JP3378849B2 - 管体の開先形成方法 - Google Patents

管体の開先形成方法

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JP3378849B2 JP2000114019A JP2000114019A JP3378849B2 JP 3378849 B2 JP3378849 B2 JP 3378849B2 JP 2000114019 A JP2000114019 A JP 2000114019A JP 2000114019 A JP2000114019 A JP 2000114019A JP 3378849 B2 JP3378849 B2 JP 3378849B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば電子ビー
ム溶接およびレーザビーム溶接による鋼管周継手の全姿
勢溶接などの管体の溶接にあたって、高精度の開先を形
成するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスなどを輸送するパイプラインは、突
合せ溶接継手を形成して複数の鋼管を接続して形成され
る。突合せ溶接継手は、MAG(metal active gas)溶
接、MIG(metal inert gas)溶接、TIG(tungste
n inert gas)溶接などによって形成することが一般的
であるが、近年溶接作業を高速化するために、電子ビー
ム溶接およびレーザビーム溶接などの高エネルギ密度溶
接も採用されつつある。
【0003】電子ビーム溶接などの高エネルギ密度溶接
では、深溶け込みの特性を利用して、I開先を組み立て
1回または数回の溶接作業で継手を形成することができ
るが、たとえば電子ビーム溶接では、発射される電子ビ
ームのビーム径が小さく、溶融部の幅が小さいので、開
先に要求される精度、特にルートギャップはほとんど零
とする必要がある。すなわち板厚が大きくなるに従っ
て、溶け込み深さに比して溶融部の幅が相対的に小さく
なり、要求される開先精度は厳しくなる。特に上述のよ
うな管体を突き合わせて全周にわたって溶接する全姿勢
溶接のような場合には、溶融金属が自重によって垂落ち
することを防ぐために、ビーム径を小さく、たとえば1
mmφ程度またはそれ以下にして、溶融幅を小さくしな
ければならず、より高い開先精度が必要となる。たとえ
ば板厚が19mmの鋼管の突合せ継手において、電子ビ
ーム溶接による全姿勢裏波溶接を行うためのI開先で
は、ルートギャップを約0.2mm以下にする必要があ
る。
【0004】図31は、従来の技術の管端加工方法を説
明するために管端加工装置1を示す正面図であり、図3
2は、図31の左側から見て示す側面図である。管端加
工装置1は、切削手段2とクランプ手段3とが、基台4
に設けられている。切削手段2には、刃物5を保持する
面板6が回転駆動可能に設けられている。クランプ手段
3には、V字状の凹所が形成される一対のクランプ部
7,8が、相互に対向するように設けられている。この
管端加工装置1を用いて、各クランプ部7,8によって
管体9をクランプし、面板6を回転駆動して刃物5によ
って管体9を切削加工し、管体端面10を形成してい
る。
【0005】図33は、従来の技術の管体の組立方法を
説明するために開先組立装置11を示す断面図であり、
図34は、図33の左側から見て示す側面図である。開
先組立装置11は、一対のクランプ体12,13と、引
寄せ手段14とを有している。一方のクランプ体12
は、2つの半円状の枠部材が連結されて構成される円形
状のクランプリング15と、クランプリング15に周方
向に等間隔に4本設けられるクランプボルト16と、ク
ランプリング15に周方向に等間隔に24本設けられる
目違い調整ボルト17とを有する。他方のクランプ体1
3は、一方のクランプ体12と同様の構成を有する。各
クランプ体12,13は、各クランプボルト16の端部
を、管体9および同様の構成の管体22の外面に当接さ
せて、各管体9,22を外面側からそれぞれクランプす
ることができる。
【0006】引寄せ手段14は、4つのターンバックル
18を有し、各ターンバックル18は、1つのナット部
材19に2つのボルト部材20が螺着されており、各ボ
ルト部材20を回り止めした状態でナット部材19を回
転させることによって、各ボルト部材20を相互に近接
および離反変位させることができる。各ターンバックル
18は、各ボルト部材20が、各クランプ体12,13
のクランプリング15の周方向に等間隔をあけた4箇所
で、回り止めされた状態で連結され、これによって各ク
ランプ体12,13を相互間の距離を変化可能に連結す
ることができる。
【0007】開先組立装置11を用い、各クランプ体1
2,13によって、上述のように端面10が形成された
各管体9,22の端部をクランプし、引寄せ手段14に
よって、各クランプ体12,13を引寄せて、各管体
9,22を引寄せ、各管体9,22を突き合わせて、I
開先24を形成することができる。I開先24のルート
ギャップである各端面10間の軸線方向の間隔は、引寄
せ手段14による引寄せ量によって調整することができ
る。また各管体9,22の目違いである管体端部の半径
方向のずれは、目違い調整ボルト17の突出量を調整し
て、半径方向外方にある側の管体を半径方向内方側に押
圧することによって矯正することができる。このように
して従来の技術では、図31の管端加工切削方法および
図33の開先組立方法を組合わせた開先形成方法によっ
て、開先を形成している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の技術
の各開先形成方法では、管体端面の管端加工工程と、各
管体の組立工程(開先組立工程)とで、各管体をクラン
プするときのクランプの位置およびクランプ力などのク
ランプ条件が異なるので、このクランプに伴う管体端部
の変形量に差が生じてしまい、高精度の開先を組み立て
ることができない。管体端面は、管体端部が半径方向に
変形すると軸線方向に変形するが、上述のような管端加
工方法によって平面度の高い端面に成形することができ
る。しかしこれは、あくまでも管端加工工程2クランプ
された状態において達成される平面度であり、この管端
加工工程と異なるクランプ条件で、開先組立工程におい
てクランプされると、管端部の変形量、すなわち軸線方
向の変形量が異なるため、平面度は、著しく低下してし
まう。
【0009】図31および図32の切削加工において
は、管体9のクランプは、刃物5から管体9に与えられ
る回転力に抗して管体9の回転を阻止することだけを目
的としており、クランプ力が小さく、クランプ位置もク
ランプ部7,8の当接位置であって周方向に等間隔では
なく、このようなクランプによって管体端部がどのよう
に変形するか全く考慮されていない。また図33および
図34の突き合わせにおいては、各管体9を強く引寄せ
なければならないので、大きなクランプ力でクランプさ
れるうえ、クランプ位置は、管端加工工程よりも管体端
面寄りであることが多く、かつ周方向に等間隔である。
さらにこのようにクランプしたうえで、目違いを矯正す
るために、目違いボルトによって管体を部分的に押圧し
て変形させている。
【0010】このように管端加工工程と、開先組立工程
とでは、管体をクランプする目的が全く異なるので、構
成の異なるクランプ装置によってクランプしており、ク
ランプ力およびクランプ位置などのクランプ条件が異な
る。これによって管体端部の形状が異なってしまい、管
体端面の平面度が著しく低くなった状態で開先を組み立
てており、開先精度は極めて低くなるという問題があ
る。たとえば板厚が19mmであり、平均直径が762
mmの1%楕円筒状の管体が、クランプされることによ
って真円筒状に変形される場合には、解析によると、ク
ランプ前には凹凸のなかった平面の管体端面に、±0.
