JP3373961B2 - 溶接方法及び溶接装置 - Google Patents

溶接方法及び溶接装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,棒状をなす第1部材の
長手方向中間の一側面に設定した溶接部位に第2部材を
溶接するための溶接方法と,その方法の実施に直接使用
する溶接装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば,図9(A)に示すように,シフ
トフォークシャフト01のような棒状部材の長手方向中
間部の一側面にセレクトピース02のような部材を溶接
すると,その溶接による加熱部が冷えて収縮することに
より,シフトフォークシャフト01がセレクトピース0
2を内側にして矢印a方向に湾曲し,歪みが発生してし
まう。
【0003】そこで従来は,図9(B)に示すように,
溶接完了後のシフトフォークシャフト01を矯正装置に
かけて矢印b方向の荷重を加え,歪みの除去を行う必要
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,前記歪
みの除去作業を行うには多くの時間と労力とが必要であ
るため,溶接時に歪みの発生しない溶接方法或いは溶接
装置の開発が望まれていた。
【0005】本発明は,前述の事情に鑑みてなされたも
ので,溶接時に歪みの発生しない溶接方法と,その方法
の実施に直接使用する溶接装置とを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,請求項1に記載された発明は,棒状をなす第1部材
の長手方向中間の一側面に設定した溶接部位に第2部材
を溶接するための溶接方法において,第1部材に対し溶
接部位を外向きに湾曲させる方向の荷重を加えて,該
接部位を外向きに湾曲させた状態で第2部材を該溶接部
位に溶接し,その溶接後に溶接部位の冷却を待たずに
第1部材に対し加えていた前記荷重を除去することを特
徴とする。
【0007】また請求項2に記載された発明は,前記請
求項1に記載の溶接方法を実施するための溶接装置であ
って,第1部材の両端を支持する一対の支持手段と,溶
接部位に第2部材を位置決めする位置決め手段と,溶接
部位に対向する第1部材の他側面を押圧して該第1部材
を湾曲させる押圧手段と,第1部材に当接して該第1部
材の湾曲量を規制する一対のストッパ手段と,第1部材
に第2部材を溶接する溶接手段とを備えたことを特徴と
する。
【0008】また請求項3に記載された発明は,前記請
求項1に記載の溶接方法を実施するための溶接装置であ
って,第1部材の一端を支持する支持手段と,溶接部位
に対向する第1部材の他側面に当接可能な支点手段と,
溶接部位に第2部材を位置決めする位置決め手段と,第
1部材の他端を押圧して他側面を支点手段に圧接するこ
とにより該第1部材を湾曲させる押圧手段と,第1部材
の他端に当接して該第1部材の湾曲量を規制するストッ
パ手段と,第1部材に第2部材を溶接する溶接手段とを
備えたことを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1の構成によれば,第1部材に対し上記
荷重を加えて,第1部材の溶接部位を予め外向きに湾曲
させた状態で第2部材を該溶接部位に溶接し,その溶接
後に溶接部位の冷却を待たずに,第1部材に対し加えて
いた前記荷重を除去するようにしたことにより,その溶
接部位に第2部材を溶接する際に発生する第1部材の湾
曲がキャンセルされ,歪みの無い製品を得ることができ
る。これにより,従来必要であった溶接完了後の歪み除
去工程を廃止できると共に,溶接後に溶接部位の冷却を
待つ必要もなくなり,コストを削減することができる。
【0010】請求項2の構成によれば,一対の支持手段
に両端を支持した第1部材の他側面を押圧手段で押圧す
ることにより,第1部材の一側面の溶接部位が外向きに
湾曲する。このように第1部材を湾曲させた状態で,位
置決め手段で溶接部位に位置決めした第2部材が溶接手
段で溶接される。このとき,第1部材をストッパ手段に
当接させることにより第1部材の湾曲量が規制される。
【0011】請求項3の構成によれば,第1部材の一端
を支持手段に支持して他端を押圧手段で押圧することに
より,第1部材の他側面が支点手段に当接して湾曲す
る。このように第1部材の一側面の溶接部位を外側に湾
曲させた状態で,位置決め手段で溶接部位に位置決めし
た第2部材が溶接手段で溶接される。このとき,第1部
材をストッパ手段に当接させることにより第1部材の湾
