JP3378689B2 - 休止機構付き動弁機構のカム - Google Patents

休止機構付き動弁機構のカム

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JP3378689B2
JP3378689B2 JP2603195A JP2603195A JP3378689B2 JP 3378689 B2 JP3378689 B2 JP 3378689B2 JP 2603195 A JP2603195 A JP 2603195A JP 2603195 A JP2603195 A JP 2603195A JP 3378689 B2 JP3378689 B2 JP 3378689B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の動弁機構に
関し、詳しくは直打式リフタにより作動される複数の吸
排気弁のうちの所望の吸排気弁を所定時に休止させる機
構に使用するカムシャフトに係るものである。 【0002】 【従来の技術】休止機構付き動弁機構は、内燃機関の実
使用時における燃料消費量を低減するのに有効である。
本出願人は、特願平6−225955号明細書(本願出
願時において未公開)において、後出の図4及び図6を
援用して示すように、シリンダヘッド20のリフタガイ
ド穴21に摺動可能に挿入されてカム50のカム作用を
吸排気弁22に伝達する倒立カップ状のリフタ25と、
リフタ25の内部で吸排気弁22の軸芯方向と略直交す
る方向に往復動するピストン28とを備え、ピストン2
8に吸排気弁22のステム端部24が進入可能な第一進
入孔29を設け、リフタ25の端壁26に第一進入孔2
9への進入を経たステム端部24が続いて進入可能な第
二進入孔30を設け、図10に示すように、カム50に
第二進入孔30への進入を経たステム端部24が続いて
進入可能な進入溝51を設けた休止機構付き動弁機構を
提案している。 【0003】この休止機構付き動弁機構によれば、図6
に示す休止時において、吸排気弁22のステム端部24
が進入孔29,30及び進入溝51に進入して、バルブ
ストロークが吸収される。従って、ピストンに設けられ
たステム端部進入用の孔のみによってバルブストローク
を吸収し、吸排気弁を休止状態にしていた従来の休止機
構付き動弁機構(特開昭63−16112号公報等に開
示)と比べて、リフタの端壁の厚さ分と進入溝の深さ分
だけピストンの高さを低くでき、動弁機構を高さ方向に
コンパクトに形成できるという効果が得られた。また、
ピストンの高さを低くできる分だけ、ピストン、リフタ
等の重量を削減できるため、燃費において有利になり、
動弁機構の慣性重量が減少して、内燃機関の高速回転に
対する動弁機構の追従性も向上するという効果も得られ
た。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特願平
6−225955号明細書の休止機構付き動弁機構に
も、次のような問題が残っていた。まず、休止機構の無
い一般的な動弁機構においては、図9(a)の正面図及
び図9(b)の側面図に示すように、カム60に進入溝
など無いため、リフタ61の端壁62の上面においてカ
ム60の回転に伴いノーズ部63が接触する範囲Eは、
図9(c)の斜線部分に示される。同接触範囲Eにおい
て、Eaは端壁62の上面の中心位置、Ebは中心位置
Eaからみて最も離れた最大オフセット位置を示してい
る。また、カムアングルと、リフタ61の上面にかかる
面圧との関係は、図9(d)のグラフに示される。同グ
ラフにおいて、カムアングルが180゜前後の時にノー
ズ部63がリフタ61を押圧して面圧が高まるが、その
途中でノーズ部63の隆起途中部63bが最大オフセッ
ト位置Ebに接触して面圧を増加させ、ノーズ部63の
最大隆起部63aが中心位置Eaに接触して面圧が最大
となる。 【0005】一方、上記明細書の休止機構付き動弁機構