14mmの凹凸、したがって管体端面の山と谷との軸線
方向の位置に0.28mmの差が生じる。このような状
態で、各管体を突き合わせても、ルートギャップを、常
に上述のように約0.2mm以下にすることはできな
い。
【0011】本発明の目的は、電子ビーム溶接などの高
エネルギ密度溶接にも好適に実施することができる、高
精度の開先を形成することができる開先加工工程および
組立工程を有する開先形成方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、2つの管体の
端部を突き合わせて、溶接継手を形成するために開先を
加工し、組み立てる方法であって、各管体の管端加工工
程において、クランプ治具を装着して各管体の端部をク
ランプし、各管体の外面側から押圧力を与えて端部を所
定形状にした状態で、各管体の端部を切削加工し、各管
体の管端加工工程後、各管体の組立工程において、前記
クランプ治具を装着して各管体の端部をクランプし、各
管体の外面側から押圧力を与えて端部を前記管端加工工
程における形状と同一の形状に再現し、各管体の端部を
突き合わせて開先を組み立てることを特徴とする管体の
開先形成方法である。
【0013】本発明に従えば、各管体は、端部がクラン
プ治具によってクランプされ、外面側から押圧されて所
定形状に矯正された状態で、各管体の端部がそれぞれ切
削加工され、これによって端面が形成されるので、各管
体の端部が所定形状に矯正されているときには、各管体
の端面は、極めて高い平面度の平面となる。このように
切削加工されて端面が形成された各管体は、端部が管端
加工工程と同様のクランプ治具によってクランプされ、
同様に外面側から押圧されて、管端加工工程における形
状に矯正され、端部の形状が再現された状態で突き合わ
されるので、各管体の端部を突き合わせて、開先を組み
立てるときには、各管体の端面は、極めて平面度の高い
平面となっている。したがって、2つの管体の端面から
形成される開先のルートギャップを極めて小さく抑える
ことが可能となり、高精度の開先を形成することができ
る。そのため、電子ビーム溶接およびレーザビーム溶接
などの高エネルギ密度溶接にも好適に実施することがで
きる。さらに各管体の端部を所定形状にするにあって、
外面側から押圧力を与えるようにしているので、この押
圧力の調整作業を管体の外部の広い作業空間ですること
ができ、各管体の端部を所定形状にするための作業が容
易である。
【0014】また本発明は、各管体の組立工程におい
て、前記各管体の端部を、前記管端加工工程におけるク
ランプ位置と同一のクランプ位置を、前記管端加工工程
におけるクランプ力と同一のクランプ力でクランプし
て、突き合わせて開先を組み立てることを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、各管体の組立工程におい
て、各管体の端部が、前記管端加工工程と同一のクラン
プ位置を同一のクランプ力でクランプされて突き合わさ
れるので、各管体の端部を突き合わせて開先を組み立て
るときには、各管体の端部の形状は、各管体の端部を切
削したときの形状と同一の形状に矯正される。このよう
に管端加工工程と組立工程との各管体の端部の形状を同
一にすることができ、各管体の端面の平面度を極めて高
い状態として開先を組み立てることができ、開先を高精
度に形成することができる。
【0016】また本発明は、各管体の管端加工工程にお
いて、各管体の外面側からクランプして各管体の端部を
真円筒または極めて真円筒に近い形状に矯正した状態
で、各管体の端部をそれぞれ切削加工し、各管体の組立
工程において、外面側からクランプして前記各管体の端
部を、真円筒または極めて真円筒に近い形状に矯正した
状態で、各管体の軸線を一致させて突き合わせて開先を
組み立てることを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、各管体の管端加工工程に
おいて、外面側からクランプして、端部を真円筒または
極めて真円筒に近い形状に矯正された状態で、各管体の
端部がそれぞれ切削加工され、各管体の組立工程におい
て、外面側からクランプして、各管体の端部が、真円筒
または極めて真円筒に近い形状に矯正された状態で、各
管体の軸線を一致させて突き合わせるので、各管体の端
部が突き合わせて開先を組み立てるときには、各管体の
端部の形状は、各管体の端部を切削したときの形状と同
一となる。このように管端加工工程と組立工程との各管
体の端部の形状を同一にすることができ、各管体の端面
の平面度を極めて高い状態として開先を組み立てること
ができ、開先を高精度に形成することができる。さらに
管端加工工程および組立工程の各管体の端部の形状を真
円筒または極めて真円筒に近い形状とすることによっ
て、組立工程に、各管体の端部の形状を、管端加工工程
の形状に再現することが容易である。また各管体が周方
向にずれても、目違い量に大きな差が生じることがな
く、開先の組立作業が容易である。
【0018】また本発明は、各管体の組立工程におい
て、前記管端加工工程で装着したクランプ治具を前記各
管体の端部に装着したままの状態で、各管体の端部を突
き合わせて開先を組み立てることを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、各管体の管端加工工程に
おいて、外面側からクランプ治具が装着されてクランプ
されて切削加工され、管端加工工程に装着されたクラン
プ治具が各管体の端部に装着されたままの状態で、各管
体の端部が突き合わされるので、管端加工工程を組立工
程とにおける各管体の端部の矯正状態を同一とし、各管
体の端部を突き合わせて、開先を組み立てるときには、
各管体の端部の形状は、各管体の端部を切削するときの
形状と確実に同一に矯正される。このように管端加工工
程と組立工程との各管体の端部の形状を確実に同一にす
ることができ、各管体の端面の平面度を極めて高い状態
を確実に保持して開先を組み立てることができ、開先を
確実に高精度に形成することができる。さらに管体の組
立工程において、各管体の端部形状の再現するための多
くの作業を必要としないので、作業性が向上される。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の一形態の管
体の開先形成方法、具体的には開先加工および組立方法
に従う作業の手順を示すフローチャートであり、図2は
図1の開先加工および組立作業の手順を示す図である。
図2(1)は矯正前の管体41の正面図であり、図2
(2)は図2(1)の右側から見た管体41の右側面図
であり、図2(3)は矯正前の管体42の左側面図であ
り、図2(4)は図2(3)の右側から見た管体42の
正面図である。図2(5)は端部43を矯正した管体4
1の正面図であり、図2(6)は図2(5)の右側から
見た管体41の右側面図であり、図2(7)は端部44
を矯正した管体42の左側面図であり、図2(8)は図
2(7)の右側から見た正面図である。図2(9)は管
端加工された管体41を示す正面図であり、図2(1
0)は管端加工された管体42を示す正面図である。図
2(11)は各管体41,42を突き合わせた状態の管
体41の軸直角断面を示す断面図であり、図2(12)
は各管体41,42を突き合わせた状態で示す正面図で
あり、図2(13)は各管体41,42を突き合わせた
状態の管体42の軸直角断面を示す断面図である。
【0021】本発明の開先形成方法は、ガスなどを輸送
するパイプラインを形成するにあたって、突合せ溶接継
手を形成して複数の鋼管を接続するために、開先40を
形成するための方法である。換言すれば、たとえば鋼管
などの2つの管体41,42の端部43,44を開先加
工したのち、開先40を組み立てる方法である。具体的
には、管端加工工程において、各管体41,42の端部
43,44に外面側から押圧力を与えてその端部43,
44を所定形状にした状態で、各管体43,44の端面
をそれぞれ切削加工し、各管体の組立工程である開先組
立工程において、各管体41,42の端部43,44の
形状を、管端加工工程の形状と同一の形状に再現して、
各管体41,42の端部43,44を突き合わせて開先
44を組み立て、形成する。
【0022】さらに詳細に説明すると、開先を形成する
作業は、各管体41,42の端面45,46を形成する
管端加工工程と、この管端加工工程の後の各管体41,
42を突き合わせて開先を組み立てる開先組立工程とを
含み、ステップs0で、たとえば工場において開先形成
作業が開始され、管端加工工程から行われる。各管体4
1,42は、真円筒状に形成することが極めて困難であ
るので、管体41は、たとえば図2(1)および図2
(2)に示すように、軸線L2に垂直な断面の形状が楕
円形であって、軸線方向に一様な楕円筒状である。管体
42もまた、図2(3)および図2(4)に示すよう
に、軸線L3に垂直な断面の形状が楕円形であって、軸
線方向に一様な楕円筒状である。各筺体41,42の公
称外径は、たとえば762mmである。図2(1)〜図
2(4)に示すような各管体41,42が準備されて、
ステップs0で作業が開始される。
【0023】ステップs1において、このような各管体
41,42の端部43,44を、所定形状にする。前記
所定形状は、特に限定されることはなく、たとえば真円
筒状であってもよい。具体的には図2(5)に示すよう
に、管体41の端部43にクランプ体47を外面側から
装着してクランプし、図2(6)のように、端部43を
真円筒または極めて真円筒に近い形状に矯正する。管体
