JP3373269B2 - 弁制御装置 - Google Patents

弁制御装置

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JP3373269B2
JP3373269B2 JP31387293A JP31387293A JP3373269B2 JP 3373269 B2 JP3373269 B2 JP 3373269B2 JP 31387293 A JP31387293 A JP 31387293A JP 31387293 A JP31387293 A JP 31387293A JP 3373269 B2 JP3373269 B2 JP 3373269B2
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伊藤  隆
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、貯水槽に水を
導入する際、管路に水を流す際等に用いられ、弁の開度
を操作して水の流量、圧力、水位等の制御を行なうため
の弁制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水の流量、圧力、または水位を制
御しつつ、貯水槽に水を供給する場合等に用いられる弁
制御装置において、例えば流量の制御方式としては、流
路中に流量計を備え流量自体を検出することにより制御
を行なっていたが、流量計のコストが高いことから制御
システム全体がコスト高になるという問題があった。そ
こで、その代わりに、流路に設けられた弁の前後におけ
る流体の差圧および弁の開度に基づき、この差圧と予め
装置内に記憶された弁の開度に対応した損失係数とから
流量を計算し、この流量計算値と設定された流量目標値
との差、いわゆる偏差をなくすように弁の開度を操作す
るフィードバック制御が使用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の弁制
御装置では、偏差に対応した弁の操作量が弁の特性に無
関係で決まっていた。弁の開度に対する流量の変化特性
が常に一定であれば、弁の開度に無関係でも安定した流
量制御が可能であるが、図6に示すように、実際には弁
の開度に対する流量の変化特性が一定(図6における直
線d)ではなく、場合によって種々の特性を有するもの
である(図6における曲線e、f、g)。特に、小開度
の領域では、大開度の領域に比べて弁の開度変化に対す
る流量率の変化が大きいため、大開度で安定していた制
御も小開度では過剰な応答によって流量を目標流量値に
収束させることが困難となり、応答の安定性が悪い、す
なわち、弁の開度により制御の応答性が異なるという問
題があった。
【0004】一方、弁制御装置の目的によっては、前記
の流量制御に加えて、弁の上流、または下流における圧
力や水位を制御することが要求される場合があるが、こ
れら制御を行なう場合には、通常、流量制御とは別の制
御システムをそれぞれ備える必要があり、流量制御と圧
力制御、または流量制御と水位制御とを一つの制御シス
テムで賄える弁制御装置の実現が望まれていた。
【0005】本発明は、前記の課題を解決するためにな
されたものであって、弁の開度にかかわらず安定した応
答が得られるとともに、流量制御と圧力制御、または流
量制御と水位制御を一つの制御システムで賄うことので
きる弁制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の弁制御装置は、弁前後の差圧と弁
開度を検出し、該差圧と装置内に記憶された前記弁開度
に対応する流量特性とから流量を計算し、これを検出流
量として目標流量に対して制御を行なう弁制御装置であ
って、前記弁前後の差圧と弁開度に基づく流量特性から
現在流量を算出する流量演算部と、前記現在流量と目標
流量から偏差e(t)を算出してPID演算を行うと共
に弁開度検出値に応じた流量特性補正値を弁開度の補正
値f(θ)として加味して弁の操作量m(t)を計算す
るPID制御部とを備えていることを特徴とするもので
ある。
【0007】また、請求項2記載の弁制御装置は、弁の
駆動源としてインダクションモータを用い、前記弁の操
作量m(t)を元にしてインダクションモータを駆動さ
せるON時間と休止させるOFF時間との比を時間的に
変化させて、弁の開閉パターンを制御するようにした
とを特徴とするものである。
【0008】また、請求項3記載の弁制御装置は、目標
水位に対する検出水位の制御を行なう弁制御装置であっ
て、流量制御モードと水位制御モードの2種の制御モー
