JP3379247B2 - 居眠り警報装置 - Google Patents

居眠り警報装置

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JP3379247B2 JP28365994A JP28365994A JP3379247B2 JP 3379247 B2 JP3379247 B2 JP 3379247B2 JP 28365994 A JP28365994 A JP 28365994A JP 28365994 A JP28365994 A JP 28365994A JP 3379247 B2 JP3379247 B2 JP 3379247B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、運転者の居眠りを判定
して警報を行う居眠り警報装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より運転者の顔を撮像した顔画像か
ら運転者の瞬きを検出し、この瞬きの状態から運転者の
居眠りを検出する装置が提案されている。例えば、特開
平6−32154号公報には、運転者の目の縦幅を検出
し、この目の縦幅の時間変化から閉眼状態が所定時間以
上継続したとき運転者が居眠り状態にあると判定して警
報を行っている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来装置では自車が走
行している道路や、自車の走行状態に拘らず、居眠り判
定の閾値である閉眼状態の継続時間を固定値としてい
る。このため、上記居眠り判定の閾値を高速道路の走行
に合わせて設定した場合、中高速で舵角の大きな峠道の
走行時や中低速であるが舵角が極めて大きな市街路の走
行時においては閾値が大きすぎてしまい、警報が間に合
わない。また、道路を逸脱しそうな走行状態や、先行車
との車間距離が小さな走行状態でも閾値が大きすぎてし
まい、警報が間に合わないという問題があった。 【0004】本発明は、上記の点に鑑みなされたもの
で、走行している道路形態や走路逸脱可能性又は他物体
接触可能性に応じて居眠り判定の閾値を変更することに
より、居眠り判定の遅れを防止でき、必要なときに早期
に警報を発して、不要なときに警報を発することを防止
し、運転者の感覚に合った警報が可能な居眠り警報装置
を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、運転者の瞬きを検出し、検出された瞬きの特徴量
して閉眼時間を算出し、上記瞬きの閉眼時間を所定の閾
値と比較して運転者の居眠りを判定し警報を行う居眠り
警報装置において、自車の走路逸脱可能性又は自車の他
物体接触可能性として走路逸脱又は他物体との接触まで
の時間を予測する危険予測手段と、 予測された走路逸脱
又は他物体との接触までの時間に基づいて上記居眠りと
判定する閉眼時間の閾値を変更する閾値変更手段とを有
する。 【0006】 【0007】 【作用】請求項1に記載の発明においては、自車が走路
逸脱しそうであったり、先行車等の他物体に接触しそう
であったりするような危険性が予測されるとき、走路逸
脱又は他物体との接触までの時間に基づいて居眠りと判
定する閉眼時間の閾値を変更するめ、瞬きの閉眼時間が
短かく眠気が小さい状態であっても早期に警報が発せら
れ、危険性がない場合はそのような眠気が小さい状態で
警報を発せず、運転者の感覚に合った警報が可能とな
る。 【0008】 【0009】 【実施例】図1は本発明装置の第1実施例のブロック図
を示す。同図中、CCDカメラ10は運転者に対向して
例えばステアリングホイール又はダッシュボードに固定
されており運転者の顔を撮像する。ここで得られた例え
ばモノクロームの顔画像は2値化されて瞬き検出部12
に供給される。 【0010】瞬き検出部12は顔画像内の目及び鼻を認
識して、下瞼から上瞼までの目縦幅WVの画素数を計測
する。更にこの目縦幅WVを閾値WVthと比較して開眼
/閉眼を表わす瞬き検出信号を得て瞬き情報計算部14
に供給する。瞬き情報計算部14は各瞬きの閉眼時間T
i、例えば30秒間における瞬きの平均閉眼時間Te等
の瞬き特徴量を計算し、居眠り判定部16に供給する。 【0011】また、車速センサ18は自車の車速Vを検
出して走行状況判定部22に供給し、操舵角センサ20
は車両の操舵角Sを検出して走行状況判定部22に供給