41の場合と同様に、管体42についても、図2(7)
に示すように、端部44にクランプ体48を外面側から
装着してクランプし、図2(8)に示すように、端部4
4を真円筒または極めて真円筒に近い形状に矯正する。
【0024】ここで本発明において、真円筒とは、軸線
に垂直な断面の形状において外形(外周面形状)が真円
である筒を意味するものとし、真円は、次式(1)で示
される真円度が0%である形状を意味する。
【0025】 真円度=(最大直径−最小直径)/平均直径 …(1) 最大直径は、最大外径であって、仮想中心からの外周面
半径を全周にわたって測定し、得られたデータからばら
つきを包含する最大真円、すなわち測定結果に基づいて
求められる最小直径の外接真円を求めてその直径を最大
直径とする。また最小直径は、最小外径であって、最大
真円と同心の最小真円、すなわち最大真円と同心の内接
する内接真円を求めてその直径を最小直径とする。平均
直径は、平均外径であって、最大直径と最小直径と加算
して2で除算した直径とする。また本発明において、極
めて真円筒に近い形状とは、軸線に垂直な断面の形状に
おいて外形が極めて真円に近い形状を意味するものと
し、極めて真円に近い形状は、(1)式で示される真円
度が0%よりも大きく、たとえば0.3%以下である形
状を意味する。
【0026】このようにステップs1で、図2(5)〜
図2(8)に示すように、各管体41,42の端部4
3,44を所定形状にした後、ステップs2で各管体4
1,42の端部43,44を切削加工して、図2(9)
および図2(10)に示すように端面45,46を形成
する。管体41を例に挙げて具体的に述べると、図2
(5)に示すように、管体41の端部43を矯正する
と、矯正前には図2(1)に示すように平面であった端
面が変形するので、端部43を切削加工して、矯正時に
平面となる端面45を形成する。これと同様にして、管
体42も端部44を切削加工して、矯正時に平面となる
端面46を形成する。このような各ステップs1,s2
を含んで管端加工工程が構成される。
【0027】また上述の管端加工工程では、各端部4
3,44をそれぞれ矯正した後に、各端部43,44の
切削加工を行うように説明したけれども、一方の管体4
1の端部43を矯正して切削加工した後に、他方の管体
42の端部44を矯正して切削加工するようにしてもよ
い。また各管体41,42における軸線方向の各一端部
43,44だけの説明をしたけれども、上述のようにパ
イプラインを形成する場合には、各管体41,42の各
他端部についても同様に切削加工され、両端部が同様に
して矯正された後、切削加工される。
【0028】管体加工工程の後、管体移動工程に進む。
具体的には、工場において各管体41,42の端部4
3,44が切削加工された後、ステップs3で、各管体
41,42が敷設現場に搬入される。このように管体移
動工程で各管体41,42を搬入した後、開先組立工程
に進む。
【0029】開先工程では、ステップs4で各管体4
1,42の端部43,44を、管端加工工程における形
状と同一形状にする。具体的には、図2(9)および図
2(10)に示すように、真円筒または極めて真円筒に
近い形状に矯正する。このような各端部43,44の矯
正は、上述の各クランプ体47,48またはこれと同様
の装置を用いて矯正して、形状を再現するようにしても
よい。また管端加工工程において装着した各クランプ4
7,48を、装着したまま現場に搬入すれば、その時点
で各管体41,42の端部43,44は、管端加工工程
における形状に再現されていることになり、ステップs
4の工程では、特に作業を必要としなくなる。
【0030】このようにステップs4で、各端部43,
44を再度矯正し、または管端加工工程で装着したクラ
ンプ体47,48を装着したまま搬入して、各端部4
3,44の形状を、管端加工工程における形状に再現し
た後、ステップs5において、図2(11)〜図2(1
3)に示すように各端部43,44を対向させ、各管体
41,42を相互に近づけるように、相互に引き寄せて
各管体41,42の端部43,44を突き合わせる。こ
のように各端部43,44を突き合わせることによっ
て、図2(12)に示すように、開先40を組み立て、
形成することができ、ステップs6に移行して開先形成
作業が終了する。各ステップs4,s5によって開先組
立工程が構成される。このようにして開先40が形成さ
れた後、溶接工程で開先40が溶接され、継手が形成さ
れる。
【0031】図3は、管端加工工程における管端加工方
法を説明するために管端加工装置50を示す正面図であ
り、図4は、図3の切断面線IV−IVから見て示す断
面図であり、図5は、図3の切断面線V−Vから見て示
す断面図である。管端加工装置50は、切削手段51と
保持手段52とが、基台53に設けられている。切削手
段51は、刃物54を保持する面板55と、面板を回転
駆動する駆動部56と有する。面板55には、外周部に
刃物台57が設けられており、この刃物台に刃物(バイ
ト)54が保持されている。駆動部56は、このような
面板55を軸線L1まわりに回転駆動することができる
とともに、面板55を軸線方向に変位駆動することがで
きる。
【0032】保持手段52には、V字状の凹所が形成さ
れる一対の保持部58,59と、ローラを有する支持部
60とを有する。各保持部58,59は、面板55に臨
む位置で、相互に対向して設けられ、端部43が面板5
5に臨むように、かつ管体41の軸線L2が、面板55
の回転軸線L1と一致するように、管体41を外部側か
ら挟んで、保持することができる。また支持部60は、
管体41の軸芯を管体保持部58,59の保持中心にほ
ぼ近くの高さまで管体41をガイドするように高さ調整
されている。各保持部はV字状の凹部を持つため、管体
41を挟んだときには管体41の自動芯出し機能をもつ
が、支持部60のローラにより上下高さの調整は僅かと
なり、各保持部の芯出し機能が効果的に働くことができ
る。
【0033】この管端加工装置50を用いて、各保持部
58,59によって管体41を保持し、面板55を回転
駆動しながら軸線方向に変位駆動し、刃物54によって
管体41の端部43を切削加工し、端面45を形成する
ことができる。本発明に従う開先形成方法を構成する管
端加工工程では、端部43にクランプ体47を外面側か
ら装着し、クランプして端部43が所定形状である、た
とえば真円筒形状に矯正され、この状態で、面板55が
回転駆動されて端部43が切削加工される。クランプ体
47は、管体41の軸線L2に垂直な平面に沿って周方
向に等間隔をあけた位置で、管体41を外面側から押圧
して、端部43を矯正する。またクランプ体47によっ
て管体41を押圧する位置(押圧部位の中心位置)は、
軸線方向に関して、形成される端面45から距離D1の
位置である。管体41は、公称外径(製造時の目標外
径)がたとえば762mmであれば、前記距離D1は、
たとえば120mmである。このように管体41は、端
部43が所定形状にされた状態で切削加工されて、端面
45が形成される。図3ではクランプ体47は、保持手
段52の各保持部58,59による保持位置よりも端面
寄りに独立して装着されているが、必ずしも独立してい
る必要はなく、たとえば保持手段52に支持されてもよ
い。
【0034】図3〜図5を参照して、管体41を切削加
工する手順を説明したけれども、他の管体、たとえば管
体42についても同様にして切削加工され、端面46が
形成される。
【0035】図6は、クランプ体47の具体的構成を示
す側面図であり、図7は、図6の左側から見て示すクラ
ンプ体47の正面図である。ここで、図6は、図3の紙
面に対して手前側から見た状態で示す。クランプ治具で
あるクランプ体47は、クランプリング62と、複数の
クランプボルト63とを含む。クランプリング62は、
一体に形成されてもよいし、または複数の円弧状のリン
グ部材が連結されて構成されてもよく、いずれの場合に
も全体形状として、円環状である。本実施の形態では、
3つのリング部材64が連結されて構成される。加圧押
し部材としての押し金具であるクランプボルト63は、
たとえば12本設けられ、クランプリング62の周方向
に等間隔に配置されている。
【0036】図8は、図7のリング部材64の連結箇所
付近を拡大して示す正面図であり、図9は、リング部材
64の周方向一端部を周方向に見て示す側面図である。
リング部材64は、たとえば高強度鋼から成り、本体部
65とその周方向両端部に設けられる連結部66,67
とを有する。本体部65は、円弧状の外周壁68と円弧
状の内周壁69とが、周方向に間隔をあけて配置される
連結壁70によって連結されて構成されている。外周壁
68および内周壁69は、クランプリング62の軸線L
4まわりの周方向に延びている。
【0037】連結部66は、本体部65の周方向一端部
に固定される。この連結部66は、本体部65から軸線
方向両側に張出す張出し部71を有するとともに、軸線
L4を基準にして半径方向の中間部において、本体部6
5と反対側の面が本体部65から遠ざかるように突出す
る突部72を有している。各張出し部71には、挿通孔
73が、たとえば2つずつ形成されている。
【0038】連結部67は、本体部65の周方向他端部
に固定される。この連結部67は、本体部65から軸線
方向両側に張出す張出し部74を有するとともに、軸線
L4を基準にして半径方向の中間部において、本体部6
5と反対側の面が本体部65に近づくように凹む凹部7
5を有している。各張出し部74には、挿通孔76が、
