JP3378726B2 - 機械装置の設計/製造工程支援装置 - Google Patents

機械装置の設計/製造工程支援装置

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JP3378726B2
JP3378726B2 JP12961396A JP12961396A JP3378726B2 JP 3378726 B2 JP3378726 B2 JP 3378726B2 JP 12961396 A JP12961396 A JP 12961396A JP 12961396 A JP12961396 A JP 12961396A JP 3378726 B2 JP3378726 B2 JP 3378726B2
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Japan
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interference
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disassembly
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裕一 有田
直行 野崎
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Fujitsu Ltd
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,機械装置の組立/
分解作業のシミュレーションを,仮想三次元空間内にお
ける機械部品の重さ等の属性を持った形状モデルにより
移動/回転させて行い,同時に実行する高速干渉判定手
段によって評価し,あらかじめ用意した評価項目に照ら
し合わせることにより組立性を評価する,対話型の機械
装置の設計/製造工程支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,機械装置等の組立作業のシミュレ
ーション装置および組立作業または組立性の評価装置と
して,以下のようなものがあった。
【0003】 機械の組立作業を,例えば設計者が二
次元図面を見てシミュレーションするのではなく,三次
元CADにより作成した形状モデルを用いて,移動/回
転シミュレーションを行う装置が存在する。
【0004】これらの装置の中には,干渉判定処理機能
を持ち,その結果を用いて移動拘束や干渉回避機能を持
つ装置が存在する。高速に干渉判定を行う手法として,
「情報処理学会第51回全国大会講演論文集(1)p
p.53−54」,「第13回日本ロボット学会学術講
演会講演論文集pp.373−374」等が報告されて
いる。
【0005】 機械部品間の接続関係(ねじで止め
る,接着する,はめ込む等)を指定し,あらかじめ用意
した評価項目と照らし合わせることにより,機械装置を
組み立てる際の組立作業性の評価を行う装置が存在す
る。
【0006】 機械部品間の結合関係(回転結合,ス
ライド結合等)を指定し,可動部分の動き方を定義し
て,時間に沿ってシミュレーションを行う機械系可動部
分の評価装置が存在する。また,これらの装置はシミュ
レーション結果をアニメーションにより再現する機能を
持つものが大半である。
【0007】 三次元CADシステム等において,干
渉チェックの対象を指定することが可能なシステムが存
在する。 ロボットシミュレーション装置には,干渉判定機能
を持ち,当該機能を用いて初期位置から目標位置まで物
体を動かすために必要な,干渉が発生しない経路を自動
生成する機能を持つものが存在する。
【0008】 組立シミュレーション装置には,干渉
判定機能を持ち,当該機能を用いて初期位置から目標位
置まで物体を動かすために必要な,干渉が発生しない経
路を自動生成する機能を持つものが存在する。
【0009】 特開平7−311792号公報に記載
された装置のように,製品設計情報と組立・分解情報か
ら組立・分解シミュレーションを行い,組立分解性評価
を行う装置が存在する。
【0010】 また,機械装置の設計/製造工程支援
装置とは直接関係はないが,多地点間共同作業を行うた
めの電子会議システム等の装置が存在する。 上記の装置に類似し,計算機上に構築された同一
の作業環境を共有する装置が存在する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように,機械の
組立作業を機械部品の形状モデルを移動/回転すること
によりシミュレーションする装置は存在する。
【0012】しかし,組立作業評価(人的または時間的
な作業量の評価)と組立性等の作業性評価(例えば,必
要部品数などの物理的な作業容易性の評価)を同時に行
うものは非常に少なく,どちらか一方の評価だけでは,
現実の作業との乖離が激しく,その評価精度に問題があ
った。
【0013】また,特開平7−311792号公報に記
載された装置は,数少ない同時評価可能装置であるが,
干渉判定機能に,例えば「作業の阻害となるような作業
空間と他の部品との重なりを表示画面で確認し(公報第
6頁左欄第12行目〜第14行目)」とあるように不十
分な点が見受けられ,物(部品,工具,治具,人間の
手,組立ロボット等)の移動/回転と同時にその他の物
との間において干渉判定を常に実施しなければ,現実の
組立作業と大きく異なる状態のシミュレーション結果を
基礎データとして評価することになり,同時評価の利点
を損なう。
【0014】機械等を組立/分解するためには,人手や
ロボットが移動/回転の際に生じるぶれや,工具,治具
を把持し移動/回転するためのぶれがあるために,干渉
が発生したか否かだけが問題ではなく,移動/回転して
いる物とその他の物との間の間隙に着目することが組立
/分解作業性評価上重要である。特開平7−31179
2号公報に記載された同時評価が可能な装置をはじめ,
個別に評価する従来の装置においては,この間隙に着目
したものがなかった。
【0015】従来の機械の組立作業の評価を行う装置,
組立性の評価を行う装置,その両者を行う装置において
は,組立作業に必要な物(部品,工具,治具,人間の
手,組立ロボット等)の経路が確保されているか否かの
情報をシミュレーションや評価の基準に用いるものがな
く,シミュレーションや評価の精度に問題があった。
【0016】また,物が経路を移動/回転するのに要す
る時間は,シミュレーションや評価の重要な要因である
にもかかわらず,テーブルやデータベース等にあらかじ
め格納された数種の汎用値を単に用いるだけであったた
めに,評価の精度が十分ではなかった。
【0017】さらに,機械の組立/分解シミュレーショ
ンを行う装置が持つ干渉判定機能は,物体同士の重なり
あいを認めるため,シミュレーションと現実との乖離が
存在するという問題があり,一方,重なりあいを認めな
い装置では,干渉判定の実行処理に長時間を要すること
となり,シミュレーション装置との対話性が損なわれ,
作業効率の低下を招いていたという問題があった。
【0018】また,機械の組立作業を機械部品の形状モ
デルの移動によりシミュレーションする従来の装置は,
シミュレーション対象である機械装置を構成する部品群
が組み立てられた状態の情報を持っていないことから,
組立/分解操作を自由にかつ可逆的に行うことができ
ず,設計対象装置の分解シミュレーションや保守性を対
話的に検討するには不向きであった。
【0019】また,時間の概念を有する機械系可動部分
を評価する装置は存在したが,組立作業およびその作業
性の評価を連動させ,時間の概念を取り入れたものは存
在せず,組立/分解シミュレーションを行うには,評価
精度に問題があった。
【0020】また,組立/分解作業性評価装置は,時間
のパラメータを持つものが多いが,作業過程と時間の経
過が連動していないため,評価結果の一つとして組立に
要する予想累積時間が提示されるに止まり,現実の作業
との乖離が見受けられる。さらに評価作業者が,組立/
分解作業時における装置構成部品の動きと時間とを連動
させて意識することが難しかった。
【0021】従来の三次元CADの持つ干渉判定機能
は,物体を動かして干渉チェックするという概念がない
ために,組立/分解作業などのシミュレーション用途に
は不向きである。また,機構解析ソフトに類するもの
は,物体を動かして干渉をチェックするという概念を持
つが,組立/分解作業のように,次々と対象となる(動
く)部品が変わるという概念を持たないため,シミュレ
ーション中に干渉チェックの対象を再構成することが非
常に困難であった。
【0022】このように従来は,組立/分解シミュレー
ションや保守性の検討を現実に則した形で行う手段がな
かった。機械装置の組立/分解作業性評価過程のある時
点や,可動系シミュレーションの結果を記録/再現する
装置は存在するが,組立/分解作業の評価過程を記録/
再現/編集できる装置は存在しなかった。そのため,設
計/製造という作業工程において,組立/分解に関する
共通のバックボーンの形成が困難であるという問題があ
った。
【0023】多地点間共同作業を行うための電子会議シ
ステム等の装置,同じ画面を共有する装置は存在する
が,機械装置の仮想組立評価にこの概念を適応するに
は,仮想部品へのアクセス等に対する排他制御手段を持
たないため,多地点間共同評価作業には不向きであっ
た。
【0024】同一の評価装置内で部品形状やその属性,
移動/回転情報,視点/光源/ウィンドウ情報を独立し
て管理する装置は存在するが,同一種類の複数の評価装
置間での独立管理を想定していないため,双方向の情報
伝達や多地点間共同評価作業を効率よく行うことは難し
かった。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め,本発明は,コンピュータ内に設定した仮想三次元空
間において,機械装置の組立/分解作業のシミュレーシ
ョンおよびその評価を行い,作業内容,評価結果を伝達
/再現することにより,設計/製造を支援する装置にお
いて,以下の手段を備えることを特徴とする。
【0026】本発明は,コンピュータ内に設定した仮想