においては、図10(a)及び図10(b)に示すよう
に、カム50に第二進入孔30より突出するステム端部
24を逃すための進入溝51が設けられている。従っ
て、リフタ25の端壁26の上面においてカム50の回
転に伴いノーズ部52が接触する範囲Eは、図10
(c)の斜線部分に示される。また、カムアングルと、
リフタ25の上面にかかる面圧との関係は、図10
(d)のグラフに実線で示される。中心位置Ea及び最
大オフセット位置Ebとノーズ部52の最大隆起部52
a及び隆起途中部52bとの関係は、図9の例と同じで
ある。 【0006】ここで、図9(a)のカム60のカム幅
も、図10(a)のカム50のカム幅も一定であり、こ
れをAとする。そうすると、当然、図9(c)に示す接
触範囲Eの接触幅もAとなる。しかし、図10(a)の
カム50のノーズ部52には、幅αの進入溝51が形成
されているので、図10(c)の接触範囲Eの接触幅は
A−αとなり、接触範囲Eの面積は減少する。図10
(d)に実線と併せて示した破線は図9(d)のグラフ
であり、この実線と破線とを比較すれば分るように、リ
フタ25の上面にかかるノーズ部52の面圧は、リフタ
61にかかるノーズ部63の面圧より高くなり、それだ
け早くリフタ25が摩耗することになる。 【0007】そこで、リフタ25の上面にかかる面圧を
低めるために、図11(a)に示すように、カム幅をA
+α(一定)に広げて幅αの進入溝51を形成したカム
55を使用し、図11(c)に示す接触範囲Eの接触幅
を、A+α−α、すなわち、図9(c)と同じAにする
ことも考えられる。しかし、そうすると、接触範囲Eの
最大オフセット位置Ebにおいて、ノーズ部56の隆起
途中部56bが端壁26の外側へはみ出してしまうた
め、端壁26のエッジが偏摩耗するという問題が生じ
る。その対策として、リフタ25の径を広げる方法も考
えられるが、動弁機構全体が重く大きくなるというデメ
リットにつながる。 【0008】本発明の目的は、上記課題を解決し、カム
にステム端部を逃すための進入溝が設けられているにも
拘らず、リフタの上面において進入溝の無いカムを使用
した時とほぼ同面積のノーズ部の接触範囲を確保でき、
もってリフタの上面にかかる面圧を抑えてリフタの摩耗
を抑制することができ、さらに、リフタ径はコンパクト
なままで、リフタのエッジを偏摩耗させることもないカ
ムを提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の休止機構付き動弁機構のカムは、吸排気弁
のステム端部を、倒立カップ状のリフタの上面に設けた
進入孔に進入させ、さらにリフタの上方へ突出させるこ
とにより、バルブストロークを吸収して吸排気弁を休止
状態にする休止機構付き動弁機構に使用され、円柱形状
のベース円部と、該ベース円部から外周側へ隆起してリ
フタの上面に接触するノーズ部とを備え、カムの少なく
ともノーズ部にはリフタの上方へ突出したステム端部が
続いて進入可能な進入溝を形成し、ベース円部から、リ
フタの上面の中心位置からみて最も離れた最大オフセッ
ト位置に接触するノーズ部の隆起途中部又はその直前ま
では、カム幅を一定にし、ノーズ部の隆起途中部から、
リフタの上面の中心位置に接触するノーズ部の最大隆起
部にかけて、カム幅を徐々に広くして該カム幅に最大
隆起部付近で進入溝の幅が加わるようにし、もってリフ
タの上面においてノーズ部が接触する範囲の全体に亘っ
て、進入溝の無いカムを使用した時と同じ接触幅を確保
することを特徴とするものである。 【0010】ここで、「リフタの上面」とは、シムを装
着しない場合にはリフタの端壁の上面を意味し、リフタ
の端壁にシムを装着した場合にはシムの上面を意味す
る。また、カムの進入溝は、カムのノーズ部だけに設け
てもよいし、カムの全周に亘って設けてもよい。また、
「カム幅を徐々に広くした」とは、ノーズ部の隆起途中
部から最大隆起部にかかる全域でカム幅を直線的に広く
