Mケのスイッチング回路に関して
行なう。さらに、23−1に示す加算器により、これら
のスイッチング回路の各々の出力の和を取り、出力00
(1)として取り出す。
【0033】第5図に示す波形を用いて、上記の具体的
な説明と簡単な対応を示す。第5図(a)より拡散符号列
は0ππ…0ππ、すなわち+1−1−1…+1−1−
1であることが分かる。前述のように、0(1)の位相関
係は、fRFの入力信号と同じと仮定している。ここで、
第5図(c)、(d)、(e)の最も左側、すなわち図の時間軸
で最も手前のチップに相当する各出力に注目する。これ
らの位相は、0(1)、0(2)、0(N/M)の順でπ、
π、0である。この位相関係は拡散符号列の順序を逆に
したものと同じである。したがって、上述のように、拡
散符号列の順序を逆にした符号列に従って、0(1)、0
(2)、…、0(N/M)に重み付けをし、さらに全体の和
を取る。全てが同じ位相関係で加算されるため、出力は
大きくなる。和の出力波形を第5図(f)に示す。ここ
で、実際には、出力0(1)、0(2)、…、0(N/M)の
数は十から百数十程度と非常に多いため、加算された和
の出力は非常に大きな振幅となる。
な説明と簡単な対応を示す。第5図(a)より拡散符号列
は0ππ…0ππ、すなわち+1−1−1…+1−1−
1であることが分かる。前述のように、0(1)の位相関
係は、fRFの入力信号と同じと仮定している。ここで、
第5図(c)、(d)、(e)の最も左側、すなわち図の時間軸
で最も手前のチップに相当する各出力に注目する。これ
らの位相は、0(1)、0(2)、0(N/M)の順でπ、
π、0である。この位相関係は拡散符号列の順序を逆に
したものと同じである。したがって、上述のように、拡
散符号列の順序を逆にした符号列に従って、0(1)、0
(2)、…、0(N/M)に重み付けをし、さらに全体の和
を取る。全てが同じ位相関係で加算されるため、出力は
大きくなる。和の出力波形を第5図(f)に示す。ここ
で、実際には、出力0(1)、0(2)、…、0(N/M)の
数は十から百数十程度と非常に多いため、加算された和
の出力は非常に大きな振幅となる。
【0034】次に、第5図(c)、(d)、(e)の左側から2
チップ目の各出力、すなわち図の時間軸で上記より1チ
ップ遅れの各出力に注目する。この場合は、拡散符号列
を逆にした上記符号列に従った重み付けと、各出力の位
相の間には相関がない。したがって、重み付けの後全出
力を加算したものは、位相関係がランダムなため、第5
図(f)に示すように和の出力は相対的に非常に小さくな
る。同様のことが2、3、…、N/M−1チップ遅れの
各出力に関しても成立ち、第5図(f)に示すように全出
力の加算結果は非常に小さくなる。N/Mチップ遅れの
出力は再び上記の最初の位相関係に戻るため、上記の重
み付けをした後の全出力加算結果は、再び第5図(f)に
示すように大きな振幅となる。
チップ目の各出力、すなわち図の時間軸で上記より1チ
ップ遅れの各出力に注目する。この場合は、拡散符号列
を逆にした上記符号列に従った重み付けと、各出力の位
相の間には相関がない。したがって、重み付けの後全出
力を加算したものは、位相関係がランダムなため、第5
図(f)に示すように和の出力は相対的に非常に小さくな
る。同様のことが2、3、…、N/M−1チップ遅れの
各出力に関しても成立ち、第5図(f)に示すように全出
力の加算結果は非常に小さくなる。N/Mチップ遅れの
出力は再び上記の最初の位相関係に戻るため、上記の重
み付けをした後の全出力加算結果は、再び第5図(f)に
示すように大きな振幅となる。
【0035】以上の説明から分かるように、第5図(f)
の00(1)で大きな出力が得られるのは1シンボルごと
であり、出力波形としてはスペクトル拡散信号の1シン
ボルに渡る自己相関値が得られることを意味する。ま
た、第5図(f)では2つの大きな出力波形は同位相で表
現しているが、1シンボルで1bitのデ−タを送るた
めの位相変調デ−タは、この2つの出力波形間の位相の
相対関係で表される。すなわち、一例として同位相なら
ば2bit間に渡ってデ−タが+1+1または−1−
1、逆位相ならば+1−1または−1+1であると考え
れば良い。したがって、BPSK変調方式のスペクトル
拡散信号の復調には、第4図の装置を用いて、出力00
(1)の振幅と位相をシンボルごとにモニタ−することに
よって可能であり、通常の同期検波の回路技術がそのま
ま適用出来る。この場合、外部にキャリア再生回路、必
要により出力の判定点を決めるクロック再生回路を別途
用意するが、これは通常の無線機で用いている回路構成
で十分である。
の00(1)で大きな出力が得られるのは1シンボルごと
であり、出力波形としてはスペクトル拡散信号の1シン
ボルに渡る自己相関値が得られることを意味する。ま
た、第5図(f)では2つの大きな出力波形は同位相で表
現しているが、1シンボルで1bitのデ−タを送るた
めの位相変調デ−タは、この2つの出力波形間の位相の
相対関係で表される。すなわち、一例として同位相なら
ば2bit間に渡ってデ−タが+1+1または−1−
1、逆位相ならば+1−1または−1+1であると考え
れば良い。したがって、BPSK変調方式のスペクトル
拡散信号の復調には、第4図の装置を用いて、出力00
(1)の振幅と位相をシンボルごとにモニタ−することに
よって可能であり、通常の同期検波の回路技術がそのま
ま適用出来る。この場合、外部にキャリア再生回路、必
要により出力の判定点を決めるクロック再生回路を別途
用意するが、これは通常の無線機で用いている回路構成
で十分である。
【0036】復調方法には、上記以外に遅延検波方式が
ある。遅延検波は、1シンボル前の出力と現シンボルの
出力を比較することでデ−タを復調する。1シンボル前
の出力は第4図の00(2)で与えられる。スイッチング
回路21−(N/M+1)、…、21−2N/Mよりなる
スイッチング回路グル−プ22−2は、出力0(1)、
…、0(N/M)より1シンボル前の対応する出力0(N
/M+1),…,0(2N/M)に対して、スイッチング回
路グル−プ22−1と同じ+1、−1の組合せの重み付
けを行うものである。各出力は、加算器23−2により
和を取り、端子24−2から00(2)として出力され
る。00(2)の出力例を第5図(g)に示す。
ある。遅延検波は、1シンボル前の出力と現シンボルの
出力を比較することでデ−タを復調する。1シンボル前
の出力は第4図の00(2)で与えられる。スイッチング
回路21−(N/M+1)、…、21−2N/Mよりなる
スイッチング回路グル−プ22−2は、出力0(1)、
…、0(N/M)より1シンボル前の対応する出力0(N
/M+1),…,0(2N/M)に対して、スイッチング回
路グル−プ22−1と同じ+1、−1の組合せの重み付
けを行うものである。各出力は、加算器23−2により
和を取り、端子24−2から00(2)として出力され
る。00(2)の出力例を第5図(g)に示す。
【0037】第5図(f)の00(1)と第5図(g)の00
(2)を比較することにより遅延検波し、デ−タを復調す
ることが出来る。さらに前のシンボル00(3)、…、0
0(M)も用い、全体の位相および振幅の相対関係を利用
することにより、一層雑音等に強い復調が可能である。
しかし、一般的にはM=2とし、現シンボルと前シンボ
ルの対応する出力の位相と振幅を利用することで、かな
り精度の高い復調が可能である。
(2)を比較することにより遅延検波し、デ−タを復調す
ることが出来る。さらに前のシンボル00(3)、…、0
0(M)も用い、全体の位相および振幅の相対関係を利用
することにより、一層雑音等に強い復調が可能である。
しかし、一般的にはM=2とし、現シンボルと前シンボ
ルの対応する出力の位相と振幅を利用することで、かな
り精度の高い復調が可能である。
【0038】第6図に本発明の他の実施例を示す。第4
図の装置と基本構造は同じである。異なる点は、第1の
SAW遅延素子(図の上の遅延素子)と第2のSAW遅延
素子(図の下の遅延素子)の対応する出力を混合器で混合
し、出力として和の周波数fIF=fRF+fLOを取り出す
装置である点にある。したがって、2つの遅延素子の出
力を混合器へ導く結線方法は、第3図で出力として和の
周波数を取り出す場合にも説明したように、遅延素子の
出力同志が互いに空間的にクロスする必要がある。すな
わち、第2の遅延素子の出力の順序を逆にし、対応する
各端子の出力同志を混合器へ入力する。第6図に示すよ
うに、混合器の出力を各々0(1)、…、0(N)とする。
各遅延素子の入力信号に対する出力信号の位相遅れφ
は、第6図のように第4図の場合とまったく同じ対応で
表わす。第1の遅延素子の位相遅れφ1(1)、…、φ
1(N)は第4図の場合と同様以下を満足する。
図の装置と基本構造は同じである。異なる点は、第1の
SAW遅延素子(図の上の遅延素子)と第2のSAW遅延
素子(図の下の遅延素子)の対応する出力を混合器で混合
し、出力として和の周波数fIF=fRF+fLOを取り出す
装置である点にある。したがって、2つの遅延素子の出
力を混合器へ導く結線方法は、第3図で出力として和の
周波数を取り出す場合にも説明したように、遅延素子の
出力同志が互いに空間的にクロスする必要がある。すな
わち、第2の遅延素子の出力の順序を逆にし、対応する
各端子の出力同志を混合器へ入力する。第6図に示すよ
うに、混合器の出力を各々0(1)、…、0(N)とする。
各遅延素子の入力信号に対する出力信号の位相遅れφ
は、第6図のように第4図の場合とまったく同じ対応で
表わす。第1の遅延素子の位相遅れφ1(1)、…、φ
1(N)は第4図の場合と同様以下を満足する。
【0039】|φ1(1)−φ1(2)|≒、…、≒|φ1(N−
1)−φ1(N)|≒Tc×2πfRF(=ωRFTc) また、同様に1番目とN番目の出力の位相遅れの差は以
下で与えられる。
1)−φ1(N)|≒Tc×2πfRF(=ωRFTc) また、同様に1番目とN番目の出力の位相遅れの差は以
下で与えられる。
【0040】|φ1(1)−φ1(N)|≒Tc×2πfRF×
(N/M)×M=Ts×2πfRF×M ここで、第4図の場合と同様に、Nケの混合器から得ら
れる出力信号を1からN/M、N/M+1から2N/
M、…、(M−1)N/M+1からNのMケにグル−プ分
けし、各々のグル−プは各々スペクトル拡散信号の単位
シンボルに対応するものとする。
(N/M)×M=Ts×2πfRF×M ここで、第4図の場合と同様に、Nケの混合器から得ら
れる出力信号を1からN/M、N/M+1から2N/
M、…、(M−1)N/M+1からNのMケにグル−プ分
けし、各々のグル−プは各々スペクトル拡散信号の単位
シンボルに対応するものとする。
【0041】第4図の装置と異なる最大の点は、和の周
波数の出力を取り出す場合の温度補償のための条件であ
る。すなわち第6図の遅延素子の位相遅れの条件が異な
って来る。第3図で和の周波数の出力を取り出す場合に
説明したように、第2の遅延素子の出力の位相関係は第
1の遅延素子に対して以下の条件を満足する必要があ
る。
波数の出力を取り出す場合の温度補償のための条件であ
る。すなわち第6図の遅延素子の位相遅れの条件が異な
って来る。第3図で和の周波数の出力を取り出す場合に
説明したように、第2の遅延素子の出力の位相関係は第
1の遅延素子に対して以下の条件を満足する必要があ
る。
【0042】φ1(1)+φ2(N)≒φ1(2)+φ2(N−1)
≒、…、≒φ1(N)+φ2(1) 第6図の装置の各部の出力波形は、基本的には第5図に
示すものと同じである。ただし、第5図(c)、(d)、
(e)、(f)、(g)に対応する各出力は周波数が和の形でf
IF=fRF+fLOとなるため、1チップ内の波の数は入力
波より多くなるが、位相関係は第5図に示す関係が常に
保たれている。したがって、スペクトル拡散信号の復調
には、第4図で説明したのとまったく同じ同期検波ある
いは遅延検波が適用出来るものである。
≒、…、≒φ1(N)+φ2(1) 第6図の装置の各部の出力波形は、基本的には第5図に
示すものと同じである。ただし、第5図(c)、(d)、
(e)、(f)、(g)に対応する各出力は周波数が和の形でf
IF=fRF+fLOとなるため、1チップ内の波の数は入力
波より多くなるが、位相関係は第5図に示す関係が常に
保たれている。したがって、スペクトル拡散信号の復調
には、第4図で説明したのとまったく同じ同期検波ある
いは遅延検波が適用出来るものである。
【0043】図7に本発明の他の実施例を示す。本装置
は、図の中央の第1および図の上の第2および図の下の
第3の3つのSAW遅延素子よりなる。各遅延素子の出
力の位相遅れは、φ1(1)、…、φ1(N)およびφ
2(1)、…、φ2(N)およびφ3(1)、…、φ3(N)で表
す。第1の遅延素子には、周波数がfRFのスペクトル拡
散信号、第2と第3の遅延素子には周波数fLOはfRFに
等しいが無変調のCW信号を入力する。第4図の場合と
同様に、第1と第2の遅延素子の各々の出力の対応する
端子同志では位相遅れが互いにほぼ等しい、すなわち以
下の関係を満足する。
は、図の中央の第1および図の上の第2および図の下の
第3の3つのSAW遅延素子よりなる。各遅延素子の出
力の位相遅れは、φ1(1)、…、φ1(N)およびφ
2(1)、…、φ2(N)およびφ3(1)、…、φ3(N)で表
す。第1の遅延素子には、周波数がfRFのスペクトル拡
散信号、第2と第3の遅延素子には周波数fLOはfRFに
等しいが無変調のCW信号を入力する。第4図の場合と
同様に、第1と第2の遅延素子の各々の出力の対応する
端子同志では位相遅れが互いにほぼ等しい、すなわち以
下の関係を満足する。
【0044】φ1(1)≒φ2(1)、φ1(2)≒φ2(2)、
…、φ1(N)≒φ2(N) また、第2と第3の遅延素子の各々の出力の対応する端
子同志では、位相遅れが互いに90°の差を持ち、以下
の関係を満足する。
…、φ1(N)≒φ2(N) また、第2と第3の遅延素子の各々の出力の対応する端
子同志では、位相遅れが互いに90°の差を持ち、以下
の関係を満足する。
【0045】φ2φ2(1)≒φ3(1)±90°、φ2(2)≒
φ3(2)±90°、…、φ2(N)≒φ3(N)±90° 第4図の場合と同様に、各遅延素子のNケの出力端子で
隣合う端子同志に対応する出力の位相遅れの差は以下の
関係を満足する。
φ3(2)±90°、…、φ2(N)≒φ3(N)±90° 第4図の場合と同様に、各遅延素子のNケの出力端子で
隣合う端子同志に対応する出力の位相遅れの差は以下の
関係を満足する。
