JP3377064B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は洗浄剤組成物に係り、さ
らに詳しくは、起泡力、すすぎ易さに優れ、さっぱり感
があり、洗浄力に優れた、ヒトの皮膚、毛髪等を洗浄す
るための洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ヒトの皮膚、毛髪用の洗浄剤組成
物に配合される界面活性剤としては、アルキル硫酸エス
テル塩、ポリオキシエチレンベンゼンスルホン酸塩、ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン
酸塩等の陰イオン性界面活性剤が多く用いられてきた。
しかしながら、これら陰イオン性界面活性剤は、優れた
洗浄力を有するものの、程度の差こそあれ、いずれも皮
膚に対する刺激性が強いことが認められている。そのた
め、例えばアシルアルキルタウリン塩、アシル化中性ア
ミノ酸塩、アシル化酸性アミノ酸塩等の比較的低刺激性
の陰イオン性界面活性剤を用いることも行われている
が、それでもなお皮膚に対する低刺激性は満足できるレ
ベルにはなく、長い期間使用していると手の表面に肌荒
れ状態が認められる。
【0003】そこで、両性界面活性剤を用いることによ
って皮膚刺激性の低減化を図ることなどが行われてい
る。なかでもアミドアミン型両性界面活性剤は、低刺激
性に優れることから、洗浄剤組成物に利用されている。
【0004】しかしながら、アミドアミン型両性界面活
性剤は、低刺激性に優れるものの、起泡性能、洗浄性能
が不十分であり、洗浄剤組成物として要求される最低限
の洗浄力を得るには20重量%以上の配合量が必要であ
った。そのため、アミドアミン型両性界面活性剤のもつ
低刺激性を損なわず、しかも低配合量でも起泡性能、洗
浄性能に優れ、かつさっぱり感があり、ぬめり感もなく
使用感触に優れ、すすぎ易さの良好な洗浄剤組成物の開
発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたもので、その目的は、起泡力、すすぎ易さ
に優れ、さっぱり感があり、洗浄力に優れた、ヒトの皮
膚、毛髪等を洗浄するための洗浄剤組成物を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決すべく鋭意研究を行った結果、所定の配合比か
らなる特定の2種類のアミドアミン型両性界面活性剤に
ヒドロキシエーテルカルボン酸系界面活性剤を加えるこ
とにより上記目的を達成し得ることを見出し、これに基
づき本発明を完成した。
【0007】すなわち本発明によれば、(A)一般式
(I)
【0008】
【化4】 (式中、R1 は平均炭素原子数8〜22の飽和または不
飽和の炭化水素基を表し;M1 はアルカリ金属類、アル
カリ土類金属類、アンモニウムまたは有機アミン類を表
す)で表されるヒドロキシエーテルカルボン酸型陰イオ
ン性界面活性剤と、(B)一般式(II)
【0009】
【化5】 〔式中、R2 は平均炭素原子数7〜19の飽和または不
飽和の炭化水素基を表し;Z1 は水素原子または(CH
2l COOY1 (ここで、Y1 はアルカリ金属類、ア
ルカリ土類金属類または有機アミン類を表し;lは1〜
3の整数を表す)を表し;M2 はアルカリ金属類、アル
カリ土類金属類、アンモニウムまたは有機アミン類を表
し;m、nは1〜3の整数を表す〕で表されるアミドア
ミン型両性界面活性剤と、(C)一般式(III)
【0010】
【化6】 〔式中、R3 は平均炭素原子数7〜19の飽和または不
飽和の炭化水素基を表し;Z2 は水素原子または(CH
2r COOY2 (ここで、Y2 はアルカリ金属類、ア
ルカリ土類金属類または有機アミン類を表し;rは1〜
3の整数を表す)を表し;R4 は水素原子または(CH
2S COOY3 (ここで、Y3 はアルカリ金属類、ア
ルカリ土類金属類または有機アミン類を表し;sは1〜
3の整数を表す)を表し;M3 はアルカリ金属類、アル
カリ土類金属類、アンモニウムまたは有機アミン類を表
し;p、qは1〜3の整数を表す〕で表されるアミドア
ミン型両性界面活性剤を含有する洗浄剤組成物が提供さ
れる。
【0011】以下、本発明について詳述する。
【0012】本発明において用いられる(A)成分とし
てのヒドロキシエーテルカルボン酸型陰イオン性界面活
性剤は、上記一般式(I)(式中、R1 、M1 は上記で
定義された通り)で表される。ここでR1 としては、例
えばC919、C1021、C1123、C1225、C13
26、C1531、C1735、C1325、C1529等が挙げ
られる。M1 としては、リチウム、カリウム、ナトリウ
ム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、モノエ
タノールアミン、トリエタノールアミン等が例示され
