JP3375747B2 - 熱転写記録媒体 - Google Patents

熱転写記録媒体

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JP3375747B2 JP20956894A JP20956894A JP3375747B2 JP 3375747 B2 JP3375747 B2 JP 3375747B2 JP 20956894 A JP20956894 A JP 20956894A JP 20956894 A JP20956894 A JP 20956894A JP 3375747 B2 JP3375747 B2 JP 3375747B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はサーマルヘッドなどの印
字ヘッドを備えた熱転写記録プリンタやファクシミリな
どの熱転写記録装置に用いられる熱転写記録媒体に関
し、さらに詳しくは金属光沢を呈する印像(文字、画像
など)を形成するための金属光沢熱転写記録媒体(以
下、熱転写記録媒体と称す。)に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、金属光沢を呈する印像を形成
するための熱転写記録媒体が知られている。たとえば特
開昭63−30288号公報には、基材の一方の面に、
熱溶融性の離型層、蒸着アンカー層、金属蒸着層および
熱溶融性の接着層がこの順序で設けられ、さらに様々な
金属光沢を呈する印像を形成するために蒸着アンカー層
を着色した熱転写記録媒体が記載されている。 【0003】前記蒸着アンカー層は熱転写記録媒体の製
造過程では蒸着時の被蒸着面として機能し、転写時にお
いては転写層の1つとして機能し、転写後の印像におい
ては金属蒸着層上に蒸着アンカー層が位置し金属蒸着層
の保護層として機能するものである。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来技術においては、
金属蒸着層として高輝度のものをうるために、被蒸着面
としての蒸着アンカー層の樹脂成分として一般に高分子
量で、高軟化点のものが使用されていた。しかしなが
ら、このような高分子量で、高軟化点の樹脂からなる蒸
着アンカー層は転写性、切れの劣るものであった。 【0005】また、特開昭63−30288号公報に示
される従来例では金属蒸着層を構成する金属に固有の色
相以外の金属光沢をえようとすれば、蒸着アンカー層を
着色する必要があった。しかし、蒸着アンカー層を着色
すると、蒸着アンカー層の表面が凹凸になりやすく、均
一で平滑な蒸着層を設けることが困難になり、かえって
金属光沢が低下してしまうなどの問題があった。 【0006】本発明は、良好な転写性を有し、かつ高輝
度の金属光沢を呈し、堅牢性の充分な印像を形成しうる
熱転写記録媒体を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、基材の一方の
面に、少なくとも着色層、蒸着アンカー層、金属蒸着層
および接着層がこの順序で設けられた熱転写記録媒体で
あって、該蒸着アンカー層の樹脂成分が、重量平均分子
量が2000〜10000の範囲内にあり軟化点が60
〜120℃の範囲内にあるポリエステル樹脂および重量
平均分子量が10000〜100000の範囲内にあり
軟化点が60〜120℃の範囲内にあるアクリル樹脂よ
りなる群から選ばれた樹脂の1種または2種以上からな
ることを特徴とし、 【0008】 蒸着アンカー層の樹脂成分を構成する樹脂
の少なくとも1種と着色層のバインダーの樹脂の少なく
とも1種とが同一種類の樹脂であることを特徴とする熱
転写記録媒体に関する。 【0009】 【作用および実施例】発明によれば、金属光沢を呈す
る印像を形成するための熱転写記録媒体において、蒸着
アンカー層としてポリエステル樹脂、アクリル樹脂とい
う特定の樹脂からなるものを用いることによって、分子
量および軟化点が従来より低いにもかかわらず、高輝度
の金属蒸着層を形成でき、しかも転写性が良好なので、
高輝度でかつ高精細な印像を形成できる。 【0010】さらに、着色層と蒸着アンカー層とを別途
に設けて機能分離することによって、蒸着アンカー層に
着色剤を配合する必要がないので、蒸着アンカー層の表
面が平滑になり、均一な蒸着層を形成することができ、
それにより高輝度でかつ様々な色相の金属光沢を呈する