曲量が規制される。
【0012】
【実施例】以下,図面により本発明の実施例について説
明する。
【0013】図1〜図4は本発明の第1実施例を示すも
ので,図1は溶接装置の全体側面図,図2は図1の2−
2線拡大断面図,図3は図1の3−3線拡大断面図,図
4は作用の説明図である。
【0014】図1に示すように,第1部材としてのシフ
トフォークシャフトSに第2部材としてのセレクトピー
スPを溶接するための溶接装置Wは,基台1に支柱2,
2を介して支持された基板3を備える。基板3の左右両
端にはシフトフォークシャフトSを支持するための一対
の支持手段4,5が設けられる。
【0015】図2を併せて参照すると明らかなように,
シフトフォークシャフトSの左端を支持する左側の支持
手段4は,V字状の切欠き61 を上面に有するシフトフ
ォークシャフト支持ブロック6と,シフトフォークシャ
フト支持ブロック6の側面に固定されてシフトフォーク
シャフトSの左端面に当接する位置決め板7と,シフト
フォークシャフト支持ブロック6に隣接して配置された
位置決めピン支持ブロック8と,位置決めピン支持ブロ
ック8の上面に設けられてシフトフォークシャフトSの
ディテント溝S1 に係合する位置決めピン81 とから構
成される。
【0016】右側の支持手段5は,上述した左側の支持
手段4と同様にシフトフォークシャフト支持ブロック6
及び位置決め板7を備えるが,位置決めピン支持ブロッ
ク8及び位置決めピン81 は設けられていない。
【0017】図3を併せて参照すると明らかなように,
シフトフォークシャフトSの長手方向中間部にセレクト
ピースPを位置決めするセレクトピース位置決め手段9
は,基板3の上面に固定された固定クランプ部材10
と,固定クランプ部材10の上面に固定されたガイド板
11と,固定クランプ部材10に斜めに植設された位置
決めピン12と,基板3に固定された軸受ブロック13
に支点ピン14を介して揺動自在に枢支された可動クラ
ンプ部材15と,基台1の上面に立設したシリンダ16
と,シリンダ16の出力ロッド161 に設けられて可動
クランプ部材15の下部に形成したカム面151 に当接
可能なカム面171 を有するカム部材17と,軸受ブロ
ック13に螺入されて可動クランプ部材15の揺動角を
規制するストッパ18とを備える。
【0018】従って,前記左右の支持手段4,5にシフ
トフォークシャフトSの両端部を支持した状態で,セレ
クトピース位置決め手段9の位置決めピン12にセレク
トピースPの溝部P1 を嵌合させ,シリンダ16を伸長
駆動して両カム面161 ,171 の当接により可動クラ
ンプ部材15を支点ピン14回りに揺動させることによ
り,固定クランプ部材10及び可動クランプ部材15間
にセレクトピースSが挟持される。これにより,シフト
フォークシャフトSの長手方向中間部の下面に設定され
た溶接部位wp(図1及び図3参照)にセレクトピース
Sが位置決めされる。
【0019】シフトフォークシャフトSを湾曲させるた
めの押圧手段19は,基板1の上面に立設したシリンダ
20と,シリンダ20の出力ロッド201 に固定された
アーム21と,アーム21の先端に設けられてシフトフ
ォークシャフトSを押圧可能な押圧部材22とを備え
る。押圧手段19の押圧部材22は,シフトフォークシ
ャフトSの溶接部位wpの直径方向反対側に対向してい
る。即ち,シフトフォークシャフトSがセットされた状
態で溶接部位wpは下面側に位置しており,その上面側
が押圧部材22により下方に押圧される。
【0020】シフトフォークシャフトSにセレクトピー
スSをプラズマガス溶接すべく,図示せぬロボットアー
ムの先端に溶接手段としての一対の溶接トーチ23,2
3が取り付けられる。
【0021】図1に戻り,セレクトピース位置決め手段
9の左右両側に位置するように,ストッパ手段としての
左右一対のストッパボルト24,24が基板3上に立設
される。ストッパボルト24,24の頭部241 ,24
1 の高さは調節可能であり,セットされたシフトフォー
クシャフトSに押圧手段19が荷重を加えていないと
き,シフトフォークシャフトSの下面とストッパボルト
24,24の頭部241,241 頂面との間に所定の隙
間が形成される。
【0022】基板3の中央左寄りの位置に,シフトフォ
ークシャフトSの回転方向の位置決めを行う回転方向位
置決め手段25が設けられる。回転方向位置決め手段2
5は,基板3の上面に立設した支柱26に下向きに支持
したシリンダ27と,シリンダ27の出力ロッド271
に設けられてシフトフォークシャフトSのピン孔S2