たとえば2つずつ形成されている。
【0039】各リング部材64は、周方向一端部を、他
のリング部材64の周方向他端部に突き合わせるように
して設けられ、突部72を凹部75に嵌まり込ませて設
けられる。これによって各リング部材64は、相互の半
径方向の位置がずれないように、位置決めされる。この
状態で、相互に突合わされる各張りだし部71,74の
挿通孔73,76に共通に挿通される連結ボルト77お
よびこの連結ボルト77に螺着されるナット78を用い
て、連結部66,67を相互に締付けて、各リング部材
64が着脱可能に連結される。
【0040】このような各リング部材64を連結して成
るクランプリング62は、各リング部材64の外周壁6
8が、軸線L4まわり真円筒面に沿って延びているとと
もに、各リング部材64の内周壁69が、軸線L4まわ
りの真円筒面に沿って延びている。換言すれば、リング
部材64は、真円筒状に構成される。このクランプリン
グ62は、管体41と比較して、少なくとも半径方向に
関して剛性が高く、本実施の形態では、半径方向だけで
なく、軸線方向および周方向に関しても剛性が高い。
【0041】図10は、図7のクランプボルト63付近
を拡大して示す断面図であり、図11は、図10の切断
面線XI−XIから見た断面図であり、図12は、図1
1の上側から見た平面図であり、図13は、図11の上
側から見て一部を切欠いて示す断面図である。クランプ
ボルト63は、各リング部材64に4つづつ設けられ、
各連結壁70間に配置されている。各リング部材64の
各クランプボルト63が設けられる位置である連結壁7
0間には、内周壁69の外周部側にナット保持部80が
設けられ、外周壁68、内周壁69およびナット保持部
80に、軸線L4を通る一半径線L5に沿った挿通孔8
1,82,83がそれぞれ形成されている。各クランプ
ボルト63は、各挿通孔81〜83を挿通して設けられ
る。
【0042】ナット保持部80には、内部側に臨んで開
放する内面形状が略楕円形状の凹所84が形成されてお
り、この凹所84に外径形状が略楕円形状のナット85
が嵌まり込んで、前記一半径線L5まわりの回転が阻止
された状態で設けられる。またナット85は、蓋片86
によって外部に抜落ちることが阻止されている。このナ
ット85にクランプボルト63が螺着されて設けられて
おり、クランプボルト63は、一半径線L5まわりに回
転することによって、クランプリング62に対して半径
方向の位置を調節可能であり、したがって先端部に設け
られるクランプパッド88のクランプリング62から半
径方向内方への突出量を調整可能である。
【0043】このクランプボルト63をクランプリング
62から半径方向内方に突出させ、先端部、したがって
クランプパッド88を、図中に仮想線で示すように、管
体41の外周面に当接させて、管体41をクランプする
ことができる。このとき、クランプパッド88が管体4
1の外周面に当接した状態で、さらにクランプボルト6
3を半径方向内方に突出させることによって、管体41
を半径方向内方に押圧して矯正することができる。クラ
ンプボルト63には、クランプリング62の外周側にあ
る頭部87に6角穴89が形成されており、6角レンチ
を用いて回転することができる。
【0044】また各クランプボルト63は、その軸線ま
わりの一回転によってクランプリング62の半径方向に
変位する変位量は、同一であり、各クランプボルト63
は、同一回転数回転させることによって同一変位量変位
させることができる。したがって真円筒状のクランプリ
ング62から各クランプボルト63を同一突出量だけ半
径内方に突出させることが可能である。これによって管
体41にクランプ体47を装着するにあたって、各クラ
ンプボルト63のクランプリング62からの突出量を同
一に保ちながら突出させることによって、各クランプボ
ルト63の管体41の半径方向外方に膨らんだ部分に臨
むボルトから管体41に当接し、各クランプボルト63
の全部が管体41に当接するまで突出させることによっ
て、管体41の当接部を真円筒、具体的には、外周面が
真円筒となる形状に矯正することができる。このときク
ランプ体47の軸線L4と管体41の軸線L2とは同軸
となる。
【0045】また各クランプボルト63の突出量を変え
ることによって、真円筒とは異なる他の形状、たとえば
楕円形状、略三角形状およびその他の略多角形状などに
矯正することができる。
【0046】このようなクランプ体47には、複数、た
とえば本実施の形態において6つの係止部材90が、周
方向に等間隔に設けられる。各係止部材90は、各リン
グ部材64に2つずつ、連結壁70に固定されて設けら
れる。各係止部材90には、クランプリング62の軸線
方向に貫通し、周方向に長い略矩形状の係止孔91が形
成されている。
【0047】図14は、クランプ体48の具体的構成を
示す側面図であり、図15は、図14の右側から見て示
すクランプ体48の正面図である。ここで、図14は、
図3において管体41を管体42に置き換え、クランプ
体47をクランプ体48に置き換えて、その紙面に対し
て裏面側から見た状態で示す。クランプ体48は、図6
〜図13に示すクランプ体47と同様の構成を有するの
で、同様の構成を有する部分は、同一の参照符号を付し
て詳しい説明を省略する。クランプ体48自体は、クラ
ンプ体47と同様に構成されるけれども、クランプ体4
8には、係止部材90に代えて、引寄せシリンダ93が
設けられる。
【0048】このクランプ体48もまた、クランプ体4
7と同様に各クランプボルト63を有しており、管体4
2にクランプ体48を装着するにあたって、各クランプ
ボルト63のクランプリング62からの突出量を同一に
保ちながら突出させることによって、各クランプボルト
63の管体42の半径方向外方に膨らんだ部分に臨むボ
ルトから管体42に当接し、各クランプボルト63の全
部が管体42に当接するまで突出させることによって、
管体42の当接部を真円筒、具体的には、外周面が真円
筒となる形状に矯正することができる。このときクラン
プ体48の軸線L6と管体42の軸線L3とは同軸とな
る。
【0049】また各クランプボルト63の突出量を変え
ることによって、真円筒とは異なる他の形状、たとえば
楕円形状、略三角形状およびその他の略多角形状などに
矯正することができる。
【0050】引寄せシリンダ93は、係止部材90と同
数、したがって複数、たとえば本実施の形態において6
つ設けられ、周方向に等間隔に配置される。各引寄せシ
リンダ93は、各リング部材64に2つずつ、連結壁7
0に固定されて設けられる。各引寄せシリンダ93は、
シリンダチューブ94の基端部で連結壁70に固定さ
れ、クランプリング62から軸線方向に沿って設けられ
る。各引寄せシリンダ93は、作動油によって、シリン
ダチューブ94に対して伸縮駆動可能なピストン95を
有し、その先端部に係止片96が設けられている。この
クランプ体48は、各引寄せシリンダ93がクランプリ
ング62から端面46側に突出するように装着される。
【0051】図16は、開先組立工程における開先の組
立方法を説明するために、開先組立装置100を用いて
各管体41,42が突き合わされて開先40が形成され
た状態を示す正面図である。上述のようにして各端部4
3,44が加工された各管体41,42は、開先組立装
置100を用いて相互に突合わされる。開先組立装置1
00は、前記各クランプ体47,48と、引寄せ手段1
01とを含んで構成され、引寄せ手段101は、上述の
係止部材90および引寄せシリンダ93を含んで構成さ
れる。
【0052】本実施の形態では、このように各管体4
1,42を突き合わせるときに用いられる開先組立装置
100を構成するクランプ体47,48を、工場におい
て管端加工を行うときに、管体41,42にそれぞれ装
着して切削加工を行い、このクランプ体47,48を管
体41,42にそれぞれ装着したまま現場に搬入して、
各管体41,42が突合わされる。各管体41,42
は、引寄せ手段101を用いて各クランプ体47,48
を相互に引寄せて連結することによって、相互に突合わ
される。
【0053】図17は、引寄せ手段101の具体的構成
を示す図であって、図17(1)は、クランプ体47側
から見て示す側面図であり、図17(2)は、内部構造
を示す断面図であり、図17(3)は、クランプ体48
側から見て示す側面図である。クランプ体47の連結壁
70は、外周壁68および内周壁69の軸線方向一方側
端部を連結している。このクランプ体47は、軸線方向
一方側を管体41の端面45側に配置してクランプされ
る。クランプ体47の連結壁70には、係止部材90が
設けられる部位の軸線方向他方側に略矩形状の凹所10
3が形成されるとともに、この凹所103の中央部で軸
線方向に挿通する嵌合孔104が形成されている。
【0054】係止部材90は、菱形形状の板状の部材で
あり、凹所103に嵌まり込んだ状態で嵌合孔104を
クランプ体47の軸線方向他方側から塞ぐように設けら
れる。この係止部材90は、たとえば固定用ボルト10
5を用いて連結壁70に固定される。係止部材90に
は、前述のように係止孔91が形成されており、この係
止孔91によって嵌合孔104が部分的に、クランプ体
47の軸線方向他方側に開口される。
【0055】またクランプ体48の連結壁70は、外周
壁68および内周壁69の軸線方向一方側端部を連結し
ている。このクランプ体48は、軸線方向一方側を管体
42の端面46側に配置してクランプされる。クランプ
体48の連結壁70には、引寄せシリンダ93が設けら