【0046】|φ1(1)−φ1(2)|≒、…、≒|φ1(N−
1)−φ1(N)|≒|φ2(1)−φ2(2)|≒、…、≒|φ2(N
−1)−φ2(N)|≒|φ3(1)−φ3(2)|≒、…、≒|φ
3(N−1)−φ3(N)|≒Tc×2πfRF(ωRFTc) また、同様に各遅延素子の1番目とN番目の出力の位相
遅れの差は以下で与えられる。
1)−φ1(N)|≒|φ2(1)−φ2(2)|≒、…、≒|φ2(N
−1)−φ2(N)|≒|φ3(1)−φ3(2)|≒、…、≒|φ
3(N−1)−φ3(N)|≒Tc×2πfRF(ωRFTc) また、同様に各遅延素子の1番目とN番目の出力の位相
遅れの差は以下で与えられる。
【0047】|φ1(1)−φ1(N)|≒|φ2(1)−φ2(N)|
≒|φ3(1)−φ3(N)|≒Tc×2πfRF×(N/M)×M
=Ts×2πfRF×M 第4図の場合とは異なり、図7で示すように第1の遅延
素子と第2の遅延素子の各々対応する出力を混合器33
−1、…、33−Nに入力し、出力をI(1)、…、I
(N)とする。第1の遅延素子と第3の遅延素子の各々対
応する出力を混合器34−1、…、34−Nに入力し、
出力をQ(1)、…、Q(N)とする。出力I(1)、…、I
(N)およびQ(1)、…、Q(N)は各々第4図の場合と同
様にグル−プ分けされる。すなわち、1からN/M、N
/M+1から2N/M、…、(M−1)N/M+1からN
のMケにグル−プ分けされ、後に詳しく説明するよう
に、各グル−プはスペクトル拡散信号の1シンボルに対
応する。
≒|φ3(1)−φ3(N)|≒Tc×2πfRF×(N/M)×M
=Ts×2πfRF×M 第4図の場合とは異なり、図7で示すように第1の遅延
素子と第2の遅延素子の各々対応する出力を混合器33
−1、…、33−Nに入力し、出力をI(1)、…、I
(N)とする。第1の遅延素子と第3の遅延素子の各々対
応する出力を混合器34−1、…、34−Nに入力し、
出力をQ(1)、…、Q(N)とする。出力I(1)、…、I
(N)およびQ(1)、…、Q(N)は各々第4図の場合と同
様にグル−プ分けされる。すなわち、1からN/M、N
/M+1から2N/M、…、(M−1)N/M+1からN
のMケにグル−プ分けされ、後に詳しく説明するよう
に、各グル−プはスペクトル拡散信号の1シンボルに対
応する。
【0048】第8図に第5図と同様に、図7の各部の出
力波形を示す。ここで、第5図の場合とは異なり、入力
スペクトル拡散信号は4値位相変調(QPSK:Quadri-
Phase Shift Keying)でスペクトル拡散したDS方式の
拡散信号とする。QPSKとは第8図(a)に示すよう
に、π/4、3π/4、5π/4、7π/4の4つの位
相を用いて変調する方式である。したがって、第5図の
場合は、1チップに0またはπの2つの位相しか割当て
られなかったが、第8図では上記4つの位相が割り当て
られる。QPSK変調波は、位相と振幅の関係を座標(c
onstellationと言う)を用いて第9図(a)のように表すこ
とが出来る。4つの位相に対応する座標点は、0°位相
の同相(In-phase)と90°位相の直交相(Quadrature-ph
ase)の成分に分けて考えられる。一般に、QPSK変調
信号のIn-phase 成分をi-channel、Quadrature
-phase 成分をq-channelと呼ぶ。
力波形を示す。ここで、第5図の場合とは異なり、入力
スペクトル拡散信号は4値位相変調(QPSK:Quadri-
Phase Shift Keying)でスペクトル拡散したDS方式の
拡散信号とする。QPSKとは第8図(a)に示すよう
に、π/4、3π/4、5π/4、7π/4の4つの位
相を用いて変調する方式である。したがって、第5図の
場合は、1チップに0またはπの2つの位相しか割当て
られなかったが、第8図では上記4つの位相が割り当て
られる。QPSK変調波は、位相と振幅の関係を座標(c
onstellationと言う)を用いて第9図(a)のように表すこ
とが出来る。4つの位相に対応する座標点は、0°位相
の同相(In-phase)と90°位相の直交相(Quadrature-ph
ase)の成分に分けて考えられる。一般に、QPSK変調
信号のIn-phase 成分をi-channel、Quadrature
-phase 成分をq-channelと呼ぶ。
【0049】QPSKを用いたスペクトル拡散信号は、
これらのi-channelとq-channelに独立
な拡散符号列を割り振ることにより生成される。例え
ば、第8図(a)の場合は各チップの位相からIn-phase 成
分とQuadrature-phase 成分を求めることにより、1シ
ンボルに対するi-channel拡散符号列は−1−
1+1…−1−1+1で、q-channel拡散符号
列は+1−1−1…−1+1+1で与えられることが分
かる。また、QPSKでは、BPSKと異なり1シンボ
ルで2bitのデ−タが送れる。これは、スペクトル拡
散の場合と同じように、シンボル単位でi-chann
elとq-channel各々に対して独立に、各1b
itずつの変調が可能なためである。
これらのi-channelとq-channelに独立
な拡散符号列を割り振ることにより生成される。例え
ば、第8図(a)の場合は各チップの位相からIn-phase 成
分とQuadrature-phase 成分を求めることにより、1シ
ンボルに対するi-channel拡散符号列は−1−
1+1…−1−1+1で、q-channel拡散符号
列は+1−1−1…−1+1+1で与えられることが分
かる。また、QPSKでは、BPSKと異なり1シンボ
ルで2bitのデ−タが送れる。これは、スペクトル拡
散の場合と同じように、シンボル単位でi-chann
elとq-channel各々に対して独立に、各1b
itずつの変調が可能なためである。
【0050】図7で、混合器出力I(1)、…、I(N)お
よびQ(1)、…、Q(N)を考える。以下、第2の遅延素
子を基準とし、その各出力の周波数fLOはfRFと等し
く、かつ無変調の余弦波とする。第3の遅延素子の出力
は第2の遅延素子の出力とは、90°位相シフトした同
じく無変調の余弦波となる。したがって、混合器出力I
(1)、…、I(N)にはi-channel拡散符号列に
対応した出力波形が、同様にQ(1)、…、Q(N)にはq
-channel拡散符号列に対応した出力波形が得ら
れる。ここで、第5図の場合と異なるのは、fLO=fRF
のため差の周波数の出力は、ベ−スバンド帯の変調信号
(周波数fBB)が直接得られることである。これは、第
9図(a)で、4つの位相に対応する座標点のIn-phase 軸
への射影成分がI(1)、…、I(N)出力として、Quadra
ture-phase 軸への射影成分がQ(1)、…、Q(N)出力
として得られることを意味する。
よびQ(1)、…、Q(N)を考える。以下、第2の遅延素
子を基準とし、その各出力の周波数fLOはfRFと等し
く、かつ無変調の余弦波とする。第3の遅延素子の出力
は第2の遅延素子の出力とは、90°位相シフトした同
じく無変調の余弦波となる。したがって、混合器出力I
(1)、…、I(N)にはi-channel拡散符号列に
対応した出力波形が、同様にQ(1)、…、Q(N)にはq
-channel拡散符号列に対応した出力波形が得ら
れる。ここで、第5図の場合と異なるのは、fLO=fRF
のため差の周波数の出力は、ベ−スバンド帯の変調信号
(周波数fBB)が直接得られることである。これは、第
9図(a)で、4つの位相に対応する座標点のIn-phase 軸
への射影成分がI(1)、…、I(N)出力として、Quadra
ture-phase 軸への射影成分がQ(1)、…、Q(N)出力
として得られることを意味する。
【0051】以上の議論は、無線機の内部で別途キャリ
ア再生回路を用いて、受信信号と同じ周波数で、かつ位
相関係が第9図(a)の4つの位相に対応する座標点の中
心に位置する基準信号(前述の余弦波と90°位相シフ
トした余弦波に対応)を生成する場合に関する。システ
ムの簡略化のためキャリア再生回路を用いない場合があ
る。この場合は、受信信号と基準信号の位相関係は上記
のようにはならず、受信信号の位相は基準信号に対して
必ずしもπ/4、3π/4、5π/4、7π/4の座標
点には位置しない。これは、第9図(b)に示すように、
周波数fLOの基準信号に対して、受信信号の4つの座標
点はある方向に同期して回転することを意味する。した
がって、この場合は、第9図(b)からも分かるように、
I(1)、…、I(N)およびQ(1)、…、Q(N)は、各々
が必ずしもスペクトル拡散された受信QPSK変調信号
のi-channel拡散符号列およびq-channe
l拡散符号列に対応した出力波形とはならない。第8図
(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)には第9図(b)の場合を
想定し、I(1)、…、I(N/M)およびQ(1)、…、Q
(N/M)を示す。ベ−スバンド帯の変調信号に対応した
出力が得られるが、第9図(b)から分かるようにこの例
では約数十度正方向に回転しているため+、−の符号変
化以外にレベル的にも変化が生じる。ここで、以下第5
図の場合と同様に、例えば第一の遅延素子の励振トラン
スデュ−サ26と受信トランスデュ−サ27−1間の遅
延に相当する位相変化は無視して議論する。したがっ
て、第8図(c)、(f)のI(1)、Q(1)は第8図(a)の入
力信号の位相に直接対応し、(d)、(g)図のI(2)、Q
(2)はI(1)、Q(1)を1チップ分遅延したものとな
る。同様に、(e)、(h)図のI(N/M)、Q(N/M)はI
(1)、Q(1)をN/M−1チップ分遅延したものであ
る。
ア再生回路を用いて、受信信号と同じ周波数で、かつ位
相関係が第9図(a)の4つの位相に対応する座標点の中
心に位置する基準信号(前述の余弦波と90°位相シフ
トした余弦波に対応)を生成する場合に関する。システ
ムの簡略化のためキャリア再生回路を用いない場合があ
る。この場合は、受信信号と基準信号の位相関係は上記
のようにはならず、受信信号の位相は基準信号に対して
必ずしもπ/4、3π/4、5π/4、7π/4の座標
点には位置しない。これは、第9図(b)に示すように、
周波数fLOの基準信号に対して、受信信号の4つの座標
点はある方向に同期して回転することを意味する。した
がって、この場合は、第9図(b)からも分かるように、
I(1)、…、I(N)およびQ(1)、…、Q(N)は、各々
が必ずしもスペクトル拡散された受信QPSK変調信号
のi-channel拡散符号列およびq-channe
l拡散符号列に対応した出力波形とはならない。第8図
(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)には第9図(b)の場合を
想定し、I(1)、…、I(N/M)およびQ(1)、…、Q
(N/M)を示す。ベ−スバンド帯の変調信号に対応した
出力が得られるが、第9図(b)から分かるようにこの例
では約数十度正方向に回転しているため+、−の符号変
化以外にレベル的にも変化が生じる。ここで、以下第5
図の場合と同様に、例えば第一の遅延素子の励振トラン
スデュ−サ26と受信トランスデュ−サ27−1間の遅
延に相当する位相変化は無視して議論する。したがっ
て、第8図(c)、(f)のI(1)、Q(1)は第8図(a)の入
力信号の位相に直接対応し、(d)、(g)図のI(2)、Q
(2)はI(1)、Q(1)を1チップ分遅延したものとな
る。同様に、(e)、(h)図のI(N/M)、Q(N/M)はI
(1)、Q(1)をN/M−1チップ分遅延したものであ
る。
【0052】図7のスイッチング回路グル−プ39−
1、…、39−Mと40−1、…、40−Mおよび41
−1、…、41−Mと42−1、…、42−Mは、I
(1)、…、I(N)およびQ(1)、…、Q(N)をそれぞれ
N/Mケずつ各Mケにグル−プ分けし、各々のグル−プ
内でスイッチング回路により+1、−1の重み付けを行
うものである。各スイッチング回路グル−プからの出力
は加算器43−1、…、43−Mと44−1、…、44
−Mおよび45−1、…、45−Mと46−1、…、4
6−Mにより、それぞれグル−プ単位で和を取り、II
i(1)、…、IIi(M)とIIq(1)、…、IIq(M)およ
びQQi(1)、…、QQi(M)とQQq(1)、…、QQq
(M)として出力する(添字I 、q の意味は後で説明す
る)。スイッチング回路による+1、−1の重み付けの
選択は、第4図の場合と同様にスペクトル拡散信号の拡
散符号列の順序を逆にして各スイッチング回路と対応を
取れば良い。ただし、ここで重要なことは、i-cha
nnelおよびq-channelのベ−スバンド帯の
変調信号(拡散符号列に対応する)成分は、それぞれがI
(1)、…、I(N/M)およびQ(1)、…、Q(N/M)に
またがって出力される。各channelの変調信号成
分はI(1)、…、I(N/M)およびQ(1)、…、Q(N
/M)の両方を用いて決定する必要がある。I(1)、
…、I(N/M)にi-channelの拡散符号列に対
応して+1、−1の重み付けをし、さらに加算器で和を
取った出力がIIi(1)であり、q-channelの拡
散符号列に対応して+1、−1の重み付けをし、さらに
加算器で和を取った出力がIIq(1)である。同様に、
Q(1)、…、Q(N/M)にi-channelの拡散符
号列に対応する重み付けをし、さらに和を取った出力が
QQi(1)であり、q-channelの拡散符号列に対
応する重み付けをし、さらに和を取った出力がQQq
(1)である。以上の出力は、図7の端子47−1、48
−1、49−1、50−1に取り出される。1シンボル
前に対応する出力I(N/M+1)、…、I(2N/M)お
よびQ(N/M+1)、…、Q(2N/M)に対しても、同
様の操作を行い、出力IIi(2)とIIq(2)およびQQ
i(2)とQQq(2)が得られ、端子47−2、48−2、
49−2、50−2に取り出される。さらに同じことを
次々と行えば、IIi(M)とIIq(M)およびQQi(M)と
QQq(M)までが決定される。以上の説明から、添字i、
qは以下の意味を持つ。すなわち、i はi-channe
lの変調信号(拡散符号列)を表し、IIi、QQiはその
In-phase 軸、Quardrature-phase 軸への射影成分を意
味する。q はq-channelの変調信号(拡散符号
列)を表し、IIq、QQqはそのIn-phase 軸、Quardrat
