JP3378962B2 - 内部リボソームエントリー部位を含むレトロウイルスベクター - Google Patents

内部リボソームエントリー部位を含むレトロウイルスベクター

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内部プロモーター要素を使用しないで、
多重蛋白質翻訳事象を単一ポリシストロン性mRNAから発
現できるレトロウイルスベクターの生産に関する。
【0002】 レトロウイルスベクターは、レトロウイルス媒介遺伝
子を真核細胞に転移させるために媒介する作用物質とし
て有用である。そのようなベクターは、一般に、ウイル
スの構造遺伝子をコード化する大多数の配列が欠失し、
関心のある遺伝子により代替されるように構築される。
【0003】 これらの新しい遺伝子は、いくつからの一般的な方法
によって、プロウイルスバックボーンに合体されてき
た。もっともわかりやすい構築は、レトロウイルスの構
造遺伝子が単一の遺伝子により代替され、その単一遺伝
子は次いで長末端反復(LTR)内でウイルス調節配列の
制御の下で転写されるという構築である。レトロウイル
スベクターは、更に一つ以上の遺伝子を標的細胞に導入
できるように構築されてきた。通常そのようなベクター
では、一つの遺伝子はウイルス長末端反復の調節制御の
下にあり、一方第2の遺伝子はスプライスメッセージ
(参考文献1,2)を発現されるか、もしくはそれ自身の
内部プロモーターの調節の下にある。
【0004】 ウイルスバックボーンのウイルス成分を最小化するよ
うに努力が払われてきたが、それは主としてパッケージ
ング細胞内でベクターおよびパッケージング欠陥ヘルパ
ーウイルスの間の組換えの機会を減少させる努力であっ
た。パッケージング欠陥ヘルパーウイルスは、ベクター
自身から欠失するレトロウイルスの構造遺伝子を提供す
るのに必要である。
【0005】 遺伝子療法あるいは遺伝子転移を経るドラッグデリバ
リーは、各ベクターが特定の疾病にのみ適用できる特殊
なベクターの創造を必然的に伴う。かくして、ベクター
クローニングシステムが必要な安全特性を終始一貫して
維持し、なおかつベクター設計において最大の融通性を
可能にするようにして利用できることが望まれる。遺伝
子の位置の、あるいは関心のある遺伝子についての調節
配列の特異的組合せにおける微妙な変化は、ベクター力
価において、あるいは標的細胞の遺伝子機能を転移させ
る方法において、大きな差異を生じ得る。
【0006】 現行のベクター設計は、内部mRNAを開始するために、
レトロウイルスベクター内で内部プロモーター要素を使
用することが必要となる。従って、多重遺伝子がレトロ
ウイルスベクターで望ましい場合には、1個のレトロウ
イルスベクターの中で多重プロモーター要素を持つ必要
がある。多重転写ユニットを有するレトロウイルスベク
ターに関する将来の一つの問題は、もし選択が一つの遺
伝子に適用されるなら、他の遺伝子の発現は減少し、あ
るいは完全に消滅させることができる。これはプロモー
ター抑圧と名付けられた(参考文献3,4)。
【0007】
【発明の要約】
この発明は、第1の蛋白質の発現をコード化する第1D
NA配列、および第2の蛋白質の発現をコード化する第2D
NA配列を包含するレトロウイルスベクターに関する。こ
のベクターは、第1および第2DNA配列の双方からmRNAを
発現する第1プロモーター配列、および第1と第2DNA配
列の間の内部リボソームエントリー部位を含む。プロモ
ーター配列、第1DNA配列、内部リボソームエントリー部
位および第2DNA配列は、ポリシストロン性mRNA、および
プロモーター配列により発現されるmRNAからの第1およ
び第2独立蛋白質の発現を作り出すために、レトロウイ
ルスベクター内で操作的に連鎖される。
【0008】 この発明の一つの実施例は、内部リボソーム部位がピ
コルナウイルスよりのものである前記記載のレトロウイ
ルスを提供する。
【0009】 ウイルスのピコルナウイルス科における遺伝子発現
は、その5′mRNA末端がpUp……であり、それが長非翻
訳リーダー配列(参考文献5−6)を持つということで
異常である。ピコルナウイルスの分析は、それが翻訳の
標準リボソーム走査モデルをバイパスすることができ、
また内部部位で翻訳を開始することを示す(参考文献8
−11)。内部リボソームエントリー部位(IRES)は、ピ
コルナウイルスの長5′非翻訳領域で確認されており、
それはウイルス硬化から移され、ポリシストロン性mRNA
sを作る非関連遺伝子に連鎖することができる(参考文
献8,10,12)。
【0010】 この発明の諸実施例は、ピコルナウイルスIRES要素を
各種の遺伝子に操作的に連鎖し、またこれらのIRES−遺
伝子融合をレトロウイルスベクターへ挿入することに関
し、ここでレトロウイルスベクターは翻訳されて機能的
遺伝子製品を作り出すものとなる。これらのピコルナウ
イルスIRESベクターは、いくつかの蛋白質が別のスプラ
イシングあるいは多重転写ユニットを使わないで単一の
ベクターから生産することを可能にし、かくしてプロモ
ーター抑圧の潜在能力を除去することができる。更に2
個(あるいはそれ以上の)異なった蛋白質の連鎖あるい
は翻訳は、ヒト遺伝子治療に重要な用途を持ち、そこで
は多重異種蛋白質の一定の細胞の発現あるいは多量体蛋
白質の異なったサブユニットの発現が必要となる。
【0011】
【発明の説明】
従ってこの発明の目的はレトロウイルスベクターを提
供することにあり、それは内部リボソームエントリー部
位(IRES)を用いて単一mRNAから多重遺伝子を発現する
ことのできるベクターである。このベクターは、第1蛋