する。走行状況判定部22は車速Vが例えば80km/
h程度の閾値Vth1 を越える中高速であるかどうか、及
び操舵角Sが例えば20度程度の閾値を越える大舵角で
あるかどうかを判別して走行状況が高速道路か、峠道
か、市街路かを判定し、その走行状況判定結果を係数設
定部24に供給する。上記の車速センサ18,操舵角セ
ンサ20,走行状況判定部22が道路形態判定手段に対
応する。 【0012】閾値変更手段に対応する係数設定部24は
走行状況判定結果に基づき、例えば図2に示す如く、高
速道路で200%、峠道で150%、市街路で130%
の係数Pthを設定してして居眠り判定部16に供給す
る。居眠り判定部16は瞬き情報計算部14から供給さ
れる正常状態での平均閉眼時間TeOに係数Pthを乗算
して閾値Pth・TeOとし、これと瞬き情報計算部14
から順次供給される平均閉眼時間Teとを比較してTe
>Pth・TeOのとき居眠りと判定して警報器26に警
報を発せさせる。警報器26は警報音や警報ランプの点
灯,点滅により警報を発する。 【0013】図3は居眠り判定部16及び係数設定部2
4が実行する処理のフローチャートを示す。同図中、イ
グニッションスイッチがオンすることによりステップS
10が実行され、居眠り判定部16は正常状態での平均
閉眼時間TeをTeOに設定する。次に、係数設定部2
4はステップS12で車速Vが閾値Vth1 を越えるか否
かを判別し、ステップS14で操舵角Sが閾値Sthを越
えるかどうかを判別する。V>Vth1 かつS≦Sthつま
り中高速で操舵角が小さいときは、高速道路を走行中と
みなし、ステップS16で高速道路用係数(200%)
を係数Pthに設定し、V>Vth1 かつS>Sthつまり中
高速で操舵角が大きいときには、峠道を走行中とみな
し、ステップS18で峠道用係数(150%)を係数P
thに設定し、V≦Vth1 つまり低速のときは市街路を走
行中とみなしステップS20で市街路用係数(130
%)を係数Pthに設定する。 【0014】この後、居眠り判定部16はステップS2
2で平均閉眼時間Teと閾値Pth・TeOを比較し、T
e>Pth・TeOのときはステップS24に進んで居眠
りと判定し、ステップS26で警報を発する。ステップ
S26の後、又はステップS22でTe≦Pth・TeO
のときはステップS28でイグニッションスイッチがオ
フかどうかを判別してイグニッションスイッチがオフで
なければステップS12に進んでステップS12〜S2
8の処理を繰り返し、オフであれば処理を終了する。 【0015】ここで、図4の実線Iaで示す如く、正常
状態(初期)における平均閉眼時間Teが0.5秒であ
るとき、TeOには0.5秒が設定される。高速道路走
行中の時刻txまでは平均閉眼時間Teに対する閾値P
th・TeOは1秒となり、Teが1秒を越える期間T1
で居眠り判定が行われて警報が発せられる。市街路を走
行する時刻tx以降は平均閉眼時間Teに対する閾値P
th・TeOは0.75秒となり、従来において居眠り判
定が行われてなかったTeが0.75秒を越える期間T
2 で居眠り判定が行われて警報が発せられる。 【0016】このように走行状況に応じて閾値Pth・T
eOを変更するため、走行状況に見合った居眠り判定を
行うことができ、警報の遅れ等が生じるおそれを防止で
きる。図5は本発明装置の第2実施例のブロック図を示
す。同図中、CCDカメラ30は運転者に対向して例え
ばステアリングホイール又はダッシュボードに固定され
ており運転者の顔を撮像する。ここで得られた例えばモ
ノクロームの顔画像は2値化されて瞬き検出部32に供
給される。 【0017】瞬き検出部32は顔画像内の目及び鼻を認
識して、下瞼から上瞼までの目縦幅WVの画素数を計測
する。更にこの目縦幅WVを閾値WVthと比較して開眼
/閉眼を表わす瞬き検出信号を得て瞬き情報計算部34
に供給する。瞬き情報計算部34は各瞬きの閉眼時間T
i、例えば30秒間における瞬きの平均閉眼時間Te等
の瞬き特徴量を計算し、居眠り判定部36に供給する。 【0018】また、車速センサ38は自車の車速Vを検
出して係数設定部44に供給し、ナビゲーションシステ
ム40はGPS(グローバル・ポジショニング・システ
ム)衛星との距離から三角測量の原理で自車の走行位置
を検出し、これと地図情報とを参照して、自車の現在位
置がカーブ入口又は交差点のとき、その検出信号を係数
