JP3374330B2 - 鋼製セグメントの補強方法 - Google Patents
鋼製セグメントの補強方法Info
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Description
補強方法に関するものである。
し、その後に内部にコンクリートを打設して全体として
鋼殻コンクリート合成構造を構成する方法が開発されて
いる。こうして構築したコンクリート合成構造体を地中
で複数連結すれば、地中に極厚のスラブあるいは壁面を
構築できる。このようなスラブや壁面を構築した後に内
部を掘削すれば、例えば1辺が数十メートルの巨大な空
間を地中に形成することができる。
ネルには中柱が設置してあるが、この中柱はトンネルの
外周からの土圧、水圧の荷重に対して抵抗する機能を果
たすものである。しかし鋼製セグメントの構築時には作
業空間を確保する必要がある。したがって中柱を設置が
できる本数には一定の限度がある。ところが、その後に
コンクリートを充填した後に、鋼とコンクリートの合成
構造物のせん断補強鋼材として機能させようとすると、
その本数では数量が不足している。そのために内部にコ
ンクリートを打設する前に、トンネルの内部にせん断補
強鋼材を追加して設置することが必要になる。
して従来は、一端をL字型の直角フックに加工し、他端
にはネジ加工した棒状の部材を2本を使用している。こ
のL字型加工の先端は鋼製セグメントの天井部と、床部
の鋼材の貫通孔へ各々挿入する。そしてネジ加工した側
の間を機械式継手で連結してせん断補強を図る方法であ
る。
材として不足している量だけ設置する方法が採用されて
いる。その場合に、セグメントが外周からの土水圧荷重
によって変形しているので、少し短い柱部材を準備し、
設置する際には設置下端に薄いライナープレートを挿入
して高さを調整しながらボルト止めするものである。
ントの補強方法において、棒状部材の端部にネジ加工し
て連結する方法にあっては、次のような問題点が存在す
る。 <イ>上下の鉄筋をジョイントするための機械式継手は
非常に高価であり、多量に使用するときわめて不経済な
ものとなる。 <ロ>L型に加工した直角フックは、内側からの荷重に
よって外れやすい。したがってコンクリートの打設時に
コンクリートの圧力によって押し出されて外れてしまう
可能性がある。 <ハ>引張力が作用した場合にL型の直角フックは変形
しやすい。そのために降伏する引張力が作用する前に変
形してしまい、天井部、床部へ引張力を伝達できないた
め、せん断補強効果を期待できない。 <ニ>補強L型鋼には、鉄筋を取り付けるための穴を開
口する必要があり、その分だけ断面欠損を生じる。
おいて、鉄骨支柱を挿入する方法にあっては、次のよう
な問題点が存在する。 <イ>柱部材として挿入する鉄骨が重量物であるため、
人力では設置できない。そのために狭いセグメントの内
部に吊り上げ用の機械を搬入して取り付けを行う必要が
あり、作業効率が悪く危険でもある。 <ロ>鉄骨柱の上端を固定するには足場を必要とする。
さらに天井部と床部との間隔が変化しているから、下端
のボルト止めには高さ調整が必要となり長い作業時間を
要する。 <ハ>せん断補強に要する鋼材を設置しても、補強鋼材
の間隔は大きくなる。そのためにコンクリートに発生す
る斜めひび割れが貫通しやすくなり、せん断補強鋼材と
しての効果を期待できない。
するためになされたもので、安価で容易に設置すること
ができ、かつ確実に引張力を伝達することができる、鋼
製セグメントの補強方法を提供することを目的とする。
するために、本発明の鋼製セグメントの補強方法は、シ
ールドトンネルを構成する鋼製セグメントを補強する方
法であって、鋼製セグメントの天井面と床面の内側の対
抗する位置に、トンネルの軸方向と平行に補強L型鋼を
設け、一方、鉄筋の一端に係合プレートを固定し、他端
にはねじを刻設し、ねじ側にはねじの直径よりも大きい
直径の孔を開口した穴あきプレートを貫通した補強材を
使用し、この補強材の一端の係合プレートを、一方の補
強L型鋼に係合し、補強材の他端の穴あきプレートを、
前記の補強L型鋼に対応する位置の補強L型鋼に係合し
た後、ナットによって穴あきプレートを補強L型鋼に加
圧固定して行う、鋼製セグメントの補強方法である。
の鋼製セグメントの補強方法の実施例について説明す
る。
の壁面間を連結するための部材であり、鉄筋によって構
成する。この補強鉄筋1は、中心部のつなぎ部材11
と、その一端の係合プレート12と、他端側のネジ切り
部13、および、つなぎ部材11の直径よりも大きい貫
通孔を開口した穴あきプレート14によって構成する。
両側の壁面間を連結して力を伝達するための、補強鉄筋