れる部位の軸線方向他方側に略矩形状の凹所103が形
成されるとともに、この凹所103の中央部で軸線方向
に挿通する嵌合孔104が形成されている。各クランプ
体47,48は、上述のように同様の構成であり、各凹
所および各嵌合孔には、同一の符号を付す。
【0056】引寄せシリンダ93のシリンダチューブ9
4は、略円筒状であり、基端部に半径方向外方に突出す
る菱形形状の取付部106を有する。このシリンダチュ
ーブ94は、嵌合孔104を挿通するように嵌合され、
取付部106が凹所103に嵌まり込んだ状態で、遊端
部が嵌合孔104からクランプ体48の軸線方向一方側
に突出するように設けられ、たとえば固定用ボルト10
8を用いて連結壁70に固定される。
【0057】引寄せシリンダ93のピストン95は油圧
シリンダの本体であり、ピストンチューブ109とピス
トンロッド部110とを有する。このピストン95は基
端部側からシリンダチューブ94に内挿され、ピストン
チューブの基底部に設けられた雄ネジ部111と、シリ
ンダチューブ94の内壁に設けられた雌ネジ部が噛合う
ことによりシリンダチューブ94により固定されてい
る。このピストン95はピストンチューブ109の内部
に設けられた案内溝により、ピストンロッド部110を
加圧により真っ直ぐ突出すだけではなく、その突出しの
終端行程において、ピストンロッド部110を突出し軸
に対して90度回転する機構を有している。この機構は
ロッド部を引込むときにも作用し、一番突出した状態か
ら引込むはじめの行程においてロッド部が回転しながら
引込まれ、90度回転した後は、そのままの状態で残り
の行程を進み完全に引込まれる。
【0058】引寄シリンダ93の係止片96は、略矩形
の板状であって、ピストン95のロッド部110の先端
部分に設けられている。この係止片96の長手方向寸法
は、係止孔91の長手方向寸法よりも小さくかつ幅方向
寸法よりも大きく、また係止片96の幅方向寸法は、係
止孔91の幅方向寸法よりも小さい。したがって係止片
96は、少なくともその長手方向が係止孔91の長手方
向と同一の方向に配置される同じ向きにあるとき(図1
7(1)に仮想線で示す配置状態にあるとき)は、係止
孔91を通過することができる。また係止片96は、少
なくともその長手方向が係止孔の長手方向が係止孔91
の幅方向と同一の方向に配置される直交する向きにある
とき(図17(1)に実線で示す配置状態にあるとき)
は、係止孔91を通過することができず、係止部材90
によって係止することができる。
【0059】このような引寄せ手段101は、各管体4
1,42を、各端面45,46が対向するように配置し
た状態で、各クランプ体47,48を相互に近づくよう
に引き寄せる。
【0060】具体的には、まずピストン95のロッド部
110を全行程完全に突出し、係止片96が90度回転
した状態とする。次に、クランプ体47の嵌合孔104
にシリンダチューブ94を挿入するとともに係止部材9
0の係止孔91に係止片96を挿通させる。ここで、ピ
ストン95はロッド部110が完全に突出し、係止片9
6が90度回転した状態で、相対する係止部材90の係
止孔91に接触せずに挿通できるように角度調整をした
状態にてシリンダシューブに固定されている。このと
き、ロッド部110の係止孔からの突出し量はロッド部
の回転行程以上となるようにする。その後、ピストン9
5のロッド部110を引込むと、係止片96は係止孔を
抜ける手前で90度の回転を終えることになる。
【0061】次に係止片96を上述のような係止部材9
0によって係止できる配置状態にして、図17(2)に
実線で示すように、ピストン95を縮退させる。これに
よって係止片96が係止部材90にクランプ体47の軸
線方向他方側で係止された状態で、ピシトン95が縮退
されることになり、各クランプ体47,48が相互に近
づくように引き寄せられる。本実施の形態では、各クラ
ンプ体47,48は、可能なかぎり引き寄せられる。換
言すれば、各管体41,42の端面45,46が当接し
て、各クランプ体47,48をそれ以上引き寄せること
ができなくなるまで、引寄せられる。このようにして引
き寄せ手段101によって各クランプ体47,48を引
き寄せることによって、開先組立装置100は、各管体
41,42を突き合わせ、開先40を組み立ることがで
きる。これによって開先40が形成される。
【0062】図18は、各管体41,42を突き合わせ
た状態で示す正面図であり、図19は、図18のセクシ
ョンXIXを拡大して内部を示す断面図である。各管体
41,42を突き合わせて組み立てられて、形成される
開先40の精度は、各管体41,42の端面45,46
間の間隔であるルートギャップG1と、各管体41,4
2の外周面の半径方向のずれ量である目違い量G2とに
よって決まり、周方向に関してばらつきが少ないほど精
度が高い。
【0063】上述のような本発明の開先形成方法に従っ
て開先40を組み立てた場合、各管体41,42は、各
端部43,44を切削加工するときの形状に保持された
状態で突き合わせることができる。上述のように管体加
工装置50は、一般に市販されているものであっても極
めて平面度の高い切削加工が可能であり、各端面45,
46における軸線方向の凹凸差がたとえば、0.1mm
以下になるように端面を形成することができる。したが
って各管体41,42が突合わされるときの各端面4
5,46もまた、平面度は、同様に極めて高い状態にあ
る。
【0064】さらに引寄せ手段101は、上述のように
可能な限り各クランプ体47,48を引き寄せるので、
各管体41,42は、各端面45,46が少なくとも周
方向の3箇所以上で当接するまで引き寄せられて、固定
される。このように各管体41,42が突き合わされて
固定されたとき、各端面45,46の平面度が上述のよ
うに極めて高いので、ルートギャップG1は、周方向に
おけるばらつきが極めて小さく、上述のような寸法の各
管体41,42では、最大値がたとえば2.5mm以下
にすることができる。
【0065】またこのように各クランプ体47,48が
引き寄せられた状態では、シリンダチューブ94の遊端
部が、クランプ体47の嵌合孔104に嵌合された状態
となる。これによって各クランプ体47,48が、周方
向および半径方向に位置決めされ、各クランプ体47,
48が同軸に配置される。したがって各クランプ体4
7,48とそれぞれ同軸である各管体41,42が同軸
に配置される。このように各管体41,42は、同軸に
配置されるうえ、各端部43,44が真円筒または極め
て真円筒に近い状態であるので、目違い量G2は、周方
向におけるばらつきが極めて小さく、上述のような管体
41,42では、最大値をたとえば1.6mm以下にす
ることができる。
【0066】ここで各クランプ体47,48を相互に引
き寄せたときに、各クランプ体47,48の同軸度を高
くするために、シリンダチューブ94の外径とクランプ
体48の嵌合孔104の内径との寸法差を小さくして、
引寄せシリンダ93の取付位置精度を高くし、かつシリ
ンダチューブ94の外径とクランプ体47の嵌合孔10
4の内径との寸法差が小さくして、位置決め精度が高く
なるように構成される。これによって各クランプ体4
7,48の同軸度が高くなり、各管体41,42の同軸
度が高くなる。
【0067】さらに全ての引寄せシリンダ93におい
て、上述のような寸法精度とすると、引寄せ作業が困難
になるので、2つ以上の一部、たとえば一直径線状に配
置される2つの引寄せシリンダ93に関して、上述のよ
うな寸法精度とし、他の引寄せシリンダ93に関して
は、シリンダチューブ94を小径にし、各嵌合孔104
の内径との寸法差を大きくするようにしてもよい。これ
によって一部の引寄せシリンダ93によって、各クラン
プ体47,48を高い精度で位置決めできるうえ、他の
引寄せシリンダ93は、シリンダチューブ94の遊端部
がクランプ体47の嵌合孔104に容易に嵌まり込むの
で、引寄せ作業が容易になる。
【0068】また各引寄せシリンダ93のシリンダチュ
ーブ94の遊端部は、端面が基端部に向かうにつれて拡
開する円錐台状に傾斜して形成される。これによって上
述のようにシリンダチューブ94の遊端部が嵌合孔10
4に嵌合されるときに、シリンダチューブ94がクラン
プ体47に案内され、容易に嵌合され、これによって引
寄せ作業を容易にすることができる。
【0069】たとえばパイプラインを形成するための管
体41,42の溶接継手を形成するために、開先40を
組み立てるにあたって、上述のような方法によれば、精
度の高い開先40を得ることができる。換言すれば本実
施の形態の開先形成方法によれば、各管体41,42
は、管端加工工程において、外面側から押圧されて端部
が所定形状にされた状態で、端部43,44がそれぞれ
切削加工されて端面が形成されるので、各端部43,4
4が所定形状であるときには、各管体の端面45,46
は、極めて高い平面度の平面となる。このように切削加
工されて端面45,46が形成された各管体41,42
は、開先組立工程において端部43,44の形状が管端
加工工程の形状と同一の形状に再現されるので、このと
き各管体41,42の端面45,46は、極めて平面度
の高い平面となっている。このように、開先組立工程で
は、各端面45,46の平面度が極めて高い状態で、各
管体41,42の端部43,44を突き合わせることが
できる。このようにして開先40を組立てる場合、その
ルートギャップG1の精度はほとんど組立精度によって
支配される。したがって、高い精度を持つ開先組立装置
を使用すれば、ルートギャップG1を周方向に均一に
