JP3377670B2 - ガスタービン二重車室 - Google Patents
ガスタービン二重車室Info
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- JP3377670B2 JP3377670B2 JP00560796A JP560796A JP3377670B2 JP 3377670 B2 JP3377670 B2 JP 3377670B2 JP 00560796 A JP00560796 A JP 00560796A JP 560796 A JP560796 A JP 560796A JP 3377670 B2 JP3377670 B2 JP 3377670B2
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- casing
- gas turbine
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、外車室と内車室と
の間の環状空間を仕切壁で軸方向に複数に仕切ったガス
タービン二重車室の構造に関する。 【０００２】 【従来の技術】従来のガスタービン二重車室の構造を図
３によって説明する。図３はガスタービンの車室の部分
断面図である。図３に示すように、ガスタービンの車室
を二重車室として、外車室１と内車室２との間の環状空
間３を軸方向に複数の区画に分け、各々の区画を圧力の
異った部屋にすることがある。 【０００３】図３に示す仕切壁４では、内径側を内車室
２の内周溝に嵌め込み、外周側は半径方向に隙間を設け
ると共に、軸方向には互いに円筒面同志を摺動可能とし
て、半径方向と軸方向共に外車室１と仕切壁４との間の
熱伸差、圧力による変形を逃げるようにしている。 【０００４】外車室１と仕切壁４との間の隙間は周方向
に複数個に分割したシールリング５で塞いでいる。尚、
図３では内周側を溝に嵌め込みにしているが、逆に外周
側を溝に嵌め込み、内周側で熱伸差を逃げるようにする
場合もある。 【０００５】 【発明が解決しようとする課題】ガスタービンの外車室
と内車室の間の環状の空間を軸方向に仕切る仕切壁は、
前後の圧力差に対して内周支持、外周自由の円板又は円
錐、或いは外周支持、内周自由の円板又は円錐として働
くので圧力差が大となると強度が苦しくなる。 【０００６】本発明はこの問題点を解消するために提供
するもので、高圧力差に耐える仕切壁を有し、かつ、組
立の容易なガスタービン二重車室を提供することを課題
としている。 【０００７】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、外車室と内車室の間の環状の空間を軸方向
に複数個に仕切る仕切壁を有し、その仕切壁の外周又は
内周のいずれか一方が対応する車室の溝に嵌め込まれて
軸方向に支持され、前記外周又は内周のいずれか他方が
軸方向に自由となっているガスタービン二重車室におい
て次の構造を採用する。 【０００８】すなわち、本発明による二重車室では、仕
切壁の自由となっている外周又は内周と、これに対応す
る車室周壁との一方又は両方に、軸方向の小隙を保って
他方と対面し、仕切壁の自由側が低圧側へ倒れるのを防
ぐ突起を設ける。 【０００９】なお、前記した「軸方向の小隙」の大きさ
は、仕切壁が内周支持で外周自由、又は外周支持で内周
自由の条件で強度上許される倒れ量以内で、かつ、工作
精度からみて組立時に、互いに軸方向に干渉する恐れが
無いように定める。 【００１０】本発明によるガスタービン二重車室では、
前記したように仕切壁の自由側が低圧側へ倒れるのを防
ぐ突起を設けているので、仕切壁は自由側が圧力差で倒
れて突起が当った後は、内外周共に支持された円板又は
円錐として機能する。 【００１１】この方が明らかに強度上有利である。従っ
て、従来の仕切壁の外車室、内車室双方に対して熱応力
上有利で、かつ、組立上の困難さが無いという利点を損
なわずに更に高い圧力に耐えるという強度上の利点が追
加される。 【００１２】 【発明の実施の形態】以下、本発明によるガスタービン
二重車室について図１及び図２に示した実施の形態に基
づいて具体的に説明する。なお、以下の実施の形態にお
いて、図３に示した従来の装置と同じ構成の部分には説