白質の発現をコード化する第1DNA配列、および第2蛋白
質の発現をコード化する第2DNA配列を含む。このベクタ
ーは更に、第1および第2DNA配列の双方よりmRNAを発現
する第1プロモーター配列、および第1および第2DNA配
列の間の内部リボソームエントリー部位を含む。これら
の要素(プロモーター配列、第1DNA配列、内部リボソー
ムエントリー部位および第2DNA配列)のすべては、ポリ
シストロン性mRNAの生産、およびプロモーターにより発
現されるmRNAからの第1および第2の個別の蛋白質の発
現を作り出すために、レトロウイルス内で操作的に連鎖
されている。
【0012】 この発明の実施例は、内部リボソームエントリー部位
がピコルナウイルスからのものである前記記載のレトロ
ウイルスベクターを提供する。この発明の一つの実施例
は、ピコルナウイルスIRESが脳心筋炎ウイルスからのも
のであり、望ましくは脳心筋炎ウイルスのヌクレオチド
数が、163個から746個までのものからの発現ベクターを
提供する。
【0013】 この発明のもう一つの実施例は、ピコルナウイルスが
ポリオウイルスからの、望ましくはヌクレオチド数が28
個から640個までのポリオウイルスからのものである発
現ベクターを提供する。
【0014】 この発明のレトロウイルスベクターは、更にレトロウ
イルスゲノムからのLTR配列である第1プロモーターを
提供する。
【0015】 更にまたこの発明は真核細胞、望ましくは動物細胞、
もっとも望ましくは前記のレトロウイルスベクターを用
いて遺伝子工学処理されるヒト細胞を提供する。そのよ
うなヒト細胞の代表例は、肝細胞、内皮細胞、骨髄細
胞、繊維芽細胞等である。
【0016】 この発明のもう一つの目的は、ポリシストロン性mRNA
を生産でき、また少なくとも2個の独立の蛋白質を発現
できるレトロウイルスベクターを生産する方法を提供す
る。この方法は第1蛋白質の発現をコード化する第1DNA
配列、第2蛋白質の発現をコード化する第2DNA配列、第
1および第2DNA配列の双方からmRNAを発現する第1プロ
モーター配列、および前記第1および第2DNA配列の間の
内部リボソームエントリー部位を操作的に連鎖すること
を含む。
【0017】 この発明のこの目的の一つの実施例は、ここでそのプ
ロモーターがレトロウイルスゲノムのLTR配列であると
確認されるレトロウイルスベクターの生産を提供する。
【0018】 前記記載の方法の更なる実施例は、ピコルナウイルス
から誘導される内部リボソームエントリー部位を提供す
る。そのようなピコルナウイルスの例は、必ずしもそれ
に限定されないが、脳心筋炎ウイルスで、望ましくはヌ
クレオチド数が163個から746個までのもの、ポリオウイ
ルスで望ましくはヌクレオチド数が28個から640個まで
のもの、足および口腔疾病ウイルスで、望ましくはヌク
レオチド数が369個から804個までのものである。
【0019】 更に前記記載の方法は、前記方法により生産されるレ
トロウイルスベクターを用いて遺伝子工学的に処理でき
る一つの動物細胞をも提供する。
【0020】 ある望ましい実施例において、レトロウイルスベクタ
ーは、治療用蛋白質の発現をコード化する少くとも一つ
のDNA配列を持つ。治療用蛋白質という用語は、そのも
っとも広い意味で使用されており、宿主に有益な効果を
もたらす何らかの蛋白質あるいは材料を意味する。治療
用蛋白質は1個もしくはそれ以上の蛋白質の形態である
ことができる。代表的な例としては、可溶性CD−4,因子
VIII,因子IX、フォンビルブラント因子、組織プラスミ
ノーゲン活性化因子(TPA)、ウロキナーゼ、ヒルジ
ン、インターフェロン、腫瘍壊死因子、インターロイキ
ン,造血成長因子(G−CSF,GM−CSF,IL3,エリトロポエ
チン)、抗体、グルコセレブロシダーゼ、アデノシンデ
ィアミノーゼ(ADA)、クロラムフェニコール・アセチ
ルトランスフェラーゼ(CAT)、βガラクトシダーゼ
(β−gal)、フェニルアラニンヒドロキシラーゼ、ヒ
ト成長ホルモン,インシュリンなどが言及される。治療
用蛋白質の適切なDNA配列の選択は、ここでの教訓から
当業者の範囲内にあるものと見做される。
【0021】 多くのレトロウイルスベクターは、ここで請求される
ようなレトロウイルスベクターの要素を含むものとして
構築することができる。そのようなレトロウイルスベク
ターの例は、以下の通りである:モロニー白血病ウイル
ス、脾臓壊死ウイルス、およびラウス肉腫ウイルス並び
にハーヴェー肉腫ウイルスなどのようなレトロウイルス
から誘導されるベクター。この発明に従って構築される
特定のベクターは下記の諸例に記述されている。
【0022】 ベンダー他,「ウイルス学ジャーナル」61:1639−164
9(1987)は、ベクターとパッケージングシステムの間
の相同性を最小値にまで減少させる一連の欠失および置
換を含むN2ベクター(アーメンターノ他,「ウイルス学
ジャーナル」61:1647−1650)にもとづいた一連のベク
ターについて記述している。これらの変化はまた、ウイ
ルス蛋白質が発現される尤度も減少させた。これらベク
ターの最初のもの、LNL−XHCにおいて、部位指向突然変
異誘発によって、gagからTAGまでの自然ATG出発コドン
が変更され、その点からの意図されない蛋白質合成が排
除された。真正gag出発に対するモロニーマウス白血病
ウイルス(MoMuLV)5′において、他のグリコシル化蛋
白質(pPr80gag)の発現が可能である読み取り枠が存在
する。モロニーマウス肉腫ウイルス(MoMuSV)は、グリ
コシル化部位のフレームシフトおよび損耗を含み、この