ドを有し、予め設定された任意のヒステリシス幅を有す
る判断基準となる目標水位に基づいて前記2種の制御モ
ードを切り替えるためのモード切替判断機能を有する比
較判断部と、2種の制御モードを自動的に切り替えつつ
流量および水位をそれぞれの目標値に近づけるべく、弁
開度に対応する流量特性でPID演算で求めた弁の操作
量を補正するPID制御部とを有して構成されていて、
検出水位の上昇時には目標水位に達すると流量制御モー
ドから水位制御モードに切り換え、検出水位の下降時に
は目標水位に達すると水位制御モードから流量制御モー
ドに切り換えるようにしたことを特徴とするものであ
【0009】また、請求項4記載の弁制御装置は、目標
圧力に対する検出圧力の制御を行なう弁制御装置であっ
て、流量制御モードと圧力制御モードの2種の制御モー
ドを有し、予め設定された任意のヒステリシス幅を有す
る判断基準となる目標圧力に基づいて前記2種の制御モ
ードを切り替えるためのモード切替判断機能を持つ比較
判断部と、2種の制御モードを自動的に切り替えつつ流
量および圧力をそれぞれの目標値に近づけるべく、弁開
度に対応する流量特性でPID演算で求めた弁の操作量
を補正するPID制御部とを有して構成されていて、検
出圧力の上昇時には目標圧力に達すると流量制御モード
から圧力制御モードに切り換え、検出圧力の下降時には
目標圧力に達すると圧力制御モードから流量制御モード
に切り換えるようにしたことを特徴とするものである。
【0010】また、請求項5記載の弁制御装置は、請求
項3または4に記載の弁制御装置において、前記ヒステ
リシス幅が制御量の変化速度により調節可能とされたこ
とを特徴とするものである。
【0011】
【0012】
【0013】
【作用】請求項1記載の弁制御装置は、流量演算部で求
めた現在流量と目標流量との偏差e(t)を算出してP
ID演算を行うと共に、弁開度検出値に応じた流量特性
補正値を弁開度の補正値f(θ)として加味して弁の操
作量m(t)を計算するPID制御部を有しているの
で、PID制御部が各時点での弁開度に最適な流量特性
によりPID演算で求めた弁の操作量を補正して計算す
るため、弁開度にかかわらず応答の行き過ぎが少なく、
安定性の高い流量制御が行われる。ものである。
【0014】請求項2記載の弁制御装置は、PID制御
部で得た弁の操作量m(t)を元にして、インダクショ
ンモータを駆動させるON時間と休止させるOFF時間
との比を時間的に変化させて、弁の開閉パターンを制御
することで、速度変換器を付加することなく安価に速度
制御を行うことができる。
【0015】請求項3記載の弁制御装置においては、P
ID制御部によりそれぞれに安定性の高い流量制御また
は水位制御が行なわれる一方、比較判断部のモード切替
判断機能により流量制御モードと水位制御モードとが判
断基準に基づいて自動的に切り替えられつつ、すなわち
各目標値に対してまず、検出水位の上昇時には目標水位
に達するまでは流量制御モードで制御されて目標水位に
達すると水位制御モードに切り換え、検出水位の下降時
には水位制御モードで制御されて目標水位に達すると流
量制御モードに切り換えるようにして、流量および水位
をそれぞれ目標値に近づけるべく制御が行なわれる。
【0016】請求項4記載の弁制御装置においては、P
ID制御部によりそれぞれに安定性の高い流量制御また
は圧力制御が行なわれる一方、比較判断部のモード切替
判断機能により流量制御モードと圧力制御モードとが判
断基準に基づいて自動的に切り替えられつつ、すなわち
各目標値に対してまず、検出水位の上昇時には目標水位
に達するまでは流量制御モードで制御されて目標水位に
達すると圧力制御モードに切り換え、検出圧力の下降時
には圧力制御モードで制御されて目標圧力に達すると流
量制御モードに切り換えるようにして、流量および圧力
をそれぞれ目標値に近づけるべく制御が行なわれる。
【0017】請求項5記載の弁制御装置においては、2
種の制御モードを切り替える判断基準が1点の値ではな
く、任意のヒステリシス幅を有している、すなわち、そ
の時点で制御している項目が目標値に対して上昇中か、
下降中かといった変化の傾向によって目標値を分けて設
定しているために、2種の制御モードを切り替える間に
発生する弁の不安定な動作を防止することができる。さ
らに、前記ヒステリシス幅は制御量の変化速度により調
節自在とされているので、過剰な応答を防止することが
でき、より安定した制御を行なうことができる。
【0018】
【0019】
【0020】
【実施例】以下、本発明における弁制御装置の一実施例
を図1ないし図4を参照して説明する。本実施例におけ