明を簡単にするため同じ符号を付してある。 【００１３】（実施の第１形態）まず、図１に示した実
施の第１形態について説明する。図１は二重車室の外車
室１と内車室２との間の環状空間３を仕切る仕切壁４の
１つを示す断面図である。外車室１と内車室２との間の
環状空間３にはこれを仕切る図示したような仕切壁４が
複数個設けられている。 【００１４】仕切壁４の円周側は内車室２の溝に嵌め込
まれていて軸方向に支持されている。そして反対の外周
側は軸方向に自由になっている。この自由側の軸方向に
は、小隙Ｘを保って、仕切壁４が低圧側に倒れるのを防
ぐ突起Ｔを外車室１の内周部と仕切壁４の外周部の間に
形成するように段部が設けられている。 【００１５】この小隙Ｘの寸法は仕切壁４が内周支持、
外周自由の条件で強度上許される倒れ量以内でかつ工作
精度からみて組立時互いに軸方向に干渉する恐れがない
ように定めてある。 【００１６】このように構成することによって、仕切壁
４の自由側である外周側が圧力差で低圧側へ倒れて突起
が当った後は、仕切壁４は内外周共に車室に支持された
円板又は円錐として機能し、高圧力差に耐えることがで
きる。 【００１７】（実施の第２形態）次に、図２に示した実
施の第２形態について説明する。この実施の第２形態で
も仕切壁４の内周側は内車室２の溝に嵌め込まれ、外周
側は軸方向に自由となっている。そして自由側の軸方向
には小隙Ｘを保って、仕切壁４が低圧側へ倒れるのを防
ぐ突起Ｔが外車室１の内周部と仕切壁４の外周部の間に
形成するように段部が形成されている。 【００１８】ただこの実施の第２形態では、突起Ｔを形
成する外車室１の内周部と仕切壁４の外周部の間の段部
のつけ方が実施の第１形態と異っているだけで作用、効
果は両者とも同等である。このように突起Ｔの具体的構
造は、加工の容易さや組立て手順などを考慮して適宜選
択してよい。 【００１９】なお、以上説明した実施の第１形態及び第
２形態においては、仕切壁４の内周を内車室２の溝に嵌
め込み、仕切壁４の外周側を自由としているが、これを
逆にして仕切壁４の外周を外車室１の溝に嵌め込み、内
周側を自由とし、その自由側に前記したと同様の突起を
形成させてもよい。 【００２０】 【発明の効果】以上説明したように、外車室と内車室の
間の環状の空間を軸方向に複数個に仕切る仕切壁の外周
又は内周のいずれか一方が対応する車室の溝に嵌め込ま
れて軸方向に支持され、前記外周又は内周のいずれか他
方が軸方向に自由となっているガスタービン二重車室に
おいて、本発明では仕切壁の自由側に、仕切壁が低圧側
へ倒れるのを防ぐ突起を設ける。 【００２１】従って、本発明のガスタービン二重車室で
は、高圧側と低圧側との部屋の圧力差が大となってもそ
の突起設置により仕切壁の倒れに対する裕度が格段に向
上している。従って強度上極めて有利となりガスタービ
ンの信頼性が一層向上する。
の間の環状空間を仕切壁で軸方向に複数に仕切ったガス
タービン二重車室の構造に関する。 【０００２】 【従来の技術】従来のガスタービン二重車室の構造を図
３によって説明する。図３はガスタービンの車室の部分
断面図である。図３に示すように、ガスタービンの車室
を二重車室として、外車室１と内車室２との間の環状空
間３を軸方向に複数の区画に分け、各々の区画を圧力の
異った部屋にすることがある。 【０００３】図３に示す仕切壁４では、内径側を内車室
２の内周溝に嵌め込み、外周側は半径方向に隙間を設け
ると共に、軸方向には互いに円筒面同志を摺動可能とし
て、半径方向と軸方向共に外車室１と仕切壁４との間の
熱伸差、圧力による変形を逃げるようにしている。 【０００４】外車室１と仕切壁４との間の隙間は周方向
に複数個に分割したシールリング５で塞いでいる。尚、
図３では内周側を溝に嵌め込みにしているが、逆に外周
側を溝に嵌め込み、内周側で熱伸差を逃げるようにする
場合もある。 【０００５】 【発明が解決しようとする課題】ガスタービンの外車室
と内車室の間の環状の空間を軸方向に仕切る仕切壁は、
前後の圧力差に対して内周支持、外周自由の円板又は円
錐、或いは外周支持、内周自由の円板又は円錐として働
くので圧力差が大となると強度が苦しくなる。 【０００６】本発明はこの問題点を解消するために提供
するもので、高圧力差に耐える仕切壁を有し、かつ、組
立の容易なガスタービン二重車室を提供することを課題
