JP3374251B2 - 多連型シールド掘進機の拡幅装置 - Google Patents

多連型シールド掘進機の拡幅装置

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JP3374251B2 JP32463492A JP32463492A JP3374251B2 JP 3374251 B2 JP3374251 B2 JP 3374251B2 JP 32463492 A JP32463492 A JP 32463492A JP 32463492 A JP32463492 A JP 32463492A JP 3374251 B2 JP3374251 B2 JP 3374251B2
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祥治 桐谷
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Sato Kogyo Co Ltd
Okumura Corp
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Sato Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は道路トンネルの施工に適
した多連型シールド掘進機の拡幅装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】シールド工法は、密閉型シールド技術の
進歩、大断面化、大深度化及び複合断面工法の開発によ
り、その利用範囲が広まり、東京湾横断道路に代表され
る道路トンネルへの利用が現実のものとして計画されて
いる。 【0003】道路トンネルをシールド工法で施工する場
合には、上下(上りと下り)の道路本線部を同時に構築
して行くことが望ましく、そのため、図4に一例を示す
如く、上下の道路本線部を構築するための左右の主シー
ルド部aと、上下の道路本線部を連絡する連絡部を構築
するための中央部の副シールド部bとを一体に組み合わ
せてなる多連型シールド掘進機が提案されている。cは
主シールド部aのカッター、dは副シールド部bのカッ
ターを示す。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところが、道路トンネ
ルでは、非常用駐車帯の設置が義務付けられること等の
課題に対して左右方向に部分的にトンネル断面を拡大す
ることが必要となるが、上記提案されている多連型シー
ルド掘進機の技術範囲では、トンネル断面を部分的に拡
大することに充分対応できるものでないのが実情であ
る。 【0005】そこで、本発明は、シールドフレームを左
右方向へ任意に拡幅することができるような多連型シー
ルド掘進機の拡幅装置を提供しようとするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、シールドフレームの前面部に左右の主カ
ッターと中央の副カッターを取り付けて、左右の主シー
ルド部と中央の副シールド部を一体化させてなる多連型
シールド掘進機における上記シールドフレームを、上記
各主カッターの軸心を挟む上下位置で左右方向に3分割
して、左右2つの拡幅用の側方シールドフレーム部と1
つの中央シールドフレーム部とし、且つ該分割形成され
た各拡幅用の側方シールドフレーム部と中央シールドフ
レーム部との上下の境界部に、左右方向へ一定量スライ
ドできるようにした入れ子式のスライドガイド機構をそ
れぞれ設け、更に、上記左右の主シールド部と中央の副
シールド部との間に、左右方向に配した拡幅ジャッキを
それぞれ介装させた構成とする。 【0007】 【作用】拡幅ジャッキを伸長させると、主シールド部が
副シールド部から離反させられるように左右方向へスラ
イドさせられるため、シールドフレームが拡幅されるこ
とにより、道路本線部の幅が拡げられる。この際、シー
ルドフレームの拡幅動作は、入れ子式のスライドガイド
機構によって安定してガイドされ、又、入れ子式のスラ
イドガイド機構は高い止水性が得られることから、シー
ルドフレームを拡幅させても、シールドフレーム内への
土砂水の侵入が確実に防止される。 【0008】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 【0009】図1乃至図3は本発明の一実施例を示すも
ので、円形の左右の主カッター1と該各主カッター1間
の背面側に位置させた円形の副カッター2とを、これら