る弁制御装置は、流量制御モードと水位制御モードの2
種の制御モードを有するもので、弁の下流側に設けられ
た水槽の水位を優先的に制御し、この水位を設定値以下
に保持しながら流量制御を行なう、すなわち水槽のオー
バーフローを防止しながら流量制御を行なうという目的
のものである。そして、制御手段として弁の開度に応じ
た流量特性で補正を行なうPID制御を適用し、弁を駆
動させる駆動源としてインダクションモータを使用した
ものである。
【0021】図1は、弁制御装置1を設置したシステム
の全体構成を示す図であって、図中符号2は流路、3は
制御弁(弁)、4は上流側圧力発信器、21は水槽、5
は下流側水位発信器、6はアクチュエータである。弁制
御装置1は、演算手段10、制御手段14、駆動制御回
路16、入力部17、表示部18、通信部19により構
成されている。まず、演算手段10としては、上流側圧
力発信器4、下流側水位発信器5、およびポテンショメ
ータ8からの出力信号を受け、所定の条件に基づいて2
種の制御モードのいずれかを選択する比較判断部11、
流体の差圧と弁開度に基づく流量特性から現在流量を算
出する流量演算部12、制御系における種々の特性デー
タを記憶させておく特性データメモリ13が備えられて
いる。また、制御手段14としては、流量演算部12か
らの出力信号を受けてPID演算を行ない、弁開度に対
応する流量特性で補正を行なうことにより制御弁3の操
作量を算出し、駆動信号を作り出すPID制御部15が
設けられている。また、比較判断部11およびPID制
御部15からの出力信号を受けてインダクションモータ
7に駆動信号を出力する駆動制御回路16が備えられて
いる。その他、演算手段10および制御手段14にデー
タを入力するための入力部17、演算手段10および制
御手段14からの出力値を表示するための表示部18、
演算手段10および制御手段14と、遠隔監視、遠隔操
作を行なうためのメーター、スイッチ類等の他の設備2
0との間の信号授受を行なうための通信部19が設けら
れている。
【0022】また、アクチュエータ(操作部)6として
は、制御弁3を駆動するインダクションモータ7、制御
弁3の開度を検出するポテンショメータ8、インダクシ
ョンモータ7のリミットスイッチ9が備えられている。
【0023】以下、前記構成の弁制御装置1の動作につ
いて図2に示すフローチャートの手順に従って説明す
る。 (1)オペレータは入力部17を操作して目標下流水位
値、目標流量値等の各種設定値データを入力する(図2
のS1)。
【0024】(2)上流側圧力発信器4、下流側水位発
信器5が制御弁3の上流圧力値、下流水位値をそれぞれ
検出し、ポテンショメータ8が弁の開度を検出して、こ
れら3つの検出結果をそれぞれ演算手段10の比較判断
部11、および流量演算部12に入力する(図2のS
2)。
【0025】(3)下流水位検出値に基づき、水位制御
モードと流量制御モードとのモード切り替えを行なう。
比較判断部11は下流水位検出値と下流水位目標値とを
比較し、例えば、下流水位検出値が下流水位目標値以上
の場合(図2のS3)には、水位制御を行なう。すなわ
ち、比較判断部11が制御弁閉信号を生成し(図2のS
4)、この信号を駆動制御回路16に入力して、インダ
クションモータ7により制御弁3を閉作動させる(図2
のS5)。すると、制御弁3を閉作動させることにより
水位が低下していくため、これを再度検出し、下流水位
検出値が下流水位目標値未満となるように水位制御を行
なう。そして、下流水位検出値が下流水位目標値未満と
なったとき(図2のS6)には後述する流量制御を行な
う。
【0026】このように2種の制御モードの切り替えに
おける判断基準は下流水位目標値であるが、下流水位目
標値を1点に決めた場合には、水位制御モードと流量制
御モードとの間、すなわちモード切り替え、復帰の間で
制御弁3が不安定な動作を起こすという問題がある。そ
こで、この問題を解決するために、下流水位目標値をヒ
ステリシス方式にする。すなわち、水位が上昇する際と
低下する際とで下流水位目標値を分けるわけである。図
3に示すように、水位上昇時の下流水位目標設定値と水
位低下時の下流水位目標設定値との幅tをヒステリシス
幅と称するが、このようにヒステリシス幅を設けて、例
えば、流量制御を行ないつつ水位が上昇した場合には、
図3における上側の切り替え点Y1 を水位目標設定値と
して、水位がこの点に到達したときには流量制御モード
から水位制御モードに切り替えるようにし、水位を制御
した結果、水位が低下して下側の切り替え点Y2 に到達
したときには、水位制御モードから再度流量制御モード
に戻るといった動作を行なうようになっている。