三次元空間内において,組立/分解対象部品の組立/分
解経路に沿って逐次高速に干渉チェックを行いながら,
機械装置の仮想的な組立/分解作業および組立/分解作
業性評価を同時に行う機能を具備する。
【0027】また,前記の機械装置の仮想的な組立/分
解作業および組立/分解作業性評価を同時に行う機能に
おいて,時系列に沿った組立/分解作業のシミュレーシ
ョンおよび評価を行う機能を具備する。これにより,高
い組立/分解作業性評価精度を得ることを可能とする。
【0028】さらに,コンピュータ内に設定した仮想三
次元空間内において,組立/分解シミュレーションを行
う際に,組立/分解対象部品や使用工具,治具などの移
動/回転経路,移動/回転に要する時間,干渉有無に関
するデータに着目することにより,組立/分解作業のシ
ミュレーションを現実に近づけ,高い組立/分解作業性
評価精度を得ることを可能とする。
【0029】また,組立/分解作業シミュレーションに
おいて,物の移動/回転を常に監視し,それと同時に高
速干渉チェックを用いることにより,異なる物体が同一
時間に同一空間を共有することを避け,組立/分解作業
シミュレーションを現実に近づけ,組立/分解作業性評
価精度を向上させる。
【0030】さらに,組立/分解作業シミュレーション
において,物の移動/回転を常に監視し,かつ高速干渉
判定機能を用いることにより,干渉有無だけでなく,移
動/回転中の物体が最も接近した距離を提示,記録し,
これによって対話型シミュレーションの操作性を高め,
記録データを組立/分解作業性評価に用いることにより
精度を向上させる。
【0031】組立/分解作業性評価過程を記録/再現/
指定/編集する機能を具備し,組立/分解作業性評価機
能と連動することにより,多様な機械装置の組立/分解
作業条件を効率よく評価できるようにする。
【0032】また,評価の処理内容および評価結果を伝
送することにより,遠隔地にて評価の処理過程を再現す
ることが可能な機能を持ち,かつ評価処理の過程の再現
内容を見るための機能を,各地点ごとに独立管理するこ
とにより,同一の評価過程に対して異なる観点からの評
価を可能とする。
【0033】さらに,複数システム間の双方向通信機能
を具備することにより,仮想的な組立/分解作業および
組立/分解作業性評価を,複数の人間が同時に一つの仮
想三次元空間を操作することにより,実機械装置が存在
しなくとも,また,評価者が同じ場所にいなくとも,共
同で評価作業を行うことを可能とする。
【0034】機械装置の仮想的な組立/分解作業を実行
するに際し,組立/分解作業中に逐次変化する組立/分
解作業対象部品に着目することにより,干渉チェックの
対象を切り換える機能を具備し,シミュレーション時間
を短縮する。
【0035】本発明は,以下のように作用する。 本発明では,機械装置を構成する部品の移動/回転
等を常に監視するとともに,高速干渉判定機能により組
立/分解作業性評価用基礎データを取得し,その大き
さ,重さ,形状情報,組み付ける手法(ねじ止め,接
着,スナップ止め等の手法)とその方向,組み付ける先
の部品情報をもとに組立性評価基準情報に基づいて,組
立作業評価と組立性評価とを同時に行う。同時評価によ
り,対話性を高め,評価工数を低減する。
【0036】ここで組立作業評価とは人間やロボット等
による組立/分解の作業量に関する評価であり,組立性
評価とは組立の可否や困難性に関する評価である。例え
ば,組立に何時間かかるかというような作業時間の評価
は,組立作業評価であり,組立のためにねじが何本いる
とか,部品の大きさや重量等により人手による組立が困
難であるとかの評価は,組立性の評価である。組立時間
基準データや組立性評価基準データにより,いずれも定
量的な評価値が算出される。
【0037】また,組立の可否判定は,途中経路に対し
ても行われる。途中経路は,組立作業には必ず存在する
ものであり,組み付けようとする部品が,組み付けよう
とする目標位置に移動/回転していく過程である。これ
は治具,工具に関しても同様である。例えば,ドライバ
ーでねじを締めようとしたが,ドライバーが他の組立済
み部品と干渉を起こすため,ねじを締める位置まで到達
できない場合などは組立不可または困難と判定される。
【0038】 本発明では,前記の連動する評価に時
間の概念を採り入れ,評価精度を高める。また,部品の
移動/回転についての時間(速度/加速度)の制約を付
加したり,人手による組立なのか,ロボットを利用する
組立なのかを指定することにより,部品の移動範囲や反
転可能性等の制約を付加したりすることによって,例え
ば重いもの,大きなものなどは,それが軽いものや小さ
なものに比べ,単位時間当たりに可能な移動/回転量を
自動的に低減させ,人手の場合には大きさや重さにより
部品の反転が不可能という制約を設定する。これらの制
約は,人による組立作業かロボットによる組立作業かに
より異なるが,移動/回転の手段と移動/回転の内容毎
に記録したデータベースに問い合わせることにより決定
する。これにより現実に近い評価が可能となる。
【0039】 本発明では,評価過程の記録/再現を
可能にし,さらに評価過程を予め指定することを可能に
した上でその内容を随時変更可能にしている。これによ
り,多様な条件が考えられる機械装置の組立作業評価/
組立性評価を行うにあたり,トライ・アンド・エラーで
良い解を残すことを可能にし,評価効率の向上が可能に
なる。
【0040】 本発明では,評価途中の情報や評価結
果を,他の場所に存在する同種の評価装置に転送し,転
送した情報をもとに評価過程を始めから再現する機能を
持たせることにより,一方通行的な結果の通知ではな
く,評価過程を含んだ情報の伝達を双方向で可能にす
る。これにより情報欠落を抑え,意志疎通が円滑に進
み,評価作業効率の向上が可能となる。
【0041】また,転送により入手した情報は,本発明
の装置により編集が可能なため,改善を加えながら,情
報のやりとりを重ねていくことが可能である。 本発明では,一つの仮想部品に対するアクセスに排
他制御手段を具備し,同一仮想空間内に存在する同一の
仮想部品が,同時に複数の場所に存在したり,異なる姿
勢を持つことを不可能とし,さらにある規則に基づき移
動/回転中の仮想部品(群)に対しても同様の排他制御
手段を具備したことにより,既に仮想組立途中のもの
で,かつ可動部分を持つ機械装置に,その可動部分を動
かしてから,他の部品を組み付けるといった作業評価中
に起こり得る矛盾を回避することができる。
【0042】また,この排他制御手段は,仮想三次元空
間に存在する,物を見るための視点,物を照らすための
光源,環境の重力,環境の回転速度等にも適用される。 本発明では,主要情報を独立管理することにより,
あたかも現実に存在する1台の試作機を複数の人間がそ
れぞれの視点から見ているような評価環境を実現する。
双方向情報伝達や多地点間共同評価作業において,本発
明の装置を操作する各作業者が,それぞれ独立した視点
で同じ評価対象装置を見ることが可能となるために,評
価作業の効率が飛躍的に向上する。
【0043】 本発明では,機械装置を構成する部品
群が組み立てられた情報(相互の位置関係,部品間の親
子関係,回転/スライド等の接続形態等)を入力し解釈
する機能を持つことにより,分解作業シミュレーション
や保守性を検討することを可能にする。
【0044】組立/分解作業は,部品を移動して組み立
てる,もしくは部品を分解して移動するという形をと
る。そこで組立や分解のために移動している部品に着目
し,自動的に干渉チェックの対象を切り換え,動的に管
理することにより,干渉チェック時間の短縮を図る。
【0045】また,回転やスライド等の可動系関節を持
つ部品群の場合には,その動きに応じた干渉チェックの
対象部品群を構築する。さらにモータによる回転やロボ
ット等の「動いている」ものにも着目し,干渉チェック
の対象部品群を構築する。
【0046】本発明によれば,機械装置の仮想的な組立
/分解作業とその評価を行い,それを伝達/再現するこ
とにより,設計/製造等のチーム作業において,あたか
も試作機を目の前に置いて作業を進めているような環境
を得ることができ,機械装置の設計/製造工程を効率よ
く行うことが可能となる。
【0047】また,文字情報に頼らず,動画により組立
/分解に関する情報を伝達できるので,例えば設計を実
施する国と製造を実施する国とが異なるような状況にお
いても情報の欠落を最小限に抑え,組立作業従事者に対
する教育を効率よく行うことが可能となる。
【0048】さらに,組立/分解作業のシミュレーショ
ンに必要不可欠な干渉チェック対象の管理を動的に行う
ことにより,干渉チェック時間を短縮してシミュレーシ
ョン効率を向上させることが可能となる。
【0049】
【本発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を図
を用いて説明する。図1は,本発明の実施の形態による
システム構成例を示す図であって,本発明の構成をデー
タの流れに着目して説明する図である。
【0050】図1中,1は入力データ,11は組立情
報,12は形状データ,13は可動部分情報,14は部
品物性値情報(部品毎の色,質量,密度,材料等の物性
値),15は組立性評価基準データ,16は組立時間基
準データ,20は汎用計算機やワークステーションやパ
ーソナルコンピュータ等の計算機システム,21はCP
Uやメモリ等からなる仮想組立評価装置,22は処理履
歴情報,23は評価結果情報(組立性/組立可否/可動
部干渉可否評価結果),3は出力データ,31は処理履
歴ファイル,32は評価結果(組立性/組立可否/可動
部干渉可否評価結果)ファイル,41は三次元CAD,
42はコンバータを表す。
【0051】本発明は,三次元CAD41等の形状モデ
ラーからコンバータ42を介して作成した,組立情報1
1,形状データ12,可動部分情報13,部品物性値情
報14を入力データ1とする。これら入力情報は,評価
作業中に変更することが可能である。
【0052】組立情報11は,部品間の接続関係や親子
関係等の情報である。部品間の接続関係とは,回転型接
続,スライド型接続,ギア型接続等やそれらの組み合わ
せにより実現可能な関節とでも言うべき情報を意味す