嵌合可能な位置決めピン28とを備える。従って,シフ
トフォークシャフトSをセットした状態でピン孔S2
位置決めピン28を嵌合させることにより,シフトフォ
ークシャフトSを回転方向に正確に位置決めすることが
できる。
【0023】次に,前述の構成を備えた第1実施例の作
用について説明する。
【0024】図4(A)に示すように,シフトフォーク
シャフトSの左右両端部をシフトフォークシャフト支持
ブロック6,6,位置決め板7,7及び位置決めピン8
1 を備えた左右の支持手段4,5により位置決めし,更
にシフトフォークシャフトSの中間部を回転方向位置決
め手段25の位置決めピン28により位置決めする。こ
れによりシフトフォークシャフトSの溶接部位wpは下
向きとなり,シフトフォークシャフトSの下面と一対の
ストッパボルト24,24との間に所定の隙間が形成さ
れる。この状態で,セレクトピース位置決め手段9によ
りセレクトピースPをシフトフォークシャフトSの溶接
部位wpに当接するように位置決めする。
【0025】続いて,押圧手段19でシフトフォークシ
ャフトSの上面を下向きに押圧して荷重を加えながら,
溶接トーチ23,23でシフトフォークシャフトSにセ
レクトピースPを溶接する。前記荷重の大きさは,溶接
当初にシフトフォークシャフトSが殆ど湾曲しない程度
に設定されており,こうすることにより溶接位置の狂い
を極力避けることができる。
【0026】図4(B)に示すように,溶接作業がある
程度進行すると,溶接の熱で軟化したシフトフォークシ
ャフトSが主として溶接部位wpの近傍で下向きに湾曲
し,シフトフォークシャフトSの下面が一対のストッパ
ボルト24,24の上面に当接してシフトフォークシャ
フトSの湾曲量が規制される。このとき,シフトフォー
クシャフトSの湾曲に伴ってセレクトピース位置決め手
段9にクランプされたセレクトピースPも下方に移動す
るが,シリンダ16によるクランプ力を所定の大きさに
設定しておけば,固定クランプ部材10及び可動クラン
プ部材15に対してセレクトピースPを移動させること
ができる。
【0027】溶接後は,溶接部位wpの冷却を待たずし
て,シフトフォークシャフトSに対する前記下向きの荷
重を解除する。
【0028】而して,予めシフトフォークシャフトSを
溶接部位wpが外向きになるように湾曲させておくこと
により,溶接部位wpが冷却収縮して内向きに湾曲した
際の歪みがキャンセルされる。このとき,シフトフォー
クシャフトSの下面とストッパボルト24,24の頭部
241 ,241 頂面間の隙間の大きさをシフトフォーク
シャフトSの直径や長さ,セレクトピースPの大きさ,
溶接速度等に応じて調節すれば,歪みの大きさが許容範
囲内に収まった製品を得ることができる。これにより,
従来必要であった歪み除去工程を廃止してコストを削減
することができる。
【0029】図5〜図8は本発明の第2実施例を示すも
ので,図5は溶接装置の全体側面図,図6は図5の6−
6線拡大断面図,図7は図5の7−7線拡大断面図,図
8は作用の説明図である。
【0030】図5に示すように,第2実施例の溶接装置
Wは予めシフトフォークFが溶接されたシフトフォーク
シャフトSにセレクトピースPを溶接するためのもの
で,シフトフォークシャフトSの一端を支持する支持手
段31と,シフトフォークシャフトSの上面の溶接部位
wpにセレクトピースPを位置決めするセレクトピース
位置決め手段32と,シフトフォークシャフトSの他端
を押圧する押圧手段33と,シフトフォークシャフトS
の撓み量を規制するストッパ手段34と,溶接部位wp
の近傍においてシフトフォークシャフトSの下面に当接
する支点手段35と,シフトフォークFに係合してシフ
トフォークシャフトSを回転方向に位置決めする回転方
向位置決め手段36と,シフトフォークシャフトSを軸
方向に位置決めする軸方向位置決め手段37と,第1実
施例と同一の溶接手段としての一対の溶接トーチ23,
23(図示せず)とを基板3の上面に備える。
【0031】シフトフォークシャフトSの左端を支持す
る支持手段31は,シフトフォークシャフトSが嵌合す
る筒状の支持部材38と,図示せぬスプリングで付勢さ
れてシフトフォークシャフトSのディテント溝S1 に係
合する位置決めピン381 とを備える。
【0032】押圧手段33は,シリンダ39と,シリン
ダ39の出力ロッド391 に設けられたアーム40と,
アーム40に設けられてシフトフォークシャフトSの他
端上面を押圧する押圧部材41とを備える。
【0033】ストッパ手段34は,上面にV字状の切欠