し、かつ所定の寸法範囲にすることができる。しかし、
電子ビーム溶接やレーザビーム溶接などのルートギャッ
プができるだけ小さいことが望まれる場合には、各管体
41,42の端部43,44を加圧して、均一に密着さ
せればよく、開先組立はきわめて容易に行うことができ
る。また各端部43,44の形状を同一または相似形の
形状とすれば、各管体41,42の軸線L2,L3を開
先組立装置により、精度よく一致させることで、目違い
量G2も周方向に均一にすることができ、部分的に目違
い量の修正を行わなくても、平均目違い量を最小にする
ことができる。
【0070】さらに各端部43,44を所定形状にする
にあたって、外面側から押圧力を与えるようにしている
ので、この押圧力の調整作業、具体的には、各クランプ
ボルト63の操作を管体の外部の広い作業空間でするこ
とができ、各端部43,44を所定形状にするための作
業が容易である。
【0071】また、管端加工工程において各管体41,
42の端部43,44を所定形状にするにあって、外面
側に装着されたクランプ体47,48によりクランプす
ることによって達成し、この状態で各端部43,44が
切削加工されるが、開先組立工程においては、この管端
加工工程のクランプ条件と同一のクランプ条件でクラン
プされて、各管体41,42が突き合わせるので、各端
部43,44が突き合わせるときには、各端部43,4
4の形状は、各端部43,44を切削したときの形状と
同一に再現される。このように管端加工工程と開先組立
工程において、クランプ条件を同一とすることによっ
て、切削加工時に得られた高精度の端面の平面度を損な
うことなく組立時に再現することにより、高精度の開先
を組立てることができる。この場合、クランプ条件と
は、たとえば、クランプ体47の取付け位置、加圧変形
させるためのクランプ箇所数、各加圧位置におけるクラ
ンプボルト突き出し量などである。
【0072】また管端加工工程および開先組立工程にお
いて各管体41,42の端部43,44を所定形状にす
るにあたって、所定形状として真円筒またはきわめて真
円筒に近い形状とすることができる。
【0073】この場合、真円筒状は、単純な形状であ
り、軸芯に対して全周対称形状であるため、容易に形状
を再現することができる。実際には、各管体41,42
の各端部43,44の端面45,46においてのみ、そ
の形状が真円またはきわめて真円であることを確認すれ
ばよいので、管端加工工程と開先組立工程におけるクラ
ンプ条件が必ずしも同一でなくても、端部形状を同一と
し、再現することが容易にできる。
【0074】また、開先形成の各工程における所定形状
を真円筒またはきわめて真円筒に近い形状とした場合、
開先組立工程において、クランプされた各管体の軸線L
2,L3を一致させることにより、ルートギャップG1
だけでなく、目違い量G2を最小にすることが容易にで
きるようになる。一般に、溶接する管体の周長が異なる
場合、一方の管体を塑性変形させない限り、目違い量G
2を零にすることはできない。しかし、管端部の形状が
真円あるいはきわめて真円に近い形状であれば、各管体
の端部軸芯を一致させることにより周長の差から生じる
目違い量G2を周方向に均一化することができる。
【0075】また、軸芯を合わせて管端を突き合わせる
場合には、各管体が周方向にずれても、目違い量には大
きな差が生じることなく、開先の組立作業が容易とな
る。したがって、管端加工工程で、各管体の管端部を真
円筒またはきわめて真円筒に近い形状に矯正して切削加
工を行い、開先組立工程において、真円筒またはきわめ
て真円筒に近い形状に矯正すれば、たとえばクランプ体
47,48から成る真円矯正機能と軸芯合わせ機能と引
寄せ機能を持つ開先組立装置を使うことにより、開先4
0を高精度に組立てることができる。
【0076】また管端加工工程で、管体端部を所定形状
にするために各端部43,44に外面側から装着された
クランプ体47,48を、切削加工終了後も取外さず、
管体移動工程中も装着されたままの状態とし、開先組立
工程に移行してもよい。このような場合には、各端部4
3,44の形状は確実に切削加工時の形状と同一の所定
形状にすることができるため、各端部43,44を突き
合わせるとき、各端面45,46の切削加工時の高い平
面度を保持したまま、開先40を組立てることができ
る。そのため、開先40を確実に高精度に組立てること
ができる。さらに開先組立工程において、管端端部を所
定形状にする工程が不要となるため、開先組立の作業性
が向上する。
【0077】本件発明者は、各クランプ体47,48と
同様のクランプ治具による管端部の真円度矯正におけ
る、クランプ条件と管体の変形状態の関係を調べるため
数値解析を行った。図20は、解析における対象管体1
70と外面側から加圧による変位を付加する管端からの
位置および付加範囲を示したものである。また図21
は、周方向における加圧位置を示したものである。
【0078】変形解析は、図20(2)の正面図に示す
ように、長軸方向の外径d1が766mm、かつ短軸方
向の外径d2が758mmであって、平均外径dmが7
62である真円筒形に対する最大半径差Δrが2mmの
楕円筒状の管体(鋼管)170を用いた。この管体17
0の端面における外形の真円度は約1%であり、この管
体170の板厚は、19mmであり、端面171は、管
体170の軸線に対して垂直な平面である。
【0079】クランプ位置である加圧位置は、図20
(1)の側面図に示すように端面171からの軸線方向
の距離D10が120mmである円周上の複数位置と
し、1つの加圧位置において、その位置を中心にして、
軸線方向寸法a1が40mmであり、かつ加圧位置を通
る直径線および軸線に垂直な方向の寸法a2が50mm
である加圧領域を、軸線に向かって外面側から軸線に向
けて変位させた。周方向に関して加圧位置は等間隔と
し、図21(1)に示す外周面の長軸172との交点を
含む8点で加圧する8点クランプと、図21(2)に示
す外周面の長軸172との交点が加圧点の中心に位置す
る12点クランプとの2つのケースについて、それぞれ
解析を行った。
【0080】解析では、クランプ量、したがって上述の
クランプボルト63と同様なクランプボルトによって実
現される押し金具の端部の突出量が異なる複数のクラン
プ状態において、管体170の外周面形状を解析した。
各ケースにおいて、押し金具の端部が管体170に外接
する直径766mmの円筒面上にある非矯正状態(非プ
レス状態)と、非矯正状態から各押し金具を半径方向内
方に1mm突出させた1mm矯正状態と、非矯正状態か
ら各押し金具を半径方向内方に2mm突出させた2mm
矯正状態と、非矯正状態から各押し金具を半径方向内方
に4mm突出させた4mm矯正状態と、非矯正状態から
各押し金具を半径方向内方に6mm突出させた6mm矯
正状態とにおいて、外径を求めた。
【0081】図22は、図21(1)の8点クランプの
解析結果を示すグラフである。図22(1)は、溶接部
位に相当する端面171における外径を示し、図22
(2)は、押し金具位置である加圧位置となる端面17
1から距離D10の位置における外径を示す。各グラフ
において、横軸は、軸線に垂直な長軸を0度としてこの
長軸に対する軸線まわりの角度を示し、縦軸は、管体1
70の直径を示す。また各グラフには、図21(2)に
おいて、長軸172に位置する角度位置から短軸173
上に位置する角度位置までの90度の角度範囲θ1にお
ける直径を示す。各線180a,180bは、非矯正状
態の直径を示し、各線181a,181bは、1mm矯
正状態の直径を示し、各線182a,182bは、2m
m矯正状態を示し、各線183a,183bは、4mm
矯正状態を示し、各線184a,184bは、6mm矯
正状態を示す。
【0082】図22から明らかなように、非矯正状態お
よび1mm矯正状態では、矯正が不足し、端面171お
よび加圧位置において、楕円形状を保ち、外径にばらつ
きがある。2mm矯正状態では、適度な矯正が成されて
おり、端面171および加圧位置において、外径にばら
つきがなく、外形の真円度を求めると0.1%以下であ
り、管体の端部を極めて真円筒に近い形状に矯正でき
た。また4mm矯正状態および6mm矯正状態では、端
面171および加圧位置において、矯正が過多となり、
周方向に関して加圧位置が内方に凹となる形状となり、
外径にばらつきが生じた。
【0083】図23は、図21(2)の12点のクラン
プの解析結果を示すグラフである。図23(1)は、溶
接部位に相当する端面171における外径と示し、図2
3(2)は、押し金具位置である加圧位置となる端面1
71から距離D10の位置における外径を示す。各グラ
フにおいて、横軸は、軸線に垂直な長軸を0度としてこ
の長軸に対する軸線まわりの角度を示し、縦軸は、管体
170の直径を示す。また各グラフには、上述の角度範
囲θ1における直径を示す。各線190a,190b
は、非矯正状態の直径を示し、各線191a,191b
は、1mm矯正状態の直径を示し、各線192a,19
2bは、2mm矯正状態を示し、各線193a,183
bは、4mm矯正状態を示し、各線194a,194b
は、6mm矯正状態を示す。
【0084】図23から明らかなように、非矯正状態お
よび1mm矯正状態では、矯正が不足し、端面171お
よび加圧位置において、楕円形状を保ち、外径にばらつ
きがある。2mm矯正状態では、適度な矯正が成されて
おり、端面171および加圧位置において、外径にばら
つきがなく、外形の真円度を求めると0.1%以下であ