としている。 【０００７】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、外車室と内車室の間の環状の空間を軸方向
に複数個に仕切る仕切壁を有し、その仕切壁の外周又は
内周のいずれか一方が対応する車室の溝に嵌め込まれて
軸方向に支持され、前記外周又は内周のいずれか他方が
軸方向に自由となっているガスタービン二重車室におい
て次の構造を採用する。 【０００８】すなわち、本発明による二重車室では、仕
切壁の自由となっている外周又は内周と、これに対応す
る車室周壁との一方又は両方に、軸方向の小隙を保って
他方と対面し、仕切壁の自由側が低圧側へ倒れるのを防
ぐ突起を設ける。 【０００９】なお、前記した「軸方向の小隙」の大きさ
は、仕切壁が内周支持で外周自由、又は外周支持で内周
自由の条件で強度上許される倒れ量以内で、かつ、工作
精度からみて組立時に、互いに軸方向に干渉する恐れが
無いように定める。 【００１０】本発明によるガスタービン二重車室では、
前記したように仕切壁の自由側が低圧側へ倒れるのを防
ぐ突起を設けているので、仕切壁は自由側が圧力差で倒
れて突起が当った後は、内外周共に支持された円板又は
円錐として機能する。 【００１１】この方が明らかに強度上有利である。従っ
て、従来の仕切壁の外車室、内車室双方に対して熱応力
上有利で、かつ、組立上の困難さが無いという利点を損
なわずに更に高い圧力に耐えるという強度上の利点が追
加される。 【００１２】 【発明の実施の形態】以下、本発明によるガスタービン
二重車室について図１及び図２に示した実施の形態に基
づいて具体的に説明する。なお、以下の実施の形態にお
いて、図３に示した従来の装置と同じ構成の部分には説
明を簡単にするため同じ符号を付してある。 【００１３】（実施の第１形態）まず、図１に示した実
施の第１形態について説明する。図１は二重車室の外車
室１と内車室２との間の環状空間３を仕切る仕切壁４の
１つを示す断面図である。外車室１と内車室２との間の
環状空間３にはこれを仕切る図示したような仕切壁４が
複数個設けられている。 【００１４】仕切壁４の円周側は内車室２の溝に嵌め込
まれていて軸方向に支持されている。そして反対の外周
側は軸方向に自由になっている。この自由側の軸方向に
は、小隙Ｘを保って、仕切壁４が低圧側に倒れるのを防
ぐ突起Ｔを外車室１の内周部と仕切壁４の外周部の間に
形成するように段部が設けられている。 【００１５】この小隙Ｘの寸法は仕切壁４が内周支持、
外周自由の条件で強度上許される倒れ量以内でかつ工作
精度からみて組立時互いに軸方向に干渉する恐れがない
ように定めてある。 【００１６】このように構成することによって、仕切壁
４の自由側である外周側が圧力差で低圧側へ倒れて突起
が当った後は、仕切壁４は内外周共に車室に支持された
円板又は円錐として機能し、高圧力差に耐えることがで
きる。 【００１７】（実施の第２形態）次に、図２に示した実
施の第２形態について説明する。この実施の第２形態で
も仕切壁４の内周側は内車室２の溝に嵌め込まれ、外周
側は軸方向に自由となっている。そして自由側の軸方向
には小隙Ｘを保って、仕切壁４が低圧側へ倒れるのを防
ぐ突起Ｔが外車室１の内周部と仕切壁４の外周部の間に
形成するように段部が形成されている。 【００１８】ただこの実施の第２形態では、突起Ｔを形
成する外車室１の内周部と仕切壁４の外周部の間の段部
のつけ方が実施の第１形態と異っているだけで作用、効
果は両者とも同等である。このように突起Ｔの具体的構
造は、加工の容易さや組立て手順などを考慮して適宜選
択してよい。 【００１９】なお、以上説明した実施の第１形態及び第
２形態においては、仕切壁４の内周を内車室２の溝に嵌
め込み、仕切壁４の外周側を自由としているが、これを
逆にして仕切壁４の外周を外車室１の溝に嵌め込み、内
周側を自由とし、その自由側に前記したと同様の突起を
形成させてもよい。 【００２０】 【発明の効果】以上説明したように、外車室と内車室の
間の環状の空間を軸方向に複数個に仕切る仕切壁の外周
又は内周のいずれか一方が対応する車室の溝に嵌め込ま
れて軸方向に支持され、前記外周又は内周のいずれか他
方が軸方向に自由となっているガスタービン二重車室に
おいて、本発明では仕切壁の自由側に、仕切壁が低圧側