5′領域で変化し、それはpPr80gagのアミノ末端の潜在
的発現を不要にする。従ってLNL−XHCの変化したATGお
よびMoMuSVの5′部分の双方を合体したベクターLNL6が
形成された。LNベクターシリーズの5′構造は、かくし
てレトロウイルス読み取り枠の発現の可能性を排除し、
それに続く遺伝子的に形質導入された標的細胞のウイル
ス抗原の生産も排除する。パッケージング欠陥ヘルパー
ウイルスの重複を減少するための最終変更において、ミ
ラーはLNベクター内の3′LTRの直前にある余分のenv配
列を排除している(参考文献15)。
【0023】 ここで出願人は、ピコルナウイルスIRES要素が各種遺
伝子に連鎖することができ、また、遺伝子IRES融合がレ
トロウイルスベクターに挿入されるとそれが翻訳されて
機能的な遺伝子産物を産生することを記述した。これら
のIRESベクターは、別のスプライシングあるいは多重転
写ユニットを用いず単一ベクターからいくつかの蛋白質
を生産することができ、かくして将来のプロモーター抑
圧の可能性を排除することになる。更にまた、2個(あ
るいはそれ以上)の異なった蛋白質の翻訳の連鎖は、多
量体蛋白質が必要であるヒト遺伝子治療に重要な用途を
有する。
【0024】 さらにその上、EMCおよびポリオウイルス要素の組合
せを利用する同じ構築物で多重IRES−遺伝子融合を含む
ベクターを構築することができる。
【0025】 多重IRES構築物において、単一転写事象はポリシスト
ロン性mRNAを生成し、それは翻訳されて、いずれの内部
プロモーターも利用しないで多重蛋白質を生成すること
ができる。
【0026】 レトロウイルスベクターはヒト遺伝子転移あるいはヒ
ト遺伝子治療の領域で治療目的に使用されることが望ま
しいが、生体外で細胞に形質導入するために、すなわち
真核細胞内で2個の異なった蛋白質を生産するために使
用することもできる。
【0027】 個々の蛋白質翻訳の連鎖は、多重蛋白質が必要とされ
るヒト遺伝子治療状況においていくつかの利点を持つこ
とができる。そのような状況の一つの例は、与えられた
仕事(例えばTPAにUPAを組合せてトロンボゲン形成を減
少させること)で、効果的な異種蛋白質を発現するため
に細胞を処理することを含む。それは更に潜在的生理的
に危険な蛋白質を制限的細胞致死蛋白質(例えば腫瘍壊
死因子とヘルペスウイルス・チミジンキナーゼ)と連鎖
して生産する際に有利となる。
【0028】 後記の諸例は、内部リボソームエントリー部位が多重
遺伝子を発現することの可能な発現ベクターを生産する
ことができることを説明するよう意図されていはいる
が、この発明の範囲はそれに限定されるものではない。
【0029】
【材料と方法】
(A)分子構築物.使用されるすべての分子構築技術
はこれまでに記述された標準条件のものであった(参考
文献25)。G1N2ECtおよびG1N2EBgベクターは、それぞれ
T7 RNAポリメラーゼ発現プラスミドpOS6およびpOS8か
ら構築された(参考文献13および14),(B.モス,ナシ
ョナル・インスティチュート・オブ・ヘルス・ベテス
ダ,メリーランド)。pOS6は、pT7EMCAt(参考文献13)
(B.モス,ナショナル・インスティチュート・オブ・ヘ
ルス,ベテスダ,メリーランド)の0.8キロベースをpTM
1ベクター(参考文献26)(バーナード・モス,ナショ
ナル・インスティチュート・オブ・ヘルス,ベテスダ,
メリーランド)のNco I−Bam H I部位に連結させる
ことで構築された。pOS8はEco R I消化/クレノウ充填
および自己連結、それに続くBam H Iによる消化および
p11X βの3.0キロベースのBam H Iでの連結により構
築された(バーナード・モス,ナショナル・インスティ
チュート・オブ・ヘルス,ベテスダ)。Cla IプラスB
sp M IIはT7−EMC/CATおよびT7−EMC/β−gal発現カセ
ットを切除するのに使用された。生じた断片はクレノウ
充填により平滑末端にされ、pG1N2ECtおよびpG1N2EBgを
作り出すためにpG1N2のHind III切断/クレノウ充填部
位に連結された。EMC/ADAベクターを構築するために、E
MC IRESはポリメラーゼ連鎖反応(PCR;30サイクル:92
℃,2分間;56℃,2分間および37℃,3分間)、増幅/制限
酵素部位追加(塩化カリウム50mM,pH8.3のトリス塩酸10
mM,塩化マグネシウム1.5mM,ゼラチン0.1%,dNTPおよび
2.5U Taq DNAポリメラーゼそれぞれ200μMを含む100
μl量のオリゴヌクレオチドプライマー,5′−AACGGTTT
CCCTCGAGCGGGATCA−3′プラス5′−TTTGTTAGCAGCCGGA
TCGT−3′それぞれ1μM)を用いてpTM1から分離さ
れ、Xho I末端を持つ断片を作り出し、それはXho I
部位ブルースクリプトII SK+(ストラタジェン社,ラ
ホーラ,カリフォルニア)にクローンされてpEMC−Fが
作り出された。PCR(30サイクル:92℃,2分間;56℃,2分
間および37℃,3分間)は同様に使用され(塩化カリウム
50mM,pH8.3のトリス塩酸10mM,塩化マグネシウム1.5mM,
ゼラチン0.1%,dNTPおよび2.5U Taq DNAポリメラーゼ
それぞれ200μMを含む100μl量のオリゴヌクレオチド
プライマー,5′−TGCGAGACCATGGGACAGACGCCC−3′プラ
ス5′−CGGAAGTGTGATCACCTAGGCGAC−3′それぞれ1μ
M)、鋳型としてSAXレトロウイルスベクターを用いてA
DA遺伝子を含む断片が作り出された(参考文献20)(W.