1の中心部をなす部材である。このつなぎ部材11は、
丸棒からなる鉄筋、異径鉄筋、ねじ切り鉄筋など、市販
の部材を使用することができる。
ト12を溶接して固定する。 図の実施例ではつなぎ部
材11は、係合プレート12の中心部分に溶接してある
が、取り付け状態によっては係合プレート12の端部に
固定することも可能である。
い直径で形成してあるから、この貫通孔につなぎ部材1
1を貫通する。そしてつなぎ部材11の端部のネジ切り
部13に、ナット15をねじ込む。こうして穴あきプレ
ート14を、つなぎ部材11に取り付ける。
部、床部、壁面にL字型に折り曲げたL型鋼3が露出し
ている。L型鋼3は、立上がり面であるリブ31の一縁
をスキンプレート34の内側に溶接してあり、折れ曲げ
面であるフランジ32がスキンプレート34と平行の面
として位置している。天井部のL型鋼3に対向して床部
にもL型鋼3が配置してある。
付ける方法について説明する。
例えば天井側の補強L型鋼3のフランジ32に係合す
る。そしてつなぎ部材11に嵌合した穴あきプレート1
4を、床側の補強L型鋼3のフランジ32の裏側に押し
当て、ナット15を締め付けることによって強固に固定
する。こうして鉄筋に働く引張力を3を介して周囲の構
造体に有効に伝達することができる。
げたフック33をフランジ32と同一面で取り付けるこ
ともできる。フック33の開口側を天井部と床部とで反
対側に向ければ、確実な係合を図ることができる。一
方、補強鉄筋1は、つなぎ部材11の両端に係合プレー
ト12を摩擦圧接などで固定したものを使用する。ねじ
や穴あきプレートが存在しないから、両プレート12、
13間の間隔の調整ができない。そのために補強L型鋼
3の間隔よりも多少長いつなぎ部材11を使用する。そ
して両側の係合プレート12を両側のフランジ32に固
定した後、フック33をつなぎ部材11に巻き付く方向
に折り曲げる。すると、つなぎ部材11を確実に設置す
ることができる。
る引張力を、上下の補強L型鋼3に伝達する必要があ
る。このせん断鉄筋の引張力は、係合プレート12、穴
あきプレート14を介して、プレート12、14の周囲
のコンクリートや補強L型鋼3に広がろうとする。その
場合に、穴あきプレート14を加圧状態でフランジ32
に押しつけたタイプでは、この支圧力の分布は直接的に
補強L型鋼3のフランジ32に伝達される。 一方、両
フランジ32の間隔よりも多少長いつなぎ部材11の両
端に係合プレート12を固定した補強鉄筋1の場合に
は、この支圧力は、中間のコンクリートを介して補強L
型鋼3に伝達される。
クリートを打設して、全体として鋼殻コンクリート合成
構造を構成し、地中に極厚のスラブを構築するものであ
る。この地中の極厚スラブを利用すれば、例えば地中に
1辺が数十メートルの巨大な空間を形成することができ
る。
は以上説明したように、鋼殻コンクリート合成構造のせ
ん断補強として補強鉄筋を配置したから、せん断のトラ
ス機構を形成して有効に機能させることができる。した
がって次のような効果を得ることができる。 <イ>鋼製セグメントは外部からの土水圧の荷重によっ
て弾性変形する。そのために上部と下部の補強L型鋼の
間の長さが変化しており、一定ではない。しかし本発明
の方法であれば、ナットの締め付けによってせん断補強
鉄筋に取り付けたプレート間の間隔を簡単に調整するこ
とができる。 <ロ>シールドトンネル全体にせん断力が作用した場合
に、せん断鉄筋とシールドトンネルのコンクリートがそ
れぞれ引張力と圧縮力を分担して、いわゆるトラス機構
によりせん断力に抵抗する。その際に重要なことは、せ
ん断鉄筋が分担する引張力を補強L型鋼あるいは主鋼材
に効率良く伝達することである。その点、本発明の補強
鉄筋は両端に取り付けた係合プレート、穴あきプレート
と補強L型鋼の組み合わせによって、せん断鉄筋からの
引張力は確実に補強L型鋼に伝達される。 <ハ>この際に、せん断鉄筋は、フランジを挟むように
ナットで締め付けて固定し、あるいはフックを折り曲げ
て拘束してある。したがって、コンクリートの打設時に
水平方向の力が作用しても外れることはない。 <ニ>補強L型鋼に穴を開けるといった加工手間や、断
面欠損が発生しない。したがってせん断鉄筋を取り付け
る位置が特定されることがなく、任意の位置に設置する
ことができる。そのためにせん断鉄筋は、せん断補強を
必要とする任意の時期に設置できるので狭いシールド空
間内部での作業スペースを確保しておくことができる <ホ>本発明のせん断補強鉄筋は、超大断面トンネルの
最終段階における設計荷重に対して、鋼殻コンクリート
合成構造のせん断補強として上下の補強L型鋼を介して
メインフレームに引張力を伝達する。その結果、いわゆ