へ倒れるのを防ぐ突起を設ける。 【００２１】従って、本発明のガスタービン二重車室で
は、高圧側と低圧側との部屋の圧力差が大となってもそ
の突起設置により仕切壁の倒れに対する裕度が格段に向
上している。従って強度上極めて有利となりガスタービ
ンの信頼性が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の第１形態によるガスタービン二
重車室における仕切壁を示す断面図。 【図２】本発明の実施の第２形態によるガスタービン二
重車室における仕切壁を示す断面図。 【図３】従来のガスタービン二重車室における仕切壁の
断面図。 【符号の説明】 １ 外車室 ２ 内車室 ３ 環状空間 ４ 仕切壁 Ｔ 突起
重車室における仕切壁を示す断面図。 【図２】本発明の実施の第２形態によるガスタービン二
重車室における仕切壁を示す断面図。 【図３】従来のガスタービン二重車室における仕切壁の
断面図。 【符号の説明】 １ 外車室 ２ 内車室 ３ 環状空間 ４ 仕切壁 Ｔ 突起
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
F01D 25/26
F01D 25/24
F01D 25/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 外車室と内車室の間の環状の空間を軸方
向に複数個に仕切る仕切壁を有し、同仕切壁は外周又は
内周のいずれか一方が対応する車室の溝に嵌め込まれて
軸方向に支持され、前記外周又は内周のいずれか他方が
軸方向に自由となっているガスタービン二重車室におい
て、自由となっている前記外周又は内周とこれに対応す
る車室周壁との少くともいづれか一方に軸方向の小隙を
保って他方と対面し前記仕切壁の自由側が低圧側へ倒れ
るのを防ぐ突起を設けたことを特徴とするガスタービン
二重車室。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00560796A JP3377670B2 (ja) | 1996-01-17 | 1996-01-17 | ガスタービン二重車室 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00560796A JP3377670B2 (ja) | 1996-01-17 | 1996-01-17 | ガスタービン二重車室 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09195712A JPH09195712A (ja) | 1997-07-29 |
| JP3377670B2 true JP3377670B2 (ja) | 2003-02-17 |
Family
ID=11615901
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP00560796A Expired - Fee Related JP3377670B2 (ja) | 1996-01-17 | 1996-01-17 | ガスタービン二重車室 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3377670B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006016976A (ja) * | 2004-06-30 | 2006-01-19 | Toshiba Corp | タービンノズル支持装置および蒸気タービン |
| CN111980969B (zh) * | 2020-08-07 | 2022-09-23 | 中国人民解放军63837部队 | 用于超低温轴流压缩机的双层壳体 |
-
1996
- 1996-01-17 JP JP00560796A patent/JP3377670B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09195712A (ja) | 1997-07-29 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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