カッター1,2の正面形状と対応する輪郭形状としたシ
ールドフレーム3の前面部に、それぞれモータ4と5に
より回転駆動可能に取り付けて、左右の主シールド部6
と中央の副シールド部7とを有する構成としてある多連
型シールド掘進機において、上記シールドフレーム3
を、主カッター1の軸心と平行な上下部位置で左右方向
に3分割すると共に、該各分割部に、左右方向へ一定量
スライドし得るスライドガイド機構8をそれぞれ設け
て、左右の主シールド部6を中央の副シールド部7に対
してそれぞれ左右方向へスライド可能に構成し、且つ上
記各主シールド部6と副シールド部7との間に、それぞ
れ左右方向へ配した拡幅ジャッキ9を介装させ、該拡幅
ジャッキ9の伸長作動で主シールド部6が左右方向へス
ライドさせられることによりシールドフレーム3が拡幅
させられるようにする。 【0010】詳述すると、上記シールドフレーム3を、
主カッター1の軸心を挟む上下位置で左右2つの拡幅用
の側方シールドフレーム部3aと1つの中央シールドフ
レーム部3bとに分割し、分割形成された各拡幅用の側
方シールドフレーム部3aと中央シールドフレーム部3
bの上下の境界部に、左右方向へ一定量スライドできる
ようにした入れ子式のスライドガイド機構8をそれぞれ
設け、又、各シールドフレーム部3a,3bの前部に
は、拡幅用の側方シールドフレーム部3aが拡幅作動し
てもシール性が確保されるように、それぞれ分割型のバ
ルクヘッド10a,10bをスライド可能に重合させて
配置し、且つ該各バルクヘッド10a,10bに、カッ
ター1,2を支持させ、上記シールドフレーム3の前後
方向中間部の外周には、シールドフレーム3の分割個所
と対応させて分割型のガーダフレーム11a,11bを
固設し、該各ガーダフレーム11a,11bにシールド
ジャッキ12を保持させ、更に、上記ガーダフレーム1
1aを補強する上下方向の補強フレーム13aとガーダ
フレーム11bを補強する上下方向の補強フレーム13
bとの間、及び上記左右のバルクヘッド10aと中央の
バルクヘッド10bとの間に、それぞれ拡縮ジャッキ9
を左右方向へ向けて介在設置した構成としてある。 【0011】上記構成とした多連型シールド掘進機を用
いて道路トンネルを施工する場合、一般部では、図1乃
至図3の右半部に示す如く、シールドフレーム3を縮幅
した状態で、左右の主シールド部6の主カッター1にて
上下の道路本線部を掘削して行くようにすると共に、中
央の副シールド部7の副カッター2にて上下の道路本線
部の連絡部を掘削して行くようにする。 【0012】上記一般部の掘削作業を行っている状態に
おいて、非常用駐車帯を設置すべき個所の所要量手前の
位置に達したときに、主カッター1の外周部からコピー
カッター(図示せず)を突出させ、該コピーカッターに
より切羽側方部を余掘りしながら掘削を行い、シールド
フレーム3の拡幅空間を確保させるようにする。所要の
範囲に亘って拡幅空間が形成されると、次に、図1乃至
図3の左半部に示す如く、各拡幅ジャッキ9を所定量伸
長させて主シールド部6を左右方向外方へスライドさせ
ることによりシールドフレーム3を所定量拡幅させ、拡
幅量に見合った形状寸法のトンネル覆工用セグメント1
4を組み付け、以後、更なる余掘り掘削とシールドフレ
ーム3の拡幅を必要回繰り返してトンネルの横幅を拡げ
ながら覆工を施して行く。トンネルの横幅が必要幅まで
拡げられたところで、次に、シールドフレーム3の拡幅
状態を維持しつつ必要長さの直線掘削を行いながら同形
状の覆工を施して行くようにする。しかる後、上記拡幅
時とは逆に、トンネルを徐々に縮幅しながら縮幅量に見
合った形状寸法の覆工を施して、非常用駐車帯のスペー
スを完成させる。 【0013】上記において、シールドフレーム3は、主
カッター1の軸心を挟む上下位置で左右方向に3分割し
てあるため、シールドフレーム3を拡幅して掘削を行う
と、道路本線部間の連絡部の幅は拡げることなく、非常
駐車帯の設置が必要な道路本線部の幅を合理的に拡げる
ことができる。この際、シールドフレーム3の拡幅は、
拡幅ジャッキ9の伸長作動で主シールド部6を副シール
ド部7から離反させるようにして行うが、上記拡幅ジャ
ッキ9は左右の主シールド部6と中央の副シールド部7
との間に個々別々に設置してあるため、非常用駐車帯の
位置に対応させて左右どちらの方向でも拡幅することが
できる。又、上記シールドフレーム3を構成する拡幅用
の側方シールドフレーム部3aと中央シールドフレーム
部3bとの上下の境界部には、左右方向に入れ子式のス