る。親子関係とは,装置を構成する部品群を組み立てる
順番や,サブユニット(サブアセンブリ)を構成する複
数の部品群情報など,評価対象の装置をルートとする部
品群構成ツリーの情報を意味する。
【0053】形状データ12は,機械装置を構成する部
品群の三次元形状データである。可動部分情報13は,
機械装置を構成する部品群の可動部分に関する情報であ
る。
【0054】部品物性値情報14は,各構成部品毎の
色,質量,密度,材料等の物性値等の情報である。また
入力データ1として,編集可能な評価基準データを必要
とする。組立性評価基準データ15と組立時間基準デー
タ16である。
【0055】図2は,組立性評価基準データの構成例を
示す図である。組立性評価基準データ15は,機械装置
の部品の種類ごとに大きさ(mm),質量(g),把持
性,扱い容易性,締結容易性等が設定されている。
【0056】図3は,組立時間基準データの構成例を示
す図であり,例えば部品の大きさごとに,質量(g),
対角線(mm),最大加速度(m/s 2 ),最大速度(m/s
),締結手法,締結箇所数,締結時間等が設定されて
いる。
【0057】また,評価作業中には,処理履歴情報22
や,組立性/組立可否/可動部干渉可否等の評価結果情
報23が生成される。これらの情報は,随時ファイル装
置等に出力することが可能である。ここでは,これらの
情報が処理履歴ファイル31,組立性/組立可否/可動
部干渉可否等の評価結果ファイル32として蓄積されて
いる。
【0058】また,処理履歴情報22や評価結果情報2
3は,システム内部の記憶領域(メモリ)に記録され
る。このため,随時逆戻りして編集が可能である。編集
された内容は,新たな処理履歴22や評価結果情報23
として記録することが可能である。
【0059】ファイル装置等に出力された出力データ3
である処理履歴ファイル31,評価結果ファイル32
は,他のシステムに読み込ませることにより,全く同一
の処理経過と各種評価結果を再現することができる。ま
た,記憶領域に記録されている情報を,他のシステムヘ
転送し,同一環境を共有することで,システム間の会話
が可能となり,他システムの作業者と共同作業を行うこ
とが可能となる。
【0060】図4は,本発明の実施の一形態を示す機能
ブロック図である。本装置は,計算機システム20,入
力装置51,出力装置52,通信装置53で構成されて
いる。
【0061】81は三次元形状データ/可動部分定義デ
ータ/組立情報/物性値等からなる入力データ,82は
組立可否検証結果/可動部干渉可否検証結果/組立性評
価結果/処理履歴記録結果等からなる出力データ,83
は組立時間基準データ,84は組立性評価基準データを
表す。
【0062】入力データ81,出力データ82,組立時
間基準データ83,組立性評価基準データ84は固定デ
ィスク装置等に格納された情報で構成されている。計算
機システム20は,入力データ変換手段54,出力デー
タ変換手段55,ユーザ・インタフェース管理手段5
6,通信制御手段57,仮想空間管理手段58,排他制
御管理手段59,干渉チェック対象管理手段60,時間
管理手段61,移動/回転処理手段62,可動部分計算
手段63,干渉チェック処理手段64,干渉回避計算手
段65,動画表示処理手段66,処理履歴再現手段6
7,部品(群)属性管理手段68,仮想三次元空間6
9,組立性評価手段70,処理履歴記録手段71,処理
履歴編集手段72,処理履歴保持部73,組立性評価保
持部74で構成される。これらは,汎用計算機,ワーク
ステーション,パソコン等の演算装置およびメモリ装置
によって実現される。
【0063】入力装置51は,マウス,キーボード,三
次元マウスに代表される入力デバイス等で構成されてい
る。出力装置52は,ディスプレイ,プリンタ,ヘッド
マウントディスプレイに代表される表示デバイス等で構
成されている。
【0064】通信装置53は,電話回線とモデム,ネッ
トワーク用ボードとネットワーク回線,無線LAN装置
等で構成されている。入力データ変換手段54は,入力
データ1をシステムに適した形のデータ種に変換する手
段である。
【0065】出力データ変換手段55は,計算機システ
ム20内に保持される情報を出力データとして変換する
手段である。ユーザ・インタフェース管理手段56は,
入力装置51または出力装置52と計算機システム20
とのインタフェースを管理する手段である。
【0066】通信制御手段57は,通信相手の確認や,
通信の確立等を制御する手段である。仮想空間管理手段
58は,入力した三次元形状データを部品(群)属性管
理手段68に格納し,入力した三次元形状データをもと
に仮想三次元空間69に部品を配置し,仮想三次元空間
69を管理する手段である。
【0067】排他制御管理手段59は,複数のシステム
間で共同作業を行う場合に,一つの仮想部品に対するア
クセスに対し,種々の排他制御を行う手段である。干渉
チェック対象管理手段60は,仮想三次元空間69内を
移動している部品に注目して,自動的に干渉チェック対
象の切り換えを行う手段である。
【0068】時間管理手段61は,組立/分解作業シミ
ュレーションにおいて,時間に関する情報を管理する手
段である。移動/回転処理手段62は,仮想三次元空間
69内において選択状態にある部品を移動/回転処理す
る手段である。
【0069】可動部分計算手段63は,可動部分定義デ
ータ等をもとに,部品の可動部分の可動を計算する手段
である。干渉チェック処理手段64は,干渉チェック対
象となる部品について,干渉チェックを行う手段であ
る。
【0070】干渉回避計算手段65は,仮想三次元空間
69内において,干渉が発生した場合に,干渉を回避す
るように部品等の位置/姿勢等を計算する手段である。
動画表示処理手段66は,出力装置52に仮想三次元空
間69の状態を表示する手段である。
【0071】処理履歴再現手段67は,処理履歴保持部
73に保持された処理履歴を再現する手段である。部品
(群)属性管理手段68は,入力された入力データ81
を保持し,管理する手段である。
【0072】仮想三次元空間69は,入力データ81を
もとに生成された部品等を配置するための三次元CG
(コンピュータグラフィックス)空間である。組立性評
価手段70は,対象となる機械装置等の組立性評価を演
算する手段である。
【0073】処理履歴記録手段71は,計算機システム
20が実行した処理内容である処理履歴情報を,処理履
歴保持部73に記録する手段である。処理履歴編集手段
72は,処理履歴保持部73に保持された処理履歴情報
の圧縮,展開や処理の追加,削除等の編集を行う手段で
ある。
【0074】処理履歴保持部73は,処理履歴情報を保
持する手段である。組立性評価保持部74は,組立性評
価手段70により得られた組立性評価を保持する手段で
ある。
【0075】次に,本発明の処理の流れを図5〜図18
に示すフローチャートを用いて説明する。 [1]基本的な作業評価/組立性評価処理およびシミュ
レーション処理 図5は,仮想三次元空間69内において,組立/分解対
象部品の組立/分解経路に沿って逐次高速に干渉チェッ
クを行いながら機械装置の仮想的な組立/分解作業およ
び組立/分解作業性評価を同時に行う場合の処理フロー
チャートである。
【0076】最初に,機械装置を構成する部品群の形状
データ等の入力データ81を入力装置51から入力する
(ステップS1)。入力データ81の三次元形状データ
は,入力データ変換手段54により,仮想三次元空間用
データに変換される。これをもとに,仮想空間管理手段
58により仮想三次元空間69内に部品が生成・配置さ
れる。配置完了後に,干渉チェック処理手段64により
干渉チェック処理を実行し,必要があれば干渉回避計算
手段65により,初期配置位置の再計算を実行する(ス
テップS2)。干渉チェック処理手段64としては,高
速干渉チェックアルゴリズム,例えば「情報処理学会第
51回全国大会講演論文集(1)pp.53−54」,
「第13回日本ロボット学会学術講演会講演論文集p
p.373−374」等に示されているアルゴリズムを
利用する。
【0077】干渉チェック実行後,もしくは初期配置位
置の再計算後に,仮想三次元空間69の状態を出力装置
52へ表示する(ステップS3)。機械装置を構成する
部品群の形状データが仮想三次元空間69内に配置・表
示が完了すれば,シミュレーション可能な状態となる。
【0078】シミュレーションは仮想三次元空間69に
対する命令に基づき実行される。仮想空間管理手段58
は,入力装置51からの命令を待ち,命令が送付された
場合は,その内容を解釈して必要な処理を実行する(ス
テップS4)。
【0079】送付された命令が部品選択命令であると判
定した場合は(ステップS5),当該部品を選択状態と
してシステムに登録し(ステップS6),干渉チェック
対象管理手段60により,干渉チェックの対象を選択状
態の部品に切り換える(ステップS7)。そして,動画
表示処理手段66により,選択状態にあることを示すた
めの表示情報を更新する(ステップS8)。
【0080】この表示情報の更新では,テキスト情報に
加え,部品表示の色を変える(例えば赤色にする),輝
度を変える(例えば明るくする),表示上の最小外接矩
形領域を示す枠線を描画する,最小外接球領域を示す枠
線を描画する,マーク(例えば旗を立てる,矢印で示
す)を付加するなどの手段を用いる。表示情報が更新さ
れた後に,再び命令待ちの状態となる(ステップS
4)。
【0081】送付された命令が移動/回転命令であると
判定した場合は(ステップS9),移動/回転処理手段
62により,選択状態にある部品に対して移動/回転命
令を送り(ステップS12),移動/回転処理を行う
(ステップS13)。その後,干渉チェック処理手段6
4により,干渉チェック処理を実行し(ステップS1
4),干渉が発生したかどうかを判定する(ステップS
15)。
【0082】干渉が発生していなければ,動画表示処理
手段66により移動/回転処理後の状態を表示し,処理
履歴記録手段71により,処理履歴保持部73に,この
処理内容を記録する。また,選択状態にある部品の位置
/姿勢を更新し(ステップS17),移動/回転量をも
とに組立性評価手段70により組立性評価データを生成