印像をうることができる。 【0011】また、発明によれば、前記蒸着アンカー
層を構成する樹脂の少なくとも1種と着色層のバインダ
ーの樹脂の少なくとも1種とを同一種類の樹脂にし
蒸着アンカー層における、着色剤のバインダー樹脂
と同一種類の樹脂の全含有量を40重量%以上としたの
で、蒸着アンカー層と着色層とのぬれ性が良くなり、そ
の界面の接着力が向上する。そのため、前記熱転写記録
媒体の製造工程における金属蒸着の際に、蒸着アンカー
層と着色層との間の接着破壊が起らず、それによりイン
クの粉落ちが防止され、かつ均一な転写性がえられる。 【0012】以下、本発明の熱転写記録媒体の一実施例
を詳細に説明する。 【0013】本発明の熱転写記録媒体は、図1に示すよ
うに、基材1の一方の面に、着色層2、蒸着アンカー層
3、金属蒸着層4および接着層5をこの順序で設けたも
のである。また、基材1と着色層2との間に離型層6を
設けることが好ましい。 【0014】基材1としては、熱転写時の熱に耐えうる
ものであればよく、熱転写記録媒体の支持体として一般
的に用いられているフィルムやシートがいずれでも使用
でき、たとえばポリエステルフィルム、ポリアミドフィ
ルム、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフ
ィルムやコンデンサー紙などの薄い紙類があげられる。 【0015】また、基材1の厚さは2〜12μm程度が
適当である。 【0016】着色層2は各種色相の金属光沢をうるため
に設けるものであり、バインダー樹脂(ここでいう樹脂
はエラストマーを含む、以下同様)と顔料を主要成分と
するものである。 【0017】着色層は、通常、顔料5〜50重量部、樹
脂20〜95重量部、分散剤0.1〜10重量部および
ワックス0〜40重量部からなる。 【0018】前記バインダー樹脂としては、ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリスチレ
ン樹脂、炭化水素系樹脂、ケトン樹脂、ロジン系樹脂な
どの熱可塑性樹脂の1種または2種以上を使用すること
が好ましい。 【0019】ここで使用するバインダー樹脂は、その少
なくとも1種が蒸着アンカー層の樹脂成分を構成する樹
脂の少なくとも1種と同一種類の樹脂であることが好ま
しい。すなわち着色層中に、蒸着アンカー層に使用する
樹脂に対応させてポリエステル樹脂、アクリル樹脂より
なる群から選ばれる1種または2種以上を含有せしめ
る。これら蒸着アンカー層と同一種類の樹脂の全含有量
は、前記接着性の点から、着色層を構成する全成分に対
して、40〜90重量%の範囲内にすることが好まし
い。 【0020】ここで、ポリエステル樹脂としては、飽和
共重合ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱
可塑性ポリエステルエラストマーなどがあげられる。ア
クリル樹脂としては、アクリル酸樹脂、アクリル酸エス
テル樹脂、メタクリル酸樹脂、メタクリル酸エステル樹
脂、アクリロニトリル樹脂、アクリロニトリル−スチレ
ン共重合体樹脂、アクリロニトリル−スチレン−ブタジ
エン共重合体樹脂などがあげられる。 【0021】顔料としては有機顔料、無機顔料のいずれ
も使用できる。色相の調整のために染料を併用してもよ
い。顔料の着色層中での含有量は約5〜50重量%の範
囲内が適当である。 【0022】前記顔料としては、たとえばイエロー顔
料、マゼンタ顔料、シアン顔料およびそれらの1種また
は2種以上の混合顔料が適宜使用できる。これら着色顔
料は透明性のよいものが好ましい。 【0023】前記イエロー顔料としては、たとえばジス
アゾイエローHR、ナフトールイエローS、ハンザイエ
ロー5G、ハンザイエロー3G、ハンザイエローG、ハ
ンザイエローGR、ハンザイエローA、ハンザイエロー
RN、ハンザイエローR、ベンジジンイエロー、ベンジ
ジンイエローG、ベンジジンイエローGR、パーマネン
トイエローNCG、キノリンイエローレーキなどの1種
または2種以上が用いられる。 【0024】前記マゼンタ顔料としては、たとえばキナ
クリドンレッド、パーマネントカーミンF5B、パーマ
ネントレッド4R、ブリリアントファストスカーレッ
ト、ブリリアントカーミンBS、パーマネントカーミン
FB、リソールレッド、パーマネントレッドF5R、ブ
リリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3
B、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザ
リンレーキなどの1種または2種以上が用いられる。 【0025】前記シアン顔料としては、たとえばビクト
リアブルーレーキ、無金属フタロシニアニンブルー、フ
タロシニアニンブルー、フアストスカイブルーなどの1
種または2種以上が用いられる。 【0026】ワックスとしては、たとえば木ロウ、ミツ
ロウ、ラノリン、カルナバワックス、キャンデリラワッ
クス、モンタンワックス、セレシンワックスなどの天然
ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリン
ワックスなどの石油系ワックス;酸化ワックス、エステ
ルワックス、低分子量ポリエチレンワックス、フィッシ
ャートロプシュワックス、α−オレフィン−無水マレイ
ン酸共重合ワックスなどの合成ワックス;ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸
などの高級脂肪酸;ステアリルアルコール、ドコサノー
ルなどの高級脂肪族アルコール;高級脂肪酸モノグリセ
リド、ショ糖の脂肪酸エステル、ソルビタンの脂肪酸エ
ステルなどの脂肪酸エステル類;オレイルアミドなどの
アミド類およびビスアミド類などの1種もしくは2種以
上が使用できる。 【0027】前記バインダー樹脂および必要に応じて使
用するワックスを適宜の溶剤に溶解し、これに顔料を分
散剤とともに混合し分散したのち、基材上に塗布、乾燥
して着色層を形成する。 【0028】着色層の塗布量(乾燥塗布量、以下同様)
は、0.2〜1.0g/m2 の範囲内にするのが好まし
い。着色層の塗布量が0.2g/m2 未満であると、着
色層の色が薄くて所望の色相がえられず、一方1.0g
/m2 を超えると、転写性がわるくなり、鮮明な金属光
沢色を呈する印像をえられなくなる。 【0029】蒸着アンカー層3は熱可塑性樹脂を主体と
する透明性の層である。 【0030】前記熱可塑性樹脂としては、重量平均分子
量が2000〜10000の範囲内にあり軟化点が60
〜120℃の範囲内にあるポリエステル樹脂および重量
平均分子量が10000〜100000の範囲内にあり
軟化点が60〜120℃の範囲内にあるアクリル樹脂よ
りなる群から選ばれた樹脂の1種または2種以上が用い
られる。 【0031】前記熱可塑性樹脂の重量平均分子量が前記
の範囲より大きいと蒸着アンカー層の切れ性が劣り、一
方重量平均分子量が前記の範囲より小さいと蒸着アンカ
ー層の表面に粘着性が生じるため、蒸着工程の作業性が
低下する。 【0032】前記樹脂の軟化点が60℃未満であると蒸
着時の熱で蒸着アンカー層が軟化し、表面が凹凸状にな
るために、金属蒸着が平滑に行われず、一方120℃を
超すと、金属蒸着は平滑に行われるものの転写感度が低
下する。 【0033】また、蒸着アンカー層には、前記特定の樹
脂以外に添加剤を目的に応じて混合してもよいが、前記
特定の樹脂の含有率は50重量%以上、なかんづく90
重量%以上であることが好ましい。 【0034】ここで、ポリエステル樹脂としては、飽和
共重合ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱
可塑性ポリエステルエラストマーなどがあげられる。ア
クリル樹脂としては、アクリル酸樹脂、アクリル酸エス
テル樹脂、メタクリル酸樹脂、メタクリル酸エステル樹
脂、アクリロニトリル樹脂、アクリロニトリル−スチレ
ン共重合体樹脂、アクリロニトリル−スチレン−ブタジ
エン共重合体樹脂などがあげられる。 【0035】前述したように、蒸着アンカー層の樹脂成
分を構成する樹脂の少なくとも1種と着色層のバインダ
ー樹脂の少なくとも1種とが同一種類の樹脂であること
が好ましい。蒸着アンカー層における、着色剤のバイン
ダー樹脂と同一種類の樹脂の全含有量を40重量%以上
とするのが好ましい。 【0036】前記添加剤としては、潤滑剤、静電防止
剤、老化防止剤、ブロッキング防止のための表面改質剤
などがあげられる。 【0037】前記樹脂を適宜の溶剤に溶解し(必要によ
り前記添加剤を溶解または分散する)、これを着色層上
に塗布、乾燥して蒸着アンカー層を形成する。 【0038】蒸着アンカー層の塗布量は、0.2〜1.