した場合のみならず、その全域のうちの一部(最大隆起
部に至る手前まで)で徐々に広くした場合も含む。 【0011】 【作用】本発明に係る休止機構付き動弁機構のカムは、
ノーズ部の隆起途中部のカム幅がベース円部のカム幅に
等しく狭いので、該隆起途中部がリフタの上面の最大オ
フセット位置に接触する際に該上面の外側へはみ出すこ
とがなく、よってリフタのエッジが偏摩耗することはな
い。また、ノーズ部の隆起途中部から最大隆起部にかけ
てカム幅が徐々に広がっているので、リフタの上面にお
いて最大オフセット位置から中心位置にかけて広い面積
で接触することができ、よってリフタの上面にかかる面
圧を抑えてリフタの摩耗を抑制することができる。 【0012】 【実施例】以下、本発明を具体化した休止機構付き動弁
機構のカムの実施例について、図面を参照して説明す
る。まず、このカムを使用する休止機構付き動弁機構に
ついて説明しておくと、図4及び図6は同動弁機構の全
体を示し、内燃機関のシリンダヘッド20には上部から
順にリフタガイド穴21、バルブスプリング室31及び
流気路32が穿設され、バルブスプリング室31と流気
路32との境壁にはパイプ状のバルブガイド33が装着
されている。バルブガイド33には吸排気弁22のステ
ム部23が摺動可能に嵌挿され、このステム部23はリ
フタガイド穴21内にまで延びている。ステム部23の
上端のステム端部24よりやや下部には、リテーナ34
が取付けられており、このリテーナ34とバルブスプリ
ング室31の内底部との間には、吸排気弁22を上方へ
付勢するためのバルブスプリング35が介装されてい
る。 【0013】シリンダヘッド20には作動用油流路10
1と休止用油流路201とが上下に並んで設けられ、リ
フタガイド穴21の内周面には作動用油流路101が開
口する作動用環状路102と休止用油流路201が開口
する休止用環状路202とが上下に並んで凹設されてい
る。各油流路101,201は、コンピュータ44で制
御される切換弁45によって、ポンプ47又はオイルパ
ン49に選択的に接続される。 【0014】リフタガイド穴21内には、端壁26と周
壁27とからなる倒立カップ状のリフタ25が摺動可能
に挿入されている。端壁26の中央部には、吸排気弁2
2のステム端部24が進入可能な円形の第二進入孔30
が上下方向に貫設されており、この端壁26の上面はカ
ムと摺接するようになっている。 【0015】リフタ25の周壁27の図における左側上
部には、作動用環状路102に連通し得るよう周壁27
の外周面を平らに凹削してなる作動用リフタ油溝103
と、その溝底を貫通させてなる二つの作動用リフタ連通
孔104とが設けられている。また、周壁27の図にお
ける右側下部には、休止用環状路202に連通し得るよ
う周壁27の外周面を平らに凹削してなる休止用リフタ
油溝203と、その溝底を貫通させてなる二つの休止用
リフタ連通孔204とが設けられている。作動用リフタ
油溝103及び休止用リフタ油溝203は、図4に示す
ようにカムのベース円部がリフタ25に対応する時にの
み、各々作動用環状路102及び休止用環状路202に
連通する位置にあり、図6に示すようにカムのノーズ部
がリフタ25を押圧する時には、その連通が遮断され
る。 【0016】リフタ25の内部には、略円板状の端壁3
7と周壁38とからなるピストンガイド36が、端壁2
6に接するように圧入・固定されている。ピストンガイ
ド36の周壁38の下端面にはロストモーションスプリ
ング39が当接し、ピストンガイド36を上方へ付勢し
ている。 【0017】ピストンガイド36の上面には、図5及び
図7に示すように、ステム部23の軸芯方向と直交する
方向に延びる浅いシリンダ溝40が凹設されるととも
に、このシリンダ溝40の図における左端部の両側に
は、シリンダ溝40より深い一対のリターンスプリング
取付溝41が凹設されている。シリンダ溝40は端壁3
7の下面と共にシリンダ穴を構成している。ピストンガ