ure-phase 軸への射影成分を意味する。
1、…、39−Mと40−1、…、40−Mおよび41
−1、…、41−Mと42−1、…、42−Mは、I
(1)、…、I(N)およびQ(1)、…、Q(N)をそれぞれ
N/Mケずつ各Mケにグル−プ分けし、各々のグル−プ
内でスイッチング回路により+1、−1の重み付けを行
うものである。各スイッチング回路グル−プからの出力
は加算器43−1、…、43−Mと44−1、…、44
−Mおよび45−1、…、45−Mと46−1、…、4
6−Mにより、それぞれグル−プ単位で和を取り、II
i(1)、…、IIi(M)とIIq(1)、…、IIq(M)およ
びQQi(1)、…、QQi(M)とQQq(1)、…、QQq
(M)として出力する(添字I 、q の意味は後で説明す
る)。スイッチング回路による+1、−1の重み付けの
選択は、第4図の場合と同様にスペクトル拡散信号の拡
散符号列の順序を逆にして各スイッチング回路と対応を
取れば良い。ただし、ここで重要なことは、i-cha
nnelおよびq-channelのベ−スバンド帯の
変調信号(拡散符号列に対応する)成分は、それぞれがI
(1)、…、I(N/M)およびQ(1)、…、Q(N/M)に
またがって出力される。各channelの変調信号成
分はI(1)、…、I(N/M)およびQ(1)、…、Q(N
/M)の両方を用いて決定する必要がある。I(1)、
…、I(N/M)にi-channelの拡散符号列に対
応して+1、−1の重み付けをし、さらに加算器で和を
取った出力がIIi(1)であり、q-channelの拡
散符号列に対応して+1、−1の重み付けをし、さらに
加算器で和を取った出力がIIq(1)である。同様に、
Q(1)、…、Q(N/M)にi-channelの拡散符
号列に対応する重み付けをし、さらに和を取った出力が
QQi(1)であり、q-channelの拡散符号列に対
応する重み付けをし、さらに和を取った出力がQQq
(1)である。以上の出力は、図7の端子47−1、48
−1、49−1、50−1に取り出される。1シンボル
前に対応する出力I(N/M+1)、…、I(2N/M)お
よびQ(N/M+1)、…、Q(2N/M)に対しても、同
様の操作を行い、出力IIi(2)とIIq(2)およびQQ
i(2)とQQq(2)が得られ、端子47−2、48−2、
49−2、50−2に取り出される。さらに同じことを
次々と行えば、IIi(M)とIIq(M)およびQQi(M)と
QQq(M)までが決定される。以上の説明から、添字i、
qは以下の意味を持つ。すなわち、i はi-channe
lの変調信号(拡散符号列)を表し、IIi、QQiはその
In-phase 軸、Quardrature-phase 軸への射影成分を意
味する。q はq-channelの変調信号(拡散符号
列)を表し、IIq、QQqはそのIn-phase 軸、Quardrat
ure-phase 軸への射影成分を意味する。
【0053】第8図(i)、(j)、(k)、(l)にIIi(1)、
QQi(1)、IIq(1)、QQq(1)の例を示す。図から
分かるように、最も左側すなわち時間軸で最も手前のチ
ップに相当する出力は大きい。これは、各々i-cha
nnelとq-channelの拡散符号列に対応した
+1、−1の重み付けにより、In-phase 成分、Quadrat
ure-phase 成分共に同符号で加算されるからである。し
たがって、第5図(f)の場合と同様にスペクトル拡散信
号の1シンボルに渡る自己相関値が得られることを意味
する。自己相関値の振幅は、i-channel、q-c
hannelに対してそれぞれ√{IIi(1)2+QQi
(1)2}、√{IIq(1)2+QQq(1)2}で与えられる。こ
こで、i-channelとq-channelで1シン
ボル当たり各々1bit、計2bitのデ−タを送るた
めの変調は以下のように行う。すなわち、IIi(1)と
QQi(1)の符号を同時に変えることで1bit、IIq
(1)とQQq(1)の符号を同時に変えることで1bit
デ−タを送る。
QQi(1)、IIq(1)、QQq(1)の例を示す。図から
分かるように、最も左側すなわち時間軸で最も手前のチ
ップに相当する出力は大きい。これは、各々i-cha
nnelとq-channelの拡散符号列に対応した
+1、−1の重み付けにより、In-phase 成分、Quadrat
ure-phase 成分共に同符号で加算されるからである。し
たがって、第5図(f)の場合と同様にスペクトル拡散信
号の1シンボルに渡る自己相関値が得られることを意味
する。自己相関値の振幅は、i-channel、q-c
hannelに対してそれぞれ√{IIi(1)2+QQi
(1)2}、√{IIq(1)2+QQq(1)2}で与えられる。こ
こで、i-channelとq-channelで1シン
ボル当たり各々1bit、計2bitのデ−タを送るた
めの変調は以下のように行う。すなわち、IIi(1)と
QQi(1)の符号を同時に変えることで1bit、IIq
(1)とQQq(1)の符号を同時に変えることで1bit
デ−タを送る。
【0054】第5図(f)の場合と同様に、大きな出力の
自己相関値は1シンボル遅延した時点で再び得られる
が、それ以外の時点では、I(1)、…、I(N/M)およ
びQ(1)、…、Q(N/M)の符号と重み付けとの間には
相関がないため、相対的に非常に小さな出力となる。
自己相関値は1シンボル遅延した時点で再び得られる
が、それ以外の時点では、I(1)、…、I(N/M)およ
びQ(1)、…、Q(N/M)の符号と重み付けとの間には
相関がないため、相対的に非常に小さな出力となる。
【0055】デ−タの復調には、1シンボルごとにII
i(1)とQQi(1)の振幅と符号(位相)をモニタ−し1b
itのデ−タを得、IIq(1)とQQq(1)の振幅と符号
(位相)をモニタ−しさらに1bitのデタ−を得ること
が出来る。この場合、通常の同期検波の回路構成である
キャリア再生回路、さらに必要により、出力の判定点を
決めるクロック再生回路を外部に別途用意する必要があ
る。
i(1)とQQi(1)の振幅と符号(位相)をモニタ−し1b
itのデ−タを得、IIq(1)とQQq(1)の振幅と符号
(位相)をモニタ−しさらに1bitのデタ−を得ること
が出来る。この場合、通常の同期検波の回路構成である
キャリア再生回路、さらに必要により、出力の判定点を
決めるクロック再生回路を外部に別途用意する必要があ
る。
【0056】もうひとつの復調法である遅延検波は以下
のようにして行う。第7図で1シンボル前の出力IIi
(2)、QQi(2)およびIIq(2)、QQq(2)と現シン
ボルの出力IIi(1)、QQi(1)およびIIq(1)、Q
Qq(1)の各々対応する出力同志で、振幅と符号(位相)
を比較することでi-channelおよびq-chan
nelのデ−タの復調が可能である。より具体的には、
第10図(a)の表に示す演算を行うことによりデ−タを
復調することが出来る。i-channelおよびq-c
hannelに対応する変調デ−タをmとnで表す
(m、nは+1、−1の値を取る)。遅延検波をする場合
の現シンボルのデ−タ(present data)と前シンボルのデ
−タ(former data)の組合せを、第10図(a)の左側に示
すように表す。復調デ−タを得るため、i-chann
elに対しては以下の演算を行う。
のようにして行う。第7図で1シンボル前の出力IIi
(2)、QQi(2)およびIIq(2)、QQq(2)と現シン
ボルの出力IIi(1)、QQi(1)およびIIq(1)、Q
Qq(1)の各々対応する出力同志で、振幅と符号(位相)
を比較することでi-channelおよびq-chan
nelのデ−タの復調が可能である。より具体的には、
第10図(a)の表に示す演算を行うことによりデ−タを
復調することが出来る。i-channelおよびq-c
hannelに対応する変調デ−タをmとnで表す
(m、nは+1、−1の値を取る)。遅延検波をする場合
の現シンボルのデ−タ(present data)と前シンボルのデ
−タ(former data)の組合せを、第10図(a)の左側に示
すように表す。復調デ−タを得るため、i-chann
elに対しては以下の演算を行う。
【0057】{IIi(1)+IIi(2)}2+{QQi(1)+
QQi(2)}2−{IIi(1)−IIi(2)}2−{QQi(1)−
QQi(2)}2=4{IIi(1)・IIi(2)+QQi(1)・
QQi(2)} q-channelに対しては以下の演算を行う。
QQi(2)}2−{IIi(1)−IIi(2)}2−{QQi(1)−
QQi(2)}2=4{IIi(1)・IIi(2)+QQi(1)・
QQi(2)} q-channelに対しては以下の演算を行う。
【0058】{IIq(1)+IIq(2)}2+{QQq(1)+
QQq(2)}2−{IIq(1)−IIq(2)}2−{QQq(1)−
QQq(2)}2=4{IIq(1)・IIq(2)+QQq(1)・
QQq(2)} mとnの現シンボルと前シンボルのデ−タの組合せによ
り、第10図(a)の表の中央下に示す演算結果が得られ
る。以上の結果は、第10図(b)に示すようになる。す
なわち、i-channelおよびq-channelの
変調デ−タは、それぞれ+1、−1の組合せで第10図
(b)の上に示すように与えられる。復調デ−タは、i-c
hannelおよびq-channel各々に対して、
2bitに渡って+1+1または−1−1の場合は+の
出力、+1−1または−1+1の場合は−で与えられ
る。したがって、復調デ−タは第10図(b)の中央に示
すような+、−のパルス列として出力されるが、送信側
で差動符号化(Differential coding)してあれば、問題
なく元のデ−タが復調される。
QQq(2)}2−{IIq(1)−IIq(2)}2−{QQq(1)−
QQq(2)}2=4{IIq(1)・IIq(2)+QQq(1)・
QQq(2)} mとnの現シンボルと前シンボルのデ−タの組合せによ
り、第10図(a)の表の中央下に示す演算結果が得られ
る。以上の結果は、第10図(b)に示すようになる。す
なわち、i-channelおよびq-channelの
変調デ−タは、それぞれ+1、−1の組合せで第10図
(b)の上に示すように与えられる。復調デ−タは、i-c
hannelおよびq-channel各々に対して、
2bitに渡って+1+1または−1−1の場合は+の
出力、+1−1または−1+1の場合は−で与えられ
る。したがって、復調デ−タは第10図(b)の中央に示
すような+、−のパルス列として出力されるが、送信側
で差動符号化(Differential coding)してあれば、問題
なく元のデ−タが復調される。
【0059】復調デ−タは、第10図(b)の中央に示す
ようにパルス状に出力する。したがって、これらのパル
スを検波するためのタイミングを決めるクロックが必要
である。これらのクロックパルス(clock pulses)は、第
10図(a)の表の右側い示す以下の演算を行うことによ
り得られる。
ようにパルス状に出力する。したがって、これらのパル
スを検波するためのタイミングを決めるクロックが必要
である。これらのクロックパルス(clock pulses)は、第
10図(a)の表の右側い示す以下の演算を行うことによ
り得られる。
【0060】{IIi(1)+IIi(2)}2+{QQi(1)+
QQi(2)}2+{IIi(1)−IIi(2)}2+{QQi(1)−
QQi(2)}2=2{IIi(1)2+IIi(2)2+QQi(1)2
+QQi(2)2} または、 {IIq(1)+IIq(2)}2+{QQq(1)+QQq(2)}2+
{IIq(1)−IIq(2)}2+{QQq(1)−QQq(2)}2=
2{IIq(1)2+IIq(2)2+QQq(1)2+QQq(2)2} 上記の結果は、第10図(a)の右下に示すようになり、
具体的には第10図(b)の下に示すような、復調デ−タ
を検波するための周期的なクロックパルス列が得られ
る。
QQi(2)}2+{IIi(1)−IIi(2)}2+{QQi(1)−
QQi(2)}2=2{IIi(1)2+IIi(2)2+QQi(1)2
+QQi(2)2} または、 {IIq(1)+IIq(2)}2+{QQq(1)+QQq(2)}2+
{IIq(1)−IIq(2)}2+{QQq(1)−QQq(2)}2=
2{IIq(1)2+IIq(2)2+QQq(1)2+QQq(2)2} 上記の結果は、第10図(a)の右下に示すようになり、
具体的には第10図(b)の下に示すような、復調デ−タ
を検波するための周期的なクロックパルス列が得られ
る。
【0061】以上の説明は、変調方式としてはQPSK
を例に取って行ったが、BPSKでも同様である。ただ
し、BPSKではi-channelかq-channe
lの一方のみである。簡単のためi-channelの
みを仮定し、m=+1または−1でそのデ−タを表すと
第11図(a)の左側のような組合せが生ずる。q-c
hannelの拡散符号列に対応した重み付けは必要な
いため、第7図のスイッチング回路グル−プ40−1、
…、40−Mと42−1,…、42−Mは不要である。
復調デ−タは以下の演算を行うことにより、第10図
(a)の場合と同様に得られる。
を例に取って行ったが、BPSKでも同様である。ただ
し、BPSKではi-channelかq-channe
lの一方のみである。簡単のためi-channelの
みを仮定し、m=+1または−1でそのデ−タを表すと
第11図(a)の左側のような組合せが生ずる。q-c
hannelの拡散符号列に対応した重み付けは必要な
いため、第7図のスイッチング回路グル−プ40−1、
…、40−Mと42−1,…、42−Mは不要である。
復調デ−タは以下の演算を行うことにより、第10図
(a)の場合と同様に得られる。
【0062】{IIi(1)+IIi(2)}2+{QQi(1)+
QQi(2)}2−{IIi(1)−IIi(2)}2−{QQi(1)−
QQi(2)}2=4{IIi(1)・IIi(2)+QQi(1)・
QQi(2)} 上記は、mの値により第11図(a)中央下に示すような
結果となる。また、クロックパルスは以下の演算を行う
ことにより得られる。
QQi(2)}2−{IIi(1)−IIi(2)}2−{QQi(1)−
QQi(2)}2=4{IIi(1)・IIi(2)+QQi(1)・
QQi(2)} 上記は、mの値により第11図(a)中央下に示すような
結果となる。また、クロックパルスは以下の演算を行う
ことにより得られる。
【0063】{IIi(1)+IIi(2)}2+{QQi(1)+