5g/m2 の範囲内にすることが好ましい。蒸着アンカ
ー層の塗布量が0.2g/m2 未満であると、着色層に
凹凸があるばあい、充分に着色層全体を被覆することが
できず、また、該蒸着アンカー層の表面の均一性および
平滑性が保持できないために、高輝度の金属蒸着層をえ
にくい傾向がある。一方、蒸着アンカー層の塗布量が
1.5g/m2 を超えると、蒸着アンカー層の転写性、
切れ性がわるくなり、鮮明な金属光沢色を呈する印像を
えにくくなる傾向がある。 【0039】また、蒸着アンカー層の樹脂と接着層を構
成する材料とは、非相溶性であることが好ましい。蒸着
アンカー層の樹脂と接着層を構成する材料とが相溶性で
あると、熱転写したときに蒸着アンカー層の樹脂と接着
層を構成する材料が軟化して互いに混じりあい、金属蒸
着層を変形させるため、鮮明な金属光沢色を呈する印像
をえられないことがある。 【0040】金属蒸着層4の金属としては、アミルニウ
ム、亜鉛、錫、ニッケル、クロム、チタン、銅、銀、
金、白金などの単体、混合物、合金などが使用できる
が、通常アルミニウムが好ましく用いられる。金属蒸着
層は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティ
ング法などの物理蒸着法や化学蒸着法により形成でき
る。金属蒸着層の厚さは、高輝度の金属光沢をうる点か
ら、100〜800オングストロームの範囲内にするこ
とが好ましい。 【0041】接着層5の接着剤としては、カルナバワッ
クス、キャンデリラワックスなどの天然系ワックス、パ
ラフィンワックスなどの石油系ワックス、ポリエチレン
ワックスなどの合成ワックスや、ホットメルト接着剤と
して適しているエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)
やエチレンアクリル酸エチル共重合体(EEA)を用い
ることが好ましい。 【0042】接着層には、接着層のいわゆる切れを向上
し、あるいは耐ブロッキング性を付与するために、シリ
カ、タルク、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、ア
ルミナ、クレー、炭酸マグネシウム、カーボンブラッ
ク、酸化錫、酸化チタンなどの添加剤を配合してもよ
い。 【0043】前記ワックスを適宜の溶剤に溶解し(必要
により前記添加剤を溶解または分散する)、これを金属
蒸着層上に塗布、乾燥して接着層を形成する。 【0044】接着層の塗布量は、0.2〜1.5g/m
2 の範囲内にすることが好ましい。 【0045】前述したように、接着層を構成する材料と
蒸着アンカー層の樹脂とは、非相溶性であることが好ま
しい。 【0046】また、基材1と着色層2との間に離型層6
が形成されることが好ましい。 【0047】離型層6は、熱転写時にサーマルヘッドな
どからの熱信号により溶融して、加熱部の転写層(着色
層2、蒸着アンカー層3、金属蒸着層4および接着層5
からなる)を基材1から容易に剥離させる機能をもつ。
離型層はワックスおよび/または熱可塑性樹脂(エラス
トマーを含む、以下同様)を主成分とするものである。 【0048】前記ワックスとしては、たとえば木ロウ、
ミツロウ、ラノリン、カルナバワックス、キャンデリラ
ワックス、モンタンワックス、セレシンワックスなどの
天然ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタ
リンワックスなどの石油系ワックス;酸化ワックス、エ
ステルワックス、低分子量ポリエチレンワックス、フィ
ッシャートロプシュワックス、α−オレフィン−無水マ
レイン酸共重合ワックスなどの合成ワックス;ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘ
ン酸などの高級脂肪酸;ステアリルアルコール、ドコサ