フレンチ・アンダーソン,ナショナル・インスティチュ
ート・オブ・ヘルス,ベテスダ,メリーランド),ADA断
片はNco IプラスXba Iで消化され、pEMC−Fの対応
する部位にクローンされpEMCADAを生産した。EMC/ADA断
片はXba I消化/クレノウ充填プラスXho I消化で切
除され、Apa I切断/T4 DNAポリメラーゼ充填プラスX
ho I切断レトロウイルスベクターpG1Naに連結され、p
G1NaEAを生産した。トリプル遺伝子出発ベクターである
LSCSNおよびLNSvCtは、可溶CD4遺伝子およびCAT遺伝子
を、それぞれLXSNおよびLNSCのEco R IプラスXho I
(CD4用)あるいはHind III(CAT用)部位に挿入する
ことにより生産された(参考文献15)(A.ダスティ・ミ
ラー,フレッド・ハッチンソン癌センター,シアトル,
ワシントン)。EMCADA断片は、Xba I消化/クレノウ
充填プラスXho I消化によりpECADAから切除され、Bam
H I切断/クレノウ充填プラスXho I LSCSNに連結
され、LSCEASNを作り出した。LNEASCtを作るためには、
pEMCADAがXho IプラスXba Iで消化され、クレノウ
で充填され、Bam H I切断/クレノウ充填LNSvCtに連結
された。ポリオIRESベクターは、pPV16を鋳型として用
いて、PCR増幅/制限部位追加(塩化カリウム50mM,pH8.
3のトリス塩酸10mM,塩化マグネシウム1.5mM,ゼラチン0.
1%,dNTPおよび2.5U Taq DNAポリメラーゼそれぞれ20
0μMを含む100μl量のオリゴヌクレオチドプライマ
ー,5′−CCCAGATCTCCACGTGGCGGC−3′プラス5′−ACC
GGAAGGCCTATCCAATTC−3′それぞれ1μM)により構築
された(参考文献7)(バーナード・モス,ナショナル
・インスティチュート・オブ・ヘルス,ベテスダ,メリ
ーランド)。PCRはBal IIおよびStu I末端を持つ断
片を生成し、それはBam H IプラスStu I切断LNSvCt
に連結されLNPCtを産出した。ベクターG1NECtはG1N2ECt
に類似するが少し異なったNEO遺伝子を含む。ベクターG
1NaNECtはNco I消化/クレノウ充填プラスpTM1のXho
I消化により、また続いてBam H I切断/クレノウ充
填プラスXho I切断pG1Naに連結することにより構築さ
れた。LCtSNおよびLH CtSNは、Hind H III切断/クレ
ノウ充填CAT断片をそれぞれLXSNおよびLH XSNのHpa
I部位に連結することにより構築された。(LH XSNベ
クターはLXSNと同じであるが、ハーベイマウス肉腫ウイ
ルスからU3領域を置換したものである)(ラリー・クー
チュア,ナショナル・インスティチュート・オブ・ヘル
ス,ベテスダ,メリーランド)。pG1N2,pG1NaおよびpG1
N2SvBgの各ベクターの調製はWo91/10728,M.エグリティ
ス他に開示されている。
【0030】
【細胞培養およびベクター生産】
レトロウイルスベクターのプロデューサー細胞ライン
は、ミクロ−ピンポン法により生成された(参考文献1
6,17)。要するに、DNAの50μgが、環境栄養性パッケ
ージング細胞ラインGP+E−86(参考文献23)(アーサ
ー・バンクス,コロンビア大学,ニューヨーク,ニュー
ヨーク),および両栄養性パッケージング細胞ライン、
PA317(参考文献2)(A.D.ミラー,フレッド・ハッチ
ンソン癌センター,シアトル,ワシントン)の混合剤を
(リン酸カルシウム共同沈降を経由して)形質転換させ
るために用いられた。パッケージング細胞ライン混合剤
は、ベクター増幅ができるように少くとも1週間培養が
続けられた。ベクター組込みの選択は、ネオマイシン相
似体G418(能動濃縮400ug/ml)の存在の下で成長により
獲得された。組換えレトロウイルスベクターの調製は、
新鮮な培養培地(牛胎児血清10%を含むダルベッコ修正
イーグル培地)10mlで24時間保温した密集100mm組織培
養皿から細胞培養培地を収穫することで準備された。無
細胞の上澄みは、0.22umのフィルターユニットを通じる
濾過で集められ、使用時まで貯蔵された。マウスNIH/3T
3細胞の形質導入は、それをポリブレン(polybrene)8u
g/mlを含む組換え型ウイルス上澄みと共に37℃で2時間
保温し、続いてウイルス含有培地を除去し新鮮な培養培
地で置換することで行われた。形質導入細胞個体群はG4
18(400ug/ml)で10〜14日間の成長により選択された。
細胞クローンは限界希釈に続きクローニングリングで得
られた。
【0031】 遺伝子発現検定 CAT酵素検定は、最初の溶解細胞を(4℃で)トリス
塩酸0.25M(pH7.5)/NP−40,0.1%に入れ、次いでドラ
イアイス上で氷結させ、37℃(5分間)で解凍し、60℃
まで加熱し(15分間)、遠心分離(トップスピード,エ
ッペンドルフ小型遠心分離機,4℃,5分間)により細胞砕
片を除去することで実施された。等量の蛋白質の基準化
が行われた後(バイオラッド社蛋白質検定)、細胞抽出
物はアセチル補酵素Aおよび14C−クロラムフェニコー
ルと混合され、CAT活性の線形範囲内に留まるのに必要
なように、37℃で1〜4時間保温された。クロラムフェ
ニコールおよびアセチル化物は酢酸エチルで抽出され、
薄層クロマトグラフィー平板にかけられた。クロマトグ
ラフはクロロホルム95%,メタノール5%で流された。
イメージ化がオートラジオグラフィーにより、また定量
化はベータスコープ603器具上の薄層クロマトグラフィ
ー平板の直接ベータ粒子計数により得られた。β−ガラ
クトシダーゼの原位置染色および検定は、(参考文献1