る。この(A)成分としては、具体的にはドデカン−
1,2−ジオール酢酸エーテルナトリウム等が好適なも
のとして例示されるが、これに限定されるものではな
い。
【0013】(B)成分としてのアミドアミン型両性界
面活性剤は、上記一般式(II)(式中、R2 、M2
1 、m、nは上記で定義された通り)で表される。上
記式中、R2 COとしては、例えばC919CO、C11
23CO、C1327CO、C1531CO、C1735CO
1325CO、C1529CO、ココヤシ脂肪酸残基、
パームヤシ脂肪酸残基等が挙げられる。M2 としては、
リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグネ
シウム、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン等が例示される。
またZ1 が(CH2l COOY1 の場合、Y1 として
はリチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、マグ
ネシウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等が例示される。この(B)
成分としてのアミドアミン型両性界面活性剤は、具体的
にはN−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−
(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンナトリウ
ム、N−ミリストイル−N’−カルボキシメチル−N’
−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンナトリウ
ム、N−パルミトイル−N’−カルボキシメチル−N’
−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンナトリウ
ム、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−
(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンカリウム、
N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−(2
−ヒドロキシエチル)エチレンジアミンマグネシウム等
が好適に用いられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0014】(C)成分としてのアミドアミン型両性界
面活性剤は、上記一般式(III)(式中、R3 、R
4 、M3 、Z2 、p、qは上記で定義された通り)で表
される。上記式中、R3 COとしては、例えばC919
CO、C1123CO、C1327CO、C1531CO、C
1735CO1325CO、C1529CO、ココヤシ脂
肪酸残基、パームヤシ脂肪酸残基等が挙げられる。M3
としては、リチウム、カリウム、ナトリウム、カルシウ
ム、マグネシウム、アンモニウム、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が例
示される。またZ2 が(CH2r COOY2 の場合、
あるいはR4 が(CH2s COOY3 の場合、Y2
3 としては、それぞれリチウム、カリウム、ナトリウ
ム、カルシウム、マグネシウム、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が例
示される。この(C)成分としてのアミドアミン型両性
界面活性剤は、具体的にはN−ラウロイル−N−(2−
ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメ
チル)エチレンジアミンナトリウム、N−ミリストイル
−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス
(カルボキシメチル)エチレンジアミンナトリウム、N
−パルミトイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−
N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミ
ンナトリウム、N−ステアロイル−N−(2−ヒドロキ
シエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エ
チレンジアミンナトリウム、N−ラウロイル−N−(2
−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(カルボキシ
メチル)エチレンジアミンカルシウム、N−ラウロイル
−N−(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス
(カルボキシメチル)エチレンジアミンマグネシウム、
N−ラウロイル−N−(2−ヒドロキシエチル)−
N’,N’−ビス(カルボキシメチル)エチレンジアミ
ントリエタノールアミン等が好適に用いられるが、これ
らに限定されるものではない。
【0015】本発明においては、アミドアミン型両性界
面活性剤として上記(B)成分と(C)成分をともに含
むとともに、(B):(C)=70:30〜95:5
(重量比)の割合で配合されることが好適である。
(B)、(C)成分の配合割合が上記範囲外の場合は十
分な洗浄力が得られない。
【0016】また本発明においてはさらに、上記(A)
成分と、(B)および(C)成分の合計量との配合割合
が30:1〜1:30(重量比)となるようにするのが
好ましい。
【0017】本発明においては、上記(A)成分である
ヒドロキシエーテルカルボン酸型陰イオン性面活性剤
と、所定の配合比からなる上記(B)、(C)成分であ
るアミドアミン酸型両性界面活性剤を組み合わせること
により、起泡性、洗浄性等の基本的な界面活性剤作用を
維持しつつ、同時に十分な皮膚低刺激性を得ることがで
きるとともに、使用性能に優れ、めめり感がなくさっぱ
り感に優れ、すすぎ易さにも優れる。また、界面活性剤
の配合量が洗浄剤組成物全量中、高々15重量%以下程
度で十分な洗浄力を有する。
【0018】本発明の洗浄剤組成物は、上記成分に加え
て、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的
範囲で、多価アルコール、多糖類、タンパク質誘導体、
薬剤、無機酸またはその塩類、有機酸またはその塩類、
酸化防止剤、紫外線吸収剤、色素、香料など、洗浄剤組
成物に一般に配合される成分を添加してもよい。
【0019】ここで多価アルコールとしては、1,2−
プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2
−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、ジプロピレングリコール、グリセリ
ン、ジグリセリン、ソルビタン、ソルビトール、マルチ
トール、グルコース、スクロース等が挙げられる。
【0020】多糖類としては、ヒアルロン酸、コンドロ
イチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、ヘパラン
硫酸およびこれらの塩類が挙げられる。
【0021】薬剤としては、ビタミンC類、ビタミンE
類、アミノ酸類、生薬、抗炎症剤、殺菌剤等の化粧品に
汎用される薬剤を配合することができる。
【0022】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれによってなんら限定されるもの
ではない。なお、配合量はすべて重量%である。
【0023】実施例に先立ち、各実施例で採用した試験
法、評価法を説明する。 [起泡性試験]CaCO3 70ppm人工硬水で、試料
濃度1%溶液を400ml作成し、温度30℃の条件下
で攪拌機付き円筒型シリンダーを用いて起泡量を測定し
た。 (評価) ◎: 泡立ち非常に良好(泡量2100ml以上) ○: 泡立ち良好(泡量1800〜2100ml未満) △: 泡立ち普通(泡量1500ml〜1800ml未
満) ×: 泡立ち不良(泡量1500ml未満) [すすぎ易さ]各試料を専門パネル10名により実際に
使用してもらい、官能評価した。 (評価) ◎: すすぎ易さ非常に良好(8名以上が、すすぎ易い
と評価) ○: すすぎ易さ良好(6〜7名が、すすぎ易いと評
価) △: すすぎ易さ普通(4〜5名が、すすぎ易いと評
価) ×: すすぎ易さ不良(4名未満が、すすぎ易いと評
価) [さっぱり感]各試料を専門パネル10名により実際に
使用してもらい、官能評価した。 (評価) ◎: さっぱり感非常に良好(8名以上が、ぬめり感が
ない評価) ○: さっぱり感良好(6〜7名が、ぬめり感がない評
価) △: さっぱり感普通(4〜5名が、ぬめり感がない評
価) ×: さっぱり感不良(4名未満が、ぬめり感がない評
価) [洗浄力]CaCl2 /MgCl2 =3/1、5°DH
人工硬水で、試料濃度1%溶液を作製し、ウールサージ
を用いた人工皮脂汚垢汚染布を40℃の条件下でターゴ
トメーター(JIS K−3371)により洗浄し、洗
浄前後の反射率により洗浄率を求めた。
【0024】
【数1】 (評価) ○: 洗浄性良好(洗浄率80%以上) △: 洗浄性普通(洗浄率60%以上80%未満) ×: 洗浄性不良(洗浄率60%未満) (実施例1)下記の表1〜2に記載の配合組成(重量
%)からなる洗顔料を調製し、その起泡性、すすぎ易
さ、さっぱり感、洗浄力を調べた。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】 表1〜2の結果から明らかなように、(A)〜(C)成