ノールなどの高級脂肪族アルコール;高級脂肪酸モノグ
リセリド、ショ糖の脂肪酸エステル、ソルビタンの脂肪
酸エステルなどのエステル類;オレイルアミドなどのア
ミド類およびビスアミド類などの1種もしくは2種以上
が使用できる。 【0049】前記熱可塑性樹脂としては、たとえばポリ
エステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸三元共
重合体、ポリビニルブチラール、α−オレフィン−無水
マレイン酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体、低分子量スチレン樹脂、エチレン−ス
チレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、石油
樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、ポリプロピレン
系樹脂、アイオノマー樹脂などの1種または2種以上が
使用できる。 【0050】離型層の塗布量は、0.2〜1.5g/m
2 の範囲内にすることが好ましい。 【0051】つぎに実施例をあげて本発明を説明する。 【0052】実施例1〜3 一方の面に耐熱性スティック層を設けた、厚さ4.5μ
mのポリエチレンテレフタレートフィルムを基材とし
て、スティック層と反対の面に下記に示す処方の塗工液
を塗布、乾燥して塗布量0.5g/m2 の離型層を形成
した。 【0053】 成 分 重量% パラフィンワックス(融点73℃) 5 カルナウバワックス(融点83℃) 3 ダイヤカルナ30 2 (三菱化成(株)製α−オレフィン−無水マレイン酸 共重合ワックス、融点73℃) イソプロピルアルコール 20 トルエン 70 前記離型層上に下記処方の塗工液を塗布、乾燥して塗布
量0.5g/m2 の着色層を形成した。 【0054】 成 分 重量% エリーテルUE3380 5 (ユニチカ(株)製ポリエステル樹脂、 重量平均分子量7,000、軟化点82℃) アルコンP−90 2 (荒川化学(株)製炭化水素樹脂) カラーテックスイエローK−225 2 (山陽色素(株)加工顔料) カラーテックスレッドK−445 1 (山陽色素(株)加工顔料) トルエン 20 メチルエチルケトン 70 前記着色層上に、表1に示す処方の塗工液を塗布、乾燥
して、塗布量0.5g/m2 の蒸着アンカー層を形成し
た。 【0055】前記蒸着アンカー層上に真空蒸着法により
厚さ500オングストロームのアルミニウム蒸着層を設
けた。 【0056】前記アルミニウム蒸着層上に下記に示す処
方の塗工液を塗布、乾燥して塗布量が0.5g/m2
接着層を形成した。 【0057】 成 分 重量% パラフィンワックス(融点78℃)の水性エマルジョン (固形分40重量%) 10 メタノール 45 水 45 えられた各熱転写記録媒体について、下記の項目につい
て評価を行なった。結果を表1に示す。 【0058】(1)転写性 バーコードプリンタ(東京電気(株)製B30)を用
い、下記の印字条件で受像体に印字し、目視にて転写性
を評価した。 【0059】<印字条件> 印字スピード: 2inch/sec. 受像体: アルミニウム蒸着ポリエチレンテレ
フタレートフィルム 印字エネルギー: −1V、±0V、+1V <評価基準>印字エネルギーが−1V、±0V、+1V
(使用したプリンタにおける印字エネルギーの設定値で
あり、この順に印字エネルギーが大きくなる)のばあい
に、充分に転写するかしないかを、下記の基準でそれぞ
れ評価した。 A: −1Vで1ドット文字が転写する。 B: ±0Vで1ドット文字が転写する。 C: +1Vで1ドット文字が転写する。 D: +1Vで1ドット文字が転写しない。 【0060】(2)金属光沢 前記(1)と同じ印字条件(ただし、印字エネルギーは