する(ステップS18)。その後,ステップS4へ戻
り,次の命令送付を待つ。
【0083】干渉が発生した場合は,干渉回避計算手段
65により干渉状態を回避する(ステップS16)。干
渉を回避する方法として二つの方法を用意し,利用者の
指示に従い,両者を使い分ける。
【0084】第一の方法は,干渉が発生した時点で物体
の移動/回転を止める方法である。例えば,ある直線に
沿って移動している物が,目標地点に到達する前に干渉
が発生した場合には,その時点で移動を中止する。移動
中止状態の判断には,干渉の原因となる物体群間で同一
の空間を共有することを防ぐため,次の手段を用いる。
【0085】移動/回転命令の範囲内で,命令値を下回
る移動/回転処理を行い,干渉チェックを再び実行す
る。このステップS13〜ステップS16による移動/
回転と干渉チェックの処理サイクルは,別途テーブル等
に用意した既定値(同一空間を占めることなく,かつ物
体間が接触しているとみなす微小距離)を満たし,かつ
干渉しなくなるまで繰り返す。その結果,干渉を回避し
た選択状態にある部品の位置/姿勢を更新し(ステップ
S17),干渉回避計算手段65により決定した,干渉
回避した移動/回転量をもとに,組立性評価手段70に
より組立性評価データを生成し,組立性評価保持部74
に評価結果を記録する(ステップS18)。その後,再
び命令待ちの状態となる(ステップS4)。
【0086】第二の方法は,干渉が発生した時点で,物
体の移動/回転命令により指示された最終目標状態を目
指すべく,移動/回転の代替案を探索する方法である。
例えば,ある直線に沿って移動している物が,目標地点
に到達する前に干渉が発生した場合には,一時的に移動
方向を変更する,移動対象物の姿勢を変える(回転させ
る)などして,最終目標状態を目指す。代替案の探索と
選択手段としては,最終目標状態との比較により,探索
範囲を決定し,探索範囲内の代替案を評価し,最もコス
トの小さいものを選択,実行する。個々の代替案に対す
るコスト決定には,移動量や回転量とともに,対象物の
重さや対象物を包む最小外包直方体の縦,横,高さの比
率による回転のし易さ,組立性評価用に用いるパラメー
タの一部(例えば把持性)などをもとに算出する。この
代替案の探索においてシステムで規定した時間や探索数
を超えた場合には,目標状態への遷移が不可能な旨を表
示し,探索と評価のサイクルを中止する。
【0087】送付された命令が部品の組立/分解命令で
あると判定した場合は(ステップS10),部品間の接
続関係(親子関係)を更新し(ステップS19),組立
性評価手段70により組み付けた当該部品に関する最終
的な組立性評価を実行し,組立性評価保持部74へ記録
する(ステップS20)。その後,再び命令待ちの状態
に戻る(ステップS4)。
【0088】なお,干渉チェック機能は,ユーザの設定
等によりON/OFF可能であり,評価結果再現時等に
おいて処理速度の向上が可能である。送付された命令
が,その他の処理(例えば視点,光源等に関する処理)
であれば,その処理を行い(ステップS11),再び命
令待ちの状態となる(ステップS4)。
【0089】[2]時間概念を加えた作業評価および作
業性評価の処理 図6は,図5で説明した作業/作業性評価の同時評価お
よびシミュレーション処理において,時系列に沿った組
立/分解作業のシミュレーションおよび評価を行う場合
の処理フローチャートである。移動/回転処理に要した
時間を算出し記録し,それを組立性評価に用いる点が前
述の例と異なる。
【0090】ステップS21〜ステップS31の処理
は,図5に示すステップS1〜ステップS11の処理と
同様であるので説明を省略する。送付された命令が移動
/回転命令であると判定した場合は(ステップS2
9),選択状態にある部品に移動/回転命令を送り(ス
テップS32),選択状態にある部品の大きさや重量で
決定する移動/回転可能な速度/角速度を算出し(ステ
ップS33),求めた速度に基づく移動/回転処理を行
う(ステップS34)。
【0091】その後,干渉チェック処理を実行し(ステ
ップS35),干渉が発生したかどうかを判定する(ス
テップS36)。干渉が発生しなければ,ステップS3
8へ進み,移動/回転処理後の状態を表示し,記録す
る。
【0092】一方,干渉が発生した場合は,干渉状態を
回避する処理を行う(ステップS37)。干渉を回避す
る方法は,図5により説明したものと同様である。ステ
ップS34〜ステップS37の処理を干渉が発生しなく
なるまで繰り返す。その結果,移動/回転にかかった時
間を算出し,記録し(ステップS38),干渉を回避し
た選択状態にある部品の位置/姿勢を更新し(ステップ
S39),干渉を回避した移動/回転量をもとに組立性
評価データを生成し,記録する(ステップS40)。そ
の後,再び命令待ちの状態へ戻る(ステップS24)。
【0093】ステップS41〜ステップS42の処理
は,図5のステップS19〜ステップS20の処理と同
様であり,説明を省略する。 [3]高速干渉チェックを用いたシミュレーション処理 ここで,仮想三次元空間において組立/分解作業シミュ
レーション処理を行う場合に,組立対象部品や使用工
具,治具等の移動/回転経路,移動/回転に要する時
間,干渉の有無に関するデータを用いる。これにより,
組立/分解作業シミュレーションを現実的なものにし
て,組立/分解作業性評価精度を向上させることも可能
である。
【0094】また,干渉チェック処理として高速干渉チ
ェック機能を利用し,異なる物体が同一空間を共有する
ことが判明した場合には,移動/回転が実行される前の
状態と,同一空間を共有することが判明した状態(これ
を目標とする)との間で,最も目標に近く,かつ同一空
間を共有することがない状態(最適解)を探索する。こ
のとき,画面上の表示は行わず,微少な移動/回転と高
速干渉チェックとの組み合わせにより,最適解が見つか
った時点で探索を終了し,結果を画面上に表示するよう
にしてもよい。さらに,干渉チェック処理を実施した際
に,干渉発生の有無にかかわらず,移動/回転対象の物
と,その他の物の間で最も近い距離とそれを構成する物
と物との組み合わせを画面上に表示し,記録する。この
データを,表示,記録と同時に組立/分解作業性評価用
データの一つとして利用する。
【0095】[4]処理履歴の記録/再現/編集処理 図7〜図11は,前述した組立作業/組立性の同時評価
およびシミュレーション処理において,各処理命令に対
する実際の処理内容を記録し,また組立性評価内容(評
価過程)を記録し,それを編集/再現する機能を持つ場
合の処理フローチャートである。
【0096】図7および図8は,基本的な処理および処
理履歴の記録処理のフローを中心に示している。 (a)処理履歴記録処理 最初に機械装置を構成する部品群の形状データ等の入力
データ81を入力し(図7:ステップS51),入力し
た形状データをもとに,仮想三次元空間69内に部品を
生成し(ステップS52),仮想三次元空間69の状態
を出力装置52に表示する(ステップS53)。
【0097】入力装置51からの送付命令を待ち,送付
された命令が処理履歴再現命令または編集関連命令であ
るかどうかを判定する(ステップS54)。送付された
命令が処理履歴再現命令または編集関連命令のいずれで
もないと判定した場合は,さらに仮想三次元空間69に
対する命令が送付されたかを判定する(ステップS5
5)。
【0098】仮想三次元空間69に対する命令が送付さ
れた場合は,次に排他制御中か否かを判定し(ステップ
S56),排他制御中の場合は処理を行わずに再び入力
装置51から命令が送付されるまで待ち(ステップS5
4),排他制御中でない場合は,送付された命令が部品
選択命令であるかどうかを判定する(ステップS5
7)。
【0099】送付された命令が部品選択命令であると判
定した場合は,当該部品を選択状態としてシステムに登
録し(ステップS58),干渉チェックの対象を切り換
え(ステップS59),選択状態にあることを示すため
の表示情報を更新する(ステップS60)。処理完了
後,処理履歴記録手段71は,処理内容を処理履歴保持
部73に記録する(ステップS61)。その後,再び入
力装置51からの命令待ちの状態となる(ステップS5
4)。
【0100】送付された命令が移動/回転命令であると
判定した場合は(ステップS62),選択状態にある部
品に対して移動/回転命令を送る(図8:ステップS6
6)。ここで,移動/回転命令を送る処理から,組立性
評価データを生成する処理まで(ステップS66〜ステ
ップS74)の処理の内容は,図6に示すステップS3
2〜ステップS40の処理と同様であるので説明を省略
する。処理完了後,処理内容を記録する(ステップS7
5)。その後,再び入力装置51からの命令待ちの状態
となる(図7:ステップS54)。
【0101】送付された命令が部品の組立命令であると
判定した場合は(ステップS63),部品間の接続関係
を更新し,処理内容を記録する(図8:ステップS7
6)。次に,当該部品に対する最終的な組立性評価を実
行し,評価過程を記録し(ステップS77),その評価
内容を記録する(ステップS78)。その後,再び入力
装置51からの命令待ちの状態となる(図7:ステップ
S54)。
【0102】送付された命令が部品選択命令,移動/回
転命令,部品の組立命令のいずれの命令でもない場合
は,その命令に基づきその他の処理(視点,光源に関す
る処理等)を行い(ステップS64),処理内容を記録
する(ステップS65)。
【0103】(b)処理履歴再現処理 処理履歴再現手段67は,再生,逆再生,先頭への移
動,末尾への移動,履歴位置の直接指定機能(例えばI
ndexやbookmarkを利用したものやスライダ
ー利用によるもの)を持つ。全ての再現機能は,処理途
中において再現を停止することが可能である。また全て
の再現機能は,処理途中において排他制御管理手段59
を用いることにより,再現処理途中に矛盾が発生するの
を防いでいる。
【0104】図9は,処理履歴再現処理の処理フローを
中心に示す図である。入力装置51からの送付命令の待
機状態において(図7:ステップS54),命令が処理
履歴再現命令または編集関連命令のいずれかであると判