QQi(2)}2+{IIi(1)−IIi(2)}2+{QQi(1)−
QQi(2)}2=2{IIi(1)2+IIi(2)2+QQi(1)2
+QQi(2)2} 上記は、第11図(a)の右下に示すようにな結果とな
る。以上の結果を変調デ−タ列と比較して示すと、第1
1図(b)のようになり、第10図(b)の場合と同様にして
元のデ−タが復調される。
QQi(2)}2+{IIi(1)−IIi(2)}2+{QQi(1)−
QQi(2)}2=2{IIi(1)2+IIi(2)2+QQi(1)2
+QQi(2)2} 上記は、第11図(a)の右下に示すようにな結果とな
る。以上の結果を変調デ−タ列と比較して示すと、第1
1図(b)のようになり、第10図(b)の場合と同様にして
元のデ−タが復調される。
【0064】図12に、本発明の他の実施例を示す。本
例は、基本的には第6図と同じであるが、第6図が変調
方式はBPSKを想定しているのに対して、図12はQ
PSKを想定した場合の構成である。混合器の出力0
(1)、…、0(N)にスイッチング回路により+1、−1
の重み付けをし、さらに加算器により和をとるが、QP
SKの場合は、第6図と異なりi-channelの拡
散符号列とq-channelの拡散符号列に対応する
重み付けが必要である。スイッチング回路グル−プ22
−1、…、22−Mはi-channelの拡散符号列
に対応した重み付けで、スイッチング回路グル−プ52
−1、…、52−Mはq-channelの拡散符号列
に対応した重み付けである。これらの重み付け出力を、
それぞれ23−1、…、23−Mおよび53−1、…、
53−Mの加算器でシンボル単位で和を取り、さらに出
力を00i(1)、…、00i(M)および00q(1)、…、
00q(M)として取り出す。
例は、基本的には第6図と同じであるが、第6図が変調
方式はBPSKを想定しているのに対して、図12はQ
PSKを想定した場合の構成である。混合器の出力0
(1)、…、0(N)にスイッチング回路により+1、−1
の重み付けをし、さらに加算器により和をとるが、QP
SKの場合は、第6図と異なりi-channelの拡
散符号列とq-channelの拡散符号列に対応する
重み付けが必要である。スイッチング回路グル−プ22
−1、…、22−Mはi-channelの拡散符号列
に対応した重み付けで、スイッチング回路グル−プ52
−1、…、52−Mはq-channelの拡散符号列
に対応した重み付けである。これらの重み付け出力を、
それぞれ23−1、…、23−Mおよび53−1、…、
53−Mの加算器でシンボル単位で和を取り、さらに出
力を00i(1)、…、00i(M)および00q(1)、…、
00q(M)として取り出す。
【0065】第13図に、各部の波形を示す。ここで、
入力信号は、第8図と同じ波形を仮定する。fLO≠fRF
のため0(1)、…、0(N)はfIF=|fRF−fLO|または
fIF=fRF+fLOとなる(図12、第13図にはfIF=|
fRF−fLO|の例を示す)。0(1)、…、0(N/M)は、
第13図(c)、(d)、(e)で与えられ、周波数は変換され
るが位相関係は保存される。図12の端子24−1、5
4−1の出力00i(1)および00q(1)を第13図
(f)、(g)に示す。第5図、第8図と同様に、1シンボ
ルごとにi-channelおよびq-channelに
対応した自己相関値が得られる。ただし、第8図の場合
とは異なり、周波数はベ−スバンド帶の変調周波数その
ものではなく、中間周波数fIFをベ−スバンド信号で変
調した出力波形が得られる。図には示していないが、1
シンボル前の出力波形00i(2)、00q(2)も同様の手
段で得られる。
入力信号は、第8図と同じ波形を仮定する。fLO≠fRF
のため0(1)、…、0(N)はfIF=|fRF−fLO|または
fIF=fRF+fLOとなる(図12、第13図にはfIF=|
fRF−fLO|の例を示す)。0(1)、…、0(N/M)は、
第13図(c)、(d)、(e)で与えられ、周波数は変換され
るが位相関係は保存される。図12の端子24−1、5
4−1の出力00i(1)および00q(1)を第13図
(f)、(g)に示す。第5図、第8図と同様に、1シンボ
ルごとにi-channelおよびq-channelに
対応した自己相関値が得られる。ただし、第8図の場合
とは異なり、周波数はベ−スバンド帶の変調周波数その
ものではなく、中間周波数fIFをベ−スバンド信号で変
調した出力波形が得られる。図には示していないが、1
シンボル前の出力波形00i(2)、00q(2)も同様の手
段で得られる。
【0066】従って、前述と同じように同期検波あるい
は遅延検波が可能である。第14図(a)の表に第10図
(a)の場合と同じように、遅延検波の場合に関して例を
示す。i-channelおよびq-channelの対
応する変調デ−タをm、nとし、現シンボルと前シンボ
ルのデ−タとの組合せを表の左側に示す。復調デ−タを
得ためには、i-channelに対しては以下の演算
を行う。
は遅延検波が可能である。第14図(a)の表に第10図
(a)の場合と同じように、遅延検波の場合に関して例を
示す。i-channelおよびq-channelの対
応する変調デ−タをm、nとし、現シンボルと前シンボ
ルのデ−タとの組合せを表の左側に示す。復調デ−タを
得ためには、i-channelに対しては以下の演算
を行う。
【0067】|00i(1)+00i(2)|2−|00i(1)−
00i(2)|2=400i(1)・00i(2) q-channelに対しては以下の演算を行う。
00i(2)|2=400i(1)・00i(2) q-channelに対しては以下の演算を行う。
【0068】|00q(1)+00q(2)|2−|00q(1)−
00q(2)|2=400q(1)・00q(2) 上記の結果は、第14図(a)の表の中央下に示すように
与えられる。また、クロックパルスは表の右側に示す以
下の演算を行うことに得られる。
00q(2)|2=400q(1)・00q(2) 上記の結果は、第14図(a)の表の中央下に示すように
与えられる。また、クロックパルスは表の右側に示す以
下の演算を行うことに得られる。
【0069】|00i(1)+00i(2)|2+|00i(1)−
00i(2)|2=2{00i(1)2+00i(2)2} または、 |00q(1)+00q(2)|2+|00q(1)−00q(2)|2=
2{00q(1)2+00q(2)2} 上記の結果は表の右側下に示すようになり、復調デ−タ
を検波するための周期的なクロックパルス列が得られ
る。
00i(2)|2=2{00i(1)2+00i(2)2} または、 |00q(1)+00q(2)|2+|00q(1)−00q(2)|2=
2{00q(1)2+00q(2)2} 上記の結果は表の右側下に示すようになり、復調デ−タ
を検波するための周期的なクロックパルス列が得られ
る。
【0070】以上の結果は、第14図(b)に例を示すよ
うな波形で与えられる。ここで、基本的には各部の出力
波形は第10図(b)と同じ波形が得られる。異なる点
は、周波数fIFで振動している波形を整流した形で与え
られることである。したがって、低域通過フィルタ(low
pass filter)に通せば、第10図(b)とまったく同じ出
力波形が得られる。
うな波形で与えられる。ここで、基本的には各部の出力
波形は第10図(b)と同じ波形が得られる。異なる点
は、周波数fIFで振動している波形を整流した形で与え
られることである。したがって、低域通過フィルタ(low
pass filter)に通せば、第10図(b)とまったく同じ出
力波形が得られる。
【0071】以上説明してきたことは、BPSKあるい
はQPSKを基本とする変調方式にはそのまま適用可能
である。したがって、MSK(Minimum Shift Keying)、
GMSK(Gaussian Filtered Minimum Shift Keying)等
へはまったく問題はなく適用可能である。同様の変調方
式であるOQPSK(Offset QPSK)は、i-channe
lおよびq-channelに対して拡散符号列に対応
する変調を行う場合、第15図に示すようにi-cha
nnelおよびq-channelで1チップの半分(ha
lf chip)分時間軸で互いにずらして変調を行う方式であ
る。この場合、変調波の位相と振幅の関係を表すconste
llation は、チップ間の遷移で原点を通る(zero cross)
することはないのが特徴である。したがって、アンプ系
などの非線形性特性を持った回路素子の影響を受けずら
いなどの優れた点がある。
はQPSKを基本とする変調方式にはそのまま適用可能
である。したがって、MSK(Minimum Shift Keying)、
GMSK(Gaussian Filtered Minimum Shift Keying)等
へはまったく問題はなく適用可能である。同様の変調方
式であるOQPSK(Offset QPSK)は、i-channe
lおよびq-channelに対して拡散符号列に対応
する変調を行う場合、第15図に示すようにi-cha
nnelおよびq-channelで1チップの半分(ha
lf chip)分時間軸で互いにずらして変調を行う方式であ
る。この場合、変調波の位相と振幅の関係を表すconste
llation は、チップ間の遷移で原点を通る(zero cross)
することはないのが特徴である。したがって、アンプ系
などの非線形性特性を持った回路素子の影響を受けずら
いなどの優れた点がある。
【0072】本発明はOQPSK変調方式に対してもま
ったく同じ装置構成で適用可能である。OQPSK変調
波は、チップ単位で位相が変化する第8図(a)のQPS
Kに対して、第15図(a)に示すように各チップの中心
でもさらに位相が変化する。したがって、図7とまった
く同じ構成で、混合器の各出力I(1)、…、I(N/M)
およびQ(1)、…、Q(N/M)が得られる。第15図
(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)に示すように、上記の
位相変化を反映しチップの中央でも出力が変化する。し
かし、出力に対してi-channelおよびq-cha
nnelに対応した+1、−1の重み付けを行った後に
各々加算器により和を取った出力IIi(1)、QQi(1)
およびIIq(1)、QQq(1)は、第15図(i)、(j)、
(k)、(l)に示すように互いに半チップ分ずれるが、基本
的には通常のQPSKの場合とまったく同じ出力が得ら
れる。したがって、前述と同じように同期検波あるいは
遅延検波が可能である。例えば前と同じように、第10
図(a)に示す演算を行うことにより遅延検波を用いた復
調が可能である。
ったく同じ装置構成で適用可能である。OQPSK変調
波は、チップ単位で位相が変化する第8図(a)のQPS
Kに対して、第15図(a)に示すように各チップの中心
でもさらに位相が変化する。したがって、図7とまった
く同じ構成で、混合器の各出力I(1)、…、I(N/M)
およびQ(1)、…、Q(N/M)が得られる。第15図
(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)に示すように、上記の
位相変化を反映しチップの中央でも出力が変化する。し
かし、出力に対してi-channelおよびq-cha
nnelに対応した+1、−1の重み付けを行った後に
各々加算器により和を取った出力IIi(1)、QQi(1)
およびIIq(1)、QQq(1)は、第15図(i)、(j)、
(k)、(l)に示すように互いに半チップ分ずれるが、基本
的には通常のQPSKの場合とまったく同じ出力が得ら
れる。したがって、前述と同じように同期検波あるいは
遅延検波が可能である。例えば前と同じように、第10
図(a)に示す演算を行うことにより遅延検波を用いた復
調が可能である。
【0073】次に、変調方式がπ/4-shift QP
SKの場合について説明する。この変調方式の特徴は、
OQPSKの場合と同様に通常のQPSKを基本として
いるが、第16図に示すように、1チップごとに正また
は負方向回転のπ/4の位相シフトを加える点である
(第16図の例は正回転)。この結果変調波の位相と振幅
を表すconstellation はチップ間の遷移でOQPSKの
場合と同様に原点を通る(zero cross)ことはない。非線
形素子の影響を受けずらく、さらに、チップレ−トが同
じ場合、スペクトル拡散に必要な周波数帯域幅が比較的
狭くてもよいなど優れた特徴を持つ。
SKの場合について説明する。この変調方式の特徴は、
OQPSKの場合と同様に通常のQPSKを基本として
いるが、第16図に示すように、1チップごとに正また
は負方向回転のπ/4の位相シフトを加える点である
(第16図の例は正回転)。この結果変調波の位相と振幅
を表すconstellation はチップ間の遷移でOQPSKの
場合と同様に原点を通る(zero cross)ことはない。非線
形素子の影響を受けずらく、さらに、チップレ−トが同
じ場合、スペクトル拡散に必要な周波数帯域幅が比較的
狭くてもよいなど優れた特徴を持つ。
【0074】π/4-shift QPSK変調の場合も
同様にして復調が可能であるが、チップごとのπ/4ま
たは−π/4のシフト分をLO signalの周波数
で補正する必要がある。第17図に、各部の波形を示
す。第17図(a)に示すように簡単のため、拡散符号列
はi-channelおよびq-channelで同じと
し簡単のため、+1+1−1とする。1シンボルは3チ
ップで構成されると仮定する。オリジナルのQPSK変
調波は拡散符号列から第17図(b)のように与えられ
る。正回転のπ/4シフトの場合を想定すると、π/4
-shift QPSK波は第17図(c)のように与えら
れる。LO signalは上記シフトを考慮して、周
波数を8チップで1Hz相当ずらす必要がある。すなわ
ち、第17図(d)に示すようにfLO=fRF+1/(8T
c)とする。負回転のπ/4シフトの場合は、fLO=f
RF−1/(8Tc)とする。図7のI(1)、I(2)、I
(3)およびQ(1)、Q(2)、Q(3)は、第17図(e)、
(f)、(g)、(h)、(i)、(j)に示すように与えられる。拡
散符号列に対応する重み付けの後、加算器により和を取
った出力IIi(1)、QQi(1)およびIIq(1)、QQq
(1)は第17図(k)、(l)、(m)、(n)で与えられる。QP
SK変調の場合と同様に、シンボル間隔でi-chan