き421 を備えるとともに図示せぬ駆動源で上下位置調
節自在なストッパ部材42から構成されており,押圧手
段33がシフトフォークシャフトSに荷重を加えていな
いとき,シフトフォークシャフトSの下面と切欠き42
1 との間に所定の隙間が形成される。
【0034】軸方向位置決め手段37はシリンダ43か
ら構成されており,その出力ロッド431 がシフトフォ
ークシャフトSの左端面に当接してシフトフォークシャ
フトSを軸方向に位置決めする。
【0035】図6を併せて参照すると明らかなように,
回転方向位置決め手段36は支点手段35の側部に設け
られた円板状のシフトフォーク支持部材44から構成さ
れており,シフトフォークシャフトSに予め溶接された
シフトフォークFをシフトフォーク支持部材44に係合
させることにより,シフトフォークシャフトSが回転方
向に位置決めされる。
【0036】図7を併せて参照すると明らかなように,
セレクトピース位置決め手段32は,セレクトピースP
の溝部P1 に係合する位置決めピン45を備えた固定ク
ランプ部材46と,シリンダ47(図5参照)に接続さ
れて固定クランプ部材46に対して接離する可動クラン
プ部材48とを備える。シフトフォークシャフトSのセ
ット状態において溶接部位wpは上向きになっており,
その溶接部位wpにセレクトピースPが位置決めされ
る。
【0037】支点手段35は,溶接部位wpの直径方向
反対側に対向するシフトフォークシャフトSの下面を支
持すべく,V字状の切欠き491 を有する支点部材49
から構成される。シフトフォークシャフトSのセット状
態において,その下面がV字状の切欠き491 に隙間な
く当接する。
【0038】次に,前述の構成を備えた第2実施例の作
用について説明する。
【0039】図8(A)に示すように,シフトフォーク
シャフトSの左端部を支持手段31により支持して軸方
向及び回転方向に位置決めし,その溶接部位wpを上向
きにする。このとき,シフトフォークシャフトSの溶接
部位wpの反対側の下面は支点手段35に当接するとと
もに,シフトフォークシャフトSの右端部下面とストッ
パ手段34との間に所定の隙間が形成される。この状態
で,セレクトピース位置決め手段32によりセレクトピ
ースPをシフトフォークシャフトSの溶接部位wpに当
接するように位置決めする。
【0040】続いて,押圧手段33でシフトフォークシ
ャフトSの上面を下向きに押圧して荷重を加えながら,
溶接トーチ23,23でシフトフォークシャフトSにセ
レクトピースPを溶接する。その結果,図8(B)に示
すように,溶接の熱で軟化したシフトフォークシャフト
Sが主として支点手段35を中心として溶接部位wpの
近傍で下向きに湾曲し,溶接が完了した時点でシフトフ
ォークシャフトSの右端部下面がストッパ手段34の上
面に当接し,シフトフォークシャフトSの湾曲量が規制
される。
【0041】而して,シフトフォークシャフトSを溶接
部位wpが外向きになるように湾曲させながら溶接を行
うことにより,溶接部位wpが冷却収縮して内向きに湾
曲した際の歪みがキャンセルされる。そしてシフトフォ
ークシャフトSの下面とストッパ手段35のストッパ部
材42間の隙間の大きさを調節すれば,歪みの大きさが
許容範囲内に収まった製品を得ることができ,これによ
り従来の歪み除去工程を廃止することができる。
【0042】以上,本発明の実施例を詳述したが,本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0043】例えば,第1部材はシフトフォークシャフ
トに限定されず,棒状部材であれば如何なる部材であっ
ても良く,その断面形状も円形断面に限定されるもので
はない。また,本発明はプラズマガス溶接以外のCO2
溶接等に対しても適用することが可能である。
【0044】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば,第1部材に対し溶接部位を外向きに湾曲させ
る方向の荷重を加えて,該溶接部位を外向きに湾曲させ
た状態で第2部材を該溶接部位に溶接し,その溶接後に
溶接部位の冷却を待たずに,第1部材に対し加えていた
前記荷重を除去するようにしたので,溶接時に発生する
第1部材の湾曲がキャンセルされて歪みの無い製品を得
ることができ,従来必要であった溶接完了後の歪み除去
工程を廃止できると共に,溶接後に溶接部位の冷却を待
つ必要もなくなり,コストの削減を図ることができる。
【0045】また請求項2に記載された発明によれば,