8)記載の通り実施された(β−galの1ユニット=30
℃,pH7.5でO−ニトロフェノールに対しONPG1umole/min
を加水分解する酵素の量)。ノーザンブロット分析は、
RNazolで抽出されたRNAを用いてフォルムアルデヒド・
アガロースゲル上で実施された(CINNA バイオテック
ス社,フレンズウッド,テキサス)。ADA検定は(参考
文献19)記載の通りでんぷんゲルで行われた。可溶CD4
水準はCD4/gp120捕捉エリザを用いて測定された(アメ
リカン・バイオテクノロジー社,ケンブリッジ,マサチ
ューセッツ)。
【0032】 EMCリポーター遺伝子ベクターの構築 ピコルナウイルスIRES要素がレトロウイルスベクター
内で機能するかどうかを決定するために、我々は2個の
IRES含有原核リポーター遺伝子を、プラスミドpOS6(CA
T)およびpOS8(β−gal)からNEO含有レトロウイルス
ベクターに転移させた。2個のプラスミド(pTM1−/CA
T,pTM1−βgal)は、バクテリオファージT7 RNA転写ユ
ニットから発現されるmRNAsの翻訳を増大させるため
に、脳心筋炎(EMC)ウイルスからのIRESを使用する
(参考文献13,14)。構築された2個のリポーター遺伝
子ベクター,G1N2ECtおよびG1N2EBgは、次いで対照ベク
ターおよびプラスミドDNAsと共に、レトロウイルスベク
ター・パッケージング細胞ラインに導入される。最初の
実験(図1)において、我々はpTM1−CATプラスミド
(レーン1),G1N2ECt(レーン2),あるいはLH CtSN
(レーン3)をPA317/GP+E−86補培養(coculture)
に形質移入し、ベクター拡大を可能にするため2週間培
養で細胞を拡張した。細胞溶菌液が用意され、等量の蛋
白質が記述された通りCAT活性の検定のために用いられ
た(各方法を参照されたい)。図1は、LH CSN内の非
常に強いキメラLTRにより駆動する活性と比較して、G1N
2ECt IRESベクターからのCAT活性が著しいものである
ことを明らかに示している。対照細胞では活性は見られ
ず、またCAT発現はIRES要素の存在に依存している(図
7)。線形範囲で実施されるCAT活性の定量化は、G1N2E
Ct含有細胞がLH CtSN活性の55%を作り出すことを示し
た。レトロウイルスベクターの関係において、EMC IRE
Sがプロモーター要素として何らか役立つという可能性
を除外するために、逆配向でEMC/CAT融合を用いてある
構築物が生産されテストされた。逆配向EMC/CATベクタ
ーからはCAT活性は観察されなかった(データは示され
ていない)。
【0033】 G1N2ECtおよびLH CtSNプロデューサー細胞からのレ
トロウイルス含有上澄みは、次いでNIH/3T3細胞に形質
導入するために使用された。形質導入に続いて、細胞は
5日間培養され、次いでCAT検定のために収穫された。C
1N2ECt形質導入3T3細胞(レーン4)およびLH CtSN形
質導入3T3細胞(レーン5)のためのCAT活性は図1で示
される。このデータは適切な標的細胞内でIRES/リポー
ター遺伝子を豊かに転移し発現することができる機能的
なレトロウイルスベクター粒子をG1N2ECt IRESが生産
できることを示している。
【0034】 次に我々は、β−ガラクトシダーゼリポーター遺伝子
に連結したEMC IRESを含むレトロウイルスベクターを
構築した。G1N2EBgベクターは、対照として役立つpTM1
−βGalおよびG1N2SvBgと共にパッケージング細胞ライ
ン補培養に形質移入された。ベクターの拡大を可能にす
る2週間の培養に続き、プロデューサー細胞は、原位置
酵素活性検定によりβ−ガラクトシダーゼ活性を検定さ
れた。図2は、G1N2EBgの数多くの青色染色細胞および
正の制御G1N2SvBg培養並びにpTM1−βgal負の制御培養
内の非染色細胞を示している。
【0035】 レトロウイルスベクター含有プロデューサー細胞上澄
みは、次いでNIH/3T3細胞に形質移入するために使用さ
れた。細胞は形質導入の5日後に収穫され、β−gal活
性を検定された。βガラクトシダーゼ酵素活性の3T3細
胞への機能的転移は、原位置染色により検出(データは
指示されない)され、次いで細胞抽出物のβ−gal酵素
活性を測定することで定量化された。それはG1N2EBgに
対し7.2×104U/mgであり、G1N2SvBgに対しては9.5×104
U/mgであることが示された。
【0036】 EMCヒトADAベクター 潜在的ヒト遺伝子治療法の目的でレトロウイルスベク
ターの構築に際しIRES要素の使用を評価するために、EM
C IRESおよびヒトアデノシンデアミナーゼ(ADA)遺伝
子の間の融合が構築され、レトロウイルスベクターに導
入された。EMC IRESを含むDNA断片は、都合のよいクロ
ーニング部位を追加してポリメラーゼ連鎖反応(PCR)
増幅を経由して合成され、フランキングT7 RNAポリメ
ラーゼ転写シグナルなしでEMC IRESを含むプラスミド
(pEMC−F)を生成するのに用いられた。ヒトADA遺伝
子は次いで再びPCRを用いて合成され、pEMCADAを生成す
るためにEMCプラスミドにクローンされた。EMC/ADA融合
はpEMCADAから切除され、G1NaEAを産出するためにレト
ロウイルスベクターG1Naに挿入された(図3)。
【0037】 G1NaEAベクターのDNAおよび対照ADAベクターSAX(参
考文献20)は、次いでレトロウイルスプロデューサー細
胞ラインを生成するために用いられた。プロデューサー
細胞補培養は標準培養培地で1週間成長し、次いでネオ
マイシン相似体G418の存在の下で2週間の培養により安
定したベクター統合のため選択された。選択された(G4