定した場合は,さらに,その送付命令が処理履歴の編集
関連命令か否かを判定し(図9:ステップS79),編
集関連命令であれば,図10のステップS104へ進
む。
【0105】編集関連命令でない場合,すなわち処理履
歴再現命令の場合には,処理履歴再現手段67は,処理
履歴保持部73にアクセスし,履歴再現用インタフェー
スを起動する(ステップS80)。
【0106】その後,履歴再現インタフェースより命令
がきたか否かを判定する(ステップS81)。履歴再現
インタフェースから命令がこない場合,図7のステップ
S54へ戻る。履歴再現インタフェースから命令がきた
場合は,その送付命令が再生か,逆再生か,履歴の先頭
への移動か,履歴の最後への移動か,履歴位置の直接指
定かを判定する(ステップS82〜ステップS86)。
【0107】送付された命令が再生であると判定した場
合は(ステップS82),排他制御管理手段59に通知
し(ステップS89),動画表示処理手段66に対し再
生モードに入ることを通知し(ステップS90),処理
履歴保持部73にアクセスして再生モードに入る(ステ
ップS91)。その後,再び入力装置51からの命令待
ちの状態となる(図7:ステップS54)。
【0108】送付された命令が逆再生であると判定した
場合は(ステップS83),排他制御管理手段59へ通
知し(ステップS92),動画表示処理手段66に対し
逆再生モードに入ることを通知し(ステップS93),
処理履歴保持部73にアクセスして逆再生モードに入る
(ステップS94)。その後,再び入力装置51からの
命令待ちの状態となる(図7:ステップS54)。
【0109】送付された命令が履歴の先頭への移動であ
ると判定した場合は(ステップS84),排他制御管理
手段59へ通知し(ステップS95),処理履歴保持部
73にアクセスして履歴の先頭情報を取得し(ステップ
S96),動画表示処理手段66に履歴の先頭状態に変
更するように通知する(ステップS97)。その後,再
び入力装置51からの命令待ちの状態となる(図7:ス
テップS54)。
【0110】送付された命令が履歴の最後への移動であ
ると判定した場合は(ステップS85),排他制御管理
手段59へ通知し(ステップS98),処理履歴保持部
73にアクセスして履歴の最後の情報を取得し(ステッ
プS99),動画表示処理手段66に履歴の最後の状態
に変更するように通知する(ステップS100)。その
後,再び入力装置51からの命令待ちの状態となる(図
7:ステップS54)。
【0111】送付された命令が履歴位置の直接指定であ
ると判定した場合は(ステップS86),排他制御管理
手段59へ通知し(ステップS101),処理履歴保持
部73にアクセスして指定された位置の履歴情報を取得
し(ステップS102),動画表示処理手段66に指定
された位置の履歴状態に変更するように通知する(ステ
ップS103)。その後,再び入力装置51からの命令
待ちの状態となる(図7:ステップS54)。
【0112】履歴再現インタフェースからの命令が,再
生,逆再生,履歴の先頭への移動,履歴の最後への移
動,履歴位置の直接指定のいずれでもない場合は,再現
処理を停止し(ステップS87),排他制御管理手段5
9へ終了を通知し(ステップS88),その後,再び入
力装置51からの命令待ちの状態となる(図7:ステッ
プS54)。
【0113】(c)処理履歴編集処理 処理履歴編集手段72は,処理履歴情報の圧縮/展開,
処理の追加/削除機能を持つ。全ての編集処理機能は,
処理途中において,排他制御管理手段59を用いること
により,編集処理途中に矛盾が発生するのを防いでい
る。さらに追加/削除処理においては,他部品との間に
矛盾が生じないかどうかをチェックする。矛盾とは,例
えば存在しない部品への組み付け作業,部品Aを部品B
に組み付けた後に,部品Bを削除するなどである。必要
に応じて「勧告」,「警告」,「禁止」等のメッセージ
を通知し,処理を行う。過去のシミュレーション/評価
結果を読み込み,作業の続きを行えば,処理履歴に追加
されていく。
【0114】図10および図11は,処理履歴編集処理
のフローを中心に示す図である。入力装置51から送付
される命令の待機状態において(図7:ステップS5
4),送付された命令が処理履歴再現命令か編集関連命
令のいずれかであると判定した場合は,さらに,その命
令が処理履歴編集関連命令か否かを判定する(図9:ス
テップS79)。処理履歴編集関連命令である場合に
は,処理履歴編集手段72は,処理履歴保持部73にア
クセスし,履歴編集用インタフェースを起動する(図1
0:ステップS104)。
【0115】履歴編集インタフェースより命令がきたか
否かを判定する(ステップS105)。履歴再現インタ
フェースから命令がこない場合,図7のステップS54
へ戻る。履歴再現インタフェースから命令がきた場合
は,その送付命令が圧縮か,展開か,処理追加か,処理
削除かどうかを判定する(ステップS106〜ステップ
S109)。
【0116】送付命令が,圧縮,展開,処理追加,処理
削除のいずれでもないときには,履歴編集を終了し(ス
テップS110),排他制御管理手段59へ終了を通知
する(ステップS111)。その後,再び入力装置51
からの命令待ちの状態に戻る(図7:ステップS5
4)。
【0117】送付された命令が(データの)圧縮である
と判定した場合は(ステップS106),排他制御管理
手段59へ通知し(ステップS113),圧縮対象が指
示されるまで待機する(ステップS114)。圧縮対象
が指示された場合は,圧縮対象部分の履歴情報を収集し
(ステップS115),移動/回転命令の圧縮を行い
(ステップS116),処理履歴を更新する(ステップ
S117)。その後,再び入力装置51からの命令待ち
の状態に戻る(図7:ステップS54)。
【0118】送付された命令が展開であると判定した場
合は(ステップS107),排他制御管理手段59へ通
知し(ステップS118),展開対象が指示されるまで
待機する(ステップS119)。展開対象が指示された
場合は,展開対象部分の履歴情報を収集し(ステップS
120),移動/回転命令の展開を行い(ステップS1
21),処理履歴を更新する(ステップS122)。そ
の後,再び入力装置51からの命令待ちの状態に戻る
(図7:ステップS54)。
【0119】送付された命令が処理の追加であると判定
した場合は(ステップS108),排他制御管理手段5
9へ通知し(図11:ステップS123),処理を追加
する履歴情報中の場所が指定されるまで待機する(ステ
ップS124)。処理追加の場所が指定された場合は,
追加対象部分の履歴情報を収集する(ステップS12
5)。次に,追加する処理の内容が指定されるまで待機
し(ステップS126),追加する処理の内容が指定さ
れた場合は,追加処理内容と追加場所に基づく矛盾をチ
ェックし(ステップS127),矛盾がないと判定した
場合は(ステップS128),追加項目を処理履歴保持
部73へ通知する(ステップS132)。その後,再び
入力装置51からの命令待ちの状態に戻る(図7:ステ
ップS54)。
【0120】追加処理内容と追加場所に矛盾があると判
定した場合は(ステップS128),処理内容を変更す
るかどうかの指示を判定し(ステップS129),処理
内容の変更を行う場合は追加処理の内容が指定されるま
で待機する(ステップS126)。処理内容の変更を行
わない場合は追加箇所を変更するかどうかの指示を判定
し(ステップS130),追加箇所の変更を行う場合は
処理を追加する履歴情報中の場所が指定されるまで待機
し(ステップS124),追加箇所の変更を行わない場
合は追加処理を中止して(ステップS131),その
後,再び入力装置51からの命令待ちの状態に戻る(図
7:ステップS54)。
【0121】送付された命令が処理の削除であると判定
した場合は(図10:ステップS109),排他制御管
理手段59へ通知し(図11:ステップS133),処
理を削除する履歴情報中の場所が指定されるまで待機す
る(ステップS134)。処理削除の場所が指定された
場合は,削除対象部分の履歴情報を収集する(ステップ
S135)。
【0122】次に,削除処理内容と削除場所に基づく矛
盾をチェックし(ステップS136),矛盾がないと判
定した場合は(ステップS137),削除項目を処理履
歴保持部73へ通知する(ステップS140)。その
後,再び入力装置51からの命令待ちの状態に戻る(図
7:ステップS54)。削除処理内容と削除場所に矛盾
があると判定した場合は(ステップS137),削除箇
所を変更するかどうかの指示を判定する(ステップS1
38)。削除箇所の変更を行う場合は処理を削除する履
歴情報中の場所が指定されるまで待機し(ステップS1
34),削除箇所の変更を行わない場合は削除処理を中
止して(ステップS139),その後,再び入力装置5
1からの命令待ちの状態に戻る(図7:ステップS5
4)。
【0123】[5]評価結果/処理履歴の伝送処理 他のシステムへ評価結果/処理履歴を伝送する際に,送
り側は,伝送指定がなされると,処理履歴保持部73,
組立性評価保持部74に記録されている内容をもとに,
ファイル装置等へ出力する。通信装置53を用いて転送
相手の稼働状態を確認し,転送可能であれば転送を実施
する。受け側は,伝送されたデータを読み込み,送り側
と同一の環境を復元する。復元が完了すれば,図5〜図
6に示すものと同様な処理フローとなる。
【0124】図12は,処理内容,評価内容の伝送処理
のフローを示す図である。図12(a)は,送り側の伝
送処理の処理フローを示す図である。送り側は,部品形
状,組立情報,処理履歴,評価履歴/結果等の記録され
た処理内容を出力し(ステップS151),転送相手を
指定する(ステップS152)。転送相手側が稼動中か
どうかをチェックし(ステップS153),稼動中であ
れば出力した処理内容を転送して(ステップS15
4),処理を終了する。
【0125】転送相手側が稼動中でなければ,再送の必
要があるかどうかの指示を判定し(ステップS15
5),再送の必要がなければ処理を終了する。再送の必
要があれば再送キューに既に記録があるかどうかを判定
し(ステップS156),再送キューに記録がなければ