分をすべて含む場合は、起泡性、すすぎ易さ、さっぱり
感、洗浄力のすべてにおいて優れた性能を示した。ま
た、界面活性剤の総量が高々15%程度でも優れた洗浄
力が得られた。
【0027】一方、(A)〜(C)成分の少なくともい
ずれか1つを含まない場合は、本願発明の効果が得られ
ないことがわかる。
【0028】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、さ
らに詳しくは、起泡力、すすぎ易さに優れ、さっぱり感
があり、洗浄力に優れた、ヒトの皮膚、毛髪等を洗浄す
るための洗浄剤組成物が提供されるという効果を奏す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C11D 1:88) (56)参考文献 特開 昭63−161080(JP,A) 特開 昭55−25437(JP,A) 特開 平5−311193(JP,A) 特開 昭63−30599(JP,A) 特開 昭63−280798(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C11D 1/00 - 17/00 A61K 7/075 A61K 7/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は平均炭素原子数8〜22の飽和または不
    飽和の炭化水素基を表し;M1 はアルカリ金属類、アル
    カリ土類金属類、アンモニウムまたは有機アミン類を表
    す)で表されるヒドロキシエーテルカルボン酸型陰イオ
    ン性界面活性剤と、(B)一般式(II) 【化2】 〔式中、R2 は平均炭素原子数7〜19の飽和または不
    飽和の炭化水素基を表し;Z1 は水素原子または(CH
    2l COOY1 (ここで、Y1 はアルカリ金属類、ア
    ルカリ土類金属類または有機アミン類を表し;lは1〜
    3の整数を表す)を表し;M2 はアルカリ金属類、アル
    カリ土類金属類、アンモニウムまたは有機アミン類を表
    し;m、nは1〜3の整数を表す〕で表されるアミドア
    ミン型両性界面活性剤と、(C)一般式(III) 【化3】 〔式中、R3 は平均炭素原子数7〜19の飽和または不
    飽和の炭化水素基を表し;Z2 は水素原子または(CH
    2r COOY2 (ここで、Y2 はアルカリ金属類、ア
    ルカリ土類金属類または有機アミン類を表し;rは1〜
    3の整数を表す)を表し;R4 は水素原子または(CH
    2S COOY3 (ここで、Y3 はアルカリ金属類、ア
    ルカリ土類金属類または有機アミン類を表し;sは1〜
    3の整数を表す)を表し;M3 はアルカリ金属類、アル
    カリ土類金属類、アンモニウムまたは有機アミン類を表
    し;p、qは1〜3の整数を表す〕で表されるアミドア
    ミン型両性界面活性剤を含有する、洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 上記一般式(II)で表されるアミドア
    ミン型両性界面活性剤と、上記一般式(III)で表さ
    れるアミドアミン型両性界面活性剤との配合割合が7
    0:30〜95:5(重量比)である、請求項1に記載
    の洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 上記一般式(I)で表されるヒドロキシ
    エーテルカルボン酸型陰イオン性界面活性剤とと、上記
    一般式(II)および(III)で表されるアミドアミ
    ン型両性界面活性剤との配合割合が30:1〜1:30
    (重量比)である、請求項1または2に記載の洗浄剤組
    成物。
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FR2789574B1 (fr) 1999-02-16 2001-03-30 Oreal Compositions cosmetiques detergentes contenant un tensioactif hydroxyalkylether anionique et un polymere cationique et leurs utilisations
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FR2883175B1 (fr) * 2005-03-17 2007-05-11 Oreal Composition cosmetique de nettoyage contenant un compose d'uree et un compose alkyl glycol carboxylate
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