設定部44に供給する。上記の車速センサ38,ナビゲ
ーションシステム40が道路形態判定手段に対応する。 【0019】閾値変更手段に対応する係数設定部44は
車速Vが閾値Vth2 (例えば40km/h)を越え、か
つカーブ入口又は交差点であるとき係数Pthをα(例え
は0.8)とし、それ以外のとき係数Pthをβ(β>α
でβは例えば1.5)と設定して居眠り判定部36に供
給する。居眠り判定部36は瞬き情報計算部34から供
給される正常状態での平均閉眼時間TeOに係数Pthを
乗算して閾値Pth・TeOとし、これと瞬き情報計算部
34から順次供給される閉眼時間Tiとを比較してTi
>Pth・TeOのとき居眠りと判定して警報器46に警
報を発せさせる。 【0020】図6は居眠り判定部36及び係数設定部4
4が実行する処理のフローチャートを示す。同図中、イ
グニッションスイッチがオンすることによりステップS
30が実行され、居眠り判定部36は正常状態での平均
閉眼時間TeをTeOに設定する。次に、係数設定部4
4はステップS32で現在位置がカーブ入口か、又は交
差点であるかを判別し、ステップS34で車速Vが閾値
Vth2 を越えるか否かを判別する。コーナ入口又は交差
点で、かつ車速VがVth2 を越える中高速の場合はステ
ップS36で係数Pthにαを設定し、コーナ入口や交差
点でないとき、又は車速VがVth2 以下の低速の場合は
ステップS38で係数Pthにβを設定する。この後、居
眠り判定部36はステップS40で閉眼時間Tiと閾値
Pth・TeOを比較し、Ti>Pth・TeOのときはス
テップS42に進んで居眠りと判定し、ステップS44
で警報を発する。ステップS44の後、又はステップS
40でTi≦Pth・TeOのときはステップS46でイ
グニッションスイッチがオフかどうかを判別してイグニ
ッションスイッチがオフでなければステップS32に進
んでステップS32〜S46の処理を繰り返し、オフで
あれば処理を終了する。 【0021】この実施例では、カーブ入口や交差点のよ
うな事故の危険性の高い場所で、閾値Pth・TeOより
長い閉眼時間Tiの瞬きが1回でも発生すれば即座に居
眠りと判定され、閾値Pth・TeOは危険性の高い場所
では他の状況よりも小さく設定されているため、中程度
の眠気から不意に発生する居眠りも検出することが可能
となる。 【0022】なお、ナビゲーションシステム40の代わ
りに路側ビーコンシステムや走路をカメラで撮像して走
路認識を行うシステムを用いることも可能である。図7
は本発明装置の第3実施例のブロック図を示す。同図
中、CCDカメラ50は運転者に対向して例えばステア
リングホイール又はダッシュボードに固定されており運
転者の顔を撮像する。ここで得られた例えばモノクロー
ムの顔画像は2値化されて瞬き検出部52に供給され
る。 【0023】瞬き検出部52は顔画像内の目及び鼻を認
識して、下瞼から上瞼までの目縦幅WVの画素数を計測
する。更にこの目縦幅WVを閾値WVthと比較して開眼
/閉眼を表わす瞬き検出信号を得て瞬き情報計算部54
に供給する。瞬き情報計算部54は各瞬きの閉眼時間T
i、例えば30秒間における瞬きの平均閉眼時間Te等
の瞬き特徴量を計算し、居眠り判定部56に供給する。 【0024】また、車速センサ58は自車の車速Vを検
出して走行状態認識部62に供給する。CCDカメラ6
0は車両前方の画像を撮像し、この前方画像を走行状態
認識部62に供給する。走行状態認識部62は前方画像
を解析して図8に示す車両70が向かっている路側71
までの距離Xと、車両70の路側71に向かう角度θを
認識して時間計測部64に供給する。 【0025】時間計測部64は車速Vと距離Xと角度θ
から次式により車両70が路線逸脱するまでの時間τを
計算して居眠り判定部56に供給する。 τ=X/(V・sinθ) 居眠り判定部56は、上記路線逸脱までの時間τに所定
の係数γ(γは例えば0.8)を乗算して閾値τ・γと
し、これと瞬き情報計算部54から順次供給される閉眼
時間Tiから比較してTi>τ・γのとき居眠りと判定
して警報器66に警報を発生させる。上記の車速センサ
58,CCDカメラ60,走行状態認識部62,時間計
算部64が危険予測手段に対応し走路逸脱可能性を予測
しており、居眠り判定部56に閾値変更手段が含まれて
いる。 【0026】図9は居眠り判定部56及び時間計測部6
4が実行する処理のフローチャートを示す。同図中、時