再送キューへ記録する(ステップS157)。再送待ち
時間切れかどうかを判定し(ステップS158),再送
待ち時間切れでなければ,所定の再送時間待機し(ステ
ップS159),その後,ステップS153へ戻って転
送相手側が稼動中かどうかをチェックする。再送待ち時
間切れの場合は処理を終了する。
【0126】図12(b)は,受け側の伝送処理の処理
フローを示す図である。受け側は,受信し記録された処
理内容を入力し(ステップS161),入力した部品形
状,組立情報に従い,仮想三次元空間69内に部品を再
現する(ステップS162)。その後,入力した処理履
歴を復元し(ステップS163),評価履歴/評価結果
を復元する(ステップS164)。
【0127】[6]複数システム間の共同作業処理 複数システム間で共同作業を行う場合,処理としては,
主に通信相手の確認/確立等の処理部分と命令実行時の
排他制御処理部分とに分かれる。
【0128】通信制御手段57は,はじめに通信相手を
確認して,共同作業を行うマシンを確定する。その後,
マシン間でメッセージをやりとりし,解釈するループ状
態となる。このループ内では,他のマシンとの通信状態
の監視も行っており,通信異常やマシンの異常に対処す
る。
【0129】排他制御管理手段59は,例えば以下のよ
うな管理処理を行う。 (a) 同一時間に同一部品への異なる移動/回転命令の禁
止処理。 (b) 部品に対する削除命令の制限処理。
【0130】(c) 他マシンで利用している視点に対する
移動/回転命令や,平行投影/透視投影,ズーム倍率,
視野角,深度などの属性変更の許可/禁止状態管理処
理。 (d) 重力等のシミュレーション環境が共通で持つ属性を
変更する際に,他マシンへの通知と許可を求め,同意が
得られた時のみ実施する処理。
【0131】(e) 部品に対する色,質感,質量,材質等
の属性を変更する際に,他マシンヘの通知と許可を求
め,同意が得られた時のみ実施する処理。図13〜図1
5は,共同作業を行う複数システム間の通信処理および
排他制御処理の処理フローを示す図である。
【0132】共同作業を行う全共同作業マシンとの接続
を行い(ステップS171),全接続要求を満たしたか
どうかをチェックする(ステップS172)。接続でき
ない通信相手がある場合は,処理を終了するかどうかの
指示を判定し(ステップS173),処理を終了しない
場合は待機するかどうかを判定する(ステップS17
4)。
【0133】待機する場合は,規定待ち時間が終了する
か(ステップS176),全部の通信相手が接続要求を
満たすまで(ステップS177),接続確認を行い(ス
テップS175),規定待ち時間が経過した場合にはス
テップS178へ移る。規定待ち時間内に全接続要求を
満たした場合には,ステップS180へ移る。
【0134】待機しない場合は,接続確立した通信相手
がなければ処理を終了し,接続確立した通信相手があれ
ば接続範囲で作業を行うかどうかの指示を判定し(ステ
ップS179),作業を行わない場合は処理を終了す
る。作業を行う場合は通信相手を記憶する(ステップS
180)。
【0135】接続要求を満たした通信相手を確認し(ス
テップS181),マシン間でメッセージをやりとり
し,メッセージを互いに解釈する処理のループ状態に入
る(ステップS182〜ステップS185)。
【0136】通信回復待ちキューに登録されていなく,
かつ確認できない相手があると判定した場合は(ステッ
プS182),他の全てのマシンが確認不可能かどうか
を判定する(図14:ステップS186)。他の全ての
マシンが確認不可能でなければ,通信不可能となった相
手を通信対象から切り離し(ステップS187),通信
不可能となった相手を通信回復待ちキューに登録して
(ステップS188),ステップS183へ移る。
【0137】他の全てのマシンが確認不可能な場合は通
信状態の回復を待つかどうかの指示を判定し(ステップ
S189),通信状態の回復を待つ場合は,通信不可能
となった相手を通信対象から切り離し(ステップS18
7),その相手を通信回復待ちキューに登録する(ステ
ップS188)。通信状態の回復を待たない場合は処理
を終了する。
【0138】通信回復待ちキューに登録されていて,か
つ確認できた相手があると判定した場合は(図13:ス
テップS183),確認不可能な間にシミュレーション
状態の変化があったかどうかを判断し(図14:ステッ
プS190),シミュレーション状態の変化があった場
合は,作業履歴を通知し,回復マシンの環境復元を待っ
てから(ステップS191),変化がない場合はそのま
ま,通信回復待ちキューから通信相手を削除し(ステッ
プS192),通信回復した相手を通信対象に登録して
(ステップS193),ループ状態に戻る。
【0139】他のマシンから作業命令がきた場合は(図
13:ステップS184),排他制御管理手段59へ問
い合わせ(図14:ステップS194),その作業命令
が実行可能かどうかを判定する(ステップS195)。
作業命令が実行不可能な場合は,実行拒否(実行不可
能)を通知し(ステップS196),作業命令が実行可
能な場合は,排他制御管理手段59へ登録し(ステップ
S197),その作業命令を受け付けることを命令を通
知したマシンへ通知し(ステップS198),命令を通
知したマシンからの実行開始の指示を待つ(ステップS
199)。
【0140】その後,実行中止のメッセージがあるかど
うかを判定し(ステップS200),実行中止でなけれ
ば自マシン上で命令を実行し(ステップS201),実
行中止であれば排他制御管理手段59へ排他制御登録の
削除を通知して(ステップS202),図13のステッ
プS181へ戻る。
【0141】自マシンの命令であると解釈した場合(図
13:ステップS185)は,その命令が,例えば,部
品,組立情報,シミュレーション情報のLoad,De
leteや,部品(組立品)の移動/回転,関節定義等
の命令であって,排他制御管理手段59に問い合わせが
必要であるかどうかを判定する(図15:ステップS2
03)。問い合わせが必要な場合は,排他制御管理手段
59へ通知し(ステップS204),通信相手のマシン
が実行可能な状態かどうかを判定する(ステップS20
5)。実行可能な状態であれば,他マシンへ命令を送信
し(ステップS206),実行可能な状態でなければ実
行不可能を通知する(ステップS207)。全てのマシ
ンが実行可能であれば(ステップS208),命令実行
を他のマシンへ通知し(ステップS209),命令を実
行し(ステップS210),実行終了後,排他制御管理
手段59へ終了を通知する(ステップS211)。
【0142】排他制御管理手段59に問い合わせが必要
でない場合は(ステップS203),命令が終了命令で
あるかどうかを判定し(ステップS212),終了命令
であれば処理を終了し,終了命令でなければ環境を変更
して(ステップS213),図13のステップS181
へ戻る。
【0143】[7]干渉チェック対象管理処理 干渉チェック対象管理手段60は,組立や分解のために
移動している部品,部品群,可動系関節を持つ部品群,
独立して動いているもの,これらの組み合わせにより,
干渉チェックを行う対象を管理する。所定の干渉チェッ
クの対象の組み合わせにより,干渉チェック対象を自動
管理するが,これとは別に利用者が独自に指定する「ユ
ーザ管理モード」機能を持つ。「ユーザ管理モード」の
デフォルト状態は,例えば後述する図19に示すような
条件により決定する。
【0144】図16〜図18は干渉チェック対象管理処
理のフローチャートである。干渉チェックの対象管理は
ユーザ管理モードであるかどうかを判定し(図16:ス
テップS221),ユーザ管理モードであれば,選択中
の部品がある場合には(ステップS224),システム
自動設定による干渉チェック対象管理をデフォルト値と
して,ユーザ指定用インタフェースを起動し(ステップ
S225),ユーザの設定完了を待ち,干渉チェックの
対象管理に反映する(ステップS226)。
【0145】ユーザ管理モードでなく,システム自動管
理モードであれば(図16:ステップS221),選択
中の部品があるかどうかを判定し(ステップS22
2),選択中の部品がある場合は,選択中の部品が組み
立られた部品群の一部かどうかを判定する(図17:ス
テップS227)。
【0146】選択中の部品が組み立てられた部品群の一
部でなければ,選択中の部品とその他の部品(群)との
間で干渉チェックを行うように設定する(ステップS2
28)。選択中の部品が組み立てられた部品群の一部で
ある場合は,部品群の中に可動系関節を持つ物があるか
どうか判定する(ステップS229)。可動系関節を持
つ物がなければ,選択中の部品群とその他の部品(群)
との間で干渉チェックを行うように設定する(ステップ
S230)。
【0147】可動系関節を持つ物がある場合は,その可
動系関節は独立可動系かどうかを判定し(ステップS2
31),さらに可動系関節の構成部品群同士を干渉チェ
ックの対象とするかどうかを判定する(ステップS23
2)。その可動系関節が独立可動系ではなく,可動系関
節の構成部品同士を干渉チェックの対象としない場合
は,可動系関節の構成部品群とその他の部品(群)との
間で干渉チェックを行うように設定する(ステップS2
33)。そうでない場合は,可動系関節の構成部品群と
その他の部品(群)との間,および可動系関節を構成す
る部品群同士で干渉チェックを行うように設定する(ス
テップS234)。
【0148】それぞれの条件に従い,干渉チェックの設
定をした後は(ステップS228,ステップS230,
ステップS233,ステップS234),動いている部
品があるかどうかを判定する(図16:ステップS22
3)。
【0149】また,選択中の部品がない場合にも,動い
ている部品があるかどうかを判定する(図16:ステッ
プS223)。動いている部品がある場合は,その部品
が単独部品がどうかを判定する(図18:ステップS2
35)。動いている部品が単独部品でない場合は,可動
系関節の構成部品群(動いている部品と,動いている部
品が組み付けられている部品)同士を干渉チェックの対
象とするかどうかを判定し(ステップS236),対象