18R)プロデューサー細胞個体群は次いで力価決定のた
めのベクター含有上澄みを生成するのに用いられ、遺伝
子発現分析を受けた。
【0038】 図3、パネルAはG1NaEAプロデューサー細胞(レーン
2)およびSAX対照プロデューサー細胞(レーン1)に
関するADAでんぷんゲル分析の結果を示し、両プロデュ
ーサー細胞個体群は大量のヒトADAを形成している。ノ
ーザンブロット分析(図3、パネルB)は、次いで2個
のベクターからのRNA転写物を視覚化するために利用さ
れた。SAXについては、全長LTR転写物並びに内部SV40転
写物がADAプローブと共に見られ、一方、全長転写物の
みがneoプローブで観察された(レーン1および3)。G
1NaEAの場合には、1個の全長転写物のみがADAあるいは
NEOプローブ(レーン2および4)のどちらかでノーザ
ンブロット分析により確認された。
【0039】 プロデューサー細胞から得たレトロウイルスベクター
含有上澄みは次いでNIH/3T3細胞に形質導入するため、
並びに3T3細胞のベクター力価を決定するために用いら
れた。プロデューサー細胞個体群は両方とも十分な力価
のベクター上澄みを生成し、SAXの上澄みは1.9×106G41
8Rcfu/mlであり、またG1NaEAの上澄みは1.2×106G418Rc
fu/mlであった。G418R3T3細胞は次いでADA活性を検定さ
れた。ADAでんぷんゲル分析はG1NaEA IRESベクターに
よりヒトADA遺伝子の3T3細胞への機能的な転移を示した
(図3、パネルA、レーン5)。この実験において、3T
3細胞はIRESベクターよりほんの僅か少ないヒトADAを産
出する対照SAXベクターで形質導入された(図3、パネ
ルB、レーン4)。
【0040】 トリプル遺伝子ベクターの構築 複合レトロウイルスの構築に際しIRES要素の多様性を
検証するために、我々はEMC/ADA融合遺伝子を2個の個
別のダブル遺伝子に挿入し3個の遺伝子ベクターを生成
した。最初の受容ベクターLSCSNは抗HIV剤可溶CD4(sCD
4)の発現を促進するために(参考文献21)、また内部S
V40初期領域プロモーターはNEO選択マーカー遺伝子を駆
動させるため(参考文献21)にLTRを使用する。EMC/ADA
断片は、LSCEASNを生成するためにSV40プロモーターの
出発に対しsCD4翻訳停止コドンおよび5′の前に導入さ
れた。LSCEASN DNAはパッケージング細胞ライン補培養
に形質移入され、限界希釈でG418含有培地に継代される
前に1週間成長した。12個のG418Rプロデューサー細胞
クローンがヒトADA酵素を合成し、sCD4蛋白質を生産す
る(図4)。
【0041】 EMC/ADA断片の受容体として使用される第2の2個遺
伝子レトロウイルスベクターはLNSCtであり、これはNEO
発現を駆動するためLTRを使用し、CAT発現を指向する内
部SV40プロモーターを有するベクターである。EMC/ADA
はLNEASCtを生成するために3′をNEO遺伝子停止コドン
およびSV40プロモーターの上流に挿入された(図5)。
LNEASCt DNAはパッケージング細胞に形質移入され1週
間培養され、次いでG418Rプロデューサー細胞クローン
は限界希釈で分離された。12個のプロデューサー細胞ク
ローンは拡張され、G418R力価を決定するベクター含有
上澄みを分離するために用いられ、CATおよびADA遺伝子
双方の発現のために分析された。図5は12個すべてのプ
ロデューサー細胞クローンがCAT(パネルA)およびヒ
トADA(パネルB)酵素活性を両方とも有していたこと
を示している。12個のクローンの力価はクローン10の4
×104G418Rcfu/mlからクローン4の4×106G418Rcfu/ml
までにわたっていた。
【0042】 12個のLNEASCtプロデューサー細胞クローンのそれぞ
れから得るレトロウイルスベクター含有上澄みは、次い
でNIH/3T3細胞に形質導入するために使用された。12個
のG418R 3T3細胞培養は拡張され、CATおよびヒトADA酵
素活性が検定された。CAT活性は12個の3T3細胞培養の内
12個(図6、パネルA)で実証され、またヒトADA活性
は9個の試験培養の内9個で観察された(図6、パネル
B)。この特殊なシリーズの形質導入において、CATお
よびヒトADA酵素活性はいずれもプロデューサー細胞内
よりも3T3細胞内の方が著しく低かった(図5)。2個
の親遺伝子ベクターLNSCtを使用する生成した3T3細胞内
でのCAT活性の分析は、類似したCAT活性を示し、このベ
クター内の特定SV40/CAT内部遺伝子は必ずしもあまり活
性ではない(データは示されない)ことを示唆してい
る。
【0043】 ポリオIRESベクターの構築 次のシリーズの実験において、我々はポリオウイルス
からIRESを分離し、それをレトロウイルスベクターに構
築するために使用した。5′非翻訳領域のポリオウイル
ス(マホーニー菌株)から600塩基対のIRES要素を含む
断片を生成するために、PCRが使用された。ポリオIRES
は、次いでNEO停止コドンに対する3′およびCATリポー
ター遺伝子の上流に挿入され、LNPCtを生成した。類似
のEMC IRES構築物(GINECt)、LTR駆動CAT正の制御ベ
クター(LCSN)、およびCATは含むがIRES配列は含まな
いベクター(G1NaNECt)などと共に、このベクターはパ
ッケージング細胞補培養に形質移入された。培養は1週
間標準培地で成長し、次いでG418含有培養培地で2週間
成長してベクター含有細胞が選択された。完全に選択さ
れた培養は次いで収穫され、CAT酵素活性が検定された
(図7)。図7でのデータは、ポリオIRESがEMC IRES
と同じように(少し上であるということはないにして