り、管体の端部を極めて真円筒に近い形状に矯正でき
た。また4mm矯正状態および6mm矯正状態では、加
圧位置において、周方向に関して加圧位置が内方に凹と
なる形状となり、外径にばらつきが生じたが、端面17
1においては、2mm矯正状態同様、外径にばらつきが
なく、外形の真円度が0.1%以下であり、端面近傍を
極めて真円筒に近い形状に矯正できた。また4mm矯正
状態および6mm矯正状態では、加圧位置において、全
体的に外径が小さくなり、端面171において、上述の
クランプ量に相当する矯正量(押し金具の突出量)が大
きくなるにつれて外径が大きくなった。
【0085】図22および図23に示した解析の結果に
よれば、解析対象とした1%程度の楕円形の円筒でも、
管端から約120mmの位置における、真円矯正により
管端部はほぼ真円に矯正することが可能であることが示
された。また、クランプ点数については、8点クランプ
と12点クランプのいずれにおいても、クランプ部がほ
ぼ真円に矯正されれば管端部もほぼ真円形状となること
が示された。クランプ数については、クランプ部を真円
からさらに加圧変形させた場合、8点クランプでは、管
端部形状もクランプ位置に相当する部分がへこむが、1
2点クランプでは、クランプ部のへこみにもかかわら
ず、管端部はほぼ真円形状を保つ結果が得られた。この
結果からは解析対象とした管体寸法に対しては、8点ク
ランプより12点クランプの方が管端の真円形状を得る
には有利であることが判る。
【0086】図24は、上述の各ケースの(8点クラン
プ、12点クランプ)解析の2mm矯正状態における端
面の管軸方向への変位量を示すグラフである。横軸は、
管体の長軸172との1つの交点位置から端面171に
対向した状態で時計まわりの角度位置を示す。この横軸
は、図20(2)において、管体の最上端位置が0度と
なるように示している。縦軸は、端面の軸線方向の変位
量(所定の基準位置からのずれ量)を示す。◆付きの線
195は、8点クランプの変位量を示し、△付きの線
は、12点クランプの変位量を示す。
【0087】図25から明らかなように、各線195,
196はグラフ上でほぼ重なっており、各ケースにおい
て、端部が真円筒に極めて近い状態に矯正された場合に
は、端面は、ほぼ同様の変形をしている。端面の最大の
変位量は±0.14mm程度であり、端面の軸線方向の
最大ずれ量(管端平面度)は、約0.28mmとなる。
このことから端部の切削加工のときに、端面における外
形が図20に示すような楕円形状のまま切削加工して端
面を形成し、開先組立工程において端面の外形が真円形
状になる状態で突き合わせると、したがって管端加工の
ときと開先組立のときとで端部の形状が異なっていれ
ば、ルートギャップが電子ビーム溶接などに好適な精度
の開先を形成することができるなくなる可能性が極めて
高い。したがって本発明のように管端加工のときと開先
組立のときとで端部の形状を再現し、端面の平面度を高
くする必要があり、これによって電子ビーム溶接などに
も好適な精度の高い開先を形成することができる。
【0088】また本件発明者は、上述のような本発明の
方法に従って、板厚19mm、平均外径762mmの鋼
管を管端加工し、端面の平面度を測定した。前記鋼管を
管端加工するにあたって、各クランプ体47,48と同
様のクランプ体を用いて、形成される端面からの軸線方
向距離が120mmとなる位置で12点クランプし、端
部を真円筒状に矯正し、平面切削加工した。測定結果の
一例を図25および図26に示す。
【0089】図25は管端加工後の端部を真円筒状に矯
正したままの状態で測定した平面度を示すグラフであ
り、図26は管端加工後にクランプ体を外して測定した
平面度を示すグラフである。図25および図26の各グ
ラフにおいて、横軸は鋼管の軸線まわりの角変位を示
し、縦軸は端面の軸線方向の変位量(所定の位置からの
ずれ量)を示す。図25の線197が示すように、矯正
状態では、端面の最大変位量(ずれ量)は約0.1mm
程度であるのに対し、図26の線198が示すように、
矯正解除すると、端面の最大変位量は約0.2mm程度
となっている。このように管端部のクランプ条件が管端
面の平面度に大きく影響していることが確認された。
【0090】また本件発明者は、上述の本発明の開先形
成方法を実施して形成した開先の精度を測定した。開先
を形成するために用いた2つの鋼管は、板厚が19mm
であり、平均外径が762mmである鋼管である。この
ような各鋼管を用い、管端加工によって形成される端面
からの軸線方向の距離が120mmとなる位置で、上述
の各クランプ体47,48と同様のクランプ体によって
12点クランプに直円筒状に端部を矯正してそれぞれ管
端加工(平面切削加工)し、クランプを外した2つの管
体を、開先組立装置100と同様の装置を用いて、管端
加工時と同様のクランプ条件でクランプして端部を真円
筒状に矯正して突き合わせ、開先を組立てて、形成し
た。この開先のルートギャップおよび目違い量を測定し
た。この一実施例で形成した開先の精度の測定結果を図
27に示す。
【0091】図27(1)は一実施例によって形成され
た開先の目違い量を示すグラフであり、図27(2)は
一実施例によって形成された開先のルートギャップを示
すグラフである。図27(1)および図27(2)にお
いて横軸は、鋼管の軸線まわりの角度位置を示し、図2
7(1)において縦軸は、目違い量を示し、図27
(2)において縦軸は、ルートギャップを示す。図27
(1)の線185が示すように、目違い量は最大でも
1.5mmよりも小さく、図27(2)の線186が示
すように、ルートギャップは最大でも0.10mmであ
る。このように、きわめて高い精度の開先を形成するこ
とができる。
【0092】また本件発明者は、本発明の開先形成方法
と従来の技術の方法とを比較するために、従来の技術の
開先形成方法に従って、組立工程において管端形状を再
現しないで形成した開先の精度を測定した。開先を形成
するために用いた2つの鋼管は、実施例で用いた鋼管と
同様の鋼管である。このような各鋼管を用い、真円矯正
せずに、単に固定のためにクランプした状態でそれぞれ
管端加工(平面切削加工)し、これら2つの管体を、開
先組立装置100と同様の装置を用いて、真円筒状に矯
正して突き合わせ、開先を組立てて、形成した。この開
先のルートギャップおよび目違い量を測定した。この比
較例で形成した開先の精度の測定結果を図28に示す。
【0093】図28(1)は一実施例によって形成され
た開先の目違い量を示すグラフであり、図28(2)は
一実施例によって形成された開先のルートギャップを示
すグラフである。図28(1)および図28(2)にお
いて横軸は、鋼管の軸線まわりの角度位置を示し、図2
8(1)において縦軸は、目違い量を示し、図28
(2)において縦軸は、ルートギャップを示す。図28
(1)の線187が示すように、目違い量は最大で2m
mを超え、図28(2)の線188が示すように、ルー
トギャップは最大でも0.20mmである。このよう
に、実施例に比べて開先の精度は低く、特にルートギャ
ップは本発明の実施例の2倍となった。
【0094】図27および図28に示した実施例および
比較例において、各管体は、端面における外形の真円度
が約0.4%程度の比較的良好な真円筒度の管体であ
り、管端加工後のそのクランプ状態における端面の平面
度は、軸線方向の変位量(ずれ量)が0.1mm程度ま
たはそれ以下の精度が確保されていた。このような管体
を用いた上記実施例および比較例の開先の精度の測定結
果より、本発明の開先形成方法に従って開先を形成する
ことによって、従来の方法では得られなかった高精度の
開先を形成することが可能であることが確認された。
【0095】図29は、本発明の実施の他の形態の管端
加工方法を説明するために他の管端加工装置200を示
す断面図であり、図30は、図29の切断面線XXX−
XXXから見た断面図である。上述の実施の形態と同様
の構成を有する部分は、同一の符号を付し、説明を省略
する。管端加工装置200は、切削手段201と固定手
段202とが、連結体203によって連結されている。
切削手段201は、刃物204を保持する面板205
と、面板を回転駆動する駆動部206と有する。面板2
05には、外周部に刃物台207が設けられており、こ
の刃物台に刃物(バイト)204が保持されている。駆
動部206は、このような面板205を軸線L10まわ
りに回転駆動することができる。
【0096】固定手段202には、半径方向に連動して
変位可能な3つ固定脚208,209,210を有す
る。各固定脚208〜210は、面板205と同軸とな
るように、連結体203で連結される保持部211によ
って保持されており、軸線L1に関して半径方向に変位
駆動することができる。この固定手段202は、管体4
1内に挿入し、管体外部に配置されるハンドル212各
固定脚208〜210を半径方向外方に変位させて管体
41の内周面に当接させ、これによって切削手段201
を、端部43が面板205に臨むように、かつ管体41
の軸線L2が、面板205の回転軸線L10と一致する
ように、管体41に保持することができる。
【0097】この管端加工装置200を用いて、切削手
段201を管体41に保持し、面板205を回転駆動し
ながら軸線方向に変位し、刃物204によって管体41
の端部43を切削加工し、端面45を形成することがで
きる。このような管端加工装置200であっても、上述
の管端加工装置50と同様に各端部43,44の切削加
工をすることができる。またこのような装置は、溶接現