イド36の中央部にはステム端部24が常に挿入する上
下方向のステム孔42が貫設され、このステム孔42は
シリンダ溝40と交差している。 【0018】シリンダ溝40には、偏平形状のピストン
28が左右方向に摺動可能に挿入されている。前記一対
のリターンスプリング取付溝41には、ばね線材をコイ
ル状に巻くとともにその両端を平面から見て交差するよ
うにV字状に伸ばしてなる背の低いねじりコイルばねを
用いた一対のリターンスプリング43が嵌着され、各々
のリターンスプリング43の一端がピストン28の左端
面に当接し、他端がリターンスプリング取付溝41の図
における左端面に当接することにより、ピストン28を
右方向へ軽く付勢している。 【0019】ピストン28の左端面とピストンガイド3
6の左端との間には作動用圧力室105が形成されるよ
うになっており、ピストン28の右端面とピストンガイ
ド36の右端との間には休止用圧力室205が形成され
るようになっている。ピストンガイド36の図における
左側には、作動用リフタ連通孔104に連通し得るよう
周壁38の外周面を平らに凹削してなる作動用ピストン
ガイド油溝106と、該油溝106を作動用圧力室10
5に連通させる二つの作動用ピストンガイド連通孔10
7とが設けられている。また、ピストンガイド36の図
における右側には、休止用リフタ連通孔204に連通し
得るよう周壁38の外周面を平らに凹削してなる休止用
ピストンガイド油溝206と、該油溝206を休止用圧
力室205に連通させる二つの休止用ピストンガイド連
通孔207とが設けられている。 【0020】この休止機構付き動弁機構は、次のように
作用する。まず、内燃機関の高負荷時には、切換弁45
は図4に示すように切換えられ、カムのベース円部がリ
フタ25に対応する時にのみ、ポンプ47→給油管46
→切換弁45→作動用油流路101→作動用環状路10
2→作動用リフタ油溝103→作動用リフタ連通孔10
4→作動用ピストンガイド油溝106→作動用ピストン
ガイド連通孔107→作動用圧力室105、の作動用油
圧回路を経てエンジンオイルが圧送・給油され、その油
圧によりピストン28は右方向に高速で変位する。この
状態でカムが回転すると、リフタ25、ピストンガイド
36及びピストン28を介し、このピストン28の下面
に当接したステム端部24が下方へ押されて、吸排気弁
22が開かれたり、バルブスプリング35の付勢力で、
吸排気弁22が閉じられたりし、作動状態となる。な
お、このとき、休止用圧力室205にあったエンジンオ
イルは、次の休止用油圧回路を逆方向に経て排出され
る。 【0021】次に、内燃機関の低負荷時には、切換弁4
5は図6に示すように切換えられ、カムのベース円部が
リフタ25に対応する時にのみ、ポンプ47→給油管4
6→切換弁45→休止用油流路201→休止用環状路2
02→休止用リフタ油溝203→休止用リフタ連通孔2
04→休止用ピストンガイド油溝206→休止用ピスト
ンガイド連通孔207→休止用圧力室205、の休止用
油圧回路を経てエンジンオイルが圧送・給油され、ピス
トン28がリターンスプリング43の反発力に抗して左
方向に高速で変位する。すると、ステム端部24は、ピ
ストン28の下面から外れて第一進入孔29へ進入し、
続いて第二進入孔30へ進入し得るようになる。この状
態でカムが回転すると、リフタ25、ピストンガイド3
6及びピストン28は下方へ押されるが、ステム端部2
4は前記のように第一及び第二進入孔29,30に進入
し、続いてリフタ25の外側ヘ突出する。このため、カ
ムのカム作用は吸排気弁22に伝達されず、バルブスト
ロークは吸収され、吸排気弁22は休止状態となる。な
お、このとき、作動用圧力室105にあったエンジンオ
イルは、前記作動用油圧回路を逆方向に経て排出され
る。 【0022】そして、内燃機関が停止して油圧が切れた
ときには、図4及び図5に示すように、リターンスプリ