も)機能することを示している。IRESベクターは両方と
も強力なLTRプロモーター(LCtSNのLNPCt70%およびG1N
ECt50%)により駆動され、CAT活性に比較して有利であ
った。少量のCAT活性がIRES要素のない構築物(G1NaENC
t)でみられた。この限定活性は、レトロウイルスベク
ターでこれまでに報告されてきたように(参考文献2
2)、内部AUGコドンでの開始に起因するものであろう
し、またこの漏出的発現の機構は現在研究中である。
【0044】 この発明は一方ではここでの特異的な実施例に関連し
て記述されているが、多くの代替的方法、修正および変
形が前記記述の見地から当業者にとって明白であろうと
いうことは明らかである。従ってこの発明は、以下に続
く請求の範囲のもっとも広い範囲および精神に従って、
これらの代替的方法、修正および変形すべてを包含する
ことを意図したものである。
【0045】 この発明の数多くの修正および変形が前記の方法に照
らして可能であり、従って添付の請求の範囲内でこの発
明は特に記載されたもの以外にも実施することができ
る。
【0046】
【参考文献】
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研究室マニュアル」コールドスプリングハーバー研究
所,コールドスプリングハーバー,ニューヨーク. 26.モス,B.他(1990).「ネイチャー」348,91−92. [図面の簡単な説明]
【図1】 EMC CATベクター. 図の上部に示されているのは、EMC/CATベクターG1N2ECt
のダイヤグラムおよび対照CATベクターLH CtSNであ
る。下部に示されるのは、CAT酵素分析(1時間保温)
から得られたオートラジオグラムである。レーン1はpT
M1−CATで形質移入されたプロデューサー細胞であり、
レーン2はG1N2ECt形質移入プロデューサー細胞であ
り、レーン3はLH CtSN形質移入プロデューサー細胞で
あり、レーン4はG1N2ECt形質導入NIH/3T3細胞であり、
またレーン5はLH CtSN形質導入NIH/3T3細胞である。
【図2】 EMC β−GALベクター. 図の上部に示されているのはEMC/β−galベクターG1N2E
Bgのダイヤグラムおよび対照β−galベクターG1N2SV B
gである。下部に示されるのは、指示されたベクターで
形質移入された原位置染色プロデューサー細胞ラインの
顕微鏡写真である。
【図3】 ADA EMCベクター. 図の上部に示されているのはEMC/ADAベクターG1NaEAの
ダイヤグラムおよび対照ADAベクターSAXである。パネル
Aは、ADA酵素活性のでんぷんゲル分析であり、全細胞
ライゼート等量のものが各サンプルに使用され、ヒト
(Hu)およびマウス(Mo)ADA酵素の位置が指示され
る。レーン1はSAXプロデューサー細胞であり、レーン
2はG1NaEAプロデューサー細胞であり、レーン3はNIH/
3T3細胞であり、レーン4はSAX形質導入3T3細胞であ
り、レーン5はG1NaEA形質導入細胞である。パネルBは
指示されたプローブ、すなわちADAのレーン1および
2、NEOレーン3および4とともに、全細胞RNA20μgを
用いるノーザンブロット分析である。サンプルは下記の
通りであった。レーン1および3はSAXプロデューサー
細胞からのRNAである。レーン2および4はG1NaEAプロ
デューサー細胞からのRNAである。LTRあるいはSV40プロ
モーターから生じる転写物は指示されている通りであ
る。
【図4】 sCD4−ADA−NEOトリプル遺伝子ベクター. 図の上部に示されているのは、LSCEASN(sCD4,ADAおよ
びNEO)のトリプル遺伝子ベクターのダイヤグラムであ
る。下部に示されるのは12個のG418Rプロデューサー細
胞クローン(番号1から12まで。H=ヒト対照、M=マ
ウス対照)からのADAでんぷんゲル分析の結果、および
エリザで測定される培養培地で生産されたsCD4の量であ
る。
【図5】NEO−ADA−CATトリプル遺伝子ベクター. 図の上部に示されているのは、LNEASCt(NEO,ADAおよび
CAT)トリプル遺伝子ベクターのダイヤグラムである。
パネルAは、12個のG418R プロデューサー細胞クロー
ン(番号1から12まで)から生じるCAT活性のオートラ
ジオグラム、およびプロデューサー細胞から得られたG4
18Rcfu/mlのNIH/3T3細胞で測定された力価である。パネ
ルBは、12個のプロデューサー細胞クローン(番号1か
ら12まで)からのADAでんぷんゲル分析であり、C=NIH
/3T3細胞であり、ヒト(Hu)およびマウス(Mo)ADA帯
が示されている。
【図6】 トリプル遺伝子形質導入細胞の発現. パネルAは、図5で12個のプロデューサー細胞クローン
の上澄みで形質導入され選択された12個のNIH/3T3細胞
個体群から生じるCAT酵素分析のオートラジオグラムで
ある。パネルBは、図5で使用される9個の指示された
プロデューサー細胞クローンの上澄みで形質導入され選
択された9個のNIH/3T3細胞個体群からのADAでんぷんゲ
ル分析である。対照3T3細胞はレーンCにあったし、ヒ
ト(Hu)およびマウス(Mo)ADA帯は指示され、すべて
のヒトADA帯はもとのウェットゲル内でたやすく見るこ
とができた。
【図7】 ポリオIRESベクター. 図の上部に示されているのは、この実験でテストされた
CAT構造物のダイヤグラムである。下部は、レーン1,LNP
Ct;レーン2,G1NECt;レーン3,LCtSN;およびレーン4,G1Na
NECtで形質移入されたG418R プロデューサー細胞ライ
ンからのCAT酵素分析(1時間保温)のオートラジオグ