【0027】さらに、比較判断部11は、前記ヒステリ
シス幅tを水位の変化速度に応じて変化させるモード
と、ヒステリシス幅tを水位の変化速度にかかわらず一
定とするモードの2種のモードを有しており、オペレー
タがいずれかを選択できる構成となっている。すなわ
ち、ヒステリシス幅tを変化させるモードを選択したと
きには、水位の変化速度が大きいときにはヒステリシス
幅tが大きく、水位の変化速度が小さいときにはヒステ
リシス幅tが小さくなるように設定されているため、こ
ちらのモードを選択すればより安定した水位制御が行な
えるようになっている。
【0028】(4)流量制御モードにおいて、流量演算
部12は、弁開度検出値に応じた損失係数を特性データ
メモリ13から読み込むとともに、下流側水位発信器5
から得た下流水位検出値データを下流圧力値に換算し、
損失係数、下流圧力値、および上流側圧力発信器4から
得た上流圧力検出値に基づいて現在流量値を算出し、P
ID制御部15に入力する(図2のS7)。
【0029】(5)PID制御部15は、入力された現
在流量値と目標流量値から偏差を算出し(図2のS
8)、偏差が不感帯範囲内にあるか否かを判断する。偏
差が不感帯範囲内にある場合(図2のS9)には、PI
D制御部15は駆動制御回路16に対して弁作動停止信
号を送り、制御弁3の作動を停止する(図2のS1
0)。
【0030】(6)偏差が不感帯範囲外にある場合(図
2のS11)には、PID制御部15は、下記の数1に
従って、偏差に比例、積分、微分の重みを加え(PID
演算)、さらに弁開度検出値に応じた流量特性補正値と
して加味して制御弁3の操作量を計算し、この操作量を
基にして制御弁3の開作動、閉作動の別、インダクショ
ンモータ7のON時間、OFF時間の形で出力値を計算
する(図2のS12)。
【数1】
【0031】なお、インダクションモータ7のON時
間、OFF時間の形で制御弁3を操作するのは、モータ
にインバータ等の速度変換器を付加することなく安価に
速度制御を行なうためである。そこで、本実施例におい
ては、インダクションモータ7を駆動させて制御弁3を
開作動させるON時間と、インダクションモータ7を休
止させて制御弁3を停止させるOFF時間との比を時間
的に変化させて、例えば、具体的には図4に示すような
パターンでインダクションモータ7をON、OFF作動
させることにより、制御弁3の開閉パターンを制御す
る。
【0032】(7)PID制御部15は、制御弁3の開
作動、閉作動の別、インダクションモータ7のON時
間、OFF時間の出力値から駆動信号を生成して(図2
のS13)、駆動制御回路16に出力し、インダクショ
ンモータ7は制御弁3を駆動して開作動、または閉作動
させる(図2のS5)。すると、制御弁3が作動するこ
とにより上流側圧力値、下流側水位値、および弁開度が
変化するので、これを再度、検出するというように、ス
テップが図2のS2に戻ることで、フィードバックが繰
り返されていく。以上の手順により、本実施例の弁制御
装置1は、制御弁3下流の水槽21の水位を目標値以下
に保持する、すなわちオーバーフローを防止しながら流
量制御を行なうことができる。
【0033】本実施例の弁制御装置1においては、PI
D制御部15により現在流量値と目標流量値との偏差に
比例、積分、微分の重みが加えられ、さらに弁開度検出
値に応じた補正値が加味されて制御弁3の操作量が算出
されるので、従来一般のPID制御を行なう弁制御装置
に比べて、応答の行き過ぎが減少して応答の安定性が向
上するとともに、短い収束時間で現在流量値を目標流量
値の近傍に保持することができる。
【0034】また、弁制御装置1は制御モードとして水
位制御モードと流量制御モードとを兼ね備えているの
で、水位制御と流量制御の両方を本実施例の弁制御装置
1のシステム構成で行なうことができ、システム構成の
簡略化を図ることができる。
【0035】また、水位制御モードと流量制御モードと
の切り替え判断基準となる下流水位目標値については、
たとえ下流水位検出値が同一の場合でも、それが上昇時
の場合には下流水位目標設定値を高めに、低下時の場合
には下流水位目標設定値を低めに設定する、いわゆるヒ
ステリシス幅tを設けているので、水位制御モードと流
量制御モードとの切り替え時における不安定な応答が発
生するのを防止することができる。
【0036】さらに加えて、ヒステリシス幅tが常に固
定しているのではなく、ヒステリシス幅tを水位の変化
速度に応じて変化させるモードを有しており、水位の変
化速度が大きいときにはヒステリシス幅tが大きく、水
位の変化速度が小さいときにはヒステリシス幅tが小さ