ング43はピストン28を右方向に戻し、次の内燃機関
の始動時に吸排気弁22を作動可能な状態に準備する。 【0023】上記構成及び作用を有する休止機構付き動
弁機構に、第一実施例のカムを使用する。本実施例のカ
ム1は、図1〜図3に示すように、円柱形状のベース円
部2と、ベース円部2から外周側へ隆起してリフタ25
の端壁26の上面に接触するノーズ部3とから構成され
る。ノーズ部3の中央部分には幅αの進入溝4が凹設さ
れ、リフタ25の第二進入孔30から突出したステム端
部24が進入可能となっている。 【0024】リフタ25の端壁26の上面においてカム
1の回転に伴いノーズ部3が接触する範囲Eは、図1
(c)の斜線部分に示される。同接触範囲Eにおいて、
Eaは端壁26の上面の中心位置、Ebは中心位置Ea
からみて最も離れた最大オフセット位置を示している。
また、カムアングルと、リフタ25の上面にかかる面圧
との関係は、図1(d)のグラフに示される。同グラフ
において、カムアングルが180゜前後の時にノーズ部
3がリフタ25を押圧して面圧が高まるが、その途中で
ノーズ部3の隆起途中部3bが最大オフセット位置Eb
に接触して面圧を増加させ、ノーズ部3の最大隆起部3
aが中心位置Eaに接触して面圧が最大となる。 【0025】カム1のカム幅は、図3の展開図に示すよ
うに、ベース円部2の端縁からノーズ部3の隆起途中部
3b又はその直前までがA(一定)であり、隆起途中部
3bから最大隆起部3aにかけて徐々に広がり、最大隆
起部3a付近では、進入溝4の幅αを加えた、A+α
(一定)となっている。従って、図1(c)に示す接触
範囲Eの接触幅は、最大オフセット位置EbでAとなる
ので、隆起途中部3bがリフタ25の上面の外側へはみ
出すことがなく、よってリフタ25のエッジが偏摩耗す
ることはない。また、中心位置Ea付近でも、接触幅
は、A+α−α、すなわち、Aとなる。このように、接
触範囲Eの接触幅は、範囲全体に亘って、図9に示す進
入溝の無いカム60を使用した時と同じAを確保できる
ので、図1(d)と図9(d)とを比較すれば分るよう
に、リフタ25の上面にかかるノーズ部3の面圧は、カ
ム60のノーズ部63の面圧と同程度に抑えられ、リフ
タの摩耗が抑制される。 【0026】図8は第二実施例を示し、進入溝5をカム
1の全周に亘って設けた点においてのみ、第一実施例と
相違するものである。従って、第一実施例と共通の部分
については、図8に第一実施例と同一符号を付して説明
を省略する。この実施例によれば、リフタ25の端壁2
6の上面に実施例1とほぼ同等の接触範囲Eの面積を確
保できるが、図8(d)のグラフに実線で示すように、
ベース円部2がリフタ25に対応する時の面圧が高くな
る。しかし、ベース円部2の面圧はノーズ部3の面圧を
越えないため、特に問題は無い。なお、図8(d)に併
せて示した破線は、比較のための図9(d)のグラフで
ある。 【0027】なお、本発明は前記実施例の構成に限定さ
れるものではなく、例えば次のように発明の趣旨から逸
脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。 (1)リフタ25の上部にシムを取り付け、シム上面の
摩耗を進入溝の無いカムを使用した時と同程度に抑制す
ること。 (2)実施例とは構成部品及び/又は作用の異なる休止
機構付き動弁機構にカム1を適用すること。 【0028】 【発明の効果】本発明の休止機構付き動弁機構のカム
は、上記の通り構成されているので、ステム端部を逃す
ための進入溝が設けられているにも拘らず、リフタの上
面において進入溝の無いカムを使用した時とほぼ同面積
のノーズ部の接触範囲を確保でき、もってリフタの上面
にかかる面圧を抑えてリフタの摩耗を抑制することがで
き、さらに、リフタ径はコンパクトなままで、リフタの
エッジを偏摩耗させることもないという優れた効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第一実施例のカムを使用した休止機構