ラムである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 502250628 クーチュア,ラリー アメリカ合衆国,メリーランド 20902, シルバー,スプリングス,モドラッド ウェイ #14 13701 (72)発明者 アンダースン,ダブリュー.,フレンチ アメリカ合衆国,メリーランド 20817, ベテスダ,メロディー レイン 6820 (72)発明者 モーガン,リチャード,エイ. アメリカ合衆国,メリーランド 21227, エルクリッジ,バターフィールド ドラ イブ 7851 (72)発明者 クーチュア,ラリー アメリカ合衆国,メリーランド 20902, シルバー スプリングス,モドラッド ウェイ #14 13701 (56)参考文献 国際公開90/1550(WO,A1) J.Virol.,62(7),2464− 2473(1988) Prog.Nucl.Acid Re s.Mol.Biol.,38,115−124 (1990) J.Virol.,63(4),1651− 1660(1989) Nature,334,320−325(1988) J.Virol.,63(1),441− 444(1989) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】宿主ゲノムから多重外因性蛋白質を発現で
    きる一つのレトロウイルスベクターであって、前記レト
    ロウイルスベクターが 発現される第1蛋白質をコード化する第1DNA配列、 発現される第2蛋白質をコード化する第2DNA配列、 第1プロモーター配列、および 前記第1および第2DNA配列の間のピコルナウイルス内部
    リボソームエントリー部位 より成り、前記プロモーター配列、第1DNA配列、内部リ
    ボソームエントリー部位および第2DNA配列は操作的に前
    記レトロウイルスベクター内で連結され、ポリシストロ
    ン性mRNAを産生し、また前記ポリシストロン性mRNAから
    第1および第2個別蛋白質を発現することを特徴とする
    一つのレトロウイルスベクター。
  2. 【請求項2】前記プロモーターがレトロウイルスゲノム
    からのLTR配列より成ることを特徴とする請求の範囲第
    1項記載のレトロウイルスベクター。
  3. 【請求項3】前記ピコルナウイルス内部リボソームエン
    トリー部位が脳心筋炎ウイルスからのものであることを
    特徴とする請求の範囲第1項記載のレトロウイルスベク
    ター。
  4. 【請求項4】前記脳心筋炎ウイルス内部リボソームエン
    トリー部位が脳心筋炎ウイルス5′非翻訳領域の部分を
    含むことを特徴とする請求の範囲第3項記載のレトロウ
    イルスベクター。
  5. 【請求項5】前記ピコルナウイルス内部リボソームエン
    トリー部位がポリオウイルスよりのものであることを特
    徴とする請求の範囲第1項記載のレトロウイルスベクタ
    ー。
  6. 【請求項6】前記ポリオウイルス内部リボソームエント
    リー部位がポリオウイルス5′非翻訳領域の部分を含む
    ことを特徴とする請求の範囲第5項記載のレトロウイル
    スベクター。
  7. 【請求項7】前記脳心筋炎ウイルス内部リボソームエン
    トリー部位がヌクレオチド番号163−746を持つことを特
    徴とする請求の範囲第3項記載のレトロウイルスベクタ
    ー。
  8. 【請求項8】請求の範囲第1項記載のレトロウイルスベ
    クターで形質導入されたことを特徴とする一つのヒト細
    胞。
  9. 【請求項9】ポリシストロン性mRNAを産生し2個の個別
    の蛋白質をそれから発現することができるレトロウイル
    スベクターを構築する一つの方法であって、 発現される第1蛋白質をコード化する第1DNA配列、発現
    される第2蛋白質をコード化する第2DNA配列、第1およ
    び第2DNA配列の双方からポリシストロン性mRNAを産生す
    るプロモーター配列、および前記第1および第2DNA配列
    の間のピコルナウイルス内部リボソームエントリー部位 をレトロウイルス発現ベクター内で操作的に連結するこ
    とにより成ることを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】前記プロモーターがレトロウイルスゲノ
    ムからのLTR配列よりなることを特徴とする請求の範囲
    第9項記載の方法。
  11. 【請求項11】前記ピコルナウイルス内部リボソームエ
    ントリー部位が脳心筋炎ウイルスからのものであること
    を特徴とする請求の範囲第9項記載の方法。
  12. 【請求項12】前記脳心筋炎内部リボソームエントリー
    部位が脳心筋炎ウイルス5′非翻訳領域の一部を含むこ
    とを特徴とする請求の範囲第11項記載の方法。
  13. 【請求項13】前記ピコルナウイルス内部リボソームエ
    ントリー部位がポリオウイルスからのものであることを
    特徴とする請求の範囲第9項記載の方法。
  14. 【請求項14】前記ポリオウイルス内部リボソームエン
    トリー部位がポリオウイルス5′非翻訳領域の一部を含
    むことを特徴とする請求の範囲第13項記載の方法。
  15. 【請求項15】請求の範囲第9項記載の方法で産生され
    たレトロウイルスベクターで形質導入されたことを特徴
    とする一つの動物細胞。
  16. 【請求項16】請求の範囲第9項記載の方法で産生され
    たレトロウイルスベクターで形質導入されたことを特徴
    とする一つのヒト細胞。
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