+1V)で印字し、目視にて金属光沢を評価した。 【0061】<評価基準> ○: 高輝度の金属光沢がある。 △: やや金属光沢がある。 ×: 全く金属光沢がない。 【0062】比較例1 蒸着アンカー層を設けなかったほかは、実施例1〜3と
同じ方法で熱転写記録媒体を作成し、同じ方法および条
件で評価を行った。結果を表1に示す。 【0063】比較例2〜5 蒸着アンカー層として表1に示す処方の塗工液を塗布量
が0.5g/m2 となるように塗布したほかは、実施例
1〜3と同じ方法で熱転写記録媒体を作成し、同じ方法
および条件で評価を行った。結果を表1に示す。 【0064】 【表1】【0065】 【発明の効果】発明においては、金属光沢を呈する印
像を形成するための熱転写記録媒体において、蒸着アン
カー層としてポリエステル樹脂、アクリル樹脂という特
定の樹脂からなるものを用いることによって、分子量お
よび軟化点が従来より低いにもかかわらず、高輝度の金
属蒸着層を形成でき、しかも転写性が良好なので、高輝
度でかつ高精細な印像を形成できる。 【0066】さらに、着色層と蒸着アンカー層とを別途
に設けて機能分離することによって、着色アンカー層に
着色剤を配合する必要がないので、蒸着アンカー層の表
面が平滑になり、均一な蒸着層を形成することができ、
それにより高輝度でかつ様々な色相の金属光沢を呈する
印像をうることができる。 【0067】また、発明によれば、前記蒸着アンカー
層を構成する樹脂の少なくとも1種と着色層のバインダ
ーの樹脂の少なくとも1種とを同一種類の樹脂にしたの
で、蒸着アンカー層と着色層とのぬれ性が良くなり、そ
の界面の接着力が向上する。そのため、前記熱転写記録
媒体の製造工程における金属蒸着の際に、蒸着アンカー
層と着色層との間の接着破壊が起こらず、それによりイ
ンクの粉落ちが阻止され、かつ均一な転写性がえられ
る。 【0068】
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の熱転写記録媒体の一実施例を示す部分
断面図である。 【符号の説明】 1 基材 2 着色層 3 蒸着アンカー層 4 金属蒸着層 5 接着層 6 離型層
フロントページの続き (72)発明者 山中 知明 大阪府大阪市西淀川区御幣島5丁目4番 14号 フジコピアン株式会社 技術セン ター内 (56)参考文献 特開 昭63−30288(JP,A) 特開 平3−99885(JP,A) 特開 平4−292983(JP,A) 特開 平5−246148(JP,A) 特開 平4−144790(JP,A) 特開 平4−294194(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 基材の一方の面に、少なくとも着色層、
    蒸着アンカー層、金属蒸着層および接着層がこの順序で
    設けられた熱転写記録媒体であって、該蒸着アンカー層
    の樹脂成分が、重量平均分子量が2000〜10000
    の範囲内にあり軟化点が60〜120℃の範囲内にある
    ポリエステル樹脂および重量平均分子量が10000〜
    100000の範囲内にあり軟化点が60〜120℃の
    範囲内にあるアクリル樹脂よりなる群から選ばれた樹脂
    の1種または2種以上からなり、かつ前記蒸着アンカー
    層の樹脂成分を構成する樹脂の少なくとも1種と着色層
    のバインダーの樹脂の少なくとも1種とが同一種類の樹
    脂であり、蒸着アンカー層における、着色剤のバインダ
    ー樹脂と同一種類の樹脂の全含有量を40重量%以上と
    することを特徴とする金属光沢熱転写記録媒体。
JP20956894A 1994-09-02 1994-09-02 熱転写記録媒体 Expired - Fee Related JP3375747B2 (ja)

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