間計算部64はステップS50で走行状態認識部62よ
り車速V,距離X,角度θを取得し、ステップS52で
路線逸脱までの時間τを計算する。この後、居眠り判定
部56はステップS54で閉眼時間Tiと閾値τ・γを
比較し、Ti>τ・γのときはステップS56に進んで
居眠りと判定し、ステップS58で警報を発する。ステ
ップS58の後、又はステップS54でTi≦τ・γの
ときはステップS60でイグニッションスイッチがオフ
かどうかを判別してイグニッションスイッチがオフでな
ければステップS50に進んでステップS50〜S60
の処理を繰り返し、オフであれば処理を終了する。 【0027】この実施例では、車両70の走行が一定と
仮定した場合の路線逸脱までの時間τを求め、閉眼時間
Tiが上記の時間τ以上になれば路線逸脱の可能性が高
く、明らかに危険な居眠り運転であると判定できるの
で、居眠りしてないにも拘らず警報が発せられることが
なく必要なときに早期に警報を発することができる。と
ころで、図7における走行状態認識部62の代りに図1
0に示す如くレーダ装置70を用いても良い。このレー
ダ装置70は例えばFM−CW(FM変調コンスタント
・ウェーブ)レーダ等であり、先行車,路側物等の目標
物体までの距離X及び相対速度Vsを計測して時間計算
部64に供給する。時間計算部64ではこの相対速度V
sで距離Xを割算して目標物体に接触するまでの時間τ
を計算し、居眠り判定部56に供給する。CCDカメラ
50から居眠り判定部56までの動作は図7と同様であ
り、その説明を省略する。上記のレーダ装置70,時間
計算部64が危険予測手段に対応し、他物体接触可能性
を予測している。 【0028】この場合は、時間τが路線逸脱から他物体
接触に変わっただけであり、明らかに危険な居眠り運転
を判定して必要なときのみ警報を発することができる。 【0029】 【発明の効果】上述の如く、請求項1に記載の発明によ
れば、自車が走路逸脱しそうであったり、先行車等の他
物体に接触しそうであったりするような危険性が予測さ
れるとき、走路逸脱又は他物体との接触までの時間に基
づいて居眠りと判定する閉眼時間の閾値を変更するめ、
瞬きの閉眼時間が短かく眠気が小さい状態であっても早
期に警報が発せられ、危険性がない場合はそのような眠
気が小さい状態で警報を発せず、運転者の感覚に合った
警報が可能となり、実用上きわめて有用である。 【0030】
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明装置のブロック図である。 【図2】係数Pthを説明するための図である。 【図3】図1の装置で行う処理のフローチャートであ
る。 【図4】居眠り判定を説明するための図である。 【図5】本発明装置のブロック図である。 【図6】図5の装置で行う処理のフローチャートであ
る。 【図7】本発明装置のブロック図である。 【図8】走行状態認識部の認識を説明するための図であ
る。 【図9】図7の装置で行う処理のフローチャートであ
る。 【図10】本発明装置のブロック図である。 【符号の説明】 10,30,50,60 CCDカメラ 12,32,52 瞬き検出部 14,34,54 瞬き情報計算部 16,36,56 居眠り判定部 18,38,58 車速センサ 20 操舵角センサ 22 走行状況判定部 24 係数設定部 26 警報器 70 レーダ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 21/06 B60K 28/06 G01V 8/10 G06T 1/00 G08G 1/16

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 運転者の瞬きを検出し、検出された瞬き
    の特徴量として閉眼時間を算出し、上記瞬きの閉眼時間
    所定の閾値と比較して運転者の居眠りを判定し警報を
    行う居眠り警報装置において、自車の走路逸脱可能性又は自車の他物体接触可能性とし
    て走路逸脱又は他物体との接触までの時間を予測する危
    険予測手段と、 予測された走路逸脱又は他物体との接触までの時間に基
    づいて上記居眠りと判定する閉眼時間の 閾値を変更する
    閾値変更手段とを有することを特徴とする居眠り警報装
    置。
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