nelおよびq-channelに対応した自己相関値
が得られる。したがって、例えば、第10図(a)に示す
演算を行うことにより、同様の復調が可能である。
同様にして復調が可能であるが、チップごとのπ/4ま
たは−π/4のシフト分をLO signalの周波数
で補正する必要がある。第17図に、各部の波形を示
す。第17図(a)に示すように簡単のため、拡散符号列
はi-channelおよびq-channelで同じと
し簡単のため、+1+1−1とする。1シンボルは3チ
ップで構成されると仮定する。オリジナルのQPSK変
調波は拡散符号列から第17図(b)のように与えられ
る。正回転のπ/4シフトの場合を想定すると、π/4
-shift QPSK波は第17図(c)のように与えら
れる。LO signalは上記シフトを考慮して、周
波数を8チップで1Hz相当ずらす必要がある。すなわ
ち、第17図(d)に示すようにfLO=fRF+1/(8T
c)とする。負回転のπ/4シフトの場合は、fLO=f
RF−1/(8Tc)とする。図7のI(1)、I(2)、I
(3)およびQ(1)、Q(2)、Q(3)は、第17図(e)、
(f)、(g)、(h)、(i)、(j)に示すように与えられる。拡
散符号列に対応する重み付けの後、加算器により和を取
った出力IIi(1)、QQi(1)およびIIq(1)、QQq
(1)は第17図(k)、(l)、(m)、(n)で与えられる。QP
SK変調の場合と同様に、シンボル間隔でi-chan
nelおよびq-channelに対応した自己相関値
が得られる。したがって、例えば、第10図(a)に示す
演算を行うことにより、同様の復調が可能である。
【0075】第18図に、i-channelおよびq-
channelに拡散符号列として同じ符号列を用い、
i-channelおよびq-channelを互いに数
チップずらすような変調方式に対する例を示す。第18
図(a)に示すようにi-channelおよびq-cha
nnelを互いにKチップずらし、拡散コ−ドは同じと
する。各シンボルに対する変調デ−タは、第18図(b)
の上段に示すようにi-channelおよびq-cha
nnel各々に対して与えられるとする。復調デ−タ
は、別途キャリア再生(carrier recovery)回路を用い
て、受信波に対する絶対位相が再生出来る場合(すなは
ち、同期検波の場合)は、第18図(b)の中段に示すよう
にi-channelデ−タおよびq-channelデ
−タが各々独立に、Kチップ相当互いにずれて出力され
る。キャリア再生回路を用いない場合は、第18図(b)
下段に示すように、復調デ−タには、i-channe
lデ−タおよびq-channelデ−タが重なって出
力される。この場合、クロックパルスも第18図(b)の
最下段に示すように、シンボル(Tc)ごとのクロックパ
ルスとKチップ分ずれたクロックパルスとが重なって与
えられる。したがって、これらのクロックパルスを基に
デ−タを復調すれば、キャリア再生しなくてもi-ch
annelおよびq-channelに対応するデ−タ
が復調出来る。
channelに拡散符号列として同じ符号列を用い、
i-channelおよびq-channelを互いに数
チップずらすような変調方式に対する例を示す。第18
図(a)に示すようにi-channelおよびq-cha
nnelを互いにKチップずらし、拡散コ−ドは同じと
する。各シンボルに対する変調デ−タは、第18図(b)
の上段に示すようにi-channelおよびq-cha
nnel各々に対して与えられるとする。復調デ−タ
は、別途キャリア再生(carrier recovery)回路を用い
て、受信波に対する絶対位相が再生出来る場合(すなは
ち、同期検波の場合)は、第18図(b)の中段に示すよう
にi-channelデ−タおよびq-channelデ
−タが各々独立に、Kチップ相当互いにずれて出力され
る。キャリア再生回路を用いない場合は、第18図(b)
下段に示すように、復調デ−タには、i-channe
lデ−タおよびq-channelデ−タが重なって出
力される。この場合、クロックパルスも第18図(b)の
最下段に示すように、シンボル(Tc)ごとのクロックパ
ルスとKチップ分ずれたクロックパルスとが重なって与
えられる。したがって、これらのクロックパルスを基に
デ−タを復調すれば、キャリア再生しなくてもi-ch
annelおよびq-channelに対応するデ−タ
が復調出来る。
【0076】第19図に遅延多重を用いたスペクトル拡
散変調方式に対する復調法を示す。第19図(a)に示す
ように、i-channelおよびq-channelの
各々の拡散符号列として互いに直交するコ−ドを用い
る。さらに、iおよびq各々に対して基準(standard)と例
えばKチップ分遅延(delay)した2ケ(一般に複数ケ)の
channelを用意する。第19図(b)の上段に示す
ように、変調デ−タのうちi-channel(1)、i-
channel(2)の各デ−タを上のi-channe
lの基準と遅延した各々のchannelを用いて変調
する。q-channelのデ−タに関してもまったく
同様にして、q-channel(1)、q-channe
l(2)の各デ−タを上のq-channelの基準と遅
延した各々のchannelを用いて変調する。復調デ
−タは、第19図(b)の中段に示すようにi-chann
elおよびq-channelに対してそれぞれ1シン
ボル(Ts)間隔で、i-channel(1)およびq-c
hannel(1)のデ−タが、それらよりKチップ分遅
延してi-channel(2)およびq-channel
(2)のデ−タが得られる。また、クロックパルスは、第
19図(b)下段で示されるようにシンボル間隔とKチッ
プ分遅延した点の両方に対して与えられる。したがっ
て、これらのクロックパルスを基に各channelの
デ−タが復調出来る。
散変調方式に対する復調法を示す。第19図(a)に示す
ように、i-channelおよびq-channelの
各々の拡散符号列として互いに直交するコ−ドを用い
る。さらに、iおよびq各々に対して基準(standard)と例
えばKチップ分遅延(delay)した2ケ(一般に複数ケ)の
channelを用意する。第19図(b)の上段に示す
ように、変調デ−タのうちi-channel(1)、i-
channel(2)の各デ−タを上のi-channe
lの基準と遅延した各々のchannelを用いて変調
する。q-channelのデ−タに関してもまったく
同様にして、q-channel(1)、q-channe
l(2)の各デ−タを上のq-channelの基準と遅
延した各々のchannelを用いて変調する。復調デ
−タは、第19図(b)の中段に示すようにi-chann
elおよびq-channelに対してそれぞれ1シン
ボル(Ts)間隔で、i-channel(1)およびq-c
hannel(1)のデ−タが、それらよりKチップ分遅
延してi-channel(2)およびq-channel
(2)のデ−タが得られる。また、クロックパルスは、第
19図(b)下段で示されるようにシンボル間隔とKチッ
プ分遅延した点の両方に対して与えられる。したがっ
て、これらのクロックパルスを基に各channelの
デ−タが復調出来る。
【0077】第19図で多重化の一例として遅延多重を
示したが、その他にもM−arry多重方式や複数の拡
散符号列を用いる多重方式などがあるが、本発明は同様
に適用可能なことは自明である。多重化により複数の拡
散符号列に対応したスペクトル拡散信号を同時に復調す
る必要が生ずる場合がある。これに対応するには、各図
の構成で、混合器までは同じであるが、別途スイッチン
グ回路グル−プのみを拡散符号列の数だけ用意すること
により、まったく問題なく復調が可能である。
示したが、その他にもM−arry多重方式や複数の拡
散符号列を用いる多重方式などがあるが、本発明は同様
に適用可能なことは自明である。多重化により複数の拡
散符号列に対応したスペクトル拡散信号を同時に復調す
る必要が生ずる場合がある。これに対応するには、各図
の構成で、混合器までは同じであるが、別途スイッチン
グ回路グル−プのみを拡散符号列の数だけ用意すること
により、まったく問題なく復調が可能である。
【0078】以上、本発明を具体例を用いて説明した
が、さらに細かい点を追加する。図7の第3のSAW遅
延素子では、第2の遅延素子との±90°の位相差はS
AWの伝搬路で実現したが、外部に±90°の位相シフ
ト回路を形成すれば、必ずしも遅延素子の中で実現する
必要はない。また、一般的には、各図で用いているSA
W遅延素子は、同一の圧電基板上に同一の素材でトラン
スデュ−サを構成する方が、遅延素子の温度特性を厳密
に一致させることが出来る。また、以上の説明では第1
の遅延素子に変調信号、第2または第3の遅延素子に無
変調信号を加える例を示したが、逆に第1の遅延素子に
無変調信号、第2または第3の遅延素子に変調信号を加
えてもまったく同じ機能が得られることは自明のことで
ある。
が、さらに細かい点を追加する。図7の第3のSAW遅
延素子では、第2の遅延素子との±90°の位相差はS
AWの伝搬路で実現したが、外部に±90°の位相シフ
ト回路を形成すれば、必ずしも遅延素子の中で実現する
必要はない。また、一般的には、各図で用いているSA
W遅延素子は、同一の圧電基板上に同一の素材でトラン
スデュ−サを構成する方が、遅延素子の温度特性を厳密
に一致させることが出来る。また、以上の説明では第1
の遅延素子に変調信号、第2または第3の遅延素子に無
変調信号を加える例を示したが、逆に第1の遅延素子に
無変調信号、第2または第3の遅延素子に変調信号を加
えてもまったく同じ機能が得られることは自明のことで
ある。
【0079】第20図に、ある限られた条件の下では図
7の構成と同じ機能を有するSAW信号処理装置の本発
明の他の実施例を示す。本装置は第1のSAW遅延素子
のみを用い、スペクトル拡散信号をこの遅延素子に入力
する。各出力端子の位相遅れφ1(1)、φ1(2)、…、φ
1(N)は、隣合う端子間に対応する位相遅れの差(|φ
1(1)−φ1(2)|、|φ1(2)−φ1(3)|、…、|φ1(N−
1)−φ1(N)|)がスペクトル拡散信号のチップ長(Tc)
の2πfRF倍にほぼ等しい。また、第7図と同様にNケ
の出力端子はMケにグル−プ分けされ、さらに|φ1(N
−1)−φ1(N)|≒Ts×2πfRF×Mを満たす。周波
数fLOの信号は、周波数はfRFに等しい無変調のCW信
号で、第20図に示すように2分され一方は遅延素子の
各々の出力と混合器33−1、33−2、…、33−N
で混合され、出力I(1)、I(2)、…、I(N)が得られ
る。他方は、外部の移相器により±90°の位相シフト
を与えた後、遅延素子の各々の出力と混合器34−1、
34−2、…、34−Nで混合され、出力0(1)、0
(2)、…、0(N)が得られる。以降の処理あるいは演算
に関しては図7の構成とまったく同じである。また、前
にも述べているように周波数fRFのスペクトル拡散信号
と、周波数fLOのCW信号の入力端子は互いに取り替え
てもまったく同様の結果が得られる。
7の構成と同じ機能を有するSAW信号処理装置の本発
明の他の実施例を示す。本装置は第1のSAW遅延素子
のみを用い、スペクトル拡散信号をこの遅延素子に入力
する。各出力端子の位相遅れφ1(1)、φ1(2)、…、φ
1(N)は、隣合う端子間に対応する位相遅れの差(|φ
1(1)−φ1(2)|、|φ1(2)−φ1(3)|、…、|φ1(N−
1)−φ1(N)|)がスペクトル拡散信号のチップ長(Tc)
の2πfRF倍にほぼ等しい。また、第7図と同様にNケ
の出力端子はMケにグル−プ分けされ、さらに|φ1(N
−1)−φ1(N)|≒Ts×2πfRF×Mを満たす。周波
数fLOの信号は、周波数はfRFに等しい無変調のCW信
号で、第20図に示すように2分され一方は遅延素子の
各々の出力と混合器33−1、33−2、…、33−N
で混合され、出力I(1)、I(2)、…、I(N)が得られ
る。他方は、外部の移相器により±90°の位相シフト
を与えた後、遅延素子の各々の出力と混合器34−1、
34−2、…、34−Nで混合され、出力0(1)、0
(2)、…、0(N)が得られる。以降の処理あるいは演算
に関しては図7の構成とまったく同じである。また、前
にも述べているように周波数fRFのスペクトル拡散信号
と、周波数fLOのCW信号の入力端子は互いに取り替え
てもまったく同様の結果が得られる。
【0080】第20図は、SAW遅延素子は1ケしか用
いないが、用いる圧電基板の温度特性が水晶等のように
非常に良い場合、あるいは使用温度範囲が極めて狭い場
合は、図7と同等の機能を有する。一般に、1シンボル
に相当する遅延の結果、用いる温度範囲内で45°以下
の位相ズレならば、使用目的によっては許容出来る。し
たがって、圧電基板を伝搬するSAWの温度特性をTC
D、使用温度範囲をΔTとすると、fRF×Ts×TCD
×ΔT≦1/8を満足する必要がある。一例として、1
シンボル内に前例と同じ120波を仮定するとfRF×T
s=120となるため、TCD×ΔT≦1/(8×12
0)≒1/103が導かれる。したがって、ΔT=10
0℃とするとTCD≦10ppm/℃程度が要求され
る。逆に、TCD≒100ppm/℃程度の圧電基板を
用いる場合はΔT=10℃の範囲内で用いるならば第2
0図の構成でも図7とほぼ同様の機能が実現出来る。
いないが、用いる圧電基板の温度特性が水晶等のように
非常に良い場合、あるいは使用温度範囲が極めて狭い場
合は、図7と同等の機能を有する。一般に、1シンボル
に相当する遅延の結果、用いる温度範囲内で45°以下
の位相ズレならば、使用目的によっては許容出来る。し
たがって、圧電基板を伝搬するSAWの温度特性をTC
D、使用温度範囲をΔTとすると、fRF×Ts×TCD
×ΔT≦1/8を満足する必要がある。一例として、1
シンボル内に前例と同じ120波を仮定するとfRF×T
s=120となるため、TCD×ΔT≦1/(8×12
0)≒1/103が導かれる。したがって、ΔT=10
0℃とするとTCD≦10ppm/℃程度が要求され
る。逆に、TCD≒100ppm/℃程度の圧電基板を
用いる場合はΔT=10℃の範囲内で用いるならば第2
0図の構成でも図7とほぼ同様の機能が実現出来る。
【0081】次に、設計事項であるが、第4,6,7,
12,20図を具体的に実現する場合の回路構成の簡略
化に関して述べる。上記の図の説明では、説明の簡単の
ため、各混合器の各々の出力に初めにスイッチング回路
により+1または−1の重み付けを行った後に、加算器