くなるように設定されているので、より安定した制御を
行なうことができる。
【0037】なお、本実施例の弁制御装置1において
は、制御手段としてPID制御部15を有する構成とし
たが、PID制御部を用いる代わりに、弁開度に対応す
る流量特性でファジィ演算で求めた弁の操作量を補正す
るファジィ制御部や、弁開度に対応する流量特性でアド
バンスト演算で求めた弁の操作量を補正するアドバンス
ト制御部を用いてもよく、また、弁開度に対応する流量
特性でニューロ演算で求めた弁の操作量を補正するニュ
ーロ制御部や、弁開度に対応する流量特性でAI演算で
求めた弁の操作量を補正するAI制御部を用いてもよ
い。さらに、PID制御部はPIDをベースとしたもの
であればよい。また、PID制御部15におけるPID
演算の出力形態を電圧量(連続量)とすれば、制御弁3
の駆動源としてインダクションモータの代わりにサーボ
モータを適用してもよい。
【0038】また、本実施例においては、弁制御装置1
が水位制御モードと流量制御モードを有し、制御弁3下
流の水槽21の水位を目標値以下に保持する、すなわち
オーバーフローを防止しながら流量制御を行なう構成と
したが、これと同じく弁制御装置が水位制御モードと流
量制御モードを有する場合であっても、弁制御装置の論
理を変更するとともに、制御弁上流側に水槽および水位
発信器を設けてシステムを構成し、水槽の水位を最低目
標値以上に保持する、すなわち水槽が空になることを防
止しながら流量制御を行なう構成とすることもできる。
【0039】一方、図5に示すように、弁制御装置23
を圧力制御モード、流量制御モードの2種の制御モード
を有するものに変更するとともに、アクチュエータ2
6、制御弁3の上流および下流に圧力発信器24、25
を設けてシステムを構成し、流量を目標値未満に保持す
る、すなわち過大流量を防止しながら下流側の圧力制御
を行なう構成としたり、同一のシステム構成で弁制御装
置23の論理を変更して、下流側の圧力を目標値未満に
保持する、すなわち下流側配管の過大圧力による破損を
防止しながら流量制御を行なう構成とすることもでき
る。すなわち、本発明の弁制御装置は種々の目的に応じ
てシステム構成を行なうことが可能である。
【0040】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
記載の弁制御装置は、弁開度に対応する流量特性を用い
て弁の操作量を補正するPID制御部を有しているの
で、従来一般のPID制御を行なっていた弁制御装置に
比べて、弁開度にかかわらず安定性の高い流量制御を行
なうことができる。
【0041】請求項2記載の弁制御装置によれば、弁の
操作量を元にして、インダクションモータのON時間と
OFF時間との比を時間的に変化させて、弁の開閉パタ
ーンを制御することで、速度変換器を付加することなく
安価に速度制御を行うことができる。
【0042】また、請求項3記載の弁制御装置によれ
ば、水位のオーバーフローを防止しながら流量制御を行
うことができて流量および水位をそれぞれ目標値に近づ
けるべく制御が行なわれ、またPID制御部により安定
性の高い流量制御および水位制御を行ない得ることに加
えて、流量制御モードおよび水位制御モードの2種の制
御モードを有し、比較判断部のモード切替判断機能によ
り流量制御モードと水位制御モードとが判断基準に基づ
いて自動的に切り替えられつつ、流量および水位それぞ
れに対して制御が行なわれるので、双方の制御を本発明
の弁制御装置で賄うことができ、システム構成の簡略化
を図ることができる。
【0043】また、請求項4記載の弁制御装置は、過大
圧力による破損等の不具合を防止しながら圧力制御を行
うことができて流量および圧力をそれぞれ目標値に近づ
けるべく制御が行なわれ、PID制御部により安定性の
高い流量制御および圧力制御を行ない得ることに加え
て、流量制御モードおよび圧力制御モードの2種の制御
モードを有し、比較判断部のモード切替判断機能により
流量制御モードと圧力制御モードとが判断基準に基づい
て自動的に切り替えられつつ、流量および圧力それぞれ
に対して制御が行なわれるので、双方の制御を本発明の
弁制御装置で賄うことができ、システム構成の簡略化を
図ることができる。
【0044】また、請求項5記載の弁制御装置は、2種
の制御モードを切り替える判断基準が1点の値ではな
く、任意のヒステリシス幅を有しているために、2種の
制御モードを切り替える間に発生する弁の不安定な動作
を防止することができる。さらに、前記ヒステリシス幅
は制御量の変化速度により調節自在とされているので、