付き動弁機構を外部から示し、(a)は正面図、(b)
は側面図、(c)は要部平面図、(d)はカムアングル
とリフタ上面にかかる面圧との関係を示すグラフであ
る。 【図2】同カムの斜視図である。 【図3】同カムの展開図である。 【図4】吸排気弁の作動時における同休止機構付き動弁
機構の内部構造を示す断面図である。 【図5】図4のV−V線断面図である。 【図6】吸排気弁の休止時における同休止機構付き動弁
機構の内部構造を示す断面図である。 【図7】図6のVII−VII線断面図である。 【図8】本発明の第二実施例のカムを使用した休止機構
付き動弁機構を外部から示し、(a)は正面図、(b)
は側面図、(c)は要部平面図、(d)はカムアングル
とリフタ上面にかかる面圧との関係を示すグラフであ
る。 【図9】従来の休止機構の無い動弁機構を外部から示
し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は要部平
面図、(d)はカムアングルとリフタ上面にかかる面圧
との関係を示すグラフである。 【図10】従来のカムを使用した休止機構付き動弁機構
を外部から示し、(a)は正面図、(b)は側面図、
(c)は要部平面図、(d)はカムアングルとリフタ上
面にかかる面圧との関係を示すグラフである。 【図11】従来の別のカムを使用した休止機構付き動弁
機構を外部から示し、(a)は正面図、(b)は側面
図、(c)は要部平面図である。 【符号の説明】 1 カム 2 ベース円部 3 ノーズ部 3a 最大隆起部 3b 隆起途中部 4 進入溝 5 進入溝 22 吸排気弁 24 ステム端部 25 リフタ 26 端壁 30 第二進入孔 E 接触範囲 Ea 中心位置 Eb 最大オフセット位置 A カム幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 13/00 302 F01L 1/08 F01L 1/14

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 吸排気弁のステム端部を、倒立カップ状
    のリフタの上面に設けた進入孔に進入させ、さらにリフ
    タの上方へ突出させることにより、バルブストロークを
    吸収して吸排気弁を休止状態にする休止機構付き動弁機
    構に使用されるカムであって、 前記カム(1)は、円柱形状のベース円部(2)と、該
    ベース円部から外周側へ隆起して前記リフタ(25)の
    上面に接触するノーズ部(3)とを備え、 前記カム(1)の少なくともノーズ部(3)には前記リ
    フタ(25)の上方へ突出した前記ステム端部(24)
    が続いて進入可能な進入溝(4)を形成し、前記ベース円部(2)から、前記リフタ(25)の上面
    の中心位置(Ea)からみて最も離れた最大オフセット
    位置(Eb)に接触する前記ノーズ部(3)の隆起途中
    部(3b)又はその直前までは、カム幅を一定にし、 前記ノーズ部(3)の隆起途中部(3b)から、前記リ
    フタ(25)の上面の中心位置(Ea)に接触する前記
    ノーズ部の最大隆起部(3a)にかけて、カム幅を徐
    々に広くして該カム幅に最大隆起部(3a)付近で前記
    進入溝(4)の幅(α)が加わるようにし、 もって前記リフタ(25)の上面においてノーズ部
    (3)が接触する範囲の全体に亘って、進入溝の無いカ
    ムを使用した時と同じ接触幅を確保する ことを特徴とす
    る休止機構付き動弁機構のカム。
JP2603195A 1995-01-20 1995-01-20 休止機構付き動弁機構のカム Expired - Fee Related JP3378689B2 (ja)

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