で和を取る場合に関して説明した。しかし、重み付けの
ためのスイッチングと和を取るための加算は、順序を逆
にしても結果はまったく同じである。すなわち、混合器
の各出力に対して、+1または−1に重み付けされる出
力同志を初めに加算し、しかる後に+1または−1の重
み付けを行い、さらに両出力の和を取れば良い。回路規
模的には、後者の構成の方が小規模で実現出来る場合が
ある。当然のことであるが、これも本発明の範ちゅうに
含まれることは自明のことである。
12,20図を具体的に実現する場合の回路構成の簡略
化に関して述べる。上記の図の説明では、説明の簡単の
ため、各混合器の各々の出力に初めにスイッチング回路
により+1または−1の重み付けを行った後に、加算器
で和を取る場合に関して説明した。しかし、重み付けの
ためのスイッチングと和を取るための加算は、順序を逆
にしても結果はまったく同じである。すなわち、混合器
の各出力に対して、+1または−1に重み付けされる出
力同志を初めに加算し、しかる後に+1または−1の重
み付けを行い、さらに両出力の和を取れば良い。回路規
模的には、後者の構成の方が小規模で実現出来る場合が
ある。当然のことであるが、これも本発明の範ちゅうに
含まれることは自明のことである。
【0082】以上の説明は、スペクトル拡散信号を基本
にその復調に関して述べてきたが、本発明の装置は通常
の位相変調信号の復調器としても用いることが出来る。
すなわち、BPSK、QPSK、8相あるいは16相P
SK、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)
のような多相位相変調信号の復調に適用出来るものであ
る。第21図に示す例を用いて、BPSKまたはQPS
Kの復調法に関して説明する。第21図は図7と、第
1、第2および第3の遅延素子および混合器31−1、
31−2、34−1、34−2に関しては基本的に同じ
であるが、第21図では各遅延素子の出力は各々2ケで
ある。また、各遅延素子の対応する出力の位相遅れ間の
関係は、φ1(1)≒φ2(1)、φ1(2)≒φ2(2)、φ
2(1)≒φ3(1)±90°、φ2(2)≒φ3(2)±90°で
ある。図7と異なる点は、各出力の位相遅れの差|φ
1(1)−φ1(2)|が単位シンボル長(Ts)と2πfRFと
の積(Ts×2πfRF)にほぼ等しい点、および混合器以
降の処理である。
にその復調に関して述べてきたが、本発明の装置は通常
の位相変調信号の復調器としても用いることが出来る。
すなわち、BPSK、QPSK、8相あるいは16相P
SK、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)
のような多相位相変調信号の復調に適用出来るものであ
る。第21図に示す例を用いて、BPSKまたはQPS
Kの復調法に関して説明する。第21図は図7と、第
1、第2および第3の遅延素子および混合器31−1、
31−2、34−1、34−2に関しては基本的に同じ
であるが、第21図では各遅延素子の出力は各々2ケで
ある。また、各遅延素子の対応する出力の位相遅れ間の
関係は、φ1(1)≒φ2(1)、φ1(2)≒φ2(2)、φ
2(1)≒φ3(1)±90°、φ2(2)≒φ3(2)±90°で
ある。図7と異なる点は、各出力の位相遅れの差|φ
1(1)−φ1(2)|が単位シンボル長(Ts)と2πfRFと
の積(Ts×2πfRF)にほぼ等しい点、および混合器以
降の処理である。
【0083】QPSK変調の場合、外部回路でキャリア
再生を行えば、I(1)、Q(1)およびI(2)、Q(2)
は、第22図(a)にconstellation を示すように、nπ
/2+π/4(n=0,1,2,3)の座標点に正確に位置
するため、通常の同期検波の手法がそのまま適用可能で
ある。キャリア再生を行わない場合は、第22図(b)に
示すように、constellation は必ずしも上記座標点には
位置しない。しかし、第22図(b)のψ1とψ2の関係は
ψ1≒ψ2+nπ/2(n=0,1,2,3)であり、各出力
は以下であたえられる。
再生を行えば、I(1)、Q(1)およびI(2)、Q(2)
は、第22図(a)にconstellation を示すように、nπ
/2+π/4(n=0,1,2,3)の座標点に正確に位置
するため、通常の同期検波の手法がそのまま適用可能で
ある。キャリア再生を行わない場合は、第22図(b)に
示すように、constellation は必ずしも上記座標点には
位置しない。しかし、第22図(b)のψ1とψ2の関係は
ψ1≒ψ2+nπ/2(n=0,1,2,3)であり、各出力
は以下であたえられる。
【0084】I(1)〜cosψ1 Q(1)〜sinψ1 I(2)〜cosψ2 Q(2)〜sinψ2 これらの出力を第21図に示すように、互い違いに混合
し、さらに和と差を取る。すなわち、以下の演算を行
う。
し、さらに和と差を取る。すなわち、以下の演算を行
う。
【0085】Out1〜I(1)・I(2)+Q(1)・Q
(2)〜cos(ψ1−ψ2) Out2〜−I(1)・Q(2)+Q(1)・I(2)〜sin
(ψ1−ψ2) 上記関係式より、ψ1、ψ2の位相差に対応して第22図
(c)に示す表のような復調結果が得られる。また、復調
のためのタイミングを決めるクロックパルスは、Out
12+Out22よりクロック再生が可能である。第2
2図(c)はQPSK変調の場合であるが、BPSK変調
の場合はOut1のみから復調が可能である。
(2)〜cos(ψ1−ψ2) Out2〜−I(1)・Q(2)+Q(1)・I(2)〜sin
(ψ1−ψ2) 上記関係式より、ψ1、ψ2の位相差に対応して第22図
(c)に示す表のような復調結果が得られる。また、復調
のためのタイミングを決めるクロックパルスは、Out
12+Out22よりクロック再生が可能である。第2
2図(c)はQPSK変調の場合であるが、BPSK変調
の場合はOut1のみから復調が可能である。
【0086】第21、22図ではBPSK、QPSKを
例に取って説明したが、I(1)、Q(1)およびI(2)、
Q(2)の振幅と位相に現シンボルと前シンボルの変調情
報が含まれているため、本手法による復調は位相に変調
を加える他の変調方式に対しても同様に適用可能であ
る。
例に取って説明したが、I(1)、Q(1)およびI(2)、
Q(2)の振幅と位相に現シンボルと前シンボルの変調情
報が含まれているため、本手法による復調は位相に変調
を加える他の変調方式に対しても同様に適用可能であ
る。
【0087】次に、最近盛んに研究され始めたミリ波等
を用いた通信への適用に関して説明する。ミリ波等の通
信では、一般に周波数の安定度を保のが非常に難しいた
め、位相の変化で情報を送る位相変調より、周波数の変
化で情報を送る周波数変調(FSK:Frequency Shift K
eying)方式を用いる場合が多い。周波数変調は第23図
に示すように、基準周波数f0に対して、Δf1(=Δω1
/2π)だけ小さいf1とΔf2(=Δω2/2π)だけ大き
いf2の周波数の信号を変調信号として用いる。本発明
の基本形は第21図と同じである。したがって、第21
図のfRFはf1とf2となり、fLOはf0となる。周波数
変調では1シンボル長(Ts)ごとにf1またはf2の周波
数の信号が出力される。位相には変調情報が含まれてい
ないため、第21図で|φ1(1)−φ1(2)|≒Ts×2π
f0およびφ2(1)≒φ3(1)±90°、φ2(2)≒φ
3(2)±90°を満足する必要あるが、第1の遅延素子
と第2、第3の遅延素子の位相遅れ間の関係φ1(1)≒
φ2(1)、φ1(2)≒φ2(2)は必ずしも必要条件ではな
い。
を用いた通信への適用に関して説明する。ミリ波等の通
信では、一般に周波数の安定度を保のが非常に難しいた
め、位相の変化で情報を送る位相変調より、周波数の変
化で情報を送る周波数変調(FSK:Frequency Shift K
eying)方式を用いる場合が多い。周波数変調は第23図
に示すように、基準周波数f0に対して、Δf1(=Δω1
/2π)だけ小さいf1とΔf2(=Δω2/2π)だけ大き
いf2の周波数の信号を変調信号として用いる。本発明
の基本形は第21図と同じである。したがって、第21
図のfRFはf1とf2となり、fLOはf0となる。周波数
変調では1シンボル長(Ts)ごとにf1またはf2の周波
数の信号が出力される。位相には変調情報が含まれてい
ないため、第21図で|φ1(1)−φ1(2)|≒Ts×2π
f0およびφ2(1)≒φ3(1)±90°、φ2(2)≒φ
3(2)±90°を満足する必要あるが、第1の遅延素子
と第2、第3の遅延素子の位相遅れ間の関係φ1(1)≒
φ2(1)、φ1(2)≒φ2(2)は必ずしも必要条件ではな
い。
【0088】FSKで、変調信号が2シンボルに渡って
同一の周波数の場合、すなわち・・f1f1・・の場合は
第21図のI(1)、Q(1)およびI(2)、Q(2)は以下
で与えられる。
同一の周波数の場合、すなわち・・f1f1・・の場合は
第21図のI(1)、Q(1)およびI(2)、Q(2)は以下
で与えられる。
【0089】I(1)〜cos(Δω1t+ψ1(1)) Q(1)〜−sin(Δω1t+ψ1(1)) I(2)〜cos(Δω1t+ψ1(2)) Q(2)〜−sin(Δω1t+ψ1(2)) ここで、ψ1(1)、ψ1(2)は任意の位相を表す。したが
って、Out1、Out2は第21図より、 Out1〜I(1)・I(2)+Q(1)・Q(2)〜cos
(ψ1(1)−ψ1(2)) Out2〜−I(1)・Q(2)+Q(1)・I(2)〜−si
n(ψ1(1)−ψ1(2)) 同様にして、・・f2f2・・の場合はI(1)、Q(1)お
よびI(2)、Q(2)は以下で与えられる。
って、Out1、Out2は第21図より、 Out1〜I(1)・I(2)+Q(1)・Q(2)〜cos
(ψ1(1)−ψ1(2)) Out2〜−I(1)・Q(2)+Q(1)・I(2)〜−si
n(ψ1(1)−ψ1(2)) 同様にして、・・f2f2・・の場合はI(1)、Q(1)お
よびI(2)、Q(2)は以下で与えられる。
【0090】I(1)〜cos(Δω2t+ψ2(1)) Q(1)〜sin(Δω2t+ψ2(1)) I(2)〜cos(Δω2t+ψ2(2)) Q(2)〜sin(Δω2t+ψ2(2)) したがって、Out1、Out2は Out1〜cos(ψ2(1)−ψ2(2)) Out2〜sin(ψ2(1)−ψ2(2)) 現シンボルと前シンボルで周波数が変化する場合、すな
わち、・・f2f1・・の場合はI(1)、Q(1)およびI
(2)、Q(2)は以下で与えられる。
わち、・・f2f1・・の場合はI(1)、Q(1)およびI
(2)、Q(2)は以下で与えられる。
【0091】I(1)〜cos(Δω1t+ψ1(1)) Q(1)〜−sin(Δω1t+ψ1(1)) I(2)〜cos(Δω2t+ψ2(2)) Q(2)〜sin(Δω2t+ψ2(2)) したがって、Out1、Out2は Out1〜cos{(Δω1+Δω2)t+ψ1(1)+ψ
2(2))} Out2〜−sin{(Δω1+Δω2)t+ψ1(1)+ψ
2(2))} 同様にして、・・f1f2・・の場合はI(1)、Q(1)お
よびI(2)、Q(2)は以下で与えられる。
2(2))} Out2〜−sin{(Δω1+Δω2)t+ψ1(1)+ψ
2(2))} 同様にして、・・f1f2・・の場合はI(1)、Q(1)お
よびI(2)、Q(2)は以下で与えられる。
【0092】I(1)〜cos(Δω2t+ψ2(1)) Q(1)〜sin(Δω2t+ψ2(1)) I(2)〜cos(Δω1t+ψ1(2)) Q(2)〜−sin(Δω1t+ψ1(2)) したがって、Out1、Out2は Out1〜cos{(Δω1+Δω2)t+ψ2(1)+ψ
1(2))} Out2〜sin{(Δω1+Δω2)t+ψ2(1)+ψ
1(2))} これらの出力からデ−タを復調するには、第24図(a)
に一例をしめすように、例えばLow pass とHigh pass
の前置フィルタ(pre-filter)を各々Out1とOut2
の出力に導入し、さらに2乗検波を行った後に各々和を
取ると、結果は第24図(b)の表に示すような値が得ら
れる。すなわち、f1f1あるいはf2f2と同じ周波数が
続く場合は、Low pass pre-filter を介した出力は1、
High pass pre-filter を介した出力は0となる。f1f
2あるいはf2f1と周波数が変化する場合はLow pass pr
e-filter を介した出力は0、High pass pre-filter を
介した出力は1となる。したがって、FSK変調信号の
復調に対しても本発明の第21図の構造が適用可能なこ
とが分かる。
1(2))} Out2〜sin{(Δω1+Δω2)t+ψ2(1)+ψ
1(2))} これらの出力からデ−タを復調するには、第24図(a)
に一例をしめすように、例えばLow pass とHigh pass
の前置フィルタ(pre-filter)を各々Out1とOut2
の出力に導入し、さらに2乗検波を行った後に各々和を
取ると、結果は第24図(b)の表に示すような値が得ら
れる。すなわち、f1f1あるいはf2f2と同じ周波数が
続く場合は、Low pass pre-filter を介した出力は1、
High pass pre-filter を介した出力は0となる。f1f
2あるいはf2f1と周波数が変化する場合はLow pass pr
e-filter を介した出力は0、High pass pre-filter を
介した出力は1となる。したがって、FSK変調信号の
復調に対しても本発明の第21図の構造が適用可能なこ
とが分かる。
【0093】FSK変調信号の復調には、第21図の第
1の遅延素子と第2、第3の遅延素子の位相遅れ間の関
係は必ずしも規定する必要はないことを先に述べた。ま
た、±90°の位相シフトは、必ずしもfLOの信号に対
して導入する必要はなく、f RFの変調信号に導入しても
良いことも先に述べた。以上の点を考慮すると、FSK
変調信号の復調には、第21図の構成の外に、第25図
(a)に示すように第2、第3の遅延素子のみを用いる構
成でも同じ機能が実現出来る。ただし、遅延素子の各出
力の位相遅れ間の関係は、|φ2(1)−φ2(2)|≒|φ
3(1)−φ3(2)|≒Ts×2πf0、φ2(1)≒φ3(1)±
90°、φ2(2)≒φ3(2)±90°を満足する必要があ
る。
1の遅延素子と第2、第3の遅延素子の位相遅れ間の関
係は必ずしも規定する必要はないことを先に述べた。ま
た、±90°の位相シフトは、必ずしもfLOの信号に対