とする場合は,動いている部品群と,その他の部品
(群)との間の組み合わせで干渉チェックを行うように
設定を追加し(ステップS237),さらに可動系関節
の構成部品群内の組み合わせで干渉チェックを行うよう
に設定を追加する(ステップS238)。
【0150】可動系関節の構成部品群同士を干渉チェッ
クの対象としない場合は,動いている部品群と,可動系
関節の構成部品を除くその他の部品(群)との間で干渉
チェックを行うように設定を追加する(ステップS23
9)。
【0151】動いている部品が単独部品である場合は,
可動系関節の構成部品群同士を干渉チェックの対象とす
るかどうかを判定し(ステップS240),対象とする
場合は,動いている部品と,その他の部品(群)との間
で干渉チェックを行うように設定を追加する(ステップ
S241)。可動系関節の構成部品群同士を干渉チェッ
クの対象としない場合は,動いている部品と,可動系関
節の構成部品を除くその他の部品(群)との間で干渉チ
ェックを行うように設定を追加する(ステップS24
2)。
【0152】それぞれの条件に従い干渉チェックの設定
の追加がされた後は(ステップS238,ステップS2
39,ステップS241,ステップS242),処理を
終了する。
【0153】図19は,干渉チェック対象管理組み合わ
せテーブルの例を示す図である。図19のテーブルは,
自動管理する場合の設定の条件例である。「ユーザ管理
モード」のデフォルト状態も,図19に示した条件によ
り決定する。
【0154】干渉チェック対象管理組み合わせの設定
は,組立・分解のため選択中(移動中)の部品(群)の
種類,組立・分解のため選択中(移動中)の独立可動部
品の有無,独立可動部品群の有無,可動系関節構成部品
群同士の干渉チェックの有無により決定する。干渉チェ
ック対象管理組み合わせテーブルの設定項目は,次の意
味を持つ。
【0155】設定1:組立や分解のために動かしている
部品はないが,独立して動いている単一部品があり,動
いている単一部品とその他の部品群との間で干渉チェッ
クを行うように設定する。ただし,動いている部品とそ
の部品が組み立てられている部品との間では干渉チェッ
クを行なわないように設定する。
【0156】設定2:組立や分解のために動かしている
部品はないが,独立して動いている単一部品があり,動
いている単一部品とその他の部品群との間で干渉チェッ
クを行うように設定する。さらに,動いている部品とそ
の部品が組み立てられている部品との間でも干渉チェッ
クを行うように設定する。
【0157】設定3:組立や分解のために動かしている
部品はないが,独立して動いている部品群があり,動い
ている部品群とその他の部品群との間で干渉チェックを
行うように設定する。ただし,動いている部品群とその
部品群が組み立てられている部品との間,および可動部
分を構成している部品群同士の干渉チェックは行なわな
いように設定する。
【0158】設定4:組立や分解のために動かしている
部品はないが,独立して動いている部品群があり,動い
ている部品群とその他の部品群との間で干渉チェックを
行うように設定する。さらに,動いている部品群とその
部品群が組み立てられている部品との間,および可動部
分を構成している部品群同士の干渉チェックを行うよう
に設定する。
【0159】設定5:組立や分解のために動かしている
単一部品があり,独立可動している部品がない場合に
は,移動部品とその他の部品群との間で干渉チェックを
行うように設定する。
【0160】設定6:組立や分解のために動かしている
単一部品があり,独立可動している単一部品がある場合
には,移動部品とその他の部品群との間で干渉チェック
を行うように設定し,さらに可動単一部品とその他の部
品群との間で干渉チェックを行うように設定する。ただ
し,動いている部品とその部品が組み立てられている部
品との間では干渉チェックを行なわないように設定す
る。
【0161】設定7:組立や分解のために動かしている
単一部品があり,独立可動している単一部品がある場合
には,移動部品とその他の部品群との間で干渉チェック
を行うように設定し,さらに可動単一部品とその他の部
品群との間で干渉チェックを行うように設定する。ま
た,動いている部品とその部品が組み立てられている部
品との間でも干渉チェックを行うように設定する。
【0162】設定8:組立や分解のために動かしている
単一部品があり,独立して動いている部品群がある場合
には,移動部品とその他の部品群との間で干渉チェック
を行うように設定し,動いている部品群とその他の部品
群との間で干渉チェックを行うように設定する。ただ
し,動いている部品群とその部品群が組み立てられてい
る部品との間,および可動部分を構成している部品群同
士の干渉チェックは行なわないように設定する。
【0163】設定9:組立や分解のために動かしている
単一部品があり,独立して動いている部品群がある場合
には,移動部品とその他の部品群との間で干渉チェック
を行うように設定し,動いている部品群とその他の部品
群との間で干渉チェックを行うように設定する。また,
可動部分を構成している部品群同士の干渉チェックを行
うように設定する。
【0164】設定10:組立や分解のために動かしてい
る部品群があり,独立可動している部品がない場合に
は,移動部品群とその他の部品群との間で干渉チェック
を行うように設定する。
【0165】設定11:組立や分解のために動かしてい
る部品群があり,独立可動している単一部品がある場合
には,移動部品群とその他の部品群との間で干渉チェッ
クを行うように設定し,さらに可動単一部品とその他の
部品群との間で干渉チェックを行うように設定する。た
だし,動いている部品とその部品が組み立てられている
部品との間では干渉チェックを行なわないように設定す
る。
【0166】設定12:組立や分解のために動かしてい
る部品群があり,独立可動している単一部品がある場合
には,移動部品群とその他の部品群との間で干渉チェッ
クを行うように設定し,さらに可動単一部品とその他の
部品群との間で干渉チェックを行うように設定する。ま
た,動いている部品とその部品が組み立てられている部
品との間でも干渉チェックを行うように設定する。
【0167】設定13:組立や分解のために動かしてい
る部品群があり,独立して動いている部品群がある場合
には,移動部品とその他の部品群との間で干渉チェック
を行うように設定し,動いている部品群とその他の部品
群との間で干渉チェックを行うように設定する。ただ
し,動いている部品群とその部品群が組み立てられてい
る部品との間,および可動部分を構成している部品群同
士の干渉チェックは行なわないように設定する。
【0168】設定14:組立や分解のために動かしてい
る部品群があり,独立して動いている部品群がある場合
には,移動部品群とその他の部品群との間で干渉チェッ
クを行うように設定し,独立して動いている部品群とそ
の他の部品群との間で干渉チェックを行うように設定す
る。また,可動部分を構成している部品群同士の干渉チ
ェックを行うように設定する。
【0169】設定15:組立や分解のために動かしてい
る可動系関節を持つ部品群があり,独立可動している部
品がない場合には,移動部品群とその他の部品群との間
で干渉チェックを行うように設定する。
【0170】設定16:組立や分解のために動かしてい
る可動系関節を持つ部品群があり,独立可動している部
品がないが,可動系関節構成部品群同士の干渉チェック
が「あり」の場合には,移動部品群とその他の部品群と
の間で干渉チェックを行うように設定する。さらに選択
(移動)中の可動系関節を持つ部品群において,可動部
分を構成している部品群同士の干渉チェックを行うよう
に設定する。
【0171】設定17:組立や分解のために動かしてい
る可動系関節を持つ部品群があり,独立可動している単
一部品がある場合には,移動部品群とその他の部品群と
の間で干渉チェックを行うように設定し,さらに可動単
一部品とその他の部品群との間で干渉チェックを行うよ
うに設定する。ただし,動いている部品とその部品が組
み立てられている部品との間では,干渉チェックを行な
わないように設定する。
【0172】設定18:組立や分解のために動かしてい
る可動系関節を持つ部品群があり,独立可動している単
一部品がある場合には,移動部品群とその他の部品群と
の間で干渉チェックを行うように設定し,さらに可動単
一部品とその他の部品群との間で干渉チェックを行うよ
うに設定する。さらに選択(移動)中の可動系関節を持
つ部品群において,可動部分を構成している部品群同士
の干渉チェックを行うように設定する。
【0173】設定19:組立や分解のために動かしてい
る可動系関節を持つ部品群があり,独立して動いている
部品群がある場合には,移動部品群とその他の部品群と
の間で干渉チェックを行うように設定し,独立して動い
ている部品群とその他の部品群との間で干渉チェックを
行うように設定する。また,可動部分を構成している部
品群同士の干渉チェックを行うように設定する。
【0174】設定20:組立や分解のために動かしてい
る可動系関節を持つ部品群があり,独立して動いている
部品群がある場合には,移動部品群とその他の部品群と
の間で干渉チェックを行うように設定し,独立して動い
ている部品群とその他の部品群との間で干渉チェックを
行うように設定する。また,可動部分を構成している部
品群同士の干渉チェックを行うように設定し,さらに選
択(移動)中の可動系関節を持つ部品群において,可動
部分を構成している部品群同士の干渉チェックを行うよ
うに設定する。
【0175】設定21:設定15に加え,選択(移動)
中の可動系関節を持つ部品群において,可動部分を構成
している部品群とそれ以外の部品群との間で干渉チェッ
クを行うように設定する。
【0176】設定22:設定16に加え,選択(移動)
中の可動系関節を持つ部品群において,可動部分を構成
している部品群とそれ以外の部品群との間で干渉チェッ
クを行うように設定する。
【0177】設定23:設定17に加え,選択(移動)
中の可動系関節を持つ部品群において,可動部分を構成
している部品群とそれ以外の部品群との間で干渉チェッ
クを行うように設定する。
【0178】設定24:設定18に加え,選択(移動)