より安定した制御を行なうことができる。
【0045】
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である弁制御装置のシステム
構成を示すブロック図である。
【図2】同装置の動作手順を示すフローチャートであ
る。
【図3】同装置において、制御モード切り替えの判断基
準である下流水位目標値のヒステリシス幅を示す図であ
る。
【図4】同装置において、インダクションモータのON
時間とOFF時間の時系列パターンを表わす図である。
【図5】本発明の他の実施例の概略構成を示す図であ
る。
【図6】一般の弁の流量特性を示す図である。
【符号の説明】
1、23 弁制御装置 3 制御弁(弁) 4 上流側圧力発信器 5 下流側水位発信器 10 演算手段 11 比較判断部 12 流量演算部 14 制御手段 15 PID制御部 t ヒステリシス幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−47416(JP,A) 特開 平2−232706(JP,A) 特開 平3−148711(JP,A) 特開 平3−171202(JP,A) 実開 昭62−129610(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 7/00 - 7/06 G05B 11/00 - 13/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁前後の差圧と弁開度を検出し、該差圧
    と装置内に記憶された前記弁開度に対応する流量特性と
    から流量を計算し、これを検出流量として目標流量に対
    して制御を行なう弁制御装置であって、前記弁前後の差圧と弁開度に基づく流量特性から現在流
    量を算出する流量演算部と、 前記現在流量と目標流量から偏差を算出してPID演算
    を行うと共に弁開度検出値に応じた流量特性補正値を加
    味して弁の操作量を計算するPID制御部とを備えてい
    ることを特徴とする弁制御装置。
  2. 【請求項2】 前記弁の駆動源としてインダクションモ
    ータを用い、前記弁の操作量を元にしてインダクション
    モータを駆動させるON時間と休止させるOFF時間と
    の比を時間的に変化させて、前記弁の開閉パターンを制
    御するようにした請求項1に記載の弁制御装置。
  3. 【請求項3】 目標水位に対する検出水位の制御を行な
    う弁制御装置であって、流量制御モードと水位制御モー
    ドの2種の制御モードを有し、予め設定された任意のヒ
    ステリシス幅を有する判断基準となる目標水位に基づい
    て前記2種の制御モードを切り替えるためのモード切替
    判断機能を有する比較判断部と、 前記2種の制御モードを自動的に切り替えつつ流量およ
    び水位をそれぞれの目標値に近づけるべく、弁開度に対
    応する流量特性でPID演算で求めた弁の操作量を補正
    するPID制御部とを有して構成されていて、 検出水位の上昇時には目標水位に達すると流量制御モー
    ドから水位制御モードに切り換え、検出水位の下降時に
    は目標水位に達すると水位制御モードから流量制御モー
    ドに切り換えるようにした ことを特徴とする弁制御装
    置。
  4. 【請求項4】 目標圧力に対する検出圧力の制御を行な
    う弁制御装置であって、流量制御モードと圧力制御モー
    ドの2種の制御モードを有し、予め設定された任意のヒ
    ステリシス幅を有する判断基準となる目標圧力に基づい
    て前記2種の制御モードを切り替えるためのモード切替
    判断機能を持つ比較判断部と、 前記2種の制御モードを自動的に切り替えつつ流量およ
    び圧力をそれぞれの目標値に近づけるべく、弁開度に対
    応する流量特性でPID演算で求めた弁の操作 量を補正
    するPID制御部とを有して構成されていて、 検出圧力の上昇時には目標圧力に達すると流量制御モー
    ドから圧力制御モードに切り換え、検出圧力の下降時に
    は目標圧力に達すると圧力制御モードから流量制御モー
    ドに切り換えるようにした ことを特徴とする弁制御装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の弁制御装置に
    おいて、前記ヒステリシス幅が制御量の変化速度により
    調節可能とされたことを特徴とする弁制御装置。
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