して導入する必要はなく、f RFの変調信号に導入しても
良いことも先に述べた。以上の点を考慮すると、FSK
変調信号の復調には、第21図の構成の外に、第25図
(a)に示すように第2、第3の遅延素子のみを用いる構
成でも同じ機能が実現出来る。ただし、遅延素子の各出
力の位相遅れ間の関係は、|φ2(1)−φ2(2)|≒|φ
3(1)−φ3(2)|≒Ts×2πf0、φ2(1)≒φ3(1)±
90°、φ2(2)≒φ3(2)±90°を満足する必要があ
る。
【0094】第25図(a)では第21図と異なり、第
2、第3の遅延素子には周波数がfRFのFSK変調信号
を入力する。この場合、fLO(=f0)の無変調信号は、
位相に関しては規定されないため、必ずしも遅延素子に
通す必要はなく、図に示すように各混合器に直接入力す
れば良い。第25図(a)のI(1)、Q(1)およびI
(2)、Q(2)には、第21図のI(1)、Q(1)およびI
(2)、Q(2)と基本的には同じ出力が得られる。遅延素
子の数が1ケ少なく出来る点で第21図の構成より回路
の簡略化が可能である。
2、第3の遅延素子には周波数がfRFのFSK変調信号
を入力する。この場合、fLO(=f0)の無変調信号は、
位相に関しては規定されないため、必ずしも遅延素子に
通す必要はなく、図に示すように各混合器に直接入力す
れば良い。第25図(a)のI(1)、Q(1)およびI
(2)、Q(2)には、第21図のI(1)、Q(1)およびI
(2)、Q(2)と基本的には同じ出力が得られる。遅延素
子の数が1ケ少なく出来る点で第21図の構成より回路
の簡略化が可能である。
【0095】±90°の位相シフト回路を外部回路で実
現すればさらに簡略化が可能である。第25図(b)に示
すように、出力端子が2ケで、出力の位相遅れ間が|φ1
(1)−φ1(2)|≒Ts×2πf0の関係を満足する遅延
素子を用い、これにfRFのFSK変調信号を入力する。
第25図(b)に示すように、遅延素子の各出力と周波数
fLO(=f0)の無変調信号との混合により、I(1)、I
(2)が得られる。同様に遅延素子の各出力と周波数fLO
(=f0)の無変調信号を±90°位相シフトした信号と
の混合により、Q(1)、Q(2)が得られる。これらのI
(1)、Q(1)およびI(2)、Q(2)は、基本的には第2
1図または第25図(a)のI(1)、Q(1)およびI
(2)、Q(2)まったく同じ出力である。外部に±90°
の位相シフト回路を実現する必要があるが、遅延素子が
1ケであるため回路は一層簡略化可能である。当然のこ
とであるが、第25図(a)、(b)の各出力に対して第24
図(a)、(b)等と同じ演算を行えば、同様の復調出力が得
られることは自明のことである。以上のFSK変調方式
への本発明の適用は、特にミリ波等を用いた通信では、
周波数安定度に対する要求が大幅に緩和されるなど、装
置の小型化、低価格化以外にも利点が非常に多い。
現すればさらに簡略化が可能である。第25図(b)に示
すように、出力端子が2ケで、出力の位相遅れ間が|φ1
(1)−φ1(2)|≒Ts×2πf0の関係を満足する遅延
素子を用い、これにfRFのFSK変調信号を入力する。
第25図(b)に示すように、遅延素子の各出力と周波数
fLO(=f0)の無変調信号との混合により、I(1)、I
(2)が得られる。同様に遅延素子の各出力と周波数fLO
(=f0)の無変調信号を±90°位相シフトした信号と
の混合により、Q(1)、Q(2)が得られる。これらのI
(1)、Q(1)およびI(2)、Q(2)は、基本的には第2
1図または第25図(a)のI(1)、Q(1)およびI
(2)、Q(2)まったく同じ出力である。外部に±90°
の位相シフト回路を実現する必要があるが、遅延素子が
1ケであるため回路は一層簡略化可能である。当然のこ
とであるが、第25図(a)、(b)の各出力に対して第24
図(a)、(b)等と同じ演算を行えば、同様の復調出力が得
られることは自明のことである。以上のFSK変調方式
への本発明の適用は、特にミリ波等を用いた通信では、
周波数安定度に対する要求が大幅に緩和されるなど、装
置の小型化、低価格化以外にも利点が非常に多い。
【0096】以上の説明では、各遅延素子のSAW励振
用トランスデュ−サは単純な構造で示したが、低損失化
のためには、反射器等を用いて単方向性の機能を付加し
たトランスデュ−サを用いた方が好ましい。さらに、各
図の説明では、混合器、加算器、スイッチング回路等は
単なる記号で示したが、これらの回路素子の実現には、
バイポ−ラトランジスタ、FET、化合物半導体等も考
えられるが、将来的にはCMOS技術を用いて低消費電
力化あるいはワンチップ化を図るのが現実的な構成法で
ある。また、SAWチップとCMOS回路チップをバン
プボンディング等を用いてチップ直接実装することによ
り装置全体の超小型化が図れる。したがって、以上説明
した装置を搭載したスペクトル拡散通信用無線機あるい
はミリ波などを用いた無線通信機等は、復調部分の回路
構成が大幅に簡素化されるため、無線機の小型化、低価
格化に大きく貢献することは言うまでもない。
用トランスデュ−サは単純な構造で示したが、低損失化
のためには、反射器等を用いて単方向性の機能を付加し
たトランスデュ−サを用いた方が好ましい。さらに、各
図の説明では、混合器、加算器、スイッチング回路等は
単なる記号で示したが、これらの回路素子の実現には、
バイポ−ラトランジスタ、FET、化合物半導体等も考
えられるが、将来的にはCMOS技術を用いて低消費電
力化あるいはワンチップ化を図るのが現実的な構成法で
ある。また、SAWチップとCMOS回路チップをバン
プボンディング等を用いてチップ直接実装することによ
り装置全体の超小型化が図れる。したがって、以上説明
した装置を搭載したスペクトル拡散通信用無線機あるい
はミリ波などを用いた無線通信機等は、復調部分の回路
構成が大幅に簡素化されるため、無線機の小型化、低価
格化に大きく貢献することは言うまでもない。
【0097】
【発明の効果】本発明のSAW信号処理装置では、スペ
クトル拡散通信等の復調用に用いられてきた従来のSA
Wコンボルバ−、SAWマッチトフィルタなどに関する
多くの課題が解決される。すなわち、レプリカ信号の生
成回路等の必要のない、高効率なスペクトル拡散信号の
復調が可能である。さらに、用いる圧電基板に関して
も、基板の温度特性とは無関係に電気信号からSAWへ
の変換効率の良い廉価な基板の採用が可能である。ま
た、外部混合器等にはCMOSを用いた回路構成を採用
することで、さらに低価格で一層の小型化が達成出来
る。SAWチップとCMOS回路チップをバンプボンド
等を用いてチップ直接実装することにより、装置全体の
超小型化が図れ、ひいては無線機端末の小型化に大きく
貢献するものである。
クトル拡散通信等の復調用に用いられてきた従来のSA
Wコンボルバ−、SAWマッチトフィルタなどに関する
多くの課題が解決される。すなわち、レプリカ信号の生
成回路等の必要のない、高効率なスペクトル拡散信号の
復調が可能である。さらに、用いる圧電基板に関して
も、基板の温度特性とは無関係に電気信号からSAWへ
の変換効率の良い廉価な基板の採用が可能である。ま
た、外部混合器等にはCMOSを用いた回路構成を採用
することで、さらに低価格で一層の小型化が達成出来
る。SAWチップとCMOS回路チップをバンプボンド
等を用いてチップ直接実装することにより、装置全体の
超小型化が図れ、ひいては無線機端末の小型化に大きく
貢献するものである。
【図1】従来のスペクトル拡散通信用SAW信号処理装
置例。
置例。
【図2】従来のスペクトル拡散通信用SAW信号処理装
置例。
置例。
【図3】本発明を説明するための部分図。
【図4】本発明のスペクトル拡散通信用SAW信号処理
装置一実施例。
装置一実施例。
【図5】第4図本発明の一実施例の機能説明図。
【図6】本発明のスペクトル拡散通信用SAW信号処理
装置一実施例。
装置一実施例。
【図7】本発明のスペクトル拡散通信用SAW信号処理
装置一実施例。
装置一実施例。
【図8】図7本発明の一実施例のQPSK変調を用いた
機能説明図。
機能説明図。
【図9】QPSK変調信号の位相と振幅(constellatio
n)。
n)。
【図10】図7本発明の一実施例で、QPSK変調から
復調デ−タを得るための演算。
復調デ−タを得るための演算。
【図11】図7本発明の一実施例で、BPSK変調から
復調デ−タを得るための演算。
復調デ−タを得るための演算。
【図12】本発明のスペクトル拡散通信用SAW信号処
理装置一実施例。
理装置一実施例。
【図13】図12本発明の一実施例のQPSK変調を用
いた機能説明図。
いた機能説明図。
【図14】図12本発明の一実施例で、QPSK変調か
ら復調デ−タを得るための演算。
ら復調デ−タを得るための演算。
【図15】図7本発明の一実施例で、OQPSK変調を
用いた機能説明図。
用いた機能説明図。
【図16】π/4-shift QPSK変調信号の位相
と振幅(constellation)。
と振幅(constellation)。
【図17】図7本発明の一実施例で、π/4-shif
t QPSK変調を用いた機能説明図。
t QPSK変調を用いた機能説明図。
【図18】図7本発明の一実施例で、i-channe
lとq-channelに同じ拡散符号列を用い、かつ
互いに数チップ分ずらしたQPSK変調を用いた変調方
式に対する機能説明図。
lとq-channelに同じ拡散符号列を用い、かつ
互いに数チップ分ずらしたQPSK変調を用いた変調方
式に対する機能説明図。
【図19】図7本発明の一実施例で、i-channe
lとq-channel各々に遅延多重したQPSK変
調を用いた変調方式に対する機能説明図。
lとq-channel各々に遅延多重したQPSK変
調を用いた変調方式に対する機能説明図。
【図20】本発明のスペクトル拡散通信用SAW信号処
理装置一実施例。
理装置一実施例。
【図21】本発明の位相変調信号の復調用SAW信号処
理装置一実施例。
理装置一実施例。
【図22】第21図の一実施例で、BPSK、QPSK
変調を用いた機能説明図。
変調を用いた機能説明図。
【図23】FSK変調方式の説明図。
【図24】本発明の周波数変調信号の復調用SAW信号
処理装置一実施例。
処理装置一実施例。
【図25】本発明の周波数変調信号の復調用SAW信号
処理装置一実施例。
処理装置一実施例。
1…圧電基板、6,7…ア−ス、8…電気端子、9…電
極、2−1,2−2,3−1,3−2,10−1,10
−2,11−1,11−2,14,17,25,28…
SAWを励振または受信するための電気端子、4,5,
12,13−1,13−2,13−3,13−4,1
5,16−1,16−2,16−N,18,19−1,
19−2,19−(N−1),19−N,26,29,3
1,27−1,27−2,27−N,30−1,30−
2,30−N,32−1,32−2,32−N…SAW
トランスデュ−サ、20−1,20−2,20−N,3
3−1,33−2,33−N,34−1,34−2,3
4−N,56−1,56−2,56−3,56−4…混
合器、21−1,21−2,21−N/M,21−2N
/M,21−N,35−1,35−2,35−N,36
−1,36−2,36−N,37−1,37−2,37
−N,38−1,38−2,38−N,52−1,52
−2,52−N…スイッチング回路、22−1,22−
2,22−M,39−1,39−2,39−M,40−
1,40−2,40−M,41−1,41−2,41−
M,42−1,42−2,42−M,52−1,52−
2,52−M…スイッチング回路グル−プ、23−1,
23−2,23−M,43−1,43−2,43−M,
44−1,44−2,44−M,45−1,45−2,
45−M,46−1,46−2,46−M,53−1,
53−M,57−1,57−2,61−1,61−2…
加算器、24−1,24−2,24−M,47−1,4
7−2,47−M,48−1,48−2,48−M,4
9−1,49−2,49−M,50−1,50−2,5
0−M,54−1,54−M…出力端子、55…位相シ
フト回路、58−1,58−2…Low pass fi
lter、59−1,59−2…High pass f
ilter、60−1,60−2,60−3,60−4
…2乗検波回路等。
極、2−1,2−2,3−1,3−2,10−1,10
−2,11−1,11−2,14,17,25,28…
SAWを励振または受信するための電気端子、4,5,
12,13−1,13−2,13−3,13−4,1
5,16−1,16−2,16−N,18,19−1,
19−2,19−(N−1),19−N,26,29,3
1,27−1,27−2,27−N,30−1,30−
2,30−N,32−1,32−2,32−N…SAW
トランスデュ−サ、20−1,20−2,20−N,3
3−1,33−2,33−N,34−1,34−2,3
4−N,56−1,56−2,56−3,56−4…混
合器、21−1,21−2,21−N/M,21−2N
/M,21−N,35−1,35−2,35−N,36
−1,36−2,36−N,37−1,37−2,37
−N,38−1,38−2,38−N,52−1,52
−2,52−N…スイッチング回路、22−1,22−
2,22−M,39−1,39−2,39−M,40−
1,40−2,40−M,41−1,41−2,41−
M,42−1,42−2,42−M,52−1,52−
2,52−M…スイッチング回路グル−プ、23−1,
23−2,23−M,43−1,43−2,43−M,
44−1,44−2,44−M,45−1,45−2,
45−M,46−1,46−2,46−M,53−1,
53−M,57−1,57−2,61−1,61−2…
加算器、24−1,24−2,24−M,47−1,4
7−2,47−M,48−1,48−2,48−M,4
9−1,49−2,49−M,50−1,50−2,5
0−M,54−1,54−M…出力端子、55…位相シ
フト回路、58−1,58−2…Low pass fi
lter、59−1,59−2…High pass f
ilter、60−1,60−2,60−3,60−4
…2乗検波回路等。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 崎山 和之 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所映像情報メディア事 業部内 (56)参考文献 特開 平7−7456(JP,A) 特開 昭51−140443(JP,A) 特開 平11−112467(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04J 13/00 - 13/06 H04B 1/69 - 1/713 H03H 9/145 H03H 9/42 H03H 9/72