場において、管体の端部を切削加工することも可能であ
り、利便性が向上される。
【0098】上述の実施の形態では、開先組立装置10
0を構成する各クランプ体47,48をそれぞれ装着し
てクランプした状態で、各端部43,44の切削加工を
し、装着したまま溶接現場へ搬入して、管体41,42
を突き合わせ、開先を組み立てることができるが、切削
加工(管端加工)後に、各クランプ体47,48を一旦
外して、各管体41,42を現場に搬入し、再びクラン
プ体47,48を装着してクランプして、端部43,4
4の形状を再現するようにしてもよい。またクランプ体
47,48と別のクランプ治具であって、各クランプ体
47,48と同様のクランプ能力、具体的には同程度の
剛性を有し、同程度のクランプ力で、同数の箇所を押圧
することができるクランプ治具を用いて、各端部43,
44をクランプして切削加工した後、各クランプ体4
7,48を装着して各端部43,44をクランプして突
き合わせるようにしてもよい。このようにしても開先組
立工程において、管端加工工程の各端部43,44の形
状を再現することが可能である。
【0099】このように異なる治具を用いて端部の形状
を再現するとき、クランプ位置、すなわち上述のように
クランプ数(押圧箇所数)を同一にすることはもちろ
ん、その配置間隔を同一にし、さらに形成すべき端面か
らの軸線方向の距離を同一にすることによって、形状を
容易に再現できる。
【0100】上述の各実施の形態は、本発明の例示に過
ぎず、本発明の範囲内において、構成を変更することが
できる。たとえばクランプ治具であるクランプ体の分割
数は、2つまたは3つ以上であってもよいし、クランプ
ボルト数は、3つ以上であれば限定されることはない。
また管体は、必ずしも真円筒に矯正する必要はなく、略
多角形状などの他の形状であってもよい。またたとえば
管体の材質および寸法などは、例示した材質および寸法
に限定されることはなく、他の管体を突き合わせて開先
を組立てるようにしてもよい。また電子ビーム溶接のた
めの開先だけでなく、従来の技術に関連して述べたよう
なMIG溶接などの他の溶接のための開先を形成するよ
うにしてもよく、突き合わせ溶接継手の形成目的は、ガ
スを輸送するパイプラインの形成に限らず、石油を郵送
するためのパイプラインであってもよく、またはその他
工業製品および構造物の形成を目的としてもよい。また
I開先に限らず、V開先、Y開先およびU開先などの他
の開先を組立ててようにしてもよい。
【0101】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、管体の組
立工程において、各管体を突き合わせて開先を組立てる
とき、各管体の端部が管端加工工程と同一のクランプ治
具を用いて矯正されており、各管体の端面は、管端加工
工程において切削加工によって得られる平面度と同程度
のきわめて高い平面度となっている。これによって2つ
の端面によって形成される開先のルートギャップをきわ
めて小さく抑えることができ、高精度の開先を形成する
ことができる。したがって、高エネルギ密度溶接にも好
適に実施できる。また外面側から押圧力を与えるので、
管体の端部を所定形状にする作業が容易である。
【0102】また本発明によれば、管端加工工程と組立
工程とにおいて、クランプ位置およびクランプ力を同一
にすることによって、組立工程において管体の端部の形
状を管端加工工程と同一の形状に再現でき、高精度の開
先の形成を達成することができる。
【0103】さらに本発明によれば、管端加工工程およ
び組立工程において、管体の端部を真円筒またはきわめ
て真円筒に近い形状にすることによって、高精度の開先
を形成できることに加えて、この高精度の開先を形成す
る作業が容易になる。
【0104】さらに本発明によれば、管端加工工程にお
いて装着したクランプ治具を、そのまま装着した状態
で、各管体を突き合わせて開先を形成するので、端部の
形状の再現が確実かつ容易になり、高精度の開先を確実
かつ容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の開先形成方法を示すフ
ローチャートである。
【図2】図1の開先形成方法を示す図である。
【図3】管端加工方法を示す管端加工装置50の正面図
である。
【図4】図3の切断面線IV−IVから見た断面図であ
る。
【図5】図3の切断面線V−Vから見た断面図である。
【図6】クランプ体47を示す側面図である。
【図7】クランプ体47を示す正面図である。
【図8】リング部材64の連結箇所付近を拡大して示す
正面図である。
【図9】リング部材64の周方向一端部を周方向に示す
側面図である。
【図10】クランプボルト63を示す断面図である。
【図11】図10の切断面線XI−XIから見て示す断
面図である。
【図12】図11の上側から見てクランプボルト63を
示す平面図である。
【図13】図11の上側から見てクランプボルト63を
示す断面図である。
【図14】クランプ体48を示す側面図である。
【図15】クランプ体48を示す正面図である。
【図16】開先組立装置100を示す正面図である。
【図17】引き寄せ手段101を示す図である。
【図18】各管体41,42の突き合わせ状態を示す正
面図である。
【図19】図18のセクションXIXを拡大して示す断
面図である。
【図20】矯正解析にあたっての加圧条件を示す図であ
る。
【図21】周方向における加圧位置を示す図である。
【図22】8点クランプの解析結果を示すグラフであ
る。
【図23】12点クランプの解析結果を示すグラフであ
る。
【図24】8点クランプおよび12点クランプの2mm
矯正状態における端面の変位量を示すグラフである。
【図25】管体の端面の計測結果を示すグラフである。
【図26】管体の端面の計測結果を示すグラフである。
【図27】一実施例の開先精度の測定結果を示すグラフ
である。
【図28】比較例の開先精度の測定結果を示すグラフで
ある。
【図29】本発明の実施の他の形態の切削加工方法の切
削加工装置200を示す正面図である。
【図30】図29の切断面線XXX−XXXから見て示
す断面図である。
【図31】従来の技術の切削加工方法の切削加工装置1
を示す正面図である。
【図32】切削加工装置1を示す断面である。
【図33】従来の技術の管体の組立方法の開先組立装置
11を示す断面図である。
【図34】開先組立装置11の側面図である。
【符号の説明】
40 開先 41,42;170 管体 43,44 端部 45,46;171 端面 47,48 クランプ体 50,200 管端加工装置 62 クランプリング 63 クランプボルト 90 係止部材 91 係止孔 93 引き寄せシリンダ 100 開先組立装置 101 引寄せ手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 秋雄 兵庫県加古郡播磨町新島8番地 川崎重 工業株式会社 播磨工場内 (72)発明者 岩瀬 敏典 兵庫県加古郡播磨町新島8番地 川崎重 工業株式会社 播磨工場内 (56)参考文献 特開 平8−168881(JP,A) 特開 平7−185878(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 31/00 B23K 37/053

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの管体の端部を突き合わせて、溶接
    継手を形成するために開先を加工し、組み立てる方法で
    あって、 各管体の管端加工工程において、クランプ治具を装着し
    て各管体の端部をクランプし、各管体の外面側から押圧
    力を与えて端部を所定形状にした状態で、各管体の端部
    を切削加工し、 各管体の管端加工工程後、各管体の組立工程において、
    前記クランプ治具を装着して各管体の端部をクランプ
    し、各管体の外面側から押圧力を与えて端部を前記管端
    加工工程における形状と同一の形状に再現し、各管体の
    端部を突き合わせて開先を組み立てることを特徴とする
    管体の開先形成方法。
  2. 【請求項2】 各管体の組立工程において、前記各管体
    の端部を、前記管端加工工程におけるクランプ位置と同
    一のクランプ位置を、前記管端加工工程におけるクラン
    プ力と同一のクランプ力でクランプして、突き合わせて
    開先を組み立てることを特徴とする請求項1記載の管体
    の開先形成方法。
  3. 【請求項3】 各管体の管端加工工程において、各管体
    の外面側からクランプして各管体の端部を真円筒または
    極めて真円筒に近い形状に矯正した状態で、各管体の端
    部をそれぞれ切削加工し、 各管体の組立工程において、外面側からクランプして前
    記各管体の端部を、真円筒または極めて真円筒に近い形
    状に矯正した状態で、各管体の軸線を一致させて突き合
    わせて開先を組み立てることを特徴とする請求項1また
    は2記載の管体の開先形成方法。
  4. 【請求項4】 各管体の組立工程において、前記管端加
    工工程で装着したクランプ治具を前記各管体の端部に装
    着したままの状態で、各管体の端部を突き合わせて開先
    を組み立てることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の管体の開先形成方法。
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