ライドガイド機構8が設けてあるため、該スライドガイ
ド機構8に沿って主シールド部6がスライドさせられる
ことにより、シールドフレーム3を左右方向に安定して
拡幅させることができ、更に、このスライドガイド機構
8の高い止水性により、シールドフレーム3を拡幅して
も、シールドフレーム3への土砂水の侵入を確実に防止
することができる。 【0014】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にお
いて種々変更を加え得ることは勿論である。 【0015】 【発明の効果】以上述べた如く、本発明の多連型シール
ド掘進機の拡幅装置によれば、シールドフレームの前面
部に左右の主カッターと中央の副カッターを取り付け
て、左右の主シールド部と中央の副シールド部を一体化
させてなる多連型シールド掘進機における上記シールド
フレームを、上記各主カッターの軸心を挟む上下位置で
左右方向に3分割して、左右2つの拡幅用の側方シール
ドフレーム部と1つの中央シールドフレーム部とし、且
つ該分割形成された各拡幅用の側方シールドフレーム部
と中央シールドフレーム部との上下の境界部に、左右方
向へ一定量スライドできるようにした入れ子式のスライ
ドガイド機構をそれぞれ設け、更に、上記左右の主シー
ルド部と中央の副シールド部との間に、左右方向に配し
た拡幅ジャッキをそれぞれ介装させた構成としてあるの
で、拡幅ジャッキの伸長作動で主シールド部を副シール
ド部から離反させるようにスライドさせることによっ
て、シールドフレームを左右どちらの方向へも拡幅する
ことができると共に、道路本線部間の連絡部の幅はその
ままとして、非常駐車帯の設置が必要な道路本線部の幅
を合理的に拡げることができ、この際、シールドフレー
ムの拡幅動作をスライドガイド機構によって安定してガ
イドすることができることにより、トンネル断面を部分
的に拡大する施工に対しても充分に対応できるシールド
掘進機を提供することができ、しかも上記スライドガイ
ド機構は入れ子式としてあることから、高い止水性が得
られてシールドフレーム内への土砂水の侵入を確実に防
止することができる、という優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の多連型シールド掘進機の拡幅装置の一
実施例を示す切断平面図である。 【図2】図1のA−A矢視図である。 【図3】図1のB−B矢視図である。 【図4】多連型シールド掘進機の一例を示す概略図であ
る。 【符号の説明】 1 主カッター 2 副カッター 3 シールドフレーム 3a 側方シールドフレーム部 3b 中央シールドフレーム部 6 主シールド部 7 副シールド部 8 スライドガイド機構 9 拡幅ジャッキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桐谷 祥治 東京都中央区日本橋本町4−12−20 佐 藤工業株式会社 本社内 (72)発明者 藤井 茂男 愛知県知多市北浜町11番1号 石川島播 磨重工業株式会社 愛知工場内 (56)参考文献 特開 平4−285291(JP,A) 特開 平2−285197(JP,A) 特開 平2−285196(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 301 E21D 9/08

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 シールドフレームの前面部に左右の主カ
    ッターと中央の副カッターを取り付けて、左右の主シー
    ルド部と中央の副シールド部を一体化させてなる多連型
    シールド掘進機における上記シールドフレームを、上記
    各主カッターの軸心を挟む上下位置で左右方向に3分割
    して、左右2つの拡幅用の側方シールドフレーム部と1
    つの中央シールドフレーム部とし、且つ該分割形成され
    た各拡幅用の側方シールドフレーム部と中央シールドフ
    レーム部との上下の境界部に、左右方向へ一定量スライ
    ドできるようにした入れ子式のスライドガイド機構をそ
    れぞれ設け、更に、上記左右の主シールド部と中央の副
    シールド部との間に、左右方向に配した拡幅ジャッキを
    それぞれ介装させた構成を有することを特徴とする多連
    型シールド掘進機の拡幅装置。
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