Claims (12)
- 【請求項1】周波数が各々f1およびf2の第1および第
2の2つの高周波信号を処理する装置であって、各々の
信号を独立に、圧電基板上に弾性表面波励振および受信
用のトランスデュ−サを形成して成り、かつ、f1に対
する位相遅れφ1とf2に対する位相遅れφ2がほぼ等し
い(φ1≒φ2)第1および第2の2つの弾性表面波遅延
素子に入力し、出力から得られる第1および第2の高周
波信号を混合器により混合し、f1とf2の差の周波数
(|f1−f2|)の出力信号を取り出し、 第1の高周波信号は変調波、第2の高周波信号は無変調
波である ことを特徴とする弾性表面波信号処理装置。 - 【請求項2】 前記第1項記載の装置において、第1の周
波数f1の高周波信号および第2の周波数f2の高周波信
号は、第1の高周波信号の変調によるスペクトルの広が
りを除いてf1とf2は等しく、混合器からはベ−スバン
ド帯の変調信号が直接出力されることを特徴とする弾性
表面波信号処理装置。 - 【請求項3】 周波数が各々f1のスペクトル拡散信号お
よびf2の無変調信号である第1および第2の2つの高
周波信号を処理する装置であって、各々の信号を独立
に、各々Nケの出力端子を持つ第1および第2の2つの
以下の遅延素子すなわち、第1の遅延素子の周波数f1
での各端子に対応する出力の位相遅れφ1(1)、φ
1(2)、…、φ1(N)と第2の遅延素子のf2での各端子
に対応する出力の位相遅れφ2(1)、φ2(2)、…、φ
2(N)の関係が、第1の遅延素子の出力の順序を基準に
第2の遅延素子の出力の順序を逆にして各々対応する端
子同志で和を取ったものが全てほぼ等しく(φ1(1)+
φ2(N)≒φ1(2)+φ2(N−1)≒…≒φ1(N)+φ
2(1))、かつ、第1の遅延素子のNケの出力端子で隣
り合う端子間に対応する出力の位相遅れの差(|φ1(1)
−φ1(2)|、|φ1(1)−φ1(2)|、…、|φ1(N−1)−
φ1(N)|)が、スペクトル拡散信号の単位拡散符号列
(単位シンボル)を構成する各チップの長さ(Tc)の2
πf1倍にほぼ等しい遅延素子に入力し、かつ、各遅延
素子の出力を独立なNケの混合器により、第1の遅延素
子の出力を基準に第2の遅延素子の出力の順序を逆にし
て対応させ(すなわち、第1の遅延素子の出力1に対し
ては第2の遅延素子の出力N、出力2に対しては出力N
−1、…、出力Nに対しては出力1)、第1および第2
の高周波信号を混合し、各混合器からf1とf2の和の周
波数(f1+f2)に等しい各々独立なNケの出力信号
(0(1)、0(2)、…、0(N))を取り出すことを特徴
とする弾性表面波信号処理装置。 - 【請求項4】 前記第3項記載の装置において、第1の遅
延素子の1番目の出力端子とN番目の出力端子に対応す
る出力の位相遅れの差|φ1(1)−φ1(N)|が、スペクト
ル拡散信号の単位シンボル長(Ts)と2πf1の整数
(M)倍との積(Ts×2πf1×M)にほぼ等しく、
かつ、Nケの混合器から得られる0(1)、0(2)、…、
0(N)の出力信号は1からN/M、N/M+1から2N
/M、…、(M−1)N/M+1からNのMケにグル−プ
分けされ、各グル−プは各々スペクトル拡散信号の単位
シンボルに対応し、かつ、各グル−プのN/Mケの出力
を単位シンボルを構成する拡散符号列の各チップに対応
して+1または−1の重み付けを行った後に各グル−プ
単位で加算し、各々独立にMケの出力信号(00(1)、
00(2)、…、00(M))として取り出すことを特徴と
する弾性表面波信号処理装置。 - 【請求項5】 周波数がfのどちらか一方がスペクトル拡
散信号で他方が無変調信号である第1および第2の2つ
高周波信号を処理する装置であって、各々Nケの出力端
子を持ち、各端子に対応する出力の位相遅れがφ
1(1)、φ1(2)、…、φ1(N)およびφ2(1)、φ
2(2)、…、φ2(N)で、かつ、各々対応する端子同志で
ほぼ等しい(φ1(1)≒φ2(1)、φ1(2)≒φ2(2)、
…、φ1(N)≒φ2(N))第1および第2の2つの弾性表
面波遅延素子と、同様にNケの出力端子を持ち、周波数
fでの各端子に対応する出力の位相遅れφ3(1)、φ
3(2)、…、φ3(N)が、第2の遅延素子とは90°の位
相差(φ2(1)≒φ3(1)±90°、φ2(2)≒φ3(2)±
90°、…、φ2(N)≒φ3(N)±90°)がある第3の
弾性表面波遅延素子を有し、各遅延素子のNケの出力端
子で隣り合う端子間に対応する出力の位相遅れの差(|
φ1(1)−φ1(2)|、|φ1(2)−φ1(3)|、…、|φ1(N
−1)−φ1(N)|、|φ2(1)−φ2(2)|、|φ2(2)−φ2
(3)|、…、|φ2(N−1)−φ2(N)|および|φ3(1)−
φ3(2)|、|φ3(2)−φ3(3)|、…、|φ3(N−1)−φ
3(N)|)が、スペクトル拡散信号の単位拡散符号列(単
位シンボルに対応)を構成する各チップの長さ(Tc)の
2πf倍にほぼ等しく、かつ、第1および第2の高周波
信号を第1および第2の遅延素子に入力し、出力を独立
なNケの混合器により、第1および第2の遅延素子の各
々対応する端子同志から得られる第1および第2の高周
波信号を混合し、各混合器から差の周波数に等しいすな
わちベ−スバンド帯の変調信号を各々独立にNケ(I
(1)、I(2)、…、I(N))取り出し、かつ、第2の高
周波信号と同じ信号である第3の高周波信号を第3の遅
延素子に入力し、出力を独立なNケの混合器により、第
1および第3の遅延素子の各々対応する端子同志から得
られる第1および第3の高周波信号を混合し、各混合器
から差の周波数に等しいすなわちベ−スバンド帯の変調
信号を各々独立にNケ(Q(1)、Q(2)、…、Q(N))
取り出すことを特徴とする弾性表面波信号処理装置。 - 【請求項6】 前記第1〜5項記載の弾性表面波信号処理
装置を搭載し、かつ、スペクトル拡散信号は無線機の受
信信号あるいは中間周波数信号で、無変調信号は無線機
の局部発振信号であり、前者を基に局部発振信号の周波
数と位相を設定する外部回路(すなわち、キャリア再生
回路)を有することを特徴とするスペクトル拡散通信用
無線機。 - 【請求項7】 周波数がfのどちらか一方がスペクトル拡
散信号で他方が無変調信号である第1および第2の2つ
高周波信号を処理する装置であって、各々Nケの出力端
子を持ち、各端子に対応する出力の位相遅れがφ
1(1)、φ1(2)、…、φ1(N)で隣り合う端子間に対応
する出力の位相遅れの差(|φ1(1)−φ1(2)|、|φ
1(2)−φ1(3)|、…、|φ1(N−1)−φ1(N)|)が、
スペクトル拡散信号の単位拡散符号列(単位シンボルに
対応)を構成する各チップの長さ(Tc)の2πf倍にほ
ぼ等しく、かつ、第1の高周波信号を遅延素子に入力
し、各出力を独立なNケの混合器により第2の高周波信
号と混合し、各混合器から差の周波数に等しいすなわち
ベ−スバンド帯の変調信号を各々独立にNケ(I(1)、
I(2)、…、I(N))取り出し、さらに遅延素子の各出
力を独立なNケの混合器により、上記第2の高周波信号
とは90°の位相差のある第3の高周波信号と混合し、
各混合器から差の周波数に等しいすなわちベ−スバンド
帯の変調信号を各々独立にNケ(Q(1)、Q(2)、…、
Q(N))取り出すことを特徴とする弾性表面波信号処理
装置。 - 【請求項8】 前記第7項記載の装置において、遅延素子
の各々1番目の出力端子とN番目の出力端子に対応する
出力の位相遅れの差|φ1(1)−φ1(N)|が、スペクトル
拡散信号の単位シンボル長(Ts)と2πfの整数
(M)倍との積(Ts×2πf×M)にほぼ等しく、か
つ、各々Nケの混合器から得られるI(1)、I(2)、
…、I(N)およびQ(1)、Q(2)、…、Q(N)の出力信
号は各々1からN/M、N/M+1から2N/M、…、
(M−1)N/M+1からNのMケにグル−プ分けされ、
各グル−プは各々スペクトル拡散信号の単位シンボルに
対応し、かつ、各グル−プのN/Mケの出力を単位シン
ボルを構成する拡散符号列の各チップに対応して+1ま
たは−1の重み付けを行った後に各グル−プ単位で加算
し、各々独立にMケの出力信号IIi(1)、IIi(2)、
…、IIi(M)およびQQi(1)、QQi(2)、…、QQi
(M)として取り出すことを特徴とする弾性表面波信号処
理装置。 - 【請求項9】 周波数がfのどちらか一方が位相変調信号
で他方が無変調信号である第1および第2の2つ高周波
信号を処理する装置であって、各々2ケの出力端子を持
ち、各端子に対応する出力の位相遅れがφ1(1)、φ
1(2)およびφ2(1)、φ2(2)で、かつ、各々対応する
端子同志でほぼ等しい(φ1(1)≒φ2(1)、φ1(2)≒φ
2(2))第1および第2の2つの弾性表面波遅延素子と、
同様に2ケの出力端子を持ち、周波数fでの各端子に対
応する出力の位相遅れφ3(1)、φ3(2)が、第2の遅延
素子とは90°の位相差(φ2(1)≒φ3(1)±90°、
φ2(2)≒φ3(2)±90°)がある第3の弾性表面波遅
延素子を有し、各遅延素子の2ケの出力端子で隣り合う
端子間に対応する出力の位相遅れの差(|φ1(1)−φ
1(2)|、|φ2(1)−φ2(2)|、および|φ3(1)−φ
3(2)|)が、位相変調信号の単位シンボルの長さ(Ts)
の2πf倍にほぼ等しく、かつ、第1および第2の高周
波信号を第1および第2の遅延素子に入力し、第1およ
び第2の遅延素子の各々対応する端子同志から得られる
第1および第2の高周波信号を独立な2ケの混合器によ
り混合し、各混合器から差の周波数に等しいすなわちベ
−スバンド帯の変調信号を各々独立に2ケ(I(1)、I
(2))取り出し、かつ、第2の高周波信号と同じ信号で
ある第3の高周波信号を第3の遅延素子に入力し、第1
および第3の遅延素子の各々対応する端子同志から得ら
れる第1および第3の高周波信号を独立な2ケの混合器
により混合し、各混合器から差の周波数に等しいすなわ
ちベ−スバンド帯の変調信号を各々独立に2ケ(Q
(1)、Q(2))取り出すことを特徴とする弾性表面波信
号処理装置。 - 【請求項10】 一方が周波数f1およびf2(f1<f2)の
周波数変調信号で、他方が周波数f0(f1<f0<f2)の
無変調信号である第1および第2の高周波信号を処理す
る装置であって、各々2ケの出力端子を持ち、各端子に
対応する出力の位相遅れがφ1(1)、φ1(2)およびφ
2(1)、φ2(2)である第1および第2の2つの弾性表面
波遅延素子と、同様に2ケの出力端子を持ち、周波数f
0での各端子に対応する出力の位相遅れφ3(1)、φ
3(2)が、第2の遅延素子とは90°の位相差(φ2(1)
≒φ3(1)±90°、φ2(2)≒φ3(2)±90°)があ
る第3の弾性表面波遅延素子を有し、第1の遅延素子の
2ケの出力端子で隣り合う端子間に対応する出力の位相
遅れの差(|φ1(1)−φ1(2)|)が、周波数変調信号の単
位シンボルの長さ(Ts)の2πf0倍にほぼ等しく、か
つ、第1および第2の高周波信号を第1および第2の遅
延素子に入力し、第1および第2の遅延素子の各々対応
する端子同志から得られる第1および第2の高周波信号
を独立な2ケの混合器により混合し、各混合器から差の
周波数に等しいすなわちベ−スバンド帶の変調信号を各
々独立に2ケ(I(1)、I(2))取りだし、かつ、第22
πfの高周波信号と同じ信号である第3の高周波信号を
第3の遅延素子に入力し、第1および第3の遅延素子の
各々対応する端子同志から得られる第1および第3の高
周波信号を独立な2ケの混合器により混合し、各混合器
から差の周波数に等しいすなわちベ−スバンド帶の変調
信号を各々独立に2ケ(Q(1)、Q(2))取り出すことを
特徴とする弾性表面波信号処理装置。 - 【請求項11】 一方が周波数f1およびf2(f1<f2)の
周波数変調信号で、他方が周波数f0(f1<f0<f2)の
無変調信号である第1および第2の高周波信号を処理す
る装置であって、各々2ケの出力端子を持ち、各端子に
対応する出力の位相遅れがφ2(1)、φ2(2)の弾性表面
波遅延素子と、同様に2ケの出力端子を持ち、各端子に
対応する出力の位相遅れφ3(1)、φ3(2)が、第2の遅
延素子とは90°の位相差(φ2(1)≒φ3(1)±90
°、φ2(2)≒φ3(2)±90°)がある第3の弾性表面
波遅延素子を有し、各遅延素子の2ケの出力端子で隣り
合う端子間に対応する出力の位相遅れの差(|φ2(1)−
φ2(2)|および|φ3(1)−φ3(2)|)が、周波数変調信
号の単位シンボルの長さ(Ts)の2πf0倍にほぼ等し
く、かつ、第1の高周波信号を第2の遅延素子に入力
し、出力を独立な2ケの混合器により、第2の高周波信
号と混合し、各混合器から差の周波数に等しいすなわち
ベ−スバンド帶の変調信号を各々独立に2ケ(I(1)、
I(2))取りだし、かつ、第1の高周波信号を第3の遅
延素子に入力し、出力を独立な2ケの混合器により、第
2の高周波信号と混合し、各混合器から差の周波数に等
しいすなわちベ−スバンド帶の変調信号を各々独立に2
ケ(Q(1)、Q(2))取り出すことを特徴とする弾性表面
波信号処理装置。 - 【請求項12】 一方が周波数f1およびf2(f1<f2)の
周波数変調信号で、他方が周波数f0(f1<f0<f2)の
無変調信号である第1および第2の高周波信号を処理す
る装置であって、各々2ケの出力端子を持ち、各端子に
対応する出力の位相遅れがφ1(1)、φ1(2)の弾性表面
波遅延素子で、2ケの出力端子で隣り合う端子間に対応
する出力の位相遅れの差(|φ1(1)−φ1(2)|)が、周波
数変調信号の単位シンボルの長さ(Ts)の2πf0倍に
ほぼ等しく、かつ、第1の高周波信号を遅延素子に入力
し、出力を独立な2ケの混合器により、第2の高周波信
号と混合し、各混合器から差の周波数に等しいすなわち
ベ−スバンド帶の変調信号を各々独立に2ケ(I(1)、
I(2))取りだし、さらに遅延素子の各出力を独立な2
ケの混合器により、上記第2の高周波信号とは90°の
位相差のある第3の高周波信号と混合し、各混合器から
差の周波数に等しいすなわちベ−スバンド帶の変調信号
を各々独立に2ケ(Q(1)、Q(2))取り出すことを特徴
とする弾性表面波信号処理装置。
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