一対の支持手段に両端を支持した第1部材の他側面を押
圧手段で押圧することにより,第1部材の一側面の溶接
部位を外向きに湾曲させることができる。従って,この
状態で第1部材の溶接部位に第2部材を溶接することに
より,第1部材の歪みを防止することができる。しか
も,第1部材の湾曲量がストッパ手段により一定に保た
れるため,第1部材の歪みを一層確実に防止することが
可能となる。
【0046】また請求項3に記載された発明によれば,
支持手段に一端を支持した第1部材の他端を押圧部材で
押圧することにより,第1部材の他側面を支点手段に圧
接して一側面の溶接部位を外向きに湾曲させることがで
きる。従って,この状態で第1部材の溶接部位に第2部
材を溶接することにより,第1部材の歪みを防止するこ
とができる。しかも,第1部材の湾曲量がストッパ手段
により一定に保たれるため,第1部材の歪みを一層確実
に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る溶接装置の全体側面図
【図2】図1の2−2線拡大断面図
【図3】図1の3−3線拡大断面図
【図4】作用の説明図
【図5】第2実施例に係る溶接装置の全体側面図
【図6】図5の6−6線拡大断面図
【図7】図5の7−7線拡大断面図
【図8】作用の説明図
【図9】溶接時に発生する歪みの説明図
【符号の説明】
4 支持手段 5 支持手段 9 セレクトピース位置決め手段(位置決め手
段) 19 押圧手段 23 溶接トーチ(溶接手段) 24 ストッパボルト(ストッパ手段) 31 支持手段 32 セレクトピース位置決め手段(位置決め手
段) 33 押圧手段 34 ストッパ手段 35 支点手段 S シフトフォークシャフト(第1部材) P セレクトピース(第2部材) wp 溶接部位
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−313466(JP,A) 特開 平4−288990(JP,A) 特開 昭54−88849(JP,A) 実開 平6−77988(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 31/00 B23K 37/04 B23K 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状をなす第1部材(S)の長手方向中
    間の一側面に設定した溶接部位(wp)に第2部材
    (P)を溶接するための溶接方法において, 第1部材(S)に対し溶接部位(wp)を外向きに湾曲
    させる方向の荷重を加えて,該溶接部位(wp)を外向
    きに湾曲させた状態で第2部材(P)を該溶接部位(w
    p)に溶接し,その 溶接後に溶接部位(wp)の冷却を待たずに,第1
    部材(S)に対し加えていた前記荷重を除去することを
    特徴とする溶接方法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の溶接方法を実施す
    ための溶接装置であって, 第1部材(S)の両端を支持する一対の支持手段(4,
    5)と, 溶接部位(wp)に第2部材(P)を位置決めする位置
    決め手段(9)と, 溶接部位(wp)に対向する第1部材(S)の他側面を
    押圧して該第1部材(S)を湾曲させる押圧手段(1
    9)と, 第1部材(S)に当接して該第1部材(S)の湾曲量を
    規制する一対のストッパ手段(24)と, 第1部材(S)に第2部材(P)を溶接する溶接手段
    (23)とを備えたことを特徴とする溶接装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の溶接方法を実施す
    ための溶接装置であって, 第1部材(S)の一端を支持する支持手段(31)と, 溶接部位(wp)に対向する第1部材(S)の他側面に
    当接可能な支点手段(35)と, 溶接部位(wp)に第2部材(P)を位置決めする位置
    決め手段(32)と, 第1部材(P)の他端を押圧して他側面を支点手段(3
    5)に圧接することにより該第1部材(P)を湾曲させ
    る押圧手段(33)と, 第1部材(S)の他端に当接して該第1部材(S)の湾
    曲量を規制するストッパ手段(34)と, 第1部材(S)に第2部材(P)を溶接する溶接手段
    (23)とを備えたことを特徴とする溶接装置。
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