中の可動系関節を持つ部品群において,可動部分を構成
している部品群とそれ以外の部品群との間で干渉チェッ
クを行うように設定する。
【0179】設定25:設定19に加え,選択(移動)
中の可動系関節を持つ部品群において,可動部分を構成
している部品群とそれ以外の部品群との間で干渉チェッ
クを行うように設定する。
【0180】設定26:設定20に加え,選択(移動)
中の可動系関節を持つ部品群において,可動部分を構成
している部品群とそれ以外の部品群との間で干渉チェッ
クを行うように設定する。
【0181】ユーザがユーザ管理モードを選択した場
合,以上の設定を変更することができる。
【0182】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
機械装置の仮想的な組立/分解作業および組立性評価作
業を効率よく行うことができ,実際の試作機の製造を不
要とする,もしくは試作機の製造数を減らすことができ
る。
【0183】さらに,作業内容,評価結果を三次元アニ
メーション的に伝達/再現することにより,設計から製
造への情報伝達ロスを減らし,効率のよい設計/製造工
程を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】データの流れから見たシステム構成例を示す図
である。
【図2】組立性評価基準データ例を示す図である。
【図3】組立時間基準データ例を示す図である。
【図4】本発明の実施の一形態を示す機能ブロック図で
ある。
【図5】高速に干渉チェックを行いながら作業評価およ
び作業性評価を行う処理のフローチャートである。
【図6】時系列に沿った組立/分解作業のシミュレーシ
ョンおよび評価を行う場合の処理フローチャートであ
る。
【図7】処理内容,評価内容の記録/再現/編集の処理
のフローチャートである。
【図8】処理内容,評価内容の記録/再現/編集の処理
のフローチャートである。
【図9】処理内容,評価内容の記録/再現/編集の処理
のフローチャートである。
【図10】処理内容,評価内容の記録/再現/編集の処
理のフローチャートである。
【図11】処理内容,評価内容の記録/再現/編集の処
理のフローチャートである。
【図12】処理内容,評価内容の伝送処理のフローチャ
ートである。
【図13】複数システム間での共同作業を行うための通
信処理および排他制御処理のフローチャートである。
【図14】複数システム間での共同作業を行うための通
信処理および排他制御処理のフローチャートである。
【図15】複数システム間での共同作業を行うための通
信処理および排他制御処理のフローチャートである。
【図16】干渉チェック対象管理処理のフローチャート
である。
【図17】干渉チェック対象管理処理のフローチャート
である。
【図18】干渉チェック対象管理処理のフローチャート
である。
【図19】干渉チェック対象管理組み合わせテーブルの
構成例である。
【符号の説明】
1 入力データ 11 組立情報 12 形状データ 13 可動部分情報 14 部品物性値情報 15 組立性評価基準データ 16 組立時間基準データ 20 計算機システム 21 仮想組立評価装置 22 処理履歴情報 23 組立性/組立可否/可動部干渉可否/評価結果情
報 3 出力データ 31 処理履歴ファイル 32 組立性/組立可否/可動部干渉可否/評価結果フ
ァイル 41 三次元CAD 42 コンバータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−168303(JP,A) 特開 平7−311792(JP,A) 特開 平4−245306(JP,A) 特開 平6−168246(JP,A) 特開 平7−134735(JP,A) 特開 平8−87605(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/50

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータ内に設定した仮想三次元空
    間を用いて機械装置の組立/分解作業のシミュレーショ
    ンおよびその評価を行う機械装置の設計または製造工程
    を支援する装置であって, 前記仮想三次元空間内におけるシミュレーションによっ
    組立/分解対象部品組立/分解経路に沿って移動/
    回転させながら,その部品と他の部品,使用工具または
    治具との干渉チェックを行う干渉チェック処理手段と,前記干渉チェック処理手段による干渉チェックの結果,
    前記組立/分解対象部品が組立/分解経路上で他の部
    品,使用工具または治具と干渉を起こす場合に,当該干
    渉状態を回避するための部品の移動/回転量を算出・決
    定し, 干渉状態を回避する干渉回避計算手段と,前記干渉回避計算手段が算出・決定した前記干渉状態を
    回避した部品の移動/回転量に基づいて組立性評価デー
    タを生成する組立性評価手段とを備え, 前記組立/分解経路に沿った干渉チェック処理手段によ
    る干渉チェック,前記干渉回避計算手段による干渉状態
    回避,および前記組立性評価手段による組立性評価デー
    タの生成により,機械装置の仮想的な組立/分解作業お
    よび組立/分解作業性評価を同時に行うことを特徴とす
    る機械装置の設計/製造工程支援装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の機械装置の設計/製造工
    程支援装置において,前記干渉チェック処理手段は,前記組立/分解対象部品
    の移動/回転を,部品の大きさまたは重量に基づいて決
    定された速度に従って行い, 前記組立性評価手段は,更に,前記速度から部品の移動
    /回転にかかった時間を算出し,その時間に基づいて組
    立性評価データを生成することを特徴とする機械装置の
    設計/製造工程支援装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の機械装置の設計/製造工
    程支援装置において, 前記組立性評価手段は,更に,組立対象部品,使用工具
    または治具の移動/回転経路,移動/回転に要する時
    間,移動/回転経路における干渉有無に関するデータに
    基づいて組立性評価データを生成すことを特徴とする
    機械装置の設計/製造工程支援装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の機械装置の設計/製造工
    程支援装置において, 前記干渉チェック処理手段は,更に,前記組立/分解作
    業のシミュレーションにおいて物の移動/回転を常に監
    視するとともに,それに伴う干渉チェックを同時に行う
    ことにより,異なる物体が同一時間に同一空間を共有す
    ることを回避するようにすることを特徴とする機械装置
    の設計/製造工程支援装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の機械装置の設計/製造工
    程支援装置において, 組立/分解作業のシミュレーションにおいて物の移動/
    回転を常に監視するとともに,所定の干渉チェック対象
    に着目した高速干渉判定手段を用いることにより,干渉
    有無だけでなく,移動/回転中の物体が最も接近した距
    離を提示し,記録する手段を備え, 対話型シミュレーションの操作性を高め,記録データを
    組立/分解作業性評価に用いるようにしたことを特徴と
    する機械装置の設計/製造工程支援装置。
  6. 【請求項6】 請求項1,請求項2,請求項3,請求項
    4または請求項5のいずれかに記載の機械装置の設計/
    製造工程支援装置において, 組立/分解作業性評価過程を記録する手段と, 記録情報に基づき組立/分解作業性評価過程を再現する
    手段と, 記録した組立/分解作業性評価過程を指定する手段と, 記録した組立/分解作業性評価過程を編集する手段とを
    備え, これらの各手段を組立/分解作業性評価手段と連動させ
    ることによって,多様な機械装置の組立/分解作業条件
    を評価できるようにしたことを特徴とする機械装置の設
    計/製造工程支援装置。
  7. 【請求項7】 請求項1,請求項2,請求項3,請求項
    4,請求項5または請求項6のいずれかに記載の機械装
    置の設計/製造工程支援装置において, 評価内容および結果を伝送することにより,遠隔地にて
    評価過程を再現することが可能な手段を備え, かつ評価過程の再現内容を見るための手段を独立管理す
    ることにより,同一の評価過程を異なる観点から評価可
    能としたことを特徴とする機械装置の設計/製造工程支
    援装置。
  8. 【請求項8】 請求項1,請求項2,請求項3,請求項
    4,請求項5,請求項6または請求項7のいずれかに記
    載の機械装置の設計/製造工程支援装置において, 複数システム間の双方向通信手段を用いて,仮想三次元
    空間における機械装置の仮想的な組立/分解作業および
    組立/分解作業性評価に関するシミュレーション情報を
    複数システム間で相互に伝達する手段を備え, 複数システムにおいて同時に一つの仮想三次元空間を対
    象とした操作により,仮想的な組立/分解作業および組
    立/分解作業性評価を共同で行うようにしたことを特徴
    とする機械装置の設計/製造工程支援装置。
  9. 【請求項9】 請求項1,請求項2,請求項3,請求項
    4,請求項5,請求項6,請求項7または請求項8のい
    ずれかに記載の機械装置の設計/製造工程支援装置にお
    いて, 機械装置の仮想的な組立/分解作業を実行するに際し,
    組立/分解作業中に逐次変化する組立/分解作業対象部
    品に着目することにより,干渉チェックの対象を切り換
    える手段を備えたことを特徴とする機械装置の設計/製
    造工程支援装置。
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