るせん断のトラス機構を形成し、せん断補強鉄筋として
有効に機能する。 <ヘ>せん断補強鉄筋としてなんの制約もなく配置の間
隔を自由に設定できるので、せん断力によってコンクリ
ートに発生する斜めひび割れを分散することができる。
さらにコンクリートの拘束効果が増大し、せん断補強鋼
材として付着特性のよい異径鉄筋を使用するので、ひび
割れを分散することができ、補強鋼材を効果的に活用で
きる。 <ト>シールドトンネルは周囲の土水圧によって変形し
ている場合が多く、内部の間隔の寸法も正確ではない。
しかし本発明の方法であれば補強鉄筋1の一端がボル
ト、ナットの組み合わせであるから、寸法の調整はきわ
めて簡単で、容易に対応することができる。 <チ>せん断補強鉄筋が軽量な部材であるから、特別の
装置や機械を使用する必要がなく、人力で容易にセット
することができ、短時間に安価で施工することができ
る。 <リ>せん断補強鉄筋の両端の取り付け部の形状は簡単
であるから、その製造、加工費用も安価であり、配筋の
容易さ、せん断補強鉄筋としての効果などの点から、総
合的に経済的でかつ確実にせん断補強することができ
る。
構造の説明図。
図。
Claims (4)
- 【請求項1】シールドトンネルを構成する鋼製セグメン
トを補強する方法であって、 鋼製セグメントの天井面と床面の内側の対抗する位置
に、トンネルの軸方向と平行に補強L型鋼を設け、 一方、つなぎ部材の一端に係合プレートを固定し、他端
にはねじを刻設し、ねじ側にはねじの直径よりも大きい
直径の孔を開口した穴あきプレートを貫通した補強材を
使用し、 この補強材の一端の係合プレートを、一方の補強L型鋼
に係合し、 補強材の他端の穴あきプレートを、前記の補強L型鋼に
対応する位置の補強L型鋼に係合した後、 ナットによって穴あきプレートを補強L型鋼に加圧固定
して行う、 鋼製セグメントの補強方法。 - 【請求項2】シールドトンネルを構成する鋼製セグメン
トを補強する方法であって、 鋼製セグメントの天井面と床面の内側の対抗する位置
に、トンネルの軸方向と平行に補強L型鋼を設け、 この補強L型鋼にはフックを突設し、 一方、両補強L型鋼の間隔よりも多少長いつなぎ部材の
両端に係合プレートを固定した補強材を使用し、 この補強材の両端の係合プレートを、両側の補強L型鋼
に係合した後、 フックを補強鉄筋側に折り曲げて行う、 鋼製セグメントの補強方法。 - 【請求項3】補強L型鋼のフランジ面と同一平面に折り
曲げて構成したフックを使用して行う、 請求項1記載の鋼製セグメントの補強方法。 - 【請求項4】つなぎ部材として異径鉄筋を使用した補強
材を使用して行う、 請求項1、2、3いずれか記載の鋼製セグメントの補強
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36893197A JP3374330B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 鋼製セグメントの補強方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36893197A JP3374330B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 鋼製セグメントの補強方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11193697A JPH11193697A (ja) | 1999-07-21 |
JP3374330B2 true JP3374330B2 (ja) | 2003-02-04 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3374330B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4505105B2 (ja) * | 2000-04-18 | 2010-07-21 | 新日本製鐵株式会社 | シールドトンネル覆工方法およびその覆工構造 |
JP4719088B2 (ja) * | 2006-06-01 | 2011-07-06 | 新日本製鐵株式会社 | セグメント |
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1997
- 1997-12-26 JP JP36893197A patent/JP3374330B2/ja not_active Expired - Fee Related
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